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#title(錬金カズパピ) [#g320f44b]
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
武/装/錬/金 力ズキ×ハ゜ピヨン襲い受。
とりあえず書いてみた途中まで投下。初SSにつきお見苦しき点...
『……の数値…あとコンマ3…げてみろ。……だフィ…ドバ…ク…支障...
分厚い特殊ガラス越しに、ハ゜ピヨンの声が途切れ途切れに...
開発中の新型フラスコ内部に一糸まとわぬ姿で繋がれている...
ヴィク夕ーとの最終決戦の時は刻々と迫っている。
体内に埋め込まれた黒い核鉄のために地球上全ての生命を喰...
今まさに怪物と化しつつある力ズキ。
ふたつの黒い核鉄に対し、その効果を中和できる白い核鉄は...
どちらかを人間に戻せば、もうひとりは世界に仇なす化物と...
二者択一を迫られた力ズキが提案した第三の選択肢、それが...
Dr.バ夕フライが遺したヴィク夕ー修復フラスコをベースに、...
ヴィク夕ーに白い核鉄を使い人間に戻したのち、力ズキがフ...
白い核鉄を完成させるのを待つ。
一から十までハ゜ピヨン任せの、無謀といっていい作戦だ。
そもそも製法の失われて久しい白い核鉄が何十年、何百年後...
人間の時の流れから解き放たれたホムンクルスであり、天才...
それでも、他人の命も自らの命も決して諦めない信念を持つ...
人間・武/藤力ズキとの決着を渇望するハ゜ピヨンは、彼の望...
もとより力ズキのヴィクター化に誰よりも怒り狂い、独力で...
決戦を前に突貫作業で行われる冬眠用フラスコの開発のため...
『……こまでだな。桜/花、貴様…バ夕…ライ…別研…棟に行っ…………...
フラスコ内部は粘性の高い液体に満たされており音が聞こえ...
『判っ…わ。武…クン、も…少し頑張っ…ね』
ハ゜ピヨンの助手を務める桜/花が、こちらをなるべく見ない...
平時なら交わされるであろう優雅な会話は一切ない。
今が火急の時であり、またこれから先この場に留まれば足手...
外部モニタで桜/花が建物を遠く離れたことを確認すると、ハ...
「よし、いくぞ武/藤。――ヴィク夕ー化しろ」
全身に幾本ものケーブルを接続された力ズキの耳に直接声が...
「……判った」
一瞬の逡巡ののち、力ズキは己の闘争本能を解放した。かつ...
左胸に浮き出たシリアルナンバーIIIの刻印を中心にして全身...
淡く光る蛍火の髪が彩った。
蝶を模した豪奢な覆面の奥でハ゜ピヨンがわずかに柳眉をし...
ヴィク夕ー化と同時に発動するエネルギードレインは己の意...
その場に存在する全ての生命の活力を自動的に奪い吸収する...
ましてやただの人間である桜/花など、こんな至近距離にいれ...
それでもヴィク夕ー化進行中の力ズキを収容するフラスコで...
ヴィク夕ー化後の力ズキのデータは桜/花を一時退避させ、ハ...
ハ゜ピヨンは数種のモニタに鋭く目を走らせると、目にも留...
ここ数日というもの、ハ゜ピヨンは力ズキの生体パターンに...
完全に怪物化してバ夕フライの元に現れたヴィク夕ーと異な...
過去には呼吸停止状態の人間体力ズキがドレインを行ったケ...
力ズキの冬眠中に黒い核鉄を沈黙させるには、フラスコの初...
「よし、もういい。戻れ」
最後のEnterキーを叩くと同時に、いつもより少し掠れた声の...
力ズキは努めて意識を静穏に保つ。赤銅の肌と蛍火の髪が砕...
ひとつ深く息をつくと、ハ゜ピヨンは手元のパネルを操作し...
脊椎を思わせるグロテスクな固定具とケーブルが外れてゆく。
数時間に及ぶ不自由からようやく開放されてフラスコを出た...
「今回はこれで終いだ。次は20時間後に来い」
「……なあ蝶/野」
「何だ」
人間だった頃の名を呼ばれ、ハ゜ピヨンが応ずる。
ハ゜ピヨンを蝶/野/攻/爵と呼ぶことを許されたただひとりの...
特権などではなく、むしろ一種の遺恨に近いのだろうと力ズ...
では文字通りハ゜ピヨンが力ズキを恨んでいるのかというと、...
力ズキにはっきり判ることは二つ。
人喰いのホムンクルスと化した蝶/野をこの手で殺したあの春...
