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#title(ヘタリア プロイセン×イタリア)
ヘ/タ/リ/アより、普伊。
歴史?何それ美味しいの?
神羅≒独説使用シリアス注意。
名前は漢字表記にしているため、各自国/名に脳内変換してく...
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
神羅が解体された。
そんな知らせが飛び込んだのは、「彼」が消えたとされてから...
いつかこうなるということは予想できていた。
しかし今更、「彼」の抜けがらでしかないあの国が無くなった...
そもそも、「彼」に止めを刺したのは今己を支配している国だ。
酷く憔悴しきった顔でそんなことを伝えられて、古くから俺の...
「…そんな顔しないでよ、仏兄ちゃん。俺なら平気だよ」
困ったような声でそういえば、俯いていた彼はようやく顔を上...
彼の所為でないことなど分かっている。
自分たちは、あくまでも国の象徴。
時代の波に、国民たちの意思に、逆らえる訳ではない。
彼とて、愛する者を自分の手で救えなかったことをもう何百年...
こんな事で泣く訳にはいかない、そう己に言い聞かせて、無理...
2階の自室に戻って淀んだ空気を入れ替えようと窓を開け放つ...
風の音と、虫の鳴き声だけが辺りに響く。
つい先程まで雲に隠れていた月が顔を出し、暗い陰が落ちる庭...
不意に視界に入り込んだ人影に、そちらへと目を向ける。
「…普?」
見覚えのある姿に思わず男の名を呟くと、普段からは想像でき...
降りて来いと言っているのだろうか。
ここが男にとって敵地であることを考えれば、誘いに乗るのは...
しかし、ここで彼に付いていかなければきっと後悔する、そん...
ほんの一瞬躊躇いを見せたものの、すぐに身を翻したった今戻...
家主に気付かれないよう庭へと出ると影と同化するように立つ...
戦場で見かける派手な軍服とは違い、今はシンプルなシャツに...
「久しぶりだな、伊ちゃん」
「久しぶり、だけど…大丈夫なの?ここ普兄ちゃんちなんだけど...
記憶に残るそれと全く変わらない声で掛けられた言葉と向けら...
幾分緊張を解くと、俺よりもずっと高い位置にある瞳を見上げ...
すると彼は、浮かべていた笑みを引き締め再び真剣な表情にな...
「…見せたいもんがある」
「……」
付いてこい、ということか。
しかし彼なら俺を騒がせることもなく攫っていくことも出来た...
己で選べということなのだろう。
返事を待つことなく身を翻した彼の後を、俺は迷うことなく追...
「…神…羅…?」
蝋燭に照らされる薄暗い部屋の中では分からないが、その髪は...
閉ざされた瞼に隠された瞳は、きっと広がる大空のような蒼。
普の後を追って辿り着いた彼の家、案内された最奥の部屋にい...
「…なん、で…」
「拾った」
「ひろ…」
無意識に漏れた掠れた声に、あっさりと返される信じられない...
思わず背後に立つ男を振り返ると、彼は存外に真剣な表情を浮...
「150年前にな。あれからずっと眠ったままだ」
150年前。
消えたと思っていた「彼」はずっとここにいたということだろ...
ならば何故。
「…どうして、早く教えてくれなかったの…」
「…目が覚めるまで待とうと思ってたんだ。
なのにいつまで経ってもこいつ起きねーし、国は解体されち...
「彼」が目覚める理由が無くなってしまった。
このまま、あの抜け殻の国のように「彼」も消えてしまうのか。
穏やかな表情でただ眠っているだけに見えるのに、もうこの瞼...
幼いころに交わした、必ず会いに来るという約束すらも無かっ...
「まだ諦めるには早いぜ、伊ちゃん」
横たわる少年をじっと見つめたまま取り留めもなくそんなこと...
いつの間に隣に来ていたのか、見慣れた(彼にはこの表情が一番...
「国が無くなったなら、新しく創りゃあいい」
何を言っているのか、理解できなかった。
創る?
国を?
「同じ場所に、新しい名前でな」
存在する国を守ることすら困難なのに、新しい国を創る?
それが簡単なことではないことなど目の前の男が一番分かって...
しかし少年から俺に視線を移した男の瞳には、何の迷いも浮か...
彼なら、本当にやってのけるかもしれない。
少年が横たわる寝台に近付いて、穏やかな表情を覗き込んだ。
そっと頬に触れてみるとひんやりとした冷たさが伝わる。
「…そしたら、起きるかな。神羅」
零れそうになる涙は、まだ流さない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
とりあえずここまで。
#comment
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#title(ヘタリア プロイセン×イタリア)
ヘ/タ/リ/アより、普伊。
歴史?何それ美味しいの?
