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#title(三味線屋×錺職人) [#z6e48ca0]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 新スレ一作目モ...
| 20数年前の時代...
| 三味線屋×錺職...
|
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 初っ端...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
※本編#33の脳内アナザーストーリーです。
本来は、風邪気味の錺職人が橋から落っこち、母親ほどの年...
※レス頂いた>25>28>34さん有り難う。>23です。
お待たせした上ドマイナーですみません
「買ってくれなきゃ、死んでやるから!」
その夜鷹の言葉を本気にしたわけじゃなかったが、体が勝手に...
いや、むしろ熱で制御が利いていなかったのかもしれない。ふ...
立て直す間もなく、ヒデの身体は真っ暗な水へ放り出された。
日もすっかり落ち、川縁の涼やかな風が心地よい。
有事は振舞われた酒の余韻を楽しみつつ、帰途についていた。
今夜の稽古の相手は商家の年若い妻。いまだ瑞々しい肢体を上...
念入りに、しかし過剰にならぬよう施された化粧の香りを纏わ...
年の離れた亭主より、この師匠のほうによほど気持ちを向けて...
盛んに艶やかな視線を送ってくる。
しかし他人の持ち物に手を出すほど馬鹿ではないし、何よりそ...
いつものごとく障りのない範囲で受け流し、家を後にしたのだ...
そんなつれない態度でありながら女の数は減るどころか増すば...
色男とは得なものである。それを充分に心得ているほうも始末...
橋を渡りかけて、有事はふと足を止めた。耳慣れた水音がい...
何かにぶつかって流れが乱れている。石ころの類いではなく、...
土佐ヱ門かと橋から見下ろせば、果たして川岸に打ち上げられ...
しかも、細身の体躯には不吉な見覚えがある。
「おい、お前ェ…」
一瞬で駆け下りた砂利の上に横たわるのは、間違いなく下谷の...
氷のような身体を抱え起こすと僅かに呻きが漏れる。息のある...
素早く検分するが、どこにも傷はない。
「ヒデ、おいヒデ!」
頬を軽く叩き名を呼んでも、苦しげな呻きが上がるばかり。
ここからヒデの長屋まででは距離がありすぎる。有事は迷いなく...
大の男を片手で吊り上げる有事に、ヒデの痩身を抱えるなど造作...
ぐっしょり濡れた身体は激しく震え、歯がかちかちと鳴る音...
不規則に吐き出される息は熱く、触れた額は皮膚一枚の下に猛...
素早く絣を脱がせ腹掛と股引を剥ぎ取る。布団でしっかりとく...
買い置きしてあった薬を取りに部屋を出た。
お互い裏稼業に身を置く者、死んでいるかのようなヒデを見た...
しかし川の周囲にも、ここまで運ぶ道程にも尾行らしき気配は...
ひとまず安心すると同時に、世話の焼ける奴だとため息が漏れ...
よく効くという謳い文句の粉薬は、一見しただけで苦味を覚...
湯に溶かした状態を見ても、おとなしく飲もうとは思えない代...
有事は取り合えずヒデの身を起こさせる。荒い息遣いに眉をひそ...
一口含んだものの激しく咳込んで受け付けようとしない。
「おいヒデ、これ飲まねえと楽にゃなれねえんだ、ほれ」
辛抱強く促して少しばかりの薬を嚥下したのを見届けると、再...
その後しばらくの間、ヒデの身体は盛んに寝返りを打ち、背中...
咳を繰り返していた。有事には背中を擦ってやるくらいしか出...
細身ゆえにひどく痛々しく映り、結局丑三つ時を過ぎても眠る...
今はようやく咳もやみ、落ち着きを取り戻している。明日の店...
有事はもういちど具合を見ておこうと立ち上がった。
しんと静まった空気の中に規則正しい呼吸が聞こえる。よく...
熱の具合を確認しようとして、ふと寝顔に目が止まる。
(前から思ってたが、良く出来たツラだぜ)
むっつりした表情のことが多いものの、こうしていれば見事に...
年のわりにあどけなく見えるのは、あの大きな目のせいだろう。
まだまだ手ぇ焼かせやがる、と何時だったか主水が苦笑まじり...
