風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:50:50 ID:O8Ayfl1G<> モララーの秘蔵している映像を鑑賞する場です。
なにしろモララーのコレクションなので何でもありに決まっています。


   |__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ̄ ̄ ̄|   すごいのが入ったんだけど‥‥みる?
   |[][][]__\______  ___________
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||  |      |/
    |[][][][][][][]//||  |  ∧_∧
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||  | ( ・∀・ ) _
   |[][][][][][][][]_|| / (    つ| |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    | | |  ̄
                    (__)_)


前スレ モララーのビデオ棚in801板5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1098887838/
 ローカルルールの説明、およびテンプレは>>2-6のあたり

保管サイト(お絵描き掲示板・うpろだ有)
http://moravideo.s57.xrea.com/ <>モララーのビデオ棚in801板6 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:51:59 ID:O8Ayfl1G<> 1.ノンジャンルのネタ発表の場です
書き込むネタはノンジャンル。
スレ違い/板違い/鯖違い/メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。
たとえばこんなときにどうぞ。

  どこに投稿すればいいのかわからない‥‥
   ・ネタを作ってはみたが投稿すべき既存のスレが無い。
   ・投稿すべきスレがあるのかもしれないけど、よくわかんない。
   ・クロスオーバーのつもりなのだが各スレ住人にウザがられた。
   ・みんなの反応を見たうえでスレ立てるべきかどうか判断したい。

  投稿すべきスレはあるが‥‥
   ・キャラの設定を間違えて作ったので本スレに貼れない。
   ・種々の理由で、投稿すると本スレが荒れそう。
   ・本スレに貼る前にあらかじめ他人の反応を知って推敲したい。
   ・本スレは終了した。でも続編を自分で立てる気がない。

  ヘタレなので‥‥
   ・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる。
   ・作り出してはみたものの途中で挫折した。誰か続きおながい!

迷ったときはこのスレに投稿してね。
ただ、本来投稿すべきと思うスレがある場合は
それがどのスレで(ヒントで充分)、しかしなぜこのスレに貼ったのか、
という簡単なコメントがあるとよい。無いとカオスすぎるからね。

それと、ナマモノネタには伏せ字か当て字を推奨。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:52:58 ID:O8Ayfl1G<> 2.ネタ以外の書き込みは厳禁!
つまりこのスレの書き込みは全てがネタ。
ストーリーAAであろうが一発ネタであろうが
一見退屈な感想レスに見えようが
コピペの練習・煽り・議論レスに見えようが、
それらは全てネタ。
ネタにマジレスはカコワルイぞ。
そしてネタ提供者にはできるだけ感謝しよう。

  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  | ネタの体裁をとっていないラッシュフィルムは
  | いずれ僕が編集して1本のネタにするかもね!
  \                           | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                               | | [][] PAUSE
                ∧_∧         | |
          ┌┬―( ・∀・ )┐ ピッ      | |
          | |,,  (    つ◇       | |
          | ||―(_ ┐┐―||        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |
          | ||   (__)_), ||       |  °°   ∞   ≡ ≡   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:54:00 ID:O8Ayfl1G<> 3.ネタはネタ用テンプレで囲うのがベター。
別に義務ではないけどね。
とりあえず用意したテンプレ。

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  モララーのビデオを見るモナ‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  きっと楽しんでもらえるよ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:54:59 ID:O8Ayfl1G<> / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | 僕のコレクションに含まれてるのは、ざっと挙げただけでも
 |
 | ・映画、Vシネマ、OVA、エロビデオとかの一般向けビデオ
 | ・僕が録画した(またはリアルタイムな)TV放送
 | ・裏モノ、盗撮などのおおっぴらに公開できない映像
 | ・個人が撮影した退屈な記録映像、単なるメモ
 | ・紙メディアからスキャニングによって電子化された画像
 | ・煽りや荒らしコピペのサンプル映像
 | ・意味不明、出所不明な映像の切れ端
 \___  _____________________
       |/
     ∧_∧
 _ ( ・∀・ )
 |l8|と     つ◎
  ̄ | | |
    (__)_)
       |\
 / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | 媒体も
 | 8mmフィルム、VCR、LD、ビデオCD、DVD、‥‥などなど
 | 古今東西のあらゆるメディアを網羅してるよ。
 \_________________________ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 02:56:03 ID:O8Ayfl1G<>    |__[][][][]/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ̄ ̄ ̄|   じゃ、そろそろ楽しもうか。
   |[][][]__\______  _________
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || |       |/
    |[][][][][][][]//|| |  ∧_∧
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || | ( ・∀・ )
   |[][][][][][][][]_||/ (     )
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   | | |
              (__)_) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 03:08:10 ID:O8Ayfl1G<> 前スレはまだ687ですが、
容量をオーバーしたため新スレを立てました。
(新スレへの誘導書き込みも出来ませんでした)

687の 御久先 早流 はひとまず中断、
また新たに仕切り直しでお願いいたします。 <> 風と木の名無しさん<>age<>05/02/03 05:07:11 ID:r2+SpzQX<> >1-7
乙彼。
お茶ドゾー
|⊃旦 コトッ

|彡サッ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 08:30:16 ID:GFcTDJ8I<> >1-7
乙乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 09:36:31 ID:75J5wS+8<> >1-7
乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 18:41:37 ID:FVhXvMQV<> >1-7
乙〜 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 22:24:48 ID:yOLrSrbO<> >乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 23:21:13 ID:AyxMs36l<> >1-7
乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/03 23:56:56 ID:36g4D9ef<> >1乙〜 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/04 22:34:21 ID:oNH+2hPq<> >1−7
乙!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/05 12:46:46 ID:PuLqlrDL<> 乙。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/06 12:16:18 ID:KCQ6QuKI<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  1さんスレたて乙です!
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  映画「アオイハル」パロ今頃投下…。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> アオイハル1<>sage<>05/02/06 12:19:04 ID:KCQ6QuKI<> どこまでも青い空が広がっていた。
空しいくらい青くて、変わりばえのしない風景。
だだっ広いグラウンドには人陰もない。日光をあびて、白んだ砂が風で捲きあがっている。
「そりゃそうだろ。授業中なんだから」
隣で眠っているとばかり思っていた九条が、突然独り言の返事をしたので驚いた。
蒼木は屋上のフェンスにしがみつくと、グラウンドを見下ろした。
「こっから落ちたらマジいてぇだろーな」
「……」
蒼木の言葉に九条は欠伸をかみ殺して頷くと、箱から煙草を一本とりだし口に銜えた。
ゆっくりと煙りをはきだし、つまらなそうに遠くをみつめる。
眩しそうに目を細めた目元の長い睫を風が揺らしている。
蒼木は九条の白い横顔をみつめた。
「俺にも頂戴。一本」
そう言うと、九条は箱ごと投げてよこした。
いそいそと銜えると、蒼木は身を乗り出して九条に近付き顔をよせた。
くっつけた煙草の先から火をもらうと、満足したように蒼木は煙りをくゆらせた。
「間接キス」
蒼木が空を見あげて呟くと「ばーか」と呆れたような九条の返事が返ってきた。
「照れんなよ」
「あほか」
九条は屋上の床にごろりと寝転ぶと、煙草をくわえたまま、また目を閉じてしまった。
「九条」
「なに?」
そっと蒼木の指が伸びて、九条の口から煙草を抜き去った。
<> アオイハル2<>sage<>05/02/06 12:21:03 ID:KCQ6QuKI<> 不思議に思っているうちに蒼木の唇が九条の唇に重なった。
柔らかな温かい感触に、九条が驚き口を開くと、その隙を狙って舌が忍び込んだ。
九条は抵抗しかけたが、以外にも心地いい感触にあきらめてされるがままにした。
しばらくして唇が離れると、九条は体を起こして怒ったように蒼木を睨んだ。
「キッスは何の味?」
睨まれた蒼木はニッカリと笑った。
「…レモン味」
「でっしょう?」
嬉しそうに言うと、蒼木は身軽に立ち上がった。
「蒼木…お前」
「なんだよ」
「飴嘗めながら煙草吸うのやめろよな」
「バレてた?」
悪びれずに蒼木は舌をだして笑うと、屋上の階段を下りて行った。

「青春だねぇ」
いつのまにか屋上の隅に座っていた雪夫が呟いて笑った。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/06 12:21:53 ID:KCQ6QuKI<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ミジカクテスマソ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/06 16:46:37 ID:/XOx1PMS<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |1さんオツです。マカーなんでテンプレずれてるだろうけど投下すまそ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 某県王微糸!でスッドレ→微糸←接吻 です。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 今月号のジャソプでの小舟に乗ってるとこです。
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 ____________ <> 1/4<>sage<>05/02/06 16:47:55 ID:/XOx1PMS<>
「情けない男だな。」

なんて。デリカシーがなさすぎる。僕の胸にその言葉はザックリと突き刺さった。痛い!
むかつく。むかつくむかつくむかつく!ひよこって!金髪を褒められたことはあってもひよこって言われたことなんか一度もないよ!
(思わず漕ぐのに力が入ってしまい、片側を漕ぐポアラに怒られてしまった。)
ビィトもビィトだ!庇ってくれるのかと思ったら…あんなのってないよ…(悪気がないのは分かってるからより辛い)
あの人のことも、ビィトが言うように、いいところがあるようには見えないし。
なんで一々僕に嫌なこと言ってくるのさ!初対面だっていうのに!
確かに僕は情けないし心も弱いし太陽みたいなビィトには不釣り合いだけど!(自分で言っててちょっとへこむなぁ)
僕になにか個人的な恨みでもあるのか聞いてみたいくらいだ。
(もし、僕が魔人の配下だった過去があるなんて彼が知ったら、「バスターの面汚し!」なーんて斬りかかってくるかもしれない。)
(そしたらビィトの後ろに逃げよう。そうしよう。)

ボートを漕ぎながらスレッドをちらりと見る。
この黒髪黒目の見えない剣の才牙使いが、僕と別れた後のビィトと長く旅をしていた男なんだ…。
スレンダーだけど、僕とは違って筋肉はしっかりあるんだと思う。
目鼻立ちのすっきりした顔立ち。口元は隠れていてよくわからないけど、無表情だからちょっと恐い。
(動物に例えると豹かな。)
(ふと、かつて使えていた自分の主に「君は蝶のようだ」と言われたのを思い出す。)(ひよこよりは断然ましだ!)
(じゃぁ、蝶と豹を惹きつけるビィトは何なのだろう。)
スレッドの黒い瞳。自分に自信を持っている目だ。ビィトに似ている。
…彼はビィトの傍にいても、引けをとらない。
自分みたいに足手まといにならずに、対等に、仲間(というよりは好敵手)として、助け合っている。
僕には自信なんてない。
ビィトは僕のことを高く評価してるけど、彼が言うほど僕は立派なんかじゃない。
(そして前置きが必ず「顔がいいだけじゃなくて」「情けなく見えるけど」なんだよね…)
こう言うとまるで彼に見る目がない、という意味になりかねなくて困るんだけど。
<> 2/4<>sage<>05/02/06 17:05:53 ID:/XOx1PMS<> ほんとは、分かってる。この苛立ちの理由が彼に悪く言われたからだけじゃないって。

羨ましいんだ。僕がドロドロとした汚さや弱さに絡め取られていた時に、彼はビィトと旅をしてたんだもの。
ビィトのことを好きじゃないっていう風にふるまってるけど嘘だ。絶対嘘だ。
彼、スレッドの態度はそっけないけど、何て言うか、できの悪い弟に接する兄のような情に溢れている。
関係ないって顔して、ビィトが危なくなったら絶対助けるに違いない。
羨ましい。そして、ずるいと思う。
(ビィトのことが好きなくせに、どうでもいいって態度をとって。)
(なのにビィトの役に立てるなんて。)
(ずるいよ)
(まだ、ポアラみたいな態度なら、こんなに妬ましくは思わないのに。)
(僕はビィトが好きで、必死で頑張ってるつもりだけど、)
(まだ、役に立てていない。)
でも、僕だってプライドがある。これ以上バカにされるのは嫌だ。
このガロニュート戦で、僕だってそれなりに役に立つって見せてやるんだっ!!
やっと見つけた場所なんだ。僕だって、そう簡単に譲らないし譲れない!。
(で、またポアラに怒られた。だって、つい力が入っちゃうんだ。) <> 3/4<>sage<>05/02/06 17:07:38 ID:/XOx1PMS<> 相手に気づかれないように観察するのは慣れている。ひよこは船を漕いでいるので、オレの視線に気づく様子はまったくない。
まず、バスターのくせにヒョロい。武器を持っていない様だが才牙を使えるとレベルとはとても見えないし、恐らく天撃使いだろう。
天撃使いだからって体を鍛えなくていいわけない。魔人と戦う為にも、バスターは体力が命なのだから。
少女めいた顔立ちで、なるほど、ビィトの言ったとおり、「顔だけ」はいいみたいだ。
だがそんなのはバスターにとってなんの役にもたたない。娼婦なら話は別だろうがな。
…特に注意するようなとこはないな。隠し武器などもないし、身体的な特徴もない。強いて言えば、右手首に変な傷跡があるくらいだ。

この小舟に乗っているメンバーでガロニュートを倒す。ビィト戦士団+オレ、ってわけだ。
嫁さんが居るのは分かる。あいつの未来の嫁さんだし。
黒髪の姐さんがいるのも、わかる。BBだからな。どれくらいBBってもんが強いのかオレは知ってる。
(どっかの魔人が言ってたが奴の周りには強い奴が集まるんだ。オレにも何でかは分からんが。)
だが、この頭が黄色のなよっこいひよこは何で居るんだ。
戦いの途中に目をつむるようなど素人が。なんでビィト戦士団にカウントされているんだ。

ビィト。
ビィトは本当に変な奴だ。
バスターのくせに無償で人を助けたり虫食ったり、人のすることに一々口はさみやがったり、
あんなムカツク奴のことほっときゃいいのに、何でだか、ほっとけねぇ。
ベノレトーゼとの時も、あん時は体が勝手に動いた。奴を今死なせるわけにはいかないって。
怪我をおったオレは、不甲斐なくて、傷を癒し、もっと強くなるためにさらに修行を積んでいたというのに。
その間に、こんな女みたいな顔した男を奴は仲間にしていたっていうのか!冗談じゃない!
仮にも、オレが命がけで助けた男なんだから、もっと強い仲間を作っていてくれと思うのは我が侭じゃあないはずだ。
ビィトがこのひよこを信頼している様子なのがさらにオレを苛つかせる。
(ひよこの方はそれ以上にビィトに傾倒している様子だがな。)
あんなひよこが、信頼に値するほどの男だっていうのか。「ほんとはすごい」?はっ、とても信じられそうにないぜ。
<> 4/4<>sage<>05/02/06 17:09:05 ID:/XOx1PMS<> ビィトは三日起きっぱなしで、その代わりに一日中寝てしまう得意体質だ。
バスターに向いてるんだか向いてないんだか。だから奴の仲間は、しっかりしてないとダメだ。
奴が寝ている間、一日中しっかり守りきれる仲間じゃなければ。
嫁さんは度胸も根性もあるみたいだし、これからもっと強くなるだろう。
BBの姐さんは文句なし。この女一人でも十分すぎる戦力だ。
ところがどうだ。この黄色頭のひよこ野郎は。
こんな弱い男が、ちゃんとビィトを守れるのか。ビィトをおいて逃げたりしないと言い切れるのか。
逆に、足手まといになりそうじゃないか。
ビィトが危なくなったその一瞬、怖さで目をつむってしまいそうじゃないか。
そんな男に、ビィトはまかせられない。

この戦いで、この金髪男の実力をみてやる。とてもじゃないが、ビィトをまかせられないようなら…

目的地が近づいてきた。どうするかは後で決めるとして、またビィトと力比べでもしよう。
もちろんオレが勝つがなっ!!
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/06 17:10:56 ID:/XOx1PMS<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 2/4からはスッドレでその前までは接吻の独白です。つまんなくてすまそ。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 極戦 早流<>sage<>05/02/06 21:11:59 ID:jDHQmPU/<> 2話の最後らへんです。
***
目の前にはでっかい夕日と、それに向かってバカみたいに走るあの先公とクラスの奴らがいる。
俺はその光景を眺めながら、口の中に広がる鉄の味を噛み締めるよう何度も口内の傷口を舐めた。

「あいつら、ガキみてぇ」

フ、と小さく息を漏らして笑う声が聞こえる。
隣に目をやると、はしゃぐあいつ等に視線を向け、呆れたように笑う流がそこにいた。

『ごめん』なんて言ってしまえば簡単なもんで、ついさっきまで仲たがいしていたこいつとの間に流れる空気は、もう以前のように柔らかだ。

「・・・早戸?」

俺の視線に気付いたのか、小首を傾げてこちらを向く。
長い前髪が目にかかり、夕日に照らされて影をつくっていた。

少しばかりその光景に吸い込まれていた俺は、瞬間、我にかえり、それを誤魔化すように胸ポケットから煙草を取り出し火をつけた。
大きく息を吸い込んで肺に煙を満たす。
唇から煙草を離すと、傷口に触れていたフィルター部分が微かに朱に染まっていた。

「しゃーねぇから俺らも行く?」

言いながら煙を吐き出す。
風向きのせいでやけに目に染みる。
目を細めて流を見ると、そうだな、と一言言って笑っていた。 <> 極戦 早流2<>sage<>05/02/06 21:18:38 ID:jDHQmPU/<> 「あ。早戸待って」

土手の斜面を降りたところで、不意に後ろから名前を呼ばれる。
振り返ると、流が口に煙草を一本くわえながら制服のポケットの上をポンポンと叩き、何かを探すように下ってくるところだった。

「やべ。絶対ぇ殴られてる最中ライター落とした」

ズボンの後ろにあるポケットにも手を突っ込んで確かめるが、その表情は既に諦めているようだ。

それなら、と俺はジッポーを取り出すため制服の内側に手を滑らせる。
ツルツルと肌触りの良い生地に手を通すと指先に冷たい金属が触れ、慣れた手付きでそれを取り出しながら顔を上げた。

「火ィ分けて」

気付くと、息がかかるぐらいの距離に流の顔があった。
俺がくわえている煙草の先から直接火を貰おうとしているのか、流は顔を寄せ、自分がくわえている煙草をゆっくりと合わせている。 <> 極戦 早流3<>sage<>05/02/06 21:20:41 ID:jDHQmPU/<> ジッポーを取り出そうとする格好のまま固まってしまった俺は、流の顔に目が釘付けになっていた。

女みたいにキチンと整えられた眉に、伏せられた事で細長い影をつくる睫毛。
微かに開けられた唇は、赤く綺麗で、どこか淫猥だ。

「サンキュ」

暫くすると、流の声と共に紙の焼ける臭いが鼻を突く。


顔が離れていく寸前、流の切れ長の目が俺を捕えた。

「何やってんだよ早戸。置いてくからな」

流は不思議そうに俺の表情を伺い、俺が追い付くのを待つようにゆっくりと夕日に向かって歩を進めた。



眩しいくらいの夕日のせいだろうか。
俺に向かって真っ直ぐ伸びている流の影が、少しオレンジかがって見える。



胸に引っ掛かって取れないこの奇妙な感情を押し出すよう、ゆっくりと煙を吐き出した。

END <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/06 23:19:10 ID:Cz5DPtS2<>  ____________
 | __________  |
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 | | □ STOP.       | |
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<><>05/02/07 06:49:49 ID:bf334xHB<> >>21
原作、まだ1、2巻しか読んでないので雰囲気しかわからないけど(・∀・)イイ!!
この先読むのがますます楽しみになったよ!GJ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/07 23:22:06 ID:Hie+G09K<>  ____________
 | __________  |     以前にもいちご1/1を投稿した者だけど、
 | |                | |     いちご1/1の今度はアマチ×主人公だよ
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――――
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今週のジャムプネタです。
嫌いな方はスルーした方が良いかも… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/07 23:23:09 ID:Hie+G09K<> 綾さんに振られた。
綾さんに振られた。
綾さんに振られた。

真中を連れて綾さんから逃げたとき、頭の中を反芻してやまない言葉だった。
真中を連れて逃げたのは何故だろう。
自分でも分からなかった。
ただ、あの場にはもうこれ以上居られない、そう思った。
自分は振られたのだ。完膚なきまでに。
その時傍にいて、自分の気持ちを一番分かってくれるのが真中だと無意識に思ったのかもしれない。
気がついたら中庭まで来ていた。


「はあっはあ…お前、何で俺なんか連れてきてんだよ!」
やっぱり気になるか。
僕だってそんなこと分かってないよ、馬鹿。
だけど、今真中が傍にいてくれるということが、無性に嬉しかった。
「…だって僕達、仲間だろ。綾さんに振られた者どうし」
自分で言って悲しくなってきた。
「ま、まだ決まったわけじゃ…」
そこで真中が不意に言葉を切った。何か、とても驚いているようだ。
何かあったのか?
「…何、泣いてるんだよ」
何言ってるんだ。
僕は、泣いて、泣いてなんか――――

泣いて、いた。
頬をつたう液体は、紛れも無く、涙だった。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/07 23:24:24 ID:Hie+G09K<>
「…あーもう、泣くなよ」
「うるさい、泣かないでやってやれるか。綾さんに振られたんだぞ!?」
自分で言うと更に泣けてきた。
僕たちは隣りあって座っていた。
泣き過ぎて、制服の裾はグショグショだ。
真中は自分の意志でここに居るわけじゃないが、僕から逃げずに居てくれた。
そのことが、僕を素直に泣かせてくれているのかも知れなかった。
こいつには珍しく、僕に慰めの言葉をかけてきたり。
真中は顔がいいって訳でもないと思うし別に背だって高くないが、
何故だか女性にはもてる。(まあその中から綾さんは除外された訳だが)
傷ついた時には傍にいてくれるだけでも嬉しい。
こいつはその辺を分かっているから、女性にもてるのかもな。
そんなことを思いつつ、改めてこいつの貌を眺めてみた。
…意外とまつげが長い。
普段は馬鹿な顔ばっかりしてるから元々そういう顔なのかと思っていたが、
その実中々整った貌をしている。
――――かわいいかも――――


……え?
今僕は何を思った?
かわいい?
男相手にかわいいだと?
かわいいとは綾さんのように可憐で儚げ、またはさつきくんのように元気で愛らしい
 女 性 に使う言葉であって、決して男の為にある言葉では―――!
<> いちご1/1 アマチ×主人公3<>sage<>05/02/07 23:26:24 ID:Hie+G09K<> …かわいいだなんてきっと幻覚だ…そう思いつつ、念の為にもう一度真中を眺めてみると
………そういえばこいつは泣いてないんだ。
真中が泣いたら、どんな感じなんだろう……
…真中の泣き顔………そういえば(当然だが)一度も見たことが無い。
きっとかわい……ってだからなんでかわいいんだよ!
真中は男なんだってば!
「おい、真中…貴様、なんで泣いてないんだよ?」
「え、だって…」
「うるさい、貴様だって振られたんだから泣け泣けっ!」
「ぎゃっ!痛い、痛いって!」
そう言って真中をポカポカと殴る。
我ながら子供じみていると思った。
先程自分で思ったことを打ち消したいという思いも手伝って、
力加減を間違え、思いっきり殴ってしまったらしい。

<> いちご1/1 アマチ×主人公4<>sage<>05/02/07 23:27:25 ID:Hie+G09K<> 真中はそのまま後ろに倒れて、結果的に僕はマウントポジションについた。
「まじ、いって…」
真中は軽く頭を打ってしまったらしい。
「す、すまない…」
と言いつつも、僕は真中の上から動けずにいた。
真中は目尻に涙を浮かべて。
僕が乗っている腰の感触は、制服越しでも華奢なのは明らかで。
そういえば、こいつプールに行ったときも見たけど腰細かったな…ぜんぜん胸板もなかったし。
などと思いながら、僕は自分の中で真中にある感情が育ってきているのに
だんだんと気付いてきていた。
この感情はなんだろう。今まで抱いていた「憎らしい」という感情が、反転して
しまったかのように真中を愛らしい、と―――認めたくはないことだが―――感じていた。
そう思ってしまったら、感情に歯止めがきかなくなる。
元々そういう性質なのだ。
いいと思ったら一直線。綾さんに惚れたときもそうだった。
感情を胸に留めておくことが極端に苦手なのだ。

僕はもう半分位はやけだった。
綾さんに振られて、―――きっともう僕に振り向いてはくれないだろう。
そしてきっと僕が綾さんに振られたという噂(というか事実だが)は瞬時に広まり、
女の子に憐憫の眼差しで見られるのだ。そんな眼差しは御免だというのに。
だからもう、欲望のままに行動したところで失うものなどないのではないか。
僕は意を決して言葉を放った。
もうなるようになれ。

「真中、―――慰めてくれよ」 <> いちご1/1 アマチ×主人公5<>sage<>05/02/07 23:30:44 ID:Hie+G09K<> 「―――――――え?」
真中は驚いて固まっていた。
どう意味かとりかねているのかも知れなかった。
ボケッとしている真中をよそに、僕はするすると真中のボタンやジッパーを外していく。
「…え?うわッちょっとお前何やってんだよ、馬鹿!?」
という訳で、真中は正気を取り戻した頃にはかなり扇情的な格好になっていた。
いや、僕がしたのだが。
上着は腕にかかっているだけ。
ボタンは半ばまではだけ、ズボンのジッパーは下まで下ろされ下着が見えている。
しかも僕にマウントポジションをとられているので、ろくに動けないときている。
ますます僕には好都合だ。
「何、って…ナニ」
「真顔で馬鹿なことゆーな!!」
「別に僕は馬鹿なことを言ってるつもりはないぞ。
…なあ真中。僕は綾さんに振られて初めて気付いたんだが、君のことを嫌いではないらしい。
むしろ、僕自身認めたくないことだが、好きかもしれん…」
真中の耳元でそっと囁く。
「………。……え」
真中の顔がぼっと赤くなった。
これはもしかして、……イケる、ということなんだろうか。 <> いちご1/1 アマチ×主人公6<>sage<>05/02/07 23:31:55 ID:Hie+G09K<> 耳を軽く舐めてみる。
「ひぁっ!?」
耳に気をとられて力を抜いた隙にズボンに右手を突っ込み、弄る。
と、同時に左手でシャツをまくり上げ、乳首を舐める。
「はっ…あ………や…」
真中は本当にイイ声をあげる。
欲情をそそる声、とでも言えばいいのか。
手は拘束せずにおいたが、問題はなかった。始めこそ本気で退かそうと思っていたようだが
そもそも基礎体力からして段違いだった為、キモチよくなって抵抗が弱くなって
緊張と抵抗のため固かった身体が、徐々に蕩けていく。
段々焦点がぼやけて、相手しか見えなくなる…
「んっ、んぁ……っはあ…あまち…あま、ち!」
一旦真中が達し、潤滑液が手に溜まった後で、準備を始める。
真中の身体を反転させ、右手でアナルに潤滑液を注ぎ込み、滑りをよくし、
左手は口に突っ込み力を抜かせる。
「…?な、ナニやって…ン、ぁっ!」
真中の背中を舐めていると、時折りそのきめの細かな肌が小さく震えるのが…何だか、とても可愛いらしく思える。
<> いちご1/1 アマチ×主人公7<>sage<>05/02/07 23:33:00 ID:Hie+G09K<>
「あ…な、あ、何か、へん、な感じ…」
そろそろか。
「力、抜いて…真中」
中途半端にやっては余計に痛いだろうと思い、一気に貫いた。
「ん、う………い、イタッ……」
左手で相変わらず口内を弄っていたが、それが体に余計な力を入れさせずに済んだようだ。
しばらく、動かずに落ち着くのを待った方がいいのだろうか。
「…は、はやく、…、動、け、よ」
「でも、辛くないのか?」
「だ、大丈夫…それより、何かこの痛いのと、キモチいいのが、混ざってんのが、
早く、…何とかし…たく…て、……お、願い」
それを聞いて、僕の中に残っていた理性の糸が、ぷっつりと切れた。
それこそ獣のように突き上げる。容赦なく、快感を追い求める。
真中は痛みと快感が混ざって、もう声を抑えている余裕は全くないいようだった。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あああああああああ!」
「く………っう!」
真中の声はやっぱりイイ、と思いながら、僕達はほぼ同時に昇りつめた。

<> いちご1/1 アマチ×主人公8<>sage<>05/02/07 23:35:43 ID:Hie+G09K<> 「真中」
「……」
「こっちを…向きたまえ」
「……」
持っていたティッシュで真中の汚れをふき取りながら、僕は必死に呼びかけた。
真中はこっちを向いてくれない。
「……その、こんなこと今更言っても信じて貰えないかも知れないが、君を好きだと言うのは本当なんだ」
「……」
「だ、だから…その…………その」
アホらしい。何を今更緊張しているのやら。
綾さんに告白する時だってこんなに緊張はしなかったというのに。
「…………………………いいよ」
「へ?」
「…だから、いいよって言ったんだよ」
ムスっとした顔ながらも、真中は確かにそう言った。
よく見ると、おでこから耳まで真っ赤だ。
「え…そ、その、……本当、か?」
つい、承諾してもらったというその事実が信じられずに何度も確認してしまう。
「あー。うるさい、うるさい!もう、俺は二度とは言わないからな!」
怒ったように言ったところで、顔が真っ赤では説得力などまるでない。
むしろ、僕の目にはかわいらしい、という風にしか見えない。
「真中!」
「うわぁっ!」
つい嬉しくて、力いっぱい抱きしめた。
僕の腕の中でますます顔を赤くする真中はやっぱり、可愛い。…と思う。
…僕の目も大概腐り始めているのかもしれない。でも、それも悪くないと思えた。
振られた日にOKを貰えるとは、今日は色んなことの記念日になりそうだ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/07 23:38:46 ID:Hie+G09K<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |           色々とすまそ
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 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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もうアマチとくっついちゃえよ、と思った今週のジャムプでしたとさ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/08 03:17:04 ID:xpNEkLkw<> 天真キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!
イイモンみせてもらいました <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/08 12:19:55 ID:fhXkeSka<> うおぉぉォォー
姐さんありがとー
ゴチになりました

マナカ… (;´Д`)ハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/08 22:48:27 ID:LwoTwRDq<> タト木寸とは常々考えておりましたが
新たな萌えを開発されますた。
ハァ━━━━━━(*´д`*)━━━━━━ ソ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/08 23:02:41 ID:IVPoozOr<> まんなか受キター(・∀・)
姐さん、ありがとん。まじでありがとん。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/08 23:16:18 ID:eqlfWMzq<> いちごのくせにパンティラのくせに

…萌え尽きた。真っ白だ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/09 19:19:11 ID:DRb1Huka<> あまんなかーーーッ!(・∀・)

最高です。 <> 年下攻<>sage<>05/02/10 13:30:03 ID:Ts8y7Wlk<> お邪魔します。
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  荒れるの嫌なんで名前は全部伏せたらしいよ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  適当に脳内変換しながら読んでもらえたらいいね
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
とりあえず年下攻の片思いっぽいです。
ナマモノなんでこれ以上はご勘弁をorz <> 年下攻<>sage<>05/02/10 13:32:50 ID:Ts8y7Wlk<> 「あ。……ここじゃまずいかな」
お互い半裸の状態で、こっちは今すぐにでも貪りたい衝動に駆られているというのに、相手の男は少年じみた軽い口調で唐突にそんなことを言う。
「なにが……」
まずいのかと訊くと、うーん、と苦笑される。
「や、声がね。あなた声量あるから……、聞かれるとさすがにまずいっしょ?」
相手が言うのは、情事の際の喘ぎ声のことらしい。確かに、スタッフの行き来する廊下の音がある程度聞こえるということは、逆に自分たちの声も幾らかは外に抜けているということだ。と、そこまでは冷静な方の脳が考える。
「いいから……さっさと来い」
けれど反対側の脳は、快楽を求めて騒いでいる。もう火がついてしまっているのだから、あとは燃やし尽くすだけだ。途中で消すことはできない。
「いいのかなあ……」
言いながらも彼は、ソファに投げ出した俺の脚を抱え上げる。いきなり躯の中心に吸い付かれて、眩暈のしそうな快感が体内を駆けめぐる。
「んッ……! あ、あ……!」
「……だーかーらー、……どうすっかな」
指で刺激を与えてきながら、何か捜している気配がした。「ちょっと待って」と囁いてから、俺の頭上越しに何かを掴む。引き寄せる。
「口、塞いでもいい? 終わったらすぐ解くから。ごめんね」
言葉は殊勝なのに、口調が伴ってない。しかしこちらも元々抵抗する気はないから、大人しく首を差し出した。口を閉じた状態でタオルをぐるりと巻かれ、その上からテーピングで更に巻かれる。おまえ、なんでこんなに手際が良いんだ、と言おうとして、開かない唇につっかえた。
「キスできないけど…。ってか、いつもさせてくれないもんね。同じか」
被虐的な趣味はないつもりだったが、普段より少し興奮した。
息はできるしさほどキツくもない。けれど、カラダの一部の自由を奪われたことで、神経がぞわりと粟立った気がした。 <> 年下攻<>sage<>05/02/10 13:34:49 ID:Ts8y7Wlk<> 「……! …!」
躯が熱くて仕方ない。熱を発散したくてこいつに声をかけたのに、声を出せないのがストレスになるのか、なかなか達けなくて俺はしきりに首を振った。躯をくねらせ、どうにかそこへ辿り着こうと必死になる。
「ヤバ……、強姦してるみたい……」
二本差し込まれた指が、悦いところばかりをしつこく擦ってくる。間近で顔を覗き込まれ、俺は逃げるように顔を逸らした。
「! …………!」
「ねえ俺いま気付いたんですけど。これじゃクチでしてもらえないよね?」
なんでもいいから早く達きたい。挿れたきゃ挿れればいい。
それだけのことを伝えるのに、声を出せないせいで俺は酷く苦労しなければならなかった。
下腹に力が入ると、ついでに後ろの指も締め付けてしまう。フェラのかわりにコッチ挿れさせてねとか何とか、明らかに焦らす動きで、奴はそこを拡げているらしい。あと少し足りなくて達けない、けれど充分に強い快感に喉が鳴る。
「―――――――!!」
「んッ……ああ……狭……」
衝撃とともに打ち込まれたものの、あまりの熱さに躯がわなないた。堰き止められた声と吐き出せない熱が、体内でとぐろを巻く。それが悦いのかどうかもわからない。汗か涙か、何か液体がこめかみを伝うのが不快だった。
息があがる。躯が熱い。 <> 年下攻<>sage<>05/02/10 13:36:31 ID:Ts8y7Wlk<> 「ね……そんな、暴れないで、……うあ…ッ」
相手の腕に食い込んでいた指を外され、ソファに押し付けられる。そのせいで上半身はほとんど身動きが取れなくなり、残った下半身が自然と揺れ始める。
はやく、全部吐き出してしまいたい。
「なんかさ……わかってるつもりだったけど……」
少し違う感じに呟かれて瞼を開けると、彼の顔がすぐ近くに迫っていた。あまり嬉しそうではない表情をして、塞がれた口の上からキスを落とし、ゆっくりと離れていく。
俺は動揺した。快楽だけを交換する間柄だと思っていたのに、何故こいつはこんな哀しそうな顔をするのだろう?
「ああ……俺が悪かったです。ごめんね、忘れてよ」
今の状況に不似合いな空気が流れたが、それを払拭するように彼は再び動きはじめた。ただし今度は、脱ぎ捨てた服で眼までも覆われてしまった。俺に見られたくないのか、それとも俺を見たくないのか。
「…! …! ……!」
物理的な刺激に、一旦冷めかけた躯が再び熱をもつ。視界を閉ざされ余計な情報が排除されると、体中の神経は純粋に快楽だけを知覚した。逆に、周りの状況がわからないという不安感もあったが、それすらも興奮を煽る材料でしかない。
「………!!」
暗闇の中で、ようやく達した。いつもと同じか、もしかするとそれ以上かもしれない快感が、躯の芯を突き抜ける。
「大丈夫でしたか?」
互いの呼吸が落ち着いた頃、視界を遮っていたシャツが取り除かれ、テーピングも手早く外される。
全ての縛めが解かれて自由になったのに、俺は咳払いをひとつしただけで、何も喋る気にはなれなかった。さっき見た、彼の哀しそうな瞳のせいだ。コトが終わって、今彼がどんな表情をしているのか――それを確認するのもためらわれた。
結局この日俺達は、それ以上の言葉を交わすことはなかった。 <> 年下攻<>sage<>05/02/10 13:38:56 ID:Ts8y7Wlk<>  ____________
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ その程度じゃ声は漏れると思うけどな
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お邪魔しますた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/10 16:16:17 ID:+Qi/kU/R<> 元ネタ分かんねえけど激萌え(*´д`*)しますた
最高ダッターヨ
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/10 16:48:24 ID:8eZ5qdS2<> ひょっとしてアレかー!
半ナマではラブラブなのに、中の人同士はしつこく不仲説が流れてる
アレなのかー!? 萌死。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/10 18:51:48 ID:UzRbJ7K2<> わからーん!元ネタわかんない!でも萌えた…… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/10 21:43:34 ID:KU3cBnWo<> 漏れも元ネタが全然解らないが、
漏れの萌えナマモノカプに勝手にあてはめて
禿 萌 え た 。
姐さんGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/10 23:35:55 ID:+WWFDnpG<> 洩れも勝手に脳内変換して(ついでに攻を関西弁にして)ハアハアさせていただいた。
ゴチです。プハー。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/11 01:51:48 ID:PlEjGRGr<> 皆と同じく脳内で変換させて頂きました。
エロ上手いな。ごちそうさまです。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/12 01:13:00 ID:XhRqy8O7<> >21
遅ればせながら姐さんGJです。
相変わらず接吻が可愛くて萌えますたハァハァ
ビ糸モテモテでウマーでしたハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/14 02:51:11 ID:V1jU9vKB<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | イ反面ライ夕”ーゴゴゴだって。
                    |前スレの >>615-625に萌えたから、AAにしてみたらしいよ 
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  実を言うと、原作の方を全く知らないからな!
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧ ∧ ∧_∧ _∧ ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |     ピッ   (゚ _゚ )(・∀・三・∀・)´∀` ) < ガンガンギギーンギンガマーン♪
 | |                | |       ◇⊂    ) (    つ(    )___\_______
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ─┌ ┌ _) ┌ ┌ _)   :||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  (_(__)(_(__)   ||  |

                                      |\
                                / ̄ ̄ ̄  \
                                | 違うっての |
                                \_____| <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 1/27<>sage<>05/02/14 02:52:12 ID:V1jU9vKB<> ある日の事だった・・・
草カロがいつもの様に森を歩いていると・・・

    ..                  ,,,,  _,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ ,,,r""ヾ,, ,,,r"""l
    .               ,. r"" ""゙ | |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """""   ゙^゙ヽ 
,,,,,,_  ;    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  ..  r'''゙~  . ,、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ; ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """
      

                     ∧,,∧   
                     (゚Д゚,,)   
                     (| . |) )) ))
                     0  |〜  
                      `J
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 2/27<>sage<>05/02/14 02:53:09 ID:V1jU9vKB<>   ガサッ・・・                ,,,,  _,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ ,,,r""ヾ,, ,,,r"""l
    .               ,. r"" ""゙ | |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """""   ゙^゙ヽ 
,,,,,,_  ;    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  ..  r'''゙~  . ,、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ; ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """
      
                    
                  _`  ∧,,∧   
                     (゚,,  )   
                     | .∪  
                     |  |〜  
                     し`J ` <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 3/27<>sage<>05/02/14 02:54:07 ID:V1jU9vKB<>               (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
              ( あれは・・・オノレフェノク?)
              (___________)
                    0
    ..               。 ,,,,  _,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ ,,,r""ヾ,, ,,,r"""l
    |               ,. r"" ""゙ | |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """""   ゙^゙ヽ 
,,,,,,_  ;    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. ∧,,∧'゙~  . ,、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ; ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  (  ゚)η    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   .""|  |ノ""           """
                 〜  |
                し^J                 
 
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 4/27<>sage<>05/02/14 02:55:00 ID:V1jU9vKB<>   ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:       ;;:;::: ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;::: ヾ    ;:.ヾ;:;:.,ヾ/
     ;;:;丿:: ヾ;:.,ヾヾヾ (^)  ;;:;::  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
 ;;:ヾ::;ヾノ イ    ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ 丿( これは珍しい。是非とも手に入れたいものだ)
     ァ!\\| |:;;ヾ:;: .r;. ::: ヾヾ:;::ヾr(___________________)
;;:;::: .__ |;:  \  |^~~^~^^;:~.| |;:;:;;;::;:| |;:;;; ;;:;;;;;ヾヽ| |~~~.;; ‖~~゙゙| l丿ノ ^^^^^ 
~~ ~~ |;|^^  .| |       ..| |^^...^.| | | |/~^~0 .| |.. . .‖  | /"
    ..|;|   | |       | |   | | | |∧。   | |   ‖  | |
    ..|;|   | |       | |   | | | |゚,,)   | |  ,,_‖._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..|;|   | |       | |   ,.| | |と |   ,| |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .|;|    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. | |r'''゙~  . |,,|、|  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ|;| ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """
      

   ∧ミ∧   
   ミ ゚Д゚ミ
   ,ミ∪ ミ 
   .ミ   0           
    し'´ 
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 5/27<>sage<>05/02/14 02:55:55 ID:V1jU9vKB<> そこで、草カロはその次の日に罠を仕掛けた。


  ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:       ;;:;::: ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;::: ヾ    ;:.ヾ;:;:.,ヾ/
     ;;:;丿:: ヾ;:.,ヾヾヾ (^)  ;;:;::  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
 ;;:ヾ::;ヾノ イ    ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ 丿( まだか・・・。まだか・・・。 )      
     ァ!\\| |:;;ヾ:;: .r;. ::: ヾヾ:;::ヾr(___________)
;;:;::: .__ |;:  \  |^~~^~^^;:~.| |;:;:;;;::;:| |;:;;; ;;:;;;;;ヾヽ| |~~~.;; ‖~~゙゙| l丿ノ ^^^^^ 
~~ ~~ |;|^^  .| |       ..| |^^...^.| | | |/~^~0 .| |.. . .‖  | /"
    ..|;|   | |       | |   | | | |∧。   | |   ‖  | |
    ..|;|   | |       | |   | | | |゚,,)   | |  ,,_‖._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..|;|   | |       | |   ,.| | |と |   ,| |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .|;|    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. | |r'''゙~  . |,,|、|  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ|;| ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """
      
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 6/27<>sage<>05/02/14 02:56:55 ID:V1jU9vKB<>   ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:       ;;:;::: ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;::: ヾ    ;:.ヾ;:;:.,ヾ/
     ;;:;丿:: ヾ;:.,ヾヾヾ (^)  ;;:;::  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
 ;;:ヾ::;ヾノ イ    ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ 丿( よし、来たぞ。そのまま行け・・・  )
     ァ!\\| |:;;ヾ:;: .r;. ::: ヾヾ:;::ヾr(_______________)
;;:;::: .__ |;:  \  |^~~^~^^;:~.| |;:;:;;;::;:| |;:;;; ;;:;;;;;ヾヽ| |~~~.;; ‖~~゙゙| l丿ノ ^^^^^ 
~~ ~~ |;|^^  .| |       ..| |^^...^.| | | |/~^~0 .| |.. . .‖  | /"
    ..|;|   | |       | |   | | | |∧。   | |   ‖  | |
    ..|;|   | |       | |   | | | |゚,,)   | |  ,,_‖._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..|;|   | |       | |   ,.| | |と |   ,| |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .|;|    ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. | |r'''゙~  . |,,|、|  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ|;| ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """
      

   ∧ミ∧   
   ミ ゚Д゚ミ
   ,ミ∪ ミ 
   .ミ   0           
    し'´ 
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 7/27<>sage<>05/02/14 02:57:54 ID:V1jU9vKB<>
             ∧ミ∧  ? 
             ミ ゚Д゚ミ  
             ,∪  ミ) 
    三 →     .ミ    ミ           
              (/'∪ プツッ
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 8/27<>sage<>05/02/14 02:58:56 ID:V1jU9vKB<>           _ _
______ \\\\        _
ヽ____ フ    ̄   ̄        \\
      / /                  ̄    /\
      /  \                    /  /
     / /\_\              ____ノ  /
     ノ_ノ   \\            /_____ノ 
            ̄

             ∧ミ∧  て  ハゥッ!? 
             ∩||゙Д゙ミη そ 
             ,ミミ   ミ 
         三  -ミ    ミ           
              (/' (/  <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 9/27<>sage<>05/02/14 02:59:55 ID:V1jU9vKB<>   ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:       ;;:;::: ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;::: ヾ    ;:.ヾ;:;:.,ヾ/
     ;;:;丿:: ヾ;:.,ヾヾヾ (^)  ;;:;::     丿  ヾ;:;;:ヾ::;ヾ;;:;:: ノ:.,ヾヾ;:;:.;: ヾ丿
 ;;:ヾ::;ヾノ イ    ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ 丿  ;:;ヾヾ:;::ヾヾ ヾ;ノ:ヽヾ;:;ヾ:;::ヾヾヾ;:ヾ)
     ァ!\\| |:;;ヾ:;: .r;. ::: ヾヾ:;::ヾrヾ:;;ヾ:;:;:;:.r;.;:;:. \|.ヾヾ| |ヾヾヾ;;:;:::ヾ)
;;:;::: .__ |;:  \  |^~~^~^^;:~.| |;:;:;;;::;:| |;:;;;;ノ/ヾヽ| |~~~.;; ‖~~゙゙| l丿ノ ^^^^^ 
~~ ~~ |;|^^  .| |       ..| |^^...^.| | | |/~^~ .| |.. . .‖  | /"
    ..|;|   | |       | |   | | | |    | |   ‖  | |
    ..|;|   | |       | |   | | | |    | |  ,,_‖._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..|;|   | |       | |   ,.| | | | ミ  | |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .|;|   ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. | |r'''゙~  . |,,|、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ|;| ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """      ∩∧,,∧   
                           ヽ(゚Д゚, ) ヨット  
                            | .⊂| 
                            0  |〜  
                             `J Σ

              |(   ∧ミ∧   
            ⊂、~~~⊃*゙Д゙ミ⊃ ウーーーン・・・・・ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 10/27<>sage<>05/02/14 03:01:26 ID:V1jU9vKB<>   ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ:::;:;:       ;;:;::: ヾ;:.丿,ヾヾヾ;:;:.;:;;:;;:;::: ヾ    ;:.ヾ;:;:.,ヾ/
     ;;:;丿:: ヾ;:.,ヾヾヾ (^)  ;;:;::     丿  ヾ;:;;:ヾ::;ヾ;;:;:: ノ:.,ヾヾ;:;:.;: ヾ丿
 ;;:ヾ::;ヾノ イ    ;;:;::: ヾ;:.,ヾヾヾ 丿  ;:;ヾヾ:;::ヾヾ ヾ;ノ:ヽヾ;:;ヾ:;::ヾヾヾ;:ヾ)
     ァ!\\| |:;;ヾ:;: .r;. ::: ヾヾ:;::ヾrヾ:;;ヾ:;:;:;:.r;.;:;:. \|.ヾヾ| |ヾヾヾ;;:;:::ヾ)
;;:;::: .__ |;:  \  |^~~^~^^;:~.| |;:;:;;;::;:| |;:;;;;ノ/ヾヽ| |~~~.;; ‖~~゙゙| l丿ノ ^^^^^ 
~~ ~~ |;|^^  .| |       ..| |^^...^.| | | |/~^~ .| |.. . .‖  | /"
    ..|;|   | |       | |   | | | |    | |   ‖  | |
    ..|;|   | |       | |   | | | |    | |  ,,_‖._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..|;|   | |       | |   ,.| | | |    | |,,,r''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .|;|   ,,l''l゙゙゙゙ヽ  .. | |r'''゙~  . |,,|、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ|;| ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
      ~゙" ゙ """   ."""  """           """



                         ズルズル・・・
                                   ∧∧,,∧
                               ((   ミ-(,,゚Д゚)
                               ((   ミと  /
                               (( 〜ミ / , |
                                   (/(/ J' <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 11/27<>sage<>05/02/14 03:02:47 ID:V1jU9vKB<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;カチャ・・・;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;カチャカチャ・・・ガシッ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;キィ・・・ガシャン;;;;;;カチッ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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  ∧ミ∧
 ミ ~д~ミ   ウ・・・・ン・・・ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 12/27<>sage<>05/02/14 03:04:37 ID:V1jU9vKB<>
  \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||___________________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\|| .|| .||  .     
        || ここはどこだ      || .|| .||  . .                
        ||               .|i‐ii‐ii                         
        |ヽ              /|| .|| .||    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                       
        |  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|| .|| .||    |\⌒⌒⌒⌒⌒\      
        |________||_,||_,||_,||_,||_,|| __|  \         \
       /           .\|| .ll .|| .|| .||, ∧,,∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     / (  ∧ミ∧       \!! || .|| .||. (Д゚ ) < 俺の家だ
   / ⊂ ""⊃;゚д゚ミ⊃    .    !!、|| .|| |   ヽ \_______
 / §∞∞∞'            .\!!、.||⊂∪∪○〜   
 _________________\!!__________________
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 13/27<>sage<>05/02/14 03:05:38 ID:V1jU9vKB<>   \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||___________________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\|| .|| .||                          
        || どういう事だ      || .|| .||                          
        ||               .|i‐ii‐ii                         
        |ヽ              /|| .|| .||    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                       
        |  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|| .|| .||    |\⌒⌒⌒⌒⌒\      
        |________||_,||_,||_,||_,||_,|| _∧,,∧ \/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
       / ∧ミ∧       \|| .ll .|| .|| .||, (゚Д゚ )< 今日からお前は俺の飼い犬だ。
     /  ミ ゚Д ミ         \!! || .|| .||. (|   |)  \____________
   / ∝ ミ ̄ ̄ミ             !!、|| .|| .,|   |  
 / §〜○UUつ           .\!!、.||  し^ J   
 _________________\!!__________________
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 14/27<>sage<>05/02/14 03:07:05 ID:V1jU9vKB<>   \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||___________________
        |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \                                     
        ||ちょっ・・・待て!    .   . .       |                         
        ||なんでそんな話になるんだ!      .  |                  
        ||大体、俺は犬じゃない!           |                     
        ||俺は犬井拓海で、ウルフオノレフェノクだ!|                                        
        |ヽ              _______/ ̄ ̄ ̄ ̄|                       
        |  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|| .|| .||    |\⌒⌒⌒⌒⌒\      
        |_________||_,||_,||_,||_,||_,||_∧,,∧\/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
       / ∧ミ∧       \|| .ll .|| .|| .||, (Д゚ )< 「犬井」なら、やっぱり犬なんだろう?
     / Σミ ;゚Д ミ         \!! || .|| .||. (|  ∪  \____________
   / ∝ ミ ̄ ̄つ           !!、|| .||.  |   |  
 / §〜○U__つ           .\!!、.||  し^ J   
 _________________\!!__________________
     /|
\_WW/ |WWWWWWWWWWWWW/
≫                   ≪
≫ 違  う  !  !       ≪
≫                   ≪
/MMMMMMMMMMMMMMMMM、\ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 15/27<>sage<>05/02/14 03:07:52 ID:V1jU9vKB<>

  \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||_________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||
        |              || .|| .|| .|| .|| .||
        |  _____ ,, || .|| .|| .|| .|| .||  
        | ,┃‖‖‖‖┃ ,|| .|| .|| .|| .|| .|| 
        | ,┃‖‖‖‖┃, || .|| .ii‐ii‐ii‐ii 
        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  || .|| .ll .|| .|| .||   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        |              || .|| .|| .|| .|| .||   |\⌒⌒⌒⌒⌒\
        |_______.___||_,||_,||_,||_,||_,||_∧,,∧\       \
       / ∧ミ∧        \|| .ll .|| .|| .||. (Д゚ )  \       \
     /  ミ  Д ミ         \!! || .|| .||. (|  ∪ . | ⌒⌒⌒⌒⌒|       
   / ∝ ミ ̄ ̄つ グー…     \!!、|| .||.  |   |  
 / §〜○U__つ           .\!!、||.  し^ J
 _________________\!!______________
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 16/27<>sage<>05/02/14 03:08:45 ID:V1jU9vKB<>    ∧ミ∧
  ミ ゚Д゚ミ   飯くれよ


   ∧,,∧
  (゚Д゚ )   なんで、やらにゃならん


   ∧ミ∧
  ミ ゚Д゚ミ   俺の飼い主になりたきゃそれぐらいして当たり前だ


/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|オノレフェノクのくせになんて尊大な態度だ。 |
|残飯でもくれてやる。              |
\                        /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ∧,,∧   
        (#゚Д゚)       ━┓ . _, . 、_
        |⊃|   lニニニニニニl ◎  l
       〜|  0   |  ...φ |φ  . .| ̄ ̄ ̄|
        し'´ .    |    |    .|   . |
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 17/27<>sage<>05/02/14 03:09:38 ID:V1jU9vKB<>            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           | ・・・あれ?
           \
              ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧,,∧   
               (   ゚)━┓  _, . 、_
               ||  つニニニl ◎  l
               〜  | |φ   | ̄ ̄ ̄|
               |し' J ,|  ,  |     | <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 18/27<>sage<>05/02/14 03:10:23 ID:V1jU9vKB<>
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           | そうか。
           | 俺、一人暮らしだから残飯なんてないよな
           \
              ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
               ∧,,∧シカタナイ、フタリブンツクッテヤルカ   
               ( ; -)━┓  _, . 、_
               ||  つニニニl ◎  l
               〜  | |φ   | ̄ ̄ ̄|
               |し' J .|  ,  |     | <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 19/27<>sage<>05/02/14 03:11:30 ID:V1jU9vKB<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;しばらく、チャーハンでお待ちください・・・;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;


       ∧,,∧
      (; ゚Д゚)  。・゚・⌒)    ∧,,∧
      ∪  o━ヽニニフ))   (`(・ω・´) もっと手首の返しを速く!
     〜|   |           |   ∪
       し' J           しー-J   
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 20/27<>sage<>05/02/14 03:12:21 ID:V1jU9vKB<>
  \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||_________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||
        |              || .|| .|| .|| .|| .||
        |  _____ ,, || .|| .|| .|| .|| .||  
        | ,┃‖‖‖‖┃ ,|| .|| .|| .|| .|| .|| 
        | ,┃‖‖‖‖┃, || .|| .ii‐ii‐ii‐ii 
        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  || .|| .ll .|| .|| .||   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        |              || .|| .|| .|| .|| .||   |\⌒⌒⌒⌒⌒\
        |_______.___||_,||_,||_,||_,||_,||_∧,,∧ 。0(作るには作ったが…)
       / ∧ミ∧        \|| .ll .|| .|| .||. (Д゚; ) \       \
     /  ミ ゚Д ミ         \!! || .|| .||. (|  つヽ・゚・ 。・゚/⌒⌒⌒⌒|       
   / ∝ ミ ̄ ̄ミ           \!!、|| .||  0  .|〜 ̄ ̄  
 / §〜○UUつ           .\!!、||.   `J
 _________________\!!_____________

                             |\
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             |これじゃあ、
             |檻の格子の幅が狭すぎて皿を中に入れられないぞ
             \__________________
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 21/27<>sage<>05/02/14 03:13:20 ID:V1jU9vKB<>   \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||___________________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\|| .|| .||                          
        || おい、出せよ      || .|| .||                          
        || 逃げないから      .|i‐ii‐ii                         
        |ヽ              /|| .|| .||    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|                       
        |  ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|| .|| .||    |\⌒⌒⌒⌒⌒\      
        |________||_,||_,||_,||_,||_,|| _∧,,∧ \/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
       / ∧ミ∧       \|| .ll .|| .|| .||, (Д゚  )< 逃げないか?。
     /  ミ ゚Д ミ         \!! || .|| .||. (|  つヽ・゚・ 。・゚/________
   / ∝ ミ ̄ ̄つ          \!!、|| .||  ,|   |   ̄ ̄
 / §〜○U__つ           .\!!、.||  し^ J   
 _________________\!!__________________
         |\
   / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄
   | 逃げない。
   \________ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 22/27<>sage<>05/02/14 03:14:21 ID:V1jU9vKB<>   \                 /||| ||| |||
    \              /||| ||| ||| |||
     \_________/||. ||| ||| ||| |||_________
        |              || .|| .||| ||| ||| |||
        |              || .|| .||| ||| ||| |||
        |  _____ ,, || .|| .||| ||| ||| ||| 
        | ,┃‖‖‖‖┃ ,|| .|| .||| ||| ||| ||| 
        | ,┃‖‖‖‖┃, || .|| .ii| ii| ii| ii| 
        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  || .|| .          | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        |              || .|| .        . |\⌒⌒⌒⌒(ま、鎖もあるし大丈夫だろ)
        |________||_,||_,      ∧ミ∧   ∧,,∧。0
       /           .\|| .     ミ_゚Дミ   (  ゚Д)
     /              \    ζ ∪ ̄ミ   (|  つヽ・゚・。・゚/
   /                  \ ξ  ミ  ミ   .| __0   ̄ ̄
 /  §∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝ . (/ `J    し'            \
 _________________\!!______________ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 23/27<>sage<>05/02/14 03:15:25 ID:V1jU9vKB<>      (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
     (こいつ、ちゃんと椅子に座れるのか!! )
     (意外だな!!  ( Д) ゚ ゚         )                 
     (_________________)
                   0
                  。
  ミ ∧ミ∧        ∧,,∧           
    ミ ゚Дミ ヽ・゚・。・゚/と(゚Д゚ )  ヽ・゚・。・゚/   
   |ミ ̄__つニニニニニニニニニニニニニニl   |
   |(___J| |       |  |     | |.    |  
∝∝.|し ̄| .| |       し`J     | | | ̄ ̄|
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 24/27<>sage<>05/02/14 03:16:39 ID:V1jU9vKB<> / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄               
| 俺、猫舌だから                           
|  熱いの駄目なんだけど           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\                         | 冷めるまで待て!
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄             \
                             ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
    ∧ミ∧                     ∧,,∧
    ミ ゚Дミヽ・゚・。・゚/       ヽ・゚・。・゚/  (Д゚# ) 
   |ミ ̄ つニニニニニニニニニニニニニニl(|  つ|
   |(_  | |               | |   |__. _|_|  
∝∝.| ̄ ̄|`| |        .      | |   i|j ̄J |
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 25/27<>sage<>05/02/14 03:17:27 ID:V1jU9vKB<>
                         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
              / ̄ ̄ ̄\    |・・・っていうか       |
              | まあな。 |   |お前、箸つかえるんだな。|
              \__  /   \              /
                   |/       ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\            
         |ミ ゚Д゚ミ首輪はずしてもいいか?.|        
         \            ____// ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄        | 却  下  ! (-Д- )   |
                              \____  _____/
                                     |/

