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#title(野球 埼玉西武ライオンズ 栗山×片岡×栗山)
白→紺にゃんこ?171っぽく…。
まだWβCからの時差が抜けてないらしい7。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマー...
まだ、深く眠れない。
帰国して数日経ったのに、また開幕も近いのに、全く困ったこ...
一度寝付くには寝付いたのだけれど、1時間も経たないうちに...
そしてそれからはまんじりとも出来ず、薄暗い壁のはじを眺め...
あまりにも規則正しい寝息が聞こえるので、最初はそのまま眠...
けれど何事も、そうそう上手くはいかない。
他人の寝息が、だんだんめんどくさくなってくる。
外を走る車の音が、何故かいらいらしてくる。
経験上、眠れないからとそういう時に羊を数えるのも、必死に...
結局は、だらだら眠気が来るまで夜をやり過ごすしかないのだ...
けれど隣に人が居ると、何度も寝返りを打つのもどうしたもの...
起こすのは悪いし、かと言って男二人でじっとしているのには...
形岡はゆっくりそこを抜け出して、足音を忍ばせながらリビン...
小さな明かりと音量を絞ったテレビをつけて、出来るだけどう...
「…ふ、っしゅ」
鼻が軽く詰まる。空気はしんと静かで、まだ冷える。
温もっていた体から、交じり合っていた体温が消えていく。花...
冷蔵庫から水を取り出して、とりあえずソファに座って、クッ...
テレビではニコニコ笑うキャスターが、こんなにもよく落ちる...
油汚れもソースも醤油の染みも、ほらこんなにもと。
ヘェすげぇな、と一応返事をしておく。
しかしそんなによく落ちる洗剤なら、ニーズにあった時間に宣...
多分まっとうな主婦の皆さんは、この時間にはベッドの中だ。
水を飲んで、あー、と小さく呟いてみた。抱きしめたクッショ...
体は疲れているのに、頭のどこかがくっきりしてしまった。
「あーあ」
自分の声が水面下のように聞こえた。
眠れない。
「…やっさん?何見てんの?」
「わっ」
不意に背後から声がした。
びっくりして、息を止めて振り向くと、眠たそうな顔で髪を掻...
「あ…悪り、起こしたか?」
「んー、俺ものど渇いた」
言うと久利山はキッチンのほうで、バタンと冷蔵庫を開けた。
本当に眠そうに、億劫に、ミネラルウォーターのペットボトル...
テレビでは相変わらず、キャスターが色んな物の油染みを抜く...
「…何、通販?深夜番組?」
「そう」
「買う気なん?」
「まさか」
「やっさんらしいけどな。洗剤欲しがるて」
ぱたぱたとフローリングを歩く足音。笑う声が近い、と思った...
形岡の首に鼻を埋めて、久利山がぐりぐり頭をこすり付けてき...
「どしたん。寝られへんの?」
こもった声に、形岡はそのスウェットの腕をぽんぽんと叩いて...
「あー、まだ時差ボケ」
「疲れてるって言うてたのに」
「そーなんだけどなー、一回うつらうつらしたら、何でか目が...
困ったなあ。明日はちゃんと起きるつもりだったんだけど、形...
鼻をかるくすすると、またくしゃみが出た。
「…何や、そうか」
「久利?」
「…あー」
何故だかため息のように息を吐いて、改めて久利山の腕が強く...
離すまいとでもいう仕草だ。
「びっくりした…」
ぴったりあたる体温、耳の感触、髪がくすぐったい。構わず寝...
「また、おらんくなったんかと」
「…」
何だそれ。そう言ったつもりだった。
テレビがどっと沸く。今回は特別価格で、何とこんなおまけま...
それに応える声、声、笑い。そしてコマーシャルソング。
久利山は、一度寝たら早々起きない。それはよく知っていた。
いつだって、昔からそうだった。キャンプのときも、遠征先で...
絡む腕が、形岡の肩を掴む手が、何かを求めるようにうねるよ...
聞こえるのはコマーシャルソング。
そして、さっきの寝息の具合を思い出していた。
「…なあ久利」
「ん」
「しよう、か」
その指に、形岡は遊ぶように触れた。ほんの少し、だけ。
「…は?」
そうとしか口に出来なかったんだ。
しかし久利山の食いつきは悪かった。
場違いだとでも言いたげな不機嫌そうな声に、思わず口ごもる。
ヤバい、と自分の言ったことに頭の中が熱くなる。
「や、…その、…えっと」
「やっさんさ、とりあえず何かスポーツ的に考えてへん?」
「んん?」
「一発やってうまいこと疲れて、そんでぐっすりとか計画して...
