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#title(告白) [#hff4e2df]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 日曜バイク、笛×...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| この板の...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
今日も今日とて太刀花は暇だ。
今日付けの日係新聞も読み飽きた。
ちよっと散歩にでも、と思ったが外はしっとりと五月雨が降り...
こりゃ止みそうにないな。
それにしてもいい雨だ。春の雨はいい。
雨が降るごとに木々の緑が濃くなってゆくのが感じられる。
静かだ。
ガラッ
「比゛キさん!?」
「うおわっ!?」
び、びっくりした。
何事かと振り返ると、背の高い青年が戸を開けかけたまま突っ...
突然静寂を乱したそいつは、端正な顔立ちを驚きの色に染めて...
「修行のはずじゃ!?」
なんだ俺がいたことに驚いたのか。
「いやね、山のおばあちゃんが風引いちゃってさ」
「えっ大丈夫なんですか?」
「うん。娘さんが看病に来てくれたって言ってた」
「そうですか。それならよかった」
ホっと胸をなでおろす。
「いや、待ってください。よくないです」
「え?いいんじゃないの?」
「いいんですけど、良くないです。だって比゛キさんが太刀花に...
「ああ、うん、まあね。そんなに嫌がらなくても」
まあ気持ちはわかるんだけどね。あんなことになった後だし。
先日、俺を訪ねてきたこいつ――角の後輩のイヴキはとんでもな...
いわく。
太刀花にくると興奮してしまうから発散させてくれ。
いつも落ち着いているイヴキらしからぬ、とんちんかんな物言...
他に言い方はあったろうに。
理由は大方察しがついた。
こいつは真面目だから、女の子なんていくらでも寄ってくるだ...
でもヤリたいさかりだから、しかたなく俺のとこにきたんだろ...
それで結局最後まで“手伝って”やるはめになったんだけど。
俺はものすごく後悔した。
いくら可愛い後輩のためとはいえ、あんな惨めな格好を人前に...
おかげでその後顔を合わすたびに気まずくてしょうがない。
おそらくイヴキも似たような心情なんだろう。
そろそろお兄さんが夜の街の遊び方ってヤツを教えてあげない...
「だってまだ決心がついていないんですよ。困ったな。でもも...
後輩はよくわかんないことをブツブツとつぶやいている。
「とりあえず座ったら?」
「あ、はい・・・・・・よし。じゃあ」
何か決意したらしい。キリっとした顔になって俺の前に腰を下...
何しにきたんだろう。
「あの」
「うん」
「好きって一言で言っても、色んな種類があると思うんですよ...
「なに、いきなり」
「友達と恋人じゃ、同じ“好き”じゃないじゃないですか」
「友情と恋愛の違い、みたいな」
「そうです。友情、恋愛、親子愛、あと尊敬とか・・・僕が霞さん...
血縁の情に近いものだったみたいです」
「オイオイ、母ちゃんなんて言ったら霞に殴られるぞ」
「違いますよ、どちらかといえばお姉さんです」
「姉御!」
「お姉さんです」
「ふーん。霞のことは、恋愛対象とは違ってたわけだ。・・・・・・...
応援してやってたのになあ。まあ霞はその気ゼロだったみたい...
「はい。でも、こんなに悩んだのは初めてですね」
お?それって
「なになになになに~誰よ?」
興味津々で乗り出すと、イヴキは唇の両端を吊り上げて薄く笑...
「当ててみてください」
「悩んだってことは~えっ!まさか晃!?」
「違います」
「火中とか。都だ山さんにベッタベタだもんな。後はえーっと...
「違います」
「松山さんの奥さんは?」
「違います」
イヴキの声のトーンは一定だ。唇は相変わらず笑みを刻んでい...
「じゃあ吉野の・・・」
「ヒントは柴又にいる人、です。でも絶対わからないと思いま...
「そこまで言われるとなー答え言うなよ、当てるから。じゃあ...
「あ、ある意味近いです」
あっけらかんとイヴキは言ったが。
それって。
なんてな、と笑い飛ばそうとした俺は引きつった笑い方をする...
のんびりとした空気が一瞬で重たくなる。
これって結構重大な話?
なんか最近こいつといると、こういうシリアスな雰囲気になる...
「当たって欲しくないけど、お、おやっさん・・・」
「言うと思いました。良かったですね。外れです」
いやむしろ当たってたほうがまだよかった気がしないでもない...
「まあ聞け、イヴキ。お前はねー、真面目すぎるんだよ。ほら...
んでお前は真面目だから、セックスしたらその人と恋愛関係に...
安心していいよ。そんなことないから。お前だって処理って言...
「そうですね。でも残念ながら、この感情は比゛キさんとする前...