            ∧ミ∧            .       ∧,,∧
            ミ ゚〜ミヽ・゚・。・゚/       ヽ・゚・。・゚/(Д゚  ) 
           |ミ ̄ づ=ニニニニニニニニニニニ=と   ||
           |(_  | |               | |' _. _)|  
        ∝∝.| ̄ ̄|`| |        .      | |' | ̄ ̄|


             |\
       / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\            /|
       |ミ;゚Д~ミもう腹いっぱい・・・.|       \_WW/ |WWWWWWWWWWWWW/
       \__________/      ≫                   ≪
                              ≫ 全部食え!!(゚Д゚#)      ≪
                              ≫                   ≪
                              /MMMMMMMMMMMMMMMMM、\ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 26/27<>sage<>05/02/14 03:18:24 ID:V1jU9vKB<> ───まぁ、そんな感じで食事は終わった
  \                 /||| ||| |||
    \              /||| ||| ||| |||
     \_________/||. ||| ||| ||| |||_________
        |              || .|| .||| ||| ||| |||
        |              || .|| .||| ||| ||| |||
        |  _____ ,, || .|| .||| ||| ||| ||| 
        | ,┃‖‖‖‖┃ ,|| .|| .||| ||| ||| ||| 
        | ,┃‖‖‖‖┃, || .|| .ii| ii| ii| ii| 
        |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  || .|| .          | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
        |              || .|| .        . |\⌒⌒⌒⌒
        |________||_,||_,      ∧ミ∧   ∧,,∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
       /           .\|| .     Σミ ;゚Дミ   (Д゚  )<お前の寝床はその檻だから|
     /              \    . ζ∪ ̄ミ  と|  ∪  \__________ズット
   /                  \  ξ〜ミ  ミ  . |   |〜 
 /  §∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝∝   し `J   .し` J            
 _________________\!!______________
                           |\
                     / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄\
                     | えぇっ!マジ!?  |
                     \________/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 27/27<>sage<>05/02/14 03:19:11 ID:V1jU9vKB<> そして、1日も終了した
  \                 /||. ||. ||
    \              /||. ||. ||. ||
     \_________/||. ||. ||. ||. ||___________________
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |              || .|| .|| .|| .|| .||                         
        |   _____ || .|| .|| .|| .|| .||                          
        |  ┃‖‖‖‖┃|| .|| .|| .|| .|| .||          ZZZ・・・                
        |  ┃‖‖‖‖┃|| .||. .ii-ii‐ii‐ii      ∧,,∧                   
        |    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ || .|| .|| .|| .|| .||    | ̄( -Д-) ̄ ̄|                       
        |  .         || .|| .|| .|| .|| .||    |\⌒''⌒⌒⌒⌒\      
        |________||_,||_,||_,||_,||_,|| __|  \  ''      \
       /           .\|| .ll .|| .|| .||,   \  .\ ⌒⌒    \
     / (   ∧ミヘ        \!! || .|| .||.     \ .| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |
   / ⊂ ""⊃-дミっ    .    !!、|| .||      \|_______|
 / §∞∞∞'             .\!!、.||   
 _________________\!!__________________
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/14 03:20:02 ID:V1jU9vKB<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | 中途半端な上に、ズレズレ。
                    | しかも、俺がまた出てないわけだが 
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|   力尽きたから一旦ここで切るよ
 | |                | |            \
 | | □ STOP.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧ ∧ ∧_∧ _∧ ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |     ピッ   (゚ _゚ )(・∀・三・∀・)´∀` ) < パーマソ パーマソ パーマーソ♪
 | |                | |       ◇⊂    ) (    つ(    )___\_______
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ─┌ ┌ _) ┌ ┌ _)   :||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  (_(__)(_(__)   ||  |

                                      |\
                                / ̄ ̄ ̄  \
                                | もういいよ |
                                \_____|

茂名擬古スレと、どっちに貼ろうか迷いましたが、元がココなので貼らせていただきました。
とりあえず前スレ>>616-617の部分です。
中途でゴメソ。萌えどころがねぇよorz スイマセンスイマセン <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/14 03:21:51 ID:V1jU9vKB<>
ちなみにまだ続きます。

書き忘れでゴメソ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/14 09:31:17 ID:TA22WLzj<> 禿しくカワ(・∀・)イイ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/14 18:11:52 ID:p7Z5h9aT<> 前スレの文章もすごい可愛かったけど
それを視覚化されるとまた違った可愛さが…!
続き楽しみにしてます(*´Д`)ノシ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 00:10:28 ID:XZjpMNiy<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  18禁ボブゲ、HWS!の店長×健吾だモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  表ラブラブED後のお話らしいよ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ヒゲウケダゴルァ!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1<>sage<>05/02/15 00:11:10 ID:XZjpMNiy<> 「大仙さんそれ4杯目じゃない?食べ過ぎですよ!」
「そうだよ!もぉ〜俺だっておかわりしたいのに、なくなっちゃうじゃん!」
「え、そ、そうかな…」
 ガスコンロに置かれた寸胴鍋の前で片手にレードルともう一方の手に空の皿を持った大仙が、
和志といつき二人がかりのブーイングにあっておろおろする。
 寮の食堂で全員揃っての食事時には、毎度お馴染みのやりとりだった。
今晩の食事は、ノルマを比較的早く終えて残りの二人よりも先に事務所に戻っていたいつきと
和志の二人が作ったビーフシチューにサラダ。
朝の残りの味噌汁つきという少々ちぐはぐな組み合わせだったが、男ばかりの職場でそんな細かいことを
気にする者もおらず、一日身体を使ってこなした労働の後の食事を、皆旺盛な食欲で平らげていく。
「だいたいなんでこんなデカ鍋いっぱいに作ったのに、もうこんだけしか残ってないんだよ〜?」
負けじとまだ皿に残っていたシチューをすするようにして食べ終わったいつきが、慌てて立ち上がり
鍋の中身を覗き込んで嘆く。
「いつき、俺の分もありそう?」
テーブルの中央に置かれた水の入ったポットを引き寄せながら和志が尋ねる。
「う〜〜〜んん、微妙、かも…。もう、大仙さん!おたま没収!!」
「はうぅ…」
 彼ら三人と同じ卓についている健吾は、飛び交う子供のような他愛無い言い合いを聞きながら
知らず小さく口元に笑みを浮かべていた。積極的に会話に交じることこそしないけれども、
健吾はこの賑やかな食卓の雰囲気が好きだ。
それは他のメンバーにも伝わっていて、だからひとりだけ口数が少なくとも、ちゃんとこの団欒の
一員として加わっている。なんだかんだありつつも、それなりに仲のよい仕事仲間であり、いい雰囲気の職場である。 <> 2<>sage<>05/02/15 00:11:43 ID:XZjpMNiy<>  鍋を抱えたいつきがテーブルに戻ってきた。
「新倉さんっ、大仙さんに食べられちゃう前に注ぎますからお皿出して」
健吾の前の食器は既に綺麗になっている。いつきは健吾の椅子の斜め後ろからまわりこんで、レードルを構えた。
「あ、いえ自分は。今日はもう…」
健吾は皿にシチューを足そうとするいつきを軽く手で制した。
「え?なんかあんま食べてないんじゃないですか?遠慮しなくていっすよ。新倉さんがおかわりしても
俺らの分くらいはちゃんとあるんで」
残りが少ないと叫んでいたのは多少の誇張を含んでいたらしい。
「そうですよ新倉さん。夜中に腹減っちゃいますって」
「ええ。でも今日は昼飯が少し遅い時間だったし、もう充分貰いましたから」
「でも…」
「食べたいときは、自分は遠慮はしませんし」
穏やかに笑っていつきを見上げる健吾の言葉は嘘ではない。
「そうですよね。…あ!も、もしかして…不味かったとか、じゃないよね…?」
「そんなことないですよ!美味かったです。ご馳走様でした」
一番年長者の健吾に丁寧に頭を下げられて、和志といつきが少し照れくさそうにする。
「や、そんな大したモンでもないっすけど〜」
いつきもそれ以上は言わず、頷いた。
「わかりました。…んじゃ篠宮、残りは二人で分けよーぜっ」
「えぇ〜?ボクにもちょうだいよぉ〜…」
「大仙さんの分はもうありませんー」
「はうぅぅぅ〜〜…」
わざと意地悪っぽく笑いながらの和志の言葉に、スプーンをくわえた大仙が涙目になっている。 <> 3<>sage<>05/02/15 00:12:20 ID:XZjpMNiy<>  三人はまだじゃれあっているが、健吾は立ち上がると食べ終わった自分の分の食器をシンクへ運んだ。
蛇口を開いて洗い桶に水を溜めながら、スポンジを握って洗剤を少しそこに落とすと、慣れた手つきで食器を手早く洗い始める。
「ん、これもそこそこ美味いよね。まぁ店長が一度作ってくれたのに比べたら全然あれだけど」
 背中越しに聞こえてきたいつきの言葉に、健吾の手が一瞬だけ止まった。
 いつきが店長と呼んだのは、正確には前の店長だ。料理を褒める話題ならば名前は出さなくとも誰のことか皆承知している。
「あー!そうそう!憶えてるよぉ。店長さんのビーフシチュー!肉とかトロッと柔らかくてさ〜。なんかもう色からして違ったよね。
あれほんっとうに美味しかったなぁ…それにオムライスでしょ、牛丼でしょ。おでんでしょ…」
「…大仙さんって食い物の記憶だけは完璧なんだから」
呆れたように和志がつぶやく。
「もうあれから一年過ぎちゃったのか。早いな〜。池田さんが店長見習いでこの店に来たのって一昨年の年末ごろだっけ?」
「たった一ヶ月しかいなかったけど、いろいろ印象に残ってる人だよね」
「ボク、池田さん好きだったよ〜」
「ハイハイ料理上手だったからでしょ」
「えー、でもそれだけじゃなくってさ…ボクより年下なのに凄くしっかりしてたじゃない」
「大仙さんよりしっかりしてない人なんてなかなかいないって」
「はうぅ…」
 いつきと和志は大仙が年上なのにもかかわらず容赦ない。ここの仕事のでは二人が先輩なのと、大仙自身の
キャラクターもあって自然とそういう力関係が出来上がっていた。 <> 4<>sage<>05/02/15 00:12:54 ID:XZjpMNiy<> 「ま、確かにオーナーの親戚とかでいきなり店長見習いってことで店に来た最初の頃は、正直はぁ?って思ってたけどさ」
「そうそう。篠宮最初ムカついてたよな。何も知らない自分と同い年の男がコネで店長かよ!って」
「うるっさいいつき!お前だってなんか頼りなさそう、大丈夫かな〜なんて心配してたじゃんか」
「っへへ、まーね。でも話してみると年が近いからものわかりもよくってさ。格ゲーの対戦にも付き合ってくれたし〜、
お菓子のおまけのフィギュアもくれたし」
「引継ぎもまともにしなかったのにその前の店長が溜めっぱなしだった伝票とか、事務処理きっちりこなしてくれたから、
俺らに皺寄せこなかったしな」
「店長さんの手料理、色々思い出しちゃったよ。また食べたい〜…」
「大仙さんは、他にないのかよ!」
二人が声をそろえて同時に突っ込んだ。
「ま、今の店長も特に不満はないんだけどね。仕事はきちんとしてくれるし。だいぶ年上だからいかにも上司って感じで
あんま親しみはないけどさ」
「上司なんだからそれは当たり前だろ」
「いや、そうなんだけどさ〜。気軽に相談できる心地よさに慣れてたから、今の店長のやり方に馴染むまで俺ちょっと時間
掛かっちゃったもん」
 手早く食器をすすいで水切りカゴにいれてしまうと、健吾はお先にと皆に一声かけて食堂を出た。
「お疲れ様です、新倉さん」
「おつかれっしたー!」
「おやすみなさい、新倉さん」
 暖気が逃げないように後ろ手でドアを閉めると、廊下でひとつ溜息をつく。
中ではまだ話題が続いているのがドア越しにも聞こえる。 <> 5<>sage<>05/02/15 00:13:31 ID:XZjpMNiy<> 「―――俺、てっきり見習い期間が終わっても店に居てくれると思ってたんだけどな〜。なんだっけ、医者の勉強するって
一度卒業した大学の医学部を受けなおしたんだっけ?」
「そうそう。んで、一発で合格しちゃったんだって。マジすげー!!あの人マジで人間じゃないね!」
「なんだか、もともとボクらとは違う感じだったよね〜。超一流大出身だったし」
「篠宮はメールのやりとりしてるんだっけ」
「うん、ホントたまーに。そんなたいしたことも書かないけど。なんかやっぱめちゃくちゃ忙しいみたいだから」
「だけど、どうして急にお医者さんになりたいとか言い出したんだろうね?しかも、形成…外科、だっけ?」
「ここに来る前からそのつもりだったのかなぁ」
「いや、そんなこと全然言ってなかったと思ったけど…」
「元気にしてるのかな〜池田さん。叔父さんのお店なんだし、また遊びに来て欲しいよね」

 
 健吾は、短い廊下を渡って事務所から各自の私室がある上への階段をのぼった。最初は自分の部屋へ戻るつもりで
一旦三階で足を止めたが、結局素通りして四階まであがる。
 最上階のフロア全体を占める広い部屋は、今はがらんとして何もなかった。
 現店長は既婚者で自宅から通勤しているため、泰晴が引き払った後のここは空いたままである。
当然だが後任者は夕食を寮で皆と一緒に摂ることも滅多にない。
食堂でいつきが言っていたが、親しみにくいというのは年齢的なことばかりでなく、
一つ屋根の下で寝食を共にしていた泰晴と比べて距離を感じてしまうのは仕方のないことかもしれない。
 部屋の明かりを点けずとも、カーテンのない窓から入ってくる夜の人工的な光で意外に中は明るい。
健吾は窓の方にまっすぐ歩きながら、ジーンズの尻ポケットから殆ど手付かずのままの煙草の箱を取り出し一本に
火を点けた。
 以前は煙草を吸うのは屋上でと決めていたのだが、空き室になって以来、健吾はたまにここで独りで時間を過ごしている。
 出窓に肘をついて寄りかかり、煙を逃がすためにガラス窓を小さく開ければ、狭い隙間から切るように冷たい空気が吹き込んできた。
襟元へ滑り込む冷気に眉を顰めて肩を窄めながら、煙をゆっくりと深く吸い込む。 <> 6<>sage<>05/02/15 00:14:24 ID:XZjpMNiy<>  一年以上が過ぎた今でも、今日のように泰晴のことが皆の話題に上ることは少なくない。そしていつも会話の最後の方は
彼を懐かしむ言葉になってゆく。
 泰晴にそれを話すと『居た時間が短かったんで、かえって粗が見えなくてよかったんですよきっと』と少し照れながら笑っていた。
 彼は皆に慕われる存在感と能力を持ち合わせた良い店長になったに違いない。
 健吾自身、彼がここに変わらず店長としてあり、一緒に仕事が出来ていればと考えてしまうのだ。
 結果的に泰晴は一月の短い見習い期間だけで店を去ったが、あんなことがなければ今もおそらくこの店に彼は居続けた筈だったの
だから。
 泰晴が医者を突然志した理由が実は健吾にあることを、彼らは全く知らない。
 いい上司、いい友人に成り得た彼を皆から取り上げてしまったような罪悪感。
 そして裏腹では確かに独り占めの優越を感じていることにも気付いてしまい、複雑な気持ちになる。
  

 ぼんやりと眺めていた窓の外に、気付けば白いものがちらほらと舞いはじめている。
健吾はゆっくりと煙を口から吐き出した。

 この窓辺に立つと、決まって彼が出て行った日を思い出す。
 泰晴が店を離れた最後の日。
『いつかオレ、ずっと一緒にいるって言ったの、嘘になっちゃったけど…』
 吹っ切れたように清しい彼の顔つきは、自分よりもずっと年下なのにもかかわらず、とても逞しく見えて眩しかった。
『何年かかるかわからないけど、必ず、新倉さんのところに戻って―――』
 シャツをはだけて露わにした健吾の素肌、胸元の微かに引き攣れた赤黒い火傷を覆い隠すように手のひらが優しく触れた。
『―――この傷痕を、オレの手で消したい』

 健吾は思わず己の左胸に手をやった。醜い烙印の押された皮膚の部分がチリチリと泡立つような気がして、ぎゅっと服の上から爪を立てる。
 胸を締め付けられる息苦しさと言い様のない寂しさも同時に思い出すのに、この場所へ来ては何度もあの日の彼の力強い決意の言葉を
反芻せずにいられない。
 ――――――あいたい。 <> 7<>sage<>05/02/15 00:15:07 ID:XZjpMNiy<>  この一年間で、片手で足りるほどしか会えていない。しかも泰晴の大学と店が意外に距離が離れていることもあり、あまりゆっくりと出来た
記憶がない。
覚悟していたとはいえ、泰晴の毎日の多忙さは想像以上だったようだ。たまの電話で、決して彼は弱音を吐いたり愚痴を言うことはしないが、
やはりなんとなく伝わってくる。
 だから、邪魔してはいけない。だから自分から電話をかけることは絶対にしないし、我侭で彼を煩わせる訳にはいかない。
だから決して会いたいなどと口には出さない。
 自分は待つことしか出来ない。あの日そう約束したのだから。
 
 健吾は己に言い聞かせながら、それが言い訳めいていることを充分自覚していた。 
 変わらず優しいけれども、少し疲れたような電話での泰晴の声を聞いていると、健吾を縛る過去から解放する為だけにこの道を選んだことを
もしかして後悔しているのだろうか…などと考えては不安がこみ上げてくる。
 自分が本当は大人の余裕など少しも持ち合わせていないことを痛感する。
 健吾がもし泰晴よりも年下だったならば、せめてもっと年齢が近かったら、こんな気持ちを溜め込む前にもっと素直な気持ちをぶつけることが
出来ていたのだろうか。

『―――新倉さん』

 毎晩のように部屋を訪れては呼びかけてくれた優しい声と柔らかい笑顔。
 抱き合う時にはその声が熱を孕んで少し早口になり、耳元で囁かれるとそれだけで全身が熱くなる。

 会って、触れたい、触れて欲しい。 <> 8<>sage<>05/02/15 00:16:32 ID:XZjpMNiy<> (いい年をして…)
 陳腐な自嘲だと思っていたが、いざ自身に向けてみると予想以上に強いブレーキになる。
 込み上げてくる寂しさを断ち切るように携帯灰皿に煙草を突っ込んで揉み消すと、少し乱暴にガラス窓を閉めた。
 今晩は寝酒が少し欲しいと思い、健吾は風呂を済ませる前に近所のコンビニへ出かけることにして部屋を出かけた。

 と、突然上着のポケットの携帯が鳴り出し、途端心臓が跳ねる。
 普段の着信は、変えるのも面倒で購入時に設定されていた色気のない電子音のまま使っているが、それを泰晴が
『これはオレ専用です。オレからの電話、ってすぐわかるでしょ』と、勝手にいじって設定を変更してしまっていたのだ。
 流れてきたのはその曲だった。
 
 慌ててポケットから携帯を掴み出す。


「…もしもし」

『――新倉さん?』
「――――はい」
『オレ、です』

「…はい」
『今…電話、大丈夫ですか?』
「あ、…はい」

『――――あの、今晩、これから会えますか?』 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 00:17:44 ID:XZjpMNiy<> ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 今日はここまで。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |


だらだらとスミマセヌが続きます…しかも終わってしまったバレンタインネタを絡ませる予定。
次回は店長サイドから書くと思います。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 00:45:42 ID:koy9ymCA<> GJ!GJ!!
健吾たんかわええです。
続き待ってます。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 02:56:39 ID:xqKiMdUp<> 姐さんGJです!!禿萌えですた。
健吾たん乙女でカワイイよハァハァ
続き楽しみにしてます(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 03:58:03 ID:kCimozly<> (・∀・)イイ!
健吾たん内に秘める健吾たん(´Д`) ハアハア
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/15 06:10:29 ID:/uqRw/9Q<> 健吾タン健気だよ健吾タン(*´Д`)ハァハァ
続きをお待ちしております! <> 元となった文章を書いた人<>sage<>05/02/15 23:17:27 ID:3pZuOvCI<> >60
まさか自分の書いた文章がAA化されるとは。(いや、期待してなかったわけではないけど)
個人的には

 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +        
     〈_} )   |                            
        /    ! +    。     +    +     *         
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
――――――――――――  

ってカンジで嬉しいです。(*´∀`)萌え萌え <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 13:02:48 ID:tXUUpQp4<> >92-101
姐さん、よかったよ。健吾の心情が伝わってきてグッときた。
続きが楽しみだ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 19:29:37 ID:p9hyXxr4<>  ____________
 | __________  |     今打ち切り寸前と言われてるワクワクのレオ受け。
 | |                | |     露骨だから苦手な人はスルーしよー
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――――
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 機械×レオ1<>sage<>05/02/16 19:32:00 ID:p9hyXxr4<> 偏頭痛が治って久しぶりにちゃんとした睡眠をとった気がする。



「・・・夜か」

お陰でこんな夜中だというのに気分はスッキリ状態。
今更眠る事などできないレオは、村から出るとポスポスと砂漠を歩き出した。星が綺麗と思えたのも久しぶり。

少しいい気分に酔いすぎてしまってたのだろうか。
レオは機械音が迫っている事に気づいていなかった。


ガシャガシャンッ


「!?なっ・・・機械・・・!」

後ろを振り向くと複数の機械がレオを取り巻いていた。
「チッ」と舌打ちをすると一歩後ずさり、叫んだ。 <> 機械×レオ2<>sage<>05/02/16 19:32:55 ID:p9hyXxr4<> 「アシャ!合体だっ・・・、!!」

ハッとレオは自分の立場に気付いた。レオはアシャがアールマティに喰われてしまっていた事を忘れていた。
丸腰相手だろうが機械は容赦ない。
機械はレオの腕を引っ張り上げ、機械達の真ん中に放り投げた。

「ぐっ・・・!クソッ偏頭痛が治ったんだ、今更死んでたまるかよ!!」

周りを見回すがどこもかしこも機械、機械。偏頭痛をぶり返す程の不安がレオの脳内を満たす。


スル、と機械の一つがレオへと手を伸ばす。
レオはグッと目を瞑った。 <> 機械×レオ3<>sage<>05/02/16 19:34:14 ID:p9hyXxr4<>



・・・ゾワ






鋭い感覚、
とは言い難いようなくすぐったい感覚。

不思議に思い瞼を開けると、なんと機械はレオの服に手をかけていた。
ゾワゾワと膝丈程ある上着の中に手を突っ込んで、もどかしくズボンを弄っている。
その光景に思わずギョッと目を見張った。

「は・・・!?ヤ、ヤメロ!馬鹿かお前等っ・・・ぐぅっっっ」 <> 機械×レオ4<>sage<>05/02/16 19:35:09 ID:p9hyXxr4<> 機械の手を払いのけようとするが、他の機械達に両手を束縛されてしまう。
そうこうしているうちに機械はレオのズボンに手を引っ掛け、下着と共に足首までズルリと下ろした。
まだ上着があったからマシであった。しかし外で剥かれているには変わりない。羞恥心がレオを襲う。

「・・・っ!!!んだよこいつ等っ!」

しかし機械がこれで収まる訳がない。今度は救いであった上着までもを胸までまくられてしまう。
抵抗が無駄だと感じたレオは顔を逸らすしかなかった。
敏感な部分が外気に触れ、思わず身震いをする。

「・・・っ」

ガシャ、ガシャンッ
スルスルスル・・・
<> 機械×レオ5<>sage<>05/02/16 19:36:15 ID:p9hyXxr4<> 妙な機械音。・・・明らかに何かが忍び寄ってきている。
そう思ったのも束の間、レオは肌に冷たい物が当たるのを感じ取った。

「つめたっ・・・ぃ、っん」

それはやはり機械の一部。細長く何本もレオの体に絡みつくソレは、まるで淫獣の持つ触手の様だった。
スルスルと引き締まった腰を撫で続けている。他の数本はレオの突起を見つけ、そこに集中した。

もどかしい快感がレオを弄んだ。


「ぅっ・・っ・・・」

しかし相手は機械。憎むべき存在に嫌な事を強要され、簡単に声をあげる程レオのプライドは脆くなかった。
必死で唇を噛み、声を出さない様にするレオ。
しかしそんなレオの努力を嘲笑うかの様に、機械は新たな場所へ触手を伸ばした。

「!!!っア!?」


機械が触れたのはレオの局部。
触手が数本そこに巻き付き、一気に根元から絞る様に扱き上げた。 <> 機械×レオ6<>sage<>05/02/16 19:37:15 ID:p9hyXxr4<> 「っ!ぅあっ・・・止めろっ!!!」

レオは精一杯叫んだ。しかし機械に人語が理解できるはずない。
触手は容赦なくレオ自身を何度も扱いた。そんな事をされては誰だって嫌でも反応してしまう。
次第にレオの口からも鼻にかかったような声が漏れだした。

「っ!・・・っあ、!ぅ、っんん・・・ヤメ・・・っろ」

いつまでも意地を張るレオに、新たな触手が伸びてきた。その様子にレオは再び顔を青くする。

(今度はなんだよ・・・!?)

触手を目で追う前に突起と局部同時に強い快感を与えられ、レオは目を瞑りながら耐えた。
ちゅぐっ・・・と卑猥な音が鳴り出す。

「ぁうんっ、ハァッ、ぁっ、止めろっ・・・もう、ダ、ッメ・・・!」

クチュ、ッヂュ・・・

止まらない局部への激しい愛撫に、レオは体を震わせて答えた。
<> 機械×レオ7<>sage<>05/02/16 19:38:11 ID:p9hyXxr4<> 「あっ・、ハァ、・・・ぅあァッ!!」


ビクッと腰を浮かすと白濁液が宙に散らばった。

肩で苦しそうに息をするレオ。生理的な物か、大きい瞳には涙が浮かんでいた。

しかし機械の触手は動きを止めない。むしろ激しさを増していた。


―ぶちゅ、・・くちゅぐちゅっ・・・


レオはまた体をビクつかせると甘い声を出し始める。

「えっ・!?ぁあっ!やっだ、もう止せよっぉ、ンぁあ!」

荒い息を繰り返しながらレオはやっと思い出した事があった。
先程目についた新しい触手。
それを思い出した瞬間、尻の方に熱い液体を放たれたのを感じた。

「っ!?な、ハァ、何しやがった・・・!っ!あ゛!」

ズブ、ズズ


人の指程の太さの触手がレオのなかに挿入される。先程何かをかけられた事が効果を示しているのか、痛みはさほど感じられない。慣れない感触にレオは顔をしかめる。

「気持ち、・・・悪りい・・・!なにがしてぇん、だょ」 <> 機械×レオ8<>sage<>05/02/16 19:39:23 ID:p9hyXxr4<> しばらく何かを探す様に体内を弄る触手。あまりの気持ち悪さにレオのそれも萎えかかる。
しかし触手が体内の一部に触れた瞬間、レオの体が跳ねた。
もちろんそこがレオの前立腺だと言う事を機械はとらえていた。


ズッ・クヂュッヂュッ


「ぇっ!?・・・アッ、ぁああ!な、ハァッんっ何だよコ、レ・・・!ひぁあっ!!」

訳の分からないまま気持ちいい所だけ突かれ、早くもレオの二度目の絶頂は近くなっていた。

しかし非道にも局部に絡まる触手が達しないようにと締め付ける。


「ぁあ゛っ!いってぇっ・・・離せっはぁっ、オッ、イ・・・!」

ズルッと細い触手がレオの中から排出される。名残惜しさに身震いした。


それと同時に「終わったのか・・・?」とレオは一瞬安心したような顔をした。 <> 機械×レオ9<>sage<>05/02/16 19:40:36 ID:p9hyXxr4<> しかしそう簡単にうまくいくハズなどない。


ヒタッ・・・


塗れたそこに熱い何かがあてがわれた。
その質量の大きさにレオは思わず大袈裟な程震えた。

「い・・・やだ・・・止めろ、止めっ・・・!!!」

ズズズズッ、ズッズッ、


とてつもない程の圧迫感にレオは急に襲われた。
声を出す事すらままならなかった。


「はっ・・・は、ぁっ・・・!」

それはレオに構う事なく、根元まで埋めたらすぐさま激しく律動し始めた。
先程放たれた液体のせいか抜き射しはスムーズだった。
おまけにものすごい質量のため前立腺には必ずそれは当たってしまう。
それが射精をせき止められているレオにとっては辛すぎてならなかった。 <> 機械×レオ10<>sage<>05/02/16 19:41:17 ID:p9hyXxr4<> グヂュッヂュッチュクッ

「ひぁああっ!!!いやだ、もう止めろ・・・!ハァアッ、死ぬっ、頭が、おかしくなっる、ぅう、や、ぁっ!」


積み重ねられる快感。
せき止められているのにも関わらず、レオ自身からは先走りがやまなかった。

「はっ、あ、あっ、お願いっだ、やめ、て・・・!」

しつこいようだが機械に人語は伝わらない。

レオはもう涙と唾液で顔をドロドロにしていた。

機械もラストスパートをかけてくるのか、激しさを増していった。
結合部から漏れる音がぼやけて聞こえた。 <> 機械×レオ11<>sage<>05/02/16 19:42:01 ID:p9hyXxr4<> グチュンッグチュチュっヂュ、ヂュッ


「は、はぁあっ、あ、あっぁあ!!!・・・っ!!!」


スルっとレオ自身を束縛していた触手がはずれる。

最後の一突きをすると、レオは手のひらを握りながら呆気なく達した。



「んぁ、あっ・・・ぁあアっ!!!」


達すると同時に、自分の体内にドロドロしたものが放たれ、レオは見事気を失った。


最初に見た綺麗な星がこの上なく残酷なものに見えた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 19:43:41 ID:p9hyXxr4<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ヤッてるだけでスマソ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:35:05 ID:/RU1EgwH<>
>>108-120
元ネタ読んだことないけど萌えました。乙です <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:50:43 ID:JfZq3cTC<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  先日放送終了した仮/面ラ/イダー無礼℃だモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  兼崎×立花さんだからな
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 兼崎某度入社時の
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 完全脳内ストーリーだゴルァ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:52:37 ID:ST9yy0Uy<> 1/11
「やめろ…っ兼崎っ!」

な、なんだ今のーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!


俺、兼崎は少し前に某度っていう会社に仮/面ラ/イダーとしてスカウトされて、
今一人前の仮/面ラ/イダーになるべく二ヶ月の研修中。
俺にラ/イダーとしての特訓をしてくれているのは先輩である立花さん。
立花さんは一流のラ/イダーだ!
立花さんの鬼特訓のおかげで、最近は俺も実戦に出るようになった。
まだまだ立花さんの足元にも及ばないけど、少しでも役に立てるように頑張ってる。
だけど…今日、立花さんが怪我をしてしまった…
俺がいけないんだ。ア/ンデッドに攻撃されて、避けきれなかった。
とっさの事だったから、立花さんは俺をかばって…
役に立つどころか、足を引っ張ってしまった。
封印にはなんとか成功したけど、
立花さんに合わせる顔が無い…。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:53:30 ID:ST9yy0Uy<> 2/11
某度に帰ってからは立花さんが手当てされてる部屋の前までは行けた。
このままじゃいけないし、よし、謝ろうって決めて勢いよく部屋に飛び込んだんだ。
そしたら、手当して貰ってる立花さんが上半身裸でさ、
ビックリしたからそのままユーターンしてダッシュで寮に帰ってきちまった。

で、落ち込んで部屋でずっと体育座りしていたんだけど。
こういうの、俺らしく無いと思って。とにかく謝らなきゃって。
意を決して立花さんの部屋に内線かけたんだよ。
まだ、直接会う勇気が出なくてさ…
俺は今が何時か確かめもせずかけちまった。
だって、もう謝らなきゃって、そればっかりで。
申し訳なくて、どうしようもなくて。
自分がどんだけの時間体育座りしてたかなんて考えもしなかった。
今が深夜1時をまわっていたのに気付いたのは、立花さんの声を聞いてからだった。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:54:20 ID:ST9yy0Uy<> 3/11
TELLLLLLLLLLLLL…ガチャ
「あ、あ、あ、あのっけ、兼崎です!!た、たち」
「うー…」
「へぇっ?!…あっ」
立花さんの声を聞いて、初めて時計を見た。
「んnー…」
「あ、あのー…また、かけ、ます…ね?」
実は、立花さんは寝てると起きない体質の人なんだ。そりゃもう起きないんだ。
いや、起きてるのか?起きてるけど、寝てるんだよ。えーと、寝ぼけてるんだよ。
そんで、その間に起こったことの記憶が残らない人なんだ。
だから、今謝っても意味が無いっていうか…。
だから、しょうがないから、切ろうとしたら。
「ん…苦しい…」
「?!大丈夫ですか?」
起きていたらしい。やっぱり怪我が痛んで眠れなかったんだ。俺のせいで…!
「いた…い」
「立花さん!!すいません!俺…あの、そっち行っていいですか?」
「やめろ…」
「えぇー!!あの…立花さん!!お願いします!!(涙」
「やめろ…っ兼崎っ!」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:55:23 ID:ST9yy0Uy<> 4/11
ドキッとした。
俺、まだ、な、何も…ていうかなんかそれー…
いや、まあ怪我させたけど。…あれ?
あれあれあれ?
「…立花さん…起きてます?」
「あ…あ、け、ん」
「うあ、あの、あの!」
エ             ロ              イ
エロイんだよ立花さん!!!なんか!なんか知らないけど!!
起きてるのか?寝ぼけてるのか?そんなに怪我が痛むのか?でも俺には来て欲しくないのか?
どうしよう電話切れない!むしろこの電話を持ったまま立花さんの部屋まで行きたい!
誰かこの電話がコードレスになる魔法教えてくれ!
じゃなくて謝らなきゃ。とか、えーどうする?とりあえずこのまま?いやいや、俺。
「すごい…」
「何!!なんなんだ立花さん!!」
すごいって、やっぱり寝ぼけてるんだろ!?それとも怪我がすごいって事?
やっべーなんか今なら全てのア/ンデッド封印できそう。
ていうか、なんだこれ。たまらない。お腹がザワザワする!あー助けて…どうしよう。
「…き…けん…けんざ き…」
やばい、なんか、泣きそう。
「はい。はい。…はい。なんですか、立花さん」
「けんざ き…」
「…やっぱり、そっち行っていいですか?ていうか行きます。すぐ行きます。」

俺の方から電話を切ったのは、今日が初めてだった。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:56:23 ID:ST9yy0Uy<> 5/11
「兼崎君?何やってるのよ」
「うわっ!!ひ、弘瀬さん!」
いざとなると、なんだか気がひるんでしまっていた。
立花さん部屋の前をウロウロしていたら、弘瀬さんに見つかった。
「…入んなさいよ。別に怒ってないわよ、立花さん。」
「いや、別に怒ってるとかじゃなくてー…それに立花さん、寝てた、みたいで…」
「(あんた寝てる立花さんの部屋に入るの慣れてるでしょうが)…起こせばいいじゃない。」
「どうやって?」
「びっくりさせれば起きるわよ。例えば、足持って振り回すとか。」
「………。」
「お湯かけるとかね。」
「…は、はぁ。」
「何よ。しっかりしなさいよ。一生逢わないつもり?…大丈夫よ。立花さんもわかってるわ。」
そう言って弘瀬さんは部屋のドアを開けると、信じられない力で俺を部屋に突き飛ばしてドアを閉めた。
よろけながら入ると、部屋は薬品の匂いがした。
立花さんの怪我の手当てに使った薬品の匂いなんだろう。
手探りで勝手知ったる部屋の明かりを付けると、隅っこで黒い毛布にくるまっている立花さんを見つけた。
立花さんの肩あたりに見える包帯は黒い毛布と対照的な色を放ち、やけに生々しく見えた。
部屋に充満する薬品の匂いは否応なく俺に現実を思い出させた。
そうだ、今日、俺は立花さんにとんでもないことをしたんだ。
眠る立花さんの傍らには、血がついた布が放置してあった。

もしかしたら、死んでいたかもしれないんだ。
俺は足元がぐらつくのを感じた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:57:33 ID:ST9yy0Uy<> 6/11
某度に帰ってくる最中も、俺はどうしようもなかった。
ア/ンデッドの攻撃をくらった立花さんの変身が解けるのを見た俺は、
全身の血の気が引くのを感じた。
生身の立花さんの前に、ア/ンデッドが居る。
俺は、今、絶対に負けてはいけないって思った。
死んでもこの人を守りきると、思ったんだ。
今まで、誰一人守る事ができなかった俺にできるのか不安だったけど、
それでも絶対に負けるわけにはいかないって思ったんだ。
これ以上この人を、傷付けさせはしない!って、思ったんだ。
…それからはあんまり覚えてない。
とにかく無我夢中でア/ンデッドに向かっていった。
今まで教えてもらった事が、すんなり出てきた気がする。
気付いたら、封印していた。

カードをしまって、すぐに立花さんの元にかけよった。
立花さんの腕からたくさん血が出ているのを見た俺は気が動転して、
立花さんを抱き上げて、そのまま走って某度に帰ろうとした。
バイクがあるけど、立花さんは運転できないだろうと思ったから…
変身したままなら、走っても速いし。
でも立花さんに叩かれたのでやめた。
抱き上げたまま唸っていたら「降ろせ」と言われた。
降ろしたらもっと傷がひどくなるような気がして渋っていたら、ツノを掴まれた。
そのまま左右にメキメキされたからしぶしぶ降ろすと、
立花さんは普通に歩いて自分のバイクにまたがって「行くぞ」と言った。
「でも、立花さん!!」
「兼崎、このくらいの傷は怪我に入らない。」
そう言って、先に走りだしてしまった。
俺はあわてて変身を解いて、後を追った。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 20:59:01 ID:ST9yy0Uy<> 7/11
「立花さん…」
電話のコードが、寝ている立花さんの毛布の中に消えていた。
それは、眠りながら握りしめている手の中の受話器に繋がっていた。
いつも、こんな感じで電話に出ているのか…
立花さん。
立花さん。
立花さん。立花さん。
俺のせいでごめんなさい。
あなたに痛い思いをさせてごめんなさい。
もう絶対に傷付けません。
誰にも傷付けさせません。
今はまだ頼りないかもしれないけど、俺、あなたを守りたいんだ。
…好きです。
大好きです。
ごめんなさい。
受話器を持つ手を解いて、そのまま握りしめた。
そして、眠る立花さんの唇に、そっと口付けた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 21:00:37 ID:ST9yy0Uy<> 8/11
腕を振り回される感覚に目が覚めた。
「あ」
「あ、じゃない。離せ。」
「たっ立花さん!!俺!あの、さっきは、すいませんでした!!」
「さっきって…昨日だろ。」
いつの間にか寝てしまったらしい。
立花さんの手を握りしめたまま。
それは今も続いていて、先に起きた立花さんがほどこうとしたのに、ほどけなかったらしい。
あわてて離した。
「あの…痛くないですか?」
「手がな。」
「そうじゃなくてー!怪我…」
「痛いに決まってるだろう。だが、それだけだ。」
立花さんは、俺がなんでここに居るのかとか全然聞くそぶりもなく、
普通に、普段通り、朝の支度を始めた。
俺が気にしているのを知っているから気遣ってくれてるんだろう。
立花さんは、優しい。
俺は知ってるよ立花さん。あなたが優しい事を。
今回の事で、怒っていない事も。だけど。
「お、俺、強くなります…」
「ああ、是非そうしてくれ。」
そう言いながら立花さんはシャツを脱いだ。
俺は目のやり場に困り、下を向いて話を続けた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 21:01:33 ID:ST9yy0Uy<> 9/11
「本当にすいませんでした…あの時俺がアンデ」
「兼崎、見ろ。」
「え?」
いつの間にか立花さんは包帯も取っていて、怪我をした自分の腕を差し出した。
えっと、戒め?でもつい、腕以外が目に入る。俺ってどうしようもない…
「この斬り口、右から左に流れている。わかるか?奴は左利きだ。
ア/ンデッドにも右利きと左利きが居るんだな。」
「あ、ほんとだ…」
…それだけ?
「あ、左利きだから、今度闘う時は右から来る攻撃に気を付けろって事ですか?」
「いや?…もう封印したじゃないか。」
……あ……
…これって、
すごい、すごい遠回しだけど。
こんな怪我大したことないんだぞー、って事なんだ。
俺がポジティブじゃなかったら気付かなそうな、こういう優しさ。
立花さんの、こういう所が俺は…
「お前、俺の怪我なんかより自分がやった事覚えてないのか?」
ギクッとした。
多分すごい引き締め効果のあるパックしたような顔になったと思う。
ま、ま、ま、まさか、昨日のキ、キス…
「おめでとう」
「…えっ?」
「ア/ンデッド。はじめてだろ。封印。…よくやったな」
そう言って、立花さんは花のように微笑んだ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 21:02:34 ID:ST9yy0Uy<> 10/11
…から、
思わず、抱きしめた。
これが抱きしめずにいられるか?
なあ、抱きしめずにいられるのかよ?
もう俺はこの人が愛しすぎておかしくなりそうだ。
立花さんはびっくりしていたようだけど、すぐに俺の背中をポンポンと叩いてくれた。
「お前自分の融合/係数知ってるのか?すごいんだぞ。封印した時のデータ見てみろ。
お前にはラ/イダーの素質があるんだ。…俺より強くなるかもな。むかつく。」
「俺にはなんとかけいすうとかよくわかりません!!ただ俺はっ!もっともっと強くなって、あなたを守りたいんだ!」
告白っぽくなったかもしれない。
でもいい。立花さんの手は、背中を優しく叩いてくれているままだ。
「俺だけ守ってどうするんだ。人類と、地球を守れ」
「…はい。」
いっそう強く抱きしめたけど、珍しく立花さんは、怒らなかった。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 21:03:46 ID:ST9yy0Uy<> 11/11
「ところで立花さん、昨日はどんな夢見てたんです?」
「ん?夢?…ああ、そういえば、ア/ンデッドにやられた所から、お前が封印するまでを見たなぁ…
よっぽど印象に残ったんだな。」
はぁ、なるほど…
ちょっと残念なような気がした。
「なんかー、寝言がエロかったです。」
「なっ…!」
立花さんの顔がだんだん朱くなる。
「嘘だ…何言ってた?いや、やっぱりいい…ていうかお前…変な事言うな!」
とかブツブツ言いながら、向こうへ行ってしまった。
ほんと、かわいいんだから。
どさくさにキスしちゃった事は、まだ言えねえや。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 21:04:39 ID:ST9yy0Uy<>  ____________
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 22:18:48 ID:El34rMcu<> >122-134
ごごごごごちになりました!
Gj!!
相変わらず変態な兼崎とやっぱり寝ている立花さん萌え…
あーもう可愛いな!堪能しました!

>ツノを掴まれた。
>そのまま左右にメキメキされた
泣けていたのにここでハゲワロタ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 22:22:15 ID:JKPgeKts<> >>122-134
キタキタキタ―――ヽ(*0w0)ノシノシ―――!!!
hentaiさんからちょっとずつ成長してるよ件崎!
ふたりの間も確実に進歩してるよ!
毎回毎回すごい勢いで萌え転げています。大好きです。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 23:48:52 ID:7iyZzZuc<> >>122-134
キタ───(0w0)───!!
待ってて良かったー!!!
本編は終わっちゃったけど
ここの兼崎はまだ素人にツノが生えたところだから
まだまだこれからも期待ですGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/16 23:59:00 ID:nd6A2g8+<> >>122-134
元ネタ知らないけど、毎回萌えさせてもらってます。
二人ともかわいいよ(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 01:03:30 ID:2VaPfCgR<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  週刊小年飛翔のU/M/A漫画
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  蜥蜴人 × 竜(人間態)
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1/2<>sage<>05/02/17 01:05:33 ID:2VaPfCgR<>
地下闘技場から抜け出た頃には日も暮れていて、
これからのことは明日話し合おうということになり、仲間と別れた。
上印とケルべロすの蹴るべえは人目につかない様別の経路で帰った。

月の明るい静かな道を子供を背負った少年が行く。
春めいてきたとはいえ、やはり夜は寒い。
コートでも着てくればよかった。と、いまさら思った。
破れ目だらけの学ランだけの今の格好は少しキツイ。
その分背中で寝息を立てている龍の体温が意識された。
変温動物の自分とは縁のない温もりだ。
「まるっきり人間だな、こうしてると」
独り言のつもりだったが、起こしてしまったようだ。

「ん・・・・・・ここはどこ・・・・・・ってか何してるんだ!?おいっ!! 」
「寝起きの癖にずいぶんテンション高いな。暴れんじゃねーよ車道に投げ飛ばすぞ!あぁ?」
舌打ちしながら、もそもそと動く奴を落とさないように気をつける。
「重いだろ!さっさと降ろせ・・・・・・なんでこんな事に」
「お前が治療中に寝ちまったから起こすのもカワイソウだからな。
重かねーよ、お前みたいなガキ。蜥蜴人の筋力なめんなよ」
「そうゆう意味じゃないっ!・・・・・・なんでこの年になっておんぶなんか・・・・・・」
「ぐだぐだ言わずにおぶさってろ。ああ、それからお前、今日は俺んち泊めてやるから」
何かまた言うかと思ったら相手は黙ったままだ。
また機嫌を悪くしたか。

なんて考えた次の瞬間に、首にまわされた腕に少し力がこもる。
肩にガキの頭の重みが降りてきてくすぐったい。
「ありがとう」と、小さな声だったが、確実に耳に届いた。 <> 2/2<>sage<>05/02/17 01:06:16 ID:2VaPfCgR<> 背中に感じる暖かさが、急に心臓に灯ったような感覚が生まれる。
たったこれだけのことで。
数時間前まで戦っていた奴に心を許している自分がいる。
上がってゆく心拍数をどうにか鎮めようとする。
湧きあがる甘い感情の名を認めたくない自分もいる。
(相手が子供だからじゃないのか)
(人外を無条件に惹きつける、獣使いの力のせいじゃないか)
だから、この思いは絶対にあの感情なんかじゃない。
ただ、こいつと居るとペースが乱れるだけだ。
その内慣れて、こんな感情も消えるだろう。
そう心の中で繰り返しながら、おとなしくなった仔龍を背負いなおす。
風の冷たさはもうさほど気にならなかった。


不死蝶探しの物語は幕を閉じ、新たな戦いが行く手に待つ。
これから共に過ごす日々に、あまやかな感情は薄れることなく
手遅れになるほど深まることを、蜥蜴はまだ知らない。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 01:07:35 ID:2VaPfCgR<>

 ____________
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 | | □ STOP.       | |
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 | |                | |     ピッ   (・∀・;) 蜥蜴女々しすぎかも
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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岡里予せんせ一年間乙でした <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 07:09:40 ID:ypJMu4u+<> >122-134
毎度毎度はげ萌えです
大好きです
マジでMY神です
ありがとうございました <> 143<>sage<>05/02/17 07:20:43 ID:ypJMu4u+<> >122-134
…だめだ感想とお礼と萌えが言い足りないorz
次回は是非捨てアド載せてください
きもくてスマソ…orz
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 09:13:41 ID:ZtBTcQ5p<> >139-142
わんにゃんキタ─wwヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!!
モモモモエー(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 19:04:56 ID:TFGGjw74<>           _________
       |┌───────┐|
       |│l> play.      │|
       |│              |│
       |│              |│
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       |└───────┘|
         [::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
   ∧∧
   (  ,,゚) ピッ   ∧_∧   ∧_∧     ┌──────────────
   /  つ◇   ( ・∀・)ミ  (`   )    < 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシーだモナ。
  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒) └──────────────
  |            ┌^──────────────
  └──────│ バレンタインネタだってさ。
            │ もう終わってるのにね。
                └──────────────


バンアレン帯デーに間に合いませんでした orz <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 1/8<>sage<>05/02/17 19:07:37 ID:TFGGjw74<> どこの製菓メーカーが始めたか知らんが、女性が恋する男性に甘いチョコレートを贈る日。
青春時代の甘酸っぱい恋心を思えば、頭から否定する気にはなれないが
バレンタイン商戦に踊らされている世間を見ていると、何かずれている気がしてならない。
「義理チョコ」などという、お歳暮お中元並みの虚礼はいつの間に作り上げられたのか。
そんなものに一喜一憂するほどこちとら暇ではない。
「しかし…なあ」
サイジョウアキラは、今夜何度目かのため息をついた。
「それにしたって、この状況は何か間違ってるだろ…」
聖バレンタインデー夜。自分のアパート。リビングには賑やかな酔っ払い2名。
「Dックー、何してるんですかあ。まだ足りないですよー」
「そーだそーだ、ふははははまだまだ行くぞー」
「あーハイハイわかった煩いよ。ここの壁そんなに厚くないんだから」
適当に作ったつまみを手にキッチンを出る。こんなとき無駄に器用な自分が恨めしい。

バレンタインだろうが何だろうが、刑事たちには仕事がある。
今更チョコを欲しがる年でもないと、サイジョウは気にも留めていなかったのだが、
終業近くになってカスカベが、すわった目で「飲みませんか」と迫ってきた。
そんな下らん習慣に興味はないと息巻いていたカスカベと、何だかんだで同級生や近所のおばさんから
贈られてきたタケモトとで恋愛論にまで発展し、見事敗れたらしい。
そこで何故俺まで巻き込むんだと思ったものの、どうやら緊急事態もなく終えられそうだったこともあり、
サイジョウは二人を連れて馴染みの店へ行くことに決めた。
出掛けにハラを誘おうとして、彼が宿直だったことを思い出す。
気を使って同じく宿直のイガワが声をかけるが、ハラは微笑んで辞退し、サイジョウに「また今度」と返してきた。
「そうか。じゃ、またな」
既に浮かれている後輩二人を小突きながら部屋を出る。
ドアを閉めようとして動きを止め、サイジョウはくるりと振り返った。
「お前あした非番だよな? あー、朝にでも顔出せそうなら来いよ」
びっくりしたような顔のハラ。照れくさそうに笑うと、サイジョウは今度こそ一係を出た。
考えれば、朝まで勤務のハラと入れ替わりに出勤の自分じゃ時間が合うはずもないのだ。
学生じゃあるまいし、何を言っているのかと自分でも可笑しくなる。
それでも、つい口をついて出ていた。 <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 2/8<>sage<>05/02/17 19:26:01 ID:TFGGjw74<> その後、翌日を考えて酒量は抑えたつもりだが、素面でもやかましいカスカベは飲むわ歌うわで
大騒ぎし(店の客や従業員にはすこぶる好評だったが)、つい一緒になってテンションを上げたのが
間違いの元。気づいたら何故かサイジョウのアパートで飲み直し、ということになっていた。
酔った勢いでOKしてしまったことを夜風に吹かれ猛反省しつつ、サイジョウは家路に着く。
せめて冷静なハラがいてくれたら…と頭を抱えながら鍵を開けた。

そして、今に至るわけである。
「おいお前ら、もうそろそろお開きにしないと。二日酔いなんて許しませんよ」
流石にこれ以上は明日に差し障る。サイジョウは不満げな二人を促して片付けようと腰を上げた。
そこへ、チャイムが鳴る。
「あ、やっべえ、お隣さんかな…」
ついに苦情が来たかと、サイジョウは頭をかきかきドアを開ける。
「はいー…すみません、すぐ追い出しますから…って、Gプシー?」
そこには、深夜営業のスーパーの袋を持ったハラ。
「トシさんが、今夜はもういいからと。今日は署全体で勤務の警官が増員されているので、
 緊急時には連絡するそうです」
そう言ったあと、ハラは少々戸惑い気味に、動きを止めたままのサイジョウに声をかける。
「あの…お邪魔していいですか」
「あ?ああ、どうぞ、入れよ」
思いがけない訪問に少々慌てながらも迎え入れる。
「あ、ハラさーん! わーい来てくれたんだー」
でかい図体でハラに抱きつくタケモト。その尻に容赦なく蹴りを入れつつ、サイジョウはハラの持ってきた袋を開ける。
そこには生姜が数個と胃腸薬の箱がいくつか。
「用意いいねGプシー…」
「トシさんから差し入れです。必要だろうからって」
「はは…さすがトシさんだ」 <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 3/8<>sage<>05/02/17 19:31:12 ID:TFGGjw74<> ハラの来訪で終了のタイミングを逸した一同は、結局そのまま二次会突入となった。
と言っても、それ以上のアルコールはサイジョウが取り上げたため、イガワ直伝の
生姜湯をちびちび傾けながらという非常に地味なものである。
「年寄りの会合じゃあるまいし、何スかこれ」
「生姜をなめちゃいけないよBギー。身体も温まるし、胃もたれにも効果あるんだぞ。民間療法の万能薬だ」
「そういえば、風邪引くとおばあちゃんが作ってくれたなあ」
何だかんだで会話は盛り上がる。サイジョウがちらりとハラを伺うと、穏やかな顔で話を聞いている。
飲みに行ったことはもう何度もあるが、ハラがこうして誰かの家へ来たのは、自分が知る限り
今日が初めてのはずだ。玄関先での表情にほんの少しの緊張があったのをサイジョウは見逃さなかった。
こういったことにあまり縁が無かったらしいハラが、今からでも思い出を作っていけたらいい。
いつのまにか、そんな保護者めいた思いがサイジョウの中にある。後輩だからというだけではない。
彼より年下であるタケモトやカスカベにも、そんな気持ちがある。
「おい…終電…」
「あ…」
気づけば既に交通機関も眠った時間だ。年少組ふたりは、そろそろとサイジョウを見上げてへら〜と笑顔を作った。
「宿泊代取るぞ、てめえら…」
客用布団など用意していない独身暮らし。サイジョウはとりあえず雑魚寝のスペースを作ろうと立ち上がった。
ふと見ると、うとうとと舟を漕ぐハラが目に入る。
「あ、Gプシー、お前まで雑魚寝じゃなあ。毛布の替えくらいはあるけど、ソファじゃ狭いしな」
「あの、Dック、俺だけでもタクシーで帰ったほうが…」
「外寒いぜー? そりゃ居心地いいとは言えないけど、お前が良けりゃ寝てけよ」
「そう、ですか…それじゃ、お言葉に甘えて。明日一番で帰ります」

明け方。まだ日は昇らないが、窓の外が漆黒から紺に変わりつつある。
喉の渇きを覚えて目を覚ましたサイジョウは、リビングの雑魚寝組の様子を何気なく伺った。
薄暗がりに3人の姿がぼんやり見える細長シルエットが3つ。
クッションを枕にしたハラに、背中からがっちり抱きついて眠っているタケモト。
投げ出された長い脚に寄り添って鼾をかくカスカベ。
サイジョウは無言で二人を踏みつけようとしてぐっと思いとどまった。
何か、違和感を感じる。 <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 4/8<>sage<>05/02/17 19:33:07 ID:TFGGjw74<> それは、タケモトに抱きつかれているためだけではない、ハラの早すぎる呼吸。
不規則に吐き出される息は明らかに正常ではない。
「Gプシー?」
額、そして頸の後ろに素早く触れると、一瞬でわかる高熱が手のひらに伝わってきた。
「おい、Gプシー!」
思ったよりも大声が出ていた。酔っ払いでもそこは刑事、タケモトとカスカベが奇妙な声を上げつつ飛び起きる。
だが、ハラの反応は鈍い。その時点で非常事態だ。
「起きろ、Gプシー!」
「ハラさん…?」
つよく揺すると、瞼がゆっくりと持ち上がり、熱に潤んだ目がサイジョウを見上げる。
「Dッ…ク…?」
「お前すごい熱だぞ。ここじゃまずい、俺のベッド移動しろ」
「Gプシー…? 熱だあ?」
「おいイチ、そこのドア開けろ、俺の部屋だ。ラッキョ、氷水作れ。タオルそっちだ」
「は、はいッ」
まだぼんやりした状態のハラの肩を担ぎ、自分が寝ていた部屋へ引っ張り込む。
ここでようやく状況を飲み込んだのか、ハラは慌てたように「大丈夫です」とサイジョウの手を退けようとしてふらついた。
「大丈夫じゃないの、何を言ってるかな。ヤブでも今のお前が大変なことくらいわかるよ?」
「でも、あのっ…」
「いいから!言うこと聞け」
半ば強引に寝かせ、タケモトから冷やしたタオルを受け取り額に乗せた。
冷たさが心地良いのか、無意識のうちにハラの身体から力が抜ける。
「ほれ見ろ」
「ハラさん…もしかして昼間から調子悪かったんですか?」
「いや…そういうわけじゃ…」
「潜伏期間だったんだな。気が緩んだために症状が出たと」
サイジョウは体温計を見て眉をしかめた。思ったとおり高熱だ。これからまた上昇する可能性もある。
「とりあえず、ここが俺の家でよかったよ。なんせ医師が常駐だ」
「ヤブですがね」
「…イチ、氷枕つくってきなさい。急いで」
「……はい」 <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 5/8<>sage<>05/02/17 19:36:19 ID:TFGGjw74<> 「Gプシー、汗がすごいよ。着替えたほうがいい」
サイジョウの言葉に、残り二人が途端に色めき立った。
「あああ俺手伝います!」
「いやRガー、お前は水替えて来い。もう温いぞコレ」
「Bギーさんずるい!さっき替えたばかりでしょ!?」
「やかましいぞおまえら!! 汗拭くからお湯汲んでこい!」
「二人とも…大丈夫だ、自分でできるよ…」
小学生のようなやり取りに苦笑しながら、ハラがようよう身体を起こす。
シャツを脱ぐのさえ億劫そうなハラをごく自然に手伝いながら、サイジョウは身体を濡らす汗を拭った。
箪笥から引っ張り出した自分のパジャマを手早く着せ付ける。
「よし、いいぞ」
流れるような手際のよさは、中退とはいえ医療に関わったためだけではない、と
タケモトとカスカベは立ち尽くしたまま確信した。
「あれ、寝込んだのが俺だったら絶対あんなに甲斐甲斐しくないぞ」「俺でもだと思います。ハラさんだからですよ」
それはお互いにも言えるということを、タケモトは気づかない振りをしていた。カスカベは気づいていなかった。

その後、ハラはずっと眠ったままだった。
熱のせいか、時折苦しげに眉を寄せる表情が痛々しい。悪い夢でも見ているのだろうか。
サイジョウは取り替えたばかりのタオルを取り、頸から鎖骨を拭いてやる。
「しかし、睫毛ながいねー。いつも思ってたけど」
何気ない話をしていても、ふと目を伏せる癖がある。僅かに震える長い睫毛に
ハラの隠れた心情が表れていることは、本人も気づいていないだろう。
事件が起きるたび、大きな目が揺れるのを何度も見てきた。見せてくれるようになった、と言うべきか。
ずっと押し隠し、ひとり抱えてきた痛みを少しは解ってやれているだろうか。
よく笑うようになった。話すようになった。以前よりもずっと近くにいるつもりでいる。
それでも、自分は一番後回しという性格は変わらないから目が離せない。
周囲を信用していないのではない。ただひた向きなのだ。過ぎるほどの正義感が
驚くような無茶を躊躇いなくさせてしまう。
「俺はなあ…すごーく心配してるんだぞ? わかってんのか…?」
指で額をちょいとつつく。まだ1年にもならない七/曲署での日々は、ハラにとってどんなものなのだろう。
聞いてみたい気もする。聞かせてくれるまで待ってみたい気もする。
<> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 6/8<>sage<>05/02/17 20:03:56 ID:TFGGjw74<> 「ん…」
目は閉じられたまま、声が漏れた。咄嗟に触れた額はまだ熱い。
「…ふ……」
肩がわずかに動いた。
「Gプシー?」
熱で自由が利かないのか、動きはほんのわずかだった。
「…大丈夫。俺はここにいるよ」
静かに呟いて、子供にするように髪をそっと撫でる。
そのまま頬に触れると、その手に擦り寄るように顔を傾けてくる。
サイジョウは夜が明けるまでそのままの姿勢で付き添い続けた。


病気で寝込んだ日は、狭い部屋がやたらに広く思えた。
壁が遠く、天井が高く、自分がこのまま縮んでなくなってしまうような不安に
押しつぶされそうだった。誰もいない一人ぼっちの空間で布団をかぶり、
ただただ治ることを念じ続けた幼い日。あの日の夢を見た気がする。
それでもこんなに気持ちが安らかなのは何故だろう。
あの日には無かった、暖かい手は誰のものだったんだろう────

