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#title(傷) [#o6f3a3a5]
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| 封誇示、量真×...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 前スレ136...
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| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
普段は気丈な女性が血相を変えて屋敷に飛び込んできた。それ...
かるのに、その女性が呼んだ名前は二つ。一人は無茶ばかりす...
一つは、そんなことがあってはならない名前だった。
いつもは冷静沈着な彼も、血相を変えて外へと飛び出した。
彼女がヤンチャ小僧に肩を貸して、先に屋敷内へと戻って行く。
倒れているもう一人の男を、劉/鵬が軽々と抱え上げた。
その男を布団に寝かせる。タオルを持った彼女がすぐ駆けつけ...
鵬がテキパキと隻眼の男の服を脱がせる。すでに冷静さを取り...
その間も彼は何も出来なかった。何も。ただ怯えていた。
傷ついたその人物に触れる権利など、自分には何一つないのだ...
夜も更け、疲れを見せた彼女を自室へと去らせた。劉/鵬と霧/...
たまま、動こうとはしなかった。劉/鵬は霧/風も休ませたかっ...
をじっと見つめ、両手の拳を膝の上で握りしめ、何かに耐える...
数年前、劉/鵬と霧/風は同じような状況にいた。
その時もこの男が眠り、二人がそれを見つめていた。
違うことと言えば、その時竜/魔の左目には血の滲んだ包帯が巻...
そしてもうひとつの違い。その時、霧/風はポロポロと涙を零し...
情を隠そうとはせず、嗚咽に唇を震わせて。
あの時、劉/鵬と霧/風を救う為に竜/魔は左目を失った。勝負に...
は戦いの前線へと飛び込んでいった。劉/鵬もそれに続いた。そ...
つけた竜/魔が、自分の左目と引き換えに二人の命を救った。そ...
発揮されるサイキック能力が、竜/魔の意識を奪った。あの時と...
「………霧/風、少し休め。ここは俺が看る」
霧/風は小さく首を横に振った。
「いや、私はここにいる。劉/鵬こそ休め」
予想していた答えが返ってくる。今の竜/魔の状態は前回の時よ...
いで予想以上の力を消耗している。顔色の悪い竜/魔を霧/風に...
霧/風が誰よりも竜/魔を尊敬し、それ以上の想いを抱いている...
とて霧/風のことを大切に想っている。風/魔の里でも最強と並...
「霧/風、休め」
もう一度言った。
「私はいい。ここにいさせてくれ」
劉/鵬は小さくため息をつくと、霧/風の腕を掴んで立ち上がっ...
は出来なかったが、霧/風はそれでも抵抗した。
「隣の部屋に移る。ここで言い争ったら逆に竜/魔に障る」
言われて霧/風は探るように劉/鵬の顔を見たが、素直に襖の向...
襖を閉めた途端、劉/鵬が口を開く。
「まずは休むんだ。お前まで倒れられたら敵わん」
「私は大丈夫だと言っている。お前こそ休め。お前が倒れたら...
い。あいつの場合はいざとなったら力ずくで抑え込まないと」
「それはお前も同じだ」
「!」
言いながら劉/鵬は逞しい腕で霧/風の体を抱きしめると、その...
口づけた。途端に霧/風が抵抗する。劉/鵬の腕の中から逃れよ...
「……っ、やめろっ!」
小声で叫ぶ。
「駄目だ。あの時のお前もこうだった」
再び思い出す。あの夜も霧/風は竜/魔から離れようとしなかっ...
身を案じ、明らかに憔悴していた。泣きながら血に染まった包...
で拭っていた。だから、劉/鵬は行動に出た。
竜/魔が眠っている隣の部屋で、霧/風の体を抑えつけ、その純...
今よりも体も小さく、感情をコントロールする術も知らなかっ...
て的確な抵抗も出来ないまま、劉/鵬の腕に堕ちた。どんなに抵...
った。初めての体はそう簡単には劉/鵬を受け入れなかった。だ...
風は泣きながら痛みを訴えた。そして逃げようとした。それで...
残酷なまでの優しさで霧/風を導き、意識を失わせた。
今、霧/風はあの時のことをはっきりと思い出していた。
竜/魔を想いながらも、力で負けて他の男に抱かれた。それがま...
あの頃以上の力を身につけているはずなのに、劉/鵬は霧/風の...
一緒に訓練をしている仲間だ。動きの癖を読み取られていたの...
畳の上にうつ伏せに押しつけられる。太い指がシャツの中に潜...