この気持ちがあったからあんな事を頼む羽目になってしまった」
「落ち着けって」
「落ち着いてますよ。言わせてください。比゛キさん、好きです...
かーっと顔が火照るのが感じられた。
直球ってこういうのを言うんだろう。ど真ん中ストレート。
そういえば霞へのアピールも積極的でストレートだったっけ。
この球をホームランボールにするにはどう打ち返せばいいんだ・...
「そうか、ありがとう。俺もイヴキのこと好きだよ。じゃ、俺...
これでどうだ。そそくさと出口まで移動する。
「さっきの話でいうと、恋愛対象として好きです」
イヴキはわざわざ止める気は無いらしく、座ったままで顔だけ...
「好きです。お返事はいつでもいいです。気長に待ちますから」
「お前これじゃファールボールだよ」
がっくりとうなだれてしまう。
「はぁ」
「人がせっかくこう、さらっと打ち返してやったのに・・・・・・い...
「いくらでも待ちます。考えてからで結構ですから」
「考えるったってなあ」
「・・・・・・比゛キさんは、僕のことお嫌いですか」
「いやいや、お前いいやつだし。むしろ尊敬してるよ。その年...
「そんな、とても比゛キさんには敵いませんよ。・・・・・そうです...
「まあ、ね」
だってさーと口を尖らせていると、いつのまにやらイヴキが俺...
「でもじゃあ、これからそうなればいいんですよ」
「お前自信家だな。だいたいね、順番がバラバラなんだよなー」
「順番ですか」
「普通お付き合いってのは、告白、手つなぎ、キス、セックス...
「じゃあ、改めて。キスしていいですか」
「ぅえっっ!?」
言うが早いか、やけに綺麗なその顔が近づいてきたかと思った...
・・・・・・おいおいおいおい、いきなり舌入れるの?
「んっ・・・」
こいつ、上手いなあ・・・じゃなくて。
両肩を掴んで思い切り押し返す。軽く息が乱れてしまったのが...
「・・・・・・すいません。見てたら触れたくなっちゃって」
「あのね」
「あ、これの前に手をつなぐんでしたっけ?まあいいか。それ...
さらにその前に告白のOK をもらうって入れ忘れた。
「結局何しにきたの」
「美土里さんにディスクのメンテ頼んでたんです。下にいらっ...
貴公子然と微笑んで、一陣の風は去っていったのだった。
俺の中に嵐を残したまま。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| この板の...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
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今日も今日とて太刀花は暇だ。
今日付けの日係新聞も読み飽きた。
ちよっと散歩にでも、と思ったが外はしっとりと五月雨が降り...
こりゃ止みそうにないな。
それにしてもいい雨だ。春の雨はいい。
雨が降るごとに木々の緑が濃くなってゆくのが感じられる。
静かだ。
ガラッ
「比゛キさん!?」
「うおわっ!?」
び、びっくりした。
何事かと振り返ると、背の高い青年が戸を開けかけたまま突っ...
突然静寂を乱したそいつは、端正な顔立ちを驚きの色に染めて...
「修行のはずじゃ!?」
なんだ俺がいたことに驚いたのか。
「いやね、山のおばあちゃんが風引いちゃってさ」
「えっ大丈夫なんですか?」
「うん。娘さんが看病に来てくれたって言ってた」
「そうですか。それならよかった」
ホっと胸をなでおろす。
「いや、待ってください。よくないです」
「え?いいんじゃないの?」
「いいんですけど、良くないです。だって比゛キさんが太刀花に...
「ああ、うん、まあね。そんなに嫌がらなくても」
まあ気持ちはわかるんだけどね。あんなことになった後だし。
先日、俺を訪ねてきたこいつ――角の後輩のイヴキはとんでもな...
いわく。
太刀花にくると興奮してしまうから発散させてくれ。
いつも落ち着いているイヴキらしからぬ、とんちんかんな物言...
他に言い方はあったろうに。
理由は大方察しがついた。
こいつは真面目だから、女の子なんていくらでも寄ってくるだ...
でもヤリたいさかりだから、しかたなく俺のとこにきたんだろ...
それで結局最後まで“手伝って”やるはめになったんだけど。
俺はものすごく後悔した。
いくら可愛い後輩のためとはいえ、あんな惨めな格好を人前に...
おかげでその後顔を合わすたびに気まずくてしょうがない。
おそらくイヴキも似たような心情なんだろう。
そろそろお兄さんが夜の街の遊び方ってヤツを教えてあげない...
「だってまだ決心がついていないんですよ。困ったな。でもも...
後輩はよくわかんないことをブツブツとつぶやいている。
「とりあえず座ったら?」
「あ、はい・・・・・・よし。じゃあ」
何か決意したらしい。キリっとした顔になって俺の前に腰を下...
