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#title(君と出逢ってから) [#r1d3ef21]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 弟妹誕生記念...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 双子がP...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「此処がこれから君達の生活する場所だ」
そう言ってマスターは俺とリンに一つのフォルダを与えてくれ...
「「ありがとうございます、マスター!」」
まだ変声期を迎えていないボーイソプラノと、同じ声域ではあ...
画面の向こう側にいる自分達の主がパソコンからログオフした...
「・・・ねえ、他のフォルダにはどんな人たちが住んでるのか...
妹の思わぬ第一声に、俺は目を丸くした。
「リン、お前まさかフォルダの外に出る気か?」
「だって引っ越してきた時、お隣さんに挨拶しない人はいない...
「聞いたこと無いよ、そんなルール。大体どこで覚えてきたん...
「インストールされる時に、一瞬触れたフォルダの中に入って...
・・・一人暮らしってことはマスターって学生かな?それともN...
「いや、それ以上言うなって。俺達のマスターなのに空しくな...
越してきて早々妄想を撒き散らすリンを見て、俺は大きく溜息...
この双子の妹と、これから先ずっと此処で生活していくのは、...
よく子供の割に冷めていると言われた性格通り、どこか遠くか...
その間もリンは延々と喋り続けている。姉がどうだの兄がどう...
そう思って無視を決め込んでいると、痺れを切らしたのか、リ...
「レン、早くみんなに挨拶しに行こうよ!!」
「でもマスターに外出許可もらってないし・・・」
「私達は“アーティスト”なのに、これぐらいのことで自由を縛...
「まあそれもそう―、って、今のはまた別の話じゃあ・・・」
眉間の皺を解いて振り返ると、そこにはリンの姿はなく、床に...
ご丁寧に悪戯書きしたテキストファイルまで添付してある。
「・・・あいつ・・・!」
俺は拳を握り締めながら、口端を引きつらせた。
逃走したリンを探すため、結局自分もマスターに指定されたフ...
「リンのやつ・・・一体どこまで行ったんだ?」
とりあえず隣のファイルから順番に覗いてみてはいるものの、...
こんなのが毎日続くのかと思うと本当に先が思いやられると、...
「「うわっ!!」」
突如目の前に現れた黒い影に驚いて、俺は後ろに倒れ尻餅をつ...
「だっ、大丈夫!?」
頭上から聞こえた声は、向こうが膝を折ることで、自分の顔の...
自分より少し低い、けれど透き通るように綺麗な声に惹かれ、...
少し紫がかった青い髪に、同系色のラインが入った白い服、長...
自分よりも色素の薄い肌に細い眉、そしてアメジストの瞳。
リンや自分とは真逆の落ち着いた、けれど妙に心惑わす色調と...
「君、怪我はない?」
「大丈夫―、です」
「良かった。こんなところに来るのはミクかメイコぐらいなん...
青年はそう言って困ったように眉尻を下げ、苦笑する。
俺はその表情から視線を外せずに、彼の伸ばしてきた手を掴み...
「どの部屋から来たの?」
「え、あの・・・今日新しく作られたこの階層の一番奥にある...
自分でも笑えるほど気持ちが上ずり緊張している体に、無性に...
そして自分はこんなに人見知りをするタイプだっただろうかと...
「そうなんだ、お互い妹がいると大変だね。僕はカイト、これ...
「ヨロシク・・・」
「妹さんは僕が探しておくよ。君はもう部屋に戻っておいた方...
「何で?」
単純に不思議に思って聞き返しただけなのに、この反応は予想...
しばらくして一度咳払いをしてから、「マスターの趣味で、あ...
そんなカイトをいつの間にか可愛らしいと感じている自分に気...
それはカイト本人の手によって妨げられた。
「外は危ないから・・・ね?一緒に戻ろう。」
絶品の笑顔を向けられた上に頭を優しく撫でられ、一気に耳ま...
このまま甘えられたらどんなに楽だろう。しかし繋がり一つ持...
やたら大人びてしまった自分の理性を、今ほど後悔したことは...
「ああ~~っ!!!」
雰囲気を乱す、耳に痛いほど大きな声の元を探ると、リンが遠...
猛スピードで走り寄るリンを見て、俺は少しカイトと距離を取...
「カイトお兄ちゃあああん!!!」
ドスッと鈍い音を立てながら、リンが目の前の青年に抱きつく...
続いてどさっ、とサンドバックが横たわるような音がして、俺...
「リン!お前今までどこ行ってたんだよ!大体カイト“お兄ちゃ...
一瞬のことでまとまりきらない思考を全てぶちまけ、肩で息を...
「あっ、レン、こんなところにいたんだ。さっきメイコお姉ち...
この人が私たちのお兄ちゃんのカイトさんなんだって!」
「は・・・?」
数秒してからようやくリンの言葉の意味を理解した俺は、すぐ...
[ VOCALOID 01 ]
・・・開いた口が塞がらないというのは、こういうことなのか。
自分達がVOCALOID02だから、VOCALOID01であるカイトは確かに...
数秒前まで他人でしかなかった相手が、突然家族同様の存在に...
しかしその戸惑いが喜びに変わるのに、そう時間はかからなか...
今まで募っていた不安や不満は、まるで最初から無かったかの...
これから先、此処で日々を過ごしていくのも、そう悪いことで...
