ページ内容へ
ナビゲーションへ
当サイトをご覧いただくにはブラウザの設定で
JavaScriptを有効に設定
する必要がございます。
ページの一覧
最終更新一覧
ヘルプ
ホーム
使い方
文字サイズ:小
文字サイズ:中
文字サイズ:大
1つ前のページに戻る
65-198
をテンプレートにして作成
開始行:
#title(WARLOCK IN LOVE)
影の狩人 魔法使い×黒髪狩人
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
がくん――と頭が落ちて、マ/グ/ナ/スは慌てて姿勢を正した。一...
顔を上げると、カーテンの隙間から見える窓の外は、漆黒の闇...
マグナスは目をこすって息をつき、目の前のベッドに視線を落...
「…なあ、まだ目を覚まさないのか?」
眠ったままの青白い顔に、マ/グ/ナ/スはそっと話しかけた。
ア/レ/クの額にかかった黒髪をはらいのける。その下のまぶた...
彼の身体を侵していた毒はすべて抜いた。骨や内臓の損傷も治...
早く目を覚ませよ、とマ/グ/ナ/スはア/レ/クを見つめて呟いた...
目を覚まして、俺が来たのが手遅れでなかったと証明してくれ。
昨夜マ/グ/ナ/スがこの研究所に駆けつけた時には、ア/レ/クは...
それを見た時には、これはもう手の施しようがないのではない...
どうしてもっと早く俺を呼ばないんだと怒鳴りつけたくなるの...
そして毒を抜くために、何時間もかけてありったけの魔法をア/...
「何をやってるんだろうな、俺は…」
ベッドから離れて窓辺に立ち、ぼんやりと外を見つめながらマ/...
ガラスに映った自分と目が合う。ひどい格好だ。下ろしたまま...
ア/レ/クが死にかかっていると聞いて、髪も服も整えるのを忘...
イカれてるな。俺らしくもない。
マ/グ/ナ/スは自嘲した。何たる慌てぶり。この俺が髪をセット...
この偉大なる高位魔法使いマ/グ/ナ/ス・ベ/イ/ンが。影の狩人...
――あのパーティの夜、たった一度会って、ほんの少し言葉を交...
マ/グ/ナ/スはゆっくりとベッドの傍らに戻り、ふたたびア/レ/...
「ア/レ/ク…」
ためらいながら、小さくその名を呟いてみる。
あの夜には、まだその名前すら知らなかった。ただ、名も知ら...
マ/グ/ナ/スはシーツの上のア/レ/クの手を握り、その閉ざされ...
なあ、俺たちはまだ出会ったばかりだぜ。これきりにするのは...
目を覚ませよ。俺は、もっときみと話がしてみたい。
手の中に握ったア/レ/クの指がぴくっと動いた。
「ア/レ/ク?」
慌てて顔を覗き込むと、青ざめたまぶたがかすかに震えてゆっ...
ああ、やっぱりこいつの眼はいいな――
マ/グ/ナ/スの唇に笑みが浮かんだ。
近くで見ると、ア/レ/クの深いブルーの両目はまるで宝石だ。...
「眠り姫のお目覚めだな。――俺がわかるか?ア/レ/ク/サ/ン/ダ...
「マ…グ/ナ/ス・ベ/イ/ン…?」
マ/グ/ナ/スを見上げ、かすれた声でア/レ/クが呟いた。周囲を...
「どうしてあんたがここに――」
どうやら意識ははっきりしているようだ。マ/グ/ナ/スは幾分ほ...
「きみはジ/ェ/イ/スとかいうあの金髪の坊やと妖魔の間に飛び...
記憶が甦ったらしく、ア/レ/クはハッと目を開き、自分の胸に...
「あれだけ高位の妖魔の毒には、この研究所の解毒剤では対応...
マ/グ/ナ/スはシーツをそっとめくって夜着をひらき、ア/レ/ク...
昨夜は妖魔の毒で黒く染まっていたア/レ/クの胸は、今はやや...
