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#title(高校白書) [#c3d7533a]
____________
| __________ | 谷部っち独白風10...
| | | | IN 高校白...
| | |> PLAY. | | ――――――v――...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
丘村先輩と初めてした会話らしい会話は、恥ずかしいがテレビ...
その頃俺はいつもニコニコ笑っている先輩に一方的に好意を持...
なんどかお近づきになろうとするのだが、上手く避けられてし...
中学生の片思いのような状況に陥っていた。情けない話である。
チャンスはいきなりやってきた。丘村先輩を囲む愉快な仲間た...
丘村さんひとりがグラウンドに残るという場面にでくわしたの...
今や!いったれーーー!
そう思った俺はわざとらしくボールを丘村先輩のほうに蹴り、...
といったポーズで駆け寄った。
そして背中に向かって発した言葉は…恥ずかしくて言えない。
とにかくテンパリすぎて意味不明の言葉を発したのだと思う。
先輩はこっちのほうをみて、こいつアホちゃうかーといった顔...
「そうかー」といって笑ってくれたのだった。
丘村先輩の笑顔は間近でみると、男のくせに可愛いかった。
ちっちゃい顔のなかに綺麗にパーツが収まっていて、しかも目...
なんや、小動物みたいやのう、ほんまに。だからみんな先輩に...
ひとりでそう納得して俺は何度も頷いたのだった。
初日のわだかまりが溶けた俺達はその日以来、ポツポツと喋る...
喋るといっても先輩と後輩なのでそんなにチャンスはない。
「今日寒いっすね」「そうやなー」とか「髪切りました?」「...
ぐらいなもんである。
他の先輩方がどうも俺達が仲よさげに話しているのが気に食わ...
あっという間に俺と丘村先輩の間にはいって、先輩だけ持って...
ことが多々続いた。まさにロミオとジュリエットである。って...
とにかく丘村先輩は見てて飽きない。いきなり「ウオーーー!...
ボールに向かって走っていって、泥の中にコケてしまったりな...
まさに身体をはった笑いを率先したりしていた。そして回りを...
「笑うなやー!」といって自分が一番笑っていたりするのだ。
一度こんなことがあった。
丘村先輩が部室でロッカーの上のハタキを取ろうとしている背...
後ろから近付くと、どうやら背伸びをしても届かない高さのよ...
つま先立ちでごっついツラそうである。
俺だったら楽勝の高さであるが、ここで俺は躊躇した。
ここで俺が取ってあげるのは簡単や。せやけど、それは先輩に...
初日につむじを見つめただけで右足スパイク踏みの刑である。
ここで俺がひょいと上から「ハイ、どうぞ」と言った場合、ど...
せっかくここまで育んできた先輩との関係はおじゃんである。
とうとう丘村先輩はその場でピョンと跳ねだした。しかし届か...
その背中がいじらしく思えてきて、とうとう俺も後ろから手を...
「どうぞ」
緊張した面持ちで先輩にハタキを渡した。
丘村先輩はじっと何もいわず、俺を見上げていた。俺は緊張で...
なんや、なんか言え!
沈黙に耐えられなくなったころ、先輩はニカっと俺に笑いかけ...
「ありがとう」といってくれた。その目にはコンプレックスの...
俺は静かに感動した。ハタキを持ったまま。
先輩は身体は小さくてもでかい器の持ち主であった。
こうなってくると毎日ルンルンである。俺はサッカーの筋もよ...
高校にはいってからの俺はアホなくらいモテまくっていた。
あの娘いいなーと思った次の日には隣に並んで歩いているとい...
サッカーの飲み込みも早い、女にもてる。そんな後輩をやはり...
面白く思う筈がなく、先輩からの風当たりは強かった。しかし...
人は無視されるとどうなるか。その答えはまもなく知ることに...
その日も元気よく部室のロッカーを開けた俺は「なんや?」と...
「俺のスパイクが無いやんけ」
昨日までここにあったはずのモノがない。何故か?
「勝手に歩いてでていったんとちゃうかー」そんな同期の声に
「アホぬかせ、アホー」と返しながらもなんとなく予感はした。
幻滅させんなやぁ…。
俺はふかーく溜息をついた。俺のことを大好きな先輩達がお隠...
ドラマの見過ぎやっちゅうねん。
「どうすんの?谷部おまえ、スパイクなしで部活でんの?」
「おう出たるわい。ここで負けたら笑いものじゃい」
室内履きで走り込み。室内履きでシュート練習。室内履きでフ...
完璧にこなしてやった。足はドロドロでつま先はジンジンして...
一部の先輩達が俺の方をみてニヤニヤしていた。どんどんテン...
なんだか馬鹿らしくなってきた。もう辞めたろうか。
立ち止まった俺の背中にいきなし頭突きがはいってきた。
「ボーっとすんなや!」
頭突きと思ったのはボールだった。丘村先輩が怒った顔で2打...
「ダッシュせいや!」
しかし足はもうドロドロのベットベトである。
「先輩、俺の足元見てやってくださいよ」
「何がや」
「スパイクちゃいますやん」
「知らーーーん!そんなんは俺には関係ない」
そういってボールが飛んできた。笑うしかない。
ガハハ!と大きな声で笑ってやった。先輩も笑った。頷くよう...