「…あ、バレた?」
「バレるわ!何やもう、ムードもへったくれもない人やなあ…っ...
ぐぐぐと、腕の使い方が締め技に変わる。苦しい、ごめん、形...
あんなに眠っていたのに、お前の目がそんなことで覚めるなん...
もしかしたらそんな風に、俺のいない間何度も目を覚ましてい...
でもそれを、どうしてか口に出来なかったんだ。
そうとしか、言えなかったんだ。
ああもう、全く、ほんまにとぶつぶつ久利山は呟いている。
「…協力する」
そしてぼつりと、怒ったみたいに言う。
「協力するから」
「は?」
「ちゃんと寝て、ちゃんと起きて欲しいし」
「…ん、それって?」
「早く帰ってきて欲しい」
せわしなくまた、彼の額の辺りが頚と肩にぐりぐり押し付けら...
こちらはソファの背もたれに、思い切りひきつけられる格好だ...
「その時差」
ブツ、と音がした。
見ればテレビの画面は、砂嵐に変わっていた。
「まだあんたが、あっちにいるみたいで嫌や」
誰も何も言わなかった。
肩岡は黙っていたし、久利山も黙っていた。もちろんテレビも...
白っぽい画面を見つめていたら、目の奥がちりちりした。ああ...
早く帰りたいよ。お前が引き戻してくれ。
「…じゃ、ベッドで」
「ん」
って、なーんちゃって。
さらさら髪をなでてやると、久利山はやっと腕を緩めた。
こちらの腕を引っ張るようにして、行くよと肩岡を立たせる。
指の感覚だけで引っ張る。顔を見せないで、背中だけ見せる。
もしかして照れてるのかとか、そう思ったら何だか笑えた。
「それに、こういうのは」
「こういうの?」
「…ひとりやったらできひんことやしね」
「お前、一人でやってたの?…って、痛ッてェ!」
面白かったのでふと言ったら、こっちが先輩なのに容赦なく殴...
ぐいぐい引っ張る力は変わらないくせに、器用な奴だ。
全く、ムードもへったくれもないのはどっちだ。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
昨日のコンビネーションを見て、さらにもうすぐ始まるのでwkt...
#comment
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#title(野球 埼玉西武ライオンズ 栗山×片岡×栗山)
白→紺にゃんこ?171っぽく…。
まだWβCからの時差が抜けてないらしい7。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマー...
まだ、深く眠れない。
帰国して数日経ったのに、また開幕も近いのに、全く困ったこ...
一度寝付くには寝付いたのだけれど、1時間も経たないうちに...
そしてそれからはまんじりとも出来ず、薄暗い壁のはじを眺め...
あまりにも規則正しい寝息が聞こえるので、最初はそのまま眠...
けれど何事も、そうそう上手くはいかない。
他人の寝息が、だんだんめんどくさくなってくる。
外を走る車の音が、何故かいらいらしてくる。
経験上、眠れないからとそういう時に羊を数えるのも、必死に...
結局は、だらだら眠気が来るまで夜をやり過ごすしかないのだ...
けれど隣に人が居ると、何度も寝返りを打つのもどうしたもの...
起こすのは悪いし、かと言って男二人でじっとしているのには...
形岡はゆっくりそこを抜け出して、足音を忍ばせながらリビン...
小さな明かりと音量を絞ったテレビをつけて、出来るだけどう...
「…ふ、っしゅ」
鼻が軽く詰まる。空気はしんと静かで、まだ冷える。
温もっていた体から、交じり合っていた体温が消えていく。花...
冷蔵庫から水を取り出して、とりあえずソファに座って、クッ...
テレビではニコニコ笑うキャスターが、こんなにもよく落ちる...
油汚れもソースも醤油の染みも、ほらこんなにもと。
ヘェすげぇな、と一応返事をしておく。
しかしそんなによく落ちる洗剤なら、ニーズにあった時間に宣...
多分まっとうな主婦の皆さんは、この時間にはベッドの中だ。
水を飲んで、あー、と小さく呟いてみた。抱きしめたクッショ...
体は疲れているのに、頭のどこかがくっきりしてしまった。
「あーあ」
自分の声が水面下のように聞こえた。
眠れない。
「…やっさん?何見てんの?」
「わっ」
不意に背後から声がした。
びっくりして、息を止めて振り向くと、眠たそうな顔で髪を掻...