「まだどこか痛むか?」
ア/レ/クは小さく首を振った。
「…みんなは?」
「あの影の狩人の坊やたちの事か?全員元気だ。つまりきみ以...
ア/レ/クはほっとしたようにうなずき、そして不思議そうな目...
「なぜ来てくれたんだ?」
「と言うと?」
「あんたは僕たちの事は嫌いなんだと思っていた。助ける義理...
「俺はダ/ウ/ン/ワ/ー/ル/ダ/ーだが、別にネ/フ/ィ/リ/ムは嫌...
マ/グ/ナ/スは首をかしげて少し考えると、手を伸ばしてア/レ/...
「――この眼がもう一度見たかったんだ」
眼を傷付けないように注意しながら長い爪でそっと黒い睫毛を...
「やめろ。ふざけるなよ」
マ/グ/ナ/スはおとなしく手を引っ込めて、椅子にどかっとふん...
「――まったく、馬鹿なまねをしたもんだな。俺が来るのが少し...
ア/レ/クはため息をついて、意外にも素直に応えた。
「…そうだな。馬鹿なまねをしたよ」
「――きみはそんなにあの坊やが好きか?」
ふと思いついて不躾に尋ねると、ア/レ/クは顔から血の気を消...
「何の話だ?僕は別に――」
「隠すなよ」
マ/グ/ナ/スは面倒くさそうにア/レ/クをさえぎった。
ア/レ/クが無茶をしたのは、話を聞く限り、彼の幼馴染で義兄...
パーティの夜、自分の傍らに立つ彼をひそかに見つめていたア/...
「隠さなくていい。きみはゲイだし、きみは彼を愛している。...
ア/レ/クはむっとしたようにマ/グ/ナ/スを睨み上げた。
「それに――あいつはストレートだろう」
何故かかすかな胸の痛みを覚えながら、マ/グ/ナ/スは付け加え...
「どんなに愛したところで、あいつはきみを愛さないのに」
ア/レ/クの顔が鋭さを増し、マ/グ/ナ/スは自分の言葉が彼を傷...
怒り出すかと思ったが、ア/レ/クはやがて目から険を消し、ふ...
「――わかってたよ」
ア/レ/クは言った。
「…わかってた、そんな事。僕はジ/ェ/イ/スに愛されない」
溜息の混じった、静かな声だった。
「――でもそれでいいと思ってたんだ。一生親友として彼のそば...
再び開かれたア/レ/クの青い瞳はわずかに潤んでおり、そこに...
「でも…いざジ/ェ/イ/スが本気で――遊びじゃなくて、はじめて...
ア/レ/クは昨夜まで醜い傷に侵されていた自分の胸に触れた。
「僕は子供だな。恥ずかしいよ」
マ/グ/ナ/スは少し考えて、静かに答えた。
「心ある生き物は愛で愚かになるものだ。別にきみだけじゃな...
「…あんたも?」
マ/グ/ナ/スは少し笑った。
「そうだな。俺も愚かになる。誰かを愛すれば」
「誰にも話したことがないんだ。その…ジ/ェ/イ/スを…愛してい...
「そうか」
「イ/ザ/ベ/ルにすら話したことがないのに、何であんたには話...
「心配しなくても、誰にも言わない」マ/グ/ナ/スは肩をすくめ...
ア/レ/クは小さく息をついて、安心したように目を閉じた。
「ふふ…『性格の悪いクソガキ』か」
ふいにア/レ/クは笑い声を立てた。
「本当にそうだよな。――でも、あいつあれで結構可愛いところ...
耳に心地よい、風のような笑い声だとマ/グ/ナ/スは思った。そ...
「――どうやらもう大丈夫そうだな。意識もはっきりしているし...