そしてあの夜、力ズキ自身の記憶にも生涯消えない名前が刻...
LXEの手で甦った蝶/野は力ズキの前に現れ、己が真に羽撃く...
自ら人の身体を捨て、超人となった蝶/野――今は自らパピヨン...
力ズキはハ゜ピヨンを、その昔の名で呼び続ける。
忘れられない、忘れてはならない名前。
救えなかった、己が手にかけた命。
別人のように――芋虫から蝶のように――生まれ変わったハ゜ピ...
脆弱な人間時代の彼と今の彼を同一視することが、果たして...
あるいはそれは、自分の背負う業なのかもしれない。あの、...
ともあれ、ハ゜ピヨンといずれ決着をつけたいと願うのは力...
ホムンクルスの手から守るべき人々のために。そして、自分...
重たい雫の落ちる固めの髪をタオルで乱暴に拭いながら力ズ...
「やっぱりブラボ-を連れてきた方がいいんじゃないか?シ...
「くどい。戦団の輩と馴れ合うつもりはないと言ったろう」
絶対防御を誇る武装/錬金の使い手の名を出した力ズキの提案...
全てのホムンクルス殲滅を使命とする錬金/戦団は、ハ゜ピヨ...
ヴィク夕ーというホムンクルス以上に危険な存在が現れ、事...
いつハ゜ピヨンが次の抹殺対象となるか知れたものではない。
この秘密拠点の在処も把握されている可能性は高いが、だか...
わざわざ自らのテリトリーに招く気などハ゜ピヨンには毛頭な...
「だいたい、あんなセンスの欠片もない全身コートを着るな...
「オマエにだけは言われたくないと思うけどな」
力ズキは呆れ、胸筋と腹筋と股間をこれでもかとばかりに強...
「貴様まで何を言う武/藤。いいか、このスーツは――」
滔々と自らが着用するスーツの素晴らしさを語り始めるハ゜...
蝶の覆面だけなら力ズキの美意識にも合致するものの、こちら...
ハ゜ピヨンは一通り熱弁をふるい終えると表情を改め、作業...
「次の調整が最後の詰めになる。栄養補給と体調管理を万全...
体調。そうだった。
意識をあらぬ方に逸らされていた力ズキは、ハ゜ピヨンの言...
「蝶/野、オマエの方は大丈夫なのか?……その、毎日オレのデ...
不治の病を患ったまま不死となったハ゜ピヨンの血色は平素...
「あと数日で化物になり果てる体たらくの貴様が、他人の心...
ハ゜ピヨンは小馬鹿にしたようにせせら笑うと、ふと視線を...
「――なるほど。貴様の方は補給完了で元気ビンビンというわ...
「え?」つられて視線を下に向ける。「――あ」
バスタオル越しにでも明らかにそうと判るほど、力ズキの下...
「……ッ、……すまない」
あまりの羞恥と罪悪感に力ズキはたまらず顔を俯け、消え入...
先ほどヴィク夕ー化したせいに違いない。
人間に戻った今、周囲から――つまりはパピヨンからだ――吸収...
幾度も行われたデータ採取でこんなことは初めてだ。自分は...
力ズキを人間に戻すため尽力するハ゜ピヨンから否応なしに...
どの口で大丈夫かなどと言えるのか。
唇を噛みしめ己の浅ましい身体を呪う力ズキに、揶揄を含ん...
「貴様は俺に何度同じ台詞を言わせるつもりだ」
あの夜交わした最後の会話が脳裏に甦り、力ズキはぐっと言...
“すまない、蝶/野/攻/爵”
“謝るなよ、偽善者”
冷徹なまでに聡明なこの男は、安易な謝罪や気休めの言葉を...
止めを刺す相手に許しを乞う力ズキを、偽善者だと断じて散...
あの時も、そして今回も、力ズキが一言謝ったところで本当...
「……それでも……。すまない、蝶/野」
詫びずにはいられない。
やれやれ、と呆れた風に溜息を吐くハ゜ピヨンに気まずい思...
「……シャワー借りるぞ。また明日な」
身体にべたつくフラスコ充填液を洗い落とすため、付属のシ...
振り仰ぐと、真顔のハ゜ピヨンが半歩ほどの距離から力ズキ...
いつの間にこっちに――そうか、コイツ歩幅広いもんな。どう...
「貴様が本当に俺にすまないと思っているのなら――そうだな」
底知れない漆黒の双眸と目が合う。感情が読めない。
「俺から奪った分は返してもらうとしようか」
言うなり、蒼白い繊手が力ズキの喉に伸びた。ひやりとした...