意識がゆっくりと浮上し、ハラは静かな空間でぼんやりと天井を見上げた。
見慣れない部屋をしばらく眺め、はて、ここはどこだろうと考える。
ふとベッドの傍を見ると、サイジョウが腕を組んだままうたた寝をしている。
数秒後、急速に記憶が蘇った。
途端に身体の重さと熱さを自覚し、声を出そうとして激しく咳き込んだ。
「おぉ!? っと、Gプシー、起きたのか」
「ケホ…Rガーと、Bギーは…?」 <> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 7/8<>sage<>05/02/17 20:06:34 ID:TFGGjw74<> 「始発の時間に帰ったよ。心配してたが、仕事あるしな」
「Dック、すみません、俺ももう帰りますから」
「馬鹿いいなさい。絶対安静だお前は」
「大袈裟ですよ。ただの風邪です」
「風邪くらい怖いものはないんだぞ。それにこのまま帰っても
 医者行く元気ないだろ。どっか行きつけあるか」
「ええ、近所に」
「よし。連れてくから」
「Dック!? 出勤時間どうするんですか」
「連絡は入れます。山さんにきっちり伝えるから心配すんな」
慌てる原の声をきれいに聞き流して冷蔵庫を開ける。
「さてと、腹は…減らないよな。その様子じゃ」
せめてビタミンでもと思ったものの、あったはずの100%オレンジジュースが
後輩二人に空けられているのを見てがっくり肩を落とす。
ふと、可愛らしいラッピングが目に止まった。カスカベが騒ぐので黙っていたが、
実家に勤める看護婦一同から贈られてきたチョコレートである。
少々の糖分は必要だよな、と誰にともなく頷いて包み紙を開けた。
「Gプシー、ほれ、口あけろ」
ぽーっとしたまま素直に開いた口に、ひんやりと冷たいものがそっと押し込まれた。
びっくりして目を見開くハラ。広がる甘さがだるい身体に心地良い。
「これ…」
「あー、実家からのやつ。毎年ナースのお姉さんがたから頂くのよ」
「え?それじゃあ」
「いーんだ気にするな。看病に役立てばチョコも本望だろ」
自分もひとつ口に入れながら、サイジョウは鼻歌交じりにお粥の準備を始める。
「お前の持ってきた生姜がこんなとこで役に立つとはなあ。
 たっぷり入れてやるからしっかり食えよー」
いつもの調子でさっさとことを進めてしまうサイジョウに、ハラはやれやれと諦め、掛け布団を引き寄せた。
涙が滲んで抑えられないのは、風邪のせいにすることにした。
<> 太/陽/に(゚Д゚)! Dック×Gプシー 8/8<>sage<>05/02/17 20:07:51 ID:TFGGjw74<> タクシーを拾ってハラを医者へと送った後、妙に意気揚々と出勤したサイジョウを、
えらい勢いのタケモトとカスカベが取り囲んだ。
「Dック!Gプシーは!」
「…何だよおっかねえなあ。ちゃんと医者連れてきましたよ。
 とりあえず悪性のウイルスじゃないそうだから。今日一日寝てるってさ」
「はー、よかったあ…」
まるで子供を心配するような二人の態度に呆れるイガワ。苦笑するトウドウとヤマムラ。
「まあ、こんなこともあるだろう。非番が台無しなのは気の毒だがな」
「Dック、お前を主治医に任命する。しっかりGプシー看護しろ」
「了解いたしました!」
トウドウの言葉に、サイジョウは重々しく敬礼してみせた。



「Dック、優秀な看護助手は要りませんか」
「却下」
「んじゃ送り迎えの運転手はどうスか。いざとなったら救急車にも」
「いらん」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/17 20:09:18 ID:TFGGjw74<>           _________
       |┌───────┐|
       |│□ stop.     │|
       |│              |│      
       |│              |│   
       |│              |│   
       |└───────┘|    
         [::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]     
   
                 ピッ ∧_∧  
                ◇,,(∀・   ) 
  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
  |                                |
  └────────────────┘

バレンタインにした意味があるのかと突っ込まないでください。
あの当事、今のようなバレンタイン商戦があったのかも不明です。
ついでに医者刑事は過保護だと思います。本編でも。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/18 01:03:26 ID:8dpbf5ol<> >146 も、もえました。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/18 08:34:54 ID:s39u9W2d<> >>146
リアルでインフルエンザ引き込んで寝ている漏れの体温もがっつり上昇しますた!
ハァハァ(;´Д`)ハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/18 22:48:56 ID:hGtw5Sfn<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  東京義元ゲ仁ソ・総合テソボスだって。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  書き手さん見たことないネ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1/4<>sage<>05/02/18 22:49:42 ID:hGtw5Sfn<> 「富士田さぁ、ちょっと太ったんじゃねぇ?」
 生放送の収録直後、楽屋に着くなり失礼な口を聞く相方に、俺は眉を吊り上げた。
「ハァ!? 太ってねーよ! どっちかっつーと痩せたよ!」
「そうかー? 今日オマエに抱き付かれたとき、ぷよっとした感触だったぞ」
「太ってねぇって。ホラ、腹とか少し細くなっただろ」
 そう言ってトレーナーの裾を少しめくる。自他共に認める『だらしない』腹が露わになった。大邑が手を伸ばし、たるんだ肉をギュッと抓る。加減を知らないその手に眉を寄せた。
「オマエな、いくら贅肉でも痛てーモンは痛てーんだよ」
「ああ、贅肉の自覚はあるんだ」
「仕方ねーだろ、付いちまったんだからよ」
 唇を尖らせる俺のトレーナーの裾を更にめくり、大邑の指が胸に触れる。何を思ったか、女性がするように背中から肉をかき集め、両胸を押し上げた。
「うわ、これAカップはあるんじゃねぇ? 危ないぞこの胸は」
「コラコラ乳を揉むな! 危ないのはオマエのその手だ! ちょ、大邑!!」
 向かい合わせに座っていたはずが、いつの間にか腿の上には大邑の脚が乗っており、身動きが取れなくなっていた。自由な両手で大邑の手首を捕まえてみるが、逆に両腕までも押さえられてしまう。
「関節技とか番組でコーナーやってる割に進歩ねぇな」
「うるせー。何がしてーんだテメーは」
「ん? プヨプヨしてて気持ち良さそうだな、と思って」
「だからって男の乳揉んでんじゃねーよ」
「揉むのがダメなら……」 <> 2/4<>sage<>05/02/18 22:52:22 ID:hGtw5Sfn<>  コイツのこの笑顔はヤバイ。何か良からぬことを思い付いたときの顔だ。
 案の定大邑は、俺の両腕を掴んだまま背中に回し、拘束するように抱き付いてきた。頬にチュッとわざとらしいキス。声を上げようと開いた口には舌を突っ込まれた。
 何とか腕の中から逃げ出そうともがいてみるが、更に体重を掛けて押さえ付けられる。絡め取られた舌に軽く歯を立てられ、背筋に震えが走る。
 ――あ、今のキモチイイ。……って、何考えてんだ俺!
 流されそうになっていた思考が瞬時に戻ってくる。
 文句は喉の奥で止まり、呻き声にしかならなかった。それでも口内で蠢く舌に噛み付いたりは出来ない。
「その甘さが命取り、ってな」
「ワケわかんねーコト言ってんなよ。離せって」
「おや、案外普通の反応だね」
「オマエにキスされたくらい、どってことねーだろ別に。それより手ぇ離せって、コラ、大邑!」
 ふぅん、と探るような目が俺の目の奥を覗き込み、ふ、と細められた。本気で怒ってないのがバレたのだろう、もう一度頬にキスされる。
「本ッ当に俺のこと好きだね、富士田クンは」
「こういうイジメっ子なところは嫌いだけどな」
 それでも「好き」だという事実は否定しない。ククク、と肩を震わせて笑い始めた大邑を、気味悪そうな表情を作って見下ろしてやる。
 ようやく笑いが収まったのか、真剣な眼差しを向けられた。
「俺も富士田が大好きだ」
「……知ってるよ」
 ディープキスされても全く動じなかったのに、耳元に囁くような告白には恥ずかしさを隠し切れなかった。 <> 3/4<>sage<>05/02/18 22:54:10 ID:hGtw5Sfn<> 「待て待て、「大好きだ」で終わりじゃなかったのかよ!」
「誰が終わりだと言った。イイ雰囲気になったらすることはひとつだろ」
「ひとつってオマエ、俺は男だぞ! しかもここは楽屋だ!」
「あーそうだっけ。じゃあホテルでも行く?」
「行くかバカ野郎! 俺相手にサカってんじゃねー!」
 白目を剥きつつ怒鳴ると、大邑は不服そうに頬を膨らませる。意識が逸れた隙に拘束された腕を外そうとするが、ビクともしない。楽屋でコトに及ぶとは考え難いが、何を考えているやらわからない男を前に、さすがに貞操の危機を感じる。
「しょーがねぇなぁ。富士田が俺にキスしてくれたら許してやるよ」
「ハァ? 何言ってんだ」
「早くぅ」
 それはそれは楽しそうにわざとらしく唇を尖らせる大邑に、これ見よがしに特大のため息を吐き出す。
 付き合いの長さから、この男の駄々っ子のような性格は嫌というほどわかっている。オトナに見せ掛けてコドモだ。普段からコドモな俺より性質が悪い。……はずだ。
 ここで自分が動かなければ、何時間でもこのままだろう。いつまでも楽屋に居座るわけにもいかない。それに、こんな状況を誰かに見られでもしたら大変だ。
「わかったよ」
「ん、軽くじゃダメだぞ」
「……もう何でもいーよ」
 頷いてやると、ようやく後ろ手に拘束されていた手が自由になった。この手で相手を殴って逃げるというような度胸も腕力もなく、仕方なく頬に手を当てて引き寄せる。
 大人しく目を閉じて薄く唇を開く素直さに、少しだけ鼓動が早くなる。親指で唇を撫でてやると、くすぐったそうな吐息を零した。 <> 4/4<>sage<>05/02/18 22:55:47 ID:hGtw5Sfn<>  恐る恐る唇を触れ合わせてみると、大邑の腕が俺の首に回される。
 条件反射というか何というか、頬に添えていた手を細い腰に回して抱き寄せてしまった。対面でそんなことをしたら、自然と相手の身体が俺の腿の上に乗るワケで。
 ――うげ、これ対面座位じゃん……。
 一度意識してしまうと止まらない。ウットリと俺を見つめながら舌を絡めてくる男に、何だか妙な気分になってくる。慌てて大邑の肩を掴んで引き剥がした。
「ちょッ、大邑、ちゃんとやっただろ? な?」
「ちゃんと、ねぇ。さっき俺にサカるなとか言ってたくせに、オマエも充分サカってるじゃん?」
 どこか嬉しそうな笑みを浮かべ、俺の股間を撫で上げてくる。微妙な反応を示していた俺の息子は、それだけでまた大きさを増したようだった。腰の奥の方が熱くなる。
「だーッ! 触るな!」
「フフフフフ、舐めてやろうか?」
「勘弁してくれ!」
 濡れた唇から赤い舌先が覗く。その口が俺のモノを銜える様を思わず想像してしまう。あっという間に顔に熱が集まったのがわかった。きっと真っ赤になっているんだろう、大邑が楽しそうに俺の顔を見つめている。
「ま、今日はキスだけで勘弁してやるよ。そろそろ帰ろうぜ」
「オマエ「今日は」って何だよ!」
「細かいことは気にするな。ホラ帰るぞ」
「……へいへい」
 コイツ相手にごちゃごちゃ考えても仕方ない。何かあっても、そのとき考えればイイだろう。俺は今日何度目かのため息を吐きながら、上機嫌な相方の後を追い掛けた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/18 22:57:17 ID:hGtw5Sfn<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ オソマツサマ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/18 23:19:11 ID:r7lWQNtE<> >158
姐さんグッジョブ!!
大邑に逆らえないヘタレ腐ヂ夕萌えにはたまりませんですた(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/19 10:12:11 ID:Ip9AsjFv<> >>146
遅れたけど、ものごっっつぅ〜〜〜〜萌えました。
ドクジプ、続けて下さい。
しっかり恋人にしてやって下さい。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/19 11:18:51 ID:tKfRnz27<> >158
ゴチです!!
狙いすぎの(特に大邑)総合ブログに踊らされている毎日なので
読めて嬉しい。抱きしめてぇ〜 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 03:52:22 ID:k0iApidb<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |   ヌホンマカデミー賞『カクツケソ オニノシメ』ネタ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  主/演/男/優×助/演/男/優
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 間違いだらけでも気にシナイ!!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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<> 1/4<>sage<>05/02/20 03:53:21 ID:k0iApidb<> 「動きませんね・・・どうしよう」
雪に埋もれ、空回りを繰り返すタイヤを見て英隆はため息をついた。
あたりには冷たい空気が立ち込めているというのに、長い間車の背を
押していたため額にはうっすらと汗が浮いている。
ふと横を見ると、ついさっきまで自分の隣で車を押していた男が消えていた。
「那賀世さん?」
ひょいと死角になっている車の陰を覗くと、遠くの方をじっと見ながら
煙草を吸っている那賀世がいた。
英隆の声に反応したのか、那賀世は振り向いてにっと笑う。
「雪綺麗だね」
立ち往生しているという現状にも関わらず、那賀世はのん気に景色を楽しんで
いるようだった。その笑顔を見て胸に積もっていた焦りがすとんと落ちる。
那賀世の横に並び、彼が見ていた方向に目を向けてみた。
「足跡つけたくなりますよね」
「えっ!意外と過激な・・・もしかして、やんちゃな人?」
怖いなあと那賀世が呟くのを聞いて、英隆は声を立てて笑う。
続けて「俺は綺麗なまま残しておきたいけど」と言うので
意外とロマンチックな人なんですね、と返した。
「寒いの大丈夫?」
白い息と紫煙を同時に吐き出しながら、那賀世が問う。妙な光景だった。
「大丈夫ですよ。慣れてますから」
「でも、汗かいたでしょう」 <> 2/4<>sage<>05/02/20 03:55:52 ID:k0iApidb<> 言葉と同時に、那賀世は汗のせいでこめかみに張り付いた英隆の髪をすく。
跳ねるように鼓動が早まったのを感じた。
いい年をした男が、同じくいい年の男にする行為としては、あまりに不自然
すぎないだろうか。冗談かもしれないし、自然とやってしまったのかもしれない。
とにかく今自分は「何してるんですか」と笑ってこの手から逃れなければ。
しかし英隆は肩をすくめたまま動けないでいた。
自分の髪にふれているのは、那賀世なのだ。
そのことが英隆から理性を奪ってしまう。
「これ、ストパー?」
髪のことを言っているのだろう。小さく頷いた。
「似合ってる」
「ありがとうございます」
頬が熱くなる。まともに顔が見られなくて、俯いた。

「俺のこと好き?」

淡々と、まるで会話の流れでそうなったかのように、那賀世はとんでもない
言葉をさらっと口にする。
<> 3/4<>sage<>05/02/20 03:57:33 ID:k0iApidb<> 「へっ!?」
「よく俺のこと見てるよね。あれ、期待しちゃってるんだけど、違う?」
「いや、あの・・・」
二の句が次げず英隆は視線をさ迷わせた。今は一体どういう状況なのだろう。
期待ってどういうことだ?
混乱しているうちに弄ばれていた髪は解放され、今度は手を握られた。
「指細いなあ」
「そ・・・そうですか」
「冷えちゃってるね」
「そう、ですね」
ただ頷くことしかできない。那賀世の手が自分のそれに重なっている。
節くれだった男らしい手だった。
(手まで格好いいんだ・・・)
ぼんやりとそんなことを考えた。初めて会ったときから彼の印象は
「格好いい人」だった。容姿や性格に突出した魅力があるというよりも
彼を構成する全ての要素のバランスがとても良いのだと感じた。
彼の纏う雰囲気が格好いいのだ。
そして、それに自分がひどく惹かれていることも、出会ってから間も無く
自覚した。好きかと問われれば、答えは「はい」だ。 <> 4/4<>sage<>05/02/20 03:58:43 ID:k0iApidb<> そう、「はい」なのだ。
急に視界が開けたような感覚に襲われる。
自分は何を躊躇しているのだろう。言ってしまえばいい。良い機会じゃないか。
だって、ずっと、好きだったんだから。

「好きです」

意外にも、想いするりと声に乗った。
那賀世を見る。彼は煙草を消し、笑って言った。
「よかった。俺も好きなんだ」

ああ、告白まで格好いいなんて、なんて人だろう。
英隆は前方に広がる雪景色を眺め、眩しそうに目を細める。
足跡をつけるにはもったいない景色だ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 03:59:33 ID:k0iApidb<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ チッスもなくてゴメンネ・・・
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 | |                | |       ◇⊂    ) __
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<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 09:26:28 ID:XNB1KLDb<> >>167
元ネタを全く知らないので、誰だかわからないまま読んだのですが
激しく萌えますた。GJ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 09:49:22 ID:BKfKhpja<> オニノシメ時代ゲキなのにタイヤ?…って、中の人だったんですね!これなら話知らなくてもいける…新境地。
むしろ今年はマケデミー需称コメント見てて良かった〜
去年の最/優/秀/主/助/男親友のやりとりもモエ〜でした <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 10:56:22 ID:pvkShyN6<> >173
今日見たテレビで萌えスレにレポっぽいものがあるので、
そっちも見るとさらに萌えますよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 18:22:46 ID:+grkFnEM<> >>167
禿萌えた。
もともと中の人萌え〜だったのでマカデミーのコメントにはぶっ飛びますた。
姐さんGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 23:07:48 ID:piRZRIUg<> >>167-172
激しくGJ!!
チッスもない、だが そ れ が い い !! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/20 23:16:47 ID:bTENHrrJ<> >>167
同じく中の人萌えなので、最高に萌えさせていただきました。
ほんとストパ似合う(*´д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/25 22:49:59 ID:s7jlVqbC<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | 二厘ラヒダーネタ・5スレ目244の
                    |  逆サイドなんだナ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| なんかグダグダだけどネー
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ モエマツリフカーツ・・・?
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ;)
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> Sky-jacker1<>sage<>05/02/25 22:52:21 ID:s7jlVqbC<>  「個人的な都合」で多くの約束のスケジュールがずれ込んでしまい、飛行機の便を遅らせなければ
ならなくなってしまった。
 状況を察して、予定の変更を快諾してくれた関係各位には感謝の言葉もないが、自分がこれほどまで
に弱いものなのだと改めて認識させられて、多くの人に心配や迷惑を掛けてしまったことに申し訳ない
気持ちでいっぱいにもなった。
 もっと強くならなければ。何があっても揺らぐことのない鋼の心を持たなければ。

 チケットに記された席は出入り口の近く。多少人通りがある為いつもより忙しないが、急な変更だった
ので仕方のないことだし、この程度の人の気配ならば気にしなければ問題はない。
 機体が大地を離れてからようやく人心地ついて、長い移動に備えて用意した本を開く。文字だけの表紙
の専門書は、学生時代に専攻していたものだ。もしかしたら今後役立つことがあるかも知れないし、もし
読んでいて飽きたら、即時に睡眠導入剤代わりにもなる「優れもの」だ。
 小さな窓から射し込む南半球の春の日射しを頼りに文字を辿る。…が、疲労の為か、シーズンが
「終わった」という安堵にも似た虚無感の為か、数ページも読まない内に睡魔が襲ってくる。乗務員の
控えめな足音も子守歌のように眠りの世界へと誘う。こんな魔物なら大歓迎だ。背もたれを少し倒して
目を閉じ、やわらかな浮遊感をもたらす眠りの海に身を沈める。次に目覚める時、窓の外はもう秋の
欧州の空だろう。
<> Sky-jacker2<>sage<>05/02/25 22:53:06 ID:s7jlVqbC<>
 …眠りから意識を引き揚げたのは、乗務員のものとは明らかに違う、跳ねるような足音だった。それが
席のすぐ脇で止まる。
 誰に語りかけるでもなく呟く声は高めのイタリア語。聞き慣れた声だ。彼が元々この便に乗る予定だった
ことを思い出し、気まずい思いに眠気が去ってゆく。
 おそらく、この長いフライトに退屈しているのだろう。話し相手を求め機内をうろついて、ここまでやって来た
に違いない。
 だが、昨日までの出来事を思い起こすと、今、彼に対して以前のように振る舞うことはできない。彼の
皮肉めいた"仕返し"に磨り減った神経は、いつも通りの笑顔を作ることを許しはしない。それならば、
たとえすれ違いとなっても、出来るだけ互いに嫌な思いをしない方法をとるのが得策であろう。だから、礼を
欠く行為であるとは分かってはいるが、このまま眠っている振りをしてやり過ごすことを選ぶ。さすがの
彼でも、眠っている者を無理矢理起こすような不躾な真似はしない筈だ。

 しかし、彼はなかなか立ち去らず、かと言って話しかけてくる様子もない。眠っている相手を起こすのも
失礼だが、起こさずにずっと横にいるのも失礼だろう、とこちらの無礼を棚に上げて徐々に苛立ちが湧き
上がってくる。
 この嫌な空気を打ち破るには、彼と向き合うしかない。根負けしたような形になるのは癪だが、こちらから
話しかけることを決意する。多少の衝突は避けられないだろうが、それでもこの焦れったい沈黙よりは
ましだ。
<> Sky-jacker3<>sage<>05/02/25 22:55:25 ID:s7jlVqbC<>  声を発する準備として(気を落ち着ける為も少しはあるかも知れない)軽く深呼吸する。と、喉を通る空気に
彼の匂いが混じり…


 何秒固まっていただろう。止まってしまった息を吐き出して目を開けると、通路の向こうに遠ざかる彼の姿。
足取りも軽やかに、ちょっとした悪戯を成功させた子供の様な屈託の無さで。
 余りにも唐突だった出来事に停止した思考能力を無理矢理再起動させて、今起きたことを頭の中で
整理する。
 こんな時、どんな対応をするのが適切なのか。
 答は出ないままだった。ただ分かっているのは、どんな反応も全て「手遅れ」であること。唯一許される
のは、鼻歌交じりに立ち去る後ろ姿を呆然と見送ることだけ。

 彼の姿が見えなくなってふと気付く、唇に微かに残る感触と温度。そして彼の匂い。
 ほんの一時の遊戯からそんなに時間は経っていないのに、どうしようもない懐かしさがこみ上げてくる。
暖かいような、悲しいような。それは痛みを伴う名も知らぬ感情へと変わって胸を満たしてゆく。
 こんな感情はもう捨てた筈なのに。こんな不自然な感情はあってはならない筈なのに。
 この心は未だ彼に乗っ取られたままなのか。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/25 22:56:30 ID:s7jlVqbC<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ やっぱヘタレー。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |    
 |  ° °   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |  
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/02/26 23:32:33 ID:7cfx0tEh<> むがー!!禿げ萌え!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/03 02:27:18 ID:vbIrrqVe<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |   少女マソガ ムーソチャイノレド(和訳)
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  ティルト×セツ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 文庫4巻までしか読んでないらしいよ!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/03 02:28:49 ID:vbIrrqVe<> 触れられないことが、こんなに辛いなんて知らなかった。
窓ごしに地面を叩く雨を見つめながら、ギル――の姿をしたティルトは思う。
今まで簡単に手が届く場所に在った、大切な大切な人。柔らかい頬も
細い首筋も華奢な指も、自分と同じ造形のはずなのにどこか違っていた。
愛おしくてたまらなくて、何度抱きしめたか知れない。
「セツ…」
記憶の中には鮮明にセツの存在が残っている。目の前にセツの姿を映し出す
ことなど容易い。けれどそれに触ろうとしても、手は空を切るばかりなのだ。

セツにこの手は届かない。

急に何とも名づけられない衝動が押し寄せてきて、ティルトは午後からの
予定を放り出し濡れたニューヨークへと向かった。


今ではセツが一人で暮らす元我が家を訪れたがそこは無人で、セツは
出かけているらしかった。
ティルトは心当たりのある場所を必死に回る。
セツのお気に入りだった噴水に寄り、二人で歩いた並木道を突っ切った。
花をつんだ公園を抜け、以前すれ違った喫茶店へ…今まで生きてきて
こんなに走ったことなどないと言う程走った。
傘はどこかで置き忘れた。濡れるのも構わず探し続ける。
それは、ショナが働くバーに程近い歩道でのことだった。
「セツ…!」
寒さで赤みがかった頬、それとは対象的に血の気の引いている白い首筋、
傘を持つ頼りなげな指――まぎれもなくセツだった。
セツは姿を変えた自分のことなどわからないだとか、セツが濡れて
しまうだとか、そんなことは考えつかなかった。
ただ思うまま、抱きしめた。
感覚が呼び覚まされる。
ああ、これがセツだ。そう思った。
オレの大好きなセツだ、と。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/03 02:30:02 ID:vbIrrqVe<> 「あ、あの…?」
しばらくして、困惑した表情でセツが声を上げる。はっとして体を離した。
「失礼、人違いを」
「あ、人違い」
ほっとしたようにセツが笑みを浮かべる。他人を見る目をしていた。
ズキリと、胸に痛みが走る。
「ええ。大事な人に、似ていたもので…濡れた服は弁償します」
内ポケットにしまっている名刺を取り出そうとして、制止された。
「かまいません」
「でも…」
「大事な人って、すぐ会える人ですか?」
質問されたことが意外でティルトは目を丸くする。セツはこういうとき
なるべく相手と関わらないように行動するタイプだからだ。
少し考えて、口を開いた。
「いえ、きっともう…会えない」
もうティルトとセツではいられなくなったのだと改めて実感して、涙が
溢れそうになる。自分より大分背が低くなったセツをじっと見つめた。
「じゃあ、もう少し」
ティルトが打ちひしがれていると、セツがそう言って背に腕を回してくる。
驚いて身じろぎするが、セツの腕の力は思いのほか強かった。
「僕にも…会えない人がいます」
ティルトの胸に顔を埋めて、セツはくぐもった声を出す。
「会いたいのに、会えない人が」
セツのぬくもりが伝わってきくる。「もっと」とねだるようにティルトも
強い力でセツを抱いた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/03 02:30:55 ID:vbIrrqVe<> 「…キスをしても?」
耳元で囁くと、セツはさっと頬を染める。答えを聞かず額にくちづけた。
「ごめん」と小さく言い、踵を返す。これ以上一緒にいてはいけない。
今にも泣いて取り縋って名を呼んでしまいそうだった。
「あの!」
声をかけられて振り返る。生まれて初めて、セツの大きな声を聞いた。
「名前を聞いても…いいですか」
「ギル」
「あの、僕はセツといいます」
知っている。ずっと前から。
「そう…突然ごめんね、セツ」
嗚咽をこらえて微笑むと、ティルトは足早にその場を去った。

「ギル…」
遠くなっていく背中を見ながら、セツはさっき聞いた名を繰り返す。
「本当に?」
あの強引さには、優しい抱きしめ方には、覚えがあった。
抱きしめる直前、彼が自分の名前を呼んだ気がした。
――――違うというのだろうか。
もちろん顔も体型も全くの別人だけれど、それでも感じた。
会いたい人の、感触。


「ティルト」
呼んだ声はかすれていた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/03 02:31:58 ID:vbIrrqVe<>  ____________
 | __________  |
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ごめんなさい通し番号忘れた…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/05 19:36:48 ID:LYj61HkD<> うわぁ、懐かしい。
あの二人はせつないなぁ。
あの三兄弟(?)が幸せに育ってたらなあと
ときどき妄想してたのを思い出した。
GJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/05 23:49:30 ID:MezS2djh<>                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   |  独自設定上等!
                   |  需要皆無当然!
                   |  でも不快な人がいたら
                   |  平謝りする気満々!!
                   \
 ____________    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{~',  ̄ ̄V ̄ ̄
 | __________  |            ," }
 | |                | |            j, ', ダッテサ
 | | |> PLAY.       | |          .ノ  ヽ
 | |                | |          イ ;; ゛ゝ
 | |                | |     ピッ  ノ (・∀・ )゛;;ヽ
 | |                | |       ◇⊂ | 銀 .U;:: ゛冫
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |        ゛'‐、゙、杏 ;::_,,ノ
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |           "U"U'゛
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・いもスレより参りました
・十二代目芋掘理修×海老芋
・京ことばはニセモノにつき、ネイティブの人ゴメンナサイ

すみませんすみません、
脳内に湧いてしまった妄想、こっそり投下させてくださいorz
(本スレのほんわかしたイメージを壊されたくない方は今すぐ回れ右!)
<> 1/6<>sage<>05/03/05 23:50:28 ID:MezS2djh<> ――私の修理は高くつくよ。


断面がふれあう。割れた欠片同士が、お互いを呼び合うように彼の手の中でぴたりと合わさる。
まるで分かたれたことなどなかったかのように、再び一つになる。
割れた青磁の壷の細かな断片を継ぎ合わせてゆく、神経を使う作業。そのもっとも困難な
部分を終えて、彼は顔を上げた。厳しい顔で接着面を調べ、息を一つ吐くと、作業台から退く。
後を弟子のカイアポとシモンに任せると、午後中を過ごした工房を後にした。

十二代目芋掘理修。壊れものを修理する金継ぎ師の家に生まれ、若くして家名を継いだ鬼才。
襲名時の異例の若さと天与の才、そしてなによりその傍若無人さから、十二代目の名には、
以来さまざまな醜聞がつきまとっていた。
だが、どんなに口の悪い者でも、一つだけ否定できない事実があった。

彼に修理できない壊れものを直せる芋は、ほかにいない。

それはほとんど生きた伝説となっていた。たとえその作風にたいして難癖をつける者が
いたとしても、数々の彼の仕事を目の当たりにして、その修理の腕をけなすことはだれにも
できなかった。
<> 2/6<>sage<>05/03/05 23:51:22 ID:MezS2djh<> 理修が客間の襖を開けると、床の間の前で身を屈めている海老芋の背が目に入った。
梅の花が描かれた茶碗を手にして、海老芋が振り返る。
「九代の作だ」
継いだ様が雲のように見えるから、金雲紅梅茶碗と呼ばれている、と言葉を足す。
「かいらしいお茶碗どすな」
注意深く茶碗を元に戻すと、海老芋は理修に頭を下げた。
「ダンディ鉢はんの件では、たいへんお世話になりました。先生のお力を借りることができて、
ほんまに感謝しとります」
丁重に礼を言いかける海老芋を、理修はいらいらと手をふってやめさせた。
「あれは仕事だ。礼を言われる筋合いはない」
海老芋は面を上げた。
理修と向き合い、静かな口調で尋ねる。
「それで今日、報酬を払えというてきはった。高こうつく、それも代価を金銭では
受け取らんそうで。それで、どう支払えといわはるんどす?」
理修は無言で、海老芋の頬に指をすべらせた。そのまま喉をなぞり、なだらかな肩の線を、
こんどは手のひら全体でじっくりと味わうようになでてゆく。
煽るような手の動きとは裏腹に、醒めた顔で言った。
「君を料理させてもらおう」
ツルに指を絡めて軽く引っ張る。先端を口に含んで、海老芋を見た。
「意外ではなさそうだ」
「まあ、小芋やおへんし、ある程度の予想はしとりました。ただ、不思議なんは、
そういう相手に不自由してはらへんやろうお芋はんが、なんでこないなことをしはるんか、
いうことですな」
古い家柄の実力を伴った跡継ぎともなれば、追い回す者はいくらでもいる。事実、理修に
まつわる悪い噂は、無節操ともみえる彼の情事に関する事柄が大半を占めていた。
「それなら、ほかの方法で君はこの申し出に応じたか?」
「いいえ」
「それが答えだ」
ぎっ、と音を立ててツルの先端を噛みちぎる。
<> 3/6<>sage<>05/03/05 23:52:32 ID:MezS2djh<> 理修は海老芋の手をつかみ、客間を出た。半ば彼を引きずるように足早に廊下をわたり、
ある一室に海老芋を放り込む。
海老芋は、息を呑んでその部屋を見回した。

茶碗、鉢、壷、大皿、小皿、文箱、香炉、重箱、杯――

様々な器物が壁に設えられた陳列棚に並んでいる。
種類も用途もばらばらな品物に一つだけ備わった共通点。それは、どれも生まれたままの
無垢ではないということ。
すべて、一度壊れて直された跡が――理修の刻印が押されているということ。
「これ、みな……?」
「ああ。私が手がけた」
圧倒され立ち尽くしていた海老芋の顔に、ふと翳りが浮かんだ。
「金継ぎ師さんが、仕事やのおても、好みの壊れものを自分のために継がはることが
あるのは知ってます。それにしても、この量は、本来はよそさまのものを修理して返すのが
仕事の金継ぎ師さんにしては、少し多い気がしますな」
「依頼された仕事だけを手がけていたらそうだろうな」
皮肉っぽく理修が鼻を鳴らした。
「いろいろ、噂を聞いたことはあるだろう?」
「小芋の時分にはもうそこらの職人さんでは太刀打ちできひん腕前やったとか、
一度引き受けた仕事は完璧にこなさはるとか」
「金継ぎ師であると同時に、破壊師でもあるとか?」
それは嘘ではないな、と理修は笑った。
棚から水滴を取り海老芋に放る。
白磁の水滴には青い線で兎が描かれていた。それだけならありふれた絵柄だが、
細かに継がれた跡がちょうど薄の穂のように全体を覆い、小さな水滴にどこまでも続く
金色の野の広がりを与えていた。
「そいつは、庭石に投げつけて私が割った」
<> 4/6<>sage<>05/03/05 23:53:58 ID:MezS2djh<> 「なんで、そんなこと」
「なぜ? そのままではあまりに退屈だろう。そんな平凡な水滴、誰が欲しがる?
だが、継がれることで、そいつは価値を得た」
「なら、ここにいたはるお品は、みんな――」
海老芋の言葉を制して、すべてを自分の手で壊したわけではない、と理修は言った。
たとえば、と床に置かれた花瓶を指差す。ほっそりした長い首を継ぎ目がらせん状に取り巻く
優雅な花器。
「あれは、私の目の前で自分で首をへし折った」
黒塗りの懐剣を抜き、鞘を渡す。
「こいつは自前の刃で、鞘を真っ二つにしたよ」
「……それは、修理してもらうためにどすか」
「そのとおり。元のままでは個性のない凡百な輩が、継がれることで、
この世に一つしかない芸術品になれるわけだ。この部屋には、そうやって自分で望んで
壊れたヤツの方がずっと多くいるな」
海老芋は多様な種類の器物に満ちた部屋をあらためて見渡した。そして、そっと尋ねた。
「十二代目は、そうやって壊れた品物さんらを、みんな修理してあげるんどすか」
「まさか。つまらない素材をいじるほどうんざりさせられることはない。手がけてもいいと
思えるモノは、そうだな、十に一つあるかないか」
あとはすべて壊れるだけ無駄、ただのゴミとしてあつかわれる。それを知っていてなお、
修理志願で自分を破壊するモノが後を絶たないと、迷惑そうに吐き捨てる。
「ゴミの一部は、弟子たちが腕試しに直してやっているようだがね」
興味なさそうにつけくわえた。
理修は海老芋を部屋の中央に立たせると、陳列棚をぐるりと腕で示した。
「さあ、選んでくれ。どの皿に盛られたい? 君が一番引き立つ器はどれだ?」
海老芋に話しかけながら、皿を小鉢を漆器の椀を、手にとっては戻していく。
「君があの鉢の修理を依頼しに来たとき、その身体を私の継いだ器に盛ってみたいという
気にさせられた。選ぶのは、一枚である必要はない。夜は長い、何通りにでも料理すればいい」
次々にみせられるとびきりの工芸品たち。それらから目をそらせると、
海老芋は感情のこもらない声でつぶやいた。
「どう料理されるのか知らんのに、合う器なんか、わからしません」
<> 5/6<>sage<>05/03/05 23:55:06 ID:MezS2djh<> 「ふむ。それは道理だな。では先に、君の好みの調理法を聞いておこうか。
たいていの要求に応えられるだけの用意はある。ただ――」
理修は近づいて、海老芋の顔をのぞきこんだ。
「先に断っておこう、一つだけできない料理がある。君の一番有名な炊き合わせは、
却下させてもらうよ」
海老芋の顔色が、少し白くなる。握り締められた手がかすかに震えていた。
これまでなにを言っても冷静を保っていた海老芋が、初めてみせた動揺。それを理修は
楽しそうにながめた。
北の海からやってくる棒鱈と海老芋の逢瀬は有名な話だった。互いを補い合って
旨みを増すふたりの煮物は、棒鱈と海老芋の仲睦まじさの象徴とされていた。
「君の相方は、このことを知っているのか?」
「どういう成り行きになるかわからへんようなこと、わざわざだれかにいう必要がおますか?」
「では、今夜のことを知られたら、君はまずい立場に置かれるのかな」
からかうように言い、理修は指で海老芋のあごを持ち上げた。
彼の予想に反して、海老芋はまっすぐその目を見返した。
そして、柔和に笑んだ。
「瀕死の知り合いを、もしうちが自分の身体を惜しんで見捨てたりしたら、そのときは
愛想尽かされるかもしれませんけどなあ。だいたい、こんなことくらいでうちらの仲が
どうにかなると思わはるんやったら、悪いですけど、芋掘はんはあんまりええお芋さんに
出会えてきはらへんかったんやなあ」
理修の顔色が変わった。
海老芋のあごを放すと同時に、手の中の懐剣を鋭く横にはらう。
ざっくりと、海老芋の皮がそぎとられる。
表面の茶とは対照的に真っ白な身がむきだしになり、きめ細かな肌に体液がにじむ。
その汁を理修は指でぬぐいとり、海老芋の顔から目を放さずに、舌で舐めあげた。
皮をけずられても、海老芋はわずかに身を震わせただけだった。ただ背筋を伸ばして、
りんと立っていた。
緊張の高まった室内で、二芋の視線がからまりあった。
<> 6/6<>sage<>05/03/05 23:56:30 ID:MezS2djh<> 先に顔をそらしたのは理修。
急に不機嫌な表情になり、海老芋を追いやるように手をふった。
「気が変わった。帰るがいい」
意外な言葉に、海老芋が首をかしげた。
「ええんどすか? 次はありませんえ」
「修理代をたてに無理に調理しても、いい絵はつくれないとわかった。君が、自分の意思で、
私の継いだ器に盛られたくならないかぎりはな」
海老芋が目を丸くする。
少しの沈黙の後、やわらかな声で理修に話しかけた。
「先生の継がはった器はたしかに一級品どす。棒鱈はんといっしょでええんやったら、
いつでも盛っていただきとうございます」
「近いうちに、その言葉を撤回させてやろう。君が、自分から、単独で私の元に
来るようにしてみせよう」
「それは、試すだけ時間の無駄やと思いますけどなあ」
明るい声で海老芋が笑う。理修は不快そうに眉間にしわを寄せた。
「ほな、帰らせてもらいます。先生、ダンディ鉢はんを継いでもろて、ほんまにありがとう
ございました。仕事やいわはったけど、先生やなかったら、あのお鉢さんを助けることは
できひんかった。そやから、心から感謝してます」
深くお辞儀をすると、海老芋は部屋を立ち去った。

閉められた扉を理修は無言で見ていた。
突然、手近にあった大皿をつかみ、激しい勢いで床にたたきつける。飛び散る欠片が
彼に幾筋かの傷をつけた。それを意にも介さず、皿の残骸を無表情に踏みにじる。
荒い息を落ち着け、部屋を出て行こうとして、彼の目が破片の間に横たわるものにとまった。
先にそいだ海老芋の一部。
それを拾い上げ、口に含む。
生の芋の青臭い味が舌の上に広がる。
理修の目が、暗い欲望に光った。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/05 23:57:24 ID:MezS2djh<>                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                   |  モヤモヤしてやった。
                   |  今はスッキリしている。
                   |             by中の人
                   \
 ____________    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄{~',  ̄ ̄V ̄ ̄
 | __________  |            ," }
 | |                | |            j, ', ヨマサレタホウハ
 | | □ STOP.       | |          .ノ  ヽ タマンナイッテノ
 | |                | |          イ ;; ゛ゝ
 | |                | |     ピッ  ノ (・∀・ )゛;;ヽ
 | |                | |       ◇⊂ | 銀 .U;:: ゛冫
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |        ゛'‐、゙、杏 ;::_,,ノ
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |           "U"U'゛
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 02:30:54 ID:XehQKsSu<> 今のいもスレの流れは良く知らないけど
激しく萌えわろたwww
すげー海老芋たん色っぽい <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 03:28:19 ID:LYhXXJZ3<> '`ァ,、ァ(*´Д`*) '`ァ,、ァGJGJ!!
海老芋受けに飢えていました…いや攻め海老もいいけど。
棒鱈タンとの強い絆が萌える!

そしてどんなに艶っぽくてもどこまでも芋w <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 03:44:38 ID:6jPorenU<> うっかり芽が出るほど萌えた。
グッジョーブ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 15:46:55 ID:L1QwItCY<> いもスレなんてのがあったんだ。
まさか芋で萌える日が来るとは思わなかったよ。
GJ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 22:19:06 ID:5LxD+rNs<> 芋スレ、検索しても分からんかったが何となく萌えれた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 23:10:19 ID:EgTL851n<> >203
土鍋か植木鉢で検索しないと出てこないよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/06 23:58:36 ID:LaGMCKRd<> それか「芽」な。

しかし物凄い検索ワードだな、「土鍋」「植木鉢」「芽」… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:08:12 ID:OLc6cAhX<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ワンピィスサンジとゾロモナ
 _____________  \       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________ |     ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|はたして801なのかこれ?
 | |          | |            \
 | | |> PLAY.  | |           ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |        | |         ∧_∧  ∧_∧  ∧∧ ドキドキ
 | |          | |     ピッ (´∀`)(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |          | |       ◇⊂   ) (   )|  ヽノ ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 | °°  ∞   ≡ ≡ |       ||(_(__)(_(_).    ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:09:16 ID:OLc6cAhX<> サンジは歌を歌っていた。
上機嫌に。気持ち良さそうに。心地よい、夜の風に吹かれながら。
片手には酒のボトル。酒を飲むのは、ゾロ――もしくはナミの専売特許のようだが、
なに海の男で飲めない人間などいはしない。
まあ、ルフィなどは酒気よりも食い気に走る人間なので、そう酒に執着を見せることはないのだが。
つまみは見当たらない。
そこには彼以外誰もおらず、誰かのために作ることが楽しいサンジには必要なかったようだ。
英々と。それは海賊歌ではなく、彼らしく恋の歌だ。
一人の女を一途に思う男の切ない物語風の歌。しかしメロディはどこか明るい、艶めいた名曲だ。
独特の深みのある声は聴衆のいないことが残念なほどだった。
音楽家の存在など別に構わないのではないかと思われるほどに。
歌の物語は中盤だ。男は諦めきれずに、再度女に愛を乞う。
追い追われる男女の関係を上手く表現している。
ただただ無心に女に愛を訴える男。男の思いの激しさと強さに戸惑い逃げる女。

その曲が不意に止む。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:11:12 ID:OLc6cAhX<> 「…どうしたよ、お前」
ゆっくりと振り向く。背後から感じる気配は見知ったものだ。
やはり自分は機嫌がいいのだな、とサンジは自身について分析する。
この男に、こんなに穏やかに言葉をかけれるなんて。
この男――ゾロもそう思ったのだろう。意外そうに目を見開いた。
「…くれ」
気を取り直したようして差し出してきた腕に、素直に酒瓶を渡してやる。
どうせもうほとんどないのだ。
その事に、受け取った瓶の重みで気づいたらしいゾロは、子供のように唇を尖らせている。
未練がましく瓶を振り、そのかすかな残りを呷った。
ほんの数滴しかないそれは唇を湿らせる程度でしかなく、とても残念そうな顔をしている。
その顔に、サンジはけらけらと笑った。
そんな酒飲み男は背後に放置して、サンジは歌を続ける。
切ない恋の歌を。情熱的に、それでいて刹那的に女を恋慕う男の思いを歌う。
ゾロは特に何も言う気配はないので、邪魔をする気はないのだろう。
全くゾロのことなど気にせずに歌う声は、夜空に良く響いた。
美しいその空に聴かせるようして歌われる声は、他の仲間に聞こえるほどではない。
そう言えば、ゾロはどうして起きてきたのだろうか、と疑問が生じたが、どうでもいいかと思いなおす。
気にするほどのことでもないだろう。
バラティエ時代、少し崩れた感じのするコック仲間から教えてもらった歌だ。
気に入って、すぐに覚えた。
有名な名曲であるこの曲だが、ゾロは知りはしないだろう。
野暮で無骨なこの男が知っていたらそっちの方が驚きだ。
好むような曲でもないし、似合いもしない。
だから飽きたら部屋に戻るだろう。ほおっておく。
人に聞かせるために歌っているわけではない。どちらかと言うと一人の時に良く歌う。
そう言えば、このゴーイングメリー号の面々の前ではこの美声は聞かせたことがなかったな、とサンジは思った。
鼻歌交じりだったり、でたらめな自作曲などはよくあったが。
だから来たのだろうか、この男は。珍しくて。興味を持って。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:12:39 ID:OLc6cAhX<> そんな雑念はすぐに消された。
無心に歌う。正確な発音で。
ゆっくりとしたテンポの曲は、歌いなれているために微妙な間ですらつかんでいる。
昔、歌の男の一途さに憧れた。こんな恋がしたいと思った。
その一途さに、女も戸惑いながらも、やがて徐々に男を愛し始めてくる。
通じ合う二人。訪れる歓喜。
だがそんな二人にも数々の障害が立ちはだかり、それを苦労しながらも乗り越えていく。
恋の喜び。恋の苦しみ。切なさ。一人ではない幸福。二人である不幸。
それらを詰め込んだ歌の世界は、陳腐な表現だが愛で満ち溢れている。

「…」

また歌が途切れる。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:13:50 ID:OLc6cAhX<> 止めたのは背中にそっと当たった、ごつごつと硬い背骨の感触。
…とっくに飽きていなくなったかと思ったのに。
「…続けろよ」
密やかに、呟く声。背中合わせで。空瓶を持ちながら。
「…」
何か言おうとして口を開きかけ、寸前で止める。
背中にあたる暖かな感触は悪くは無い、とサンジは笑う。
例え、柔らかくも何ともない男の背中であっても。
「…しょうがねえなあ」
口先だけは仕方なさそうにそう言って。
リクエストに答える。再度歌う。丁寧に。愛の歌を。聞く者は一人だけ。
それが見目麗しい女性でないのは残念だけれども。
それでも今はひどく気分がいいので。
 
「――」

優しく切ない歌は夜を彩る。
美しいメロディが響く。
不器用なウワバミ男と幾億の星々を聴衆にして。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:15:00 ID:OLc6cAhX<>  _____________
 | __________  |
 | |          | |
 | | □ STOP.    | |
 | |          | |         ∧_∧ 読んでくれてありがとよ
 | |          | |     ピッ (・∀・)
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 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _ || |
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<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:15:56 ID:OLc6cAhX<> AAずれまくりました・・・_| ̄|○
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 01:35:41 ID:7hX0MdoO<> >>206-211
* ゚+ ヽ(*・∀・)ノ。*+ イイ…!
こういう雰囲気の作品大好きです。文章もきれいだ。
いいもの読ませてもらいましたー
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/07 14:38:46 ID:iPqe2qsQ<> でも伏せてー超伏せてー <> 「愛某」カメ×イタ<>sage<>05/03/09 17:39:37 ID:HJgUAj2X<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  тνドラマ「愛某」瓶Ш×イ尹丹
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| アイタタな内容でもよかですか?
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
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<> カメ×イタ(1/2)<>sage<>05/03/09 17:40:34 ID:HJgUAj2X<> 二人きりの時は驚くほど素直だ。
だから、虐めたくなる。
どれだけ酷く扱ってもお前は俺の手を離そうとはしない。
そのことに甘えている俺は、お前が思っているような男じゃない。

お前の愛は俺には重すぎるよ。

「痛み」
気怠そうにベッドに横たわる奴に声をかけた。
「・・・ん?」
少し遅れた返事。余程疲れているのだろう。
仕事で碌に寝る暇も無い、それを知っていて部屋に呼び出した。
お前は誘いを断わらない。
いつだったか、
 ーお前のは、頼みではなく命令だな
自嘲ぎみにそう呟いた。
多分それは真実。
だって今更恋人同士にはなれないだろう? <> カメ×イタ(2/2)<>sage<>05/03/09 17:41:07 ID:HJgUAj2X<> 「もう一回ヤっていい?」
躊躇うような微かな溜息の後、ああ と掠れた声で答えた。
深く枕に顔を沈めていても容易に想像がつく、その表情。
本当はこんなことしたくないくせに。
ただ俺の欲望だけを満たすSEXはお前にとって苦痛なだけだろう?
それでも俺が抱き寄せると嬉しそうに口元を綻ばせる。
なあ、そんな泣きそうな顔して笑うなよ。
けれど、そうさせているのは紛れもなく俺自身で。
自分の中の何かが壊れそうになる。
堪らなくなって首筋に噛み付くとお前は小さく鳴いた。

馬鹿だよ。
お前も、俺も。 <> 「愛某」カメ×イタ<>sage<>05/03/09 17:42:37 ID:HJgUAj2X<> ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧  ムラムラしてやった
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )   今もムラムラしている
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/09 22:24:56 ID:bXjfRF0d<> 反省しないのかw

それはともかくGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/09 22:44:59 ID:VIFIkshv<> >>215-217
ぬあー! 話読んでからさっきリアルタイムで初めて見たから、
禿萌え(*´Д`)ハァハア
中年の色気に目覚めてしまったよ........   まさにGJです!
新境地をありがとう。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/10 02:28:12 ID:WjlDgkE4<> >今もムラムラしている
禿ワロタ
そしてGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/10 05:02:08 ID:r607EVy7<> 愛棒キターーーーーーーー!!!

激しくGJ!!また投下してくだちい。ハアハア <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 03:50:59 ID:P266rorY<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  イ反面ライ夕”ーゴゴゴだってさ。AAなんだって。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 睡眠せずに何やってるんだか・・・ 
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ メガシパシパスルゾ!
 | |                | |     ピッ   (゚ _゚   )(・∀・;)(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
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<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 1/45<>sage<>05/03/11 03:52:12 ID:P266rorY<> そんな生活がしばらく続いた。
草カロは毎食二人分料理をして、しかも犬井の分はちゃんと冷やすまでになってきた。

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|またチャーハンかよ。 |
\            /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            |文句があるなら食うな! |
            \              /
               ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ∧ミ∧         ∧,,∧           
    ミ ゚Дミ ヽ・゚・。・゚/G(゚Д゚ #)0 ヽ・゚・。・゚/   
   |ミ ̄__つニニニニニニニニニニニニニニl   |
   |(_  | |       |  |     | |.    |  
∝∝.| ̄ ̄|`| |       し`J     | | | ̄ ̄| <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 2/45<>sage<>05/03/11 03:53:05 ID:P266rorY<> 草カロが慣れるに従って犬井に大分自由が与えられてきた。

          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
          |テレビが見えん!どけ!! |
          \               /
             ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

              
               ∧,,∧
              (# ゚Д゚)
          / \ ̄ ̄ ̄ ̄( ̄∧ミ∧ . ̄\
        <\※ ∝∝∝⊂ ~~つ -дミつ.\
          \§※ \______|\____ヽ_ \   
∝∝∝∝∝∝∝ヽ\ ※.※. . ※ | . |====B=| ※ヽ  
             \`ー- ──.- |\.|___l__◎..|ヽ─ _>
               . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| , | ̄ ̄ ̄ ̄| ̄
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 3/45<>sage<>05/03/11 03:53:47 ID:P266rorY<> しかし草カロは犬井に散歩をする事を許さなかった。


   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   | なぁなぁ、外に散p/ ̄ ̄ ̄ ̄\
   \           .| 却  下  |
      ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄,\_ .___/
                  (/


        ∧ミ∧
        ミ* ゚Д゚ミ   ∧,,∧
       ⊂ミ ̄ ̄ミ⊃ (, ゚Д゚)
        ミ. _  ミ  (つ旦|)
∝∝∝∝∝゚ し' ∪   (⌒つ') <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 4/45<>sage<>05/03/11 03:54:32 ID:P266rorY<> 犬井の逃亡を恐れていたからだ。


        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
        |いいじゃん、俺だって外の空気吸いたい|
        \                      /
           ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


       
             ∧ミ∧,,∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            ミ* ゚(, -Д) <アー、アー、キコエナーイ|
           ミ  つ つ旦  \______/
∝∝∝∝∝∝∝と_(⌒つ')
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 5/45<>sage 連投規制に引っかかるとは・・・<>05/03/11 04:01:24 ID:P266rorY<> そして、犬井も草カロに許さないことがあった

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|ケッ、じゃあもう良いよ!! |
\               /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


        ∧ミ∧
       , ミД゚ #ミ  ∧,,∧
        (ミ ̄ ミ)-o(゚Д゚ *)
        ミ_  ミ .  旦と )
∝∝∝∝∝゚ し' ∪   (_(_つ
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 6/45<>sage<>05/03/11 04:02:10 ID:P266rorY<> \_WWWWWWWWWWWWWWWWW/
≫俺の毛皮に            ≪
≫  触  る  な  !  !  ≪
/MMMMMMMMMMMMMMMMM、\

        ∧ミ∧
        ミ# ゚Дミ  ∧,,∧ , , ,
        (ミ ̄ ミ=○) ゚Д)・;:;;::
        ミ_  ミ .  旦と )
∝∝∝∝∝゚ し' ∪   (_(_つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 7/45<>sage<>05/03/11 04:03:00 ID:P266rorY<>  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 |    全く・・・   |
 \         /
    ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄

        ∧ミ∧
        ミД- #ミ  ∧,,∧ 
        (ミ ̄ ミ)  ∩TД)イタタ・・・
        0_  ミ .  旦と )
∝∝∝∝∝゚ ' `∪   (_(_つ
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 8/45<>sage<>05/03/11 04:04:03 ID:P266rorY<>
        バ  ッ

               ノ~
           ∧,,∧⌒つ
          (゚Д゚*)ノ
          (ノ (ノ  ) )
       ∧ミ∧     
       ミД- ミ     |||
       (ミ ̄ ミ) 
       0_  ミ . 
∝∝∝∝゚ ' `∪   <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 9/45<>sage<>05/03/11 04:05:25 ID:P266rorY<>           
          
              ノ~
        アアン∧,,∧⌒つ
    ∧ミ∧  (゚Д゚;)ノ
    ミ#゚Д゚ミ 三(ノ (ノ
    とミ ̄ ミ 三 
     ミ_  ミ 三 . 
∝∝゚ '(/ `J 三  

      |\
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|オノレフェノクをなめるな!! |
\___________/

<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 1/45<>sage<>05/03/11 04:20:13 ID:P266rorY<>  | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |       中断!!
 | |                | |           ∧_∧ 連投規制ばっかりだから
 | |                | |     ピッ   (・∀・;) 夕方あたりにもう一回張らせてくださいsto
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 04:25:48 ID:USZaEfkT<> 続きキタ――!!
(*・∀・)ノシ 夕方までテカテカしつつ待ってます! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 06:39:37 ID:jTYKVDRv<> >233
今回は間に合わないかもしれないけど
時間指定してくれたら2get禁止のスレにでも投稿して
支援しますよー(あれいけるよね?)
たしかに朝の4時台はさすがに辛いわなw

とはいえ、いつ投稿されるか分からないから次回というのも
難しいかもしれないけど……

この板の状況としてどうなのか分からないけど
人の少なさそうな時間の投稿時に、
2get禁止スレでの支援をできればお願いするっていうのは
無理なんだろうか? <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 11:56:50 ID:WNnmhn11<> >>235
ボッキアゲスレでいいんじゃないの? <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 15:59:44 ID:P266rorY<> >>233です
17:00ごろに投下しようと思いますが、よろしいでしょうか?
中途半端な所で終わる上に、一部手抜きの様な所があるんだけど・・・

とりあえず、一番最初から投下し直しの方がイイ?
それとも、10コマめからの方がイイ? <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 17:04:52 ID:P266rorY<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  中断していたのをもう一度見るぞ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| また、中止する羽目にならなきゃ良いけどね 
 | |                | |             \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 
 | |                | |     ピッ   (゚ _゚   )(・∀・;)(゚Д゚;)ゴルァ・・・
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||   |
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 10/45<>sage 途中からですよ<>05/03/11 17:06:42 ID:P266rorY<> あらすじ
>>224-232



/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|ち・・・畜生・・・・・ |
\         /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄

      .∧,,∧  )
    ⊂(゚Д゚;⊂⌒つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 11/45<>sage<>05/03/11 17:07:33 ID:P266rorY<> そんなある日のこと・・・

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|買い物に行ってくる。|
|何がいい?      |
\           /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
          |炒飯以外なら何でも |
    ∧,,∧   \           /
    (,,゚Д゚)      ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄
    (| ∪      ∧ミ∧
     |  |〜     ミ゚Д゚ ミ ミッカレンゾクハキツイ   
     し`J      と'_U””つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 12/45<>sage<>05/03/11 17:08:22 ID:P266rorY<> │  
│    
│   ┏━━━━┓
│   ┃  . . . ┃        ┌─────┐
│   ┃  . . . ┃        │        .│
│   ┃○ . . . ┃        │  ∧ミ∧  .│
│   ┃  . . . ┃        |Σミ゚Д゚;ミ   │
│   ┃  . . . ┃         . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
│  ┏┻━━━━┻┓ 

              ∧,,∧
               (  ,,゚)η
               |⊃|
              〜|  0
               し'´

               ∧
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄\
      | じゃあ、今夜はピラフで。 |
       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                         /|
                        / |
              / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
              | 大して変わらないじゃん!!   |
               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 13/45<>sage<>05/03/11 17:09:10 ID:P266rorY<>      ∧,,∧
     (,,゚Д゚)
 ((( . |⊃|
    〜|  0
     し'´ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 14/45<>sage<>05/03/11 17:10:06 ID:P266rorY<>      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     | そういえば・・・・ |
     \         /
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           ○ 
          0
          ゚

       ∧,,∧
       ( ,,゚Д)
        |  つ
      〜|  |
       (/ J <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 15/45<>sage<>05/03/11 17:11:10 ID:P266rorY<>      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     | あいつ、俺がいない間、何してるんだ? |
     \                       /
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           ○ 
          0
          ゚

       ∧,,∧
        (Д゚,, )
        |∪ |)
      〜|  |
        し`J
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 16/45<>sage<>05/03/11 17:12:01 ID:P266rorY<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;もしかしたら・・・;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

       ∧_∧∧
      (;;;;;::: *)-*ミ 
      (;;;;;::  つミ 
      | | | ミ〜
      (__)_))  
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 17/45<>sage<>05/03/11 17:12:53 ID:P266rorY<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

            人人
           < │  て 
          そ │  て
          そ  っ  て
           そ ! ノ
            V`∨'
   
   || ∧ミ∧  .||  
   | ミ~Д~*ミ |
    ミつ_と ミ
    (;;;;;;;:::::ー)∩シー
    (;;;;;;:::::  ノ∪⌒つ 

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 18/45<>sage<>05/03/11 17:14:11 ID:P266rorY<>      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     | ・・・あの犬は俺が留守の間何をしているかわからない |
     \                                /
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           ○ 
          0
          ゚
   ∧,,∧
   (д-;)
   ∽  |
    |  〜
    し' J <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 19/45<>sage<>05/03/11 17:15:03 ID:P266rorY<>      ┌──────┐
     │        . │
     │そんな訳で・・・.|
     │    .   . │
     └─∩∧_ヘ∩─┘
        ヽヽ ゚_ ゚)/
         (  へ
          く <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 20/45<>sage<>05/03/11 17:15:51 ID:P266rorY<>               / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
              |・・・さて、一体どうなってんだ? |
              \        カンサツスルゾ   /
                 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                  双眼鏡で覗いていると思え
                      ↓
    ..                  ∧,,∧    ,,_、,,._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..             ,.    /(○Д○)ヽ''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .   ,,l''l゙゙゙゙ヽ  ..    r'''゙~''""゙""゙"  . ,,、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """ 
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 21/45<>sage<>05/03/11 17:17:38 ID:P266rorY<>              | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
             |          |
             | ∧ミ∧ ウツラウツラ・・・  
             | ミ-д- ミ ))   |
             |  :つと ̄ミ    |
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