マ/グ/ナ/スは欠伸をして椅子から立ち上がった。
「それじゃあ、俺は帰るぞ。徹夜して疲れた」
「マ/グ/ナ/ス」
ア/レ/クは慌ててマ/グ/ナ/スを呼び止めた。
「その…ありがとう。色々」
マ/グ/ナ/スは鼻を鳴らした。
「礼はいらない。後で代金をきっちりもらうからな。俺はタダ...
「代金?」
不安げな顔になったア/レ/クを見てにやっと笑うと、マ/グ/ナ/...
部屋に沈黙が降りた。軽く触れるように押さえた手の下で、ア/...
そっと唇を離して目を合わせると、ア/レ/クはマ/グ/ナ/スを見...
「…そういう反応をされると、俺の方が照れちまうんだが」
「うるさい!」
あまりに初心すぎる反応に、何だか子供に悪さをしてしまった...
何しろ今までずっと、こいつは全く脈のない片想いの義兄弟し...
マ/グ/ナ/スは人差し指で自分の唇に触れ、首を振った。
「…ま、これじゃ全然足りないが…、今日はこれでいい。残りの...
ア/レ/クは慌てて起き上がって、立ち去ろうとしたマ/グ/ナ/ス...
「ちょ、ちょっと待って!だっ…だだ代金って、なに?」
「家に来たら教えてやる」
マ/グ/ナ/スはそう言ってウィンクし、ますます赤くなるア/レ/...
それからふと真面目な顔になって、いった。
「――なあア/レ/ク、真面目な話、本気で俺を試してみないか?」
「は?」
「俺が思うに、きみはそろそろ誰かに愛される事を学ぶべきだ」
マ/グ/ナ/スはさっき見たばかりのア/レ/クの表情を思い出した...
彼はまだ愛される事を知らない、とマ/グ/ナ/スは感じた。
報われないとわかっている相手に愛を注ぎ続ける事に慣れ過ぎ...
だからちょっとした口説き文句にも、挨拶のような軽いキスに...
寂しい事があまりにもあたりまえで、そこから抜け出す事を考...
愚かな奴。そんな酷い恋にいつまでしがみついているつもりな...
――俺が教えてやるよ。ア/レ/ク。
愛した者から愛される喜びも、愛し合う快楽も、俺がきみに全...
「…あんな奴忘れて、俺のものになっちまえよ」
自分でも驚くほど真摯な声だった。マ/グ/ナ/スは自分の口から...
ア/レ/クは声も出せずに、驚いた顔でマ/グ/ナ/スを見つめてい...
急に気まずくなって、マ/グ/ナ/スは咳払いをした。
「…じゃあ、帰る。またな」
「…何を言ってるんだ、俺は」
廊下に出ると、マ/グ/ナ/スは病室のドアに背中を預けて息をつ...
マ/グ/ナ/スが少年だったのは、何百年も前の話だ。
「はは…」
マ/グ/ナ/スは思わず声を出して苦笑した。
何て事だ。俺は恋をしているのか。――この俺が、本気で?
このマ/グ/ナ/ス・ベ/イ/ンが。その気になれば、欲しいと思っ...
しかも――しかも――あろうことか片想いだ。ムカつく。
ムカつくのに、一方で同じだけわくわくしている。退屈な長す...
「ア/レ/ク…」
既に自分の中で大切な響きになりはじめている名前を、もうい...
――さて、これからどうしようか?
マ/グ/ナ/スは自分に問いかけた。
柔らかい唇だったな。あの先へ進むにはどれくらいかかるだろ...
あれだけ初心な坊やだと、どっちにしても最初は俺の方から歩...
とりあえず、次に会ったら、人間の作法に従って携帯電話とや...
「『俺も愚かになる。誰かを愛すれば』――か」
マ/グ/ナ/スは自分の言葉に独り笑うと、研究所の長い廊下を、...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
#comment
終了行:
#title(WARLOCK IN LOVE)
影の狩人 魔法使い×黒髪狩人
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
がくん――と頭が落ちて、マ/グ/ナ/スは慌てて姿勢を正した。一...
顔を上げると、カーテンの隙間から見える窓の外は、漆黒の闇...