「あ…悪り、起こしたか?」
「んー、俺ものど渇いた」
言うと久利山はキッチンのほうで、バタンと冷蔵庫を開けた。
本当に眠そうに、億劫に、ミネラルウォーターのペットボトル...
テレビでは相変わらず、キャスターが色んな物の油染みを抜く...
「…何、通販?深夜番組?」
「そう」
「買う気なん?」
「まさか」
「やっさんらしいけどな。洗剤欲しがるて」
ぱたぱたとフローリングを歩く足音。笑う声が近い、と思った...
形岡の首に鼻を埋めて、久利山がぐりぐり頭をこすり付けてき...
「どしたん。寝られへんの?」
こもった声に、形岡はそのスウェットの腕をぽんぽんと叩いて...
「あー、まだ時差ボケ」
「疲れてるって言うてたのに」
「そーなんだけどなー、一回うつらうつらしたら、何でか目が...
困ったなあ。明日はちゃんと起きるつもりだったんだけど、形...
鼻をかるくすすると、またくしゃみが出た。
「…何や、そうか」
「久利?」
「…あー」
何故だかため息のように息を吐いて、改めて久利山の腕が強く...
離すまいとでもいう仕草だ。
「びっくりした…」
ぴったりあたる体温、耳の感触、髪がくすぐったい。構わず寝...
「また、おらんくなったんかと」
「…」
何だそれ。そう言ったつもりだった。
テレビがどっと沸く。今回は特別価格で、何とこんなおまけま...
それに応える声、声、笑い。そしてコマーシャルソング。
久利山は、一度寝たら早々起きない。それはよく知っていた。
いつだって、昔からそうだった。キャンプのときも、遠征先で...
絡む腕が、形岡の肩を掴む手が、何かを求めるようにうねるよ...
聞こえるのはコマーシャルソング。
そして、さっきの寝息の具合を思い出していた。
「…なあ久利」
「ん」
「しよう、か」
その指に、形岡は遊ぶように触れた。ほんの少し、だけ。
「…は?」
そうとしか口に出来なかったんだ。
しかし久利山の食いつきは悪かった。
場違いだとでも言いたげな不機嫌そうな声に、思わず口ごもる。
ヤバい、と自分の言ったことに頭の中が熱くなる。
「や、…その、…えっと」
「やっさんさ、とりあえず何かスポーツ的に考えてへん?」
「んん?」
「一発やってうまいこと疲れて、そんでぐっすりとか計画して...
「…あ、バレた?」
「バレるわ!何やもう、ムードもへったくれもない人やなあ…っ...
ぐぐぐと、腕の使い方が締め技に変わる。苦しい、ごめん、形...
あんなに眠っていたのに、お前の目がそんなことで覚めるなん...
もしかしたらそんな風に、俺のいない間何度も目を覚ましてい...
でもそれを、どうしてか口に出来なかったんだ。
そうとしか、言えなかったんだ。
ああもう、全く、ほんまにとぶつぶつ久利山は呟いている。
「…協力する」
そしてぼつりと、怒ったみたいに言う。
「協力するから」
「は?」
「ちゃんと寝て、ちゃんと起きて欲しいし」
「…ん、それって?」
「早く帰ってきて欲しい」
せわしなくまた、彼の額の辺りが頚と肩にぐりぐり押し付けら...
こちらはソファの背もたれに、思い切りひきつけられる格好だ...
「その時差」
ブツ、と音がした。
見ればテレビの画面は、砂嵐に変わっていた。
「まだあんたが、あっちにいるみたいで嫌や」
誰も何も言わなかった。
肩岡は黙っていたし、久利山も黙っていた。もちろんテレビも...
白っぽい画面を見つめていたら、目の奥がちりちりした。ああ...
早く帰りたいよ。お前が引き戻してくれ。
「…じゃ、ベッドで」
「ん」
って、なーんちゃって。
さらさら髪をなでてやると、久利山はやっと腕を緩めた。
こちらの腕を引っ張るようにして、行くよと肩岡を立たせる。
指の感覚だけで引っ張る。顔を見せないで、背中だけ見せる。
もしかして照れてるのかとか、そう思ったら何だか笑えた。
「それに、こういうのは」
「こういうの?」
「…ひとりやったらできひんことやしね」
「お前、一人でやってたの?…って、痛ッてェ!」
面白かったのでふと言ったら、こっちが先輩なのに容赦なく殴...
ぐいぐい引っ張る力は変わらないくせに、器用な奴だ。
全く、ムードもへったくれもないのはどっちだ。
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