裏の世界を知り尽くしているだろうあの男が、穏やかな、いっ...
意外でもあり、どこか頷ける部分もあった。
そして、今は閉じられているその目が、この上なく冷たい炎を...
自分を含め数人だけが知っている。
「…ぅ…」
「ヒデ?」
かすかな声に顔を寄せようとしたとき、突然ヒデの半身がばねじ...
有事の胸に飛び込んだ。
「おぉ!? おい、ヒデ!」
背中にがっちりと腕をまわしてしがみ付く身体から、未だわず...
「ヒデ、おい寝惚けてんじゃねえ。離さねえか、こら」
病人に手荒くするわけにもいかず、肩をはたいて宥めてみるが...
有事の声が聞こえている様子もなく、幼子のように齧りついて...
「おーい、ヒデよぉ…」
何かを手繰り寄せたいのか、両手が背中の布を何度も握りしめ...
いま自分が捕らえている相手が誰なのかもわかってはいまい。
「参ったな…」
冷えた身体を温めるには人肌を合わせるのが一番というが、女...
男など御免こうむりたい。しかし、峠を越したのは素人目にも...
後はとにかく休養させるべきであって───
「…勘弁してくれ」
おりくの不在がこんなに有り難く思えたことはない。有事は腹...
布団を被った。長身の男二人には狭くて当然だが、なるたけ冷...
気遣いながらヒデを抱き寄せる。ごく自然に擦り寄ってくる身体...
雀が鳴いている。柔らかい光が差し込むのを感じる。
うとうとまどろんでいた有事は、胸元で身じろぎする気配に目...
とうとう一晩添い寝してしまった。こうなったらネタにして笑...
「ん……」
有事はどうやら目覚めそうなヒデをじっと見つめた。相変わらず...
どんな反応を返すか。それこそ飛び上がって自分から離れるだ...
元からでかい目をいっぱいに見開いて、回らない口で罵詈雑言...
ただ呆然と自分を見つめるか。
「…う…」
ゆっくりと癖っ毛の頭がこちらを向いた。瞼が半分ほど開いて...
有事はことさらにニヤニヤ笑いを浮かべ、ヒデの表情を観察した...
しかし、思ったような反応はいつまで経っても返らず、ぼんや...
「…ヒデ?」
拍子抜けした有事が少々間抜けな声で呼んだとき、ヒデの乾いた...
「………」
蚊の鳴くようなちいさな言葉に、今度こそ有事は硬直した。ヒデ...
有事の懐に収まる。ほどなく穏やかな寝息が上がった。
「馬鹿野郎。こんなでけぇガキがいるほど老けこんじゃいねえ...
らしくなく上擦った呟きに、有事は小さく舌打ちをした。
それからヒデが完全に目を覚ましたときには、日はすっかり昇っ...
きょろきょろ見渡しながら、だるい頭を振ってみる。
主/水と釣りをしてて釣果を譲って、日が落ちて帰り道に夜鷹に...
「おう、目ぇ覚めたかい」
掛けられた声にぽかんと目を見開く。それを面白そうに眺めな...
「まあだ熱あるな。きっちり下がるまで出歩かねえほうがいい」
一足遅れて事態を飲み込んだらしいヒデは、ばつが悪そうにぼそ...
「俺… 落ちたんだよな」
「だろうな。俺が見つけなきゃお前ェさん、いまごろ本物の土...
おそらく有事のものであろう寝巻きを着ていることに気付き、ヒ...
見上げてくる。
「あんた、ずっと…」
「おうよ」
大変だったぜと大仰に言われ、困ったように眉を寄せる。
「すまねえ…世話かけたみてえだ」
「猫でも助けようとして落ちたか?それとも女に引っぱたかれ...
わざとからかうような口調にムキになるかと思えば、ヒデはまだ...
初めて目にする様子が微笑ましく、有事はつつくのをやめた。...
食事を取っていけと引き止めた。
「うちへ帰ぇっても飯作れるわけじゃねえだろ。加/代に頼むか...