マグナスは目をこすって息をつき、目の前のベッドに視線を落...
「…なあ、まだ目を覚まさないのか?」
眠ったままの青白い顔に、マ/グ/ナ/スはそっと話しかけた。
ア/レ/クの額にかかった黒髪をはらいのける。その下のまぶた...
彼の身体を侵していた毒はすべて抜いた。骨や内臓の損傷も治...
早く目を覚ませよ、とマ/グ/ナ/スはア/レ/クを見つめて呟いた...
目を覚まして、俺が来たのが手遅れでなかったと証明してくれ。
昨夜マ/グ/ナ/スがこの研究所に駆けつけた時には、ア/レ/クは...
それを見た時には、これはもう手の施しようがないのではない...
どうしてもっと早く俺を呼ばないんだと怒鳴りつけたくなるの...
そして毒を抜くために、何時間もかけてありったけの魔法をア/...
「何をやってるんだろうな、俺は…」
ベッドから離れて窓辺に立ち、ぼんやりと外を見つめながらマ/...
ガラスに映った自分と目が合う。ひどい格好だ。下ろしたまま...
ア/レ/クが死にかかっていると聞いて、髪も服も整えるのを忘...
イカれてるな。俺らしくもない。
マ/グ/ナ/スは自嘲した。何たる慌てぶり。この俺が髪をセット...
この偉大なる高位魔法使いマ/グ/ナ/ス・ベ/イ/ンが。影の狩人...
――あのパーティの夜、たった一度会って、ほんの少し言葉を交...
マ/グ/ナ/スはゆっくりとベッドの傍らに戻り、ふたたびア/レ/...
「ア/レ/ク…」
ためらいながら、小さくその名を呟いてみる。
あの夜には、まだその名前すら知らなかった。ただ、名も知ら...
マ/グ/ナ/スはシーツの上のア/レ/クの手を握り、その閉ざされ...
なあ、俺たちはまだ出会ったばかりだぜ。これきりにするのは...
目を覚ませよ。俺は、もっときみと話がしてみたい。
手の中に握ったア/レ/クの指がぴくっと動いた。
「ア/レ/ク?」
慌てて顔を覗き込むと、青ざめたまぶたがかすかに震えてゆっ...
ああ、やっぱりこいつの眼はいいな――
マ/グ/ナ/スの唇に笑みが浮かんだ。
近くで見ると、ア/レ/クの深いブルーの両目はまるで宝石だ。...
「眠り姫のお目覚めだな。――俺がわかるか?ア/レ/ク/サ/ン/ダ...
「マ…グ/ナ/ス・ベ/イ/ン…?」
マ/グ/ナ/スを見上げ、かすれた声でア/レ/クが呟いた。周囲を...
「どうしてあんたがここに――」
どうやら意識ははっきりしているようだ。マ/グ/ナ/スは幾分ほ...
「きみはジ/ェ/イ/スとかいうあの金髪の坊やと妖魔の間に飛び...
記憶が甦ったらしく、ア/レ/クはハッと目を開き、自分の胸に...
「あれだけ高位の妖魔の毒には、この研究所の解毒剤では対応...
マ/グ/ナ/スはシーツをそっとめくって夜着をひらき、ア/レ/ク...
昨夜は妖魔の毒で黒く染まっていたア/レ/クの胸は、今はやや...
「まだどこか痛むか?」
ア/レ/クは小さく首を振った。
「…みんなは?」
「あの影の狩人の坊やたちの事か?全員元気だ。つまりきみ以...
ア/レ/クはほっとしたようにうなずき、そして不思議そうな目...
「なぜ来てくれたんだ?」
「と言うと?」
「あんたは僕たちの事は嫌いなんだと思っていた。助ける義理...
「俺はダ/ウ/ン/ワ/ー/ル/ダ/ーだが、別にネ/フ/ィ/リ/ムは嫌...