「霧/風、素直に部屋に戻って休むか?」
耳元で尋ねられる。霧/風は即座に首を横に振った。
「………なら、仕方ない」
ズボンのベルトを引きちぎるようにして外された。そのままズ...
霧/風は一際大きく暴れた。それを抑えこむ方法も劉/鵬は知っ...
る。ビクンと大きく霧/風の体が跳ねる。
「……っ………や………めろ……っ!」
押し殺した声で抵抗する。
「気にするな。竜/魔だと思え。俺もあいつには何も言わん」
劉/鵬は霧/風の両手首を取ると、ベルトでひとまとめに縛り上...
ではなかったが、全身でのしかかるようにして、その体の動き...
「白いな……この肌の白さを知っているのは俺と竜/魔だけか」
「離せ……っ!」
霧/風の腰周りを撫で上げながら劉/鵬が呟く。
「俺のは竜/魔よりも大きいかもしれんが我慢しろ。お前が部屋...
「勝手なことを………んっ!」
そこに太い指が潜り込む。霧/風は再び抵抗を大きくした。竜/...
この肌に触れられるのは嫌だ。幼い頃から女の子によく間違わ...
細さは変わらない。色香を利用したくの一の役目の方が向いて...
を払拭する為に、霧/風は強くならなくてはいけなかった。自分...
魔のそばに立つ為。
「ああっ!」
強引に指が二本に増やされる。手加減をしない荒々しさで劉/鵬...
「大声を出すなよ。………いや、それで竜/魔が目を覚ますならい...
わざと煽るように劉/鵬が囁く。霧/風は慌てて口を閉じた。そ...
た。竜/魔とは違う動き。それらが霧/風を戸惑わせた。
隠し続けていた自分の想いが竜/魔に知られてしまったあの夜。...
術を覚え、表情を失ったはずの霧/風が、竜/魔の前で震えた。...
自分の想いを霧/風に告げた。泣きたいほど嬉しかったのに、霧...
故逃げるのかを尋ねる竜/魔に、霧/風は素直に告げた。自分は...
穢れているのだ、と。だが竜/魔はその言葉を聞いても、優しい...
『そんなことに何の意味がある?』
そして両腕を広げた。
『今のお前が俺を愛してくれているなら何の問題も無い。俺は...
たった一度だけの過ちを、竜/魔は気にしないと言った。だから...
『お前が感情を失ってしまったのは、俺のせいだな』
違う。心の中でそう呟いた。感情を失ってはいない。ただそれ...
『もっと感情を出していいんだ。昔みたいに笑ってくれ。悲し...
出来ない。そう呟いた。竜/魔が左目を失った代償として、霧/...
笑ってはいけない。泣いてはいけない。忍は忍らしくあれ。も...
返さない為に。
だが今、霧/風は涙を流していた。劉/鵬の指が三本に増える。...
「霧/風。俺を憎んでいい。今だけは余計なことを考えるな。俺...
霧/風の背中を覆っているシャツをたくし上げる。すんなりとし...
び上がった。微かに汗ばんだ肌が、霧/風の隠した感情を伝えて...
「………感じてくれ、霧/風」
指が引き抜かれた。圧迫感が消えたのと同時に、そこに新たな...
「劉/鵬……!それだけは…………ああっ!」
慌てて逃げようとした体を力任せに引き寄せられ、劉/鵬の太く...
(竜/魔!)
助けを求めるように、心の中で泣き叫んだ。また過ちを犯して...
(竜/魔!)
身体を揺さぶられる。劉/鵬は叩きつけるようにして霧/風をわ...
させ、意識を失わせたかった。そうでもしなければ霧/風は休息...
労や不安は、他の風/魔の仲間たちにも伝わってしまう。年長者...
(霧/風、何も考えずに眠ってくれ)
劉/鵬が霧/風の奥を強く穿つ。腰を引き、入り口辺りで出し入...
きに、敏感な霧/風の体が翻弄される。再び奥を突き、霧/風の...
「……んあっ!………あぁ………はっ…………んっ………!」
すでに何度も竜/魔に抱かれて、体が覚えてしまったのだろう。...
に中が蠢き劉/鵬を誘う。けれど、霧/風の心はまだ劉/鵬から逃...
を裏切ることがないよう、必死で自分を守ろうとしていた。
「………い……やだ……っ…………」
「感じてるんだろう?なら素直にそう言ってくれ。こっちはも...
前を擦る手のスピードを速くする。クチュッと湿った音がした...