:::::::::::::::::∧,,∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::ε=(゚Д゚,, )「日向ぼっこか。・・・まぁ、犬だからな…」:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 22/45<>sage<>05/03/11 17:18:38 ID:P266rorY<>              | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
             |          .|
             | ∧ミ∧ '_    | 
ガサッ          | ミд゚ ミ   .    |
             | :つと ̄ミ     |
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


:::::::::::::::::∧,,∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::Σ(Д゚,,;)「だ、誰だ!?」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 23/45<>sage<>05/03/11 17:19:25 ID:P266rorY<>           騎馬祐二(オノレフェノク)
                  /ヾ∧        
                彡| ・ \ 
                彡| 丶._). 
            ((  彡||( ・ω・)  
                  |(/  |)  
                  人_../   
                   (/"J


:::::::::::::::::::::∧,,∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::(Д゚,, )「馬…のオノレフェノクか」::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 24/45<>sage<>05/03/11 17:20:31 ID:P266rorY<>             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            |騎馬か。久しぶりだな |
            \            ./
             | ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄|
             |           |
          ∧ハ|   ∧ミ∧     | 
          彡 ・\ ミ゚Д゚ ミ  .   |
          彡.  _)(ミ と ̄ミ    |
          彡 ( ・) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          |  u
           乂__ノ
           ∪∪
  _______∧___________________________
/犬井君、なんで君はこんなところに居るんだ?                        \
|そんな鎖、簡単にちぎれるだろ?                                   .|
|君の自慢の毛並みだって、ずっと家の中にいるせいで汚れはしないけど、つやが無いよ。|
|首輪の所の毛は痛むし…毛の量だって減ったみたいだし…ストレスじゃないか?    . |
|あんな人間の所になんで留まる必要があるんだ?                        |
|餌付けでもされたのか?」                                     .  |
\____________________________________/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 25/45<>sage<>05/03/11 17:21:41 ID:P266rorY<>             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            |おい、俺は餌付けなんかされねーよ |
            \                    /
             | ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             |         .  |
          ∧ハ|   ∧ミ∧   .   | 
          彡 ・\ ミ-Д-;ミ     |
          彡.  _)(ミ と ̄ミ     |
          彡 ( ´・) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          |  u
           乂__ノ
           ∪∪
             |\
       / ̄ ̄ ̄   ̄\
       | じゃあ何で・・・ |
       \______/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 1/45<>sage<>05/03/11 17:23:13 ID:P266rorY<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;あいつ、せっかく俺を捕まえても;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

         ∧,,∧
         (;;;;;;;;;゚)
         (|;;;;;;U
         〜;;;;;|
          し'.J
       :::::::::::::::
      :::::::::::: 
      ::::
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;見せびらかす友達の一人もいねーんだぜ?;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 27/45<>sage 拡大は初書き<>05/03/11 17:24:14 ID:P266rorY<>                       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                      |…俺がいないと一人ぼっちなんだよ |
                      \                    /
                         ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                          
    ヽ      .   | |
     ヽ        .| |
 ●    ヾ      . | |
        ヽ     . | |   /\   /彡
         ヾ  .   | |  ./,  ミ./  彡
          .)  . | |  /   /   彡
______ノ    | |<     ○   彡
         ヽ .  .| |< | ̄|       彡
     ●    ヽ   .| |< ノ_.|      彡
      (_人_) .)  /  / ミニニニニニニニニニニ∞s 
   _____ノ  ./  / ミ          ミ 9
          ノヽ /  /  ミ    ミ   ミ  彡§
     

      |\
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄\
|人間に同情するのか?|
|優しいね、君は。    |
\_________/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 28/45<>sage <>05/03/11 17:25:16 ID:P266rorY<>    ヽ       .   | |
    ヽ         .| |   ・・・・・
 ー    ヾ        | |
        ヽ     . | |   /\   /彡
         ヾ  .   | |  ./,  ミ./  彡
          .)  . | |  /   /   彡
______ノ    | |<     ○   彡
   ´      ヽ    | |< | ̄|       彡
     ─    ヽ   .| |< ノ_.|      彡
      (_人_) .)  /  / ミニニニニニニニニニニ∽s 
   _____ノ  ./  / ミ          ミ 9
          ノヽ /  /  ミ    ミ   ミ  彡§
     

      |\
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|わかったよ…                            |
|君が「飼われてるごっこ」をしたいのなら、好きにしたらいい。|
\________________________/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 29/45<>sage<>05/03/11 17:26:14 ID:P266rorY<>    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   |ただ、程ほどにしておきなよ?|
   \        ._______/
      ̄ ̄ ̄\| ̄ |        ̄ ̄|
             |          |
          ∧ハ|   ∧ミ∧     | 
          彡 ・\ ミ゚Д゚ ミ  .  |
          彡.  _)(ミ ̄ ̄ミ)   |
          彡 ( ・) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          |  つ
           乂__ノ
           ∪∪      |\
              / ̄ ̄ ̄  \
              |  …ああ   |
              \_____/
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 30/45<>sage<>05/03/11 17:27:23 ID:P266rorY<>               ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
                                      ザッ・・・ザッ・・・・>
    ..                  ∧,,∧    ,,_、,,._,,r゙゙゙゙ヾ゙^゙ヽ
    ..             ,.      (#゚Д゚)つ''''' .゙'゙゙゙ """   ゙^゙ヽ 
 ,,,_  .   ,,l''l゙゙゙゙ヽ  ..    r'''゙~''""゙""゙"  . ,,、  ;;'"゙~' ′      """   ゙^゙ヽ 
  .゙゙^゙ヽ ,,r゙゙   ^゙^゙ヽ  .r゙    r~゙" ゙ヽ""   """   """   """  <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 31/45<>sage<>05/03/11 17:28:41 ID:P266rorY<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;なんという事は無い;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

                     ∧,,∧
                    ,(Д゚,,#) ミ
                    ' ( つ ;""゙'゙''" '
                      と;;"" ゙゙ ゙ ゙゙''''  
                       :;:""゙'"゙''゙゙""

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;俺は一人でいい気になっていただけだ;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 32/45<>sage<>05/03/11 17:30:09 ID:P266rorY<> ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;人間である俺がオノレフェノク…;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;

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              ∧,,∧
              (゚ # )
              と_  \
                (|  〜
                `-'\)

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;しかも犬の、に同情されるとは!;;;;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 33/45<>sage<>05/03/11 17:31:20 ID:P266rorY<>                            
         ┌─────┐       
         │       .│        
         │  ∧ミ∧  .│          ∧,,∧G  三=−
         │  ミ ゚Дミ  . │          (゚#  ) )  三=−
         └─ミ ̄ ̄ミつ.┘          (\ \ 三=−
           〜  ミ              .  (__つ
            (/''J                  し  
                          
      |\
/ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|おう、お前もう帰ってきたのか?|
\____________/ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 34/45<>sage<>05/03/11 17:32:09 ID:P266rorY<>         ヽヽ     ────┐  
      / \        .     .│
   . /    \      .     │   丶丶 /
    /      \   .______l       ノ


          ∧ミヘ ∧,,∧
早・・・>  ;;::・ミд(⊂(゚Д゚ #)
           と   \   ,)〜
            ミつ ( ( |
              (/   ∪ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 35/45<>sage<>05/03/11 17:33:06 ID:P266rorY<>      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     |…って…いきなり何すんだよ!|
     \                 /
        ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                 ∧,,∧
        ∧ミ∧     (Д゚# ) ・・・・
        ミ;>Дη    (|  U   
        ミ⌒ ̄ミ     |  .|〜
       ⊂ ミ  ミミつ  し`J <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 36/45<>sage<>05/03/11 17:33:59 ID:P266rorY<> 草カロ(゚Д゚,,)はそれには答えず犬井の胸倉…もとい首輪を掴んで罵った



                 
        ∧ミ∧ ∧,,∧ 
        ミ;゚Д ,G(Д゚# )   
        とミ ̄  \⊂\.
          ミミミニ(_つつ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 37/45<>sage<>05/03/11 17:36:13 ID:P266rorY<> 同情されるのが嫌いだと言う事、犬の癖に自分に同情するなど十年早いと言う事、


         /\
      .  /  \      /ヽ        ノハハハハ
       /    \ .  /   ヽ      <   | >  
      ./      \/      ヽ     <   |  >
      /    .WNM/    .    ヽ    <   . |  >
    γ                      <   |  .>
    / __    ○     ノ (      <    っ >
    ' .|   |          ノ  \     <  !!  >
   |  .|   |           ⌒       ∨∨∨∨∨∨
    、.ノ___|                   
    ヽ                      
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 38/45<>sage<>05/03/11 17:37:10 ID:P266rorY<> 首輪も鎖も外せるのに外さなかった事などを立て続けにぶちまけた。

         ミ\ 彡ミ  /ミ
        ミ   \彡ミ/  ミ
       ミ     \ミ    ミ
      ミ        \    ミ
    <                ゞ
    彡       ○   __  ミ
    彡  ι         |   |  ミ
    彡            |   |  ミ 
    彡   υ        .ノ___|  ミ
    彡                ミ
<> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 39/45<>sage<>05/03/11 17:38:02 ID:P266rorY<>           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
          |「俺がいないとアイツが独りになるから」だと? |
          \                           /
             ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

            ブチッ
        ∧ミ∧  ∧,,∧
        ミ;>Дミ (Д゚# )つξ
        とミ  ミ \⊂\.
          ミミミつ(_つつ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 40/45<>sage<>05/03/11 17:38:51 ID:P266rorY<>     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
    |冗談じゃない、俺は今まで一人で生きてきたんだ、|
    |お前なんぞいなくても困りはしない!         |
    \                            /
       ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

    (( G∧,,∧
    ∧ミ∧(゚Д゚#)
   ミ   ミnと )
    ミ,,,,,,,,,ミミ(_つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 41/45<>sage<>05/03/11 17:39:50 ID:P266rorY<>                  │  
                 │    
                 │  .そ┏━━━━┓
                 │  そ.┃  . . . ┃        
                 │  ,て┃  . . . ┃<出て行け!!        
                 │  .て┃○ . . . ┃        
                 │ . て┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │  ┏┻━━━━┻┓ 
         彡彡
                   (´´
     ∧ミ∧  ∩ノ      (´⌒(´
  ⊂ミ>Д<;::ミ⊃”””`つ(´⌒;;;
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 42/45<>sage<>05/03/11 17:40:51 ID:P266rorY<>
                 │  
                 │    
                 │   ┏━━━━┓
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃○ . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │  ┏┻━━━━┻┓ 

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|く、・・・草カロ・・・   |
\          /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄

   ∧ミ∧
   ミ;>д゚ミ
   とミミと ”””つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 43/45<>sage<>05/03/11 17:41:57 ID:P266rorY<>                  │  
                 │    
                 │   ┏━━━━┓
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃○ . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │  ┏┻━━━━┻┓ 

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|・・・・・・・・・・・・・  |
\         /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄

   ∧ミ∧
   ミ   ゚ミ
   ミ   ミ
  〜   つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 44/45<>sage<>05/03/11 17:42:52 ID:P266rorY<>                  │  
                 │    
                 │   ┏━━━━┓
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
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                 │  ┏┻━━━━┻┓ 

/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|・・・・・・・・・・・・・草カロ・・・・ |
\               /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

   ∧ミ∧
   ミ   -ミ =3
   ミ   ミ
  〜   つ <> 草カロ×拓海、ギコ、フサギコver 45/45<>sage<>05/03/11 17:43:41 ID:P266rorY<>                  │  
                 │    
                 │   ┏━━━━┓
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                 │   ┃○ . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │   ┃  . . . ┃        
                 │  ┏┻━━━━┻┓ 





        
        
         
,,,,,,,,,,         
,,,,,,,,,,ヾ〜 )))      
(/ \) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 17:46:02 ID:P266rorY<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  今回は、俺も出ていたわけだが
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  えっ、どこに?
 | |                | |             \
 | | □ STOP.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 
 | |                | |     ピッ   (゚ _゚   )(∀・  )(-Д-;)ナントカハレタナ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||   |


ズレまくり、コマ数ミス スンマソン <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/11 17:51:46 ID:Xx0sfkqT<> 大作乙でした!!
>>273のため息をつくフサに萌えだー

続きをお待ちしています!
(急かすつもりはないですが) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/13 16:14:05 ID:NYEqvGtd<> ちょい亀ですが、>>215-217  愛某キタ━━━━!
短い文章の中に 情欲が詰め込まれててハァハァしました。
実に乙でした。 いやーよかったー。(*´Д`) <> オッサン二人<>sage<>05/03/14 03:26:35 ID:EK0o4EwI<>  ____________   名前などは伏せときます。  
 | __________  |   色気のないオッサンカプだよ!
 | |                | |   ――――――v――――――
 | | |> PLAY       | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> オッサン二人 1/2<>sage 裸野辺up28184 パス:カプのテーマソングを*日本語で*6文字<>05/03/14 03:28:05 ID:EK0o4EwI<> 「何、これ」
目の前に出されたのは、ゲーセンの景品によくある手の平大のぬいぐるみだった。
毒々しい水色のそれは、一見しただけでは、何のぬいぐるみなのかよく解らない。
「可愛いでしょう」
「微妙」
俺が素直に感想を漏らすと、いつも通りの笑顔を浮かべたその男はぬいぐるみを掴んで「可・愛・い・で・しょ?」と
俺の頬にごりごり押し当てた。
「痛っ、痛いってお前やめ」
「いけね、こんなオッサンの頬っぺたに当てたら汚れる」
そう言い、男は即座に引っ込めたぬいぐるみのほこりを払う。俺は噛みつくのすら面倒になって頭をがりがりと掻く。
「で、そのタヌキが何だって?」
「タヌキじゃねぇよ、キツネだキツネ……俺前にクレーンゲームにはまってまして、そのとき取ったやつなんですけど」
「はぁ」
「俺の代わりにあんたを見てて貰おうと思いまして」
可愛いでしょ、ともう一度ぬいぐるみを近づけてくる。キツネと言われれば見えなくもないが、
色使いのせいかどうも素直に可愛いとは思えない。うちの犬の方が一万倍可愛い。一億倍可愛い。
「これ、置いて行きますから」
「ああ!?」
「いいでしょ、いつでも一緒って感じで」
「迷惑極まる」
俺の代理がそばに居ると思えば、あんたの生活にも潤いが出るかなと思って。
そう言って男は、某老人のお付きが持っている印籠のように、ぬいぐるみを真っ正面に差し出す。
そいつの代理などと言われると余計に可愛く思えなくなり、顔を背けた。 <> オッサン二人 2/2<>sage<>05/03/14 03:28:52 ID:EK0o4EwI<> 「だってあんた俺が居ないと、寂しくて寂しくてマジで駄目なオッサンになるでしょ?」
反駁しようとして思わず振り向くと、思いがけなく近くにぬいぐるみがあった。顔がボア生地に触れる。
それを見た瞬間、その男は勢いよくぬいぐるみを引いた。
「……なに、こんな野郎の顔に触って汚いってか」
「じゃなくて……やっぱりこれ、持って帰ります」
「そうしてくれると嬉しいですね」
「……いや! やっぱ、持っててください」
「はい?」
「捨てても、いいんで」
「何だそりゃ」
男はさっきまでの傍若無人な態度から一変して、口許を押さえながら何かぶつぶつ言っている。
俺が声をかけると、はっとしたように顔を上げ、荷物を片づけ始めた。
「じゃ、また電話しますから」
「はぁ」
ばたばたと扉まで急ぎ、ノブをがちゃりと回したところで、ふっとそいつが一時停止した。
どうしたのかと俺が尋ねようとした時、小さな声で男が呟く。

「あんたにキスしやがった人形なんざ、俺が持ってたら……憎くてぶっ潰しそうだ」
「はあ!?」
「……なんて、な!」

呆気にとられている俺をよそに、営業用の笑顔とぬいぐるみを残して、その男はさっさと出ていった。 <> オッサン二人 終<>sage<>05/03/14 03:29:38 ID:EK0o4EwI<>  ____________   受け攻めも微妙だなこれ。
 | __________  |   適当に脳内変換してくださいな
 | |                | |   ――――――v―――――――
 | | □ STOP.       | |           ∧_∧
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
失礼しました。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 15:42:11 ID:1tSDmtUT<> >278-281
元ネタわからないけど、萌えました。

ところで、1部メル欄残ってますよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 16:16:40 ID:9UY+Rg2E<> >>278-281
さっき度リフ見たからなんとなくおっさん萌え〜
でタイムリーでした。
二人とも素直じゃなくてかわいい。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:16:22 ID:PzrqjezT<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  仮/面ラ/イダー無礼℃だモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  兼崎×立花さんだからな
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧     兼崎某度入社時の
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )      完全脳内ストーリーだゴルァ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___ 兼崎がものすごい変態だから
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |苦手な人はスルー奨励だゴ゙ルァ
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:17:26 ID:PzrqjezT<> 1/13
突然だけど、俺、兼崎には今悩みがある。
ちょっと前に某度って会社にスカウトされて仮/面ラ/イダーとして二ヶ月の研修中なんだけど、
それとはあんまり関係ない。
でも凄い悩みだ。
何に悩んでいるかっていうと、立花さん。
その、さ、なんていうか、簡単に言うと、俺、立花さんのチクビ触りたいんだよね。


その日、立花さんは屋内のグラウンドをずっと走ってて。
俺は同じ施設内で筋トレしてたんだ。
立花さん、何十周走ってたんだろ。汗がいっぱい出てた。
ひとしきり走り終わって、服で顔の汗を拭いててさ。
腕じゃなくて、お腹のとこのを引っ張って。
だから立花さんお腹が丸見え。
「あっ」と思って見てたら、
ちらっと、チクビが見えた。
…そのチクビが、勃ってて。
それを見た瞬間に「あーあのチクビ触りたい」って、思って。
普通だよな。好きな人だもん。
…その衝動がどういうわけか治まらなくて、さ。困ってる。
なんとかして立花さんのチクビを触りたいと思っているんだけど…
どうしたらいいかわかんないんだよな。
もう数日こんな状態だ…。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:18:23 ID:PzrqjezT<> 2/13
だってさ、チクビだよチクビ。
頼みようがないじゃないか。胸全体ならまだ何気なく触っても大丈夫だけど、
チクビは範囲が狭すぎるだろ。
触るっていってもちょっと触るくらいならまぁなんとかならない事もないんだろうけど
そうじゃなくてさ…もっとこう、つ、…もっとこう、ね。
すごい不自然なくらい触りたいの。俺は。
…そんなのやっぱり寝込みを襲うしかないよなぁ
いやいや…もうね、しないって決めたし…。
それになんていうの、触られてる時の立花さんの反応をみたいっていうか…
だからもうほんと、俺の中ですごい事になってるんだよ!
…どう考えたって無理だよなぁ。
嫌われないようにチクビ触る方法がまったく思い付かない。
だって素直に頼んだって嫌われるじゃないか。
どうしたらいいんだ。
こんな気持ち、早く治まってくれればいいのに
妄想は広がるばっかりで…
立花さんの事ギラギラした目で見てないか心配だ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:19:24 ID:PzrqjezT<> 3/13
そんなわけで最近は一人で昼飯してる。
ずっと立花さんのそばにいたいけど、なんか、見ちゃうし。チクビ。
特訓中はまだ筋トレとかに没頭できるからいいんだけど
食堂とかはつい、考えちゃうからさ。
うーんってうなってたら立花さんが食堂に入ってきた。
目立つな、立花さんは。遠くに居てもすぐに見つかる。
近くに行きてーなぁ。
でもダメだぁ…やっぱりなんか、いろいろ想像してる、俺。
こんな時に立花さんが居たらやばいんだって…
ついチクビの位置を探しちまう。
服着てるから見えないんだけどさ。
なんか俺、身体だけが目当てみたいで最低だな。
違うんだ立花さん!立花さんのチクビだから触りたいんだ!
あ、やべ。ほんっと触りたい。
ダメだ。やっぱり頭の中はとても口に出せないような事になってるや。
立花さん、今こっち来ないでくださいね…て、あれ?
嘘。こっち見てる?
て、来た?
あ、来る。嘘、すっげー嬉しい。なんで?
立花さんから俺の近くに来るなんて初めてじゃないか?
嬉しい。あー顔が笑っちまう。でも今は…嬉しいけど、あーーー <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:20:24 ID:PzrqjezT<> 4/13
「どうした兼崎」
今日もかっこいくて綺麗だなぁ…立花さん。大好きだなぁ…
でも言えるわけないじゃないか。チクビ触らせて下さいなんて。
言った瞬間に俺死んでるよ。
「いえ…何も…なんでです?」
「…最近あんまり俺の側に来ないから、どうかしたのかと思って、な。」
うわ…
嬉しい。
スゲー嬉しい。
やっぱり俺この人が大好きだ
チクビ触りたい。
…好き。顔がデレデレする。
「立花さん、俺のこと気に掛けてくれてるんですか?」
「なんだ。元気そうじゃないか。」
「今元気になったんです。」
なんだそれは、とか言いながら、俺の隣に座った。
やっぱり嬉しい。
さっき来ないで下さいとか思ってごめんなさい。あれ、取り消しです…ずっと居て欲しいです。
ずっと俺の隣に…それで、それで
「元気ならいいが…何か悩みがあるなら聞くぞ。」
「はい、チク…っいえ本当に今すごい元気になったんですよ。立花さんが心配してくれたから」
「チクってなんだ」
「そこ拾わないで下さい。」
危ないなーうっかり言いそうになっちまった。
いつになく優しいんだもんなぁ。
そんな事されたら嬉しくてなんでも話したくなる。
こっちは言いたくて堪らないんだからやめてくださいよ立花さん <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:21:37 ID:PzrqjezT<> 5/13
「チクショウ?」
「違います。忘れて下さい。」
「ちくわ?」
「違いますって。忘れて下さいよもー。」
子どもみたいだ。いつも厳しいくせに…なんっか、かわいいんだよな、この人…
でも言えない。
チクビの事で悩んでるなんて絶対言えない。
「俺で良ければ相談に乗るぞ」
いえ、むしろあなたじゃないと相談に乗れないんだけど、とても言えないんです。
「いや、あの、ほんとに悩んでないんですって。はははは」
「さっき元気に『なった』って言ったじゃないか。それって今まで悩んでたって事だろう。
…俺に言いにくい事だったら無理にとは言わないが」
うわー墓穴掘っちまった…
どうしよう誤解されたくない。でも…
「…お前はさ、最初からベースア/ンデッドとの融合もうまくいったし、
ツライ特訓にも弱音吐かないし……俺は最初ひどかったからな…お前の今の悩みは、
俺が悩んできた事かも知れないから…」
いえ、それは絶対無いです。
ていうか、なんでこんな時ばっかり…すげー優しい、立花さん…
うううううううううううう
苦しい!
立花さん!俺は、俺は…
そんなに優しくしないで下さい!
優しくしないで…! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:25:05 ID:PzrqjezT<> 6-1/13
「俺、馬鹿だから、ほんと…違うんです!本当、全然違うんです」
あ、まずい。立花さんの顔、絶対誤解してる。
「違うんです!あの、ラ/イダーの事とかじゃないんですもっとその、下らないことで…全然ほんと、くだらなくて」
「くだらなくてもいいぞ。ラ/イダーの事じゃなくても。」
「いやほんと何ていうかくだらなすぎて言うのが恥ずかしいんです!」
「…恥ずかしいのか」
「はい!……て、そんな顔しないでくださいよ!!本当そんなんじゃないんですから!」
「ああ」
ああって言いながらも暗いじゃないですか!
無理してるじゃないですか!
嬉しいけどせつないです!あなたを悲しませたいわけじゃないんです!
だってこんな事相談したって喜ばないから!!
「たっ立花さんにどうこうできる問題じゃないんで、気にしないで下さい!」
「………そうか…」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:25:53 ID:PzrqjezT<> 6-2/13
間違えたーーーーーーーーーーーーーーー!!
余計暗くなってる!
俺ってほんと馬鹿!嫌になる。
違うんだ立花さん!
「あの、ですね…あー…どうしても聞きたいというのなら言います、けどぉ。
聞いてくれるっていう状態だけではとても言えないような、恥ずかしい、事、なんです」
「…じゃあ、どうしても聞きたい」
「何興味持ってんですか」
「そこまで言われたらなんか気になるじゃないか」
「いやあのー!…でもほんと立花さんにはどうにもできないようなくだらない事ですよ」
「わからないじゃないか。俺にできることなら協力するぞ」
だからあなたにしか協力できないんですってば。
「じゃあ言いますけど…ほんとどうしようもないですよ。」
「ああ」
「あと俺の事嫌いにならないって誓って下さい。」
「…ああ」
「その間が気になるんですけど」
「ああ」
はあ…
なんでこうなっちゃったんだ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:27:02 ID:PzrqjezT<> 7/13
でも、うーん
何て言おう。
やっぱり「立花さんのチクビを触りたくて悩んでました」はまずいよな。まずすぎるよな。
うーんうーん。
「剣崎?」
あぁもう可愛い顔で催促しないでください。
今俺は人生始まって以来最高の回転で頭を使っている所なんですから。
あーその上目遣いツボだなぁ
ダメだ立花さんの事ばっかり考えちまう…
「剣崎」
「いや、だからそれツボなんで…」
「ツボ?」
「へっあっいや、あのっ壺が…あってですね…あーいや、ツボがあるらしいです。」
「なんの話だ?」
「あっ強くなるツボが!その、男の…チ、チクビには…ツボが…ああああるそうなんです」
「…聞いたこと無いが…」
「なんか筋肉に効くとかで!で、俺、自分のツボを探そうと頑張ったんですけど
全然わかんなくて…悩んでたんです。」
立花さんの目が丸く見開いている。
こうなったらもうヤケだ。
「もし立花さんが本当に協力してくれるなら、立花さんのチクビでそのツボ探させて欲しいんです!」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:27:55 ID:PzrqjezT<> 8/13
…我ながらヒドイ…
でも、頑張ったよな、俺…
お願い。お願いです立花さん…
「嫌だ…」
で、す、よね…
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…
わかってはいたけど…ガックリ来た。
頑張ったのになぁ、俺。
もう一生チクビ触れないのかもしれないなぁ。
「けど…聞いちゃったからな…………」
立花さんが悩んでいる。
悩んで下さいもう。だって興味本位で聞いたのがいけないんですからね。
もう。触りたいのに。
すっごい触りたいのに!触りたい触りたい触りたい触りたいよぉ
「…ここでは絶対嫌だ。」
…ん?
へっ
「…あとお前目瞑ってろ。」
ウヘェッ?!!
「あんまり触るな。」
てことは??!!!
「…来い。」
う、嘘だろ?ほんとに?
ほんとに立花さん?
…やったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:29:03 ID:PzrqjezT<> 9/13
連れてこられたのは寮の立花さんの部屋だった。
目の前には、ちょっと顔が朱い立花さん。
向かい合わせに座っている。
ヤバイ。
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
俺ヤバイ。立花さんヤバイ。宇宙ヤバイ。
可愛すぎる。愛しすぎる。
いますぐ抱きしめたい。
でもチクビの為には平静を装わないといけない。
あくまでツボっぽく振る舞わないといけない。
あーこんなに愛しい人のチクビ触るのに他に何もできないなんて逆にとんでもなくツライかもしれない。
でもなんかそういうのいいからとりあえずもうすごくチクビ触りたい。
そういうの全部触ってから考える事にする。
だから早く触らせて下さい!!!
「じゃ、あの、立花さん、いいですか?」
「よくない」
「え」
「やっぱお前、目隠ししろ。」
目を瞑るフリして薄目開こうと思っていたのに、ちょっとがっかりした。
でももうほんとそんなのいいんだ。目隠しくらいでいいならいくらでもする。
立花さんは洗面所からタオルを持ってくると俺の目を覆って頭の後ろで縛った。
なんかすごくギューギュー縛ってくるから痛かったけど気にしない。
最後なんでか頭を叩かれたけど気にしない。
もうほんとそんなのいいんだ。早く早く早く立花さん!!
「た、立花さん」
見えないから手を彷徨わせると、叩き落とされた。
あーでもなんかこういうの興奮するかも。
立花さんの盛大な溜息が聞こえる。
それすらなんだか色っぽくて興奮する。
しばらくして覚悟を決めたらしい立花さんの手が俺の手を掴み、そこへ誘導した。
「…あんまり触るな」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:29:52 ID:PzrqjezT<> 10/13
暖かい人の肌の感触。
立花さんだ。立花さんの、生の肌だ…
あ、ヤバイ勃ってきた。
怪しまれないよう座り方を変える。
ここで止められたら最後だ。慎重に、慎重に、
指を動かせば、それはすぐに見つかった。
信じられない。
念願の立花さんのチクビが今、俺の手中にある!
途端腕に激痛が走った。
立花さんが俺の腕を思いっきり掴んだみたいだ。
「立花さん、痛いですよ」
「す、すまない。つい…」
力は抜いてくれたけど、腕は掴んだまま離してくれない。
かわいい…男にこんなことされるなんてきっと初めて、だよな。
立花さんはなんかこう、他人をいじわるな気分にさせる人だと思う。
もっと恥ずかしがらせたくなっちまう。
すいません、立花さん。
でも怪しまれたらいけないので、ツボっぽく、まずは何度か親指で押してみた。
「どこか痛む所無いですか?」
「まだ、無い」
ここかな、ここかな、って言いながらチクビとその辺を数ヶ所押してみた。
お医者さんごっこみたいでくすぐったい。
あ、立花さんのチクビが勃ってきた…
触感てすごい。膨らんだ形が指からダイレクトに脳に伝わってくる。
立花さんの心臓の音も伝わってくる。
少し、早い。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:30:53 ID:PzrqjezT<> 11/13
「無いですか?」
今度は人差し指で押したりちょっと転がしたりしてみた。
また腕が少し痛くなったけど、立花さんも自分で気付いたのかすぐに力を抜いた。
人差し指と親指で挟んでつまんでみた。
そのまま、左右に回す。チクビが堅くなってきて、コリコリしてる。
あーヤバイ。
エロイ。
立花さんエロイ。
エロ過ぎる。
このまま…したい。
「立花さん、ツボありそうですか?」
「わからない」
立花さん、ちょっと変な声。
見たい。
今どんな顔してるんですか?
見せてください立花さん。
立花さん
俺は、胸からお腹へ、お腹から、その下へと、ゆっくり指を滑らせた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:32:15 ID:PzrqjezT<> 12/13
「人おちょくってるとぶっ飛ばすぞ!!」
そういう事はぶっ飛ばす前に言って下さい。
当然というかなんというか、指がお腹の下にさしかかった途端に立花さんにおもいっきりぶっ飛ばされた。
でもぶっ飛ばされたおかげで目隠しが外れた!
立花さんから数メートル離れた床の上に倒れていた俺は、
勃ってるのがばれないように体勢を整えてすぐに立花さんの方を振り返った。
立花さんの顔は真っ赤だ。
目は少し潤んでいて、
息があがっている。
息は俺をぶっ飛ばしたせいかもしれない。
チクビはまだ勃っていた。
あーーたまんねぇーーーーーーー
「だ、ダメですか!」
「何がだ!ダメだ!」
立花さんは脱いであったシャツを拾って素早く着てしまった。
「あーーーーーーーーー!!!」
「ウルッサイ!俺にもわからなかった!」
「何がです!?」
「ツボだ!」
ああツボ…ていうか立花さん
「じゃあ、もう一回」
「絶対ダメだ!」
「うぇー!なんでです!?」
「なんでもだ!!だいたいなぁツボなどに頼らずとも、自力で強くなればいいだろう」
「う」
「いい教訓だな。ツボなんか探してる暇があったら、もっと特訓しろ兼崎!」
「うぁっはい!!」
また殴られそうになったから、慌てて部屋を飛び出した。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:33:56 ID:PzrqjezT<> 13/13
けど…
気になったから、そーっとドアを開けて中を覗いてみた。

立花さんは、その場に座り込んでいた。
顔は、やっぱりまだ少し朱かった…

なんだか見たらいけない気がしたから、またそーっとドアを閉めて、部屋を後にし
た。
なんだか、すごくドキドキしてる。
叫びたいくらいだ。
走り出したい気分だ。
すごく、ドキドキする。
立花さんもドキドキしてるかな。
ドキドキしてるといいな。
してると、いいなぁ…

その後の俺は、前より悩みが多くなっちまった。
あぁ…どうしたらいいんだぁ…
また助けてくださいよぅ、立花さぁん… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:35:19 ID:PzrqjezT<>  ____________
 | __________  |                    ん?ビデオケースに作った奴の
 | |                | |                     メッセージがはいってるぞ。
 | | □ STOP.       | |                     『毎回感想本当に本当にありがとうございます。
 | |                | |           ∧_∧       >>143様、捨てアド請求大変嬉しかったです。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )       しかし当方オンオフともにまったく活動していない
 | |                | |       ◇⊂    ) __   ヘタレ超ど素人であります。。
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |   ので、お気持ちだけありがたくいただきたいと思います。
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |   拙い文章を読んで下さる皆様に心から感謝です。』
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  だってさ!知るか!


途中改行大杉で変なカウントになってしまってすいませんでした。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 19:40:52 ID:0hObpqN+<> >284-299
(*´Д`)ハァハァハァハァ/ \ア/ \ア
リアルタイムキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
兼崎の変態っぷりと立花さんの騙されっぷりにワロス
萌えと笑いで悶絶しました。GJ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 20:14:19 ID:eLd02w3k<> >284-299
キテタ━━━(゚(゚∀(゚∀゚(☆∀☆)゚∀゚)∀゚)゚)━━ !
毎回楽しみでいまかいまかと待ってました!変態GJ!
立花さんかわいいよ立花さん。鬼萌えー! <> 風と木の名無しさん<><>05/03/14 21:02:23 ID:Ci/74VZ4<> さっきからハァハァが止まらないんですが。
グッジョブすぎる…
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 21:59:27 ID:tgWc6Uu5<> >284-299
モエスwww <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 22:09:08 ID:VktxAbgY<> >>284-299
チクビ触りたいんだよねワラタw萌えた <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 22:11:16 ID:pvEYQ72a<> >284-299
ハァハァというか、ムラムラした!変態!チクビ!変態!
こんなにチクビって言葉の頻度高い文章はじめて見た…w <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 22:24:55 ID:FeJRqZWt<> >284-299
毎度ごちそうサマー
立花さんの中の人、本当にチクビガード高いもんねえ。
自分も兼崎になって幻のチクビを拝みたいよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 22:26:31 ID:d1wDBP6s<> 正直、元ネタは一切知らんが禿モエス。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/14 23:01:52 ID:BTw9DcNT<> 亀だけど、
>275
乙です。
「ち、畜生・・・」萌え(*´∀`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 00:04:55 ID:N8jMXcpU<> >>284-299
兼崎変態度がどんどんUPしてってる!!
>チクビの為には平静を装わないと にワラタ
毎度GJです!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 00:06:54 ID:hxYLQEAO<> 自分も元ネタわかんないけど、オモシロカター。
萌えんのも萌えたが、普通に掛け合いとかおもろい。すげぇ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 02:38:35 ID:G3d28gDN<> いつもながら、兼崎の変態っぷりが最高でした!しかも徐々にグレードアップしてるところがw
毎度笑わせて、そして萌えさせていただいてありがとうございます(´∀`*) <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 04:01:50 ID:p9mamSma<> チクビGJ!
萌えた。萌え萌えだ。 <> 143<>sage 同人板の神のこれさえなければスレで萌え語ってきます<>05/03/15 10:09:53 ID:n7DVr0V5<> >284-299
MY神キタ━(゚∀゚)━!!
わざわざお返事いただいて申し訳ないです
ちくびでこんなにはらはらドキドキしたのは初めてです
もうもうもう先輩の可愛さに涙でます
萌え萌えでキュンキュンします
後輩の変態っぷりも微笑ましい
他にも沢山伝えたい事があるのですが
キモくなる上にスレ住人の方にも迷惑になりますんで自粛します(´・ω・`)
これからも楽しみにしています!
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 14:37:09 ID:HG8QHfww<> チクビスレから此方のご案内を受けて参りました。
いやあ素晴らしいチクビ連呼にワタクシのチクビも
思わずスタンディングオベーションです。オゥイエァ。
チクビを弄られている受けの表情という、最大の御馳走を
目隠しでお預けにしてみるという上級プレイ。いやあ素晴らしい素晴らしい。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 16:45:11 ID:wSdcra7g<> 住人の反応を見て、初めて読んでみた。
笑い萌えますた。
チクビマンセーに息も絶え絶えです。あんたネ申だ。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 16:48:53 ID:lRV3oxaN<> あちこちにオン/ドゥル語入っててワロス <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 18:01:23 ID:Xk6eIjiS<> >>284-299
なんかもう、このカプ好きで良かった…。
幸せです。毎度ありがとう。第一作から保存してます。
カプ知らない人でも萌えさせられるってのはすごいなぁ。

チクビの検索結果:27箇所_| ̄|○ノシノシノシ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/15 21:41:46 ID:Y3QPYWMg<> 乳首スレで誘導されてきますた。
>284-229
素晴らしすぎる乳首小説で、マイティクビどころかココティンまでスタンディングオベーションですよ(*´Д`)ハァハァ
激しくGJデス!!
是非とも受視点での話も読んでみたいです!

つーかもうチクビチクビ言ってる攻め、可愛いな攻めw <> sage<><>05/03/16 03:24:51 ID:PpgG89pC<> >284-229
ちんこ勃った。
毎回毎回本当に萌えと笑いその他モロモロありがとうございます、ネ申さま_ト ̄|○ノシノシ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/16 03:27:46 ID:PpgG89pC<> ageてしまって本当に申し訳ありませんでしたorz <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/19 01:27:51 ID:EP9YuKFn<> ドラマ調停/委員/日/向夢個シリーズの上月→諸☆モナ >Ω
マイナーすぎて誰も知らないな>Ω
諸事情によってAA略式だゴルァ >Ω
ピッ
|>PLAY

<> 月→星(1/7)<>sage<>05/03/19 01:30:40 ID:EP9YuKFn<> 「警部っ」
長い廊下から階段を使い、一階へ下りた上月は外へ出ようとしている諸☆へと駆け寄った。
「帰るなら一言いって下さいよぉ」
甘えた声で、大きな犬が擦り寄るように身を寄せて上月は諸☆に言う。
「どうして俺が部下であるお前に帰る旨を伝えなくちゃならないんだ」
立ち止まり不機嫌そうに言うと諸☆は隣に立った男を僅かばかり見あげる。諸☆は上月より頭一つ分小さいのだが彼の背が低いわけではなく上月が――諸☆に言わせると――規格外なだけだ。
「いやそんな報告の義務があるとかじゃないんですが、警部を送り迎えする身ですし時間を把握しておきたいので」
「ちょっと待て。俺は頼んだ覚えはないぞ」
「何をですか」
「送り迎えだ」
「え」
「それに送迎なんて必要を感じない」
「それは……」
沈黙のち――破顔。諸☆は何かを思いついたような上月の笑顔に面食らう。
「警部っ夜道の一人歩きは危険です!」
そう言い放った上月に諸☆はこめかみの辺りがピリピリと痛むのを感じた。 <> 月→星(2/7)<>sage 上月=こうづき<>05/03/19 01:33:11 ID:EP9YuKFn<> 「警部」
「ん?」
結局、上月の運転する車の助手席に身を落ち着けた諸☆は窓の外の流れゆく景色を見ながら彼の声に応えた。
「今日はあそこへ?」
「あそこ?」
「はい。あの……居酒屋です」
あの居酒屋と言われ思いつくのは一カ所、居酒屋『現ちゃん』のことだろう。恩師である夢個が事件に顔を突っ込んだとき必ず寄るといってもいい場だ。
実はこの『現ちゃん』の店主、耶麻元 現助は諸☆の同級生であり、さらに同級生という範囲内にとどまらず深い繋がりがある。この繋がりというのを諸☆はひた隠しているため上月は知らない。
知らないが故に何か思うところがあるのだろう、上月は現助の事を半ば無意識ではあるが敵視している。大切な上司の過去を知る男として貴重な人物ではあるがとりいって聞き出そうとはしない。だいたい上司が隠しているのだ、聞き出すことは出来なかった。
「おまえもくるか?」
窓の外を見たまま諸☆が問うと上月はふたつ返事+首を縦にふることで同行することにした。
せっかくの誘い、断るわけにもいくまい。 <> 月→星(3/7)<>sage<>05/03/19 01:35:46 ID:EP9YuKFn<> 居酒屋『現ちゃん』前。
駐車場に止めてきますから先に行っていて下さいと店の前でおろされた諸☆は店の中へと入る。
「あれ」
カウンター席には……
「あら諸☆くん」
恩師、夢個先生。その隣には夢個のパートナー小田鞠までいる。
「なんだか事件が起こりそうなメンバーだな」
冗談めかして言ったのは現助だ。それに相づちをうちながら自然と夢個の横に腰を落ち着ける。
暫くして車を停めてきたのだろう上月が入ってきた。
「警部」
「お、きたか上月。こっちこっち」
手を振り、招き寄せると上月は嬉しそうに近寄ってきたが皆が座っている場所より一歩後方で足を止めた。位置的に夢個と諸☆の間だ。
そこで僅か考える素振りをみせてから諸☆の横に座った。
「なに飲む?」
現助が問うと諸☆が応える。
「こいつ車なんで、酒以外」
「あの警部」
「プライベートだから呼び方に気をつけろ」
「あ、はい。えーと……浩一さん」
「なんでいきなり下の名前」
諸☆からならまだしも現助からもつっこみが入る。
「諸☆くんの部下の子よね?」
柔らかな優しい声が諸☆の隣から聞こえ、上月は背中をしゃんと伸ばした。彼女は上司である諸☆の恩師、失礼があってはいけない。
「はいっ上月輝昭です」 <> 月→星(4/7)<>sage<>05/03/19 01:37:49 ID:EP9YuKFn<> 「そう上月くん。諸☆くんをよろしくね」
恩師というよりは保護者と言った口振りで夢個がいうと諸☆が不服そうに上月を一瞥するが口を開くことはなかった。
「ところでよぉ諸☆」
「はいはい、なんですか?」
未だにどことなく逆らえないものがあるのか敬語で諸☆は現助にこたえた。
「あのお前がなぁ……ほんと、ご立派になったもんだ」
「あーちょっとその話は」
ちら、と上月を見て諸☆は現助の口止めを試みるが……無視されてしまう。
上月に聞かれてはマズい過去の話だろう。
「なぁ夢個先生、学生の時のあの諸☆が」
「そうねぇあの諸☆くんが」
おっとりとした口調で夢個が現助と共有する思い出を頭の中に思い描いているのだろう口元が綻ぶ。
「ちょちょ、ちょっと夢個先生も話にのらないで」
「あ〜諸☆さんの過去れぇーあらしも知ってますよぉ」
話に加わらなくてもいいはずの小田まで呂律の回らない舌で参戦、諸☆は背筋を冷たい汗が流れ落ちた。
このままではマズい。非常にマズい。
諸☆は話をとめることは無理と判断し上月とともに店を出ようと上月のほうを振り返った、そのとき。
「うわっ」
「帰りましょう警部っ!明日も早いんですからっ」 <> 月→星(5/7)<>sage<>05/03/19 01:40:37 ID:EP9YuKFn<> 諸☆は、腕を引かれて強制的に起立させられ、そのまま出口まで引きずられていく。鮮やかなまでの実に見事な人さらいである。
「おいこら警察の人間が無銭飲食か」
現助にごもっともな意見を述べられ諸☆は慌てて上月の手を振り払い、現助のもとまでいき財布に手をのばす。
そこをすかさず上月が後ろからガバッと抱き込んだ。
上月の肩辺りに諸☆の頭。
「警部、やはり小さいですね……」
どことなく感激したような声音で上月はつぶやくと諸☆の腹部前で自分の手をがっちりと組みそのまま引きずっていこうとする。
「こっ上月!? 何してるっ! いやそのまえに支払いっ」
素早く財布から一万円札を抜き、諸☆はカウンターに置こうとしたのだが失敗し、はらりと虚しく地面に着地した。
それを見届けたときには諸☆の体は外へと引きずられていたのだった。
「はい、現ちゃん」
床に舞い落ちた一万円札を拾い上げ夢個は現助に渡す。そのときそっと夢個はいたずらっぽく囁いた。
「もう現ちゃんの庇護下にいた諸☆くんはいないみたいね」
夢個のその言葉が届いたかどうかはわからず、現助はドアを睨むようにして見つめるばかりだった。
<> 月→星(6/7)<>sage<>05/03/19 01:43:26 ID:EP9YuKFn<> 「上月いい加減放せ」
店から大分引きずられた場所で諸☆は抵抗するのも諦め、低い声で呟いた。
「すみません警部」
ぱっと手を離し、上月は謝罪した。
「あーぁ、遺体か泥酔者の気分だぞ。靴が削れた」
「すみません……」
ずり下がった眼鏡を指で押し上げながら振り返ると、しょぼん、と頭を垂れて肩まで落としている上月をみた。
上月は完璧な反省モードだ。
「なんであんなことをした」
責めるような言い方ではなく、年の離れた弟か何かを咎めるような物言い。
諸☆は怒りを通り越して呆れてしまったのだろう、そう判断して上月は顔をゆっくりとあげて目を合わせる。
「疎外感が」
「疎外感?」
「自分だけ警部の……その、過去を知らないので」
「……」
「あ、いえ、別に知りたいとかじゃなくてですね、いや知りたいは知りたいんですが、けっ警部が」
「俺が?」
「警部が過去を知られるのが嫌そうなので……」
つまり、あんな拉致まがいな強引な方法ではあるが上月は諸☆を助けたわけである。
「上月」
「自分は警部の嫌がることは……したくないので」
諸☆が言おうとした言葉を遮り、語尾が消え入ってしまうほどの声でそう告げた。
「そうか」
上月の言葉をどのように受け取ったのか微苦笑を浮かべて諸☆はそうこたえた。
<> 月→星(7/7)<>sage<>05/03/19 01:47:59 ID:EP9YuKFn<> 「警部」
「ん?」
「明日の朝、迎えにいってもいいですか」
「どんな理由でだ」
「う……」
「夜道じゃないからな、一人で歩いても平気だぞ」
笑みを含んだ声で言われる。
どこか見透かされているけれど、何を知っているのかは教えてくれない。いやもしかしたら鈍い諸☆のことだ、本当に何も知らないのかもしれない。
「どうした上月」
小首を傾げて上目遣いに見られ上月は「あー」とか「えー」と言葉にならぬ声を発する。
うまい理由が見つからず、段々と俯いていく上月を面白そうに見てから諸☆は嘆息した。
諸☆のため息を聞き、上月は顔を上げる。
そのタイミングを見計らったように諸☆は言った。
「まぁ、自分で運転するのも面倒だしな、きてもいいぞ」
「ほっ本当ですか警部!?」
諸☆の肩を掴み目を輝かせる上月に尻尾が生えていたらさぞや面白いだろうな、と思いながら諸☆は肯く。


次の日、同僚や部下のひやかしがあるなどとは思わないで暢気な返事をしてしまったことを諸☆は後悔することになるのだった。

*おわり* <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/19 01:50:14 ID:EP9YuKFn<> ピッ
 □stop
諸☆の過去ってなんだモナ>Ω
現助がリーダーのいわゆる族にいたらしい>Ω
いっつもパシリだったらしいぞゴルァ>Ω <> 風と木の名無しさん<><>05/03/19 19:30:39 ID:oF9rwnwA<> ちょっぴしage <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 20:18:34 ID:1pgvfT9B<> ビデオ棚保管サイトのほうにメルフォ等がないようなのでここに。

保管サイト管理人様、最新の6スレ目のまとめページで
仮面バイク乗りのSS(ゴゴゴ、ブレ/イド共に)のタイトルや人物名が
伏字になっていないようなのですが。検索避けは万全とは思いますが、
作者ご本人が伏せて書かれているので、ちょっと気になりました。 <> 風と木の名無しさん<>sage へぼーんぬ<>05/03/20 20:35:56 ID:G2qexQ6p<> _| ̄|○ <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:35:03 ID:PigpMLxH<> AA入れるとずれるんで略します。

(・∀・)<ジャドーでスマソ、日曜朝コラボ
(赤の高校生×バイク海苔の風兄さん)だモナ

(・∀・)<兵制超七はしばらく保留だモナ。スマソ

|> PLAY <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:37:55 ID:PigpMLxH<> 高校生とホテルなんてどんな感じだろ?
いままで意外と言えば意外だけど……女の子とデートしてる暇もなく、今の今
まで香住さんに操立ててたからーってそこまで仰々しくもないんだけど。
でもまさか、この子が本気で付いてくると思わなかったな。
「知らない人にはついてっちゃ駄目なんだよ」って一応は言ったんだけど…誘っ
た僕が言う台詞じゃないよね。

(3月某日)
いつものようにバイクを留めてから、いつものようにコンビニに入ったとき…
外が急に騒がしくなって。
「真科亡」だと思った。
奴らが町に出てくる可能性もあるからって話はあったから。
だけど……あれは何?
「やっちゃおっか」って…どんな教育しているのかな、子供に。
そんなこと考えるなんておじさんになったもんだな僕も、って………!

「何だお前?」
「お前」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:38:47 ID:PigpMLxH<> 滅茶苦茶だなぁ、全く。
それに、こんな小さい子に向かって自転車を投げ飛ばすなんて…
あの人じゃないけど、鍛えてなかったらあの距離から子供を助けるなんて出来
なかったな。

「大丈夫?」
「……うん」

大した怪我はなかったみたいだ、元気に走ってる。
それよりも問題は……

「やいやいやいやいやい!」


どこから出て来たのか、また子供だ。今度は真っ黒な法衣に赤い服。
携帯片手に……って……え?

「魔/法/変/身!マ/ー/ジ・マ/ジ……マ/ジ/ー/ロ/!!!」

……まーじ……なに? <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:40:29 ID:PigpMLxH<> (3月某日2)
何だったのかな昨日は。
あの後は福島くんだりまで真科亡退治の助っ人に行ったから、ずっとその場に
はいなかったけど。
今日は、おじさんから連絡があったから、甘味ドコロ立華に寄ってみた。
日々樹さんは相変わらず鍛えに入っているらしいし、香住さんは…日々樹さん
のサポートで留守。
ちょっと残念。
真科亡の出現予測をまとめた資料を雛花さんから貰ったら、そのまま家にでも
帰ろうかと思ってたけど。

「?」

店の奥に初々しい制服姿の二人がいる。
あの丸顔は………この前の?
目があった瞬間に、ばつの悪そうな顔してたけど…結構可愛いな。
……………ん?
僕ってそう言う趣味あるのかな? <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:43:15 ID:PigpMLxH<> 「こんにちは。また会ったね?」
「……………」

ちょっと顔を覗いてみたけど、高校生は目をぎゅっと閉じたまま俯いているみ
たい。
頑なで初々しいところがまた可愛いな。

「伊舞樹さんのお知り合い?」
「ええ…と言ってもこの前コンビニであっただけなんですけど」
「じゃ、知り合いでも何でも無いじゃないっすか」
「それは…そうなんだけどね。ちょっと忘れられないような出会い方だったか
ら」

あんまり頑なすぎると、ちょっと意地悪したくなったり。
この子には悪いと思うけどね、きっと僕たちと同じで何かと戦っているだろう
から。

「魔/法変/身!まーじま……」
「わわわわわわわわわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

高校生がわざとらしく大声を上げると、いきなり背中を押されて店の外へ。
女の子……あのまんまだけどいいのかな?
(二話に続く)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 21:49:31 ID:PigpMLxH<> □ STOP
時空越え嫌いな人には済まないことをしたなと思いつつ(泣)。
初々しい少年×綺麗で大人なお兄さんと言った組み合わせコラボが見たかった
自分でした。正直、どっちの作品も好きなんですけど。
続きは暫くしてから。体調よくないんでまだ。
その間、他の職人さんに作品を御願いいたします。 <> ◆kCZ.WALDzs <>sage<>05/03/20 22:49:44 ID:0WqujfPk<> >>331
指摘どうもです。投稿されたときの伏せ字に修正しました。

# 改装した時にメルフォへのリンク忘れてた… <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 22:51:25 ID:0WqujfPk<> >>333-338
コラボキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
続きお待ちしてます <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/20 23:10:40 ID:vfd/v3GZ<> >>339
管理人さんいつも素早い更新感謝です。
最近初めて見た作品の人の過去作品も見れたりして感謝しております。 <> 黒猫×白猫-4/0<>sage<>05/03/21 01:49:14 ID:lni9V5oY<> *9リクに萌えスレより。
萌えるシチュに熱が抑えきれず書いたものの時間オーバーなんでこっちに。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1103982970/
>>639のリク。>>640氏の秀作応え済。

 ____________
 | __________  |     
 | |                | |     
 | | |> PLAY.       | |     
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )ネコネコ〜 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 黒猫×白猫-1/4<>sage<>05/03/21 01:50:03 ID:lni9V5oY<>
『俺のものになれよ』

 その頃、俺にはまだ怖いものなんて無かった。
 小さい頃からチヤホヤされてきた俺にとって、外の世界も俺に甘いんだろうと思ってた。
 はじめて自分とまったく違うそいつの美しい白い毛並みを見たとき、無性にそれが欲しくて
自分のものにしたくて、気付いたらそばに駆け寄って、そいつにそう言い放ってた。
 その白い猫は、俺の飼い猫らしい傲慢さなんか気にしないといったふうに微笑んで、
『じゃぁ俺の首にひもでもつけな』といって俺の鼻の頭をざり、と舐めた。
 懐かしいような土の匂いがした。

 
 目の前の窓ガラスにさっきから雨粒が当たってパラパラ音をたてて流れてく。
 窓ガラスに映るのは明るくて暖かい部屋の中。それとソファーで横になってる自分の姿。
 その向こう、昼間なのに陰鬱で薄暗い景色を、縫うように雨が流れている。
 ふとその中を白い影が通り過ぎた。
 俺はすぐに誰かわかって、むくりと顔をあげた。
 向こうも分かってるはずだけど、こちらには視線ひとつ投げずに素知らぬ顔で
通り過ぎていく。飼い猫を軽蔑する野良猫風に。
 ただひとつ違うのは、通り過ぎざまに白い尻尾を合図のように軽く振ることぐらい。
 俺は笑ってすぐに部屋を飛び出した。
<> 黒猫×白猫-1/4<>sage<>05/03/21 01:50:34 ID:lni9V5oY<> 「泥だらけじゃん」
 その白い体はすっかり泥水に濡れていて、軒下で雨宿りしながら
俺は一生懸命そいつの体を舌でぬぐった。
 そいつは楽しそうに咽を鳴らしながら、されるがままになっていた。
「おまえは相変わらず品のいい匂いがする」
 毛づくろいをしてやりながら、視線だけを向けた。
 白いひげがぴくぴく揺れてるのが見える。
「俺はあんたの匂いが好きだよ」
 白い猫は答えずに、振り向いて俺の顔を優しそうに見つめた。
 俺はどきどきして視線をそらしてまたそいつの泥水をぬぐうのに集中する。
 白い猫は体をよじって逃れると、俺の首の付け根に頭をこすりつけて、耳の付け根を軽く噛んだ。
「くすぐったい」
「ガキ」
 楽しそうに笑って、今度は俺の黒い毛並みを舌でなでる。
 俺はあんたの咽のなるのを聞くのが好き。
 泥で汚れても、白い毛並みはぼんやりと闇の中で光る。
<> 黒猫×白猫-3/4<>sage<>05/03/21 01:51:46 ID:lni9V5oY<> 「なぁ、あんた飼われてたことあるだろ」
「あるよ、どうして」
 だって飼い猫の俺に優しいから。
 でも俺はそういわずに「しぐさがなんか普通のノラ猫より優雅だから」といった。
 ごろごろ咽を鳴らすのが聞こえる。笑っているのだ。
「どんな飼い主だった? 優しかった?」
「忘れたよ、あんまり昔だから」
 ふぅん、と言って今度は背中をよじって少し手荒く相手を組み伏せて首を甘く噛んだ。
 白い背中が柔らかに震える。
 そこに顔を押し付けると、早い心臓の音が聞こえた。
「してもいい?」
 組み敷いた相手が首を少し傾けて、緑色の目が上目遣いに俺をみた。
 そして何も言葉を言わずに目を閉じ、尻尾がぱたぱたと騒いだ。
 お好きに、という意味だった。
 雨の音があたりを満たしている。互いの息の音はかき消される。
 後悔しはじめていた、飼い主のことを聞いたこと。
 あんたの目の緑色が濃くなって、その人のことを想いだしてるように見える。
 気のせいか、その目の中にはぬくぬくと可愛がられてきた俺には想像もできないような
絶望が見える気がして、俺は悲しいような怖いような気分になった。
<> 黒猫×白猫-4/4<>sage<>05/03/21 01:52:22 ID:lni9V5oY<> 「−−おい、集中してないだろ」
 はっと我にかえる。
 目の前には眩しいほど白い背中、雨の匂いのする背中。
 いつか首輪がはまっていただろう細い首のつけねを軽く噛んで俺は囁く。
「あんたは…誰かのものになりたいって思ったことある?」
 すると、荒い息の間からかすれた声がおかしそうに答えた。
「そう思ったらノラ猫にはなれないな」
「そうかな」
「おまえ、考え方が人間臭くなってきたんじゃないか?」
「そうかもしれない。そういうこと時々考えちゃうんだ、最近」
 いつか、俺のものになったらいいなと思ってた。あんたの全て。
 俺はいま願う、俺本来の人間の飼い主でもなく、誰でもなく、あんたのものになりたいなって。
あんたに全部やりたい、って思う。そしてあんたがいつも楽しそうにしたらいいのに。
 ざり、と鼻のあたまを優しく舐める感触があった。
 目の前に緑色の目が俺をじっと見つめている。
「……ガキだな」
 楽しそうににやっと笑った。
「くそ。そうやってバカにする」

 いつのまにか軒にあたる雨音は消え去り、あたりが明るさを取り戻しているのに気付いた。
 軒下からでればきっと虹が見えるだろう。
<> 黒猫×白猫-0/4<>sage<>05/03/21 01:53:59 ID:lni9V5oY<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 美人年上受けでヒトツ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

番号ミススマソ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>05/03/21 02:23:06 ID:MnSmJYrk<> 余震の恐怖も吹き飛ぶ勢いで萌えました。
毛繕い描写、最高に(・∀・)イイ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/21(月) 13:00:37 ID:6Q8ZB8FR<> >342-347
甘噛みにモモモモエー
ごちになりました。GJ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/21(月) 19:35:24 ID:sRAD4yyv<> ____________    英バんド リ場てぃんずの2人だよ  
 | __________  |   一応カ―流が受け気味だよ   
 | |                | |   ――――――v――――――
 | | |> PLAY       | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1/7<>sage<>2005/03/21(月) 19:36:32 ID:sRAD4yyv<>  
 それは素晴らしい夜だった。科ール・場ラーはその日21歳になり、
一つ年下の友人、ピー戸・ドハー手ィが中心になって、彼らの家で
盛大なパーティが開かれた。「ハッピー・バースディ、ディア・科
ール!」ぼろぼろのジーンズに上半身は裸、安物の麦わら帽という
いでたちのピー戸が歌い、ウィンクしてみせる。それを合図に科ー
ルは、くそまずそうな特大ケーキの上に立った21本の蝋燭の火を一
息で吹き消した。
 「願いことは?何を願ったんだ?科ール」酔っ払った友人が耳元で
囁く。その問いには答えずに、曖昧に笑って瞳を上げると、ピー戸
はテーブルの上に腰掛けて、既にギターを奏で始めていた。ピー戸
が何かに没頭していくときには必ず見せる、張りつめた横顔。しか
し、今夜はいつもと違って、科ールの視線に気づくと、彼は次の瞬
間にはにっこりと笑った。 <> 2/7<>sage<>2005/03/21(月) 19:37:25 ID:sRAD4yyv<>  
 その後はいつものように好きな歌を歌い、好きな詩を口ずさむ。ピ

ー戸がエキサイトすると即興で詩を作り始めることにも友人たちは

慣れていて、ビールやウィスキーを片手にそれをはやし立てたりし

ている。
 誰もがくつろいでいて、自由で、エネルギーに満ちた素晴らしい夜。
だが、2時になるとピー戸はきっぱりと宣言した。「パーティー

はもう終わり!解散だよ」。仲間同士、夜明けまで騒ぐことも珍し

くないので、友人たちはあまりにも早い解散に驚き、抗議した。し

かし、ピー戸が一度決めたことを覆すことは、誰にもできないのを

科ールは知っていた。結局、断固として宣言を翻さないピー戸には

文句を、科ールにはハッピー・バースディを言いながら、仲間たち

は去り、家には二人だけが残された。そんな素晴らしい夏の夜を、

科ールはまだ覚えている。 <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/21(月) 19:50:39 ID:sRAD4yyv<>  ↑何故か一行置きになってますね。スマソ… 

 後片付けは明日にして、二人でベッドに転がり込んだ後も、ピー
戸は上機嫌に歌い続けた。もちろん、どんな歌の最後にも「ハッピ
ー・バースディ、科ール」というフレーズを付け加えるのを忘れな
い。そんなことを声が枯れるほど続けたあと、ピー戸は突然歌うの
をやめて言った。「お前が生まれてきてくれて、生きててくれてう
れしいよ」。両手で科ールの顔を包み込み、音をたてて唇にキスを
する。科ールはそれを笑って受け止めていた。一緒になって笑って
いたピー戸は、不意に真剣な顔になって言った。「ほんとにおめ
でとう、科ール」。
 その表情からは、科ールが本当にこの夜に満足しているか、探り
出そうとするおびえが微かに覗えた。一歳とは言え年下のピー他ー
の、こんなところが科ールにはたまらなく愛しく感じる。誰よりも
繊細で傷つきやすく、それなのに力に満ちたピー戸・ドハ―手ィ。
彼がいなければ、自分はとっくに自殺していただろう。この世界は
ひどい場所だから。科ールは間近にあるピー戸の大きな瞳を見なが
ら頷いた。
「ありがとう、ピー戸。こんなに幸せだったことはない。…なかっ
たんだ」そう言ってから、科ールは泣き出してしまった。本当に、
こんな胸を刺すような幸福は、今まで知らなかったのだ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/21(月) 19:52:35 ID:sRAD4yyv<> すみません
今度は専用ブラウザのsageが無効になり上げてしまったので
首吊ってきます…
最悪だ… <> 青八もどき<>sage<>2005/03/21(月) 22:26:25 ID:aAa6qWCB<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  8兆彫の質忍、青×八…なのか?
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  最終回後を脳内補完らしいね。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
豚斬りスマソ、最終回見終わった勢いで書いたので、旬の内に
<> 青八もどき-1/4<>sage<>2005/03/21(月) 22:27:20 ID:aAa6qWCB<> 「それにしても遅いですねえ、あの二人。どこ行っちゃったんだか。」
もう何度目になるだろうか、ハチベエは立ち上がって縁側に出ると外を見回す。
「あー、もうっ、何考えてるんだヤヨイ先生は。
 いくら励ますって言ったって、蒼耶麻様にも無断であちこち連れまわすなんて…」
「落ちつかねえ奴だな、おい八、少しは大人しく座ってろぃ。
 ヤヨイ先生にしろイチにしろ、お前ぇに心配されるほどガキじゃあねえよ。」
杯の酒を飲み干したキュウゾウは、ハチベエを見やってそう声を掛ける。
先程から何度も中座されて、面白くないのだろう。
振り返りもしないハチベエに舌打ちをして、手酌で茶碗に酒を満たす。
「そりゃあ、そうですけど。ほんとに、どこに行っちゃったんだか。」
ハチベエは尚も外の様子を気にし、背伸びをしてきょろきょろとあたりを見回している。
キュウゾウが酒を口に運ぶ手をふと止めて、意地の悪い目つきでハチベエの背中をにらみつけた。
「どこってお前ぇ…女のことで落ち込んでる男を慰める、ってったら、行くトコは一つだろうが。」
「はぁっ!?」
キュウゾウの言葉に、ハチベエが大声を上げて勢い良く振り返る。
<> 青八もどき-2/4<>sage<>2005/03/21(月) 22:28:21 ID:aAa6qWCB<>
ハチベエは足音も高くキュウゾウに駆け寄ると、傍らにしゃがみこんで顔を覗き込む。
「蒼耶麻様っ!何をまたやらしい事言ってるんですか、ヤヨイ先生が一緒なんですよ?」
ハチベエは顔を真っ赤にして声を荒げるが、キュウゾウは目を伏せて酒をすすると、
にやりと笑みを浮かべて視線だけハチベエに向けた。
「イチもそろそろ、苦ぇ酒ってのを知ってもいい頃だろうなあ。
今頃二人で居酒屋でも行ってよ、思い出話肴に飲んでんじゃねえか?」
「あ」
「んで、何がやらしいって?」
「え、あ、いや、あ、蒼耶麻様の言い方が悪いんですよっ!
 わざわざ“女”なんて強調するから、私はてっきり。」
慌てて弁解して、自分を見るキュウゾウの表情に気づいたハチベエは、
不貞腐れたようにその場に胡坐をかき、酒の残っていた自分の杯を手に取ると一息にあおった。
どうにか笑いを堪えきったキュウゾウは、そんなハチベエの様子に苦笑し、ふいに真面目な表情になる。
「まあ良いじゃねえか、ヤヨイ先生だって寂しいのは同じだろうよ。
 お前ぇの前じゃ、気ぃ使って明るく振舞ってるがな。お前ぇだってそうだろうが。」
「……」
図星を指されてハチベエは黙り込む、確かに、
ずっと一緒に本当の親子のように暮らしてきたのは、ヤヨイも同じだ。
実の娘のように可愛がってきたオヤイがいなくなって、寂しくないはずが無い。
<> 青八もどき-3/4<>sage<>2005/03/21(月) 22:29:17 ID:aAa6qWCB<>
お互いに寂しいのが分かりすぎるから、二人共にわざと明るく振舞ってきたのだ。
じっと俯いて黙ってしまったハチベエを穏やかな表情で見つめていたキュウゾウは、
徳利を手に取るとハチベエの目の前に突き出す。
恐縮しながら酌を受けるハチベエに、思い出したように付け加える。
「そういえばな、イチの奴、泣いてたぜ。」
「えっ?」
「オヤイが父親と一緒に帰ったって聞かされた日の夜に、部屋で一人でな。」
「そう、ですか…」
「声も出さずに隠れて泣いてやがった、あいつもいっちょ前に、男になってんだなあ。」
「って、アンタ、覗いてたんですか。」
思わず呆れ顔で呟いてしまったハチベエに、キュウゾウは視線をそらして苦笑した。
「まったく、嫌な親父殿ですねえ。」
「んで、お前ぇはどうなんだい?」
突然話を振られ、ハチベエは一瞬何のことだか分からずに首を傾げる。
キュウゾウはひょいと杯を掲げるようにして、ハチベエの方を指す。
「泣いたか?」
<> 青八もどき-4/4<>sage<>2005/03/21(月) 22:30:07 ID:aAa6qWCB<>
真っ直ぐに目を見てそう言われ、ハチベエは思わず仰け反りかけた。
「ばっ、馬鹿言わないで下さいよ、子供じゃああるまいし…」
「イチだってもう子供じゃあねえぜ?」
「そりゃあそうですけど、イチノジョウ様と私とじゃあ立場も違うし。」
「そう、立場は違うわな。お前は、あの子の親父だ。」
キュウゾウはまた目を伏せて酒を口にする、視線こそ外されたものの、
その声音の柔らかさにハチベエは何も言えなくなる。言葉を捜すように、杯を手の中で弄びながら俯いた。
「ヤヨイ先生がいちゃあ涙なんぞ見せられねぇだろうからな、良いんだぜ?ここで泣いても。」
「なに言ってんですか、そんなこと」
「八」
名を呼ばれ、はっと顔を上げると再び視線がぶつかる。
強い、けれども優しいその目に見つめられると、目の端が熱くなってくるのが分かった。
オヤイに冷たい言葉をぶつけて別れた、あの時からずっと堪えてきたものが、胸の奥からせり上がってくる。
「蒼耶麻様――」
あふれ出しそうになる涙を堪え切れずに顔を背けようとすると、ふいとキュウゾウが立ち上がった。
驚くハチベエをよそに、キュウゾウはゆっくりと縁側に足を運んだ。
ちらりとハチベエを振り返り、その背中が僅かに震えているのを見て取ると満足げに目を細めて視線を空に向ける。
「いい、月が出てやがるなぁ。」
中天に掛かる月を眺め、静かにそう呟いた。
<> 青八もどき<>sage<>2005/03/21(月) 22:32:07 ID:aAa6qWCB<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 絡み無しかヨ…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

次シリーズもやってくれるといいなぁ、イチャイチャ夫婦漫才。

おそまつさまでした。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/21(月) 22:37:56 ID:HKDNNZqW<> >355-360
激しくGJ!!
自分も常々あの二人はぁゃしいと思っていたので満足しますた
本当に次シリーズでもいろいろやらかしてくれるといいですね(*´∀`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/21(月) 23:06:40 ID:LIM6mDzn<> 亜尾耶麻様、色っぽいよねえ。
良いもの見ました。ありがたや〜(*´∀`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 02:35:59 ID:vb76Y56e<> これだけ短時間に書き上げるなんて、GJつーか神だわ。
漏れも脳内ポカンしてたが、その上をゆく萌えっぷりですた。
ありがと〜!* ゚ + 。・゚・。・ヽ(*´∀`)ノ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 16:58:00 ID:bY8O6I1F<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  究明秒等弐拾四時 シーズン参
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  弟×眼鏡→←兄
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 続き物の途中から投下だから訳わかんないらしいYO
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 弟×眼鏡→←兄 <>sage<>2005/03/22(火) 17:01:03 ID:bY8O6I1F<> 『行かないでくれ…』

って…。
緋美夜先生のあんな声、初めて聞いた。
上ずって、切羽詰まったみたいな。
微かに漏れる酷く甘い声に、鍵の掛かった診察室で何が起こってるかなんて容易に想像できた。
多分それはこの間俺が夢に見たような事。
相手が誰だかなんて知らないし、そもそもあの人が何をしようが興味なんてないけど。
どうして俺はこの扉の前を離れられないんだろう?
握ったドアノブから手も離せない。
身体中がまるで氷みたいに固まってる。
その理由をあれこれ考えるけど。
単純に驚いただとか、中に気配を悟られたくないからだとかは少し違う。
知り合いのリアルな現場に遭遇してショックだったともまた違う気がする。
そうじゃなくて、ホントは中へ踏み込んでって、殴り倒したい気分だったのかも知れない。
緋美夜先生をか、それとも相手の男をか。
それだって解らなかったけど…。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:02:10 ID:bY8O6I1F<> 最近の俺は自分でも解らない事が多い。
あんな夢を見た事もそうだし、今まで以上に緋美夜先生の言動にイラついたり、挙句プライベートな事にまで食って掛かったり…。
別に緋美夜先生がキスマークのひとつやふたつ、つけてたって俺には関係ないだろ。
あの人だっていい大人なんだから、そういう事がない方がおかしい。
なのに、なんであんなにむかっ腹が立ったかって考えたけど、思い浮かぶのは職場で不謹慎だとか、そんな取って付けた様な理由でしかなくて、結局ホントの所は解らず仕舞いだった。

『っ、…アァ…かず、…やッ…』

馬鹿みたいにボーっと突っ立ったまま硬直状態だった俺を目覚めさせたのは、またもドアの向こうから微かに聞こえたそんな声だった。
ちょっと待てよ。
今なんて言った?
一瞬空耳かとも思った。
でも、確かに、緋美夜先生は今俺の弟の名前を呼んだ。
よくある名前だし、もしかしたら同じ名前の他の誰かかもと思ったけど、そんな俺の淡い期待はまたも裏切られる。

『緋美夜センセーっ、も、…イクよ、…っ、』
『んっ、…は、ぁッ、あ、ヤ…ァっ』
『大好き、だよ…、真奈撫さん…っ』

頭が真っ白になるってこう言う事かと思った。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:03:05 ID:bY8O6I1F<> 明らかに情欲に溺れたその声は、紛れもない香図矢のもので…。
緋美夜先生の相手はよりにもよって俺の弟だったんだ。
カッとなって、踏み込んでって二人とも殴ってやろうかと本気で思った。
思ったけど、次の瞬間にはなんだかもう身体中の力が抜けちゃって、もうどうでもよくなった。
その場にへたり込んでしまいそうになるのを、なんとか堪えるだけで精一杯だ。
こんな形で気付くなんて、俺はどうしようもなく馬鹿だと思う。

俺は。
俺の思い通りにならないあの人が嫌いで、むかついて。

でもそれは、俺があの人の事を好きだったからだ。

そんな、中学生でもとっくに気付きそうな事に今更気が付いた。


俺は、緋美夜先生が好きなんだ。


どうしようもなく好きなんだ…。




<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:03:55 ID:bY8O6I1F<> あれからどうやって医局に帰り着いたのか覚えてなかったけど。
気付くと俺は自分のデスクで眠っていた。
ブラインドの隙間から差し込む朝日に薄っすら開けたばかりの瞼を再び閉じて腕の中に突っ伏す。
あぁ…なんだかサイテーの朝だ。
2年も掛かってやっと気付いた自分の気持ちに、その日の内に折り合いつけなきゃいけないなんて正直しんどすぎる。
香図矢はともかく、どんな顔して緋美夜先生に会えって言うんだ。
あんな声聞いて。
さらに自分の気持ちにまで気付いてしまって。
そもそも俺は顔に出やすい性質なんだから。
絶対無理だ。
無理…。
今日は緋美夜先生にだけは会いたくない。
って言っても患者が入れば嫌でも顔を合わせるだろうし、このまま医局にいたらそのうちあの人だって来るだろう。
そうだ、とりあえず逃げよう…
…なんて思った矢先、カシャンと乾いた音を立てて医局のドアが開く。
聞きなれた足音にかなり憂鬱になった。
俺の向かい側のデスクに向かう規則正しいそれは、今一番会いたくない人のもの。

「そんなとこで寝たのか?研/修/医。」

勘弁してくれ、マジで。
俺に話し掛けるなってば。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:04:39 ID:bY8O6I1F<> って言っても、今医局には話しかけて来た張本人と俺しかいない。
ホントに、どこまでもサイテーなシチュエーションだ。
二人きりだなんて無理だから。

「…そうですけど。」

両腕で頭を抱えたままの格好で顔も上げず素っ気無く答えた。
それが精一杯。
なのに緋美夜先生はそんな俺を当然ながら察する訳もなく、また話し掛けてくる。
その声はいつもより少し掠れてた。

「疲れ取れないだろ、それじゃあ。」

じゃああんたはどうなんだと言いたくなった。
診察室の硬いベッドの上であんな事しておいて。
どうせ大して寝てないんだろう?
腕の隙間からほんの僅かに緋美夜先生を覗き見れば、くりんとした眼鏡の奥の小さな目は赤く充血している。

「緋美夜先生こそ、寝てないんじゃないですか?」

つっけんどんな俺の物言いに、緋美夜先生は困った様に微笑って目を伏せただけで、何も答えなかった。
そりゃそうだ。
ホントの事なんて答えられるはずがない。
香図矢と寝てただなんて。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:11:29 ID:bY8O6I1F<> あいつに抱かれてあんたどんな気分だったんだよ。
散々善がってたけど、やっぱキモチイイもんなの?
15も年下の男に突っ込まれてさ。
ねぇ…あんた香図矢が好きなの?
それとも、気持ちなんてなくたって寝れるタイプ?
あぁもう、イライラする。
いっそ犯してやろうかとさえ思う。

「コーヒー飲むか?」
「…結構です。」
「機嫌悪いな、研/修/医。」
「…悪くもなりますよ…。」

足早に移動する声が俺の右後方にたどり着くと、コーヒーメーカーがコポコポと音を立てて、医局にほのかなコーヒーの香りが漂った。

「…緋美夜先生は誰だっていいんですか?」

ゆっくりと席を立って緋美夜先生を睨み付けた俺の目は大概据わってたと思う。

「甲乃?」

緋美夜先生は不審そうな顔で俺を見た。

<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:12:53 ID:bY8O6I1F<> 「香図矢も俺も大して変わらないと思いますよ、兄弟なんだし。」
「何言ってるんだお前…。」
「誰でもいいなら俺だって構わないですよね、緋美夜先生。」

じりじりと縮めた距離で緋美夜先生を追い込んで、壁についた俺の腕の中に閉じ込めた。
見上げる瞳に怯えはない。
ただほんの少し悲しそうなだけ。
こんなに近くでこの人の目を見るのは初めてだった。
瞳は薄い鳶色。

「甲乃…。」

何かを言おうとした言葉もまるっきり無視して、有無を言わせず左腕を取り、乱暴にその身体を引き寄せた。
呆気ないくらいに無抵抗な上半身が倒れこんでくる。
俺の胸に預けられた薄っぺらなそれは、まるで好きな男に初めて抱かれる女の子みたいに強張ってた。
けど、こんな初心な素振り見せられたって、あんな風に香図矢に抱かれてるんだ。
どうせ俺も香図矢も知らないとこで他の男に媚売ってたりもするんだろ…?
止まる気配も見せず湧き上がる胸のむかつきは増してくばかりだ。

「俺にも教えて下さいよ、色々知ってるんでしょ?緋美夜先生。」

抵抗できないように絡めとって壁に押し付けた手首が切なくなるくらい細かった。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:14:02 ID:bY8O6I1F<>
「甲乃っ。」
「いいから…ちょっと黙って下さい。」

逃れようと捩る華奢な身体を俺の身体全体で押し付けて、抗議の言葉しか漏れてこない口唇を奪った。
触れるだけだなんて、そんな幼稚で可愛らしいもんじゃない。
普段の俺なら朝っぱらから考えられないような濃厚なキス。
硬く引き結ぼうとする口唇を、こじ開ける様に強く押し当てた。
開いた隙間から舌をねじ込み、上顎の裏側あたりを繰り返し強く刺激してやった。
硬くした舌先でねっとりと掻き回しながら、わざと唾液をその中に注ぎ込む。
そんな風に緋美夜先生の口内を蹂躙して、し尽くして、ズルズルと壁伝いに崩れ落ちていった緋美夜先生を、俺は冷めた目で見下ろした。
小さく荒い呼吸を繰り返す口唇は赤く、どちらのものかなんて判らない唾液で濡れてる。

「キスだけでそんなに感じちゃうんですね。」

キッと俺を睨みつけた瞳は涙目。
けど、その周囲は上って来た熱に染められて、いつもの迫力なんて皆無。
むしろ色っぽい。

<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:15:47 ID:bY8O6I1F<> 「先生、香図矢と俺、どっちがキス上手い?」
「いい加減にしろっ!!」

屈み込んで耳元に囁いた瞬間、腹部に衝撃が走って俺は後方へ吹っ飛ばされた。
激痛と共に、胃から何かが逆流してくる様な違和感に咽た。
日比谷先生に蹴りを入れられたんだ。

「ふざけるのも大概にしろ、研/修/医。」

咳き込む俺を緋美夜先生は脚を突き出したままの格好で睨み付けた。
だから、そんな涙目で睨んだって全然恐くないってば。

「少し頭冷やせ…。」

よろよろと立ち上がりながらそう言うと、緋美夜先生は俺から逃げるように足早に医局を出て行ってしまった。

「…ふざけてなんか……ないですよ…」

本気なんだよ、あなたの事。
今更遅いかもしれないけど。
俺、あなたが好きなんだよ、緋美夜先生。
好きだって、そう伝える事すらもう叶わないから。
こんな風にあなたに触れるしかなかったんだ。
<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:16:17 ID:bY8O6I1F<>


嫌われたかな…。



あぁ、いや、…元々嫌われてるか。
いいじゃん、それならそれで。
いっそ清々する。
忘れてしまおう。

あの人の事なんて全部。

好きだって思ったあの人の仕草、形、全部。




<> 弟×眼鏡→←兄<>sage<>2005/03/22(火) 17:17:17 ID:bY8O6I1F<>  ____________
 | __________  |
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 無駄に長い割に糞でスマソ。しかも通し番号忘れた…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 17:43:23 ID:0uMkJ7W2<> 遅ればせながら…>>355-360
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━ヨ!!!!

すげぇうまかったよ!また頼むよ…!な?な?!
でもうますぎて二人の顔がありありと浮かんでくるのでちょと恥ずかしかった……w <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 17:59:16 ID:7knSpP4Z<> >>364-375
(*´Д`)ハァハァハァハァーン!
姐さん、禿げしくGJ。
旧名小説初めて読んだよ…今までずっとモヤモヤしてたのがいっきに晴れた。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 18:27:53 ID:rHhHm9DA<> >>364-375
究明キタ━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!!
姐さん禿げしく乙です。そして超GJ!
ときめきが収まらんとです(*´Д`)ハァハァ
ゴチですた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 19:14:52 ID:D10gq7LZ<> >>364->>375
め、めめめ、眼鏡!!
うわぁぁぁぁぁ〜ッ、眼鏡!!
姐さん私はこんなのを待ってますた!
眼鏡は兄が好きなんだな、そうなんだな。
切ないのう眼鏡…(;´Д`)ハァハァ
激しくGJでした。
そすてできれば続きをオナガイシマース。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 19:33:30 ID:+FuZvKnF<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ニホンちゃんのロシアノビッチ君×アメリー君‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  なぜか萎えスレネタも少々。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ メヨゴシスマソ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> ロシアノ×アメリー<>sage<>2005/03/22(火) 19:39:00 ID:+FuZvKnF<> 『扉』

 ある日、アメリー君は、火星まで飛ぶロケット花火に取り付けたビデオカメラのVTRを持って、ロシアノビッチ君の家に行くことになりました。
 昼休みにそのVTRを教室のテレビに映したら、みんなが目をキラキラさせて見入ってくれたことに、とても気分を良くしたアメリー君が、
早退したせいで火星の映像が見られなかったロシアノビッチ君にもこのDVDを見せてやろうと思って、ロシアノビッチ君にお知らせプリントと給食のパンを届ける係りを引き受けたのです。
 二日酔いで早退したロシアノビッチ君は、押しかけてきた級友を自分の部屋に案内すると、ソファにごろんと横になってアメリー君がDVDをセットするのをぼんやり眺めていました。
 二日酔いと言っても、ロシアノビッチ君はいつも斜陽のやけっぱちで酔っ払っているので、アメリー君には普段通りに見えます。
それにアメリー君は当然二日酔いの苦しさなんて分かりませんから、頭痛と吐き気と苛立ちを訴えるロシアノビッチ君を無視してDVDを再生し、内容の簡単な説明をしてあげました。
 ロシアノビッチ君はむかえウォッカに手を伸ばしました。
「アメリー、DVDなら別のにしようぜ」
冷静に考えれば、没落以前はライバルだったアメリー君の家に、自分の家が経済的に立ち行かなくなると同時に、技術の面でもはるかに遅れをとってしまったという事実を嫌というほど見せ付けられるものですから、どう考えてもロシアノビッチ君がおもしろがるわけがありません。
 VTRが進むにつれてウォッカをあおる速度も上がります。
 しかし、クラスで誰よりも知能と情緒は比例しないことを体現する典型的メリケン野郎少年アメリー君は、そんなことお構いなしにロシアノビッチ君の隣でテレビに夢中になっています。
「ここがいいところなんだから黙ってろって」
実はアメリー君、フランソワーズちゃんやカンコくんにも負けないくらい、自分の家のかっこいいところを確認するのが大好きなんです。

<> ロシアノ×アメリー<>sage<>2005/03/22(火) 19:41:45 ID:+FuZvKnF<> いい具合に酔いも回ってきたロシアノビッチ君は、自分の持ってきたVTRに興奮しっぱなしで帰ってこないアメリー君を見て、おもしろいことを思いつきました。
「おい、アメリー」
「だから黙っ」
ロシアノビッチ君は両手でアメリー君の顔を挟んで自分の方を向かせると、アメリー君にキスしました。アメリー君が慣れないウォッカの香りにむせたので、ロシアノビッチ君はアメリー君から唇を離します。
それからロシアノビッチ君は、アメリー君の胸に顔を埋めました。混乱しているアメリー君の唇にはふにゃふにゃして生温かい奇妙な感触が残っています。ロシアノビッチ君はそのままのしかかって、アメリー君を二人が座っていたソファに押し付けました。
「何するんだyo!」
二人はぴったりとくっついて寝転がっているので、アメリー君にはロシアノビッチ君の下心全開の助平な顔が見えません。アメリー君の上着の中を、ロシアノビッチ君の手がもぞもぞと動きます。
「ah!」
相手の服を引っ張ってロシアノビッチ君をどかそうとしたアメリー君の胸の先に、痺れたような感覚が走りました。ロシアノビッチ君がつねったんです。
「やめろよ、変態!」
ちっとも自慢できることではありませんが、アメリー君は地球組でもぶっちぎりのマセガキですから、自分が何をされたのかすぐに判りました。
<> ロシアノ×アメリー<>sage<>2005/03/22(火) 19:43:29 ID:+FuZvKnF<> 「悪いな、変態で」
ロシアノビッチ君はいつも、いざという時は大胆に開き直ります。
「やめ、や、あ、ha」
エロガキのアメリー君、もうちょっと大きくなったら、恋人のエリザベスちゃんの手を取って開けようと密かに予定していた大人の扉が、よりにもよってロシアノビッチ君の手によって叩き割られようとしています。
 ゲイなんてクソ、腐女子なんてビッチ、と信じて疑わないアメリー君は叫びます。
「ソッ、ソースを出せ!」
慌てるアメリー君を見下ろしてロシアノビッチ君は笑います。
「ソースくらい後で土産に持たせてやるって」
何の後だか想像して、アメリー君はぞっとしました。
「違うだろ!なんでお前がこんなことするのかっていう根拠になるサイトへのリンクを貼ってみせろって言ってるんだyo!!」
アメリー君はなんとか逃げるための突破口を探そうと必死です。
「まだ事態が分かってないようだな、アメリー」
ロシアノビッチ君がにやりと笑いながらいいました。
まるでロシアノビッチ家が没落する前のような表情です。そういえば、貧乏になったはずのロシアノビッチ君の家に、どうして最新のDVDプレーヤーや大きな薄型テレビやリッチなソファがあるのでしょうか。
ロシアノビッチ君が飲んでいるウォッカも、アメリー君は知りませんがとても高価なものです。
<> ロシアノ×アメリー<>sage<>2005/03/22(火) 19:44:07 ID:+FuZvKnF<> 「ここは801板なんだぜ」
「!」
アメリー君の脳裏に、ニホンちゃんの部屋で何気なくパラパラとめくった漫画の本の中にあった、めくるめく薔薇と官能と鳥肌の世界が浮かびました。
ニホンちゃんをピュアでかわいい女の子だと思っていたい彼の淡いエロ心が、その悪魔の書物との遭遇体験を忘却の彼方に押しやっていたのです。
「ハン板と違って、ここは妄想重視なんだぜ。801板じゃソースなんて燃料程度の価値しかねえよ」
「・・・・・嘘だ!」
暴れだしたアメリー君を押さえつけたままロシアノビッチ君が言いました。
「じゃあ、お前が大人しくそうやってるソース出してみろよ」
確かにそうです。本来なら、こんなふうに、成す術も無くロシアノビッチ君に組み敷かれるようなアメリー君ではありません。
それなのに、今まったく抵抗できずにいるのは、ここが801板だからに他ならないのです。
「・・・・・・訴えてやる」
アメリー君はお馴染みの得意技を持ちだしましたが、ちょっぴり、いつもの覇気がありません。
「後でな」
ロシアノビッチ君はニヤニヤしながらそう言うと、アメリー君のジーンズのボタンをはずし、ジッパーをおろしました。
「・・・・・・・・・・・・オーマイガッ」
自信たっぷりな今のロシアノビッチ君は、801腕力や801財力だけでなく、801ペットや801自転車、もしかしたら801花火まで持っているのかもしれません。
アメリー君は目の前が真っ暗になっていくような気がしました。
目の前の大画面にはアメリー君ご自慢のVTRが流れています。
「そうやってると結構かわいいぜ、アメリー」
アメリー君の心の中は全くお構いなしに、ロシアノビッチ君はアメリー君の耳にキスを落としながら愛を囁きました。
さあ、今まさに禁断の大人の扉が開かれようとしています。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 19:45:18 ID:+FuZvKnF<>
 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 801ニャフウシモソースモイラヌ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )  ハゲシクヨミズライ・・・
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 20:35:54 ID:Q5G4R/Zt<> す、すげえくだらなくて(失礼)面白い!
地球組みでもぶっちぎりのマセガキってw
久々にこの板で激しくワロタよ
GJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 21:53:51 ID:vaROtBZw<> ワロタwww
いいな地球組みで801いいな!
ワロつつ萌えた

ありがとう! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/22(火) 22:50:52 ID:7uLtkyUO<> >355-360
青八、そこはかとない感じが萌えです〜
ありがとうございました。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 02:05:59 ID:xEGzt0UV<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  マジな戦隊の次男×末っ子。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  特撮スレで萌えを叫ぶだけでは
 | |                | |            \ 満足できなかったようです。
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 次男×末っ子1/2<>sage<>2005/03/23(水) 02:07:31 ID:xEGzt0UV<>
 幼い頃の俺は、いつも彼の背中を追いかけていた。

 学校に行く時も、遊びに行く時も。そして、皆の待つ家に帰る時も。
 けれど、追いかけられる方にしてみれば堪ったもんじゃなかったん
だろう。
 考えてみれば、これから同じ年頃の友人と遊ぼうという時に
自分の後ろをちょろちょろと付いてまわる小さな弟の存在なんて、
邪魔者以外の何者でもない。事実、追跡を振り切られたことだって
一度や二度じゃなかった。

 自分の行動がどれだけ彼に迷惑をかけていたのか、今ならよく分かる。
だけど当時の俺は、何故兄が自分にそんな意地悪をするのかちっとも
理解出来なかった。
 大好きなちい兄と一緒にいたい。その想いだけで頭がいっぱいだったから。


 それなのに、行く先を見失って途方に暮れて、心細くて泣いている俺を
迎えに来てくれるのは決まってその背中の主だった。
 彼はいつも困ったように整った顔を歪ませながら、小さく「悪かった」と
呟いて俺の手を取るのだ。
 その温かさに安堵して微笑む俺に子供らしからぬ苦笑を返し、そのまま
彼は俺の手を引いて家路へと着く。
 言葉を交わすこともなく、視線を合わせることもしない。
 けれど彼の温もりを感じていられるその短い時間が、たまらなく
嬉しかった。
<> 次男×末っ子2/2<>sage<>2005/03/23(水) 02:08:06 ID:xEGzt0UV<>
 名前を呼ぶと面倒臭そうに顔を顰めながらも、振り返って俺を見てくれる。
何かにつまずきそうになれば、文句を言いながらもぶっきらぼうに
その大きな手を差しのべてくれる。

 お互いに成長して大人に近付いた今も、その関係は変わらない。
 そして俺は、そんなちい兄のことがずっとずっと好きだったんだ。

<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 02:09:04 ID:xEGzt0UV<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ひとまず序章ってことで続く。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 02:18:53 ID:6DTbuAxK<> >>375
もっと読みたいっす <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 05:41:22 ID:IK57B2W5<> 出遅れたが>>380-385
GJ! ワロタ
801自転車って微妙だなw
大人の扉の向こうが激しく気になるよ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 07:19:38 ID:oSFQGLyu<> >>389-392
マゾキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
赤もかわいいけど、黄がたまらん…(;´Д`)ハァハァ <> 「愛某」ミナト×オーコーチ<>sage<>2005/03/23(水) 09:17:04 ID:YlH1Al7r<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  ドラマ「愛某」 ミナ×ラムネ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 今更ですけど+コピペ改変ですけど
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ムネムネラムネ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> チューって難しい<>sage<>2005/03/23(水) 09:19:18 ID:YlH1Al7r<> この前上司とキッスしたんですよ、初めてね。
で、生まれて初めて男と接吻したわけですわ。
正直最初は男とキスするのって簡単だと思ってたのよ。
唇は男も女も関係ないからさ。
あのね、俺が間違ってた。あれは唇にするもんじゃない。切手だね、切手にするものだよ。多分。
最初に顔を近づける時さ、めちゃめちゃびびって肩をそぉ〜っとつかんで顔をゆっくり近づけたのよ。
こっそり薄目にしてさ。でなんか怖くなって少し掠っただけで離しちゃったのさ。
そしたら上司がさ「もっと舌を使って!」とか言うの。
同じ過ちは2度繰り返さないのが俺よ。
だから舌を入れたのさ。えぇ、そりゃもう入れましたとも。全てを忘れて弄ったよ。
角度確認とか手の置き場とかのどスプレーとか色々忘れてね。
だって上司が入れろって言ったからね。
そしてらエライ事になった。
もうすごい甘かった。すごい糖。M○R1NAGA M6ラムネくらい。このラムネならコンビニだって売ってる。
それで横見たら上司がすごい勢いでラムネ砕いてんの。ホントごちそうさま。
正直「男ならウイスキーボンボンだぜ!」なんて見栄張らないで素直にラムネにしてよかったと思ったよ。
心の底からこの上司を愛していることを再確認したね。
でもホテル出て上司と「前のレモン味も良かったな!この次はグレープ味だな。」とか言っちゃってんの。
ホントは俺は笛ラムネが食べたいのに。
今度試させてください。
<> 「愛某」ミナト×オーコーチ<>sage<>2005/03/23(水) 09:21:11 ID:YlH1Al7r<> ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧  ガリガリしながらやった
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )   今はチョコ食べている
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 10:52:38 ID:lk94vLZ8<> >>396-398
おまいのことを ネ申 と呼ぼうと思う(;´Д`)GJ!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 15:47:08 ID:prend11Y<> >360
激しくGJ!
しっとりと萌えー(*´Д`*)
ごちそうさまでした。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 16:01:12 ID:G9wmY8ag<> >>396-398
ここであの二人を読めるとは。
ラムネタンかーわいい…(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 18:45:19 ID:ece7UtsF<> 捏造妄想大爆発な戦隊物で赤と青の話>Ω

|>ピッ
start <> 1<>sage<>2005/03/23(水) 18:47:16 ID:ece7UtsF<> 某町役場。ここに役場の職員という姿を借りた町を守る正義の味方がいる。
本当ならば○○戦隊××レンジャーと名前を言うべきだが今はあえて名前を伏せよう。
さて正義の味方は3人。心の健康を守る心レッド。本名、中野 郷(なかの ごう)。熱血漢でどんな悪も許さない男だ。
次に体の健康を守る体ブルー。本名、北野 神明(きたの しんめい)。いつも沈着冷静、文武両道な男だ。ただ時折、郷に振り回されてしまう傾向あり。
そして最後は紅一点、町の健康を守る町イエロー。舵ヶ壱 織(かじがいち しき)。緑と花をこよなく愛す、ちょっとぼんやりした女性だ。ただし怒らすと怖い。
この3人をとりまとめているのが隊長や長官ならぬ町長である。
彼らと戦うは悪の組織×××団。
手下の×ンズを率いるのがドクター要(いる)。別名、病気博士。
敵である彼らについては追々語るとして、今日は心レッドこと中野郷の必殺技誕生のお話になる。 <> 2<>sage<>2005/03/23(水) 18:49:29 ID:ece7UtsF<> 郷は3人兄弟の長男で、昔から正義感が強く、それ故にトラブルも多かった。
思いこんだら一直線な猪突猛進型な為、周囲に迷惑をかけることしばしば。
そんな郷のフォローをしていたのが体ブルーである北野神明だった。
そう、彼らは幼なじみなのである。
「なぁなぁメイちゃん」
チョイチョイと神明の服の裾を引っ張り、郷は自分の前に立つ神明を呼んだ。
ここは町役場会議室横のそのまた横にある小規模な資料室だ。
「誰がメイちゃんだ誰が。普通に呼べ。で、なんだ」
「この書類なんだけど」
「ん?」
神明は振り返り郷の手にしている紙に目をやった。
「これは?」
「町長から直々に渡されたんだけどさぁ」
郷から紙を受け取ると神明は読み上げた。
「各自必殺技を考えよ……?」
「そうらしいんだよ〜」
ひらひらと紙を手で弄びながら郷はどこか力の抜けた声で言った。
「なんだ、情けない声を出すなよ」
「ちゅーかさ、お前はもうあるだろ必殺っ金木犀ダブルキーック! アンド、ホウレン草キーック! が。だからいいとして、俺は無いんだよ」
「いや、無いんだよと言われてもだな」
「でさ、もっちろん考えてくれるよな? な?」
顔の前で手を合わせてお願いしますのポーズ。ある意味、郷の必殺技とも言えるが神明に対して有効なだけだ。
「何故僕が」
「えーだってメイちゃん昔っからそういうの得意じゃん。だからさ、助けると思って!」
「メイちゃんって呼ぶなアホ。全く仕方がないな……」
溜息をつきながらも頼られてどことなく嬉しそうな神明であった。

続く! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 18:51:18 ID:ece7UtsF<> □stop

とりあえずキャラ紹介な感じの今回。次回は郷の技開発のせいで神明が大ピンチ!?>Ω
次回を待て!>Ω <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 19:08:06 ID:tyUkXxZT<>  ____________
 | __________  |     究明秒等
 | |                | |     弟とモジャです。眼鏡もちょこっと
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――――
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 究明秒等(弟とモジャ) 1/3<>sage<>2005/03/23(水) 19:09:31 ID:tyUkXxZT<>
ボランティアという仕事に、決まった休憩時間はない。決めてあったとしても、
やらなければいけないことがあればそれが優先される。

掃除用具を抱えて廊下を歩いていると、前から作羅さんが歩いて来た。
向こうもおれを見つけて、忙しない足取りが少しゆるむ。
「数矢くん、お疲れー」
と言ってへらっと笑い、ポケットをごそごそ探っていたかと思うと黄色い包み紙の
飴を差し出して来た。
「食べる?」
「……おれより、知広ちゃんとかにあげれば?」
「んー、だってこれ知広ちゃんにもらったやつだから」
両手が塞がっているおれの為に包み紙を開くと、ふざけた調子で「あーん」と口元へ
近付けてくる。鼻に届く甘い匂い。前は飴なんて別に好きでもなかったけど、最近は
口に入るものを何でもありがたいなんて思う。
開けた口に放り込んでもらった飴をころりと転がして、おれは荷物を床に下ろした。
作羅さんも壁に背中を預けて、大きく息を吐いている。
<> 究明秒等(弟とモジャ) 2/3<>sage<>2005/03/23(水) 19:10:40 ID:tyUkXxZT<>
休憩時間が取れないなら、自分で抜けるとこは抜かなきゃ駄目だ。と、少し前に
作羅さんはおれに向かって言った。言われたことは尤もだと理解できたものの、
おれは生来不器用らしくてどうにも力が抜けないまま毎日がいっぱいいっぱいだった。
張り詰めているおれと廊下で擦れ違う度、作羅さんは根気強くおれの不器用さを
窘めて、時にはくだらない話しをしてくれた。
いつの間にか、おれの休憩時間は作羅さんと廊下で擦れ違った時になっていた。

息を吐き終えた作羅さんは、ポケットからもう一つ飴を取り出す。
この人の良いところは、自分を犠牲にし過ぎないところだとおれは思う。だから、
この人の優しさというものは、とても自然だ。

「あ、火美屋先生」
と、廊下の向こうを歩いて行く姿を見つけて呟いている。その声は口の中の飴の所為で
少し、頼りない感じに聞こえた。
「トイレかなあ」
「って、あの先便所しかないじゃん」
「うん、そうなんだけどさあ」
緑の服の袖が見えなくなったところで作羅さんは優しい感じに笑って
「あの人って生活感がないじゃない」
と言う。
<> 究明秒等(弟とモジャ) 3/3<>sage<>2005/03/23(水) 19:11:32 ID:tyUkXxZT<>
言われてみれば、人としての営みとはあまり係わり合いの無さそうな人だ。それを言えば、
振動先生なんかもそうなのだけれど。
「かすみ食って生きてそうって言うか」
「かすみ?」
何だそれと間抜けた声を上げたおれに、作羅さんは益々優しげに笑う。
「かすみって知らない?仙人がそれ食って生きてんだよ」
「旨いの?」
「仙人じゃないから食ったことありません」
がり、と作羅さんが飴を噛むのにつられて、おれも飴を噛んでしまう。そんな小さな音でも
人気のない廊下には響いて、その先を、さっきとは逆方向に火美屋先生が歩いて行く。

「かすみって言うのはね、要は霧なわけ。春の霧のことを、かすみって言うの」
ふうん、と気のない声を出したおれを全く気にせず
「もうすぐ春になるんだねえ」
と言った作羅さんの声は感嘆というより、呆然として聞こえた。

春という言葉に含まれる暖かさや柔らかさが、すぐそこまで来ているなんてとても
信じられない。おれたちはまだ、霧やかすみの中で生きている。
仙人がかすみを食って生きているなら、全部食らい尽くしてくれれば良いのにと
おれは思った。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 19:12:07 ID:tyUkXxZT<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ おしまい
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 20:56:25 ID:hdQv0tk1<> >>406-410
弟×モジャキタ━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
姐さん禿しく乙&GJです_| ̄|〇ノシ
このカポーもこういう話も好きなので嬉しかったでつ(*´∀`)アリマdゴザイマシタ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/23(水) 22:00:57 ID:dumR9jYk<> >>406-410
姐さんGJ!です
モジャのキャラがすごく(・∀・)イイ!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 00:03:01 ID:kPexJuog<> >>406-410
禿げしく萌え <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 01:19:40 ID:vGR+HZ2E<> >364-365
亀レスですがもももも萌えーーーーー
眼鏡先生が可愛かったです! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 01:59:55 ID:D94En0Gx<> >>402-405の続き。>Ω
予告通り青はピンチになるのか?>Ω
っていうかこれ本当に戦隊物801か?>Ω

|> start
ピッ <> 1/6<>sage<>2005/03/24(木) 02:02:09 ID:D94En0Gx<> さて場所を移動して分近会館小ホール。町民体育館はママさんバレーの試合の為、貸し切りだったのでこの場を借りることになった。
心赤こと郷と、体青こと神明は小ホールの中心に立ちながら何やら相談していた。
そう、心赤の必殺技を編み出すための相談である!
「必殺技って言っても俺たちには何とかソードとか何とかガンとかないだろー」
「そんな物を持ってみろ、銃刀法違反で捕まるぞ」
昨今の正義の味方は肩身が狭い。しかし町のために彼らは戦わなくてはならない。
「だから僕はキックを主力としているんだが、中野は?」
「俺ぇ? んーおまえがキックなら俺はパンチかなぁ」
なんともいい加減な決め方である。
「パンチか。織さんとかぶるな」
町黄こと織はチョップが武器だ。
「でもさぁ他に武器って言ったら頭とかケツぐらいだろ」
「しっ尻!? そ、そそそそんな部位でいいいいいったいどんな攻撃をするつもりだっ」
「なーに顔赤くして、どもりまくってんだよ……」
掴みかからんばかりの勢いで神明が言うのと対照的に郷は冷めた声で応えた。
「ところでおまえはどうやって技きめたん」
冷静沈着がウリの神明が動揺しまくっていることに少々眉をしかめながら郷は話題をずらす。 <> 2/6<>sage<>2005/03/24(木) 02:04:34 ID:D94En0Gx<> 「別に……自然と思いついた、かな」
細い顎に指を絡ませ考える神明を見ながら、思ったような答えが得られなかったのであろう郷はつまらなそうに口を尖らせた。
「なんとなく、か。あ、じゃあ技名は? どうやって思いついた?」
「僕はこの町を守っていく戦士としてこの町の特産名産を技名にしてみた」
「あ〜だからホウレン草だの金木犀だのが名前についてんのか。俺はてっきりお前んとこの境内に生えている金木犀と好物のホウレン草かと思ったよ」
神明の実家は寺院である。
「おい、僕はホウレン草が好物だった覚えはないぞ。……あとこの町の特産名産といえば――」
「無花果か!」
この町には無花果畑が多く存在しているが最近では土地を売り払いマンションに変えている人が多い。そんなことはさておき。
「ってことは俺の必殺技は、無花果パンチか!」
ガッと拳を握りしめ郷は意気揚々言った。
「よーし! めっちゃいい響きじゃねぇ!? なっメイちゃん!」
「メイちゃんって呼ぶな。じゃあ早速必殺技を使った訓練でもするか」
「そうと決まれば早速変身だっ!」
説明しよう!
彼らは役場の職員でありながら正義の味方でもある。そんな彼らの変身アイテム、それが携帯電話である! <> (3/6)<>sage<>2005/03/24(木) 02:07:11 ID:D94En0Gx<> 携帯電話により特別回線に繋がった時、町長から変身の許可を取るのだ。
スーツの胸ポケットから赤い携帯を取り出し、郷は短縮を押した。そして特別回線に繋がった携帯に向かって叫ぶ!
「キアンケッサイ!」
郷が叫んだのとほぼ同時に神明も青い携帯に向かって叫んでいた。
「キアンケッサイ!」
ここで補足だがキアンケッサイとは起案と決裁をひとまとめにした言葉である。
「……あれ?」
いつもならばキアンケッサイと叫んだ後に変身ができるのだが何故かできない。
郷と神明は顔を見合わせた。
「もしもし?」
『私だ』
「あ、町長。変身の許可をいただきたいのですが」
郷が話しかける。回線は繋がっているので神明にも会話は聞こえている。
『駄目だ許可はおろせない』
「何故ですかっ」
『敵が出現していないのに許可はおろせない。以上』
プツリ。
無情にも電話は切れた。
「んだよ〜」
やる気を殺がれた郷はその場に座り込んでしまった。
神明はというとスーツの上着を脱いで真っ白なワイシャツ姿となっている。すでに上着は畳んで邪魔にならないところに置いてあった。
「中野、立て」
「え〜」
「えーじゃない。手合わせするぞ」
「へいへい。じゃあ生身でいっちょやりますか!」
勢いよく立ち上がり上着をポイッと脱ぎ捨てると軽く手足を振り、郷は構えた。
それを見て神明は口角を僅かばかりあげ、その後構えをとった。 <> (4/6)<>sage<>2005/03/24(木) 02:10:53 ID:D94En0Gx<> 「いって〜マジで蹴るなよ馬鹿」
バタリと小ホールの床に仰向けに倒れこむ郷。
訓練と称した手合わせは2時間以上続き、先に根をあげたのは郷だった。
神明は肩で息をしながらも膝を着くこともせず、めくりあげたシャツの袖を無言で直している。
汗のせいで額に張り付いた髪をかきあげると、寝転がる郷の横に座った。
汗ばんだシャツが肌に張り付いて不快なのだろうか、神明は眉根を少し寄せる。
「どうだ、新技は」
息を整えながら神明は言った。
「う〜ん」
唸りながらごろりと転がり、郷は神明のほうを向く。
「なんかさぁ、物足りないんだよなぁ」
「物足りない?」
「ああ。えーっと、ほらおまえには二つ技があるだろ」
「そうだな」
「だから俺も」
「もう一つ欲しいのか。しかし特産名産はもうないぞ?」
「べつに無花果でいいよ俺は。むしろ無花果一筋でいってやる」

「なら技名はどうするんだ。お前はパンチで決めるんだろう?」
「だな。でもパンチだけってのもアレだし、かといってダブルパンチとか言うとお前のパクりになるし」
「チョップは織さんだしな。張り手とかはどうだ」
「張り手? 無花果張り手!……なんかしっくりこないな」
「無花果ねぇ」
「そう無花果だよ無花果。うーん無花果無花果無花果……あっ」
<> (5/6)<>sage<>2005/03/24(木) 02:12:57 ID:D94En0Gx<> 何かを思いついたように短く叫ぶと郷はいきなり起きあがり、自分の横に座っていた神明の肩を掴んだ。
「分かったよメイちゃんっ!」
「わ、分かった?っていうかメイちゃんって呼ぶな」
掴まれた肩が痛むのか、ちらりと肩に置かれた郷の手をみた後、神明は郷の目を見た。
なんだかとてつもなく嫌な予感がする。
「なんで思いつかなかったんだろうな〜すっごいしっくりくるよコレ」
明るい声で言われ、神明は聞き返す。
「だから一体なにを思いついたんだ」
「わっかんないかなー無花果で手を使うといえばっ」
「いえば?」
「か ん ち ょ う だろ!?」
笑顔全開、爽やかに言い放った郷とは対照的に神明はというと。
「……」
「……」
「…………」
「メイちゃーん?」
硬直していた。
当然といえば当然な反応である。
そんな神明をよそに新しい技名を思いついた郷はご機嫌だった。
「ちょっと待て中野」
地を這うような低い、絞り出すような声で硬直から解けた神明が郷にストップをかけた。
「ん?なに」
「なに、じゃない!どこの世界に浣腸で町を救うヒーローがいるんだっ」
「ここ」
自分を指さす郷。浣腸で町を救う気満々である。
神明は目眩を感じた。 <> (6/6)<>sage<>2005/03/24(木) 02:15:27 ID:D94En0Gx<> 「あのなぁ中野」
「と、いうわけで訓練しよっかメイちゃん」
「人の話を聞けっ!……って今なんて言った」
「おまえこそ話聞いてないじゃん。俺は訓練しよっかって言ったの」
「く……んれん。訓練だと!?」
「そう、必殺イチジク浣腸の訓練っ!」
「ばっ馬鹿を」
「もちろん付き合ってくれるよな、神明」
神明の言葉を遮り郷はいつになく真剣な様子で言った。
犯る……いや、やる気だ。
「……」
神明はその真剣な表情の郷に見つめられて頷くことも、首を振ることもできず目の前が暗くなるのを感じた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 02:17:41 ID:D94En0Gx<> ピッ
□stop

なんか今回長かったな。まだ続くのか?>Ω
しかしこの後の展開ってス>Ω
言うな!>買カ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 02:55:54 ID:FyYiv1tF<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  マジな戦隊の次男×末っ子続き。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  前回までのお話>>390-391
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 次男×末っ子1/3<>sage<>2005/03/24(木) 02:57:14 ID:FyYiv1tF<>
「ちーいーにー!」

 ノックもそこそこに、勢い良く扉を開く。
 普段ならその時点でうるさいだの、お前はいくつになっても落ち着きが
ないだのと言った罵声が返ってくるんだけど、今日は不思議と静かだった。
「ちい兄ー、宿題わかんねーとこあるんだけどー」
 本人の了解も得ずに部屋の中へと入り込み、自室から持ち込んだ教科書や
ノートを無造作に机の上に放り投げる。
 今度こそ怒られるだろうと思って肩を竦めていたけど、またしても応答無し。

「ちい兄?」

 ちい兄の姿を探して視線を巡らせると、部屋の隅に並ぶ棚に所狭しと敷き
詰められている小難しいタイトルの本が目に入った。
 二つしか歳が違わないというのに、あの本達はきっと俺が読んでも理解
出来ないに違いない。俺があまり賢い方じゃないってことも原因の一つだと
思うけど、やっぱり英知の色を司る魔法使いだと唄われるだけのことは
あると思う。
 ちい兄はちい姉と同じで昔からよく勉強が出来て、俺の宿題を見るのは
大抵この二人の役目だった。ちい兄の方は俺に頼られてもあんまり嬉しく
なかったみたいだけど。
 それでも俺は、ちい兄に勉強を教えてもらうのが大好きだった。
 ちい姉に比べるとちい兄のご指導は些か乱暴で、教えられた事ができなかった
時なんてそれはそれは…口にするのも恐ろしい。
 でも何だかんだで最後まで付き合ってくれるし、ちゃんと問題が解けた時には
柔らかな笑顔を見せてくれる。
 ちい兄の言うことがいつも現実的で正論すぎてつい反発してしまうせいか、
こういう笑顔を向けてもらえることってなかなかないんだ。まあ、俺が全面的に
悪いんだろうけどさ。
「…出かけちまったのかな…」
 知らずと漏れた呟きには、隠しようのない落胆の色が満ちていた。 <> 次男×末っ子2/3<>sage<>2005/03/24(木) 02:58:32 ID:FyYiv1tF<>
 今日もあの笑顔が見られると思ったのに。よりによってこんな時にいないだ
なんて、ちい兄のばか。
 そんな理不尽な愚痴を心の中でこぼしつつ諦めて視線を落としかけた時、
窓際のベッドの上で丸まっている物体にようやく気が付いた。

「…あれ?」

 まるでそこだけ世界の全てから切り離されたように、白いシーツの海に
横たわる一つの影。それは紛れもなく、俺がずっと探していたちい兄だった。
 極力音を立てないようにベッドまで近付き、眠るちい兄のそばにそっと
腰を下ろす。重く閉じられた瞼の前で軽く手を振ってみたけれど、起きる
気配は全くない。
 薄い唇からは、静かな寝息が紡がれるばかり。
 正面の窓から差し込む夕焼けが目に痛くて、思わず瞳を細める。こんな
眩しいところでよく熟睡できるもんだと、感心すらしてしまう。
「おーい、ちい兄?」
 夕陽を受けて赤く染まる髪を指で梳いても引っ張っても、ちい兄の
身体はぴくりとも動かなかった。
「ちい兄、おいってば!」
 最後の確認をするように、さっきよりも少しだけ大きな声で呼びかけて
みたけれど、ちい兄は煩そうに呻いただけで身体を動かそうとする気配すら
感じられない。
 ちい兄の眠りは深い。おまけに低血圧なのか、驚くほど寝起きも悪い。
一度寝入ったが最後、ちょっとやそっとじゃ起きやしないんだ。
 そんなこと最初から分かっていたんだけれど。
 そっとベッドの脇に手をついて体重をかけ、眠る彼の唇にゆっくりと顔を
近づけた。吐息が触れ合うほど距離が縮まったところで、俺は決まっていつも
謝罪の言葉を口にする。
「…ごめん、ちい兄」
 そして吸い込まれるように、ちい兄の唇に自らのそれを重ねた。
<> 次男×末っ子3/3<>sage<>2005/03/24(木) 03:00:27 ID:FyYiv1tF<>
 ちい兄の眠りが深いのを良いことにこんな行為を繰り返すようになった
のは、もう随分と昔のことだ。
 初めは…そう、ただのスキンシップのつもりだった。ちい兄が兄弟の
中で一番最初に挨拶代わりのキスを卒業してしまったことが、ひどく
寂しかったのだろうと思う。
 起きている間は絶対に許してくれないから、こうして眠っている隙に
おはようやおやすみのキスを済ませてしまう。言うなればただの遊びだ。
スリルを楽しむための、幼い子供ならではの遊び。
 だけど、幾つになっても俺がこの遊びを卒業することはなかった。自分の
中に存在する、もっと別の感情に気付いてしまったから。
 ただ純粋にちい兄に触れたいと願う心に、気付いてしまった。
 頬や額に落とすだけだった軽い口づけはいつしか唇へと移り、彼を求めて
止まない歪んだ心をほんの一瞬だけ満たす。
 その瞬間のためだけに、俺はずっとこの卑怯な行為を繰り返していた。

 この気持ちは、ただの憧れ。出来の良い兄に対するただの憧れ。そう自分に
言い聞かせて他の子を好きになろうとした。でも…やっぱり駄目だった。
 ちい兄と同性じゃなかったら。兄弟じゃなかったら。
 そんなことを考えるたびに、胸が苦しくて涙がこぼれそうになる。
「ちい兄…」
 そっとその胸に顔を埋めると、とくんとくんと規則正しい鼓動が聞こえて
くる。ちい兄に触れているだけで、俺の心臓は壊れそうなくらいに早鐘を
打っているというのに。今にも、爆発してしまいそうなのに。
「ちい兄…っ」
 もう一度呟いた瞬間。目の前が大きく滲んで、視界に映る全てのものが
ぼやけて消える。
 自分が泣いているのだということに気付くまで、それほど時間はかからなかった。 <> 次男×末っ子余り<>sage<>2005/03/24(木) 03:01:01 ID:FyYiv1tF<>

 好きになって、ごめんなさい。でも、俺はあなたが好きなんです。いつも
俺のことを優しい眼差しで見守っていてくれるあなたが、好きなんです。
きっと、多分他の誰よりも。

 俺は、ちい兄のことが、好きです。 <> 次男×末っ子余り<>sage<>2005/03/24(木) 03:02:06 ID:FyYiv1tF<>  ____________
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 赤黄っぽいけど黄赤です。続かせて下さい。
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 07:27:29 ID:HVwb3DQE<> >432-428
ドキがムネムネ!
続き楽しみにしてます!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 23:33:04 ID:JWbdwhNH<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  某険王美ィ斗 口ズ×フラゥ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  身体構造は適当に捏造してるってさ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ アイツラツルペタダシナ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 蛾×花 1/4<>sage<>2005/03/24(木) 23:33:56 ID:JWbdwhNH<> 「もうだいぶ、良くなったな」
フラゥスキ一は籠の中にいる包帯を巻かれた鳥にこれ以上ない程の微笑を投げながらすり餌を与えた。 
鳥はチ、チと嬉しそうに鳴きながら、フラウスキーの手から餌を食べる。
「ああもう、お前は本当にカワイイなぁ〜よしよし、もっと食べるか。どうだ、おいちいでちゅか〜」
とうとう幼児言葉が混じり始めた時、鳥が何かの気配を感じて、籠の奥に引っ込む。
それと同時にフラゥスキ一は背後を振り向いた。
「いきなり現れるんじゃねーよ。小鳥ちゃんがビックリしちまうだろ、口ズゴ一ト」
「その鳥はどうした」
口ズゴ一トに尋ねられ、フラゥスキ一はまた微笑みながら鳥を見つめた。
「怪我してたから助けたんだよ、俺に『助けて、守って』ってオーラ出してたんだ。可愛いだろ」
だが口ズゴ一トは何も答えなかった。
「ま、お前に言ってもムダってもんだな。で、何の用だよ」
「先ごろ、グリ二デ様の命令で仕事を一つ、こなしただろう」
「町一つ、皆殺しにしとけって奴か」
そうだ、と口ズゴ一トは言い、一歩詰め寄った。
「フラゥスキ一、お前は『皆殺し』という言葉の意味を理解しているか?」
「まあ、それなりにはな」
「では」
口ズゴ一トがまた歩を詰める。 <> 蛾×花 2/4<>sage<>2005/03/24(木) 23:34:41 ID:JWbdwhNH<> 「赤ん坊や幼児数名が、我々が放った虫がいる森を越えて、隣の町に保護されたのは何故だ」
「おや、ミスっちまったな。あまりに小せェから見えなかったのかもな」
「いいや、お前が見えなかったのは子供ではなく上空だ」
フラゥスキ一は無言で煙草に火をつけた。
「赤ん坊を背負ったり、子供の手を引くのに忙しくて、自分の上を何が飛んでいるか気付かなかったようだな。
お前らしくもない」
煙を吐き出すと口ズゴ一トの口元に険が含まれる。煙草はこの城では歓迎されない代物だ。
「で、グリ二デの旦那にそれを?」
「いや、まだだ。最近はあまりご機嫌が宜しくないのでな」
「吹っ飛ばされちゃかなわねぇしなあ」
冗談めかして笑うが、口ズゴ一トはにこりともしない。ノリの悪い奴、とフラゥスキ一は思った。
互いに相手の腹を探りあい、先に動いたのはフラゥスキ一の方だった。
「やめとけよ、告げ口は。グリ二デの旦那を怒らせることでもねェだろ」
「お前の失態を黙っていてくれ、と頼むのか」
「頼みゃしねぇよ」
ぽい、と煙草を投げ捨てて、それを足で踏みつける。
「『吸わせて』やるから黙ってろってことだ」
「取引か」
「そういうこったな」
その言葉に、口ズゴ一トの手が頬に伸びる。
フラゥスキ一はそれを押し留め、鳥かごのところへ行くと、それに布を掛けた。
「カワイコちゃんに見せるにはちっと過激だからな」
そのままコートを脱いで投げ捨て、ベッドの上に座ると手招きする。
「いいぜ、来いよ」 <> 蛾×花 3/4<>sage<>2005/03/24(木) 23:35:26 ID:JWbdwhNH<> 口ズゴ一トはフラゥスキ一の顔を捉えて口と口と合わせる。
舌を差し入れて、その中を舐め、唾液を飲み込む。
花を始めとする植物の属性を持つ魔人であるフラゥスキ一の体液は蜜や樹液であり、
蛾の属性を持つ魔人の口ズゴ一トには何よりも美味なものだった。
唾液を味わいながら口ズゴ一トはフラゥスキ一の下半身を探る。
普段は姿を隠しているものが存在を見せ始め、そこが隆起していく。
フラゥスキ一の膝を立てさせて、大きく足を開かせた。
そうしなければ彼の足に生えている棘で体を傷つけられかねない。
勃ちあがったものを口に含むと、樹液のねっとりした甘さが広がる。
惹きつけられるように強く吸い上げると、フラゥスキ一の口から喘ぎが洩れた。
舌を絡めて樹液を飲み込む。
びくり、とフラゥスキ一の体が大きく震え、その拍子に棘で口ズゴ一トのローブが裂ける。
口元を拭い、目の前の体をひっくり返して手を付かせた。
その場所を探りながら、口ズゴ一トはローブの前をくつろげる。
そして、先程まで自分が口に含んでいた物と同じように変化し、隆起したそれを
見つけ出した場所へと押し込んでいく。
潤っている内部を擦り上げ、そこにある全てを吸収してしまうかのように口ズゴ一トは腰を動かした。
強く突き上げられ、フラゥスキ一の背が反り返る。
その時、フラゥスキ一は宥めるような手つきで自分の背を撫でる口ズゴ一トの手を感じた。
それは覚えのある手つきだった。
自分がいつも、傷ついた小鳥や捨てられた子猫や子犬に対してしているような手つき。
「口ズゴ……」
だが深く抉られ、中を蹂躙されて翻弄され、フラゥスキ一は言葉が紡げなくなっていった。 <> 蛾×花 4/4<>sage<>2005/03/24(木) 23:36:24 ID:JWbdwhNH<> 「『ごちそうさま』くらい言えねェのかよ」
事が終わり、即座に身支度を整え始めた口ズゴ一トにフラゥスキ一はベッドに沈み込みながら話し掛ける。裂けたローブから傷のある左目が見えた。
「『取引』なのだろう」
「ま、そーだけどよ」
立ち去る背中にフラゥスキ一はぼそりと呟く。
「ホント、何考えてんだかわかんねぇ奴」
寝返りを打った時、チ、チと小さく小鳥の鳴き声が響いた。
「あ、悪い悪い、暗くて怖かったろ?」
慌てて布の覆いを取り去ると、小鳥は嬉しそうに籠の中で跳ねている。
「カンワイイなぁ〜すっげぇ可愛いよなぁ、お前。やっぱ小さくて可愛い奴って最高だぜ」
小鳥を腕に乗せ、フラゥスキ一は、また餌を与える。
「つまりはあんな奴、俺の圏外ってことだ」 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/24(木) 23:37:15 ID:JWbdwhNH<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ フラゥはもーちょっと淫乱受けでも良かったかも
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   | <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/25(金) 11:40:48 ID:4+zFmNYy<> >>429
>ドキがムネムネ

古っw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 19:00:01 ID:/PRxK35h<> >>430
原作知らんがなんか凄いキタ。いい。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 22:19:04 ID:lh9vz90S<>
 ____________
 | __________  |     究明秒等
 | |                | |     弟→眼鏡。受け攻めはどっちでも
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 究明秒等(弟→眼鏡) 1/5<>sage<>2005/03/25(金) 22:20:38 ID:lh9vz90S<>
 火美屋につき返されたと、ボランティアの一人が途方に暮れた顔で戻って来た。
数矢はおにぎりを開けかけていた手を止めて
「何持ってったんすか?」
と尋ねる。
「えっと、えびマヨと豚キム――」
「あー、駄目っすよ。あの人、そういうの食べないから」
 差し出されて顰めただろう火美屋の顔を思い浮かべて、数矢は笑った。
 火美屋は、嫌いなものを食べるくらいなら水でも飲んでいるような人間だ。このまま
では確実に昼食を食い逃すだろう。
 仕方ないので、開けかけていた自分のおにぎりを持って行く事にした。そっちは
自分が食べるからと、つき返された分を受け取って部屋を出る。

「火美屋センセ」
と、軽いノックをして扉を開ける。ペンを持ったまま振り向いた不機嫌そうな顔に、
自分はいつから平気でいられるようになったのだろうと数矢は思った。この状況下で
食べ物の好き嫌いを口にする火美屋に、冷たい視線を向ける者もいる。数矢も初めの
うちは気難しそうな男だと思って、火美屋には近付かなかったくらいだ。
 黙っておにぎりを掲げる数矢に
「具は」
と短く聞いて来る。
<> 究明秒等(弟→眼鏡) 2/5<>sage<>2005/03/25(金) 22:21:50 ID:lh9vz90S<>
「鮭と昆布です」
「……最初からそれを持って来いよ」
 くるりと椅子を回して、火美屋はおにぎりを受け取る為に手を伸ばした。
 少し近付くだけでよく分かる、火美屋という男は素直で、純粋だ。思ったことを躊躇い
なく口に出来るその純粋ゆえの強さを、数矢は憧れにも似た気持ちで好もしく思って
いる。
「お前のか」
 数矢が開けかけていた痕跡に気付き、視線を送って来た。数矢はわざと拗ねたように
唇を尖らせて頷き、火美屋の隣の席へ腰を下ろす。
「代わりにおれが、えびマヨと豚キムチです」
「食える奴が食えば良いんだよ」
 少しも悪びれずそう言って、火美屋は小さく笑った。

 短く爪を切った指先が外装フィルムを摘むのを、何となく数矢は眺める。つい握りたく
なるような柔らかさを感じさせる女の子の手とは違うのだが、火美屋の手はとても美し
かった。繊細で、神経質にさえ見えるその細い指先が器用にフィルムを剥いていく。
 フィルムを外したおにぎりを口元へ運んだ火美屋が、先ほどまでの繊細さを一掃して
がぶりとそれに齧り付いた。ようやく、数矢は我に返る。
「食えよ、えびマヨネーズ」
 きちんと口の中のものを飲みこんでから、火美屋は言った。「えびマヨネーズ」と、口に
するのも嫌そうに。
<> 究明秒等(弟→眼鏡) 3/5<>sage<>2005/03/25(金) 22:22:56 ID:lh9vz90S<>
 無言でそれぞれのおにぎりを食べながら、遠く聞こえる院内のざわめきを聞いた。ここに
いると、時間や日付、曜日の感覚もなくなって来る。楽しみにしていたテレビ番組も、
週刊誌も、色褪せた昔のものに思える。

 数矢はそっと、隣の火美屋を見つめた。火美屋はその美しい指先で、ペットボトルの
麦茶を飲んでいた。
「飲むか?」
 飲み物を持って来なかった数矢へ、そんな気遣いを見せる。麦茶が欲しくて見ていたわけ
ではなかったが、数矢は素直にそれを受け取った。湿った飲み口にドキリとして、体内の
どこかで血管が収縮するのが分かる。

 もっと見たままの人なら良いのにと、思った。酷薄で人でなしで、どこまでも自分本意な
人なら、他の者と同じように数矢も冷たい視線を火美屋へ向けることが出来る。

 先に食べ終わった火美屋が、手を洗うために席を立とうとした。数矢はつい、それを引き
止めた。
「ん?」
と見下ろしてくるその顔は、冷たい視線を向けている者達が一生気付かない優しさを秘めて
いるように思える。偽っているわけではなく、素直にありとあらゆる表情を火美屋は見せて
くる。
 ペットボトルを机に置いて数矢も立ち上がり、ぶつけるようにして自分の唇を火美屋の
それへ重ねる。驚いて息を呑むのに、より深く、食い込むように重ねると火美屋は数矢の
顎を掴んで無理矢理に距離を取った。
<> 究明秒等(弟→眼鏡) 4/5<>sage<>2005/03/25(金) 22:24:02 ID:lh9vz90S<>
 背けられた火美屋の顔は、不機嫌極まりない。
「あ、あの」
 自分の起こした衝動にカッと頬を赤くした数矢がうろたえて身を引こうとすると、火美屋が
腕を掴んできた。掴んだ腕とは反対の手でペットボトルを取り上げ
「おい、飲め。マヨネーズとえびの味がする」
と言ってずいと数矢の目の前へ差し出す。
 意味が理解できない数矢の口へ無理矢理飲み口を押し込んだ火美屋は、有無を言わ
さずペットボトルを傾けた。流れ込んでくる液体を必死で飲み下した数矢に満足そうに口を
歪め、火美屋がペットボトルを再び机の上へ置く。

 ポカンと口を開けたままでいる数矢へ、火美屋はゆっくりと顔を近づけて来た。
 重ねられる湿った感触はペットボトルと同じだったが、その温かさと弾力を感じて眩暈に
似た快感が湧き上がる。軽く噛み付いた下唇からは、微かに塩味がした。
「……火美屋先生」
 息を継ぐ間にそう呟くと、間近で笑う息がかかる。好きだと、数矢は思った。
 躊躇いがちに腰に腕を回すと火美屋はまた笑って、それでも性急な数矢の求めに応えて
口を開く。
 慣れた調子で舌を絡ませて来るのに溺れながら、過去にこうして火美屋と唇を重ねた全て
の人間に対して数矢は激しく嫉妬した。
<> 究明秒等(弟→眼鏡) 5/5<>sage<>2005/03/25(金) 22:26:32 ID:lh9vz90S<>
 唇を離して大きく息を吐く。息を弾ませている数矢とは対照的に、火美屋は涼しい顔をして
いる。濡れた唇を数矢が噛み締めると
「拗ねるなよ」
と火美屋が言った。
「しかし、物好きだな。ヒゲを生やした年上の男に欲情するのか」
「……見た目とか、年とか、そういうのじゃないです」
「じゃあ、何だ」
 そんな事、分かるわけがない。好きと思う気持ちが説明出来るのなら、こんな風に衝動的に
行動したりしない。

 答えられないので数矢は、「好きです」と言ってしまおうかと投げやりに思う。
 腰に回したままだったの数矢の手を、火美屋が外す。そのついでみたいに肘から下を撫で
「男の体っていうのは、やっぱり硬いもんなんだな」
と、感心したように呟いた。
 それは些細なことだったが、やはり思ったとおりを口に出来る火美屋を前にして、数矢は
投げやりになることさえ出来ない。
 火美屋は再びきつく唇を噛み締める数矢に向かって、困った顔で笑った。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 22:27:04 ID:lh9vz90S<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ おしまい
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 中途半端でゴメソ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/25(金) 22:39:16 ID:FT+7sKQE<> >>415
糞つまらん文でスレ消費すな
もっとみんなみたいに萌えるもん書け <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 23:14:34 ID:kTlfATDC<> >>445
まあまあもちつけ。
面白いか面白くないかは人それぞれ。
少なくとも>>415はアレが面白いと思って書いてるんだからさ。
責めるべきは文章が糞なことじゃなくて、
415がテンプレも空気も読めてないことだよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 23:17:54 ID:OTp9OFyp<> >438-444
理想のメガネだよ!そして理想の弟だよ!
萌えました。グレイト!グレイトのGでGJ!! <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/25(金) 23:40:06 ID:FT+7sKQE<> >>446
あんたも面白くないって思ってんじゃんw
正直ものめ(´∀`)σ)´Д`)
>>415は文が糞っていうよりキモいね
本人面白くないってわかんないのかな
誰かきちんと教えてあげないとw
みたところまだ書くつもり?らしいし
トクサシもののつもりかしらんが全然な感じ
my神様(上のチクビのお方が神です)を見習えよって感じ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 23:43:04 ID:Yd72lwvw<> 春ですね <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/25(金) 23:44:38 ID:f7yGrmQF<> 春だなぁ・・・・ <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/25(金) 23:45:13 ID:FT+7sKQE<> 残念春厨じゃないよ〜
まだ寒いしw
ちょっと暇なだけ〜 <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/25(金) 23:52:58 ID:FT+7sKQE<> もうかまってくんないの〜?
みんな寝ちゃってて暇なんだからかまえ

糞みたいな文ばっか書いてないでかまえよ
どうせこんなとこみてんだから暇なんでしょ <> 風と木の名無しさん<><>2005/03/26(土) 00:00:04 ID:FT+7sKQE<> っていうかさぁ
ここに置いてあるやつ自サイトにおいてもバレないよね〜パクだって
だって誰が書いたかわかんないもんね
聞かれたらが書いたのって言えばいいし
超いい気に入ったやつ置いてみようかな


みかけたらよろしこ
おやすみ☆ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 01:39:17 ID:26D6YTNI<> ホント、春だなあ…(´∀`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 01:45:54 ID:RP48Rizi<> まだ寒いのに、ここはポッカポカの春だなー。




・・・・・・・誰か釣りだって言ってくれ。('A`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 02:03:06 ID:nTNJG2om<> 普通に考えて釣りだろ。
いちいち「春」とか言ってかまうなよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 06:47:32 ID:oIqcATPR<> >>444
中途半端なもんですかい。
待ってたよ神様。ありがとう!!
眼鏡かっこいいよ眼鏡 弟がっついちゃって弟 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 08:12:36 ID:3ChSpgLI<> >>423-428
乗り遅れましたが萌えました・・・!!
切ない・・・ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 10:53:32 ID:Th/aUhh9<> 438-444
姐さんありがとう! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/26(土) 11:14:38 ID:FMJ2hEqE<> >>438-444
ド、ドキドキしちゃった!なんかもう言葉にならないくらいよかったよ〜。
理想の弟と眼鏡だなぁ…。ほんとGJ!最高! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 01:03:56 ID:Qw8E0smV<> >>403-404
>>416-421
の続き


|>START
ピッ <> (1/4)<>sage<>2005/03/27(日) 01:06:09 ID:Qw8E0smV<> 「僕に拒否する権利はないのか」
「なにか言ったか?」
神明の声が小さかったのか、郷は聞き返したが神明は首を静かに横に振った。
「なんでもない。それより中野」
「ん?」
「その……浣腸技は敵の背後にまわれることを前提にしているのだが、これは難しくはないか?」
神明が言うと、郷は今気づいたと言わんばかりに目を見開いた。
「まさかそこまで考えていなかったのか」
呆れたように言う神明の肩から手を外し、郷は立ち上がった。
「いや、難しいからこその必殺技だしさ、そうそう何回も出せちゃ有り難みってのが」
「いざという時に出せないのは困らないか」
「そっそれは。……出せるように今から練習すればいいんだ」
郷は屈みこむと神明の腕をとり、立たせた。
「やれやれ、馬鹿には付き合いきれないな」
嫌そうに言いながらも、結局神明は郷につきあうらしい。
彼は首を傾げ、先ほどは邪魔にならないようにと胸ポケットに入れていただけのネクタイを外した。
それをそのまま畳んで置いてある自分の上着の上に置きに行く。
「んっもーう! そう言いながら付き合ってくれるメイちゃんが大好きー」
<> (2/4)<>sage<>2005/03/27(日) 01:08:22 ID:Qw8E0smV<> 遠ざかった神明の背中に向かって両手の指を胸のあたりで絡ませて組み、体をくねらせて郷が言うと神明の動きがピタリと止まった。
そのままの姿勢で神明は言う。
「そんなことを軽はずみに口にするな……」
「へ?」
「おまえは昔からそうだ、僕にむかって好きだのなんだのと」
「メイちゃん、俺に好きって言われるの、いや?」
「は?」
ネクタイを置き、神明は思わず振り返ってしまった。しかし即答できるはずはない。
郷の言葉を肯定したら……あるいは。
「そんな困った顔されるとこっちも困る」
郷はそう言いながら本当に困った顔をする。
「おまえが僕を困らせているんだろう」
溜め息を吐くと、自然と肩から力が抜ける。神明は自分が緊張していたことを自覚し、苦笑した。
「なんで? 嫌か嫌じゃないか2択。難しい質問じゃないだろ」
「じゃあ嫌だ」
真っ直ぐ、睨みつけるようにして神明が視線をあわせると郷の表情が崩れた。
「そっか、嫌だったんだ」
そう言う郷の顔には笑み。
「うん。俺、神明の物事を曖昧にしないとこ好きだ」
「言ったそばから好きっていうな! 嫌がらせか!」
神明は体勢を低くし、重心を落とすとそのまま郷に詰め寄る。
「さぁどうだろ」
<> (3/4)<>sage<>2005/03/27(日) 01:11:30 ID:Qw8E0smV<> 足払いか、懐に入っての攻撃とふんだのか、郷はとりあえず半歩下がった。
ヒュ、と風を切る音がする前に郷は後方へジャンプし予想と違わぬ角度で入った神明の足払いを難なく避ける。
攻撃ではない、ただの戯れだ。
「中野……聞いていいか」
「んー?」
屈伸の反動と地面に着いていた手を利用しての神明の蹴りあげを郷は手で受けて流し、その動きを止めた。
そして自分もあわせて止まる。
「訓練はいいが……お前、無花果浣腸を所持しているのか?」
「あ」
暫し見つめあう二人。
「……頭が痛いな」
「いやーごめんごめん、だって思いついたのさっきだし」
郷が言い訳をするが神明の怒りがおさまるはずもなく……
「ごめんで済むかっ」
鈍い音がしたのと同時に郷は目の前がチカチカし、体勢を崩した。
強烈な一撃を側頭部にくらい、情けないかな尻餅をついてしまう。
「イッテェ! あーでもさメイちゃん、代用品ならあるんだけど」
「代用?」
「そう、代用品」
にや〜っと人の悪そうな笑みを浮かべて郷が指したのは股間。
「踏んでやろうか、この馬鹿っ」
「うわっごめんっ」
足をあげた神明から股間をガートする郷。
「帰るっ」
きびすを返し、歩きだそうとする神明を郷は静止させた。
<> (4/4)<>sage<>2005/03/27(日) 01:13:58 ID:Qw8E0smV<> 「え、あ、ちょっちょっと待てよ!」
静止は足首を掴んでである。もちろん神明は勢い余って転ぶのだが顔面を打つなどという無様な真似はしない。
「危ないだろうっ」
くるりと身を半回転させ、郷を自由になった足で蹴ってやろうとしたのだがまたもや足を掴まれてしまった。
「メイちゃん」
甘えるような郷の声音。
「なんだ」
「メイちゃんって俺が頼んだこと、大抵は聞いてくれるよな」
「……お前が半ば無理にきかせるんだろうが」
「うん、そうなんだけど。俺が正義の味方に一緒になってくれって頼んだときも最初は嫌だって言ってたけど結局……聞いてくれたよな」
「お前一人じゃ危なっかしいと思ったからだ」
「訓練のことも、技開発のことも」
「それもしかたなく、だ」
「だからさ、お願い聞いてくれるよな」
「……なんだ」
「これっきりにするから……だから一つだけ」
郷の掴む神明の足首に力が入り、痛みに顔をしかめた。
掴むというよりは握りしめる感じだ。
「なんだ」
足首を気にしながら神明が先を促す。
「お願い、やらせて」
「は?」
「神明を抱きたい」
唐突に告げられた言葉を神明が理解するより早く郷が行動した。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 01:15:50 ID:Qw8E0smV<> □stop
ピッ

もう少し続く <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 02:20:38 ID:YDkL2ix1<> >>466
うわ、いいところで…!!
ノリが好きですvv期待〜 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 11:17:20 ID:9yEX9Di5<> AA入れるとずれるんで略します。
(・∀・)<日曜朝コラボ(赤の高校生×バイク海苔の風兄さん)の、第二話だモナ
(・∀・)<進展はあるけど「濡れ場手前」でスマソ
|> PLAY <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:21:01 ID:9yEX9Di5<> (BGM:カガヤキ)
俺、尾都甲斐は某都内の高校に通っている。
ある日、イン/フ/ェ/ル/シ/アとの戦いの途中で…
妙にマイペースな兄ちゃんと出会ったんだ。

本編。
(甲斐ちん、非常に困ったでござりますです)
なんだよもー!
そりゃあんときマズッたよ正直。おおっぴらにヘンシンまで見られて…
それにしたってこんな所で出くわすなんて…ついてねぇなぁもう!
風のように自由で夢と希望をはこぶ…
ってもう!こんな時になって姉ちゃんの唄をなんで思い出すんだよ。
あー、いきなり置いてかれて山碕さん、怒ってるだろな…あっつ!?
何だよいきなり立ち止まって…?

<………タヲカエセ>

何なんだこいつら?
茶色のずるずるした着物なんかきやがって…

「やっぱり、町まで降りて来たのか…」

えっ?こいつまで、何なんだよ急に………?

「結構広いところまで来たし…ちょうど良いかもね」 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:22:00 ID:9yEX9Di5<> ん?そんな事言って、何か取り出して…口元に持ってって……

(ぴゅい〜〜〜〜〜〜〜)

「君、ちょっと離れてね」
「へっ?」

うわぁ!?
腕振った瞬間、風がぐるぐる……
風……あっ、だから姉ちゃんの唄か!
ってそれはいいんだけど……?

「はっ!」

……………ええ〜〜〜〜〜〜っ!?

(二回連続マジで困ったでござりますです)
あれから三時間くらい経った。
どこかの神社の境内で、俺と変な兄ちゃんは並んで座ってた。
変な兄ちゃんは変な格好のまんまで、ちょっと人気を気にして困っていた。

「驚いた?」
「………うん」
「君は…オ/ニとは違うみたいだね?」
「俺は、マ/ホ/ウ/ツ/カ/イだから」
「まほ…う、つかい?」
「そう、マ/ホ/ウ/ツ/カ/イ」 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:23:15 ID:9yEX9Di5<> 俺は立ち上がって携帯(マ/ー/ジ/フ/ォ/ン)を構えた。

「…今、服着てないんだよね?」
「うん…」
「俺がマホウで出してやるよ」
「…出来るの?」

<ジ/ル/マ/マ/ジ/ー/ロ!!>

しばらくお待ち下さい−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
結局、俺が持っていた部活用のジャージとシューズを兄ちゃんに貸した。
俺は大見得切った手前、相当落ち込んだ。

「甲斐君、だったね。そんなに落ち込まなくても大丈夫だよ。マホウだってきっと
鍛えれば…強くなるんだし」
「鍛える?」
「僕の知ってる人は、そうだよ。たくさん鍛えて鍛えて…強いオ/ニになったんだ
から。君だってこれからたくさん鍛えれば…」
「そうかなぁ?」

人の情けが身にしみる、って年寄りみたいだな。
チィニィちゃんとそんなに歳かわんないんだろうけど…
伊舞樹さんって、俺の周りにはあんまりいない感じの人だな。
まぁ、似てると言えば、チイネェちゃんに似てんのかな?
こうやってみると落ち着いた感じだし…? <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:25:37 ID:9yEX9Di5<> 「あ…今日って何日だっけ?」
「○△日だけど」
「予約…今日だったな」
「へっ?」

なんだいきなり。

「今更キャンセル料取られるのもなー、高くついちゃうし」
「何の話だよ急に」
「某所Nホテルで食事の予約してたから。相手が急に行けなくなったからどうし
ようかなーって…君にはあんまり関係なかったよね」

確かに関係ない。

「…あ」
「今度は何だよ?」
「甲斐君、一緒に行ってくれるかな?」

はぁ?いきなりすぎじゃねぇか?

「えー…と一応建前で言っておくけど、知らない人には付いてっちゃ駄目なん
だよ」
「誘っておいて今更言うなよ!」
「じゃ、オッケーなんだね」
「……………」
「場所が場所だし、正装じゃないとまずいかな。僕の服かしてあげるよ」

なんつぅのんきそうな笑顔なんだか……
前言撤回、やっぱり姉ちゃんにそっくりだよこの人。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:27:29 ID:9yEX9Di5<> それから夜六時頃に待ち合わせ。
某所Nホテル二階の綺麗なところで、伊舞樹さんと向かい合いながら車エビの
炒めた奴をがっついてた。

「甲斐君、そんなに慌てて食べなくても大丈夫だよ」
「………」

一緒にメシ食いに行く気に、良くなれたもんだ。
「知らない人には付いてっちゃ駄目なんだよ」って、自分で話ふっといて「付い
てくるな」もないもんだぜ。
それにここって、兄ちゃんと姉ちゃんが行きたがってたとこだよな。
有名なコックがやってる中華料理で、吟味された野菜とか素材がどうこう…
よくわかんないや。
お土産とか頼めんのかな?

(回想)〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おい甲斐!食事って……一体誰とだよ!?」
「友達の親父さんだよ。奥さんと食事の予約してたんだけど、一人来られなく
なったから三人で一緒にどうですか、って」
「………甲斐!」
「に、ニイチャン!?」
「(にんまり…)粗相の無いようにな、くれぐれも!そうだ、これ土産に持って
いけ!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

だからって…いきなり大根持っていってもなぁ。縄で縛ってある、田舎の軒に
吊ってるような奴まんま渡したって嬉しいかどうか。
でも伊舞樹さんは普通に喜んでた。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:29:22 ID:9yEX9Di5<> 「これ、お兄さんが作ったんだ?すごいねぇ」
「持っていき辛かったよ正直。今日会ったばっかりの人といきなり食事なんて
言える訳ないし…」

それに相手が伊舞樹さんだもんな、いい男に目のない姉ちゃんが、目の色変え
てすっとんできそうだ。俺は別にそんな興味ないけどな。
結局は、いろいろ旨いメシを食えたし、最後のマンゴープリンも綺麗に平らげ
て俺は充分満足だった。
伊舞樹さんも紹興酒飲みながら少し酔っぱらってるみたいだ。

「甲斐君に……悪い事しちゃったね」
「いいですよ。旨いメシも食ったし、あとは…」
「部屋でゆっくり休むだけだね」
「そう!部屋でゆっく……り……?」

部屋?

「食事の後は、部屋でゆっくりする段取りだったからねぇ」
「せめてそこだけキャンセルしようよ(泣」

酒飲んでたせいか、伊舞樹さんは眠そうな顔で突然欠伸して立ち上がった。

「眠くなったからちょっと休んでいこうよ」
「へ?」
「ちょっとだけ、休んで行くくらいならいいよね?」 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:31:59 ID:9yEX9Di5<> 会計済ませて勝手に立ち上がると、エレベーター18階の部屋に付いた。
部屋に入った途端、伊舞樹さんはベッドにごろ寝。
本当に、風のように自由気ままな性格っつうか…参ったよなぁ。
俺もネクタイを緩めてから、ベッドに腰掛けた。
ちょっとだけ、寝息を立ててる伊舞樹さんの顔を覗いてみる。
伊舞樹さんって、姉ちゃんが読んでた少女マンガの男みたいな顔してんだな。
姉ちゃんの好みだと…結構格好いいんだろうな。

「ん〜…」

寝返り打った瞬間、俺の手が伊舞樹さんの手に触れた。
寝てると思ってたのに…伊舞樹さんの手は俺の手をしっかりと握っていた。

「……伊舞樹さん?」
(三話に続く)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/27(日) 11:36:11 ID:9yEX9Di5<> □STOP
いつのまにか黄赤カキコまで掲載されているとは、流石職人さんです。
萌え度から行くと、自分は変則で日々樹さん(むしろ伊舞樹さん)側寄りなので…
一応これは<日曜朝のバイク海苔>メインと考えて良いのかどうか(汗

今後職人さんのカキコが増えると良いな、と思いつつ次回に(泣。
(次回が〆となります) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 12:52:59 ID:KsCbcyOl<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  究明秒等24痔の弟×モジャ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  急に萌え波が来ましたよ!
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ムラムラ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 究明秒等24痔(弟×モジャ ) 1/4<>sage<>2005/03/27(日) 12:56:41 ID:KsCbcyOl<> 一段飛ばしで長い階段を跳ねていく。
階段、踊り場、階段、踊り場、ぐるぐる何度も同じ景色。
「備/蓄/倉/庫…」
目的地はここだ。左手にひっかけたビニール袋がガシャガシャ言う。
「オジャマシマース」
周りに人目が無いのを確かめて、こっそりドアを開けた。
あの人がここで休憩してるのを知ってから、時々、俺もこっそりお邪魔させてもらってる。
最初はちょっとウザられてたけど、なんだかんだ言って可愛がってくれる。
たまに子ども扱いされるのが、腹立つっちゃあ腹立つんだけど。
明かりをつけずに、迷いなく奥の方へ進む。
倉庫の中は薄暗くって埃っぽい。くしゃみが出そうになるのを耐えた。
棚の向こうの汚い床に足が二本のびている。
「桜さーん?」
声をかけたのに反応がない。あれ、おかしいな。思いながら足を進める。
…あ。寝てら。壁によっかかって足投げ出して、口半開きで寝てる。
「まぬけ面〜…」
ここはひとつ、数矢くんが起こしてあげましょう。
ビニール袋からペットボトルを取り出した。貴重な貴重なミネラルウォーター。
少しぬるいけど、いたずらする分には支障ない。ペットボトルを、ぴた、と頬っぺたにくっつけた。
「…っうううわぁあああ!?」
飛び上がって、目、覚ました。すっごい挙動不審にきょろきょろしてしばらく固まってたけど、
俺の顔と手に持ったペットボトルで、全部わかったらしい。
あっと言う間に口がへの字になる。それ見てげらげら笑ってたら怒られた。
「あのねえ数矢くん」
「うん何?」
「普通に起こしてちょーだいね」
うん、ゴメン、ってまだ笑いながらビニール袋差し出したら、物凄い勢いでぶん取られた。
こっちに背中向けてガサガサ漁ってる。
「ゴメンって」
「いいよー、もう」
って、あんたの背中は全然いいって言ってないんですけど。
なんだか拗ねた犬みたいだった。 <> 究明秒等24痔(弟×モジャ) 2/4<>sage<>2005/03/27(日) 12:58:11 ID:KsCbcyOl<> まあ、なんだかんだ言っても桜さんは俺と違って大人なので。
しばらくしたら機嫌も直った。
「桃缶。なんかちょっと贅沢した気分だなあ」
今日届いた病院関係者宛の救/援/物/資に、桃缶が混ざってた。
今までは焼き鳥とか混ぜご飯とか、そういうのばっかりだったから、ちょっと珍しい。
子縞先生が果物を食べるのは久しぶりと喜んでた。
「ちーちゃい頃にさ、風邪ひいたら食べさせてもらったよなあ」
遠い目して桜さんが言った。桃のにおいがそこらじゅうに充満してる。
「あ、わかるわかるわかる!うちの母さんもよく…」
言いかけて、止めてしまった。
母さん。忘れてたわけじゃないけど思い出す。ナントカ症候群…とかで、大変だった。
今、どうしてるんだろう。
「…あれ。お母さんが心配になっちゃったか」
「……」
「だーいじょぶだって。経過良好ですって連絡届いてるし、
 向こうの主治医と振動先生でちゃんと連携できてっから」
「…うん」
左手でぐしゃぐしゃと頭を撫でられた。
されるがまま。だってちょっと気持ちイイ。
「数矢くんはー、家族思いのいい子いい子でぇ〜す」
「ちょっ、痛っ!痛ぇって!」
放っといたらエスカレートしてきた。
ぐりぐり強く撫でられて、ほんとに痛い。
撫でてる手を掴んで引っ剥がした。
「あ、ごめんごめん」
へへへと桜さんが笑った。
あれ。…カワイイ?犬みたいで、なんか。
「ん?数矢くん?」
桜さんはきょとんとしてる。
手首掴んだまま固まってしまった。
あ、ヤバ、どうしたよ俺。何か変な衝動、来ちゃった。 <> 究明秒等24痔(弟×モジャ) 3/4<>sage<>2005/03/27(日) 12:58:55 ID:KsCbcyOl<> 「どしたの」
ちょっと困った風に桜さんが笑った。
「イヤなんつーかムラムラしちゃっ…て…」
あ。言っちゃった言っちゃった。別に言う必要ないのに。
「はーあ?」
やっぱりというかなんというか、桜さんは怪訝そうな声を出す。
それからうーんと考え込んで、頷く。
「あーまあその、人間の本能としてね、疲れてるときはそうなっちゃうっていうよ」
「そうなんスか」
「そ」
だから手、離してくれない?なんて声が聞こえたけど無視した。
このムラムラはたぶん疲れてるから、ってだけじゃない。
「でもなんか桜さんといると余計ムラムラするっつーか」
「はーあ?」
あ、二度目。
だよね。なんか俺わけわかんないことばっか言ってるし。
ほんとごめんなさい。
「桜さんは?」
「え」
「疲れてるっしょ。ムラムラしてんの?」
ああなんか口が勝手に動いてる。何言ってんの俺。
「…怒るよ仕舞いにゃ」
気がついたら、桜さんを壁に押し付けていたりして。
俺、一体、どうなっちゃうの。 <> 究明秒等24痔(弟×モジャ) 4/4<>sage<>2005/03/27(日) 13:00:17 ID:KsCbcyOl<> 「ちょっと冗談やめ…ってどこ触ってんだよッ!!」
「どこって、ここ」
ズボン越しに桜さんのナニ撫でる。
あ、勃ってる。ついでに俺のも勃ってる。
ええどうしたの俺。何しちゃってんの。
「ちょ、バカ、な、撫でんなって…ッ、ぅあ」
「やっぱムラムラしてんだ」
ムニって揉んでみたら、ちょっと良さそうな呻き声。
カワイイ。
「桜さん」
「…ッな、に」
「すき」
だからいいっしょ、と耳元に吹き込んだ。桜さんの目があちこち泳ぐ。
絆されちゃってよ、ねえ。
桜さんは力なく俯いてしまった。
もうキスしちゃえ、と俺の唇を近づける…ふと、桜さんが勢いよく顔を上げた。
俺の唇に、頭突きがモロに当たる。
「ッぶあ!!」
なんなんだ。頭突きするほどいやなのか。
痛みにぐらぐらしていたら、耳に入ってくる音がある。
サイレン。救急車のサイレンだ。
とろんとしてた桜さんの目が見る見る冴えていく。
自分だって頭痛いだろうに、あっと言う間に看/護/師の顔に戻ってく。
そうして、頭突きのダメージにふらふらしてる俺を突き飛ばした。
「ひ、ひゃくらひゃん…」
「ごめん続きはまた今度!」
って早口で言って、桜さんは備/蓄/倉/庫を飛び出した。
走っていく。患者の命を救う為に。
…いや、っつーか。
「続きって、ナニ?」
俺の呟きは、むなしく備/蓄/倉/庫に響いただけだった。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 13:01:53 ID:KsCbcyOl<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 続いちゃうよ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 13:32:59 ID:8HREu/bQ<> >477-482
禿しくGJ!
モジャかわええ・・・
続きも期待してますよ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 13:42:10 ID:C1IypMxW<> >>477-482乙です。
も〜う、かわいい!
続き…続きますよね? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 15:11:05 ID:C0D2E1pU<> >>469-475
GJです!
大根もらって普通に喜んでた伊舞樹さんに萌えましたw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 15:18:39 ID:mwk9cdXl<> >477-482姐さん乙です!
物凄くムラムラしてます_ト ̄|〇ノシ
続きも楽しみにしてます <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 16:05:46 ID:itkp00lM<> >>477-482
GJ!!超GJ!!
こっちがムラムラしっぱなしでもう我慢できません_ト ̄|〇
モジャかわいい… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 16:38:59 ID:JmIH2jJu<> >>469-475
ワクワクしながら待ってました。
越境カプでこんなに萌えさせられるなんて、予想外だ…
アワアワの末っ子も飄々としたイヴ木さんも、二人とも可愛くて大好きです。次回が楽しみ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 20:47:09 ID:fX7yrsAS<> >482
やばい萌えるよ…!!
GJ!
読んでるこっちがムラムラムラム(ry <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:31:42 ID:KsCbcyOl<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  究明秒等24痔の弟×モジャ >>477-482の続き〜
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  思ったより早く手に入ったヨー
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ムラムラ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 究明秒等24痔(弟×モジャ) 1/2<>sage<>2005/03/27(日) 23:34:22 ID:KsCbcyOl<> 備/蓄/倉/庫でアレなナニがあってから、桜さんに避けられてる。
そりゃそうだ。いきなりあんなことされたら誰だってビビる。しかも相手は男で自分も男。
目も合わせてくれない。男相手なのに目が合わないってだけで物凄く切ない。ヤバイ。
どうにも埒が明かないので、暇そうな時を見計らって備/蓄/倉/庫に引っ張り込んだ。ちょっと無理矢理。
暗い倉庫の中、桜さんは俺とだいぶ離れて座ってる。
「ナニ、この距離」
俺が桜さんの顔を見たら久しぶりに目が合った。きまずそうに笑われる。
「いやね、貞操の危機は避けたいっつうかね」
「よくわかんない」
「まあようするに信用できないってことだわ」
「……」
それは仕方ないと思う。この前いきなり、あんなことしたんだから。
「ごめんなさい」
あ、でも。
「でも桜さん『続きは今度』って言ってたじゃん」
「うんまあ、それ、なんだけどねえ」
何て言ったらいいのかねえ、とか呟きつつ、桜さんはのろのろした仕草で首筋を掻いた。
「すきって言ったでしょ、俺のこと」
うん。あっさり頷いたらなんか苦笑された。
「ええ、どこが?どこがいいの、俺ただのおっさんだよ」
「カワイイんスよ」
即答した。
桜さんは唖然としてる。うん。その顔もカワイイ。 <> 究明秒等24痔(弟×モジャ) 2/2<>sage<>2005/03/27(日) 23:35:24 ID:KsCbcyOl<> 「桜さんって正直、顔がイイか?っつったら微妙なんスけど。
 なんかこう犬みたいっていうか、カワイイカワイイ〜ってしたくなる。ほんと」
「…それはさぁ、俺、喜んでいいの?」
首傾げながら桜さんは苦く笑った。
「それにカワイイっていうなら君の方がカワイイじゃないよ」
「ううん、桜さんの方がカワイイ」
勢いよく首を横に振りながら言った。
そしたらなんか、ふうっと、ため息を吐かれた。
「ううん、なんかもう面倒くさいし、絆されちゃおうかなあ」
へらっと笑って、頭を肩に乗せてきた。
俺も首を傾けて桜さんの頭に軽く乗せた。こつん。軽くぶつかる。
なんか、シアワセな感じ。
「しばらくこうしててもイイ?」
聞かれたからウンって答えた。
じんわり、お互いの体温を感じてる。あったかい。
「…桜さん、こないだ、ごめん。なんか、勢いであんなことして」
「ほんとだよお」
へらへらと桜さんが笑う。
「でも、いいよもう。すきとか言ってもらえたら、やっぱり嬉しいじゃない」
「でもさ、相手男だよ。嫌じゃないんスか」
「二人でこうしてんの、ちーとも嫌じゃない。ってことはさ、俺も多分、すきなんだと思うよ」
「…じゃあ、じゃあさ、」
調子に乗って何かひとつヤラシイ事でも言ってやろうとしたその時に、聞こえてくるサイレン。
桜さんが急に立ち上がったので、取り残された俺は軽く床に倒れこんだ。
「…ま、アレコレできるのは、まだまだ先みたいネ」
俺のこの先は前途多難。でもきっとすごく楽しい。
だって隣に柔らかく笑うこの人がいてくれる…らしい、から。
走ってく背中に、頑張れって呟いた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:36:37 ID:KsCbcyOl<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ なんか甘酸っぱいなあw
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   | <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:47:34 ID:ThlBAjRb<> >490-493
続きキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!
GJ!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:51:03 ID:itkp00lM<> 超GJ!!
超萌え!
かわいい…かわいすぎるよ、なんだよこのカポー(;´Д`)ハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:55:56 ID:/g9U4shu<> >>490-493
姐さんGJです!キュンキュンしちゃいました(;´Д`)ハァァ
救/急/車が憎いアンチキショウ!
アレコレ致せる日までガンガレ弟_ト ̄|〇 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/27(日) 23:56:35 ID:fX7yrsAS<> やっべえよ、萌えるよー何これ…(;´Д`)ハアハアハアハア

GJ!!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 00:02:14 ID:C1IypMxW<> >>490-493
あううう可愛い。
幸せになっておくれ。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 00:09:22 ID:F7n5/Tub<> >496わかる!お前もまだ静まってないんだな!_ト ̄|〇本気でサイレンが憎い
でもGJです。ちょと禿た。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 00:55:01 ID:rlNGyZzo<> AA入れるとずれるんで略します。
(・∀・)<日曜朝コラボ(赤の高校生×バイク海苔の風兄さん)の、最終話だモナ
(・∀・)<濡れ場キター!
|> PLAY <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 00:56:04 ID:rlNGyZzo<> (BGM:カガヤキ)
俺、尾都甲斐は某都内の高校に通っている。
ある日、イン/フ/ェ/ル/シ/アとの戦いの途中で、オ/ニに変わる兄ちゃん「伊舞樹さん」
と出会ったんだ。
まぁいろいろあって俺は…伊舞樹さんと某所Nホテルで食事して、ホテルの部
屋に泊まる羽目になったんだけど…

本編。
ベッドの時計は…十時半を指していた。
大人だったらまだ「宵の口」でこれからがお楽しみ…って事なんだろうけど。
そういや伊舞樹さん、メシそこそこで紹興酒ガンガン飲んでたな?
普段でも妙に爽やかな笑顔なのに、それが余計顔緩んでたし…相当酔っぱらっ
てるみたいだ。
丁度ベッドに腰掛けてた俺の手を握ってきた伊舞樹さん。
モロ目があった瞬間、ちょっとだけドキッとした。
上目遣いで俺を見ている…伊舞樹さんが、妙に色っぽく見えた。
ちょっと酔っぱらってるからかな?目が濡れてる感じがする。
それに……目があった瞬間、変な気分になった。
当たり前なんだけど、相手は男だぜ?何考えてんだろ俺。
でも……………………

「甲斐……」

少女マンガみたいな顔の伊舞樹さんが、俺の名前を色っぽく呼んだ。
色っぽく呼んだように聞こえただけなんだけど…それだけで俺は。
もう何が何だか解らなくなった。
伊舞樹さんを仰向けにしてから、外し方解らないけど何とかネクタイを取って
ワイシャツのボタンを全部外した。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 00:57:56 ID:rlNGyZzo<> 好きな子のいろんな姿想像して、自分の触ったりしたけど、人のを触るのは初
めてだった。
俺と同じもん付いてんだから、触ったら大体どんな感じかは解ってた筈なんだ
けど…
伊舞樹さんのを撫でてると…変な気分になってきた。
いつも…好きな子の姿を考えていたときと同じ気分。
目を閉じて静かに喘いでいる伊舞樹さんの顔、薄く開いた唇がすっげぇ色っぽ
い。
少し膨らんだ唇から声が漏れ始める。
AVみたいにわざとらしく声を上げる訳じゃなくて(友達から借りたことあった
んだけど…男だからしょうがないだろ)本当に気持ちよくなってるみたいだ。
さすっているところが、どんどん堅くなってる。

「わ!」

俺は思わず声を上げた。
いつの間にか、伊舞樹さんの手が俺の股間に触れている。
俺と同じように股間さすってるみたいだけど、もう俺のは興奮して完立ちだっ
た。
触りながら伊舞樹さんが、俺の顔を見て微笑んでいた。

「お互いに初めてだから…仕方ないよね?」
「初めてって…伊舞樹さんも?」

俺の言葉に、伊舞樹さんがちょっとだけ困った顔をした。
今日初めて会ってから、そんな顔したのは初めてだったから、伊舞樹さんが妙
に可愛く見えた。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 00:59:22 ID:rlNGyZzo<> 「言うんじゃなかったかな」
「いいですよそれくらい」
「でも、僕一回だけ…人のを見たことあるから大丈夫だよ」
「……人の?」
「流石に、誰とは言わないけど。どうしても解らない時は僕がリードするから」
「…うん」

それから俺達は着ている物を全部脱いだ。
横たわっている伊舞樹さんの身体は、細身だけど凄く引き締まっている。
日々樹さんという人みたいに鍛えている身体じゃないんだけど、って伊舞樹さ
んは細身なのを気にしてたけど、それでもしっかりと鍛え上げられた身体って
感じがした。
胸板を触ってみると厚くがっしりしているんだけど、すっげぇすべすべしてい
て気持ちよかった。
俺は何か珍しさ半分のエロさ半分で、伊舞樹さんの身体を両手で撫でまくった。
細い腰に引き締まった腿、俺と全然違う、完成された「大人」の身体。

「は…」

急に伊舞樹さんが声を上げた。
俺の指が伊舞樹さんの乳首に触れたから。
女の人はすっげぇ気持ちいいみたいだけど、男もそうなのかな。
指先でくるくる回すみたいに触ってたら、どんどん堅くなってきた。
その度に伊舞樹さんが静かに喘いで、気持ちよさそうな顔をしていた。
指でいじってたら、伊舞樹さんが俺の頭を胸板に引き寄せて「口でして欲しい
な」って。
やり方分かんないから、赤ん坊に戻ったみたいに俺は伊舞樹さんの乳首に、交
互に吸い付いた。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:00:27 ID:rlNGyZzo<> 「あんまり強く吸うと痛いよ」って言われたから、ちょっと吸う力を抜いて舌の
先でくすぐってみる。
女の人みたいに柔らかい胸が膨らんでるわけじゃないのに、吸ってると興奮す
る。
少女マンガから抜け出したみたいな伊舞樹さんが、男に乳首吸われて喘いでる
って思っただけで…すっげぇ変な気分だ。
伊舞樹さんの静かな喘ぎ声を聞く度に、俺自身が興奮して完立ちになる。
先っぽがもうぬるぬるで今にも爆発しそうだ。
手に触れた伊舞樹さんのも、俺と同じで起立したまんま、先っぽがもうぬるぬ
るになってる。
下手すりゃ俺よりも興奮してるんじゃないかってくらいだった。
俺の手はぬるぬるになった伊舞樹さんの先っぽを掌でこすりながら、すべすべ
する内腿をさすった。
さする度に閉じていた伊舞樹さんの両腿が自然に開き始めて、腰を俺の腕にこ
すりつけてきた。
俺はそれに答えるように、伊舞樹さん自身を扱き始めた。
伊舞樹さんも俺自身を扱き始める。

「甲斐……」
「伊舞樹さん…!」 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:01:21 ID:rlNGyZzo<> ここで一気に理性が吹っ飛んだ俺達は、夢中で互いの唇を強く吸い合った。
夢中で扱き合い、二人で何度も射精した。
それから俺は伊舞樹さんのリードで、仰向けのまま伊舞樹さんの後ろに指を入
れてゆっくりと解し始めた。
ちょっとだけ覗いた伊舞樹さんの後ろは…結構綺麗だった。
尻の穴なんて色気も素っ気もないはずだったのに、伊舞樹さんのそこは女の人
のアレみたいに少しだけ濡れている。

「俺、痛くないようにゆっくり入れるから…」
「ありがとう…」

初めてだったけど俺なりに優しく、俺自身を伊舞樹さんの中にゆっくりと入れ
る。
入れたとき、少しだけ伊舞樹さんが顔をしかめたけど…あとはもう盛りが付い
たみたいに、互いにガンガン突っ込んだからそこからの記憶はない。
ただ覚えていると言えば…俺も伊舞樹さんも「離れたくない」って気持ちでいっ
ぱいだったくらいで。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:02:13 ID:rlNGyZzo<> 身体から始まる恋ってのも、アリなのかな?
でも伊舞樹さんは俺のこと……ただの行きずりで誘っただけなんだろうな。
本当は誰でも良かったのかもしれない。
だって伊舞樹さんは姉ちゃんと同じ、風のように自由気ままなんだから。

(恋をしようよ。マ/ー/ジ/マ/ジ/ー/ロ)
いつの間にか外が明るくなってる。
ベッドの上で繋がったまんま眠ったんだろうな。
何かぬるぬるしてるんだけど、締まっているところがすっげぇ気持ちよくて。
ぬるぬるしてるはずだ、俺は伊舞樹さんの中に何度も出していたんだから。
それに…小さく呼吸している伊舞樹さんの顔を見てると、たまらない気分だっ
た。
出会いから何まであり得ない連続で、滅茶苦茶といえば滅茶苦茶だったかも知
れないけど。
それでも俺、本気で伊舞樹さんに…… <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:03:18 ID:rlNGyZzo<> 「……っんぅ……」

身体を動かしたもんだから、伊舞樹さんが目を覚ました。

「……」

伊舞樹さんがぼんやりとした目で、俺の顔を見つめている。
俺は息を呑んで伊舞樹さんの顔を見返した。
伊舞樹さんのけだるそうな笑顔が…何とも言えず色っぽかった。

「…朝帰りになっちゃったね」
「う、うん」

俺と伊舞樹さんは身体を離すとシャワーを浴びてから、着替えてホテルをあと
にした。
結局俺は伊舞樹さんに家の前まで送って貰った。

「忘れないうちに…はい」
「えっ?」
「一応、僕のメールアドレス。それと、オフの日はこっちから連絡するから」
「伊舞樹さん……あの……」

握られた紙切れを見つめる俺、伊舞樹さんの顔が俺の顔に近づくと…あのふっ
くらとした唇が俺の唇に触れた。 <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:04:29 ID:rlNGyZzo<> 「三年後が楽しみだよ、少年」
「……!!」

唇を離したときの笑顔……
俺は…風のように気ままで夢を運ぶ、もう一人のマ/ホ/ウ/ツ/カ/イ(つかオ/ニなんだ
けど)に本気で一目惚れしてしまった。
そして、伊舞樹さんも俺に……

白いバイクに乗った伊舞樹さんの指先、帰る前に俺にマ/ホ/ウをかけたように見
えた。
俺はただその場に立ったまま、伊舞樹さんのバイクが小さくなるのをずっと見
送っていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(BGM:マ/ジED)
俺は錬成術の訓練を兼ねて、禁断の材料を理科の実験室から持ち出して、家の
マ/ホ/ウ/部屋で<アレ>を作ってしまった。
でも、それがチイニィに見つかって大騒ぎになっちまった(泣。

「お前…野郎のダッチワイフなんて何考えてんだよっ!!!」

んな事言ったって……伊舞樹さぁーーーーーん!!!
(バカオチスマソ) <> 高校生×風兄さん<>sage<>2005/03/28(月) 01:05:28 ID:rlNGyZzo<> □ STOP
期待して下さった方もいるみたいで。本当に嬉しいです!
やっとこ完結いたしました。
日々樹さん萌えな方は結構多いみたいですが、まさか伊舞樹さんに萌えるとは
思わなかったです自分。
伊舞樹さんの相手が見つからなかったので、禁断の時空越えしてしまった訳で
すが…
これが癖にならないことを祈ります。
(次回があったらまた書きます…バイク海苔萌えは暫く続きそうですから) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 02:44:15 ID:7kUb/7Cb<>
 ____________
 | __________  |     究明秒等
 | |                | |     眼鏡×モジャ。萌えネタ提供してくれた姐さん方ドウモです
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)1/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:46:07 ID:7kUb/7Cb<> ね む い。
起きていようと目を見開こうとすればするほど、おのずと重過ぎる瞼は重力に従って下りていく。
桜は目の前で霞む書類の文字を眺めながら、眠るまいと滑稽なほど両眉を引き上げた。
この書類に必要事項を記入してしまえば、おおかたの仕事は一段楽するのだ。
あと少しペンを走らせれば、何の気兼ねもなく仮眠室へ行ける。急患でもあれば別だが、
少なくとも少しは仮眠をとれるだろう。
そうは思うものの、襲いくる眠気は強烈だった。何度も瞬きを繰り返し、目頭を強く押してみる。
何度もふっと意識を失いながら大仰な反応で跳ね起きる桜の不審な動きに苦笑しながら、
周囲で各々の仕事に取り掛かっている同僚達はねぎらいの言葉を投げかけた。
照れ笑いを浮かべて頭を掻く桜の仕草はいつもと変わらぬ調子だったが、
その目は明らかに眠気を訴え、焦点が合っていなかった。