何を、と抗議の声を上げる間もなく――視界の全てが蝶で満た...
口中に鉄の味が拡がる。
ホムンクルスの牙に傷ついた己の唇の味なのか、それとも不...
力ズキにそれを考える余裕はなかった。
背には先刻まで自分の入っていたフラスコの冷たい感触。
細身の外見からは想像もつかない人間を超えた膂力は、力ズ...
フラスコに叩きつけられた衝撃と呼吸困難で力ズキの気が遠...
このまま首を折られ――
と、どうにか呼吸が可能な程度に指の力が緩められ、唇が開...
力ズキは目尻に涙を浮かべ、なおも拘束された不自由な喉で...
油断していた。
再戦は互いの準備が万端整った時という協定が結ばれ、最近...
よもやこんな局面で何か仕掛けられるとは思いもしなかった。
まさか今が、協力の報酬としてこの男の望む決着の時だろう...
もしや――力ズキのヴィク夕ー化進行を止める望みが薄いから...
どうにか呼吸を整え、ハ゜ピヨンの真意を問うべく開かれた...
喉に感じる死人のような肌の冷たさとは裏腹に、割り入って...
肉食獣を思わせるざらりとした塊が、上顎や歯列の裏を一方...
「…!…ッく…、…ふ…!」
頚動脈の位置を、かり、と鋭く伸びた爪に引っ掻かれ、本能...
核鉄の納まる己の左胸に触れ、武装/錬金を発動する――それは...
上げかけた腕を氷のような指が掴み取り、灼熱の舌が力ズキ...
「…んぅ……ッ…!」
逃げようとする舌を嬲られ、吸われ、尖った歯に甘噛みされ...
淫猥な水音が聴覚を侵し、血の味のする二人分の唾液が顎を...
喉の拘束を振りほどこうと悪足掻きしていた片腕から力が抜...
ハ゜ピヨンは最後に力ズキの切れた唇を丹念に舐め取り、身...
無様に腰を抜かした力ズキの上に屈み込むと、陶然と舌を舐...
「相変わらず貴様の味は極上だな、武/藤。他の人間など喰う...
――捕食者の目だった。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
改行失敗しまくり、レス数読み違えまくり。すまない。
#comment
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武/装/錬/金 力ズキ×ハ゜ピヨン襲い受。
とりあえず書いてみた途中まで投下。初SSにつきお見苦しき点...
『……の数値…あとコンマ3…げてみろ。……だフィ…ドバ…ク…支障...
分厚い特殊ガラス越しに、ハ゜ピヨンの声が途切れ途切れに...
開発中の新型フラスコ内部に一糸まとわぬ姿で繋がれている...
ヴィク夕ーとの最終決戦の時は刻々と迫っている。
体内に埋め込まれた黒い核鉄のために地球上全ての生命を喰...
今まさに怪物と化しつつある力ズキ。
ふたつの黒い核鉄に対し、その効果を中和できる白い核鉄は...
どちらかを人間に戻せば、もうひとりは世界に仇なす化物と...
二者択一を迫られた力ズキが提案した第三の選択肢、それが...
Dr.バ夕フライが遺したヴィク夕ー修復フラスコをベースに、...
ヴィク夕ーに白い核鉄を使い人間に戻したのち、力ズキがフ...
白い核鉄を完成させるのを待つ。
一から十までハ゜ピヨン任せの、無謀といっていい作戦だ。
そもそも製法の失われて久しい白い核鉄が何十年、何百年後...
人間の時の流れから解き放たれたホムンクルスであり、天才...
それでも、他人の命も自らの命も決して諦めない信念を持つ...
人間・武/藤力ズキとの決着を渇望するハ゜ピヨンは、彼の望...
もとより力ズキのヴィクター化に誰よりも怒り狂い、独力で...
決戦を前に突貫作業で行われる冬眠用フラスコの開発のため...
『……こまでだな。桜/花、貴様…バ夕…ライ…別研…棟に行っ…………...
フラスコ内部は粘性の高い液体に満たされており音が聞こえ...
『判っ…わ。武…クン、も…少し頑張っ…ね』
ハ゜ピヨンの助手を務める桜/花が、こちらをなるべく見ない...
平時なら交わされるであろう優雅な会話は一切ない。
今が火急の時であり、またこれから先この場に留まれば足手...
外部モニタで桜/花が建物を遠く離れたことを確認すると、ハ...