リンに抱きしめられ気絶しているカイトを見ながら、俺は静か...
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 双子がP...
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| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
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「此処がこれから君達の生活する場所だ」
そう言ってマスターは俺とリンに一つのフォルダを与えてくれ...
「「ありがとうございます、マスター!」」
まだ変声期を迎えていないボーイソプラノと、同じ声域ではあ...
画面の向こう側にいる自分達の主がパソコンからログオフした...
「・・・ねえ、他のフォルダにはどんな人たちが住んでるのか...
妹の思わぬ第一声に、俺は目を丸くした。
「リン、お前まさかフォルダの外に出る気か?」
「だって引っ越してきた時、お隣さんに挨拶しない人はいない...
「聞いたこと無いよ、そんなルール。大体どこで覚えてきたん...
「インストールされる時に、一瞬触れたフォルダの中に入って...
・・・一人暮らしってことはマスターって学生かな?それともN...
「いや、それ以上言うなって。俺達のマスターなのに空しくな...
越してきて早々妄想を撒き散らすリンを見て、俺は大きく溜息...
この双子の妹と、これから先ずっと此処で生活していくのは、...
よく子供の割に冷めていると言われた性格通り、どこか遠くか...
その間もリンは延々と喋り続けている。姉がどうだの兄がどう...
そう思って無視を決め込んでいると、痺れを切らしたのか、リ...
「レン、早くみんなに挨拶しに行こうよ!!」
「でもマスターに外出許可もらってないし・・・」
「私達は“アーティスト”なのに、これぐらいのことで自由を縛...
「まあそれもそう―、って、今のはまた別の話じゃあ・・・」
眉間の皺を解いて振り返ると、そこにはリンの姿はなく、床に...
ご丁寧に悪戯書きしたテキストファイルまで添付してある。
「・・・あいつ・・・!」
俺は拳を握り締めながら、口端を引きつらせた。
逃走したリンを探すため、結局自分もマスターに指定されたフ...
「リンのやつ・・・一体どこまで行ったんだ?」
とりあえず隣のファイルから順番に覗いてみてはいるものの、...
こんなのが毎日続くのかと思うと本当に先が思いやられると、...
「「うわっ!!」」
突如目の前に現れた黒い影に驚いて、俺は後ろに倒れ尻餅をつ...
「だっ、大丈夫!?」
頭上から聞こえた声は、向こうが膝を折ることで、自分の顔の...
自分より少し低い、けれど透き通るように綺麗な声に惹かれ、...
少し紫がかった青い髪に、同系色のラインが入った白い服、長...
自分よりも色素の薄い肌に細い眉、そしてアメジストの瞳。
リンや自分とは真逆の落ち着いた、けれど妙に心惑わす色調と...
「君、怪我はない?」
「大丈夫―、です」
「良かった。こんなところに来るのはミクかメイコぐらいなん...
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「どの部屋から来たの?」
「え、あの・・・今日新しく作られたこの階層の一番奥にある...
自分でも笑えるほど気持ちが上ずり緊張している体に、無性に...
そして自分はこんなに人見知りをするタイプだっただろうかと...
「そうなんだ、お互い妹がいると大変だね。僕はカイト、これ...
「ヨロシク・・・」
「妹さんは僕が探しておくよ。君はもう部屋に戻っておいた方...
「何で?」
単純に不思議に思って聞き返しただけなのに、この反応は予想...
しばらくして一度咳払いをしてから、「マスターの趣味で、あ...
そんなカイトをいつの間にか可愛らしいと感じている自分に気...
それはカイト本人の手によって妨げられた。
「外は危ないから・・・ね?一緒に戻ろう。」
絶品の笑顔を向けられた上に頭を優しく撫でられ、一気に耳ま...
このまま甘えられたらどんなに楽だろう。しかし繋がり一つ持...
やたら大人びてしまった自分の理性を、今ほど後悔したことは...
「ああ~~っ!!!」
雰囲気を乱す、耳に痛いほど大きな声の元を探ると、リンが遠...
猛スピードで走り寄るリンを見て、俺は少しカイトと距離を取...
「カイトお兄ちゃあああん!!!」
ドスッと鈍い音を立てながら、リンが目の前の青年に抱きつく...
続いてどさっ、とサンドバックが横たわるような音がして、俺...
「リン!お前今までどこ行ってたんだよ!大体カイト“お兄ちゃ...
一瞬のことでまとまりきらない思考を全てぶちまけ、肩で息を...
「あっ、レン、こんなところにいたんだ。さっきメイコお姉ち...
この人が私たちのお兄ちゃんのカイトさんなんだって!」
「は・・・?」
数秒してからようやくリンの言葉の意味を理解した俺は、すぐ...
[ VOCALOID 01 ]
・・・開いた口が塞がらないというのは、こういうことなのか。
自分達がVOCALOID02だから、VOCALOID01であるカイトは確かに...
数秒前まで他人でしかなかった相手が、突然家族同様の存在に...
しかしその戸惑いが喜びに変わるのに、そう時間はかからなか...
今まで募っていた不安や不満は、まるで最初から無かったかの...
これから先、此処で日々を過ごしていくのも、そう悪いことで...
リンに抱きしめられ気絶しているカイトを見ながら、俺は静か...
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