「ほら、感じてる」
言葉で霧/風の思考を犯す。麻痺させるまでに追い込まなければ...
(霧/風、もう堕ちるんだ。今だけは全てを手放すんだ。眠れ)
「………いっ…………もう………やめ…っ………あぁっ!」
劉/鵬の突き上げるスピードが一層速くなる。畳に爪を立て、必...
(竜/魔!)
もう一度、その名を心の中で呼んだ。
「イけ」
耳元で囁かれるその声が、竜/魔のものと重なった。
前を強く擦り上げられたのと同時に、劉/鵬の腰の動きが一段と...
なる。ギュッと目をつぶった。汗を浮かべた白い背中が仰け反...
「…………っっ!!!」
唇を噛み締め、上がりそうになる声をなんとか押し殺した。と...
望を放つ。ゆっくりと、力の抜けた霧/風の体が沈んだ。静かに...
を覗き込んだ。涙を流したまま、肩で荒い呼吸をしながら意識...
「………そのまま、眠れ」
自分の衣服を整え、霧/風の体をその服で包んで抱き上げる。生...
布団を敷いて横たえた。
劉/鵬は思い出していた。先日の朝食の時、竜/魔の些細な一言...
た。久し振りに見た霧/風の笑みだった。あの笑みは竜/魔にし...
(この戦いが終わったらみんなで風/魔の里に帰る。そうしたら...
そっと霧/風の前髪に触れる。
(いつかお前が、また素直に笑顔になれる時が来るといいな)
静かに劉/鵬は自分に与えられた部屋へと戻って行った。
翌朝。まだ空も暗い時刻。劉/鵬は目を覚ました。眠りに静まっ...
える。音も立てずに廊下を歩き、竜/魔の部屋の襖を開けた。
そこに見慣れた背中があった。
「………霧/風」
竜/魔の枕元に正座をし、じっとその容態を見つめている。劉/...
しばらくの間、言葉はなかった。
「………すまなかった」
先に口を開いたのは霧/風の方だった。
「私はお前にまで心配をかけていたのだな」
「謝るのは俺だろう?」
「方法には問題があったが、私を眠らせようとしたのだろう?」
「………すまなかった。体は?」
「大丈夫だ。………その………」
霧/風が何かを言いかけて止めた。劉/鵬は霧/風が何を言おうと...
「竜/魔には言わん。あの時と同じだ」
「……………頼む」
霧/風の様子はもういつもと変わらない。何を言ってもここから...
「朝になったら竜/魔の世話は蘭/子さんに任せて、麗/羅に準備...
「…………わかった」
納得していないような声だったが、了承してくれたようだ。劉/...
「じゃあ俺は準備をしてくる。それまで、竜/魔を頼む」
劉/鵬が部屋を出て行く。霧/風は小さく息を吐くと、再びじっ...
が悪い。容態は一向に変わらない。竜/魔が死と向かい合わせと...
ているのだろう。昨夜は無理矢理だったとはいえ、劉/鵬に抱か...
ピクリ。
布団の一部が小さく動いた。
「竜/魔?」
ちょうど竜/魔の右手の上辺りを覆っている部分が、また動いた...
「竜/魔?」
右手で何かを伝えようとしているのだろうか。以前、死した風/...
メッセージを忍び文字で地面に書き残したのを見たことがある...
霧/風は布団をめくり、竜/魔の右腕を布団の上に置いた。その...
その手は文字を示さなかった。
その代わり、静かにその褐色の指が霧/風の細く白い指先に絡ま...
「………竜/魔?」
自分に繋ぎとめるようにして、竜/魔の指が霧/風の指を絡め取...
るかのように。
「…………竜/魔…………」
その手を両手で包み込む、そして自分の頬に当てた。
(私はどんな目に遭っても構わない。お前を救う為なら鬼にだ...
嵐を征するほどの力を持つこの男の為なら。
(お前自体が、私の傷だ)
そっと、その手に力を込める。
(どうかまた、私の名前を呼んでくれ)
(お前が私の名を呼ぶその声が好きなんだ)
(どうか………私の名を………また………)
そして。
(私が死す時もどうか………私の名を………呼んでくれ………)
静かに太陽が昇り始める。霧/風はずっと竜/魔の手を握り、祈...
____________
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| | □ STOP. | |
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| | | | ピッ (...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
原作と実写がいい感じにシンクロしてて、毎週wktk
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#title(傷) [#o6f3a3a5]
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| 封誇示、量真×...
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 前スレ136...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
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普段は気丈な女性が血相を変えて屋敷に飛び込んできた。それ...
かるのに、その女性が呼んだ名前は二つ。一人は無茶ばかりす...
一つは、そんなことがあってはならない名前だった。
いつもは冷静沈着な彼も、血相を変えて外へと飛び出した。
彼女がヤンチャ小僧に肩を貸して、先に屋敷内へと戻って行く。
倒れているもう一人の男を、劉/鵬が軽々と抱え上げた。
その男を布団に寝かせる。タオルを持った彼女がすぐ駆けつけ...
鵬がテキパキと隻眼の男の服を脱がせる。すでに冷静さを取り...
その間も彼は何も出来なかった。何も。ただ怯えていた。
傷ついたその人物に触れる権利など、自分には何一つないのだ...
夜も更け、疲れを見せた彼女を自室へと去らせた。劉/鵬と霧/...
たまま、動こうとはしなかった。劉/鵬は霧/風も休ませたかっ...
をじっと見つめ、両手の拳を膝の上で握りしめ、何かに耐える...
数年前、劉/鵬と霧/風は同じような状況にいた。
その時もこの男が眠り、二人がそれを見つめていた。
違うことと言えば、その時竜/魔の左目には血の滲んだ包帯が巻...
そしてもうひとつの違い。その時、霧/風はポロポロと涙を零し...
情を隠そうとはせず、嗚咽に唇を震わせて。
あの時、劉/鵬と霧/風を救う為に竜/魔は左目を失った。勝負に...
は戦いの前線へと飛び込んでいった。劉/鵬もそれに続いた。そ...
つけた竜/魔が、自分の左目と引き換えに二人の命を救った。そ...
発揮されるサイキック能力が、竜/魔の意識を奪った。あの時と...
「………霧/風、少し休め。ここは俺が看る」
霧/風は小さく首を横に振った。
「いや、私はここにいる。劉/鵬こそ休め」
予想していた答えが返ってくる。今の竜/魔の状態は前回の時よ...
いで予想以上の力を消耗している。顔色の悪い竜/魔を霧/風に...
霧/風が誰よりも竜/魔を尊敬し、それ以上の想いを抱いている...
とて霧/風のことを大切に想っている。風/魔の里でも最強と並...
「霧/風、休め」
もう一度言った。
「私はいい。ここにいさせてくれ」
劉/鵬は小さくため息をつくと、霧/風の腕を掴んで立ち上がっ...
は出来なかったが、霧/風はそれでも抵抗した。
「隣の部屋に移る。ここで言い争ったら逆に竜/魔に障る」
言われて霧/風は探るように劉/鵬の顔を見たが、素直に襖の向...
襖を閉めた途端、劉/鵬が口を開く。
「まずは休むんだ。お前まで倒れられたら敵わん」
「私は大丈夫だと言っている。お前こそ休め。お前が倒れたら...
い。あいつの場合はいざとなったら力ずくで抑え込まないと」
「それはお前も同じだ」
「!」
言いながら劉/鵬は逞しい腕で霧/風の体を抱きしめると、その...
口づけた。途端に霧/風が抵抗する。劉/鵬の腕の中から逃れよ...
「……っ、やめろっ!」
小声で叫ぶ。
「駄目だ。あの時のお前もこうだった」
再び思い出す。あの夜も霧/風は竜/魔から離れようとしなかっ...
身を案じ、明らかに憔悴していた。泣きながら血に染まった包...
で拭っていた。だから、劉/鵬は行動に出た。
竜/魔が眠っている隣の部屋で、霧/風の体を抑えつけ、その純...
今よりも体も小さく、感情をコントロールする術も知らなかっ...
て的確な抵抗も出来ないまま、劉/鵬の腕に堕ちた。どんなに抵...
った。初めての体はそう簡単には劉/鵬を受け入れなかった。だ...
風は泣きながら痛みを訴えた。そして逃げようとした。それで...
残酷なまでの優しさで霧/風を導き、意識を失わせた。
今、霧/風はあの時のことをはっきりと思い出していた。
竜/魔を想いながらも、力で負けて他の男に抱かれた。それがま...
あの頃以上の力を身につけているはずなのに、劉/鵬は霧/風の...
一緒に訓練をしている仲間だ。動きの癖を読み取られていたの...
畳の上にうつ伏せに押しつけられる。太い指がシャツの中に潜...
「霧/風、素直に部屋に戻って休むか?」
耳元で尋ねられる。霧/風は即座に首を横に振った。
「………なら、仕方ない」
ズボンのベルトを引きちぎるようにして外された。そのままズ...
霧/風は一際大きく暴れた。それを抑えこむ方法も劉/鵬は知っ...
る。ビクンと大きく霧/風の体が跳ねる。
「……っ………や………めろ……っ!」
押し殺した声で抵抗する。
「気にするな。竜/魔だと思え。俺もあいつには何も言わん」
劉/鵬は霧/風の両手首を取ると、ベルトでひとまとめに縛り上...
ではなかったが、全身でのしかかるようにして、その体の動き...
「白いな……この肌の白さを知っているのは俺と竜/魔だけか」
「離せ……っ!」
霧/風の腰周りを撫で上げながら劉/鵬が呟く。
「俺のは竜/魔よりも大きいかもしれんが我慢しろ。お前が部屋...
「勝手なことを………んっ!」
そこに太い指が潜り込む。霧/風は再び抵抗を大きくした。竜/...
この肌に触れられるのは嫌だ。幼い頃から女の子によく間違わ...
細さは変わらない。色香を利用したくの一の役目の方が向いて...
を払拭する為に、霧/風は強くならなくてはいけなかった。自分...
魔のそばに立つ為。
「ああっ!」
強引に指が二本に増やされる。手加減をしない荒々しさで劉/鵬...
「大声を出すなよ。………いや、それで竜/魔が目を覚ますならい...
わざと煽るように劉/鵬が囁く。霧/風は慌てて口を閉じた。そ...
た。竜/魔とは違う動き。それらが霧/風を戸惑わせた。
隠し続けていた自分の想いが竜/魔に知られてしまったあの夜。...
術を覚え、表情を失ったはずの霧/風が、竜/魔の前で震えた。...
自分の想いを霧/風に告げた。泣きたいほど嬉しかったのに、霧...
故逃げるのかを尋ねる竜/魔に、霧/風は素直に告げた。自分は...
穢れているのだ、と。だが竜/魔はその言葉を聞いても、優しい...
『そんなことに何の意味がある?』
そして両腕を広げた。
『今のお前が俺を愛してくれているなら何の問題も無い。俺は...
たった一度だけの過ちを、竜/魔は気にしないと言った。だから...
『お前が感情を失ってしまったのは、俺のせいだな』
違う。心の中でそう呟いた。感情を失ってはいない。ただそれ...
『もっと感情を出していいんだ。昔みたいに笑ってくれ。悲し...
出来ない。そう呟いた。竜/魔が左目を失った代償として、霧/...
笑ってはいけない。泣いてはいけない。忍は忍らしくあれ。も...
返さない為に。
だが今、霧/風は涙を流していた。劉/鵬の指が三本に増える。...
「霧/風。俺を憎んでいい。今だけは余計なことを考えるな。俺...
霧/風の背中を覆っているシャツをたくし上げる。すんなりとし...
び上がった。微かに汗ばんだ肌が、霧/風の隠した感情を伝えて...
「………感じてくれ、霧/風」
指が引き抜かれた。圧迫感が消えたのと同時に、そこに新たな...
「劉/鵬……!それだけは…………ああっ!」
慌てて逃げようとした体を力任せに引き寄せられ、劉/鵬の太く...
(竜/魔!)
助けを求めるように、心の中で泣き叫んだ。また過ちを犯して...
(竜/魔!)
身体を揺さぶられる。劉/鵬は叩きつけるようにして霧/風をわ...
させ、意識を失わせたかった。そうでもしなければ霧/風は休息...
労や不安は、他の風/魔の仲間たちにも伝わってしまう。年長者...
(霧/風、何も考えずに眠ってくれ)
劉/鵬が霧/風の奥を強く穿つ。腰を引き、入り口辺りで出し入...
きに、敏感な霧/風の体が翻弄される。再び奥を突き、霧/風の...
「……んあっ!………あぁ………はっ…………んっ………!」
すでに何度も竜/魔に抱かれて、体が覚えてしまったのだろう。...
に中が蠢き劉/鵬を誘う。けれど、霧/風の心はまだ劉/鵬から逃...
を裏切ることがないよう、必死で自分を守ろうとしていた。
「………い……やだ……っ…………」
「感じてるんだろう?なら素直にそう言ってくれ。こっちはも...
前を擦る手のスピードを速くする。クチュッと湿った音がした...
「ほら、感じてる」
言葉で霧/風の思考を犯す。麻痺させるまでに追い込まなければ...
(霧/風、もう堕ちるんだ。今だけは全てを手放すんだ。眠れ)
「………いっ…………もう………やめ…っ………あぁっ!」
劉/鵬の突き上げるスピードが一層速くなる。畳に爪を立て、必...
(竜/魔!)
もう一度、その名を心の中で呼んだ。
「イけ」
耳元で囁かれるその声が、竜/魔のものと重なった。
前を強く擦り上げられたのと同時に、劉/鵬の腰の動きが一段と...
なる。ギュッと目をつぶった。汗を浮かべた白い背中が仰け反...
「…………っっ!!!」
唇を噛み締め、上がりそうになる声をなんとか押し殺した。と...
望を放つ。ゆっくりと、力の抜けた霧/風の体が沈んだ。静かに...
を覗き込んだ。涙を流したまま、肩で荒い呼吸をしながら意識...
「………そのまま、眠れ」
自分の衣服を整え、霧/風の体をその服で包んで抱き上げる。生...
布団を敷いて横たえた。
劉/鵬は思い出していた。先日の朝食の時、竜/魔の些細な一言...
た。久し振りに見た霧/風の笑みだった。あの笑みは竜/魔にし...
(この戦いが終わったらみんなで風/魔の里に帰る。そうしたら...
そっと霧/風の前髪に触れる。
(いつかお前が、また素直に笑顔になれる時が来るといいな)
静かに劉/鵬は自分に与えられた部屋へと戻って行った。
翌朝。まだ空も暗い時刻。劉/鵬は目を覚ました。眠りに静まっ...
える。音も立てずに廊下を歩き、竜/魔の部屋の襖を開けた。
そこに見慣れた背中があった。
「………霧/風」
竜/魔の枕元に正座をし、じっとその容態を見つめている。劉/...
しばらくの間、言葉はなかった。
「………すまなかった」
先に口を開いたのは霧/風の方だった。
「私はお前にまで心配をかけていたのだな」
「謝るのは俺だろう?」
「方法には問題があったが、私を眠らせようとしたのだろう?」
「………すまなかった。体は?」
「大丈夫だ。………その………」
霧/風が何かを言いかけて止めた。劉/鵬は霧/風が何を言おうと...
「竜/魔には言わん。あの時と同じだ」
「……………頼む」
霧/風の様子はもういつもと変わらない。何を言ってもここから...
「朝になったら竜/魔の世話は蘭/子さんに任せて、麗/羅に準備...
「…………わかった」
納得していないような声だったが、了承してくれたようだ。劉/...
「じゃあ俺は準備をしてくる。それまで、竜/魔を頼む」
劉/鵬が部屋を出て行く。霧/風は小さく息を吐くと、再びじっ...
が悪い。容態は一向に変わらない。竜/魔が死と向かい合わせと...
ているのだろう。昨夜は無理矢理だったとはいえ、劉/鵬に抱か...
ピクリ。
布団の一部が小さく動いた。
「竜/魔?」
ちょうど竜/魔の右手の上辺りを覆っている部分が、また動いた...
「竜/魔?」
右手で何かを伝えようとしているのだろうか。以前、死した風/...
メッセージを忍び文字で地面に書き残したのを見たことがある...
霧/風は布団をめくり、竜/魔の右腕を布団の上に置いた。その...
その手は文字を示さなかった。
その代わり、静かにその褐色の指が霧/風の細く白い指先に絡ま...
「………竜/魔?」
自分に繋ぎとめるようにして、竜/魔の指が霧/風の指を絡め取...
るかのように。
「…………竜/魔…………」
その手を両手で包み込む、そして自分の頬に当てた。
(私はどんな目に遭っても構わない。お前を救う為なら鬼にだ...
嵐を征するほどの力を持つこの男の為なら。
(お前自体が、私の傷だ)
そっと、その手に力を込める。
(どうかまた、私の名前を呼んでくれ)
(お前が私の名を呼ぶその声が好きなんだ)
(どうか………私の名を………また………)
そして。
(私が死す時もどうか………私の名を………呼んでくれ………)
静かに太陽が昇り始める。霧/風はずっと竜/魔の手を握り、祈...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
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原作と実写がいい感じにシンクロしてて、毎週wktk
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作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
第71巻
第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
第59巻
第58巻
第57巻
第56巻
第55巻
第54巻
第53巻
第52巻
第51巻
第50巻
第49巻
第48巻
第47巻
第46巻
第45巻
第44巻
第43巻
第42巻
第41巻
第40巻
第39巻
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