「よし、いくぞ武/藤。――ヴィク夕ー化しろ」
全身に幾本ものケーブルを接続された力ズキの耳に直接声が...
「……判った」
一瞬の逡巡ののち、力ズキは己の闘争本能を解放した。かつ...
左胸に浮き出たシリアルナンバーIIIの刻印を中心にして全身...
淡く光る蛍火の髪が彩った。
蝶を模した豪奢な覆面の奥でハ゜ピヨンがわずかに柳眉をし...
ヴィク夕ー化と同時に発動するエネルギードレインは己の意...
その場に存在する全ての生命の活力を自動的に奪い吸収する...
ましてやただの人間である桜/花など、こんな至近距離にいれ...
それでもヴィク夕ー化進行中の力ズキを収容するフラスコで...
ヴィク夕ー化後の力ズキのデータは桜/花を一時退避させ、ハ...
ハ゜ピヨンは数種のモニタに鋭く目を走らせると、目にも留...
ここ数日というもの、ハ゜ピヨンは力ズキの生体パターンに...
完全に怪物化してバ夕フライの元に現れたヴィク夕ーと異な...
過去には呼吸停止状態の人間体力ズキがドレインを行ったケ...
力ズキの冬眠中に黒い核鉄を沈黙させるには、フラスコの初...
「よし、もういい。戻れ」
最後のEnterキーを叩くと同時に、いつもより少し掠れた声の...
力ズキは努めて意識を静穏に保つ。赤銅の肌と蛍火の髪が砕...
ひとつ深く息をつくと、ハ゜ピヨンは手元のパネルを操作し...
脊椎を思わせるグロテスクな固定具とケーブルが外れてゆく。
数時間に及ぶ不自由からようやく開放されてフラスコを出た...
「今回はこれで終いだ。次は20時間後に来い」
「……なあ蝶/野」
「何だ」
人間だった頃の名を呼ばれ、ハ゜ピヨンが応ずる。
ハ゜ピヨンを蝶/野/攻/爵と呼ぶことを許されたただひとりの...
特権などではなく、むしろ一種の遺恨に近いのだろうと力ズ...
では文字通りハ゜ピヨンが力ズキを恨んでいるのかというと、...
力ズキにはっきり判ることは二つ。
人喰いのホムンクルスと化した蝶/野をこの手で殺したあの春...
そしてあの夜、力ズキ自身の記憶にも生涯消えない名前が刻...
LXEの手で甦った蝶/野は力ズキの前に現れ、己が真に羽撃く...
自ら人の身体を捨て、超人となった蝶/野――今は自らパピヨン...
力ズキはハ゜ピヨンを、その昔の名で呼び続ける。
忘れられない、忘れてはならない名前。
救えなかった、己が手にかけた命。
別人のように――芋虫から蝶のように――生まれ変わったハ゜ピ...
脆弱な人間時代の彼と今の彼を同一視することが、果たして...
あるいはそれは、自分の背負う業なのかもしれない。あの、...
ともあれ、ハ゜ピヨンといずれ決着をつけたいと願うのは力...
ホムンクルスの手から守るべき人々のために。そして、自分...
重たい雫の落ちる固めの髪をタオルで乱暴に拭いながら力ズ...
「やっぱりブラボ-を連れてきた方がいいんじゃないか?シ...
「くどい。戦団の輩と馴れ合うつもりはないと言ったろう」
絶対防御を誇る武装/錬金の使い手の名を出した力ズキの提案...
全てのホムンクルス殲滅を使命とする錬金/戦団は、ハ゜ピヨ...
ヴィク夕ーというホムンクルス以上に危険な存在が現れ、事...
いつハ゜ピヨンが次の抹殺対象となるか知れたものではない。
この秘密拠点の在処も把握されている可能性は高いが、だか...
わざわざ自らのテリトリーに招く気などハ゜ピヨンには毛頭な...
「だいたい、あんなセンスの欠片もない全身コートを着るな...
「オマエにだけは言われたくないと思うけどな」
力ズキは呆れ、胸筋と腹筋と股間をこれでもかとばかりに強...
「貴様まで何を言う武/藤。いいか、このスーツは――」
滔々と自らが着用するスーツの素晴らしさを語り始めるハ゜...
蝶の覆面だけなら力ズキの美意識にも合致するものの、こちら...
ハ゜ピヨンは一通り熱弁をふるい終えると表情を改め、作業...
「次の調整が最後の詰めになる。栄養補給と体調管理を万全...