マ/グ/ナ/スは首をかしげて少し考えると、手を伸ばしてア/レ/...
「――この眼がもう一度見たかったんだ」
眼を傷付けないように注意しながら長い爪でそっと黒い睫毛を...
「やめろ。ふざけるなよ」
マ/グ/ナ/スはおとなしく手を引っ込めて、椅子にどかっとふん...
「――まったく、馬鹿なまねをしたもんだな。俺が来るのが少し...
ア/レ/クはため息をついて、意外にも素直に応えた。
「…そうだな。馬鹿なまねをしたよ」
「――きみはそんなにあの坊やが好きか?」
ふと思いついて不躾に尋ねると、ア/レ/クは顔から血の気を消...
「何の話だ?僕は別に――」
「隠すなよ」
マ/グ/ナ/スは面倒くさそうにア/レ/クをさえぎった。
ア/レ/クが無茶をしたのは、話を聞く限り、彼の幼馴染で義兄...
パーティの夜、自分の傍らに立つ彼をひそかに見つめていたア/...
「隠さなくていい。きみはゲイだし、きみは彼を愛している。...
ア/レ/クはむっとしたようにマ/グ/ナ/スを睨み上げた。
「それに――あいつはストレートだろう」
何故かかすかな胸の痛みを覚えながら、マ/グ/ナ/スは付け加え...
「どんなに愛したところで、あいつはきみを愛さないのに」
ア/レ/クの顔が鋭さを増し、マ/グ/ナ/スは自分の言葉が彼を傷...
怒り出すかと思ったが、ア/レ/クはやがて目から険を消し、ふ...
「――わかってたよ」
ア/レ/クは言った。
「…わかってた、そんな事。僕はジ/ェ/イ/スに愛されない」
溜息の混じった、静かな声だった。
「――でもそれでいいと思ってたんだ。一生親友として彼のそば...
再び開かれたア/レ/クの青い瞳はわずかに潤んでおり、そこに...
「でも…いざジ/ェ/イ/スが本気で――遊びじゃなくて、はじめて...
ア/レ/クは昨夜まで醜い傷に侵されていた自分の胸に触れた。
「僕は子供だな。恥ずかしいよ」
マ/グ/ナ/スは少し考えて、静かに答えた。
「心ある生き物は愛で愚かになるものだ。別にきみだけじゃな...
「…あんたも?」
マ/グ/ナ/スは少し笑った。
「そうだな。俺も愚かになる。誰かを愛すれば」
「誰にも話したことがないんだ。その…ジ/ェ/イ/スを…愛してい...
「そうか」
「イ/ザ/ベ/ルにすら話したことがないのに、何であんたには話...
「心配しなくても、誰にも言わない」マ/グ/ナ/スは肩をすくめ...
ア/レ/クは小さく息をついて、安心したように目を閉じた。
「ふふ…『性格の悪いクソガキ』か」
ふいにア/レ/クは笑い声を立てた。
「本当にそうだよな。――でも、あいつあれで結構可愛いところ...
耳に心地よい、風のような笑い声だとマ/グ/ナ/スは思った。そ...
「――どうやらもう大丈夫そうだな。意識もはっきりしているし...
マ/グ/ナ/スは欠伸をして椅子から立ち上がった。
「それじゃあ、俺は帰るぞ。徹夜して疲れた」
「マ/グ/ナ/ス」
ア/レ/クは慌ててマ/グ/ナ/スを呼び止めた。
「その…ありがとう。色々」
マ/グ/ナ/スは鼻を鳴らした。
「礼はいらない。後で代金をきっちりもらうからな。俺はタダ...
「代金?」
不安げな顔になったア/レ/クを見てにやっと笑うと、マ/グ/ナ/...
部屋に沈黙が降りた。軽く触れるように押さえた手の下で、ア/...
そっと唇を離して目を合わせると、ア/レ/クはマ/グ/ナ/スを見...
「…そういう反応をされると、俺の方が照れちまうんだが」
「うるさい!」
あまりに初心すぎる反応に、何だか子供に悪さをしてしまった...