遠くのほうで痛いくらいの視線を感じた。構うものか。
しかし次の日俺のスパイクは意外なところから見つかったので...
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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丘村先輩と初めてした会話らしい会話は、恥ずかしいがテレビ...
その頃俺はいつもニコニコ笑っている先輩に一方的に好意を持...
なんどかお近づきになろうとするのだが、上手く避けられてし...
中学生の片思いのような状況に陥っていた。情けない話である。
チャンスはいきなりやってきた。丘村先輩を囲む愉快な仲間た...
丘村さんひとりがグラウンドに残るという場面にでくわしたの...
今や!いったれーーー!
そう思った俺はわざとらしくボールを丘村先輩のほうに蹴り、...
といったポーズで駆け寄った。
そして背中に向かって発した言葉は…恥ずかしくて言えない。
とにかくテンパリすぎて意味不明の言葉を発したのだと思う。
先輩はこっちのほうをみて、こいつアホちゃうかーといった顔...
「そうかー」といって笑ってくれたのだった。
丘村先輩の笑顔は間近でみると、男のくせに可愛いかった。
ちっちゃい顔のなかに綺麗にパーツが収まっていて、しかも目...
なんや、小動物みたいやのう、ほんまに。だからみんな先輩に...
ひとりでそう納得して俺は何度も頷いたのだった。
初日のわだかまりが溶けた俺達はその日以来、ポツポツと喋る...
喋るといっても先輩と後輩なのでそんなにチャンスはない。
「今日寒いっすね」「そうやなー」とか「髪切りました?」「...
ぐらいなもんである。
他の先輩方がどうも俺達が仲よさげに話しているのが気に食わ...
あっという間に俺と丘村先輩の間にはいって、先輩だけ持って...
ことが多々続いた。まさにロミオとジュリエットである。って...
とにかく丘村先輩は見てて飽きない。いきなり「ウオーーー!...
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まさに身体をはった笑いを率先したりしていた。そして回りを...
「笑うなやー!」といって自分が一番笑っていたりするのだ。
一度こんなことがあった。
丘村先輩が部室でロッカーの上のハタキを取ろうとしている背...
後ろから近付くと、どうやら背伸びをしても届かない高さのよ...
つま先立ちでごっついツラそうである。
俺だったら楽勝の高さであるが、ここで俺は躊躇した。
ここで俺が取ってあげるのは簡単や。せやけど、それは先輩に...
初日につむじを見つめただけで右足スパイク踏みの刑である。
ここで俺がひょいと上から「ハイ、どうぞ」と言った場合、ど...
せっかくここまで育んできた先輩との関係はおじゃんである。
とうとう丘村先輩はその場でピョンと跳ねだした。しかし届か...
その背中がいじらしく思えてきて、とうとう俺も後ろから手を...
「どうぞ」
緊張した面持ちで先輩にハタキを渡した。
丘村先輩はじっと何もいわず、俺を見上げていた。俺は緊張で...
なんや、なんか言え!
沈黙に耐えられなくなったころ、先輩はニカっと俺に笑いかけ...
「ありがとう」といってくれた。その目にはコンプレックスの...
俺は静かに感動した。ハタキを持ったまま。
先輩は身体は小さくてもでかい器の持ち主であった。
こうなってくると毎日ルンルンである。俺はサッカーの筋もよ...
高校にはいってからの俺はアホなくらいモテまくっていた。
あの娘いいなーと思った次の日には隣に並んで歩いているとい...
サッカーの飲み込みも早い、女にもてる。そんな後輩をやはり...
面白く思う筈がなく、先輩からの風当たりは強かった。しかし...
人は無視されるとどうなるか。その答えはまもなく知ることに...
その日も元気よく部室のロッカーを開けた俺は「なんや?」と...
「俺のスパイクが無いやんけ」
昨日までここにあったはずのモノがない。何故か?
「勝手に歩いてでていったんとちゃうかー」そんな同期の声に
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幻滅させんなやぁ…。
俺はふかーく溜息をついた。俺のことを大好きな先輩達がお隠...
ドラマの見過ぎやっちゅうねん。
「どうすんの?谷部おまえ、スパイクなしで部活でんの?」
「おう出たるわい。ここで負けたら笑いものじゃい」
室内履きで走り込み。室内履きでシュート練習。室内履きでフ...
完璧にこなしてやった。足はドロドロでつま先はジンジンして...
一部の先輩達が俺の方をみてニヤニヤしていた。どんどんテン...
なんだか馬鹿らしくなってきた。もう辞めたろうか。
立ち止まった俺の背中にいきなし頭突きがはいってきた。
「ボーっとすんなや!」
頭突きと思ったのはボールだった。丘村先輩が怒った顔で2打...
「ダッシュせいや!」
しかし足はもうドロドロのベットベトである。
「先輩、俺の足元見てやってくださいよ」
「何がや」
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「知らーーーん!そんなんは俺には関係ない」
そういってボールが飛んできた。笑うしかない。
ガハハ!と大きな声で笑ってやった。先輩も笑った。頷くよう...
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