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#title(こんないい月を)
急曲兆陣R
田和場×登坂
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
そのころは何かと理由をつけて甲賀部には顔をだしていなかっ...
もともと登坂ほど頻繁に通っていたわけでもなく、毎日やるこ...
それは別としてなぜか甲賀部に行くのがためらわれる、そんな...
だからといってこうして完全に足が遠のいて行ってしまうとな...
その淋しさがわずらわしさに勝った時にまたいつも通り甲賀部...
そして一度行ってしまえばしばらくは楽しく甲賀部で過ごすこ...
そしてまた抵抗が芽生えて足が遠のく、そんな面倒な周期をそ...
甲賀部に行かないとなると、自然と登坂には会わなくなる。
まさか実家に電話をかけて呼び出すわけにもいかず、そもそも...
登坂も部活でもなんでもないときにこちらに来るようなことは...
かといって、登坂を呼び出すためだけに甲賀部に行くのもまた...
その上それ目当てで甲賀部に行っているように思われるのは癪...
その日は夜になってからタバコが切れたことに気がついて、近...
上着を着ても肌寒く、マフラーもしてくるべきだったかと少し...
タバコを買って足元を見ると自販機の明かりとは違う方向にも...
いつもより大きな月が遠い山を黒々とした影にしていた。じっ...
あまりに見事な月に見とれていたが、冷たい風が吹いてふと我...
指先は静かに冷えきっていた。月の光はなにも暖めてはくれな...
買ったタバコをポケットに押し込んで、家路を急いだ。ひんや...
部屋に戻り、買ったばかりのタバコをふかしながら大きな月を...
時間はあっという間に流れるのだ。そう思うとなんだかたまら...
ぺらっと布をはがされて地の部分まで洗い出してしまうような...
嫌だからずっと見ていた。目をそらしたら負けだ、とまるで登...
今ここに登坂がいたら、こんなどうしようもない気持ちはなか...
きっとほとんど月になど見向きもしない。たとえ見たとしても...
月の光など、一人で見るものではない。
タバコは手元で燃え尽きていた。その灰と同じくらい月は白く...
数日して甲賀部に顔を出した。日々乱雑になる他何も変わった...
「これはこれは田和場さん」
「またやってんのか」
「わたしはRをどう扱っても構わないのです」
何故か得意げだった。勝手にやってろ、とつぶやきながら椅子...
登坂は何かを思い出した様子でRを床に投げ出してアルバムの中...
「これ、なかなかうまく撮れてるでしゃう」
大きな満月だった。モノクロ写真でますます白く見える、あの...
「この前の満月か?」
「ええ」
何気ない様子を装ったが、胸はざわついた。あの冷たい夜が思...
「なあ、これ撮るとき、何考えてた?」
無性に気になって聞いてみた。登坂はしばらく考えているよう...
「言葉にできるなら写真なんか撮りません」
と言った。
それもそうだと思った。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
#comment
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#title(こんないい月を)
急曲兆陣R
田和場×登坂
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
そのころは何かと理由をつけて甲賀部には顔をだしていなかっ...
もともと登坂ほど頻繁に通っていたわけでもなく、毎日やるこ...
それは別としてなぜか甲賀部に行くのがためらわれる、そんな...
だからといってこうして完全に足が遠のいて行ってしまうとな...
その淋しさがわずらわしさに勝った時にまたいつも通り甲賀部...
そして一度行ってしまえばしばらくは楽しく甲賀部で過ごすこ...
そしてまた抵抗が芽生えて足が遠のく、そんな面倒な周期をそ...
甲賀部に行かないとなると、自然と登坂には会わなくなる。
まさか実家に電話をかけて呼び出すわけにもいかず、そもそも...
登坂も部活でもなんでもないときにこちらに来るようなことは...
かといって、登坂を呼び出すためだけに甲賀部に行くのもまた...
その上それ目当てで甲賀部に行っているように思われるのは癪...
その日は夜になってからタバコが切れたことに気がついて、近...
上着を着ても肌寒く、マフラーもしてくるべきだったかと少し...
タバコを買って足元を見ると自販機の明かりとは違う方向にも...
いつもより大きな月が遠い山を黒々とした影にしていた。じっ...
あまりに見事な月に見とれていたが、冷たい風が吹いてふと我...
指先は静かに冷えきっていた。月の光はなにも暖めてはくれな...
買ったタバコをポケットに押し込んで、家路を急いだ。ひんや...
部屋に戻り、買ったばかりのタバコをふかしながら大きな月を...
時間はあっという間に流れるのだ。そう思うとなんだかたまら...
ぺらっと布をはがされて地の部分まで洗い出してしまうような...
嫌だからずっと見ていた。目をそらしたら負けだ、とまるで登...
今ここに登坂がいたら、こんなどうしようもない気持ちはなか...
きっとほとんど月になど見向きもしない。たとえ見たとしても...
月の光など、一人で見るものではない。
タバコは手元で燃え尽きていた。その灰と同じくらい月は白く...
数日して甲賀部に顔を出した。日々乱雑になる他何も変わった...
「これはこれは田和場さん」
「またやってんのか」
「わたしはRをどう扱っても構わないのです」
何故か得意げだった。勝手にやってろ、とつぶやきながら椅子...
登坂は何かを思い出した様子でRを床に投げ出してアルバムの中...
「これ、なかなかうまく撮れてるでしゃう」
大きな満月だった。モノクロ写真でますます白く見える、あの...
「この前の満月か?」
「ええ」
何気ない様子を装ったが、胸はざわついた。あの冷たい夜が思...
「なあ、これ撮るとき、何考えてた?」
無性に気になって聞いてみた。登坂はしばらく考えているよう...
「言葉にできるなら写真なんか撮りません」
と言った。
それもそうだと思った。
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