神羅≒独説使用シリアス注意。
名前は漢字表記にしているため、各自国/名に脳内変換してく...
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
神羅が解体された。
そんな知らせが飛び込んだのは、「彼」が消えたとされてから...
いつかこうなるということは予想できていた。
しかし今更、「彼」の抜けがらでしかないあの国が無くなった...
そもそも、「彼」に止めを刺したのは今己を支配している国だ。
酷く憔悴しきった顔でそんなことを伝えられて、古くから俺の...
「…そんな顔しないでよ、仏兄ちゃん。俺なら平気だよ」
困ったような声でそういえば、俯いていた彼はようやく顔を上...
彼の所為でないことなど分かっている。
自分たちは、あくまでも国の象徴。
時代の波に、国民たちの意思に、逆らえる訳ではない。
彼とて、愛する者を自分の手で救えなかったことをもう何百年...
こんな事で泣く訳にはいかない、そう己に言い聞かせて、無理...
2階の自室に戻って淀んだ空気を入れ替えようと窓を開け放つ...
風の音と、虫の鳴き声だけが辺りに響く。
つい先程まで雲に隠れていた月が顔を出し、暗い陰が落ちる庭...
不意に視界に入り込んだ人影に、そちらへと目を向ける。
「…普?」
見覚えのある姿に思わず男の名を呟くと、普段からは想像でき...
降りて来いと言っているのだろうか。
ここが男にとって敵地であることを考えれば、誘いに乗るのは...
しかし、ここで彼に付いていかなければきっと後悔する、そん...
ほんの一瞬躊躇いを見せたものの、すぐに身を翻したった今戻...
家主に気付かれないよう庭へと出ると影と同化するように立つ...
戦場で見かける派手な軍服とは違い、今はシンプルなシャツに...
「久しぶりだな、伊ちゃん」
「久しぶり、だけど…大丈夫なの?ここ普兄ちゃんちなんだけど...
記憶に残るそれと全く変わらない声で掛けられた言葉と向けら...
幾分緊張を解くと、俺よりもずっと高い位置にある瞳を見上げ...
すると彼は、浮かべていた笑みを引き締め再び真剣な表情にな...
「…見せたいもんがある」
「……」
付いてこい、ということか。
しかし彼なら俺を騒がせることもなく攫っていくことも出来た...
己で選べということなのだろう。
返事を待つことなく身を翻した彼の後を、俺は迷うことなく追...
「…神…羅…?」
蝋燭に照らされる薄暗い部屋の中では分からないが、その髪は...
閉ざされた瞼に隠された瞳は、きっと広がる大空のような蒼。
普の後を追って辿り着いた彼の家、案内された最奥の部屋にい...
「…なん、で…」
「拾った」
「ひろ…」
無意識に漏れた掠れた声に、あっさりと返される信じられない...
思わず背後に立つ男を振り返ると、彼は存外に真剣な表情を浮...
「150年前にな。あれからずっと眠ったままだ」
150年前。
消えたと思っていた「彼」はずっとここにいたということだろ...
ならば何故。
「…どうして、早く教えてくれなかったの…」
「…目が覚めるまで待とうと思ってたんだ。
なのにいつまで経ってもこいつ起きねーし、国は解体されち...
「彼」が目覚める理由が無くなってしまった。
このまま、あの抜け殻の国のように「彼」も消えてしまうのか。
穏やかな表情でただ眠っているだけに見えるのに、もうこの瞼...
幼いころに交わした、必ず会いに来るという約束すらも無かっ...
「まだ諦めるには早いぜ、伊ちゃん」
横たわる少年をじっと見つめたまま取り留めもなくそんなこと...
いつの間に隣に来ていたのか、見慣れた(彼にはこの表情が一番...
「国が無くなったなら、新しく創りゃあいい」
何を言っているのか、理解できなかった。
創る?
国を?
「同じ場所に、新しい名前でな」
存在する国を守ることすら困難なのに、新しい国を創る?
それが簡単なことではないことなど目の前の男が一番分かって...
しかし少年から俺に視線を移した男の瞳には、何の迷いも浮か...
彼なら、本当にやってのけるかもしれない。
少年が横たわる寝台に近付いて、穏やかな表情を覗き込んだ。
そっと頬に触れてみるとひんやりとした冷たさが伝わる。
「…そしたら、起きるかな。神羅」
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