「御免だ。恩を売られて金取られる」
「…だな」
大したものはできねえぞと言いながらも、有事は楽しげに土間...
小さな騒動から二日後、開店前の張替え処にヒデの姿があった。
「おう、もういいのかい」
「ああ」
照れくさそうに頷く。差し出す包みの中には、洗濯して返すと...
小さく畳まれた懐紙。
「これ、この間の礼」
「あ?」
開いてみれば、細かな彫りの施された玉簪がひとつ。
「お弟子の姉さんか誰か、あんたなら相手いくらでもいるだろ」
よく聞けば随分な言い草だが、本人に他意はない。
「俺ぁ、それしか出来ねえからよ」
「何言ってやがる、誰にもやれることじゃねえだろう」
江戸一番と謳われる腕は伊達ではない。確かに欲しがる女は両...
「ほう、流石だな。こいつぁ見事だ」
じっくり眺めながら素直な感想を述べると、ヒデははにかむよう...
(いつもそうしてりゃいいのによ)
それが出来ない事情を充分に知りながら、有事は知らずそんな...
因果な稼業になど縁がなければ、こいつはこうして美しいもの...
「ありがたく受け取っとくが、これのために夜なべしたんじゃ...
まだ幾らも日は経ってねえぞ?」
「いや、もう何ともねえから。取っといてくれよ」
もう一度「すまなかったな」と言い置き、ヒデは小走りに店から...
それを見送り、もう一度手の中の簪に目を落とす。
「あのご新造さんに似合うかもしれねえな」
あの晩、あの時間に橋を通ったのは、あの商家の妻の持て成し...
本人にそんなつもりはないだろうが、一応の恩人ではあるかも...
くるくると簪を指先で回しながら、ふと有事は呟いた。
「あいつにいつか、酒飲ませてみるか」
子供ではないのだからそれなりに飲むだろうが、許容量を超え...
泣き上戸か、愚痴を並べるか、それとも、先程のようなはにか...
「犬っころみてえな奴だぜ、まったく」
有事は悪戯を仕掛ける計画を密かに練りながら、いつものよう...
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| エロもなくヌル...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| もっと...
| | | | ...
| | |> STOP. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
書き込んでから気付きました。
ハ丁堀の名前を一部伏せ忘れました…_| ̄|○ ゴカンベンヲ
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| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
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| | | | ◇⊂ ...
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※本編#33の脳内アナザーストーリーです。
本来は、風邪気味の錺職人が橋から落っこち、母親ほどの年...
※レス頂いた>25>28>34さん有り難う。>23です。
お待たせした上ドマイナーですみません
「買ってくれなきゃ、死んでやるから!」
その夜鷹の言葉を本気にしたわけじゃなかったが、体が勝手に...
いや、むしろ熱で制御が利いていなかったのかもしれない。ふ...
立て直す間もなく、ヒデの身体は真っ暗な水へ放り出された。
日もすっかり落ち、川縁の涼やかな風が心地よい。
有事は振舞われた酒の余韻を楽しみつつ、帰途についていた。
今夜の稽古の相手は商家の年若い妻。いまだ瑞々しい肢体を上...
念入りに、しかし過剰にならぬよう施された化粧の香りを纏わ...
年の離れた亭主より、この師匠のほうによほど気持ちを向けて...
盛んに艶やかな視線を送ってくる。
しかし他人の持ち物に手を出すほど馬鹿ではないし、何よりそ...
いつものごとく障りのない範囲で受け流し、家を後にしたのだ...
そんなつれない態度でありながら女の数は減るどころか増すば...
色男とは得なものである。それを充分に心得ているほうも始末...
橋を渡りかけて、有事はふと足を止めた。耳慣れた水音がい...
何かにぶつかって流れが乱れている。石ころの類いではなく、...
土佐ヱ門かと橋から見下ろせば、果たして川岸に打ち上げられ...
しかも、細身の体躯には不吉な見覚えがある。
「おい、お前ェ…」
一瞬で駆け下りた砂利の上に横たわるのは、間違いなく下谷の...
氷のような身体を抱え起こすと僅かに呻きが漏れる。息のある...
