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61-261
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#title(てっぱん 滝沢×欽也)
今日の放送で萌え滾って書いたものです。
タイムリーな内にあげたいと急いで書いたので推敲は一回しか...
誤字脱字など読みづらいところあれば申し訳ないです。
金矢木反の駅伝×長男です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
滝沢薫はいわゆる同性愛者である。物心ついた時から女性に...
思春期には自分の嗜好が世間一般とは違うということに気がつ...
思い悩み、荒れてしまった時期もあったけれど、しかし二十歳...
達観したというか、もはや諦めの境地である。自分は男が好き...
好きなのだからしようがない。開き直ってしまえば生きていく...
た。……それに、いまは恋愛云々よりも駅伝である。自分の唯一...
伝で、早く本調子を取り戻すのが何よりの優先事項……そんなこ...
日々を送っていた滝沢に、しかし青天の霹靂が起きたのだった。
「――あかりの兄の、欽也です」
腫れぼったい瞼も、小動物のような口も、触り心地の良さそ...
もが好みだった。滝沢は一目で彼に恋に落ちた。心臓は早鐘を...
ッと頭に血が昇っていった。周囲にバレるのではないかと平静...
いたら、何やら実はあかりと大家が孫と祖母という関係で、欽...
繋がりのない兄妹……、などと次々に衝撃の事実が発覚し、その...
ずくなったばかりか欽也も困っていたので、つい「もう終わり...
まった。
――その日は自室に戻っても、筋トレに励んでも、目を閉じて...
のことが頭から離れなかった。
* * *
恋に落ちたと言っても特に行動を起こせるわけでもない。欽...
ろうかとソワソワしながらも、かといって声をかけることも出...
いつも通り何事もなくこの恋は終わっていくのだろうと諦める...
のに、しかしなんと欽也が自分のことを知っていた。
「――もしかして箱根駅伝の滝沢選手?」
向こうも驚いていたが、驚いたのはこちらも然りだ。どうし...
ていたら「十人抜きの滝沢」だとか、「あの心臓破りでの坂の...
ったあ」だとか、コアな情報を捲くし立てられて、しかも顔を...
「俺、滝沢くんのぶちファンで、サ、サイン! あっ、書くも...
…?!」などと慌ててカバンを探り出したから、もう「勘弁して...
いようがなかった。
「えっ、あ、サインはまずかったやろうか」
「ちゃうわ、そうやなくて」
その場にいた田中荘の住人も、欽也の剣幕に圧倒されてポカ...
うやく冬美が口を開いたと思ったら、「駅伝君ってそんなすご...
とまた余計なことを言うものだから「そりゃあもう!」と再び...
しまった。
「――ああ、分かった、分かったから」
このままだと面倒なことになりそうだったから、滝沢は欽也...
方なく自分の部屋へと連れて行くことにした。するとあかりが...
は、今日は滝沢さんの部屋に泊まったら?」などと言い出した...
談言うなやとお断りを入れようとしたが、しかしそれより早く...
まりに欽也が嬉しそうな顔を見せたから、出かけていた言葉は...
まった。
欽也が「ええんやろか?」と、期待に満ちた目でこちらを見...
そんな顔をされてしまえば。もう「……勝手にせえや」としか言...
かった。
ちゃっかり銭湯まで一緒に行くことになって、嬉しいやら居...
頭がオーバーヒートを起こしそうだった。
恥ずかしさのあまり、欽也の裸は殆ど見ることが出来なかっ...
ぱりアスリートの体は違うなあ」と言いながら無邪気に滝沢の...
とするものだから、滝沢はつい「なにすんねん」と突っぱねて...
夜は夜で欽也はやたらスキンシップしてこようとした。ドア...
の住人が立ち聞きしているのは分かっていたからどれだけ求め...
く返すことしか出来ない。「ふくらはぎ触ってもええ?」と聞...
とはしたもののあからさまに拒絶することしか出来なかった。...
会話でもこうしてやり取り出来るのは嬉しかった。アスリート...
ど、今日はいっそ寝ずに朝まで喋っていてもいいかもしれない...
えなってしまった。
「昨日はありがとうな」
と、欽也が突然神妙な顔で礼を言い出した。
「昨日?」
「あかりがほんまの父親のこと聞かれたとき、止めてくれたじ...
ああいうとき家族だとかえってうまくやれんだろ、と欽也は...
「……」
滝沢の胸に奇妙な気持ちが込み上げた。好みなのは見た目だ...
ていたけれど……欽也のこういう素直で朴訥としたところも好き...
駅伝がうまく行かなくて、長いこと荒みそして乾ききってい...
いが与えられたような気分だった。
それからあかりのことや尾道の両親の話になって――欽也はよ...