何しろ今までずっと、こいつは全く脈のない片想いの義兄弟し...
マ/グ/ナ/スは人差し指で自分の唇に触れ、首を振った。
「…ま、これじゃ全然足りないが…、今日はこれでいい。残りの...
ア/レ/クは慌てて起き上がって、立ち去ろうとしたマ/グ/ナ/ス...
「ちょ、ちょっと待って!だっ…だだ代金って、なに?」
「家に来たら教えてやる」
マ/グ/ナ/スはそう言ってウィンクし、ますます赤くなるア/レ/...
それからふと真面目な顔になって、いった。
「――なあア/レ/ク、真面目な話、本気で俺を試してみないか?」
「は?」
「俺が思うに、きみはそろそろ誰かに愛される事を学ぶべきだ」
マ/グ/ナ/スはさっき見たばかりのア/レ/クの表情を思い出した...
彼はまだ愛される事を知らない、とマ/グ/ナ/スは感じた。
報われないとわかっている相手に愛を注ぎ続ける事に慣れ過ぎ...
だからちょっとした口説き文句にも、挨拶のような軽いキスに...
寂しい事があまりにもあたりまえで、そこから抜け出す事を考...
愚かな奴。そんな酷い恋にいつまでしがみついているつもりな...
――俺が教えてやるよ。ア/レ/ク。
愛した者から愛される喜びも、愛し合う快楽も、俺がきみに全...
「…あんな奴忘れて、俺のものになっちまえよ」
自分でも驚くほど真摯な声だった。マ/グ/ナ/スは自分の口から...
ア/レ/クは声も出せずに、驚いた顔でマ/グ/ナ/スを見つめてい...
急に気まずくなって、マ/グ/ナ/スは咳払いをした。
「…じゃあ、帰る。またな」
「…何を言ってるんだ、俺は」
廊下に出ると、マ/グ/ナ/スは病室のドアに背中を預けて息をつ...
マ/グ/ナ/スが少年だったのは、何百年も前の話だ。
「はは…」
マ/グ/ナ/スは思わず声を出して苦笑した。
何て事だ。俺は恋をしているのか。――この俺が、本気で?
このマ/グ/ナ/ス・ベ/イ/ンが。その気になれば、欲しいと思っ...
しかも――しかも――あろうことか片想いだ。ムカつく。
ムカつくのに、一方で同じだけわくわくしている。退屈な長す...
「ア/レ/ク…」
既に自分の中で大切な響きになりはじめている名前を、もうい...
――さて、これからどうしようか?
マ/グ/ナ/スは自分に問いかけた。
柔らかい唇だったな。あの先へ進むにはどれくらいかかるだろ...
あれだけ初心な坊やだと、どっちにしても最初は俺の方から歩...
とりあえず、次に会ったら、人間の作法に従って携帯電話とや...
「『俺も愚かになる。誰かを愛すれば』――か」
マ/グ/ナ/スは自分の言葉に独り笑うと、研究所の長い廊下を、...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
#comment
ページ名:
ページ新規作成
新しいページはこちらから投稿できます。
作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
第71巻
第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
第59巻
第58巻
第57巻
第56巻
第55巻
第54巻
第53巻
第52巻
第51巻
第50巻
第49巻
第48巻
第47巻
第46巻
第45巻
第44巻
第43巻
第42巻
第41巻
第40巻
第39巻
第38巻
第37巻
第36巻
第35巻
第34巻
第33巻
第32巻
第31巻
第30巻
第29巻
第28巻
第27巻
第26巻
第25巻
第24巻
第23巻
第22巻
第21巻
第20巻
第19巻
第18巻
第17巻
第16巻
第15巻
第14巻
第13巻
第12巻
第11巻
第10巻
第9巻
第8巻
第7巻
第6巻
第5巻
第4巻
第3.1巻
第3巻
第2巻
第1巻
ページ新規作成: