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#title(オリジナル 「チーム・オナホ」)
オリジナル・現代もの。(保管庫42~44・48巻の余話・...
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
コンドームをつけることを俗にゴムをつけるという。
だがゴムの時代はもう終わった。ゴム製コンドームが誕生した...
2009年7月現在、国内シェア1位のコンドームは、
コンドームのCこと(株)志井商事のゴムじゃないコンドームだ...
ポリウレタン製の特殊フィルムを使用したコンドームは薄さ0...
薄いから着用感がない。強いから薄くても破れない。「熱を伝...
かつてはゴムの分厚さに阻まれて、ペニスで感じることのでき...
ゴムじゃないコンドームは瞬時に伝える事ができる。はやい話...
その自然さは海外でもヒットし、志井商事はゴムじゃないコン...
しかしながら、日本人の多くがコンドームをつけることを未だ...
「ゴムをつける」ではなく「Cをつける」という言葉をはやらせ...
志井商事の若き専務・志井風雅(シイフウガ)にはそんな野望...
「C」とは志井商事の主力商品・ゴムじゃないコンドームの商品...
特定の商品名が普通名詞化するのは稀有なことだがそれなりに...
食品包装用ラップフィルム=サランラップ、ステープラー=ホ...
そんな風にコンドーム=「C」と呼ばれたい。だが野望は未だ野...
平成になってからセックスのカジュアル化が進んだ。セックス...
自我がきちんと確立したうえで大人の判断としてカジュアルセ...
問題なのはセックスのカジュアル化に伴う中出し! 自分と相...
志井風雅は手元の「薬事工業生産動態統計調査表」に目を落と...
コンドームの出荷率は漸減傾向をたどっている。
中出し=コンドームを使わないセックスが増えれば、コンドー...
志井商事的には由々しき問題だ。
それだけじゃない。コンドームの出荷率減に伴いSTDの新規...
志井風雅は悔しい。性感染症の予防は大事で、それにはコンド...
この世界にコンドームが広がらない。
挿入前に装着。それだけで守れるものがあるんだと叫びたい。
「性」と病気に関する正しい知識を伝えたい。予防法の啓発と...
「ゴムをつける」ではなく「Cをつける」という言葉をはやらせ...
志井風雅はそんな野望に、利潤の追求に生きている。
風雅の父である志井商事社長・志井高雅は、「既存のコンドー...
新商品による売り上げアップを狙い、オナニー専用及び男同士...
特に力を入れているオナニー専用コンドームの開発準備室室長...
古今東西のオナホールに造詣が深い、風雅の双子の弟・典雅(...
オナホとオナニーをこよなく愛しているオナホコレクターの志...
コール社(本社:ドイツ/インゲルハイム)の日本代表はオナ...
メンテナンスの楽なオナホールを新商品として打ち出したい、...
オナニー専用のコンドームをつくりたい志井商事は、現在オナ...
コンドームをつけた方が気持ちよいオナホを共同開発している。
コール社は電動オナホ-ルから、いささか不気味な代物まで、...
2・3回使えばだらしなく口を開く、簡易低反発のキッチュで...
WHO認可取得の衛生面に特化した1デイズの使い捨てオナホ...
1デイズの使い捨てオナホはもともと志井商事のオナホ部門が...
コール社にオナホ部門が売却された為、いまはコール社の名前...
使い捨てに勝る衛生的なオナホない。毎日新しいは毎日気持ち...
だが一部のマニアなリピーターは、このオナホの衛生面の高さ...
スピリチュアルな使用感を評価しているらしい。
開発に関わっていた志井典雅は確信している。マニアに受けた...
含水率の高い特殊素材の持つ妖しい柔らかさ及び艶かしい吸着...
オナホの内側に植毛した直径8ミル(0.20㎜)の特殊加工毛だ。
素材の特色をそこなわず、オナホにエロくて気持ちいい極細の...
化繊と植毛のプロで志井と深い仲だった三鷹という技術者だ。
三鷹と志井は一度別れた後、ヨリを戻し再びステディな関係に...
三鷹が運命を感じられる男とめぐりあったため、志井は三鷹の...
志井と別れた三鷹は一目惚れしたノンケの男=運命の男にさり...
他人から友人にのし上がり、友人から親友になった。親友から...
ビバーク地に到着したと思った。
ハッピービバークの先に頂上が見えた。てっぺんまでもう少し...
濃くて細やかなエッチをしようと決めていた。なのに、はやる...
急傾斜の続く道なき道を着実に登っていた最中、
突如上空にヘリで表れロープで降下してきたみたいな肉食系女...
一寸先は闇だ。まさか、結婚式に招待されたうえ、
友人代表でスピーチをするはめになるなんて思ってもみなかっ...
当日、三鷹はブラックスーツにアスコットタイをあわせ、タイ...
とても綺麗に磨いたブロウバーの伊達眼鏡をかけて式に臨んだ。
動揺を隠し、ビシッと決めたかった。
ギリギリ精一杯の強がりで洒脱なスピーチをした。ビッグスマ...
熱い涙がパラパラッとはしりそうになった。流すわけにはいか...
三鷹は自分の事をもっとずっとカラっとした、懐の深い男だと...
彼の幸せを祝えない。事もなげにからりと笑うことがどうして...
いまは晴れやかに笑うんだと腹の底で決め、無理をして口角を...
口元がゆがんだ笑い方にならないように、目が死なないように...
ずっと好きだった男が結婚する……。
新郎新婦のプロフィールスライドショーを見ながら、
夫婦の間に入っていく男、略して間男にはなりたくないと思っ...
だけど新郎への気持ちを昇華できない。男らしく諦められない。
ワッと泣き出しそうな自分を叱咤しつつ、三鷹は式の間、目元...
腐って泣きたい気持ちをおさえ、二次会では明るく頼もしく幹...
二人の新しい門出を祝い楽しいパーティにするべく盛り上げた。
立て付けの悪い戸みたいに心が軋んだ。HPを使い果たした。三...
まっしぐらに自宅に帰り、スーツの上を脱ぎ捨てた。
片手でむしる様にタイを解き、カフスを外し、サイドテーブル...
限界だった。口を歪めて自分を嗤い、三鷹は格好悪く焼酎の杯...
酒気帯びの溜息を吐きながら、とうもろこし焼酎を煽る。
焼酎とは思えない豊かなトウモロコシの香りに、新郎と親しく...
キレイに忘れていた志井のことを思い出した。
志井も自分と同じでトウモロコシを使用したうまい酒が好きだ...
ストレート・コーン・ウイスキー派だった三鷹に、とうもろこ...
二人してショットバーのカウンターでグラスを傾けていた夜、...
「コーン・ウイスキーが『荒野の七人』なら、とうもろこし焼...
無口な志井がはじめてしゃべった長いお言葉がそれだった。
目を据えて、見つめ続けないとわからないくらい微かな笑みを...
志井がそう言ったのを三鷹はしっかりと覚えている。
無愛想な男がフッと浮かべた、微かだけれどまぎれも無い笑み...
下戸そうな顔して意外と飲むのに驚いた。
オナニーなんてしなさそうな貴婦人然とした雰囲気に反して、...
あれこれと思い出しながら志井を恋しいと思った。たまらなく...
寂しさからくる一時的な感情かもしれない。
それでも、ずるい男に成り下がって、自分が振った美しい男に...
誘っても無下に断られない気がする。きっとまだ志井は自分を...
自惚れ屋の三鷹には、志井の中で自分が「過去の人」になって...
三鷹は金沢在住で志井は東京都民だ。パッと会いに行くには距...
あしたの陽がのぼるのを待って会いに行こうか。酔いの回った...
だけど三鷹はギリギリ踏みとどまった。また、同じ事を繰り返...
もともと三鷹にとって志井は「繋ぎの男」だった。運命の人に...
「マジで? じゃあな」と簡単に別れることができた。
漠とした、しかし大変大きな喪失感に唖然としたのは、別れた...
音信不通になっていた志井と奇跡の再開を果たし、めでたくヨ...
「かけがえのなさ」が胸にしみじみと沁みた。「繋ぎの男」な...
気がつけてよかったと心の底から思った。
にもかかわらず、新しい出会いにときめいた三鷹は、自分の都...
「バイバイ」は、簡単に言えた。
そして、追いかけていた男が結婚したいま、寂しさから再度志...
志井の「かけがえのなさ」にあらためて気がついた。もう一度...
我がまま過ぎる自覚はある。みっともないとも思う。でもやり...
だけどわかるのだ。例えやり直せたとしても、それは一時的。...
自分は志井だけを見ていられない。きっとまた誰かに夢中にな...
志井を巻き込んではいけないと強く思った。
いま、会いに行きたい。花束を抱くように抱きたい。けれど自...
志井の幸せに繋がらないなら、復縁すべきじゃないと頭でわか...
だから三鷹は志井に会いにいくのを堪えた。
恋愛以外にいま頑張るべきことが何もないわけじゃない。
三鷹には心から打ち込める仕事がある。かけがえのない仕事が...
かけがえのない伴侶がいるのと同じくらい贅沢な事だ。
三鷹はいま人造毛で蒔絵筆をつくっている。
平成20年、国会で伝統芸能を支える道具をつくる原材料及び...
三鷹の地元石川県では輪島の蒔絵職人たちが、蒔絵筆の入手に...
蒔絵筆に使われるのは、水毛と呼ばれる琵琶湖周辺の湿地にす...
キューティクルを持たない水毛の表面構造と際立った毛先の細...
漆の流れを調節する。細く張り詰めた直線を引く事ができるの...
しかし琵琶湖の鼠は減った。琵琶湖といわず葦の原にすむネズ...
近頃のねずみ達はほぼRC造のビルの隙間を往来しているため、
背中の毛はコンクリートで擦れて荒れており筆に適した水毛が...
原料となる毛の入手は困難を極め、筆職人の高齢化も進んでい...
この由々しき事態を打破すべく立ち上げられたのが、産学官で...
三鷹は化繊と植毛のプロとして地元の産業を支えるべくプロジ...
輪島塗は永遠に不滅だ。決して廃れさせない。筆は俺がつくる...
三鷹が焦がれている新郎は輪島の若き蒔絵職人だ。彼の描く蒔...
一目で惚れた。彼が凛と張り詰めた直線を変わることなく描け...
三鷹を突き動かしているのは地元の産業を思う気持ちだけじゃ...
研究者としての探究心だけでもない。「彼の為に」という私情...
(俺が造筆に携わった筆を手にあいつが蒔絵を描く)
いつか訪れるその日を、そのエロスを思うだけで、三鷹はいけ...
たぬき、鹿、猫。じゃこうねずみ、ビーバー、ヌートリア。
現在、鼠の水毛にかわる獣毛の研究や筆に適したネズミの飼育...
人造毛の研究開発と同時に進められている。けれど三鷹は化繊...
特殊加工したナイロン6:{CO・(CH2)5・NH} nの可能性を信...
蒔絵師が求めてやまない村九(むらく)と呼ばれる筆・村田九...
寸分たがわぬ穂先を持つ筆を、石油から精錬される化学繊維で...
三鷹はかつて勤めていた歯科衛生研究所で、六六六(ミロク)...
360度ぐるっと毛のある歯ブラシを具現化するべく、3.6 ミル(...
歯ブラシに植毛させた実績を持つ。志井商事では、微細な加工...
極細繊維をオナホの内側にもっさり施した。細い毛をつくるの...
けれど、寒月の冴えた月のような張り詰めた直線をすぅーっと...
腰が強くなくちゃいけない。ほどよく漆を含みつつ、先端には...
細い細い毛先に漆が適度に下りていくことも求められる。
どんな表面構造ならそれが可能になるのか、解像度の高い顕微...
三鷹たちのチームはクリンプ毛(縮れ毛)で液をしっかり溜め、
ストレート毛で伸ばす事を思いついた。
穂先の太さは直径0.8㎜、長さは25㎜。毛の形状はクリンプとス...
それが三鷹たちが辿りついた答えだ。
けれどクリンプ毛とストレート毛を何パーセントずつ混ぜるか、
毛、1本1本の直径は何ミルがベストなのかは模索中だ。
三鷹は、6ミル(0.15㎜)のストレート繊維を35%、
3ミル(0.075㎜)のクリンプ繊維を65%混ぜるのがベストじゃ...
繰り返し実験をして確かめたい。だから、あしたの日が昇った...
志井に会いに東京には行かない。
三鷹はとうもろこし焼酎をぐっと煽り、なかなか明けない眠れ...
三鷹の携帯にドイツから写メが届いたのは、酔いを引きずった...
送信者は気心の知れた友人にして穴兄弟の五代だった。
添付されていた志井と六六六の睦まじいツーショットを見た瞬...
「常務がコールの本社に来た。元気そうだろ。常務には六六六...
五代は志井のことを未だにかつての役職で呼ぶ。
メールをみながら三鷹は志井を捨てた直後、五代に志井の様子...
心と体の震えにはセックスが効く。三鷹はそう信じている。
だから、自分に振られたことで志井が弱っていたら、あたたか...
元気付けて欲しいと思い穴兄弟の五代に頭を下げた。まじめに...
「あんた、おこがましいよ。常務に対する配慮がまるでねぇ~...
結局その話はそれっきりになっていたのだが、五代は三鷹が志...
様子見にこそ行かなかったようだが、出張でコール社を訪れた...
五代なりの真心なのだろう。だけど、あまりにもタイミングが...
運命を感じていた男の結婚式の翌日に、志井と六六六ができて...
匂わすような写メを送ってこなくてもいいんじゃねえ……!?
きっとまだ志井は自分を好きでいてくれている。自惚れやの三...
六六六と志井が懇ろな仲になっているなんて想定外だ。
自分で別れの原因をつくっておきながら、どうして志井がまだ...
自分の思考回路の恥ずかしさに今更ながら気がついた。
だけどでも、志井には六六六を拒んで欲しかった。ずっと自分...
連発の花火の夜も、いつもの場所で静かに光る星みたく、純な...
一方的に期待していた……。自惚れていた。
穴があったら入りたい。きっと土の中は暖かい。蹲って埋まっ...
志井が元気そうで良かった。こころからそう思う。
でも、去った男への未練を想起させる、憂いを帯びた表情が見...
憎や、恋しや、と病んで、辛や、重たや、我が恋ながら…と、激...
最低なのは百も承知だ。でもそっちの方がよかった。そしたら...
ごめんと言って強く抱く。離しはしない。だけどもう、どうや...
心に穴が空き、三鷹は自嘲した。自業自得だ。仕方ない。無性...
泣く必要はない。仕事がある。泣いている暇は無い。仕事があ...
三鷹はジャケットをはおり、腕時計をはめ、伊達眼鏡をかけて...
研究所で実験に没頭していたら、昼過ぎ、五代からまたメール...
「週末、出張で東京。仕事終わったらそっちに飛ぶ! 小松空...
たわいもないメールだった。胸をえぐる写真も添付されていな...
男同士の酒は旨い。五代と酌み交わす気を使わない酒は、きっ...
わざわざ東京から金沢まで足を伸ばして、自分と飲みたいと言...
了解と送信したときは、まさか穴兄弟の五代と体の関係を持つ...
これまで、セックスをする友達はたくさんいた。
だけど友達とセックスをしたのは初めてだ。
いい感じに焼けた肌。ブリーチした髪。引き締まった腹と胸。...
耳にピアス指にリングは当たり前。3連ネックレス&ラバーブ...
じゃらじゃら揺れるウォレットチェーンもお約束。五代の第一...
趣味はサーフィン、得技はべろチュウ。はじめて会った日、本...
女もいいけど最近は男派で、筋トレに命かけてる風なゴリマッ...
そうカミングアウトされた時はさすがに驚いたが、それだって...
五代の金型図面おこしの速さに目を見張った時に比べればそう...
チャラいサーファーないしギャル男なホストを想起させる見た...
とてもそうとは思えないが、五代は精密な金型設計・製作から...
さらっとこなす天才の類だ。
三鷹が知る男の中で一等聡くて軽い。一緒にいて楽な友達、そ...
土曜の夕方、三鷹は小松空港に五代を迎えに行った。
酒とつまみを買い込み、三鷹のマンションへ。三鷹の部屋には...
幅158㎝、高さ102㎝、奥行き276cm、重量500㎏。フルコンサー...
「上がれよ」
三鷹は屋根を閉じたグランドピアノの上に五代を招いた。
五代はピアノの上にあがるのも、ピアノの上で酒盛りをするの...
ピアノ好きなら眉をしかめるだろうが五代はそういう事を気に...
先に上に登った三鷹が差し伸べてくれた手を取り、喜々として...
缶チューハイやビールの空き缶、灰皿と煙草、食べかけの軟骨...
カイワレを散らしたポテトチップスに、青じそドレッシングを...
ピアノの上はあっという間に乱れた。
五代は右肘をつく肘枕、いわゆる涅槃のポーズで長々と寝そべ...
三鷹は寝そべっている五代に、ビールを6缶空けながら、惚れ...
志井がまだ自分を好きでいてくれていると自惚れていたことま...
「まいってるね~? 癒してあげよっかぁ?」
ニヤリと笑って「♪甘いお菓子をあげましょ~ 抱いてあげまし...
「俺、バリタチなんで」と受け流し、三鷹は不敵な笑いを浮か...
「え~!? 前から一度、お手合わせ願いたかったんだけどな...
五代には「バリタチの友人」が自分のテクで激しく果てるとこ...
「お前、どこまで節操ないんだよ」
学生時代アメフトで鍛えた、それなりに重みと厚みのある自分...
両手両脚で押し返しながら三鷹は苦笑した。
「お前と寝るのはマジ勘弁。友達でいられなくなりそう」
「小難しいこと考えんなよ。 三鷹も男同士のカジュアルセッ...
「まあな……」
五代を押しのけ、煙草に火をつけ深々と吸い、三鷹は低く笑っ...
「彼女いたこともあるけどさぁ、男に夢中になんのは、気持ち...
「そうそう、存外に」
五代は忍び笑いをし、女の子より締め付け感が凄い、男の方が...
責任持たなくていいからお後もいいと、指折り数え
「と、いうわけで!」と三鷹を見た。
「と、いうわけで。じゃねーよ」
苦笑ひとつ灰皿に煙草を押し付けると三鷹は言い切った。
「俺は息子にしたい放題させてきたヤリチンなんですぅ。そこ...
下になる気はない。だが、五代は三鷹の主張をまったく無視し...
自分のデニムのファスナーを下げはじめた。
「大丈夫だって、俺はキヨッパに優しいぜ。 ハードに犯した...
清童と書いてキヨッパ。五代のいうとおり三鷹は清童だ。
乙女椿のつぼみの様に固いアナルは男を知らない。五代の粗チ...
「ファスナー上げろ、バァカ」
そう言いながら三鷹は、五代がデニムから引っ張り出した一物...
粗チンじゃなかった。なかなか格好いい。だが勝った。半勃ち...
勃起時はどうだろう?
「ケツ貸してよ」
目測していたら、後の孔を晒せと促された。
「断る」
三鷹は煙草に火を着け煙を吸うと、フーッと五代の顔に吹きか...
「お前とはやらねぇー」
「何で?」
えらく怪訝そうに訊ねる五代に三鷹は即答した。
「友達だから」
「友達だからセックスもできるんじゃねー? あんた今、結構HP...
性欲と同情でしてやるよ。俺とセックスしたら元気が回復する...
三鷹は片頬で笑い五代に二者択一をせまった。
「ニフラムで消されるのと、バシルーラで遠くにふっとばされ...
「三鷹にホイミをかけたい」
くるむような眼で三鷹を見て五代はそう答えた。
ホイミは回復呪文だ。全快は無理だが、人一人をちょっとだけ...
大真面目に答えた五代の眼が、むかし実家で飼っていた、くい...
三鷹は小さく笑った。からだいっぱいに、五代の誠意がトクト...
その実、性欲と同情だけじゃないのがよ~くわかった。
三鷹は五代のきらきらした強い眼をじっと見つめ、
さっきからもうずっと丸出しの元気な愚息を改めて見た。
しゃーねえなぁ……。かまってやるか!
「……とりあえずそれ、どうにかしてやるよ」
「マジで!? ケツかしてくれんの!」
「兜合わせでいいだろ。扱きあって抜きあおうぜ」
「えぇ~! ケツがいい! ケツかしてよぉ、元気を注入して...
「この俺がペニスを重ね合わせてやるって言ってんだぜ? 感...
煙草を燻らせながら三鷹にふっと笑みをむけられ、五代はドキ...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
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#title(オリジナル 「チーム・オナホ」)
オリジナル・現代もの。(保管庫42~44・48巻の余話・...
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
コンドームをつけることを俗にゴムをつけるという。
だがゴムの時代はもう終わった。ゴム製コンドームが誕生した...
2009年7月現在、国内シェア1位のコンドームは、
コンドームのCこと(株)志井商事のゴムじゃないコンドームだ...
ポリウレタン製の特殊フィルムを使用したコンドームは薄さ0...
薄いから着用感がない。強いから薄くても破れない。「熱を伝...
かつてはゴムの分厚さに阻まれて、ペニスで感じることのでき...
ゴムじゃないコンドームは瞬時に伝える事ができる。はやい話...
その自然さは海外でもヒットし、志井商事はゴムじゃないコン...
しかしながら、日本人の多くがコンドームをつけることを未だ...
「ゴムをつける」ではなく「Cをつける」という言葉をはやらせ...
志井商事の若き専務・志井風雅(シイフウガ)にはそんな野望...
「C」とは志井商事の主力商品・ゴムじゃないコンドームの商品...
特定の商品名が普通名詞化するのは稀有なことだがそれなりに...
食品包装用ラップフィルム=サランラップ、ステープラー=ホ...
そんな風にコンドーム=「C」と呼ばれたい。だが野望は未だ野...
平成になってからセックスのカジュアル化が進んだ。セックス...
自我がきちんと確立したうえで大人の判断としてカジュアルセ...
問題なのはセックスのカジュアル化に伴う中出し! 自分と相...
志井風雅は手元の「薬事工業生産動態統計調査表」に目を落と...
コンドームの出荷率は漸減傾向をたどっている。
中出し=コンドームを使わないセックスが増えれば、コンドー...
志井商事的には由々しき問題だ。
それだけじゃない。コンドームの出荷率減に伴いSTDの新規...
志井風雅は悔しい。性感染症の予防は大事で、それにはコンド...
この世界にコンドームが広がらない。
挿入前に装着。それだけで守れるものがあるんだと叫びたい。
「性」と病気に関する正しい知識を伝えたい。予防法の啓発と...
「ゴムをつける」ではなく「Cをつける」という言葉をはやらせ...
志井風雅はそんな野望に、利潤の追求に生きている。
風雅の父である志井商事社長・志井高雅は、「既存のコンドー...
新商品による売り上げアップを狙い、オナニー専用及び男同士...
特に力を入れているオナニー専用コンドームの開発準備室室長...
古今東西のオナホールに造詣が深い、風雅の双子の弟・典雅(...
オナホとオナニーをこよなく愛しているオナホコレクターの志...
コール社(本社:ドイツ/インゲルハイム)の日本代表はオナ...
メンテナンスの楽なオナホールを新商品として打ち出したい、...
オナニー専用のコンドームをつくりたい志井商事は、現在オナ...
コンドームをつけた方が気持ちよいオナホを共同開発している。
コール社は電動オナホ-ルから、いささか不気味な代物まで、...
2・3回使えばだらしなく口を開く、簡易低反発のキッチュで...
WHO認可取得の衛生面に特化した1デイズの使い捨てオナホ...
1デイズの使い捨てオナホはもともと志井商事のオナホ部門が...
コール社にオナホ部門が売却された為、いまはコール社の名前...
使い捨てに勝る衛生的なオナホない。毎日新しいは毎日気持ち...
だが一部のマニアなリピーターは、このオナホの衛生面の高さ...
スピリチュアルな使用感を評価しているらしい。
開発に関わっていた志井典雅は確信している。マニアに受けた...
含水率の高い特殊素材の持つ妖しい柔らかさ及び艶かしい吸着...
オナホの内側に植毛した直径8ミル(0.20㎜)の特殊加工毛だ。
素材の特色をそこなわず、オナホにエロくて気持ちいい極細の...
化繊と植毛のプロで志井と深い仲だった三鷹という技術者だ。
三鷹と志井は一度別れた後、ヨリを戻し再びステディな関係に...
三鷹が運命を感じられる男とめぐりあったため、志井は三鷹の...
志井と別れた三鷹は一目惚れしたノンケの男=運命の男にさり...
他人から友人にのし上がり、友人から親友になった。親友から...
ビバーク地に到着したと思った。
ハッピービバークの先に頂上が見えた。てっぺんまでもう少し...
濃くて細やかなエッチをしようと決めていた。なのに、はやる...
急傾斜の続く道なき道を着実に登っていた最中、
突如上空にヘリで表れロープで降下してきたみたいな肉食系女...
一寸先は闇だ。まさか、結婚式に招待されたうえ、
友人代表でスピーチをするはめになるなんて思ってもみなかっ...
当日、三鷹はブラックスーツにアスコットタイをあわせ、タイ...
とても綺麗に磨いたブロウバーの伊達眼鏡をかけて式に臨んだ。
動揺を隠し、ビシッと決めたかった。
ギリギリ精一杯の強がりで洒脱なスピーチをした。ビッグスマ...
熱い涙がパラパラッとはしりそうになった。流すわけにはいか...
三鷹は自分の事をもっとずっとカラっとした、懐の深い男だと...
彼の幸せを祝えない。事もなげにからりと笑うことがどうして...
いまは晴れやかに笑うんだと腹の底で決め、無理をして口角を...
口元がゆがんだ笑い方にならないように、目が死なないように...
ずっと好きだった男が結婚する……。
新郎新婦のプロフィールスライドショーを見ながら、
夫婦の間に入っていく男、略して間男にはなりたくないと思っ...
だけど新郎への気持ちを昇華できない。男らしく諦められない。
ワッと泣き出しそうな自分を叱咤しつつ、三鷹は式の間、目元...
腐って泣きたい気持ちをおさえ、二次会では明るく頼もしく幹...
二人の新しい門出を祝い楽しいパーティにするべく盛り上げた。
立て付けの悪い戸みたいに心が軋んだ。HPを使い果たした。三...
まっしぐらに自宅に帰り、スーツの上を脱ぎ捨てた。
片手でむしる様にタイを解き、カフスを外し、サイドテーブル...
限界だった。口を歪めて自分を嗤い、三鷹は格好悪く焼酎の杯...
酒気帯びの溜息を吐きながら、とうもろこし焼酎を煽る。
焼酎とは思えない豊かなトウモロコシの香りに、新郎と親しく...
キレイに忘れていた志井のことを思い出した。
志井も自分と同じでトウモロコシを使用したうまい酒が好きだ...
ストレート・コーン・ウイスキー派だった三鷹に、とうもろこ...
二人してショットバーのカウンターでグラスを傾けていた夜、...
「コーン・ウイスキーが『荒野の七人』なら、とうもろこし焼...
無口な志井がはじめてしゃべった長いお言葉がそれだった。
目を据えて、見つめ続けないとわからないくらい微かな笑みを...
志井がそう言ったのを三鷹はしっかりと覚えている。
無愛想な男がフッと浮かべた、微かだけれどまぎれも無い笑み...
下戸そうな顔して意外と飲むのに驚いた。
オナニーなんてしなさそうな貴婦人然とした雰囲気に反して、...
あれこれと思い出しながら志井を恋しいと思った。たまらなく...
寂しさからくる一時的な感情かもしれない。
それでも、ずるい男に成り下がって、自分が振った美しい男に...
誘っても無下に断られない気がする。きっとまだ志井は自分を...
自惚れ屋の三鷹には、志井の中で自分が「過去の人」になって...
三鷹は金沢在住で志井は東京都民だ。パッと会いに行くには距...
あしたの陽がのぼるのを待って会いに行こうか。酔いの回った...
だけど三鷹はギリギリ踏みとどまった。また、同じ事を繰り返...
もともと三鷹にとって志井は「繋ぎの男」だった。運命の人に...
「マジで? じゃあな」と簡単に別れることができた。
漠とした、しかし大変大きな喪失感に唖然としたのは、別れた...
音信不通になっていた志井と奇跡の再開を果たし、めでたくヨ...
「かけがえのなさ」が胸にしみじみと沁みた。「繋ぎの男」な...
気がつけてよかったと心の底から思った。
にもかかわらず、新しい出会いにときめいた三鷹は、自分の都...
「バイバイ」は、簡単に言えた。
そして、追いかけていた男が結婚したいま、寂しさから再度志...
志井の「かけがえのなさ」にあらためて気がついた。もう一度...
我がまま過ぎる自覚はある。みっともないとも思う。でもやり...
だけどわかるのだ。例えやり直せたとしても、それは一時的。...
自分は志井だけを見ていられない。きっとまた誰かに夢中にな...
志井を巻き込んではいけないと強く思った。
いま、会いに行きたい。花束を抱くように抱きたい。けれど自...
志井の幸せに繋がらないなら、復縁すべきじゃないと頭でわか...
だから三鷹は志井に会いにいくのを堪えた。
恋愛以外にいま頑張るべきことが何もないわけじゃない。
三鷹には心から打ち込める仕事がある。かけがえのない仕事が...
かけがえのない伴侶がいるのと同じくらい贅沢な事だ。
三鷹はいま人造毛で蒔絵筆をつくっている。
平成20年、国会で伝統芸能を支える道具をつくる原材料及び...
三鷹の地元石川県では輪島の蒔絵職人たちが、蒔絵筆の入手に...
蒔絵筆に使われるのは、水毛と呼ばれる琵琶湖周辺の湿地にす...
キューティクルを持たない水毛の表面構造と際立った毛先の細...
漆の流れを調節する。細く張り詰めた直線を引く事ができるの...
しかし琵琶湖の鼠は減った。琵琶湖といわず葦の原にすむネズ...
近頃のねずみ達はほぼRC造のビルの隙間を往来しているため、
背中の毛はコンクリートで擦れて荒れており筆に適した水毛が...
原料となる毛の入手は困難を極め、筆職人の高齢化も進んでい...
この由々しき事態を打破すべく立ち上げられたのが、産学官で...
三鷹は化繊と植毛のプロとして地元の産業を支えるべくプロジ...
輪島塗は永遠に不滅だ。決して廃れさせない。筆は俺がつくる...
三鷹が焦がれている新郎は輪島の若き蒔絵職人だ。彼の描く蒔...
一目で惚れた。彼が凛と張り詰めた直線を変わることなく描け...
三鷹を突き動かしているのは地元の産業を思う気持ちだけじゃ...
研究者としての探究心だけでもない。「彼の為に」という私情...
(俺が造筆に携わった筆を手にあいつが蒔絵を描く)
いつか訪れるその日を、そのエロスを思うだけで、三鷹はいけ...
たぬき、鹿、猫。じゃこうねずみ、ビーバー、ヌートリア。
現在、鼠の水毛にかわる獣毛の研究や筆に適したネズミの飼育...
人造毛の研究開発と同時に進められている。けれど三鷹は化繊...
特殊加工したナイロン6:{CO・(CH2)5・NH} nの可能性を信...
蒔絵師が求めてやまない村九(むらく)と呼ばれる筆・村田九...
寸分たがわぬ穂先を持つ筆を、石油から精錬される化学繊維で...
三鷹はかつて勤めていた歯科衛生研究所で、六六六(ミロク)...
360度ぐるっと毛のある歯ブラシを具現化するべく、3.6 ミル(...
歯ブラシに植毛させた実績を持つ。志井商事では、微細な加工...
極細繊維をオナホの内側にもっさり施した。細い毛をつくるの...
けれど、寒月の冴えた月のような張り詰めた直線をすぅーっと...
腰が強くなくちゃいけない。ほどよく漆を含みつつ、先端には...
細い細い毛先に漆が適度に下りていくことも求められる。
どんな表面構造ならそれが可能になるのか、解像度の高い顕微...
三鷹たちのチームはクリンプ毛(縮れ毛)で液をしっかり溜め、
ストレート毛で伸ばす事を思いついた。
穂先の太さは直径0.8㎜、長さは25㎜。毛の形状はクリンプとス...
それが三鷹たちが辿りついた答えだ。
けれどクリンプ毛とストレート毛を何パーセントずつ混ぜるか、
毛、1本1本の直径は何ミルがベストなのかは模索中だ。
三鷹は、6ミル(0.15㎜)のストレート繊維を35%、
3ミル(0.075㎜)のクリンプ繊維を65%混ぜるのがベストじゃ...
繰り返し実験をして確かめたい。だから、あしたの日が昇った...
志井に会いに東京には行かない。
三鷹はとうもろこし焼酎をぐっと煽り、なかなか明けない眠れ...
三鷹の携帯にドイツから写メが届いたのは、酔いを引きずった...
送信者は気心の知れた友人にして穴兄弟の五代だった。
添付されていた志井と六六六の睦まじいツーショットを見た瞬...
「常務がコールの本社に来た。元気そうだろ。常務には六六六...
五代は志井のことを未だにかつての役職で呼ぶ。
メールをみながら三鷹は志井を捨てた直後、五代に志井の様子...
心と体の震えにはセックスが効く。三鷹はそう信じている。
だから、自分に振られたことで志井が弱っていたら、あたたか...
元気付けて欲しいと思い穴兄弟の五代に頭を下げた。まじめに...
「あんた、おこがましいよ。常務に対する配慮がまるでねぇ~...
結局その話はそれっきりになっていたのだが、五代は三鷹が志...
様子見にこそ行かなかったようだが、出張でコール社を訪れた...
五代なりの真心なのだろう。だけど、あまりにもタイミングが...
運命を感じていた男の結婚式の翌日に、志井と六六六ができて...
匂わすような写メを送ってこなくてもいいんじゃねえ……!?
きっとまだ志井は自分を好きでいてくれている。自惚れやの三...
六六六と志井が懇ろな仲になっているなんて想定外だ。
自分で別れの原因をつくっておきながら、どうして志井がまだ...
自分の思考回路の恥ずかしさに今更ながら気がついた。
だけどでも、志井には六六六を拒んで欲しかった。ずっと自分...
連発の花火の夜も、いつもの場所で静かに光る星みたく、純な...
一方的に期待していた……。自惚れていた。
穴があったら入りたい。きっと土の中は暖かい。蹲って埋まっ...
志井が元気そうで良かった。こころからそう思う。
でも、去った男への未練を想起させる、憂いを帯びた表情が見...
憎や、恋しや、と病んで、辛や、重たや、我が恋ながら…と、激...
最低なのは百も承知だ。でもそっちの方がよかった。そしたら...
ごめんと言って強く抱く。離しはしない。だけどもう、どうや...
心に穴が空き、三鷹は自嘲した。自業自得だ。仕方ない。無性...
泣く必要はない。仕事がある。泣いている暇は無い。仕事があ...
三鷹はジャケットをはおり、腕時計をはめ、伊達眼鏡をかけて...
研究所で実験に没頭していたら、昼過ぎ、五代からまたメール...
「週末、出張で東京。仕事終わったらそっちに飛ぶ! 小松空...
たわいもないメールだった。胸をえぐる写真も添付されていな...
男同士の酒は旨い。五代と酌み交わす気を使わない酒は、きっ...
わざわざ東京から金沢まで足を伸ばして、自分と飲みたいと言...
了解と送信したときは、まさか穴兄弟の五代と体の関係を持つ...
これまで、セックスをする友達はたくさんいた。
だけど友達とセックスをしたのは初めてだ。
いい感じに焼けた肌。ブリーチした髪。引き締まった腹と胸。...
耳にピアス指にリングは当たり前。3連ネックレス&ラバーブ...
じゃらじゃら揺れるウォレットチェーンもお約束。五代の第一...
趣味はサーフィン、得技はべろチュウ。はじめて会った日、本...
女もいいけど最近は男派で、筋トレに命かけてる風なゴリマッ...
そうカミングアウトされた時はさすがに驚いたが、それだって...
五代の金型図面おこしの速さに目を見張った時に比べればそう...
チャラいサーファーないしギャル男なホストを想起させる見た...
とてもそうとは思えないが、五代は精密な金型設計・製作から...
さらっとこなす天才の類だ。
三鷹が知る男の中で一等聡くて軽い。一緒にいて楽な友達、そ...
土曜の夕方、三鷹は小松空港に五代を迎えに行った。
酒とつまみを買い込み、三鷹のマンションへ。三鷹の部屋には...
幅158㎝、高さ102㎝、奥行き276cm、重量500㎏。フルコンサー...
「上がれよ」
三鷹は屋根を閉じたグランドピアノの上に五代を招いた。
五代はピアノの上にあがるのも、ピアノの上で酒盛りをするの...
ピアノ好きなら眉をしかめるだろうが五代はそういう事を気に...
先に上に登った三鷹が差し伸べてくれた手を取り、喜々として...
缶チューハイやビールの空き缶、灰皿と煙草、食べかけの軟骨...
カイワレを散らしたポテトチップスに、青じそドレッシングを...
ピアノの上はあっという間に乱れた。
五代は右肘をつく肘枕、いわゆる涅槃のポーズで長々と寝そべ...
三鷹は寝そべっている五代に、ビールを6缶空けながら、惚れ...
志井がまだ自分を好きでいてくれていると自惚れていたことま...
「まいってるね~? 癒してあげよっかぁ?」
ニヤリと笑って「♪甘いお菓子をあげましょ~ 抱いてあげまし...
「俺、バリタチなんで」と受け流し、三鷹は不敵な笑いを浮か...
「え~!? 前から一度、お手合わせ願いたかったんだけどな...
五代には「バリタチの友人」が自分のテクで激しく果てるとこ...
「お前、どこまで節操ないんだよ」
学生時代アメフトで鍛えた、それなりに重みと厚みのある自分...
両手両脚で押し返しながら三鷹は苦笑した。
「お前と寝るのはマジ勘弁。友達でいられなくなりそう」
「小難しいこと考えんなよ。 三鷹も男同士のカジュアルセッ...
「まあな……」
五代を押しのけ、煙草に火をつけ深々と吸い、三鷹は低く笑っ...
「彼女いたこともあるけどさぁ、男に夢中になんのは、気持ち...
「そうそう、存外に」
五代は忍び笑いをし、女の子より締め付け感が凄い、男の方が...
責任持たなくていいからお後もいいと、指折り数え
「と、いうわけで!」と三鷹を見た。
「と、いうわけで。じゃねーよ」
苦笑ひとつ灰皿に煙草を押し付けると三鷹は言い切った。
「俺は息子にしたい放題させてきたヤリチンなんですぅ。そこ...
下になる気はない。だが、五代は三鷹の主張をまったく無視し...
自分のデニムのファスナーを下げはじめた。
「大丈夫だって、俺はキヨッパに優しいぜ。 ハードに犯した...
清童と書いてキヨッパ。五代のいうとおり三鷹は清童だ。
乙女椿のつぼみの様に固いアナルは男を知らない。五代の粗チ...
「ファスナー上げろ、バァカ」
そう言いながら三鷹は、五代がデニムから引っ張り出した一物...
粗チンじゃなかった。なかなか格好いい。だが勝った。半勃ち...
勃起時はどうだろう?
「ケツ貸してよ」
目測していたら、後の孔を晒せと促された。
「断る」
三鷹は煙草に火を着け煙を吸うと、フーッと五代の顔に吹きか...
「お前とはやらねぇー」
「何で?」
えらく怪訝そうに訊ねる五代に三鷹は即答した。
「友達だから」
「友達だからセックスもできるんじゃねー? あんた今、結構HP...
性欲と同情でしてやるよ。俺とセックスしたら元気が回復する...
三鷹は片頬で笑い五代に二者択一をせまった。
「ニフラムで消されるのと、バシルーラで遠くにふっとばされ...
「三鷹にホイミをかけたい」
くるむような眼で三鷹を見て五代はそう答えた。
ホイミは回復呪文だ。全快は無理だが、人一人をちょっとだけ...
大真面目に答えた五代の眼が、むかし実家で飼っていた、くい...
三鷹は小さく笑った。からだいっぱいに、五代の誠意がトクト...
その実、性欲と同情だけじゃないのがよ~くわかった。
三鷹は五代のきらきらした強い眼をじっと見つめ、
さっきからもうずっと丸出しの元気な愚息を改めて見た。
しゃーねえなぁ……。かまってやるか!
「……とりあえずそれ、どうにかしてやるよ」
「マジで!? ケツかしてくれんの!」
「兜合わせでいいだろ。扱きあって抜きあおうぜ」
「えぇ~! ケツがいい! ケツかしてよぉ、元気を注入して...
「この俺がペニスを重ね合わせてやるって言ってんだぜ? 感...
煙草を燻らせながら三鷹にふっと笑みをむけられ、五代はドキ...
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
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