素早く検分するが、どこにも傷はない。
「ヒデ、おいヒデ!」
頬を軽く叩き名を呼んでも、苦しげな呻きが上がるばかり。
ここからヒデの長屋まででは距離がありすぎる。有事は迷いなく...
大の男を片手で吊り上げる有事に、ヒデの痩身を抱えるなど造作...
ぐっしょり濡れた身体は激しく震え、歯がかちかちと鳴る音...
不規則に吐き出される息は熱く、触れた額は皮膚一枚の下に猛...
素早く絣を脱がせ腹掛と股引を剥ぎ取る。布団でしっかりとく...
買い置きしてあった薬を取りに部屋を出た。
お互い裏稼業に身を置く者、死んでいるかのようなヒデを見た...
しかし川の周囲にも、ここまで運ぶ道程にも尾行らしき気配は...
ひとまず安心すると同時に、世話の焼ける奴だとため息が漏れ...
よく効くという謳い文句の粉薬は、一見しただけで苦味を覚...
湯に溶かした状態を見ても、おとなしく飲もうとは思えない代...
有事は取り合えずヒデの身を起こさせる。荒い息遣いに眉をひそ...
一口含んだものの激しく咳込んで受け付けようとしない。
「おいヒデ、これ飲まねえと楽にゃなれねえんだ、ほれ」
辛抱強く促して少しばかりの薬を嚥下したのを見届けると、再...
その後しばらくの間、ヒデの身体は盛んに寝返りを打ち、背中...
咳を繰り返していた。有事には背中を擦ってやるくらいしか出...
細身ゆえにひどく痛々しく映り、結局丑三つ時を過ぎても眠る...
今はようやく咳もやみ、落ち着きを取り戻している。明日の店...
有事はもういちど具合を見ておこうと立ち上がった。
しんと静まった空気の中に規則正しい呼吸が聞こえる。よく...
熱の具合を確認しようとして、ふと寝顔に目が止まる。
(前から思ってたが、良く出来たツラだぜ)
むっつりした表情のことが多いものの、こうしていれば見事に...
年のわりにあどけなく見えるのは、あの大きな目のせいだろう。
まだまだ手ぇ焼かせやがる、と何時だったか主水が苦笑まじり...
裏の世界を知り尽くしているだろうあの男が、穏やかな、いっ...
意外でもあり、どこか頷ける部分もあった。
そして、今は閉じられているその目が、この上なく冷たい炎を...
自分を含め数人だけが知っている。
「…ぅ…」
「ヒデ?」
かすかな声に顔を寄せようとしたとき、突然ヒデの半身がばねじ...
有事の胸に飛び込んだ。
「おぉ!? おい、ヒデ!」
背中にがっちりと腕をまわしてしがみ付く身体から、未だわず...
「ヒデ、おい寝惚けてんじゃねえ。離さねえか、こら」
病人に手荒くするわけにもいかず、肩をはたいて宥めてみるが...
有事の声が聞こえている様子もなく、幼子のように齧りついて...
「おーい、ヒデよぉ…」
何かを手繰り寄せたいのか、両手が背中の布を何度も握りしめ...
いま自分が捕らえている相手が誰なのかもわかってはいまい。
「参ったな…」
冷えた身体を温めるには人肌を合わせるのが一番というが、女...
男など御免こうむりたい。しかし、峠を越したのは素人目にも...
後はとにかく休養させるべきであって───
「…勘弁してくれ」
おりくの不在がこんなに有り難く思えたことはない。有事は腹...
布団を被った。長身の男二人には狭くて当然だが、なるたけ冷...
気遣いながらヒデを抱き寄せる。ごく自然に擦り寄ってくる身体...
雀が鳴いている。柔らかい光が差し込むのを感じる。
うとうとまどろんでいた有事は、胸元で身じろぎする気配に目...
とうとう一晩添い寝してしまった。こうなったらネタにして笑...
「ん……」
有事はどうやら目覚めそうなヒデをじっと見つめた。相変わらず...
どんな反応を返すか。それこそ飛び上がって自分から離れるだ...