きなのだろう――、次から次ととめどなく家族の話が飛び出し、...
遅い時間となっていた。
「あ、すまん、つい話に夢中になってしもて。もうこんな時間...
いんやろ?」
欽也が時計を見てワタワタと慌てている。
「や、いつも寝るのこれぐらいなんで大丈夫です」
欽也は滝沢に、いまの選手生活の状況を殆ど聞いてこなかっ...
なのか天然なのかは分からなかったけれど、触れられたくない...
おいてもらえたのはとにかく嬉しかった。
(やばい……)
――むっちゃ好きや。滝沢はもう後戻り出来ないほど欽也のこ...
てしまったと自覚した。自分の部屋に、しかも目と鼻の先に、...
再び心臓は早鐘を打ち出し、なんだか頭もポーッとのぼせてき...
「そろそろ寝ようか」
欽也がキョロキョロと辺りを見渡す。なんやろ、と思って「...
か」と尋ねてみると、欽也はポリポリと頬を掻きながら「や、...
ずそうに呟いた。
「あっ……」
いまのいままで気付かなかった。
「大家さんの部屋から持ってこれへんですか?」
「や、もうこんな時間やし……」
寝とるやろ、と欽也は言う。滝沢は「ほな」と思い、ドアを...
「きゃあっ」
聞き耳を立てていた冬美が体勢を崩して床に四つん這いにな...
人はいない。さすがに二十三時も回ったし、脱落したのだろう...
っていた冬美に「よく粘ったな」と感心した。
「……あんたんとこ、布団余ってへんか?」
「余ってへん、余ってへんわ」 ぶるぶると凄まじい勢いで首...
美は逃げるように自室へと帰っていった。滝沢はその後姿を見...
肩を落とす。
「どうしよか」
背後から欽也に声をかけられて、滝沢は「俺が床で寝るんで...
下さい」と答えた。
「えっ、無理じゃろそんなの、天下の滝沢選手にそんなことさ...
「でも狭いベッドで一緒に寝るわけにはいかんでしょ」
欽也は目をまん丸にして絶句した。「ほらな」と滝沢は肩を...
「幸いタオルケットは余ってるし」
と、襖を開ける。
「今日は寒くもないし、床でも全然……」
言い終えぬ内、突然腕をグッと掴まれた。
「俺は一緒でもええよ」
振り返ると、そこには何故か頬を染めた欽也の姿があって、...
ろ」と硬直したのだった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ご覧頂きありがとうございました。
一応ここで終わりなのですが、もし続きが書けたら投下したい...
- もの凄く萌えました・・・!是非続きを!! -- &new{2010-...
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今日の放送で萌え滾って書いたものです。
タイムリーな内にあげたいと急いで書いたので推敲は一回しか...
誤字脱字など読みづらいところあれば申し訳ないです。
金矢木反の駅伝×長男です。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
滝沢薫はいわゆる同性愛者である。物心ついた時から女性に...
思春期には自分の嗜好が世間一般とは違うということに気がつ...
思い悩み、荒れてしまった時期もあったけれど、しかし二十歳...
達観したというか、もはや諦めの境地である。自分は男が好き...
好きなのだからしようがない。開き直ってしまえば生きていく...
た。……それに、いまは恋愛云々よりも駅伝である。自分の唯一...
伝で、早く本調子を取り戻すのが何よりの優先事項……そんなこ...
日々を送っていた滝沢に、しかし青天の霹靂が起きたのだった。
「――あかりの兄の、欽也です」
腫れぼったい瞼も、小動物のような口も、触り心地の良さそ...
もが好みだった。滝沢は一目で彼に恋に落ちた。心臓は早鐘を...
ッと頭に血が昇っていった。周囲にバレるのではないかと平静...
いたら、何やら実はあかりと大家が孫と祖母という関係で、欽...
繋がりのない兄妹……、などと次々に衝撃の事実が発覚し、その...
ずくなったばかりか欽也も困っていたので、つい「もう終わり...
まった。
――その日は自室に戻っても、筋トレに励んでも、目を閉じて...
のことが頭から離れなかった。
* * *
恋に落ちたと言っても特に行動を起こせるわけでもない。欽...
ろうかとソワソワしながらも、かといって声をかけることも出...
いつも通り何事もなくこの恋は終わっていくのだろうと諦める...
のに、しかしなんと欽也が自分のことを知っていた。
「――もしかして箱根駅伝の滝沢選手?」
向こうも驚いていたが、驚いたのはこちらも然りだ。どうし...
ていたら「十人抜きの滝沢」だとか、「あの心臓破りでの坂の...
ったあ」だとか、コアな情報を捲くし立てられて、しかも顔を...