眠りかけては飛び起きる動きをしばらく繰り返していた桜のそばに、湯気の立つコーヒーカップが静かに置かれた。
ゆっくりと一度瞬きをしてコーヒーカップを不思議そうに眺めた桜に、誰かが苦笑混じりの声をかけた。
「そんな調子じゃいつまで経っても終わらないぞ」
桜はゆっくりと寝ぼけ眼の顔を上げ、すぐそばで苦笑している火美矢を見つけてほにゃ、と笑った。
「ほんとですよ。いやもう、全然終わらなくて…あと少しなんですけどね」
ありがとうございます、と頭を下げながら嬉しそうにコーヒーカップを手に取った桜の隣に、火美矢はそっと腰掛けた。
「適度な仮眠を取らないからそうなるんだ。仕事を終えてから一休みしようと考えるのはやめる事だな。
暇を見つけたらすかさず寝るようにしろ」
「そう言うけど火美矢さんだって全然寝てないじゃないですか。何でそんなに普通でいられるのか不思議だな」
血走った眠そうな目で見つめてくる桜に再び苦笑して、日美矢は桜の手元にある書類を覗き込んだ。
「何だ、あと患者の経過を報告するだけじゃないか。早く書けよ」
せっつく火美矢に中途半端な笑みを向けながら、桜はペンを握って何か書き込もうとデスクにかがんだ。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)2/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:46:52 ID:7kUb/7Cb<> そのまま動こうとしない桜に怪訝な表情を向け、火美矢は丸くなった桜の背中を軽く平手で叩いた。
「おい。寝るな」
びくっと上体を跳ね起こした桜に少々面食らった表情を見せながらも、
火美矢は桜の急な動きにそれほど動揺しなかった。
むしろその向かいでカルテを書いていた別の看護師が驚きでペン先を乱し、
恨みがましい目で桜を睨みながら書類を書き直していた。
「す、すいません。だめだぁ、眠くって。うー、くそっ…シャキッとしろシャキッと…」
ぱちぱちと目を瞬かせて頭を振る桜を、火美矢はいつもの無表情ながら面白そうに眺めていた。
ごしごしと両目を擦る桜のそばで、火美矢の指先がトントン、と机を静かに叩いた。
はい、と素直に火美矢の方へ目を向けてみせた桜に、火美矢は意味ありげな笑みを唇に浮かべた。
「どうしても眠気が覚めないみたいだな」
低い声で何気ない調子に囁かれた言葉に、桜は頷いて苦笑した。再び目頭を指でつまんで見せ、頭を振る。
「眠くてどうしようもないです」
困り果てた様子で訴えた桜のひざを、火美矢の細い指先がくすぐるように撫で始めた。
反射的にひざを引っ込めた桜を見上げ、火美矢は口角を微かに引き上げた。
「くすぐんないでくださいよ。もう」
「眠いんだろ?少しは目が覚める」
「ったって…あはは」
火美矢の指がそろそろと太ももの辺りを撫でるのに合わせて笑いながら、桜は身体をくねらせた。
「やだやだ、やめてくださいってば。ほんと弱いんです、くすぐったいの」
「敏感なのか?」
「敏感っていうか…うはは、やだってば、ちょっと」
狭いデスクの間でふざけながら、桜は火美矢の指先が次第にきわどい部分へと近づいてきているのに気がついた。
まさかな、と桜は思い直した。火美矢の指先の動きが異様にいやらしく、どこか愛撫めいている事にも気がついたが、
あえて気にしない事にした。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)3/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:47:56 ID:7kUb/7Cb<> 火美矢の指先がついに中心部に到達してしまうまで、桜はのんきにくすぐりに応えて笑っていた。
細い指先がそっと、愛撫するようにそこを撫でる。桜の笑い声が止んだ。
「少し無防備すぎじゃないのか?お前は」
桜の耳元に唇を寄せ、火美矢は面白がっているような調子で囁いた。実際面白がっているのだろう。
さきほどまで溶けたバターのように頼りない様子でふらふらしていた桜の背筋はいまやピンと張り、
椅子の上で滑稽なほど緊張していた。
への字に曲がった唇が微かに痙攣して引き攣っている。
火美矢の指の動きはおふざけにしては度を越していた。
男同士で時たま相手の股間を触ってふざける時のような遊びの雰囲気がまるでない。
明らかに相手を興奮させようとしている指の動きだった。
素直な反応を見せて徐々に硬度を増し始めたそれの手ごたえを指先に感じ、
火美矢は楽しそうな笑みを唇に浮かべて桜をちらりと見やった。
「えと、あの……火美矢さん?」
ためらいがちにかけられた言葉を無視し、火美也はそしらぬ顔で指先を動かし続けた。
硬直した桜の手に握り締められたペンを見下ろし、さりげない動作で机の上の書類を取り上げる。
「早く終わらせたらどうだ?ほら」
あくまでもそしらぬ振りで書類を差し出す火美矢を信じられない表情で見つめながら、
それでも素直にペンを紙面の上に構える桜に火美矢は再び苦笑した。
「周りの連中にばれるぞ。静かにしてろ」
息の上がり始めた桜の耳元で囁いた火美矢を睨みながら、桜は書面に震えるペン先で患者の経過を書き始めた。
ミミズの這うような己の字に唇を噛み、修正液を手に取る。
その瞬間火美矢の指が桜のズボンの中に突っ込まれ、思わず修正液を取り落とした。
ぱっと顔を上げた向かいの看護師にひきつった笑みを浮かべ、桜は修正液を拾い上げた。
硬くズボンを押し上げている桜のそれに指を絡め、火美矢が唇に微かな笑みを浮かべる。
見苦しい字を修正して再び書き始めた桜の顔は、平静を装おうとはしているものの、明らかに動揺していた。
頬と目尻を真っ赤に染め、微かに震えている。白い肌にその赤みはなおの事目立った。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)4/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:48:48 ID:7kUb/7Cb<> どうしよう、嫌ですって言わなきゃ。
けれど、周囲で静かに各々の仕事に取り掛かっている彼らの中で事を荒立てるのは嫌だった。
何事かと目を見張る彼らの中心で勃起しながらまぬけ面を晒す己の姿が容易に想像できた。
その隣にはその勃起を握る火美矢先生。
わあ、絶対嫌だ!
「…あの、火美矢さん…や、やめてくれます?ほんとに、お願いしま……」
「黙ってろ」
言葉少なに囁かれる言葉はどれも笑い混じりで、どこか楽しんでいるように聞こえる。
桜は恥ずかしいのと恐ろしいのとで頬をなおさら赤く染め、ぞわっと背筋に鳥肌を立てた。
「んっ、……んぅ」
火美矢の指先は狭い空間の中で自由自在にうごめき、桜を追い立てた。
ぞくぞくと背筋を走り続ける戦慄は止まらない。
混乱しきってろくな思考もままならない頭の中で、桜は懸命に言葉を捻り出し、経過の報告を書いた。
書ききると思わずペンを指先から取り落とし、堪えきれない様子で机に突っ伏する。
その様子は疲れきって机に倒れこむ仕草としてなんら不自然ではなかったので、
周囲の人間は誰もその様子に不信感は抱かなかった。
そこかしこでお疲れ、という言葉が投げられ、それぞれの仕事に戻った。
「んっ、……く、……ぅっ……」
噛み締めている唇が痛い。桜は涙の浮かんだ目をきつく閉じ、
デスクの下で好きなようにうごめく火美矢の指に翻弄されて腰を揺らした。
もう書いたよ。もう終わった。やめて。目なんかもう覚めちゃったよ
必死に声を殺そうとする桜をからかうように、火美矢の指先が硬くなったそれの先端をくすぐる。
先走りで湿ったそこはそれでなくても滑りけがあり、
ぬるぬると敏感な部分を行き来する指先に感じ入って感極まった声を上げる。
火美矢は抜け目なくそのタイミングに合わせて咳をし、桜の喘ぎをかき消した。
「も、う……ぁっ……んぅ…っ」
突っ伏した腕の間から訴えるような視線を向けてきた桜に笑みを浮かべ、
火美矢はいたずらに指先をうごめかした。
ぎゅっと握られ腰を震わし、桜は首をゆっくりと左右に振った。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)5/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:50:11 ID:7kUb/7Cb<> 「限界か」
耳元に囁かれた言葉に必死に頷く。
情けなく下がった眉毛と涙目が頼りない。
「ここじゃまずいな」
冷静に分析するように桜の昂ぶったその部分を見下ろした火美矢に訴えかけるような目を向け、
桜は再び机に顔を伏せた。
「来い」
囁かれた言葉に顔を横向け、隣に座る火美矢を見つめる。どこに来いって?
「股間は隠せよ」
笑い混じりの声音で付け足された言葉に顔を赤くし、立ち上がった火美矢につられて思わず立ち上がった。
前の部分は分厚い書類で隠している。
思わず立ち上がってしまった自分にはっとなり、桜は再び椅子に腰掛けた。
「ぼ、僕いいです。少し休みます…仮眠でもとって」
早口で言い終えたあと、おそるおそる見上げた視線の先に、火美矢の見透かしたような不敵な笑みがあった。
「来い」
今度は腕をつかまれて引っ張られた。
引っ張られて椅子から腰が持ち上がるほどの力は火美矢にはなかったけれど、桜は椅子から立ち上がった。
火美矢は腕をつかんだまま歩き出し、桜はそれに素直に従った。
そろって出て行く二人を不思議そうに見やりながらも、周囲の人間は微かに首を傾げただけで、
再び終わらせるべき己の仕事に取り掛かった。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 02:51:22 ID:7kUb/7Cb<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 続いたりする
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 02:53:08 ID:YmHyeqPc<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  某険王美ィ斗 魔物×フラウとロズ×フラウ
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  触手ネタあるんで注意してってさ
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ マニアックダナー
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  | <> 花受け 1/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:54:20 ID:YmHyeqPc<> フラウスキーは周囲を見回しながら、グリニデ城周辺の鬱蒼たる森の中を歩いていた。
仕事を終えて、城に戻る途中によろめきながら飛ぶ鳥の姿を見かけたのだ。
この辺りは魔物がウヨウヨしているし、あんなに弱っていては逃げられないだろう。
だから、一刻も早く見つけないといけないと手遅れになりかねない。
「ったく、どこ行っちまったんだろうなぁ。小鳥ちゃ〜ん、出て来いよ〜」
そうしてしばらくうろついていると、何やら巨大な花のような物体を見つけた。
「何だこりゃ。魔物……にしては見覚えない種類だよな」
周囲を取り巻く茨の形状が、どうも他人に思えなくてフラウスキーは面白半分にそれを引っ張ってみた。
その瞬間、茨の蔓が伸びて、フラウスキーの左手を捕まえる。
「おっと」
引っ張るがびくともしない。力ずくで引きちぎろうとすると、蔓は絶妙なタイミングで力を緩める。
まるで、動きを読まれているようだとフラウスキーは思った。
「俺は忙しいんだよ、相手してられるか」
蔓が緩んだ拍子に右手のハンドガンを引き抜こうとすると、いきなり四肢を絡めとられた。
体に棘が食い込み、苦痛が走る。
ふと、自分が殺してしまった子猫も、こんな痛みを感じたのだろうかと思ったが、今は泣いている場合ではない。
「クリムゾンブラ……」
だが、その前に、今度は首に蔓が巻きつき、ぐい、と首を引く。無数の針は明後日の方向に飛んでいった。
こいつは「まるで」じゃない、何故だか完全に俺の動きを読んでいる。
そう思い至った時には、蔓に体を雁字搦めにされていた。 <> 花受け 2/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:55:20 ID:YmHyeqPc<> 魔物は、そのままフラウスキーを宙へと持ち上げてしまう。
もがけばもがくほど棘が食い込む。
この体を捨てて逃げるかとも思ったが、左手を一番厳重に拘束されているため、そうすると星を捨てなくてはいけない。
魔物相手に星を捨てるなんて、いい笑いものだ。
そうしている間に、蔓の動きが変わってきた。
細く、棘も鋭くない蔓がフラウスキーの下肢を蠢き始める。
「おい、何の真似だよ、こりゃ」
一本の蔓が体内に進入する。たいして痛くはないが、当然、気分の良いものではない。
続いて二本、三本と蔓はフラウスキーの中に入り込み、中をかき回しはじめた。
「畜生……やめろって、この」
だが魔物がそれを聞き入れるはずもなく、フラウスキーの内部を解すように動く。
丸みを帯びた棘に内壁を擦られて、不本意ながらフラウスキーの口から声が洩れる。
「う……あぁ……やめろって、放せ!」
どこかから武器を取り出せないかともがくが、どうしても魔物はそれを許さない。
何で魔物ごときに。
そんな疑問を抱いていると、蔓を押し込まれたまま体を運ばれて、その魔物が咲かせる花の中に連れ込まれた。
そこでフラウスキーはこの魔物が自分をどうしようとしているのか理解した。
その花の中には性器に似た形のおしべは存在していたが、めしべらしきものは見当たらなかった。
つまり、この哀れな植物は俺をめしべ代わりに受粉しようとしているのだ。
だが、そいつは壮絶な勘違いってもんだ。 <> 花受け 3/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:56:17 ID:YmHyeqPc<> フラウスキーは何とか蔓を引きちぎろうともがいたし、体内から中枢を取り出そうともした。
わけのわからない魔物に種を孕まされるくらいなら星を捨てた方がまだマシってもんだ。
しかし、それは許されず、蔓はフラウスキーの入り口を押し広げていく。
同時に、口の中におしべの一本を突っ込まれた。濃厚な花粉の味が広がり、そのせいか頭がぼんやりとしてくる。
ああ、やべえな、こりゃ本気でやべえ。
入り口に太いものが押し当てられる感触があり、フラウスキーは霞む頭で半ば無意識に力を抜いた。
その瞬間、周りが熱と炎に包まれて植物が焼け落ちる。
地面に放り出されながら、フラウスキーにはそれが何か、すぐにわかった。
業火の冥撃流。
目を上げると、見覚えのある男が相変わらず顔半分を隠したままの表情を掴めない姿でそこに立っていた。
「……ロズゴート」
「何をしている、フラウスキー」
「魔物に犯されかけてました、って言やあ満足か」
ロズゴートは肩から鬱陶しそうに灰を払った。
「あれはグリニデ様が開発の魔物の一つだ。お前の能力を元にしたものらしい」
成る程、動きが読まれた理由も、自分を犯そうとした理由もそれでどうにか納得がいく。
「昨日、完成品が何体か逃亡したらしくてな、私が探しに出たというわけだ」
「グリニデの旦那もつまんねえもん作りやがって」
「フラウスキー、グリニデ様を侮辱するのは許さんぞ」
「じゃあお前も犯されかけてみやがれ!」
吐き捨てるように叫んで、立ち上がろうとするが、腰に力が入らない。 <> 花受け 4/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:57:31 ID:YmHyeqPc<>  ロズゴートが手を差し出したが、あえて無視して近くの木に縋って身を起こそうとする。
息が荒く、下半身が疼いた。
あの魔物が自分を元に作られたというロズゴートの言葉を思い出す。
とんでもない話だが、俺の方も受け入れ態勢になっていたらしい。
フラウスキーは木に縋りついて背を向けたまま、ロズゴートに声をかけた。
「抱けよ、ロズゴート」
何の答えも返ってこない。
「……してくれって言ってんだよ!」
いきなり背後から貫かれ、フラウスキーの息が詰まった。だが、散々弄りまわされたそこは歓迎するようにロズゴートを締め付けて逃すまいとする。
「あっ……あぁ……あ……」
手がずるずると木の幹から滑り落ち、ロズゴートに向けて腰を突き出すような体勢になってしまう。
その体をぐいぐいと突き上げながら、ロズゴートがフラウスキーに囁いた。
「花の香りがする」
「……なに……?」
「お前の体から、花の香りがする。こんな匂いをさせているから魔物なんぞに狙われるのだ」
「うるせぇ……そんなの……知るか……このバカ野郎……」
俺は花の魔物だ、そんなことで文句言われる筋合いはねえよ。
頭の中ではそう毒づきながらもフラウスキーの口からは嬌声しか上がらなくなっていた。 <> 花受け 5/5<>sage<>2005/03/28(月) 02:58:39 ID:YmHyeqPc<> 「フラウスキー」
互いに欲望を吐き出して、ぐったりと倒れこんだフラウスキーは差し出された手を、今度は素直に取って、よろよろと立ち上がる。
「そもそも、何でお前はこんなところにいたんだ。真っ直ぐ城に戻れば何もなかっただろうに」
その言葉にフラウスキーがロズゴートの手を振り払い、どこからそんな力が、という勢いで走り出した。
「フラウスキー、どうした、どこへ行く」
「鳥だよ鳥! 小鳥が森に迷い込んでんだ! 助けねぇと!」
「助けられたのはお前だ。そもそも逃げ出した魔物はまだ全部捕まっていないんだぞ」
ロズゴートの言葉も耳に入っていないのか、フラウスキーは森の奥へと消えてしまう。
「腕は立つが、底無しの馬鹿なのだな、あいつは」
 ある意味ベンチュラより性質が悪いかもしれない。
 そう呟きながらロズゴートはフラウスキーの後を追った。
  <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 02:59:30 ID:YmHyeqPc<>  ____________
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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ フラウがへたれでゴメンナサイ
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 03:15:40 ID:y8ysf3Bg<> >>510-516
凄く萌えました。
描写がエロいです(*´д`;) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 03:23:35 ID:09bQ4NQI<> >>510-516
ネ申GJ!自分も眠気が吹き飛んだであります!(;´Д`)オォオウ
続きを読んだ日には確実に萌え氏ぬ勢いであります!(;´Д`)ゼイゼイハァハァ…
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 04:40:49 ID:u1lem3mg<> >517
漏れの中のネ申 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 09:00:21 ID:y7lHwmKI<> >>403-404
>>416-421
>>462-465
の続き

|>START
ピッ <> (1/5)<>sage<>2005/03/28(月) 09:03:08 ID:y7lHwmKI<> 両肩をつかまれ、手だけで上半身を支えていた神明は乗せられた体重に逆らえず背を床に着けた。
まだ汗が乾ききっていない湿った布越しに感じる床が異様に冷たく感じ、神明は躰をふるわす。
「中野……うっ」
名前の後に抵抗か罵倒の言葉が発せられるまえに郷は手で神明の口と片手を塞いでしまった。
神明の躰に跨る体勢で押さえつける力は強く、それが余裕の無さからくるものなのか、単純に神明から言葉を奪いたいだけなのか判断はつかない。
神明にとってただ明確なのは郷が戯れや何かで自分を組みしいているのではないということだけ。
長い、いや長すぎた付き合いだ。郷が本気かそうではないかの判断は彼を常に追いかけていた神明には容易にできた。
「何回言えばいい、どうすれば伝わるんだ」
切ない、だが独りよがりな告白が神明の鼓膜を震わす。
神明の口は塞がったままで返答をしようにもくぐもった声を発するのみで言葉にはならない。それを判っていながらあえてそうしている郷の弱さが神明の柳眉をきつく寄せさせた。
そんな彼の表情を見ることなどせず、郷は神明の口を塞いだまま肘を折り、躰を密着させる。
折り重なる躰は、布越しだというのに熱く感じられた。
<> (2/5)<>sage<>2005/03/28(月) 09:04:59 ID:y7lHwmKI<> ああ、自分は郷に比べ体温が低いのだな。などというそぐわぬ感想を抱いた己に神明は呆れかえる。
「神明」
名を呼ばれ、何をされるかと思えば疑似的な口づけ。
角度を変えて再度触れてくる唇は神明の口を塞ぎ続けている郷自身の手に留まる。
何度も何度もそんな馬鹿げたことを郷は繰り返した。
それが重要な行為だといわんばかりに。
無防備に目を閉じてなおかつ酷く愚かしいことをしている相手を神明は心の内で罵る。
憎々しげに吐かれた口汚いその言葉は声帯をふるわすことはなく、まるで毒かなにかのように彼の躰のどこかに蓄積されていった。
「本当はずっと」
まるでつかれたように間の抜けた口づけの真似事を繰り返していた郷が自ら触れているのは密着させている躰と、神明の口と手を塞ぐ手。
それに対し神明から触れている箇所はどこにも存在していなかった。
人形のように虚ろに力なく投げ出された四肢。
「こうしたかった」
身勝手な呟きひとつを残し郷は手を外した。
息が楽になり、長く息を吸う神明。
「もう少しだけいいよな」
体を動かし、べったりと身を寄せて郷が呟く。
「ふざけるな」
郷の下敷きになっている神明のきつい口調に郷は身を竦めた。 <> (3/5)<>sage<>2005/03/28(月) 09:07:00 ID:y7lHwmKI<> だがそれでも離れようとはしない。
「僕の気持ちはおかまいなしか」
「え……」
「おかまいなしかと聞いている」
「いや、そんなことはないってメイちゃん」
いきなりいつもの調子の責めるような口調で話しかけてくる神明に郷は思わず常と同じような返事をする。
「ちょっとそこに座れ」
「は?」
「座れと言っている!」
「はっはい」
有無を言わせぬ低い声に素早く身を起こし正座してしまった郷。それに対し神明は立ち上がり説教モードに突入だ。
「答えろ」
「う……いや、だってメイちゃん俺のこと、その……嫌いだろ? だから」
嫌いという単語を発する時、悲しそうな顔をする郷に神明は盛大に溜め息をついた。
「ああ嫌いだ、嫌いだとも。おまえのその身勝手なところや、思いこみの激しさ、強引さ。そして何より大嫌いなのは何も気づかないその鈍感さだっ!」
一気にまくし立てるように言うと神明はもう一度ため息をついた。
「メイちゃん酷い」
しょんぼりとうなだれ、肩まで落とす郷。
「酷いのは僕を否定したおまえだ」
「俺は神明を否定した覚えなんてないっ」
顔を上げまっすぐに神明の目を見ながら言った郷の言葉に嘘はない。
<> (4/5)<>sage<>2005/03/28(月) 09:09:10 ID:y7lHwmKI<> しかしそれはあくまでも郷の考えでしかなく、神明は郷の言葉を真っ向から否定する。
「嘘を言うな」
普段の神明からは想像もつかないほど感情を抑えた冷たい声だった。それ故に郷の胸に深く突き刺さる。
「嘘じゃない!」
「なら何故今まで僕がおまえのアホみたいな数のわがままを聞いてやったと思っている! それも断ることなくだっ何故さっきおまえの手を躰を拒否しなかったと思っているんだっ何故……!」
抑圧していた感情が爆発したのだろう、先ほどとはうってかわったように声を荒げ神明は言葉を郷へ叩きつけるように吐いた。
「あ、えっと」
叩きつけられた感情の激しさを受け止めきれず郷は呆けたように神明を見上げてしまった。
そんな様子の郷を見て、諦めか呆れからくるものだろうか神明は首を僅かに横に振った。
そして静かに、告げる。
「それは……僕がおまえに嫌われたくないからだ」
言った後神明は俯いた。しかし正座をしている郷からは丸見えである。
その表情から見て取れたのは羞恥と後悔。
それをぼんやりと見つめて郷は神明の言葉を反芻した。
いつも自分のワガママや突拍子もない行動を受け入れてくれた彼。先ほどもそうだ、彼は一度も抵抗したりはしなかった。 <> (5/5)<>sage<>2005/03/28(月) 09:11:07 ID:y7lHwmKI<> 投げ出された四肢は無言の抵抗ではなく享受の証だったのだ。
「メイちゃん……」
「メイちゃんって呼ぶな」
「もしかして、俺のこと好き?」
「デリカシーのなさは嫌いだ」
「じゃあ」
立ち上がり嬉しそうに締まりのない笑顔のまま、すり寄ると郷は神明に抱きついた。
「それ以外は好き?」
「……うるさい」
憮然として言う神明に郷の笑みは深くなる。
照れているのがとてもよくわかったからだ。
声だけでそうと判るほどに彼らはずっと互いを側で感じ、時を共有してきた。
多分これからもずっとそれは変わらないだろう。
「俺は好きだよ神明」
「もう黙ってくれ」
小さな声でぼそぼそと言いながら神明は郷の背中に手をまわした。決してはなさぬように。


翌日、正義の味方である彼らの敵×××団が現れた現場に参上したのは何故か黄色ともう一色、合計二名だけであった。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 09:12:11 ID:y7lHwmKI<> □stop
ピッ

終了 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 10:04:12 ID:0y1JGK/v<> >>500-509
GJ!毎回毎回BGMやらなにやら
萌えとエロスのバランスがいい <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 10:56:10 ID:vORNsMGd<> >>500-509
萌えたよ(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 12:31:45 ID:l5qCUu+u<> >>500-509
(;´Д`)ハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 13:10:55 ID:pYes+ePU<> >>527-533
萌えたよ釣り師GJ!!!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 14:29:48 ID:/h8Nr+/b<> >510-516
キタキタキターメガモジャが来ましたよ!
禿萌えです!続き正座して待ってます! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 14:38:36 ID:vmdrx0g3<> >510-516
超萌え!早くその後が知りたいなぁ(;´Д`)ハァハァ
デスクにしっかり座ってまってます! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 20:03:01 ID:M59cU2Er<> 高校生×風兄さん!!
禿げしくGJ!!です!

ヤヴァイ…越境CP萌えは無かったのに…風兄さんエロイよ風兄さん…


続きが楽しみです!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 21:06:52 ID:HKjI3uvv<> すげえ、なんかどかどかと投下されとる
>500-509
赤の子攻、慰撫たん受けな自分はめちゃくちゃ萌え〜 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 22:26:49 ID:JoZ+wrNO<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  年下攻め‥‥。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  萎えスレネタ。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1/2<>sage<>2005/03/28(月) 22:28:58 ID:JoZ+wrNO<> 林檎ジュース買って来い、メロンパン買って来い、と先輩は毎日言ってくる。
俺はパシリかよと思いつつ、先輩の元へ走った。俺も先輩も俗に言う不良ってやつだ。
屋上へ行くと、先輩が居た。この世のものとは思えないくらい綺麗に座っている。
「先輩!」
俺は(;´Д`)ハァハァ と息をついた。先輩はそれを気にした様子もなく、俺の手からメロンパンと林檎ジュースを取り上げた。(受けは照れてるんですw←爆)
「ふ糞、それくらいでくたばってんのかよ」
「ひ、ひどいです先輩・゚・(ノД`)・゚・。」
先輩は俺の言葉を無視したようだ。先輩は、好物のメロンパンに食いついていた。
俺は無視されてがっかりしたが、先輩は凄く綺麗だ。
外人のように長い睫毛に、きれいな青い瞳。青いのは突然変異で、生まれつきだそうだ。
先輩は女に間違えられそうな程可愛い。でもそこらへんの女よりずっと可愛い。
「先輩っ…」
「にゃ?」
俺はあまりに可愛くて綺麗な先輩を押し倒してしまった。先輩は驚くどころか、にやにや笑っていた。
「くすくすくす、こんな事していいと思ってんのか(笑」
先輩は、俺が喧嘩を売っていると思っているらしい。
俺がしようとしている事は喧嘩よりとんでもない。でもそれは先輩が可愛いせいだ。
俺は先輩にキスした。目をつぶる前には、先輩が驚く顔が見えた。 <> 2/2<>sage<>2005/03/28(月) 22:29:28 ID:JoZ+wrNO<> 「駄目だっ…林檎ジュースが見ている…///」
「みせつけてやりましょうよ」
俺は妙な自信が出てきて、ついそう言った。後で先輩親衛隊に殴られるだろうがキニシナイ。
先輩は驚いて泣いている。俺はその涙を、べろんべろんと舐めてやった。
そしてまたキスした。今度は軽くではなく、舌を入れた。
「んーん…んんんんんーん・ん・ん」
俺は先輩の高い喘ぎ声に、とぐろを巻いた。あんなに強い先輩が、甘い声を出せるなんて。
先輩の目はうるんでいる。まるでビー玉のようだ。
先輩の胸の花を触ると、先輩の体がびくりと震えた。絵の具を塗ったのかと尋ねたくなるピンクの花だ。
「だっ…ふぅんっ…だぁ…!」
俺は喘ぎ声の可愛さに倒れそうになった。
しかし負けずに、先輩の体に林檎ジュースをかけた。想像以上にいやらしい光景だ。
「アンアンアン(;´Д`)ハァハァ 」
「先輩…もう、いれてもいいですっスか?」
先輩はふるふると首を振った。そして、何とか喘ぎを押さえて言った。
「だあっ…!赤ちゃんできるっ!ほあああああっ」
俺のドリルを、とろとろ濡れた先輩の穴にいれた。先輩の中は受け入れやすくなっていた。
俺もウオオッと声がもれた。俺は気にさずガッガッと腰を動かした。
すると、林檎ジュースは、愛液が混ざって、苺ミルクのようになった。
「苺ミルクが出来ましたね…」(オイオイ
先輩の目から、滝のように涙が溢れ出している。
「ほあちゃあああああああ!ああああああああああああああああ!」
「ウオオッ」
俺と先輩は同時に達した。先輩を見ると、意識を失っていた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 22:31:06 ID:JoZ+wrNO<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ヘタレでスマソ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   | <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 22:34:49 ID:KFAkigA6<> >>542-545
なんじゃこりゃwwwwwww
萎えというか大爆笑ですよ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 22:43:09 ID:1Gm9StzW<> 萎えを寄せ集めたら笑える大作が出来ると学んだ気がするw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:03:00 ID:gyeJhaA3<> (・∀・)ダッフンダー! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:12:26 ID:XktdG00g<> 逆に神だw
吹いた。何も食ってなくてよかったよ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:17:38 ID:7kUb/7Cb<> ほあちゃああああ!に禿げワロタw
実に強そうな…… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:18:20 ID:KbOGX/NJ<> >542-5
グッジョブ!激しくグッジョブ!
脳内受け先輩の声が ネ申谷日月 氏になってもーた(w <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:19:35 ID:7kUb/7Cb<>
 ____________
 | __________  |     究明秒等
 | |                | |     眼鏡×モジャ。>>510-516の続き
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v――――――――
 | |                | |           ∧_∧ 
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)1/4<>sage<>2005/03/28(月) 23:20:48 ID:7kUb/7Cb<> 「……あの、火美矢さん……?」
「なんだ」
桜はおそるおそる火美矢に目をやった。
火美矢はやはりそしらぬ顔で、無表情に目の前を見据えている。
「……おしっこでもするんですか?」
こんな時にでもとぼけようとする桜に苦笑混じりの笑みを投げかけ、
火美矢はつかんだままの腕を引っ張って中に進んだ。
そこはトイレだった。
数個の男性用便器が並んでいる横に、個室のトイレが並んでいる。
火美矢は迷わず個室の方へと足を進めた。桜の表情が強張る。
「あ、あの……ぼ、僕別にウンコしたくないんで、行きますね。火美矢先生、どうぞゆっくりなさってください」
つかまれた腕を引っ張る桜に、火美矢は余裕たっぷりといった笑みを浮かべた。
…あの笑顔がどうも、何もかも見透かしているようで嫌だ。
ためらいがちに腕を引っ張り、出て行こうとする桜の肩を空いている方の手でつかまえ、
火美矢は素早い動きで唇を桜のそれへぶつけた。
口付けというよりは頭突きの勢いに近いそれに思わず呻き、桜は顔をゆがめた。
火美矢の歯でもぶつかったらしい上唇に鈍痛が走り、生理的な涙が浮かんだ。
火美矢の舌が桜の唇を舐めた時に感じた鉄の味からして、どうやら唇を切ったらしい。
かぶりつくように唇を覆いかぶせてくる火美矢の乱暴な口付けに、桜はただただくぐもった呻き声を上げるしかなかった。
「んっ、ぁ、わっ……ちょ、ちょっと」
火美矢の唇が離れた瞬間を見計らって抗議の声を上げようとするも、
次の瞬間には火美矢の唇がそれをふさいでいた。
わずかに血の味のする舌が口の中へ侵入し、歯や舌や歯茎を這い回る。
それから再び上唇を乱暴に舐められて、桜は痛そうに顔をゆがめた。
「切ってるな…悪い」
謝罪の言葉を口にしながら悪びれない様子でなおも傷ついた唇を舐める火美矢に翻弄され、桜のひざは頼りなく震えていた。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)2/4<>sage<>2005/03/28(月) 23:21:30 ID:7kUb/7Cb<> 「勃ってる」
唇を密着させながら囁かれた言葉に、桜は顔を赤くした。
「…だって、そりゃ、火美矢さんが」
すねたような口調で続けようとした言葉は途中で切れ、喘ぎに変わった。
先ほどの指の動きと同じ調子で硬くなったそれを愛撫してくる火美矢を弱々しい力で押しのけ、
桜は赤い顔をつらそうに歪めた。
桜の抵抗は火美矢を押しのけるには弱々しすぎたが、火美矢は桜の意向に従って素直に身体を離した。
そのまま出て行こうとする桜の背中へ、火美矢の不思議そうな声がかけられた。
「勃ったままどこに行く気だ?」
「知りません」
「仮眠室で抜くつもりか?よしてくれ。一休みする場所がイカ臭くなったらどうするつもりだ」
「そんな事しません!」
「じゃあ、それはどうするんだ」
またあの笑みだ。桜は火美矢のあの笑みが嫌だった。
人を馬鹿にしているような、面白がっているような笑み。
「どうせ抜かなきゃしょうがないんだ。……俺が手伝ってやる」
恩着せがましいせりふを吐いてみせた火美矢を涙の浮かんだ目で睨みつけ、桜は首を振った。
「……やです。自分でします。違うトイレに行きます」
そう言って出て行こうとした桜を強引な腕がつかまえ、トイレの壁に押し付けた。
叩きつけられる勢いで押されたために、壁にぶつけた後頭部が痛かった。
生理的な涙が再び浮かび、涙の許容量を超えた瞼がついに堪えきれずに涙を零した。
火美矢は微かに口角を引き上げ、桜の潤んだ両目をどこか楽しげに見上げた。
「……お前を泣かすのは楽しいな」
身勝手極まりないせりふを聞き流して、桜は涙で濡れた頬の辺りを乱暴に腕でぬぐった。
ぬぐった腕をそのまま乱暴につかまれ、個室の方へ引っ張られる。
桜はおとなしく火美矢の意向に従った。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)3/4<>sage<>2005/03/28(月) 23:22:21 ID:7kUb/7Cb<> 個室に入り鍵を閉めるなり桜のズボンを下着ごとずり下ろした火美矢に驚き、
桜は覆いかぶさってくる火美矢を腕で押しのけた。
「何だ。狭い個室の中で暴れるな」
「ちょ、ちょっと……僕やっぱ行きます。嫌なんで」
「もう遅い」
火美也に押された勢いで便器の蓋の上に裸の腰を下ろし、その冷たさに悲鳴を上げた。
構わず火美矢は桜の上に覆いかぶさり、剥き出しになったそれに細い指を絡ませた。
「ん、ぁ、あぁ……くっ」
上下に扱かれ、桜の腰が震える。
先端から溢れ始めた先走りをいたずらに親指で掬い取り、そのぬめりけを利用して全体を滑らかに擦る。
正直に言って、自分でするよりずっと気持ちが良かった。
「ちょ、もぉっ……無理……っ」
「早いな」
言葉少なに囁かれる言葉はやはり楽しげで、桜の反応を面白がっているようだった。
たまらず屈みこんでいる火美矢の両肩をつかみ、押しのけようと腕に力を込めたところで火美矢の肩が持ち上がり、
再び桜の唇へ火美矢のそれが落とされた。
先ほどと比べてだいぶ優しい口付けだった。
にわかに激しくなった指の動きに合わせて腰が揺れ、桜はたまらず目の前で腰を屈めている火美矢に抱きついた。
真っ赤に染まった頬が燃えるように火照り、自然と両目が涙で濡れた。生理的な涙だと信じたい。
最後に桜は感極まった声を上げ、火美矢の手の中に放った。
ぐったりと火美矢の胸の辺りに頭を寄りかからせて喘いでいる桜をよそに、
火美矢は事務的な仕草で汚れた手をティッシュで拭いた。
「やっぱり敏感だな」
汚れたティッシュを適当に床に捨てて、火美矢は眼鏡の位置を直しながら冷静に呟いた。
<> 究明秒等(眼鏡×モジャ)4/4<>sage<>2005/03/28(月) 23:23:15 ID:7kUb/7Cb<> 「気持ちよかったか?」
口角を引き上げて尋ねる火美矢に疲れきった視線をよこし、
桜は再びぐったりと火美矢の胸に頭を預けた。
「しんど……。信じらんない、火美矢さん」
「いい息抜きになったろ」
「ったって……眠気なんか消し飛んじゃいましたよ」
唸りながら上体を起こし、ぎこちない手つきで下着とズボンを引き上げる桜を
楽しげに眺めながら、火美矢は腕を組んだ。
「じゃ、僕、行きますんで。……その、色々とどうも」
何やら間の抜けたせりふを吐いているとは自覚したものの、
桜はそそくさと逃げるように個室を出て行こうとした。
火美矢は不思議そうに首をかしげた。
「自分だけ満足して出て行く気か?」
呆れたような声音につられ、火美矢を何気なく見やった桜はぎょっとした。
火美矢が再び、楽しげに口角を吊り上げて微笑した。何気ない動作で桜の腕をつかむ。
「ど、どうぞごゆっくり。僕は出ますから気兼ねなくやってください」
つかまれた腕を振り払おうとする桜にそっと近づき、ゆるやかな動作で桜の身体を壁に押し付ける。
むろん抵抗できないほどの力ではなかったが、桜はおとなしく火美也のされるがままになっていた。
かすかな笑みを浮かべて首をかしげてみせる火美矢を困り果てた表情で見やり、桜は首を振った。
「ぼ、僕、人のチンチン触った事ないんで、無理ですよ。…きっと自分でやった方が気持ちいいですって」
ほら、火美矢先生うまいし、とさも名案が浮かんだふうに人差し指を立ててみせた桜をじっと見つめ、
火美矢は片眉を器用に上げてみせた。
ゆっくりと身体を密着させる火美矢に、桜の身体は竦みあがった。
「自分はやってもらっておいて、その態度か?」
「や、やってくれなんて誰も頼んでないじゃないですか!勘弁してくださいよぉ」
「勘弁しない」
「わ、な、何か当たってる!何か当たってますってぇ!」
身をよじらせて嫌がる桜を楽しそうに眺め、火美矢は桜の耳元に唇を寄せた。
「触るのも舐めるのも嫌か」
語尾が耳の中に息を吹き込むような調子で、桜は思わず肩をすくめた。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:23:53 ID:7kUb/7Cb<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ モジャがヘタレすぎですな
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:39:17 ID:vmdrx0g3<> >>557
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ
ネ申GJ!!超GJ!!
文体のエロさにもう禿げかけです。
続き読みてぇ・・・ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/28(月) 23:47:58 ID:8aK/M27t<> >552-557
強引眼鏡×ヘタレモジャキタワー!!!ネ申キター!
>「触るのも舐めるのも嫌か」
眼鏡先生、次はどうなるかなんとなく予想がつきました。
続きが勝手に頭の中でエンドレス再生してます。
ネ申、続きいつでもいいので投下待ってます! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 00:15:08 ID:Ad86NYKL<> >>552-557
涙目モジャ萌え!
眼鏡いやらしいのうw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 01:48:04 ID:fkNwhONX<> >>552-557
(;´Д`)ウッ(;´∀`)ハァァー
<> My Lord<>sage<>2005/03/29(火) 03:31:40 ID:vdDVQKSU<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  痛みを堪える顔に萌えてもらえるでしょうか。
                      ちなみに130です。

 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  拷問な描写あり、注意です。
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・長過ぎるために本スレに張るのをためらってしまいました。
 でも、あちらのスレで萌えをもらって書いたものなので、立ち去りがたくて。
 御礼もかねて、こちらに投下させて下さい。30k近くあります。 <> My Lord 1/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:33:22 ID:vdDVQKSU<>  剣と剣とがかちあう金属質の音が辺りに響く。軍馬の蹄が舞いたてる埃が視界を塞ぐ。
戦場は既に渾沌の渦となり、味方の兵士達は散り散りに分断されてしまっている。
俺は敵の血にぬめる剣を持ち直し舌打ちする。状況は、明らかにこちらの不利だ。


 辺境において突然掲げられた反乱の旗に、王は世継ぎの王子であるイースに辺境へと赴けと命を下した。
 戦の経験がない王子の初陣に似つかわしい、小さな反乱。それは王子に経験を積ませようとした王の親心と思われた。

 王直属の軍から手勢を分け、王子を旗頭に軍は一路辺境へと向った。
 いまだ19歳と年若く無鉄砲な行動をしがちな王子のお目付役としてつけられていた俺も、王子と共に剣と鎧とを取り、従軍するよう命じられた。
軍人上がりで元来無骨、三十路に間もなく手がかかる年齢の割は華やかな席が苦手ときている。
堅苦しい王宮に詰めているよりよっぽど性に合う。俺は喜んでその命に従った。 <> My Lord 2/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:35:03 ID:vdDVQKSU<>  けれど、辺境の地で幾度か敵と剣を交えその首級をあげながら、俺は疑問を持たずにいられなかった。
 その日の戦いが一段落した夜。俺は王子の仮の居所となっている大きな天幕を訪れた。
軽い胴丸を身につけ、愛用の剣はいつでも腰にある。
王宮にいる間は帯剣が許されておらず、剣が無い分軽い腰が酷く不用心に思えて落ちつかなかった。
剣士として鍛えて来た俺が王の目にとまり抜擢され、王子につけられてからというもの、その名誉な職にも関わらず、くさる日々が続いていた。
剣術から体術、兵法などを王子に教える役目を言い渡され、しぶしぶ教えたりもした。
王子はとても優秀な生徒で、教える事は楽しかったが、それでも馬で遠乗りに行くのでさえ許可が必要な王宮の暮らしは、うんざりするものがあったのだ。
王宮の中では俺が俺でいられぬようで息が詰まる。下ろすように言われてほどいていた背の中程まである黒髪も、王宮の外に出た今では、以前のようにきりりと飾り紐で後ろで一つに結んでいる。
今の方がずっと自分らしく、楽に息がつけた。
 唯一の灯りであるランプの炎が揺らめいて、戦場らしく簡素だけれど豪華な調度が置かれた室内を照らし出している。
 俺は絨毯が敷かれた上に腰の剣を鞘ごと抜いて手許に置くと、胡座をかいた。
従者によって運ばれて来た酒には手をつけず、王子へと向き直る。
「この戦、何かがおかしいと思います」
単刀直入に用件を告げる。
「根拠は?」
「……勘、としか」
 俺の言葉に、王子は片頬を上げ皮肉な笑みを浮かべた。 <> My Lord 3/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:36:19 ID:vdDVQKSU<>  まだ成長途上の細身の身体に豪華な軍服をまとい、レイピアを飾りのついた腰紐で吊るし、玲瓏な細面を彩る金髪が炎の光が揺らめくその王子の様は、まるで絵姿のようにきらきらしい。
けれど、侮ってかかると恐ろしい目に合う。その形の良い唇を開けば、出て来るのは目眩がするほどの皮肉と罵詈雑言の嵐だ。
 俺の不確かな言葉に、いつものように棘がある言葉が返るのだろうと俺は知らず身を固くしたけれど、イースは何故か何も言わず顎を軽くしゃくる事で、俺に話の続きを促した。
 これまでの戦闘の中で、王子は心配していた無鉄砲さもきれいに押さえ、鋭い洞察力を見せ軍を率い、まずまずの善戦していた。
 けれど、俺には密かに引っ掛かる事があった。何かがおかしい。
反乱軍は攻めて来ては小一時間ほどたつとサッと引き上げて行くのだ。
それは反乱軍が優勢であっても劣勢であっても同じ事で、それによりどちらも決定的な勝ち負けを決することができず、ずるずると日付けが過ぎて行くばかり。
まるで、時間稼ぎをしているような…。
 けれど思った事を伝えると、彼は笑って俺の懸念を否定した。
「決定的にぶつかれば負ける事があっちにはわかっているのさ。だから、全力でぶつかってこないだけだろう?」
「だが、それにしてはおかし過ぎます」
「お前の言う事はわかった。だけど、お前の考えすぎだと思う、ラッシュ」
王子が俺の名を呼び、結論を出した。そう言われてしまうと俺はもう何も言う事はできない。
「…そうだといいのですが」
気の晴れぬまま、酒にも手をつけずに俺は王子の前から辞した。


 けれど、俺の懸念は当たっていた。やはり罠だったのだ。 <> My Lord 4/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:37:40 ID:vdDVQKSU<>  夜明けと共に突然、多勢の兵士が我が軍へと襲い掛かって来た。
 自軍より少数で、決定的な戦をしかけてこない敵を、どこかで侮っていたのかもしれない。
まだ目が覚めやらぬ中で突然襲われた自軍の混乱は恐ろしいほどで、鎧を身につける間もなく切り捨てられる者さえいた。
なんとか体勢を整え反撃をしようにも、混乱の中で指示を伝達するのは難しい。結果、味方は個々に抗うよりなかった。
 血飛沫が跳ねる混乱の中、俺は王子の天幕を目指し駆けていた。
俺は晴れぬ疑念から軍装を解かず、剣を抱いて仮眠を取るに留めていた。それが皮肉な事に役にたっていた。
閧の声を高らかに上げるその声に目を覚まされて剣を握れば、それで戦う準備は整った。
 襲い掛かって来る兵士を切り捨て血路を開きながら自軍の陣の奥へ走ると、ようやくひときわ大きな天幕が見えた。
「王子!」
叫びながら入り口の布を跳ね上げると、既に軍装を整えた王子が立っていた。無事な姿に思わずホッと溜息を漏らす。
「遅い。戦況は?」
「詳しくは不明ですが、おそらくこちらの劣勢と思われます」
いや、俺が伝えるまで報告がなかったということは、状況は多分俺が思った以上に悪い。
「……伝令は?」
「そこで死んでいる」
見れば、入り口近くに味方の伝令が斬られ横たわっていた。さらにその隣には、伝令を手にかけたらしい敵軍の兵士の身体が転がっている。
急所を一突きにされたその傷は王子が切ったのだろう。教え子の手並みを誉めたくなったけれど、そんな暇はない。
「ここは危険です、移動しましょう」
立ち止まり考え込むイースに、俺は重ねて促した。
「ここは目立ち過ぎます。今すぐ移動を」
「……わかった」 <> My Lord 5/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:39:24 ID:vdDVQKSU<> 俺が立ち上がると、遠くからラッパの音が響き渡った。敵の伝令が大声で叫ばわる声が聞こえて来る。
「王が、崩御された、王が崩御されたぞー!」
剣戟の音が一瞬途切れ、沸き上がるような悲鳴がこだまする。
 俺は弾かれたように顔をあげて王子を見た。彼は真っ青に青ざめ、唇をきつく噛んでいた。
「そんな…」
これだったのか。俺が感じていた違和感の正体は。
軍の約半分が辺境にいる今、王宮の警備はいつもよりも手薄になっている。
その隙を何処かの敵が襲ったのだ。王宮に攻め入られ、そうして、王が崩御された。
 にわかには信じられないが、事実なのだろう。その意味を、俺は重く受け止めた。
息を吐き、苦い唾を飲み下すと、俺は呆然と立ち竦む王子の前に膝をついた。背を伸ばしすらりと剣を抜き、切っ先を自分へと向けて王子へと柄を差し出す。
「ラッシュ、何を」
とまどったように尋ねる王子の言葉を遮り、俺は言う。
「王が亡くなった今、イース王子、貴方様がこの国の王」
先程切った敵の血にまだ赤みが残る切っ先が、俺のすぐ目の前で鈍く光る。
「我が君たるイース王子に、我が命を捧げます。誓いに疑いあれば、今この場で俺を切り捨てて下さい。我が命は貴方のものです。貴方に永久の忠誠を」
正式な剣の誓い。王にしか捧げられないこの誓いを、イースはその青い目に凍ったような光を浮かべて見つめていた。
 軍人の家に生まれ俺は忠誠を尽くす事しか知らない。誓いは俺の根幹であり、それを失えば俺は揺らぐ。
新たな主は目の前にいて捧げるべき剣も手許にある。略式だけれど、この誓いは俺の命に刻むものだ。
「許す」
剣を俺の手から取り柄に接吻をして、イースは剣の柄を向けて俺に差し出した。誓いは結ばれた。
今この時より、俺の忠誠は目の前にいるイースに捧げられる。
返された剣を押し頂き、思いをこめて俺も柄に唇を押し当て、鞘へと納めた。立ち上がる。
「行きましょう」
そっと彼の背中に促すように触れると、少しだけ震えているのが手に伝わって来た。
無理もない、この混乱の中、さらに突然の王の崩御の知らせだ。年若の身にはきっと辛いだろう。
主を守り抜く。この一命に変えても。 <> My Lord 6/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:41:04 ID:vdDVQKSU<>  天幕を出た途端に待ち伏せていた兵士に斬り付けられ、俺は反射的に剣を抜いてその刃を受けた。
いつの間にか天幕も囲まれていたらしい、幾人もの兵士がこちらを睨み隙をうかがっている。
後ろにいるイースに押し殺した声で告げた。
「この天幕の後ろに、貴方の馬がいる筈です。それに乗ってひとまず逃げて下さい」
「ふざけるな。自分の兵士が戦っているのに一人で逃げられるか」
スラリと音をたててレイピアを抜くイースを、俺は目で諌めた。こちらへ向って来た兵士を軽くいなし、キーンという高い音とともに幾度も切っ先が交わされる。
「けれど、このままここにいたら犬死にです。姉姫が嫁いだ隣国へ行き、時機を見るのです」
「だけど!」
聞き分けのないイースの腕を左手で掴み、俺は目の前の兵士に一太刀を浴びせて切り倒すと彼を引きずるように伴い、天幕の裏へと走った。
追い縋る幾人もの兵士達に剣を向けて牽制する。果たして王子の愛馬は枝が大きく張り出した樫の木の下に繋がれ、周囲の混乱を感じ取っているのかおちつかなそうに前足で地をかきながら立っていた。
「乗って下さい!」
「だが、お前はどうするんだ、ラッシュ!」
「俺の事など心配いりません。さあ!」
追い付いた兵士たちに両手でしっかりと握った剣を向ける。五、六人の兵士が辺りを厳しく囲む。
 軽装備の若い兵士が大声を上げながら切り掛かって来た。
その剣の切っ先を薙いで受け流し、地面に剣が突き刺さって体勢を崩した所を切り捨てる。
けれど後からまた新手が増えていく。イースと馬とを背中に守り、長く戦い続けるのは無理だ。
「お前も!」
馬にひらりと跨がり、こちらへと右手を差し伸べるイースに舌打ちする。
判断が甘い。二人乗りなどでこの包囲を突破できるものか。
 息を吸い込み腰を落とした。両手で愛用の剣をもう一度しっかりと握りなおし、十数名にまで増えた敵兵の中へと身を踊らせた。
「いいから行くんだ!」 <> My Lord 7/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:43:23 ID:vdDVQKSU<> それでも馬にたたらを踏ませ、イースは迷っていた。
それを好機と見たか、屈強な体つきをした敵兵がイースへと切り掛かる。
 考えるより身体が先に動いていた。身を翻し、彼と馬との前に出て肉の盾になる。
左腕に、痛みよりも先に熱さを感じた。
鎧の上からでも受け身すら取れなかった刀傷は上腕部の肉まで達し深く食い込む。
「ラッシュ!」
イースの叫びが聞こえた。
けれど、俺は斬り付けられた左腕を引いて庇い、イースの前に足を踏み締めて立ちはだかった。
 痛みに歯を噛み締め悲鳴を必死に押さえる。
剣を取り落とさなかった自分を誉めてやりたいが、未だにイースは俺の後ろにいる。気を散らすわけにはいかない。
 剣を右手だけに持ちかえ、剣の腹で馬の尻を叩いた。
棒立ちになる馬にイースは手綱を引き、数人を蹴倒しながら人垣の向こうへと思いきり馬を跳ねさせた。
悲痛な色を表情に浮かべこちらを一度振り返り、そうしてイースはやっと陣の裏手に広がる深い森へ向けて馬を走らせた。
「ラッシュ……無事でいろ!」
投げられた彼の言葉に声のない笑いで答える。できない約束だった。
 追い縋ろうとする兵士達の前に、俺は立ちはだかる。
「ここは通さない」
長い髪を括っていた紐を右手で引いて解き、口を使って柄を握る拳の上からきつく結んだ。
これで剣を落とす最悪の事態は避けられる。
 ほどいた黒髪が風に舞い視界の邪魔をするが、どうせ剣筋は気配で解る。
腰を落とし兵士共をきつく睨みつけた。
凄惨な顔をしているのだろう。
気押されたように一歩ニ歩と兵士達が下がるので前へと歩めば円はさらに広がった。
「きえぇぇ!」
寄声を上げて切り掛かる男の鎧の隙間を見極め、正確に腹の肉を剣で刺し、ドウ、と倒れ込むその身体から抜き去った刃で別の男の剣を受ける。
ギリギリと体重をかけられ、片手一本の俺は苦しくなる。
ならばと唐突に力を抜けば勢い余って男は前のめりになり、無防備になったその背中を貫いた。
これで二人。 <> My Lord 8/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:46:55 ID:vdDVQKSU<> 「来い」
痛みと失血とが少しづつ感覚を狂わせていくのを、奥歯をぎりりと噛んで耐える。
すでに左腕の感覚は遠くなりつつある。
何が何でもこの者たちを通すわけにはいかない。ならば、早めに決するしかない。
 二人が同時に走って来るので体を躱し、振り向きざまに一人の首をなぎはらった。
噴き出す血潮がもう一人の兵士にまともに吹き付ける。
俺は軽く避けたが、男は目にでも入ったのか慌てて左手で目を擦るその足へと剣を突き刺した。
アキレス腱を切られ叫びを上げて地に転がる男から残る兵士達に目を移す。
使い慣れた筈の剣が重い。頬から流れたのか、口の中に血の味がする。
頭を振り顔にかかった髪を払う。
 鬼神にでも見えているものか。ジリジリと下がるばかりの兵士達に業をにやし、こちらから斬り込んだ。
一番に狙った男の脇から突き出た剣が、俺の剣を受け跳ね飛ばす。それを片足を踏ん張る事で耐え、にやりと片頬を引き上げ笑う。
隊長クラスの装備をまとった男が兵士達の間から出て来た。
きっとこの男を切れば散り散りになるだろう。
そいつと俺とが戦う場所をあけるように、他の者共は遠巻きにしているのだから。
「ラッシュだな。剣の使い手とは聞いていたが、ここまでとは……。こんな時でなくやり合いたかった」
目の前の男が言う。反乱軍とは言え、元は同じ国の兵士だ。
同国の者同士で切りあわなければならない今の状況に胸が痛むが、容赦などできない。
奥歯を噛み締め、もう一度紐で括った右の拳を握りなおす。
目の前の男の気配が変わる。俺は動きに備えひゅっと息を吐く。来る。
<> My Lord 9/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:47:15 ID:vdDVQKSU<>  ギン!とイヤな音をたてて剣がぶつかり合う。
そこそこできる、そう俺は目の前にいる男を値踏みする。打ち込まれる剣を受け流し、なぎ払った剣は跳ね上げられる。
大振りになりつつあるのは剣の重さが辛いからだ。
ニ撃、三撃とも受けるが腕に響くほどの重い剣だった。
これ以上受けると俺が不利だ。体を引き、距離を取り荒くなった息を整える。
 一瞬の静寂。地を蹴り駆け寄るのは同時だった。
剣を最後の力で振りかぶり、すれ違いざまに頭を下げ剣を力の限り振り下ろした。
手に重い手応えが伝わる。後頭部から首にかけて斬られた隊長はその場に崩れ落ちる。
彼の剣は俺が避けた空を斬り、俺の剣は彼の命を断った。
 剣を杖のように地面に刺して俺は立ち上がり、目の前を遮るようにかかる黒髪の向こうに周囲を遠巻きに囲む兵士達を見た。
これで、この先へと進むのを諦めるか。
 その時、突然左肩に激烈な痛みが走った。思わず呻き、地に膝をつき剣にすがる。
左に目をやると、視界に矢が刺さった己の肩と、弓を構えた兵士とが入る。後ろから矢を射られたのだ。
このままでは痛みで戦う事どころか動く事すらできない。
 舌打ちし、痛みに息を乱しながら、解けかけた飾り紐の端をくわえて右手を剣から自由にする。俺は唇をきつく噛み締め震える手で矢の根元を掴むと、一気に引き抜いた。
鮮血が噴き出し余りの痛みに一瞬意識が飛ぶ。
取り落とした矢の矢尻には、赤く肉片がまとわりついていた。
 気付けば、周りを兵士達の抜き身の切っ先がぐるりと取り囲んでいた。
こうでもしないと恐ろしい、とでもいうような状況に俺は思わず失笑する。
 後ろから殴られ、その場に昏倒した。どれくらい、時間を稼げたのだろう。
イースが無事に逃げ切れるようにと願い、そこで意識は闇へと呑まれた。 <> My Lord 10/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:48:42 ID:vdDVQKSU<>  何処からか水が滴る音が響いていた。
 酷く寒く反射的に身を震わせると、脳天まで貫くような痛みに襲われ、闇から覚醒した。
思わず低く呻き声を漏らす。
「ようやくお目覚めか」
その声に目を開ける。石造りの部屋に入れられているらしい。
王宮の地下にある忌わしい部屋の一つだろうか。
目の前には牢番とおぼしき男が二人立ち、俺を見下ろしていた。
 頭を振り意識をはっきりさせようとしてさらに襲った痛みに呻いた。
両腕が頭上でまとめられ天井から下げられた鎖に繋がり、釣り上げられているのだ。
冷たい石の上に両膝をつく形で俺は固定されていた。
左肩はなんの手当てもされておらず、鼓動を打つように痛みを訴えている。
血糊で粘つく髪が皮膚にまとわりつき気持ちが悪い。
軍装は半ば解かれ、下衣を身につけているだけだ。寒い筈だ。
 一人が重そうな扉を開き出て行く。俺が目覚めたと報告に行くのだろう。
「……今、何時だ」
俺の問いを無視し、牢番は馬鹿にしたように鼻を鳴らした。
意識を失ってから、どれくらいの時間が過ぎたのだろう。
窓の無いこの部屋では昼か夜かすらわからない。
気にかかるのはイースが無事逃れたか、それに尽きた。
 何処からか複数の足音が近付いてきた。重々しい軋みと共に入って来た人物を見て、俺は酷く驚いて声を上げた。
「……王!?」 <> My Lord 11/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:53:02 ID:vdDVQKSU<> 入って来たのは、紛れも無くこの国の主でイースの父、エスト王だった。
略装を身につけてはいるが、そのにじみ出る威厳は些かも揺るぎなく、ひれ伏さざるを得ないような圧倒される感があった。
けれど、俺は確かにあの混乱の中で、王は崩御されたと聞いた。疑問が渦を巻く。
「ラッシュ、久しいな。随分良い格好をしている」
場に不似合いな笑みを浮かべて王は言う。自然に頭が垂れるが、思い直して俺はまじまじと王を見つめた。
 偽者などではあり得ない、辺境へ旅立つ日に御挨拶の為お会いした時そのままの姿。
「とまどっておるな?」
笑いを何処かに含み、エスト王は言った。その通りなので俺は頷く。
「簡単な事よ。けれど、それを聞かせるならお前も言わねばならぬ」
王の目が細くなる。笑みを浮かべてはいるが、どこか酷薄な表情で俺を見下ろす。
「イースは何処におる?」
俺は胸の中で沸き上がった疑念を払い落とそうと首を振った。
左肩が軋むように痛むが疑念の方がよほど痛みを伴った。
 けれど、それが真実ならば全ての糸は繋がる。
「何故……です」
王の片眉が上がる。
「何故、王子を捕らえようとなさる。実のお子ではありませんか……!」
「死んで欲しいからよ」
何の躊躇いもなく告げられた言葉に、俺は息を飲んだ。
実の子、世継ぎの王子を、国王が殺そうと死地へと追いやったと言うのか?
「ラッシュ。お前は聡いが、どうもどこか抜けている。そこが愛い所でもあるのだがな。
世はあれが目障りなのだよ。解るか?あれはまもなく成人し、やがて王国を継ぐだろう。
あの絵姿のような美貌に、学者どもが口々に誉めよる才気ばしる英知。
またとない王になるだろうよ。そうして、国民は儂とあれを比べるのだ。
やがて言うだろう、前の王よりもあやつのほうが王に相応しいと」
まるで優しい寝物語を聞かせるような口調で、王は恐ろしい話を告げる。
<> My Lord 12/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:54:23 ID:vdDVQKSU<> 「だから、殺してやろうとしたのだよ。そうすれば民は儂を良い王だと思い続ける。
世が死んでからも世の治世を懐かしみ崇め続けるだろう。なんて素晴らしい事よ」
「……そんな事の為に!」
思わず口を開き、目を伏せた。すると王が俺の髪を掴み無理矢理に顔を仰向かせた。
頭皮と肩のするどい痛みに顔を歪め、王を見つめる。
「貴方は……狂っている」
「そうよ、世は既に狂いの病に犯された病人よ。だからこそ、彼奴が邪魔じゃ。
次の王などあれ以外なら誰でも良い。だが、イースは許せぬ。
彼奴は、世を軽々と超えて行くであろうからの」
王の右手が俺の左肩へとかかる。
血が今もだらだらと垂れる、生々しい矢傷へとあてがい指を突き立て肉を抉った。
「ぐ、あぁぁぁ……!!」
既に感覚すら無かったはずの左腕と肩から激烈な痛みが走る。
痛みに全てが奪われ思考すら止まり、ただ呻く事しかできない。
「ラッシュよ。彼奴は儂が死んだと知った時、嬉しそうに笑ったか?
これで己が王だとでも言いおったか。それとも賢しげに涙のひとつでも零してみせたか。
ああ、考えるだけでも虫酸が走る。総べては計略よ。世の軍は忠誠心厚い兵士が揃っておる。
儂の崩御と嘘をつけば、衝撃に震え抵抗を止めてしまう程にの。あの朝に襲ったのは儂の軍よ。
今頃はあの囮となったちっぽけで有り難い反乱を楽々と蹴散らし、反逆者となった彼奴を、
森に分け入り草をかき分け探索している事だろう」
王の口調は変わらず優しげだ。けれどその指は傷を容赦なく抉り続ける。
俺は痛みに身を捩り震えながら王の言葉を慄然と聞いた。
「お主は良い臣下よ。武術に優れ、その上まっすぐで恐れる事を知らぬ。
この場で殺すのは惜しい。イースの行方を吐け。そうして再び世の為に仕えよ」
「ひぃ、くっ……!」
王の指輪が填められた指先がすっぽりと矢傷に入り込み、固い石が肉をひときわ深く抉った。
痛みに熱さすら感じ、俺は身悶えた。
「答えよ。ラッシュ」
「い、否、否っ!!」
ようやく悲鳴の中で答えを返し、王の指が止まった。俺は激しく息をつく。
全身が冷や汗で濡れている。 <> My Lord 13/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:56:54 ID:vdDVQKSU<> 「言えぬ、と?儂に捧げた剣の誓いを忘れたか」
「……王、私は、戦場で貴方の崩御の知らせを耳にしました」
乾いた咽を唾を呑みこみ湿しながら、俺は荒い呼吸のなかで押し出すように言葉を続けた。
「私の王は、あの時に亡くなりました。ここにおわす方は幻、そう心得ております……っ!」
王は再び俺の肩に埋められた指を捻った。
身体が跳ね、さらに痛みが増すが止められなかった。
「面白い事を言う。ならば良いだろう、この場で死ぬがいい。だが、死ねるのはイースの居場所を吐いてからだ」
爪で内の肉を嬲るように引っ掻きながら囁く。
王の指がおもしろがるように矢傷を弄ぶのを、俺は唇を血の味が滲む程に噛み締め、呻きを抑え耐えた。
「姉姫が嫁いだ隣国にでも行ってるのかと思ったが、おらぬ。お前はあれの行く先を知っている、そうだな?」
俺は力なく首を振った。隣国にはついていないのか。
ならば、俺にも王子の行方は解らない。イースは今頃、何処へいるのだ?
 ……まさか。
 その時、王が爪を立てながら指を引き抜き、俺は痛みに思考を中断された。
「……ぐぁっ……ぁあ……」
ようやく肩から王の残酷な指が外れ、俺はぐったりと身体から力を抜いた。
体重をかけられた手首の鎖がじゃらりと鳴り、吊られた腕が痛むがそれすら王がもたらした痛みにくらべればマシに思える。
<> My Lord 14/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:57:16 ID:vdDVQKSU<>  王が血に汚れた右手を牢番へと差し出すと、心得たように柔らかい白布が差し出される。
それを受け取り両手を拭うと、王は手を打ち合わせた。
再び軋む音をたてて扉が開かれるのを俺はようやく目を上げて見た。
 扉の向こうには下衣だけを身につけ上半身の筋肉をむき出しにした男が待機していた。
あの顔は憶えている。胸糞が悪いと顔をあわせる度に眉を顰めた、拷問係の顔。
「話すまで容赦するな。だが、殺してはならぬぞ。聞き出さねばならぬ、彼奴の居場所を」
王の指示に拷問係は叩頭する。
「死んだ方がマシだと思わせてやれ。世を幻だなどと言う愚か者には似合いだ」
含むような笑いを漏らしながら王は扉を抜けて去った。
再び閉ざされた扉に俺は目を伏せる。今聞いた話が全て夢であればいいと願う。
けれど鎖で吊られた手首が、抉られ広げられた肩の矢傷が、酷く痛み疼き、これが現実だと告げていた。
「さあ、王もあのようにおっしゃられた事だし。楽しませてくれよ?ラッシュ」
嘲るように拷問係は告げる。この男の残忍さは良く知ってる。
俺は目を閉じ、身体を固くして痛みが訪れるのを待った。 <> My Lord 15/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:58:40 ID:vdDVQKSU<>  俺は口を開け息を吐き出し痛みに喘いだ。
息をする事でさえ、体中に刻まれた傷に痛みが走る。
身体を投げ出された姿勢のまま横たえ、俺は寝返りをうつ事すらできず、じめじめとした牢屋の中にぐったりと寝そべっていた。
拷問係の手際は素晴らしく、俺は痛みが堪え難く恐ろしいものである事を思い知らされた。
幾度、舌を噛み切ろうとしたか解らない。
けれど猿轡を填められ、そんな救いは与えられなかった。
 左腕は拷問係によって少しづつ切り刻まれ生爪も剥がされた。
右手は無傷で残され少し自由が効いたが、明日はこちらだ、と告げられている。
剣が持てなくなると思うと体が竦んだ。それは、殺されるのと同義だった。
 俺が吐ける情報など、もとから無かった。
姉姫のいる隣国へ行けと言ったが、そこに王子が向っていないのならば、俺には彼の行き先は皆目見当がつかない。
手傷でも負って何処かで倒れているのかも、と思考が掠めたがそれは必死で打ち消した。
賢い彼の事、何処かに潜伏しているに違い無い、そう願う。
 少しづつ身体を傾け、俺はなんとか俯せになって息をついた。
長い髪が冷たい石の床にざらりと広がる。あちこちから痛みが響いて呻くが、それでもこの方がほんの少しだが楽だった。
 肩の傷には申し訳程度の傷薬が塗られている。
何の情報も引き出せなかった拷問係が、牢番に軟膏を押し付け、それをおざなりに擦り付けられたのだ。
情報を引き出すまでは殺してしまう訳にはいかないから、治療をと言う事らしいが、俺には死がすぐ目の前に迫っているような気がしていた。
<> My Lord 16/17<>sage<>2005/03/29(火) 03:59:45 ID:vdDVQKSU<>  ふと、耳をすませた。水の音だけが相変わらず聞こえる。幻聴か。
……否。ひそめられた足音がどこからか小さく聞こえて来る。
幻聴などではない。誰だ、牢番か。いや、牢番ならば足音を忍ばせる必要など無い筈。
 牢の扉は木製で小窓に鉄柵が入ったものだ。そこに、人の影がさした。
「……いた」
その声に俺は目を見開いた。聞き間違いだと思いたかった。
だが、金属のかち合う音が幾度か響き、扉が開く。
そこにあったのは、馬で隣国へと逃げたはずの、イースの姿だった。
「ああ……酷いな。ラッシュ、私が解るか?」
俺のすぐ脇に膝をつき、低い声で彼が尋ねる。
「イースさ…ま、な、ぜ、ここへ……?」
「いい、そのまま話すな。歩けるか?」
問いに首を縦に振る事で答える。支えてもらえるなら、短い距離であればなんとかなるかもしれない。
「どうして、ここ……が」
「伊達にこの城で生まれていない。この城は私の庭みたいなものだ。抜け道などいくらでも知っている」
差し出された手を、ゆっくりとしか動かない右手を上げて掴もうとすれば、焦れたように先に捕らえられた。
王子の熱い掌の温度が、胸に染みる。
「ラッシュ、逃げるぞ」
探しにきてくれた、こんな恐ろしい危険を犯して。
いろいろ言いたい事はあったが一つとして言葉にならず、俺は頷く事しかできなかった。 <> My Lord 17/17・・終わりませんorz<>sage<>2005/03/29(火) 04:01:28 ID:vdDVQKSU<>  腹に手を差し入れられなんとか身体を起こし、俺がようやく立ち上がるとイースは息をついた。
「行くぞ。出て右だ」
右肩を支えられ牢を出ると、幾つも同じような扉が続いた区画だった。細い石造りの廊下。
そこを支えられ痛みを堪えながら歩く俺の足取りは酷く鈍く、思うように身体が動かない歯痒さに唇を噛んだ。
「そこを左。次をまがって。……ここに入るぞ」
しばらく歩き、今までの牢より少し大きく見える扉の前で彼は足を止めた。
扉を開け、イースは俺の身体を先に入れ鍵を閉めた。
 彼の考えが掴めずとまどいながら見ると、彼は壁際へと俺が寄り掛かれるようにそっと下ろしてくれた。
そうして反対の壁際に膝をつき、嵌め込まれた石の幾つかを拳で軽く叩き何かを探している。
どれかに反応があったのか、ひとつの石にイースが両手を当て、力をこめて押す。
すると、低い音をたてて石は向こう側に抜け、ぽっかりと空洞が姿を現し、俺は酷く驚いた。
「行くぞ」
王子の声に頷き、右手を床について痛みに耐えながらなんとか立ち上がろうとするのを、彼は再び支えて助けてくれた。
なんとか抜け穴に身体を通し、少し動くだけで荒くなる息を整えながら、彼が石を元通りになおすのを見守った。
 空洞の奥に作られた抜け道も壁や床と同じ石で作られており、もともとこの城が出来た時に作られていたものだとわかる。
「王族が捕らえられた時の為に作られた抜け道だ。王宮の外へと通じているんだ。私はこの道を母から聞いていた」
俺に肩を貸しながら、イースが教えてくれた。 <> My Lord 18/17<>sage<>2005/03/29(火) 04:02:42 ID:vdDVQKSU<>  どれくらいの距離を歩いたのか。
薄灯りが差し込む出口から外に出れば、そこは枯れた古井戸の底だった。
上から覗き込んだだけではわからない、井戸の壁面に空けられた横穴と牢とが通じているなど、誰も気がつかぬだろう。
だからこそ、王族の抜け道なのだ。
 丸く覗く空を見上げる。夜だった。新鮮な空気を肺に思いきり吸い込んで深呼吸をすると、肩の傷が酷く疼いた。
 周りに目をやると、傍にはイースが上からかけたらしい縄梯子が残されており、これを昇らねばならない事がわかる。
今の俺には、縄梯子を自力で上がるなど、とても無理だ。一気に力が抜け、座り込んで目を伏せ、心を決めた。
「イース様。俺はここに残ります。どうぞ、貴方お一人で行って下さい」
彼は俺の言葉を聞くと、うんざりしたように大仰な溜息をついた。
「またお前はそれを言うのか。戦場でも俺を逃がし、わざわざ迎えに来てみればまたお前は置いて行けなどと言う。それでは迎えに来た意味がない」
「意味ならあります……。俺が知った事を貴方にお伝えする事ができる。イース様、姉姫様のおられる隣国にはもはや手が回っています」
そう言うと、イースは薄く笑みを浮かべた。
「知っている。王だろう?私を狙ったのは」
彼の言葉に、俺は息を飲む。
「御存知で……」
「気がつかぬ方が馬鹿だ」
「……知らなかったのは、俺だけですか」
「お前だけだろう、お前はどこか抜けているから」
その言葉に思わず憮然となる。
「エスト王にも同じ事を言われました」
苦いものを吐き捨てるように言うと、イースはくつくつと笑い声を漏らした。
そうして、ふとその青い目に真剣な色を浮かべた。 <> My Lord 19/17<>sage<>2005/03/29(火) 04:04:20 ID:vdDVQKSU<> 「はじめから、分かっていたんだ。辺境に向わせるのは私の命を狙ってのものだと。
巻き込まれたのは、お前の方だ。私の不覚でお前に酷い傷を負わせてしまった。……すまない」
俺は頭を小さく横に振った。詫びてもらう必要などない。貴方が無事であったのだから。
 血と赤黒い傷に覆われた酷い有り様の左腕に王子の目が向けられる。
「痛むか。痛むだろうな」
「いいえ……それほどは」
かなり無理をしてそう告げると、イースは座り込んだままの俺の前に片膝をついた。
くしゃくしゃになって肩へとかかる俺の黒髪を撫で、幾筋かを手に取るとそっと口付ける。
俺は彼の意図が解らず戸惑いながら、頭上から薄く月の光の差し込む中で行なわれる美しい光景にただ魅入った。
「……お前が、無事でよかった」
そっと、王子が感に耐えぬように呟いた。
「この有り様ですがね」
眉をしかめる。俺が見つめているのに気付き、王子は少し笑って髪を離した。
「だか、今回の事で、一つだけ良かった事がある」
「…なんでしょう?」
「お前が、私に剣の誓いをしてくれた。私が、お前の主だ。そうだな」
イースはそういうと美しい目を細めて笑った。
 そう。私の剣の主は、この方だ。
 俺が頷くと王子は嬉しそうに笑い、そっと唇を寄せて来た。
俺は瞑目し、その意味のわからぬ私の王からの接吻を、どこか敬虔な気持で受けた。
 そっと離れ、そうしてイースは悪戯っぽく笑った。
「主の命だ。ここにお前を残して行くのは無しだ。無理矢理にでも連れて行く。」
俺は頷いた。それが、貴方の望みならば。
「この国にはもういられない。国外へと出るぞ。見知らぬ土地を旅し、共に行こう。
まあ、冒険はお前の身体を治してからだが。
さあ、やってやれないことはないだろう。この梯子を昇るぞ」
そう言い、彼は立ち上がると右手を俺の目の前に差し出した。
ああ、彼が言うなら、何処にだって行けるだろう。
狭苦しい王宮などではなく、自由な空の下を、どこまでも。
 俺はその手に右手を重ねる。
理由もわからぬ涙が零れ、頬を転がり落ちた。 <> My Lord <>sage<>2005/03/29(火) 04:07:30 ID:vdDVQKSU<>
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途中、長過ぎエラーが出て蛇足が出ました。すみません。
こちらに投下させていただいても長いですね。
場所をとってしまってごめんなさい。
でも、投下できてスッキリしました。ありがとうございました。
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 12:54:46 ID:iI4y492j<> どうもありがとうございましたぁ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 17:03:45 ID:MHx+nNbS<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  感想嬉しかったです‥‥。
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<> 1/3<>sage<>2005/03/29(火) 17:05:46 ID:MHx+nNbS<> 休み時間だ。
俺は友達と、好みのアイドルの話をしていた。(浮気じゃないですよ!)
まあ、俺は先輩が一番だけど☆ミ…って先輩はどこにいるんだ?
あれから恋人になった俺と先輩は、いつも一緒に居た。
たとえ先輩が家の用事でも、後からつけていった。
なんせ白百合のように汚れがなく純粋で綺麗だ。いつ襲われてもおかしくない。
「先輩は?」
俺は友達の胸倉を掴んで聞いた。
「仲間の一人とどっか行った…ってお前ストーカーやめろよ」
友達がはあ、とため息をついた。しかし俺はキニシナイ。
ストーカー?そんなわけないじゃないか。先輩は俺のハニーだ。
そう言いたかったが、先輩のために我慢だ。
「ありがとう!感謝するゾ!ヽ(*^_^)へ=3スタコラ」
俺はまず、屋上へと一目散に走った。
重い扉を開けると、いやに静かだった。
しかしそこには、先輩の気配がした。
どこかの女神ではないかと思うくらいのオーラだ。
そして、あのいやらしい音がしている。
じゅちゅむ〜という音だ。もしかして…。
「せんぱあああああああああい!ヽ(*^_^)へ=3スタコラ」
「にゃあっ!・」
先輩の声がした。
かけつけると、仲間と言いつつ襲う下衆と、白百合のように汚れがなく純粋で綺麗な、俺のハニー、先輩が居た。 <> 2/3<>sage<>2005/03/29(火) 17:07:18 ID:MHx+nNbS<> 先輩は脱がされていて、ベルベットのごとき肌がさらされている。
畜生、先輩の胸の宝石、いや天国への入り口さえ奪おうとしたのか!
「ひいいいいっ」
金髪の男は、情けない声を出して逃げていった。後で復習してやる。
ともかく先輩だ。俺は涙を滝のように流している先輩を抱き起こした。
「先輩、大丈夫ですっスかっ!」
「こっ…こわかったのぉっ・゚・(ノД`)・゚・。」
先輩は俺に抱きついた。
しかし、俺が抱きしめる前に、先輩は自分から離れた。
「でも俺…穢れちゃったから」
「消毒します」
俺は先輩に口付け田。ざらざらとした舌触りだ。
「くゅうっ!」
可愛らしい喘ぎだ。こんな美しくて可愛い先輩を奪おうなんて最悪だ。
俺は、まるでソーメンの様な先輩の髪を撫でた。
次に、先輩の桃のような尻たぶにうっとりと頬擦りした。
先輩のそれは神々しく、白くてきれいだ。
そして、そのきらきら光る天国への入り口を舐めた。
不幸中の幸い、いれられてはないようだ。
じゅちゅむ〜といういやらしい音だけが、屋上に響いた。
「ハ>゙ツ##*-e223-@ h6あ゜л」
先輩の喘ぎ声は、偉大な音楽家の曲のようだ。
先輩の入り口から、どろどろとしたミルクが出てきた。
俺は指を入れて、後ろを鳴らす。 <> 3/3<>sage<>2005/03/29(火) 17:07:56 ID:MHx+nNbS<> ぬるぬるとさせてからではないと、いれられないしな。
ルビーのような美しい、青い瞳を濡らすのは色っぽいが、駄目だ。
ポリシーとでも言おうか。いや、当たり前のことだ。
女神を怪我すことは許されない。
先輩の愛液は、鳴らされて更にどろどろと流れた。
「俺を未知なるワンダーランドへ導いてくれるのは先輩のミラクルホールだけ…」
先輩は林檎のように頬を染めた。
その姿は、100年に一度のいい林檎にも勝るだろう。
「入れますっスよ…」
「うん…///」
ヌプププププププゥゥゥゥ!!!!
先輩の天国の入り口は、いとも簡単に俺のロケットランチャーを受け入れた。
「にゃああああああんっ!メエーッ!メエーッ!」
「先…ぱぱぱっ!ウオオォォォオ」
俺たちは同時に、世界へと旅立った。