体調。そうだった。
意識をあらぬ方に逸らされていた力ズキは、ハ゜ピヨンの言...
「蝶/野、オマエの方は大丈夫なのか?……その、毎日オレのデ...
不治の病を患ったまま不死となったハ゜ピヨンの血色は平素...
「あと数日で化物になり果てる体たらくの貴様が、他人の心...
ハ゜ピヨンは小馬鹿にしたようにせせら笑うと、ふと視線を...
「――なるほど。貴様の方は補給完了で元気ビンビンというわ...
「え?」つられて視線を下に向ける。「――あ」
バスタオル越しにでも明らかにそうと判るほど、力ズキの下...
「……ッ、……すまない」
あまりの羞恥と罪悪感に力ズキはたまらず顔を俯け、消え入...
先ほどヴィク夕ー化したせいに違いない。
人間に戻った今、周囲から――つまりはパピヨンからだ――吸収...
幾度も行われたデータ採取でこんなことは初めてだ。自分は...
力ズキを人間に戻すため尽力するハ゜ピヨンから否応なしに...
どの口で大丈夫かなどと言えるのか。
唇を噛みしめ己の浅ましい身体を呪う力ズキに、揶揄を含ん...
「貴様は俺に何度同じ台詞を言わせるつもりだ」
あの夜交わした最後の会話が脳裏に甦り、力ズキはぐっと言...
“すまない、蝶/野/攻/爵”
“謝るなよ、偽善者”
冷徹なまでに聡明なこの男は、安易な謝罪や気休めの言葉を...
止めを刺す相手に許しを乞う力ズキを、偽善者だと断じて散...
あの時も、そして今回も、力ズキが一言謝ったところで本当...
「……それでも……。すまない、蝶/野」
詫びずにはいられない。
やれやれ、と呆れた風に溜息を吐くハ゜ピヨンに気まずい思...
「……シャワー借りるぞ。また明日な」
身体にべたつくフラスコ充填液を洗い落とすため、付属のシ...
振り仰ぐと、真顔のハ゜ピヨンが半歩ほどの距離から力ズキ...
いつの間にこっちに――そうか、コイツ歩幅広いもんな。どう...
「貴様が本当に俺にすまないと思っているのなら――そうだな」
底知れない漆黒の双眸と目が合う。感情が読めない。
「俺から奪った分は返してもらうとしようか」
言うなり、蒼白い繊手が力ズキの喉に伸びた。ひやりとした...
何を、と抗議の声を上げる間もなく――視界の全てが蝶で満た...
口中に鉄の味が拡がる。
ホムンクルスの牙に傷ついた己の唇の味なのか、それとも不...
力ズキにそれを考える余裕はなかった。
背には先刻まで自分の入っていたフラスコの冷たい感触。
細身の外見からは想像もつかない人間を超えた膂力は、力ズ...
フラスコに叩きつけられた衝撃と呼吸困難で力ズキの気が遠...
このまま首を折られ――
と、どうにか呼吸が可能な程度に指の力が緩められ、唇が開...
力ズキは目尻に涙を浮かべ、なおも拘束された不自由な喉で...
油断していた。
再戦は互いの準備が万端整った時という協定が結ばれ、最近...
よもやこんな局面で何か仕掛けられるとは思いもしなかった。
まさか今が、協力の報酬としてこの男の望む決着の時だろう...
もしや――力ズキのヴィク夕ー化進行を止める望みが薄いから...
どうにか呼吸を整え、ハ゜ピヨンの真意を問うべく開かれた...
喉に感じる死人のような肌の冷たさとは裏腹に、割り入って...
肉食獣を思わせるざらりとした塊が、上顎や歯列の裏を一方...
「…!…ッく…、…ふ…!」
頚動脈の位置を、かり、と鋭く伸びた爪に引っ掻かれ、本能...
核鉄の納まる己の左胸に触れ、武装/錬金を発動する――それは...
上げかけた腕を氷のような指が掴み取り、灼熱の舌が力ズキ...
「…んぅ……ッ…!」
逃げようとする舌を嬲られ、吸われ、尖った歯に甘噛みされ...
淫猥な水音が聴覚を侵し、血の味のする二人分の唾液が顎を...
喉の拘束を振りほどこうと悪足掻きしていた片腕から力が抜...
ハ゜ピヨンは最後に力ズキの切れた唇を丹念に舐め取り、身...
無様に腰を抜かした力ズキの上に屈み込むと、陶然と舌を舐...
「相変わらず貴様の味は極上だな、武/藤。他の人間など喰う...
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