「俺、滝沢くんのぶちファンで、サ、サイン! あっ、書くも...
…?!」などと慌ててカバンを探り出したから、もう「勘弁して...
いようがなかった。
「えっ、あ、サインはまずかったやろうか」
「ちゃうわ、そうやなくて」
その場にいた田中荘の住人も、欽也の剣幕に圧倒されてポカ...
うやく冬美が口を開いたと思ったら、「駅伝君ってそんなすご...
とまた余計なことを言うものだから「そりゃあもう!」と再び...
しまった。
「――ああ、分かった、分かったから」
このままだと面倒なことになりそうだったから、滝沢は欽也...
方なく自分の部屋へと連れて行くことにした。するとあかりが...
は、今日は滝沢さんの部屋に泊まったら?」などと言い出した...
談言うなやとお断りを入れようとしたが、しかしそれより早く...
まりに欽也が嬉しそうな顔を見せたから、出かけていた言葉は...
まった。
欽也が「ええんやろか?」と、期待に満ちた目でこちらを見...
そんな顔をされてしまえば。もう「……勝手にせえや」としか言...
かった。
ちゃっかり銭湯まで一緒に行くことになって、嬉しいやら居...
頭がオーバーヒートを起こしそうだった。
恥ずかしさのあまり、欽也の裸は殆ど見ることが出来なかっ...
ぱりアスリートの体は違うなあ」と言いながら無邪気に滝沢の...
とするものだから、滝沢はつい「なにすんねん」と突っぱねて...
夜は夜で欽也はやたらスキンシップしてこようとした。ドア...
の住人が立ち聞きしているのは分かっていたからどれだけ求め...
く返すことしか出来ない。「ふくらはぎ触ってもええ?」と聞...
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ど、今日はいっそ寝ずに朝まで喋っていてもいいかもしれない...
えなってしまった。
「昨日はありがとうな」
と、欽也が突然神妙な顔で礼を言い出した。
「昨日?」
「あかりがほんまの父親のこと聞かれたとき、止めてくれたじ...
ああいうとき家族だとかえってうまくやれんだろ、と欽也は...
「……」
滝沢の胸に奇妙な気持ちが込み上げた。好みなのは見た目だ...
ていたけれど……欽也のこういう素直で朴訥としたところも好き...
駅伝がうまく行かなくて、長いこと荒みそして乾ききってい...
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それからあかりのことや尾道の両親の話になって――欽也はよ...
きなのだろう――、次から次ととめどなく家族の話が飛び出し、...
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「あ、すまん、つい話に夢中になってしもて。もうこんな時間...
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欽也が時計を見てワタワタと慌てている。
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欽也は滝沢に、いまの選手生活の状況を殆ど聞いてこなかっ...
なのか天然なのかは分からなかったけれど、触れられたくない...
おいてもらえたのはとにかく嬉しかった。
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――むっちゃ好きや。滝沢はもう後戻り出来ないほど欽也のこ...
てしまったと自覚した。自分の部屋に、しかも目と鼻の先に、...
再び心臓は早鐘を打ち出し、なんだか頭もポーッとのぼせてき...
「そろそろ寝ようか」
欽也がキョロキョロと辺りを見渡す。なんやろ、と思って「...
か」と尋ねてみると、欽也はポリポリと頬を掻きながら「や、...
ずそうに呟いた。
「あっ……」
いまのいままで気付かなかった。
「大家さんの部屋から持ってこれへんですか?」
「や、もうこんな時間やし……」
寝とるやろ、と欽也は言う。滝沢は「ほな」と思い、ドアを...
「きゃあっ」
聞き耳を立てていた冬美が体勢を崩して床に四つん這いにな...
人はいない。さすがに二十三時も回ったし、脱落したのだろう...
っていた冬美に「よく粘ったな」と感心した。
「……あんたんとこ、布団余ってへんか?」
「余ってへん、余ってへんわ」 ぶるぶると凄まじい勢いで首...
美は逃げるように自室へと帰っていった。滝沢はその後姿を見...
肩を落とす。
「どうしよか」
背後から欽也に声をかけられて、滝沢は「俺が床で寝るんで...
下さい」と答えた。
「えっ、無理じゃろそんなの、天下の滝沢選手にそんなことさ...
「でも狭いベッドで一緒に寝るわけにはいかんでしょ」
欽也は目をまん丸にして絶句した。「ほらな」と滝沢は肩を...
「幸いタオルケットは余ってるし」
と、襖を開ける。
「今日は寒くもないし、床でも全然……」
言い終えぬ内、突然腕をグッと掴まれた。
「俺は一緒でもええよ」
振り返ると、そこには何故か頬を染めた欽也の姿があって、...
ろ」と硬直したのだった。
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