消毒が終わった後、先輩はむすっとしていた。
「先輩…そんな浮かない顔して」
「お尻が痛い!痔になったらどうしてくれんのさ!薬塗ってよ!!」
困った女王様だ。
でも、そんな言い草も似合ってしまうほど、先輩は美しい。
「好きですっつ!」
「ばーか(笑」(バカップル!)
俺は、今度からオリーブオイルを買ってからにしようと思った。 <> 3/3<>sage<>2005/03/29(火) 17:09:04 ID:MHx+nNbS<>
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 17:15:08 ID:9Dpg3jdT<> 萎えスレネタは強いなぁ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 17:29:45 ID:MrUn2sLH<> >>584-588
禿ワロタ!!!
>俺は、まるでソーメンの様な先輩の髪を撫でた。
ソーメンてw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 17:54:21 ID:vkmXGZSc<> 100年に一度のいい林檎ワロスwwwwwwwwwwwwwww <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 18:10:55 ID:iITJrInK<> 呼吸困難になるかとオモタ。
尻たぶにお目にかかれるとは、夢のようなミラクルワンダーランドですよ。
萎えネタにしか萌えられなくなったらどうしてくれるんだwww <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 18:24:02 ID:YuLyCA95<> >「にゃああああああんっ!メエーッ!メエーッ!」
>「先…ぱぱぱっ!ウオオォォォオ」
>俺たちは同時に、世界へと旅立った。
ダメだー腹筋いてええええええw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 18:37:13 ID:M6hQJgLk<> ロケーットラァーンチャァーッ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 18:41:56 ID:OqUf869+<> ハ>゙ツ##*-e223-@ h6あ゜л
(;´Д`)??
くぁwせdrftgyふじこ? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 19:30:05 ID:xaa+1VZ0<> 萎えスレ発ネ申、超GJ。だめだ涙出てきたwww <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 20:07:46 ID:Tx2lKIas<> すごい…
どんなに頑張っても萎える!!w
久々にネットで声だしてワロてしまったにゃ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 20:58:18 ID:9taTGb1j<> こんな萎えネタSSですら脳内で
マイカプに変換して読んでしまう自分の801脳が恨めしい…。
ともあれGJ。何かちょっと攻めが好きになってきたw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 21:53:38 ID:en58Yw4a<> い、痛い…笑いすぎて腹が痛い!腹筋割れそう!!
萎えねたすげえな! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 22:04:23 ID:PIMsSTss<> 萎えスレ神、次はそろそろスーパーハカー様の登場をお願いしたいw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/29(火) 22:35:17 ID:gl3LbCyy<> 声を出して読みたいホモ話w <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 01:10:45 ID:xAJSCdpW<> >ヽ(*^_^)へ=3スタコラ
ハライテー <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 19:00:11 ID:IWlLV0OC<> 「兄上、拙者妊娠するでござるっ!!!」スレより参上致しました。

●今までのあらすじ
 裕福な旗本の嫡男「兄上」は、美貌の弟「拙者」を大切に慈しんでいる。
 一方、「拙者」と偶然にも同じ日に生まれた「其」は貧窮した家の若き御家人で、
 容姿も家柄も優れた「拙者」に深い愛憎の念を抱いている。
 ある日、外出した「拙者」は、お供についた「其」に手篭めにされてしまう。
 それ以降「拙者」の様子がおかしいと危ぶんだ「兄上」は「拙者」を問いつめ、
 「拙者」が何者かに陵辱された事実を知り・・・

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  本筋は当該スレ402・407-408・414だモナ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  言葉使い等が間違ってるかもですがご容赦を。
 | |                | |            \
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 兄上、いきなりですか 1/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:01:02 ID:IWlLV0OC<> 「どのような男じゃ?! どのような者が其方を奪ったのじゃ?!」
「う・・・後ろから襲われました故・・・顔は・・・ただ・・・身体の大きな男にございました」
普段の聡明な兄上であれば、拙者の嘘など直ぐに見抜ける筈であるが、
その時の兄上は激情に我を忘れていた。

「か、身体は大事ないのか? その、他に・・・怪我などしておらぬか?」
「それは、恐く・・・」
「念のためじゃ、儂が調べてやる・・・裸になれい!」
兄上は拙者の夜着を掴み、襟元をはだけた。
「あ・・・兄上! み、自ら・・・脱ぎまする・・・」
初めて見る兄上の激しい態度に、拙者は半ば怯えながら帯を解き始めた。

淡い蝋燭の灯りに、真珠のような身体が浮かび上がった。
そのしなやかで危うげな肢体に、兄上は思わず息を呑んだ。
「は、早う・・・下帯も取るのじゃ」
拙者は全身を桃色に染めながら、震える手で下帯を解いた。 <> 兄上、既にブッ飛んでます 2/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:01:42 ID:IWlLV0OC<> 「これで・・・ようございますか・・・?」
一糸纏わぬ姿で兄上の前に立った拙者は、恥じらいの余り目を閉じた。
「う・・・うむぅ・・・」
滑らかに張り詰めた肌に触れ、その吸い付くような感触に兄上の理性は吹き飛ぼうとしていた。

「こちらに尻を向けい、肝心の処を調べてやる」
「そ・・・そのような・・・?!」
「何を言う、傷でも残っていたら事じゃ」
兄上は息を殺し・・・拙者の双丘の奥に息づく、薄菫色の蕾を検分した。

其が付けた傷は既に消えかかり、微かに桜色の筋が蕾に残るばかりだったが・・・
「・・・これはいかん・・・このままでは、膿み果てて尻が腐ってしまうぞ」
「まっ、真でござるか?!」
拙者は驚愕して振り返った。
「落ち着けい・・・儂が薬を塗ってやる。そのままで待っておれ」 <> 兄上、魂胆見え見えです 3/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:02:35 ID:IWlLV0OC<> 一旦自室に戻った兄上は、切り傷に塗る油薬の壷を手にし、再び拙者の部屋に入った。
「そこに手をついて這うのじゃ・・・し、尻を高う上げてな」
命じられ、仕方なく犬這いになった拙者の脳裏に・・・同じ姿勢で操を奪われた時が過った。


『な・・・何をする?! 血迷うたか!』
『おお・・・血迷うておりまする・・・拙者さまが・・・御主が美し過ぎます故・・・』
袴を下ろされ、下帯も剥ぎ取られ、剥き出しになった白い双丘を掴まれ、秘めやかな蕾を指で抉られ、
そして・・・


「・・・あぁ・・・!」
突然拙者を襲ったのは、熱く猛った其ではなく、油薬をたっぷりと含んだ冷たい筆であった。
「・・・う・・・くぅ・・・」
ゆるゆると滑る柔らかい感触に、思わず拙者の芯がぴくりと反応した。

「これ、もっと尻を上げい・・・奥まで塗れないではないか」
変化を始めた芯を隠そうと身を縮めた拙者に、兄上は無慈悲にもそう命じた。 <> 兄上、更に暴走してます 4/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:03:35 ID:IWlLV0OC<> 「うう・・・ん・・・」
兄上は指で拙者の蕾を広げ、更に奥まで筆先を捩じ入れる。
拙者の小さな芯は、もう隠しようもない程に反り返っていた。
「ああ・・・兄上・・・ま、まだでござるか・・・?!」
たまらなくなった拙者は、思わず悲鳴にも近い声をあげた。

「尻の方はもうすぐじゃ・・・なれど・・・」
兄上は再び筆に油薬を含ませ、拙者の硬くなった芯をすっとなぞった。
「ひぃっ・・・!」

「見よ、このように竿が腫れ上がっているではないか」
「ちっ・・・違いまする・・・そ、それは・・・」
「何が違うのじゃ・・・まさか、尻を弄られて春情をもよおしたと申すか」
がっちりと足を押さえ付けられ、筆先は拙者の滲んだ鈴口を襲った。
「ああっ・・・お、お止め・・・お止め下さいませ・・・!」
「ならぬ!」

兄上は筆を投げ捨て、直に拙者の芯を掴んだ。
「ひっ・・・! か、堪忍して下さいませぇ・・・!」
「ならぬ・・・ならぬぞ拙者!」 <> 兄上、特攻しました 5/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:04:44 ID:IWlLV0OC<> か弱い芯を力任せに扱かれ、拙者は悲痛の声をあげた。
「おっ・・・お許しを・・・お・・・!」
「何を申す・・・その男にも、このように嬲られたのではないか?! そ、その上・・・」
兄上は自らの夜着の裾をはだけ、窮屈になった下帯を跳ね飛ばした。

「ああっ・・・?! 兄上ぇ! そ・・・それは・・・!」
「参る・・・拙者・・・力を抜けい!」
「いっ・・・嫌でござる! あ、兄上まで・・・拙者を・・・」
「見知らぬ男は受け入れても、儂は・・・誰よりも其方を想うておる儂は、嫌と申すのか!」
「そうではございません・・・なれど・・・なれど・・・」

抵抗も空しく、兄上の灼熱が拙者の身体を貫いた。
「ああああ・・・!」 <> 兄上、もう止まりません 6/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:05:52 ID:IWlLV0OC<> 「あっ・・・兄上・・・せ、拙者、孕んでしまいまするぅ!」
激しく抜き差しされ、拙者は苦痛とも快感とも取れる刺激に柳眉を寄せた。
「そ・・・それでもよい・・・其方は・・・儂のものじゃ・・・!」
柔らかい襞に締め付けられ、兄上は低く呻いた。

「あに・・・うえ・・・せ・・・拙者・・・弾けてしまいまする・・・」
「なるまいぞ・・・拙者・・・ま、まだ・・・」
兄上は拙者の芯を強く握り、容赦なく動きを速めた。

「なるまいぞ・・・う、ううっ!」
「あ・・・兄上っ・・・あ、あにうえぇっ・・・!」


ややあって・・・兄上は拙者の奥に、拙者も兄上の掌中に果てた。 <> 兄上、全然我に返ってないってば 7/7<>sage<>2005/03/30(水) 19:09:28 ID:IWlLV0OC<> 「済まぬ・・・このように乱暴をするつもりでは・・・」
したたかに邪念を吐き出し、ようやく我に返った兄上は
黒髪を千々に乱し息も絶え絶えな拙者を、その腕に抱き寄せた。
「兄上・・・拙者は・・・本当に孕んでしまったのではござらぬか・・・?」
まだ意識が朦朧と漂っている拙者が呟いた。

「・・・心配せずとも良い。万が一、其方が孕んだとしても・・・それは儂の種じゃ」
「あ、兄上・・・」
「もう離さぬ・・・もう、誰にも拙者は渡さぬ・・・」
兄上は拙者を抱く腕に力を込め、拙者も細い腕を兄上の首に回した。



『何れ、其方を傷つけた狼藉者を探し出し・・・きつい責めを負わせねばならぬ、のう・・・』
拙者の白い首筋に唇を押し付けながらも、兄上の胸中は復讐の炎に燃えていた。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 19:10:07 ID:IWlLV0OC<>  ____________
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 | |                | |           ∧_∧ しかし、兄上返り打ち(?)のヨカーン
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 19:11:54 ID:Ha3K7aC8<> 402タン!GJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 21:18:02 ID:AB5kvqVW<> 拙妊キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
出張待ってたよ〜!ハァハァ萌えをありがとう! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 21:53:26 ID:m0TTNpZ2<> >562
もの凄い勢いで萌えた(;´Д`)ハァハァ
漏れの中でネ申決定。
ところで元ネタあるみたいだけど、どうかヒントを下さい…
さっぱりわからない_| ̄|○ <> 風と木の名無しさん<>sage拙者<>2005/03/30(水) 22:03:59 ID:Ha3K7aC8<> >614
板検索してみそ? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 22:31:16 ID:8EIv74IM<> >603-611
名前欄のネタにもワロス <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 22:33:57 ID:Ms1WHFbt<> 兄上禿ワロスw <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 22:54:25 ID:CfbTybIx<> >615
>614のレスアンカー見てみそ? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/30(水) 22:55:28 ID:Ha3K7aC8<> いやん♪スマソオオオオオオーーー <> 614<>sage<>2005/03/31(木) 01:52:29 ID:rB+Q7WQO<> >562
あれから探しまくって本スレの見当はつきました。
続きの構想あるなら是非是非お願いします!(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/31(木) 19:41:05 ID:CMgcAJ20<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    | 新/必/殺シゴトニン
                    | 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人
                    | フライングお花見ネタだモナ
                    |
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 本日、江戸(東京)の開花キター 
 | |                | |            \
 | | |> 再生.        | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧  
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ハナヨリ ダンゴ
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
桜にryネタに挑戦してみました。 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 1/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:43:17 ID:CMgcAJ20<> 春の花見は江戸の一大娯楽である。梅の季節が過ぎ日々の風も暖かくなると、
皆そわそわと桜の枝を気にし始め、蕾は固いかもう綻んだかと毎日のように会話が交わされる。
武家や豪商の大掛かりな花見もそこここで行われるが、なんといっても庶民の賑やかな花見は春の風物詩だ。
手弁当や酒、それが苦しいなら沢庵と番茶でと、思い思いの御馳走を手に桜の下へと足を運ぶ。
さまざまな出店が客を引く声が響き、「茶番」と呼ばれる芝居を披露する役者に拍手が起こり、
この日のために着飾った女たちが華を添える。
花見の日ばかりは少々の乱痴気騒ぎも大目に見られ、取り締まる側の役人もちゃっかりお裾分けに
ありつきながら、仕事にかこつけて花見を楽しむ。
日頃の憂さを忘れて、訳もなくうきうきする気分のままに春の訪れを祝うのだ。

越/前掘の三味腺屋、ユウジも出稽古先の要望を受け、愛用の三味腺を手に花見会場へ向かっていた。
すれ違う人々もどこか浮かれ気分で足取りが軽い。ちらちらと視界に花びらが舞い始めると、
やがて見事な桜並木が悠然とその枝を広げてユウジを迎えた。
すでに大勢の町民たちが集まり、早くもあちこちで宴会が始まっているらしく調子はずれの歌も聞こえてくる。
少々早く来すぎたか。ユウジは茶店を探して首をめぐらせた。
茶を一服、いや、できれば上等の酒を一杯引っ掛けたい気分だった。
しかし、満開に時期を逃すまいと詰め掛けた人々で、どこもかなりの混みようである。
茶屋の娘たちの声が忙しく飛び交うのを耳にしているだけで疲れを感じ、
ユウジは一旦その場から離れた。 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 2/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:45:56 ID:CMgcAJ20<> 桜並木から程近く、林を越えた奥へ、ユウジは鼻歌を歌いつつのんびり歩を進めた。
いつもはあまり足を向けない地域である。濃い緑に囲まれた中にぽつぽつと家が並び
落ち着いたたたずまいを見せている。古いが重厚な造りの家々は、どれも邸(やしき)というには
小さく、財産のある家の別宅として使われているものが多い。
そのためか、花見の喧騒が嘘のように静けさに包まれ、緑の匂いが涼しさを引き立てていた。
人の気配のない場所を気の向くまま歩いていると、突然目の前に大きな薄桃色が現れた。
小ぢんまりとした家の庭に一本、忘れられたように立つ桜の古木。
満開一歩手前の花をふんわりと纏って、小ぶりの木ながら精一杯枝を空に伸ばしている。
ここまで来る者もない、時折鳥の声がするだけの場所にはひどく似つかわしい姿だった。

その下に、木綿半纏と長い脚。
ぼんやりと花びらの散る空間を眺め、足を投げ出して座るカザリ職人が一人。
花びらが遠慮なく手足に降りかかる中、それを払う様子もなくただ座っていた。
ユウジは一瞬言葉に詰まった。
何の気なしに踏み込んだ場所で、見知った人間を偶然見つけたということもある。
それ以上に、いつもなら気配に気づかぬ筈のないヒデの様子に言葉が出なかった
黒い瞳はこの世から離れてしまったように遠くを見ている。音のない空間で
風景の中に溶け込んでいる姿には、確かにそこに在るという実感が乏しかった。
ユウジは気を取り直し、声をかけた。
「よう」
大きな目が見開かれる。髪に花びらをくっつけたままのヒデがこちらを見た。
ようやく我に返ったのか、照れくさそうに大きく伸びをする。
「こりゃまた、いい場所知ってんな」
「ここのご隠居が亡くなってな、それから空き家なんだ。誰も来ねえから寂れる一方でさ」
そこは、庵と呼ぶには大きいといった具合の質素な家だった。質のよい木材が使われているのだろう。
無人となった今も、濡れ縁や柱には品のよい艶があった。 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 3/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:47:15 ID:CMgcAJ20<> 「三味腺屋、お前ェも花見か」
「まあ、そんなとこだ。花見の席で一曲弾いてくれって頼まれてな。
 どうしても断れねえ相手だ、まあ仕方ねえ」
「へえ」
「そっちこそ男一人かよ。若えモンが寂しいね」
「五月蝿えな。こっちは仕事でそれどこじゃねえんだよ。花見に合わせた簪の注文が多いんだからな」
「それがこんなところで油売ってていいのかよ」
「息抜きだ。それに、こうして桜を眺めてると、いい細工が浮かんでくる。
 ずっと閉じこもってると頭が回らなくなンだよ」
「なるほどな」
ヒデの隣の包みに目をやりながら、ユウジは相槌を打つ。
どう見ても一人分には多い握り飯と竹筒。誰に持って来たのやら。
「お前ェこそふらふらしてちゃ拙いんじゃねえのか。姉さんたちがお待ちかねだろ」
「まだ間がある。静かに花見も悪かねえさ」
言いながら、ユウジはヒデの隣に腰を下ろした。静かに見たいなら何もここでなくてもいいのに、
とヒデは不思議そうな顔をしながらも、特に何も言わず再び幹に背を預けた。
さらさらと風に鳴る枝、そして花。ちらちらと降る花びらは時間を忘れさせるようにとめどなく舞い続ける。
言葉もなく、それでも心地良い空気の中で二人はただ花を、緑を、空を眺めた。
ふと、視線を感じてユウジは向き直った。
「何でえ」
「いや、色男ってえのは絵になるもんだなあと思ってさ」
柴犬のような表情でそんな台詞をけろっと言うヒデに、ユウジの動きが止まる
「…鳩が豆鉄砲食らった顔すんなよ」
笑ってヒデは肩の花びらを払った。
実際、過ぎるほどに整った容貌と趣味のいい着物は、桜を背負うとこの上なく目を惹いた。
女たちが騒ぐのも無理はないか、とヒデでも素直に思ったからそう言ったまでである。
「お前ェにもようやくわかったか」
「言ってやがるぜ」
くすくす笑う顔はあまりに無邪気だ。なんとか余裕を見せて返したものの、
ユウジはどうにも落ち着かなかった。 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 4/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:48:13 ID:CMgcAJ20<> 先ほど一人で座り込んでいたヒデの表情が頭から離れない。
花びらに巻かれるままただぼんやりと中空を眺める目は、恐ろしいほどに澄んでいた。
黒目がちの瞳は、癖っ毛の下から上目遣いに見られるたびに違う色を見せる。
あるときは仔犬のようであり、無垢な少年のようであり、また闇夜と同化する冷たい黒でもあり。
その見慣れた黒い目が、見たことのない色を浮かべて桜に巻かれていた。
そのまま消えてしまうかもしれない。そんな馬鹿な考えが頭をよぎった。
馬鹿だとわかっていながら、声をかけていた。

「桜の木の下には…死体が埋まってるって言うの、知ってるか?」
枝の先を見つめたままま、ふとヒデが口を開いた。
ユウジは見透かされたかと内心どきりとしたが、そ知らぬ顔で返す。
「ずいぶんと物騒な話だよな。この桜色は、死体の血を吸った色だってんだろ?」
「血を吸って、こんな綺麗な色になるのかな」
花びらをひとつ手に取って見つめる目は、さっきの遠い目だった。
「そんなこと考えてたのか、一人でよ」
ユウジのからかうような口調に、僅かにヒデは笑う。
「でもまあ、夜桜を見てるとあながち嘘じゃねえのかもしれねえと思うぜ」
「夜桜、か…」
夜桜見物の時間も過ぎた、誰の気配もない漆黒の夜。その闇を切り裂くように咲く夜桜は、
昼とはまったく違った顔を見せる。人々が愛してやまない可憐かつ勇壮な姿が偽りだというように、
妖しく、いっそ凶悪なその美しさを見せつける。
何かの制御が外れてしまったような、恐怖さえ感じる夜桜に、訳もなく戦慄を覚えたことがある。
根元に埋まる死体からすべての血を啜り、いつかは真紅に染まるのだろうか。
「俺たちはどんなに血を吸っても、桜にはなれねえんだな…」
微かな呟きは、花のさざめく音に紛れそうなほど小さかった。
「ヒデ…」
「あ、いや、何でもねえ。忘れてくれ。俺もう行くわ」
自分でも意図せずに口から出たらしく、ヒデは慌てたように立ち上がる。脚から花びらがさらさら零れ落ちた。
「待て」
咄嗟に手を掴んでいた。ヒデが目を丸くしてユウジを見る。
「何だよ」
掴んでからしまった、とは思った。だが掴んだならもう仕方がない。 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 5/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:51:41 ID:CMgcAJ20<> 立ち上がりかけの不安定な姿勢から、思い切り腕を引かれたら倒れるしかない。
力強い両腕が後ろからヒデを捕らえる。その力にヒデは反射的に身構えた。
だが、すぐに詰めた息を吐いた。
「おい──」
「黙ってろ」
「誰か来たら!」
「誰も来ねえんだろ?」
いつもの飄々とした口調。そこにわずかな違和感がある。ユウジにしては珍しい。
気づけば片方の肩がむき出しにされていて、密着した体温をより高く感じた。
ヒデはその素早さに呆れつつも感心した。
「昼間ッから盛ってんじゃねえよ。どうせこの後よりどりみどりなんだろうが」
「お前ェがいい」
低く囁かれ不覚にもぞくりと腰が疼いた。肩に熱い舌と唇が繰り返し触れ軽く食んでいく。
噛まれてるわけでもないのに、そこがじりじり灼けるようだ。
喉を逸らし、乱れた息が漏れた。
腹掛けの結び目が解ける音が妙に大きく聞こえる。胸が空気に晒されて一瞬ひやりとした後に
熱い手がすかさず差し込まれた。繊細な撥さばきも、人ひとり吊り上げる怪力も、
同じこの手が生み出している。その手が今は明らかな劣情をもって肌の上をすべっていく。
不意にヒデの身体がくるりと反転させられ、桜の幹を背にユウジと向き合う形になった。
いつも目元涼しい男に真っすぐ見据えられ、その奥に篭った静かな熾火を垣間見て
欲情してもいい男は決まるものだなと考えているうちに、あっさり唇を塞がれた。
「…っは…」
いつもながらこいつは上手い。黙っていれば腰砕けにされそうな愛撫が背中に腰に、気づけば太腿に与えられる。
満開の桜の下で男二人が昼間から絡み合ってるなんて、笑い話にもならない。
が、頭のどこかで悪くないかと考えていることにもヒデは気づいていた。
深く浅く、巧みな接吻けが首筋へ移動し、胸まで降りて執拗に往復する。
脚からきわどいところを通り、帯に手が掛かった。

「…ここまでだ」
「…畜生」 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 6/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:53:56 ID:CMgcAJ20<> 長い指がユウジの手にそっとかかる。ただ添えられただけの手に、ユウジは潔く身を起こした。
晒された肌の上にも桜が落ちて、紅潮した身体をなまめかしく際立たせる。
無意識に目を逸らしているうちにヒデはさっさと身支度を整え、既にいつもの様子と変わらない。
施される愛撫のままに喘いだ顔も、降り止まぬ桜に捕らわれかけていた瞳も、微塵の名残もない。
夜桜のようだ、とユウジは気障ったらしいことを考えた。
自覚があるのかないのか、自分を惹きつけてやまないあの目は、ときに思いがけない色を見せて
こちらを動揺させる。少年のような容貌に隠された姿は、まだ他に幾つあるのだろう。
「さて、行くか」
ユウジは三味を手に立ち上がった。少しばかり遅れたかもしれない。急いだほうがよさそうだ。
「三味腺トチっても俺のせいじゃねえからな」
「俺はそんな間抜けじゃねえよ」
思わせぶりな言いざまにユウジはやれやれと肩をすくめた。まったく熟練の遊女よりタチが悪い。
ひらひらと手を振って、広い背中が生垣の向こうへ消える。やがて足音も聞こえなくなった。
「真っ昼間に大の男を押し倒す奴のどこが間抜けじゃねえんだよ」
ひっそり呟いた声は、桜だけが聞いていた。


それからしばらくして、木戸がきしむ音が反対側から聞こえた。くたびれた茶の羽織がのっそりと現れる。
「よう。遅かったじゃねえか」
「花見客の整理に手間取っちまった。交代時間なんざ守られやしねえ」
「へへへ、ご苦労さんですね旦那」
差し出した竹筒の茶を呷り、モンドはぐっと両腕を伸ばす。
「あいかわらず空き家か」
「ああ、そのまんまみてえだ」
この家の桜のことはモンドから教えられた。見廻りをさぼってそぞろ歩きの際に茶をご馳走になったらしい。
一人で住んでいた物腰柔らかな老人は、名のある家の隠居と思われる品性を感じさせる人物だった。
よいカザリ職人を探しているという老人にモンドはヒデを引き合わせ、彼は生まれたばかりの孫娘の簪を注文した。
だが、それを受け取ることなく老人は世を去った。不治の病を患っていたと聞かされたのは葬儀の晩だった
「あれからふた月か。ご隠居もどっかで花見してるかな」
「ちっこい孫の傍だろうよ。なにせ見えねえんだから好きなだけ引っついていられる」
「はは、そりゃいいや」 <> 三味腺屋+ハ丁堀×カザリ職人 7/7<>sage<>2005/03/31(木) 19:54:51 ID:CMgcAJ20<> 「やっぱりお役目なしで見るもんだな、桜は」
握り飯を手に上機嫌なモンドに、ヒデも倣って一口齧った…ところで、そっと視線を落とす。
モンドの右手がヒデの腰をがっちりと捕らえている。
「……何だよ」
「この見事な桜の下で、随分と粋な花見じゃねえか。なあヒデよ?」
顔は前を向いたままの空々しい口調が、何を言いたいのかは明白だ。
「…出歯亀してたんじゃねえか」
ヒデはばつが悪そうにそっぽを向いた。右手がだんだん嫌な動きをし始めたのは放っておくことにした。
「どうせ感づいてたに決まってやがる。いい度胸だぜあの三味腺屋」
怒る方向が違うとため息が出るが、それでもこんな顔が見られてなんだか面白い。
嬉しいのかもしれない。
「おう、ヒデ」
「今度は何だよ」
振り向きざま唇に噛み付かれた。握り飯に詰めた梅干の酸味を舌に感じる。
珍しく余裕のない接吻けにヒデの呼吸が上がる。背中にしがみつく手に少々嗜虐的な気分を味わいながら、
モンドはわざと荒々しく貪った。
「何だよ…」
目元を染め掠れ声のヒデが、困ったように眉を寄せモンドを見上げる。
「今夜は夜桜見物だ」
「…仕事しろよ」
続けて低い声が耳元に届く。
「逃がしゃしねえぞ、覚悟しとけ」
「おっさんが無理してんじゃねえや」

呆れたように返す声は、それでもどこか楽しげだった。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/31(木) 19:56:03 ID:CMgcAJ20<>  ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ 停止        | |
 | |                | |           ∧_∧  
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )ダンナ ナニシテンダヨ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
なんかカザリ職が黒い… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/31(木) 21:25:39 ID:AuelHZ3m<> キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
禿萌えです。姉さん。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/31(木) 22:18:42 ID:/+vqVVuQ<> 同じく禿萌え!!!
イ士事人料払ってないのにイ士事人キタ━━゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚━━ ッ ! ! ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/03/31(木) 22:38:00 ID:If60/0a+<> >>621-629
ヒデたん(;´Д`)ハァハァGJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 00:20:28 ID:apRJJInN<> なんか三味腺屋が不憫に思えてきた。 <> 「フキゲンナジーソ」 カシタ×キョージュ<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:25:24 ID:dFRganj6<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  げちゅくドラマ「腐気元なジ―ソ」月券田×三並腹
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  どうにもこうにも纏まらん
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ グダグダデスガナ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |

突発的にモエがやってきたので書いてみましたが、
このドラマ前回と最終回しか見ていないのでキャラが全く掴めていません・・・
あと「カエル」が出てくるので苦手な方はスルー <> 「フキゲンナジーソ」 1/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:26:38 ID:dFRganj6<> 今、俺の部屋に月券田がいる。
話がある、とアポも無しにいきなり家にやってきた。
全くもって無礼なやつだ。お茶なんか出さないからな。
「で、一体何のようだ?俺はお前と違って忙しいんだ。
貴重な時間を提供してあげているんだから、それなりの用件なんだろうな」
"あげている"の部分を妙に強調して喋る三並腹に、月券田は思わず苦笑した。
「相変わらずのキャラですね。まあ、俺にとっては大事な用ですよ。
 貴方はどうかわかりませんけど」
物珍しそうに部屋の中を見回しながら、間の伸びた喋り方をするこの男。

こいつといると・・・イライラする。

「早く本題に入ってくれないか」 
「・・・彼女、一緒に行かないんですって?」
話はやはりイニ子のことか。
青居イニ子。俺の婚約者だ。
俺は仕事でしばらくの間オーストラリアに行くことになった。
そこに一緒に来て欲しいと頼んだが、彼女は研究の道を選んだ。
仕方がない。彼女にも目指す道があるのだから。黙って送り出すのが男というものだ。

・・・でも本当は、本当はついてきて欲しい。俺だけのものでいて欲しい。 <> 「フキゲンナジーソ」 2/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:27:46 ID:dFRganj6<> そんなこと口が裂けても言えないがな。特にこいつには。
だから俺は努めて冷静に答えてやった。
「ああ、彼女がそう決めた。彼女の人生だからな」
「ふーん」
こいつの眼は全てを見透かしているような、そんな眼をしている。
俺はこの男が嫌いだ。
何よりこいつは、イニ子のことを狙っている。発情している。雄、だ。

「俺のいない間にイニ子に手を出そうなんて考えるなよ」
「どうしよっかなあ。俺、彼女のこと気に入ってますから」
「やめておけ。言っておくがお前の手に負える女じゃないぞ、あいつは」
「それはあんたも同じでしょ?」
「お前よりは幸せにする自信はあるね」
「まあ、それはどうでもいいんですけど」
どうでもいいのかよ!
お前の話はこのことではないのか・・・? <> 「フキゲンナジーソ」 3/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:28:37 ID:dFRganj6<> 眉を顰めて不愉快そうな顔をしてみせる三並腹に、
気づかないのか気にならないのか何故か勝田は口元に笑みを浮かべる。
「俺、最近気になる人がいるんですよ」
「おお、それは良かったじゃないか。その彼女と遺伝子を残せばいい」
「彼女って言うか、彼・・・なんですけどね」
意味ありげな視線を寄こされ思わず眼を逸らした。
・・・嫌な予感がする。逃げたほうがいい気がする。そうだ、逃げよう!
素早く立ち上がろうとした俺の肩をあいつの両手が押さえ込んだ。
「何す・・・」
「まだ話は終わってませんよ」
息のかかる距離で覗き込まれると、自分の体が熱くなっていくのがわかった。

「しかもですね。そいつがまた、すっげえ最低なやつなんですよ。
 データを改竄するし、それがバレても平気な顔で学者してるし、
 挙句の果てに浮気がばれると遺伝子のせいにしたり」

そんな「最低な男」の話を嬉しそうに話すお前は何者なんだ。

いや、それよりも
「・・・いまの、どこかできいたことがあるはなしだ。
 というかおれのことのようにきこえるんだが・・・」
つまり、こいつのきになるあいてって・・・おれ・・・おれか?
どういうことだ?わけがわからない。
ぜんぶひらがなだ。かんじへんかんができない。ああ、いまおれのみになにがおこっている? <> 「フキゲンナジーソ」 4/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:29:37 ID:dFRganj6<> 「あ、わかりました?」
「ああ、わかりたくなかったが。・・・おい、この手は何だ?」
気がつくとシャツのボタンは外され、何故かこの男の手が俺の胸を触っている。
「どういうつもりだ?」
「とりあえず、求愛行動・・・?」
「待て。俺は雌じゃない、お前と同じ雄だ。それに―」
「えーと、もしかして俺のこと嫌い?」
「嫌いというか・・・」
そういう次元の話ではない。
それに俺がまだ喋っていたんだ。人の話は最後まで聞きなさい。
「大体お前こそ俺のことが憎かったんじゃないのか?
 今日の昼にそう聞いたぞ、俺の耳は。今日の昼だぞ、昼。
 それが何故夜になったら俺のことが好きになってるんだ?」
「んー、なんでだろ?」
「・・・・・・」
「それよりもさ、明日オーストラリアに行くんでしょ?最後の夜、俺に下さいよ」
「なっ・・・」
「いいじゃないですか。最後だし」
「・・・さっきからお前の言っていることはまるで道理に合っていない。
 それに最後と言うが、俺は秋になったら日本に帰ってくる」
「俺のために帰ってきてくれるなんて嬉しいなあ」
「違う!お前の脳はどんな構造をしているんだ?
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おい、手の位置がおかしくないか?」
「そう?」
「あるべきところに帰りなさい」
「んー、でもあんたのココ反応してるよ?」
「・・・・・・刺激されれば反応する、それだけのことだ。相手が誰であろうと関係ない」
「ホントに?」
関係ない・・・ハズだ。
確かにこの世界には「遺伝子では説明できない何か」 がある。
しかし今の状況がそうだとは思えない、思いたくない。 <> 「フキゲンナジーソ」 5/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:30:39 ID:dFRganj6<> 「俺がお前に発情するとは思えん」
「俺はしてますけどね、あんたに」
「俺はボノボじゃないぞ!」  (注・ボノボとは同性同士でやっちゃうサルです)
「ボノボってなんすか?まあ、とりあえず試してみるということで、ね」
そう言うと勝田は三並原のズボンのベルトに手をかけた。
首筋をなぞるように愛撫しながら器用にベルトを外しズボンを脱がせる。
「もう・・・やめろ」
この場から逃げ出したい。なのに体が動かない。何故なんだ。
まさに蛇ににらまれたカエル・・・俺はカエルか?
嫌だ、カエルは嫌だ。両手両足を虫ピンで刺され、メスで腹を切られるんだ。

「・・・何か変なこと考えてませんか?」
「ハ!・・・そういうお前こそ変なことをするのはやめろ」
「あんたこそ集中してもらえません?」
「何にだ?」
「変なことに、ですよ」 <> 「フキゲンナジーソ」 6/6<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:33:03 ID:dFRganj6<> 「男同士の交尾って、生物学的にどうなんでしょうね?」
「・・・・・・」
「まあ俺にはどうでもいいことだけど。気持ちよくなれればそれでいいと思いません?」
「・・・思わん。はやくどけ」
「抵抗されると燃えるタイプなんですよ」
耳元で囁きながら、三並腹の下肢に伸ばしていた手に少し力を込めた。
「な、あっ・・・や・・・めろっ・・・」
「言っときますけど、俺が悪いんじゃないですよ。
 俺の遺伝子がそうさせているんだから。遺伝子のせいですよ?
 あ、もしかしたらあんたから発生されるフェロモンのせいじゃないかなあ」
難しいことはわからないんですけどね、
と眼を細めながら愉しそうに笑うこいつを殴らなかったのは、
それはひとえに俺が「大人」だったからで。
そして、今の状況が・・・思いのほか・・・不快ではなかったからだ。
いささか不本意ではあるが。
それに、自分がこんなふざけた生物に惹かれはじめているのは遺伝子のせいだ。
遺伝子が悪い。俺は断じて悪くない。
そう結論付けた三並原は本能に従って月券田の背中に腕を回した。 <> 「フキゲンナジーソ」<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 08:34:53 ID:dFRganj6<>  | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧  オロオロしながら書いた
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )   今は再放送を待っている。
 | |                | |       ◇⊂    ) __  多分ないだろうけど。
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 風と木の名無しさん<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 15:23:02 ID:mBA29xoS<> もももも萌えた!GJです!教授カワエエ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>皇紀2665/04/01(金) 18:18:41 ID:hW3C51Ky<> おぉぉおお…ジーンで萌えが読めるとは…!!
GJ!!!!
最終回のもやもやが一気に萌えに転換されたよ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 01:53:37 ID:4KipJNTI<> 萌えた!凄い!
可愛らしいですなキ/ョ/ー/ジ/ュ!!
ちょっとしか見たこと無いが萌えた(*´Д`) <> 風と木の名無しさん<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 05:00:22 ID:CRK4zAzW<>                     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  某珈琲cmのリッチ兄弟モナ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  体育科教師弟×技術科教師兄
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 需要あるのか?
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ <> 1/3<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 05:01:14 ID:CRK4zAzW<> 「ホラ、サバの味噌煮っていうのはこうやって作るんだよ」
「あー、一緒に煮るの」
グツグツと鍋の中で似えるのは、甘辛く味付けされたサバの味噌煮。
お世辞にも広くは無い台所でそれを満足げに見つめるのは、一見してそのスジの方かと勘違いしそうな雰囲気の男と
その男の背後に立つ、背が高くて長髪のちょっとつかみ所の無さそうな不思議な風貌をした男。
彼等は、近所では仲良しで有名な「リッチ(要日本語訳)兄弟」である。

そして何故今彼等がサバの味噌煮の前でこんな会話を交わしているかというと
以前弟、(背の高い長髪の男の方)が兄のためにサバの味噌煮を作ったのだが
それが茹でたサバに味噌をかけるという、味噌煮というヒントまでをも
豪快に無視した一品を作ったのだ。
兄は可愛い弟のためどうにか完食はしたものの、もう一度あれは食べたくは無い。
そういう訳で今夜は兄が正しいサバの味噌煮を弟に披露していたのだ。

「味見てみろ」
「・・・・・・・あ、美味しい」
「今度作ってくれるときは、こうやれよ」
「うん、分かった」
兄に味見に使った小皿を返しながら、弟はニコニコと笑って頷いた。
その笑顔と「美味しい」の言葉に兄は満足して、あと少し味を染み込ませるためには煮込んでおくかと兄は一息つく。
「兄ちゃん」
「っ、と、何だよ」
「いや、今ある喜びをかみ締めてるの」
「は?」
<> 2/3<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 05:02:11 ID:CRK4zAzW<> 突然背後に立っていた弟から抱きしめられ、兄は困惑の表情を浮かべる。
けれど弟はそんな事お構いなしに、自分よりも小柄な兄の体を抱きしめて兄の温度を感じていた。
「子供の頃から、兄ちゃんこうやって飯作ってくれたよね」
「そりゃ、母ちゃんは仕事で忙しいし、俺とお前の二人きりだったら俺が作ることになるだろ、普通」
「うん、あの時はあの時で凄い嬉しかった」

まだ子供の頃は兄のほうが弟よりも背が高く、弟はじっと台所に立つ兄の背中を眺めていた。
時折食器を出せとか、調味料を取ってくれと言われると
自分のことを忘れていないという事と、大好きな兄が構ってくれるという事に物凄い喜びを感じていたものだ。

「今は違うのか?」
「うん、今はこうして抱きしめられるんだもん」

子供の頃だったらこうはいかない、胸に兄の体をすっぽり収めるなんて。
「兄ちゃん好き」
「・・・・っ・・・・何だよ突然」
「照れた?」
「照れてねーよ、知ってるってそんな事」
「じゃ、兄ちゃんは?」
「に、兄ちゃんだって・・・・・・お前の、事」
兄は顔を真っ赤にして言葉を詰まらせる。
弟が今自分に向けていった好きは、明らかに兄弟間で使われる純粋に家族としての好きではない。
もっと違う衝動や欲求がからんだ好きだ。
さっきよりも弟は抱きしめる力を強めて、兄が耳元が敏感なのを知っていて
わざと口元をあにの耳に近づけて喋ってくる。
「兄ちゃん好き」
「っっ・・・・・」
思わず顔を俯かせてしまう。目に映るのは鍋の中で煮詰まっていくサバの味噌煮。
ああ、火を止めなければと思うけれどどうにもこうにも、体に力が入らない。
「俺も、好き・・・・・だよ」
兄が観念したように呟けば、弟はにっこりと笑う。 <> 3/3<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 05:02:42 ID:CRK4zAzW<> 兄は昔から弟には甘くて、普段は兄に従順な弟ながら
押すところではどんどん押してくる弟に、兄は勝てたためしがない。

「ちょ、お前、今こんなところで」
「大丈夫、ガスはちゃんと消すから」
「そうじゃなくて」
「いいじゃない、母ちゃんなら友達と温泉旅行だし、明日は土曜でしょ?俺達二人しか居ないんだから」
ね?
耳を甘噛みされて、そのまま頬に口付けられる。
自分よりもはるかに背の高い体育科の教師である弟に、力の入らない体で兄はロクな抵抗が出来るわけも無く
気が付けば、不本意ながらも体を弟にゆだねる形となっていた。
「先に兄ちゃん食べさせてね」
「っ、馬鹿野郎が」
「いいじゃない、何でも食べたいときが食べ時なんだよ」
「そ・・・・・・・・・」

んなこと誰が言った
そう続けられるはずの言葉は、重ねられた弟の唇でせき止められた。
もうこれ以上何かを考えるのは無駄な事、ただ弟に全て流されようと
兄は観念して両瞼を伏せる。
そんな兄の様子に弟は満足して、コンロの火を止めたのだった。

サバの味噌煮が二人の胃に収まったのは、それから三時間後の事。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 05:03:42 ID:CRK4zAzW<>
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  エプロンネタだと、だらだらになるから省略だモナ。
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  夢見すぎたろ。
 | |                | |            \
 | | |> STOP.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ クサッテルナ。
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
スイマセン、二人して何だか乙女。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>腐女子暦801/04/02(土) 06:10:20 ID:P3jPf0hw<> やばい。なんてことしてくれたんだ。

萌えるじゃないか、リッチ兄弟でくるとは…やられたよ。
GJ! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 09:49:47 ID:e/z8xkoi<> さすがにリッチ兄弟で来るとはおもわなカターヨ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 09:54:15 ID:CH9QnwE4<> リッチ兄弟禿げ萌え…!
GJでした! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 11:20:43 ID:r5IO0Rpk<> >>621-629
仕事人キタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
待ってました。そして、待ってた甲斐がありますた…!
GJ!!! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 12:39:53 ID:bIb/3GQw<> リッチ兄弟…すげぇ萌えた…真っ昼間っから萌えた…

今度から邪な目でCM視ちゃうよ〜(*´Д`)…ハァハァ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 13:36:13 ID:YBeHxKhf<> リッチ兄弟!
今CMやってたから見入ってしまったジャマイカ
酒屋のオサーンの「応援してるぜ」が今迄と違う意味で聞こえるよ… <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 21:26:12 ID:AjzEhBV4<> 初心者の質問と思って笑って聞いて欲しい。
携帯からの場合AAはどうすれば? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 21:34:52 ID:BuN8xXLr<> 見る分には我慢するしかないのでは…?
投稿なら|>PLAY ピッ(AA略)でいんじゃない? <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/02(土) 21:44:43 ID:AjzEhBV4<> 成程、アリガd
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 00:25:04 ID:ZiHBDYz+<> >656
こんなのどうだろ。ジエンのセリフは適当に書いた。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

中略

[][] PAUSE ピッ ◇⊂(・∀・;)チョット チュウダーン!

中略

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

−−−−−−−−−−−−−−

あと、そろそろ要領がヤバイので次スレ立てた方がいいと思う。
自分はホスト規制で無理。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 00:48:13 ID:3d/5jt0h<> じゃー一滴マース <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 00:48:18 ID:2pyuSVGM<> 姐さん方!保管庫の過去の戦士達の土産も
たまには目を通してやってくんなせい <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 00:55:27 ID:SbMNvQQq<> 保管庫って何処に?
最近始めたばかりで、スマソ <> 660<>sage<>2005/04/03(日) 00:58:19 ID:M2yE4R64<> 一滴ました。
モララーのビデオ棚in801板7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1112457104/

意味の無い名前を入れてみたり
>>659さんの携帯用AA案を最後に入れてみたり
ヽ(`Д´)ノ<ヨケイナコトスンナ!! だったらゴメソ <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 01:10:20 ID:2pyuSVGM<> >662

>1 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 01:19:50 ID:SbMNvQQq<> 携帯からだとAA省略になってて分からんのだよ…orz <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 01:29:24 ID:oCS9q/Ru<> >>663
乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 02:37:05 ID:sNq+MzSf<> >>665
ピッ
|> START



ピッ
□STOP

があればいいんじゃないのかな?
AAは強制ではないし、ようは始めと終わりがはっきりしていればよしじゃないかとオモ。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 02:54:02 ID:ZiHBDYz+<> >>667
>665は保管庫の話でしょ?

>663
埋めついでにこっちで乙! <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/03(日) 11:43:25 ID:L/96eDak<> >>621-629
初投下から姐さんのストーカーしてて良かった…。
すげぇよ、なんて理想通りの展開!
(*´Д`)ハァハァしながらイイコで待ってるから、
ぜひこの続きを投下してはいただけまいか…。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/04(月) 00:54:37 ID:G33bS4lp<> 生まれて始めてのビデオ棚への作品投下。
ぶっちゃけ緊張…

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  出典はマジックアカデミー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  暗い展開だから苦手な人は気をつけて| |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/04(月) 00:56:38 ID:G33bS4lp<> コイツは俺の事なんて見てない。
コイツは俺に抱かれながらもアイツの事を
考えている…。



>交喙(タイガ→セリオス→レオン)<



「な、セリオス」
「…」
「起きとんのやろ?」
「…ああ」
「なんで返事くれへんの」
理由はわかってる。
わかってる筈なのに。
「もう疲れたんだ…少し休ませてくれ」
はぐらかされた。
まあ、コイツが素直に言うとは
思っていなかったけれど。
「レオンの事考えてたんか?」
「…っ」
ぴくん、とこわばった肩が
言葉の代わりに答えをくれる。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/04(月) 00:57:13 ID:G33bS4lp<> 「なぁ、なんでそんなにアイツがええの、
俺の方がいっぱい愛してやれるのに。
アイツはお前の気持ちにちっとも気付かない。
お前を優しく抱きしめたりしない。
なのに…なんで?」
「…仕方ないじゃないか…」
「仕方ないって、何やそれ」
「…今は、こんな話したくない」
今きっと、コイツの頭の中は
レオンに対する罪悪感でいっぱいなんだろう。
罪悪感を感じながら、
それでも俺の「体」を求める。
いや、きっと俺じゃなくてもいいんだ。
受けとめてくれるならカイルにでも、
フランシス先生にでも体を委ねるんだろう。
苦しい…
苦しい…
一番好きな人に、決して振り向いてもらえない。
コイツも、辛いんだろう。
俺と同じなんだ。
愛してくれないとわかってる筈の相手を
「好きだから」という理由だけでずっと思いつづける。
どんなに自分を傷付けても。 <> 風と木の名無しさん<>sage<>2005/04/04(月) 00:58:08 ID:G33bS4lp<> っちゅぷ…
ちゃぷっ…
じゅ、るっ…
水音と荒い息だけが薄ぐらい部屋に響く。
俺のモノを咥えたセリオスの顔は、
まるで腐肉でも食む様だった。
眉間にしわを寄せ、不機嫌そうに。
それでも吸いつづける。
決して俺と眼をあわせようとせずに。 <>