何しにきたんだろう。
「あの」
「うん」
「好きって一言で言っても、色んな種類があると思うんですよ...
「なに、いきなり」
「友達と恋人じゃ、同じ“好き”じゃないじゃないですか」
「友情と恋愛の違い、みたいな」
「そうです。友情、恋愛、親子愛、あと尊敬とか・・・僕が霞さん...
血縁の情に近いものだったみたいです」
「オイオイ、母ちゃんなんて言ったら霞に殴られるぞ」
「違いますよ、どちらかといえばお姉さんです」
「姉御!」
「お姉さんです」
「ふーん。霞のことは、恋愛対象とは違ってたわけだ。・・・・・・...
応援してやってたのになあ。まあ霞はその気ゼロだったみたい...
「はい。でも、こんなに悩んだのは初めてですね」
お?それって
「なになになになに~誰よ?」
興味津々で乗り出すと、イヴキは唇の両端を吊り上げて薄く笑...
「当ててみてください」
「悩んだってことは~えっ!まさか晃!?」
「違います」
「火中とか。都だ山さんにベッタベタだもんな。後はえーっと...
「違います」
「松山さんの奥さんは?」
「違います」
イヴキの声のトーンは一定だ。唇は相変わらず笑みを刻んでい...
「じゃあ吉野の・・・」
「ヒントは柴又にいる人、です。でも絶対わからないと思いま...
「そこまで言われるとなー答え言うなよ、当てるから。じゃあ...
「あ、ある意味近いです」
あっけらかんとイヴキは言ったが。
それって。
なんてな、と笑い飛ばそうとした俺は引きつった笑い方をする...
のんびりとした空気が一瞬で重たくなる。
これって結構重大な話?
なんか最近こいつといると、こういうシリアスな雰囲気になる...
「当たって欲しくないけど、お、おやっさん・・・」
「言うと思いました。良かったですね。外れです」
いやむしろ当たってたほうがまだよかった気がしないでもない...
「まあ聞け、イヴキ。お前はねー、真面目すぎるんだよ。ほら...
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安心していいよ。そんなことないから。お前だって処理って言...
「そうですね。でも残念ながら、この感情は比゛キさんとする前...
この気持ちがあったからあんな事を頼む羽目になってしまった」
「落ち着けって」
「落ち着いてますよ。言わせてください。比゛キさん、好きです...
かーっと顔が火照るのが感じられた。
直球ってこういうのを言うんだろう。ど真ん中ストレート。
そういえば霞へのアピールも積極的でストレートだったっけ。
この球をホームランボールにするにはどう打ち返せばいいんだ・...
「そうか、ありがとう。俺もイヴキのこと好きだよ。じゃ、俺...
これでどうだ。そそくさと出口まで移動する。
「さっきの話でいうと、恋愛対象として好きです」
イヴキはわざわざ止める気は無いらしく、座ったままで顔だけ...
「好きです。お返事はいつでもいいです。気長に待ちますから」
「お前これじゃファールボールだよ」
がっくりとうなだれてしまう。
「はぁ」
「人がせっかくこう、さらっと打ち返してやったのに・・・・・・い...
「いくらでも待ちます。考えてからで結構ですから」
「考えるったってなあ」
「・・・・・・比゛キさんは、僕のことお嫌いですか」
「いやいや、お前いいやつだし。むしろ尊敬してるよ。その年...
「そんな、とても比゛キさんには敵いませんよ。・・・・・そうです...
「まあ、ね」
だってさーと口を尖らせていると、いつのまにやらイヴキが俺...
「でもじゃあ、これからそうなればいいんですよ」
「お前自信家だな。だいたいね、順番がバラバラなんだよなー」
「順番ですか」
「普通お付き合いってのは、告白、手つなぎ、キス、セックス...
「じゃあ、改めて。キスしていいですか」
「ぅえっっ!?」
言うが早いか、やけに綺麗なその顔が近づいてきたかと思った...
・・・・・・おいおいおいおい、いきなり舌入れるの?
「んっ・・・」
こいつ、上手いなあ・・・じゃなくて。
両肩を掴んで思い切り押し返す。軽く息が乱れてしまったのが...
「・・・・・・すいません。見てたら触れたくなっちゃって」
「あのね」
「あ、これの前に手をつなぐんでしたっけ?まあいいか。それ...
さらにその前に告白のOK をもらうって入れ忘れた。
「結局何しにきたの」
「美土里さんにディスクのメンテ頼んでたんです。下にいらっ...
貴公子然と微笑んで、一陣の風は去っていったのだった。
俺の中に嵐を残したまま。
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