元からでかい目をいっぱいに見開いて、回らない口で罵詈雑言...
ただ呆然と自分を見つめるか。
「…う…」
ゆっくりと癖っ毛の頭がこちらを向いた。瞼が半分ほど開いて...
有事はことさらにニヤニヤ笑いを浮かべ、ヒデの表情を観察した...
しかし、思ったような反応はいつまで経っても返らず、ぼんや...
「…ヒデ?」
拍子抜けした有事が少々間抜けな声で呼んだとき、ヒデの乾いた...
「………」
蚊の鳴くようなちいさな言葉に、今度こそ有事は硬直した。ヒデ...
有事の懐に収まる。ほどなく穏やかな寝息が上がった。
「馬鹿野郎。こんなでけぇガキがいるほど老けこんじゃいねえ...
らしくなく上擦った呟きに、有事は小さく舌打ちをした。
それからヒデが完全に目を覚ましたときには、日はすっかり昇っ...
きょろきょろ見渡しながら、だるい頭を振ってみる。
主/水と釣りをしてて釣果を譲って、日が落ちて帰り道に夜鷹に...
「おう、目ぇ覚めたかい」
掛けられた声にぽかんと目を見開く。それを面白そうに眺めな...
「まあだ熱あるな。きっちり下がるまで出歩かねえほうがいい」
一足遅れて事態を飲み込んだらしいヒデは、ばつが悪そうにぼそ...
「俺… 落ちたんだよな」
「だろうな。俺が見つけなきゃお前ェさん、いまごろ本物の土...
おそらく有事のものであろう寝巻きを着ていることに気付き、ヒ...
見上げてくる。
「あんた、ずっと…」
「おうよ」
大変だったぜと大仰に言われ、困ったように眉を寄せる。
「すまねえ…世話かけたみてえだ」
「猫でも助けようとして落ちたか?それとも女に引っぱたかれ...
わざとからかうような口調にムキになるかと思えば、ヒデはまだ...
初めて目にする様子が微笑ましく、有事はつつくのをやめた。...
食事を取っていけと引き止めた。
「うちへ帰ぇっても飯作れるわけじゃねえだろ。加/代に頼むか...
「御免だ。恩を売られて金取られる」
「…だな」
大したものはできねえぞと言いながらも、有事は楽しげに土間...
小さな騒動から二日後、開店前の張替え処にヒデの姿があった。
「おう、もういいのかい」
「ああ」
照れくさそうに頷く。差し出す包みの中には、洗濯して返すと...
小さく畳まれた懐紙。
「これ、この間の礼」
「あ?」
開いてみれば、細かな彫りの施された玉簪がひとつ。
「お弟子の姉さんか誰か、あんたなら相手いくらでもいるだろ」
よく聞けば随分な言い草だが、本人に他意はない。
「俺ぁ、それしか出来ねえからよ」
「何言ってやがる、誰にもやれることじゃねえだろう」
江戸一番と謳われる腕は伊達ではない。確かに欲しがる女は両...
「ほう、流石だな。こいつぁ見事だ」
じっくり眺めながら素直な感想を述べると、ヒデははにかむよう...
(いつもそうしてりゃいいのによ)
それが出来ない事情を充分に知りながら、有事は知らずそんな...
因果な稼業になど縁がなければ、こいつはこうして美しいもの...
「ありがたく受け取っとくが、これのために夜なべしたんじゃ...
まだ幾らも日は経ってねえぞ?」
「いや、もう何ともねえから。取っといてくれよ」
もう一度「すまなかったな」と言い置き、ヒデは小走りに店から...
それを見送り、もう一度手の中の簪に目を落とす。
「あのご新造さんに似合うかもしれねえな」
あの晩、あの時間に橋を通ったのは、あの商家の妻の持て成し...
本人にそんなつもりはないだろうが、一応の恩人ではあるかも...
くるくると簪を指先で回しながら、ふと有事は呟いた。
「あいつにいつか、酒飲ませてみるか」
子供ではないのだからそれなりに飲むだろうが、許容量を超え...
泣き上戸か、愚痴を並べるか、それとも、先程のようなはにか...
「犬っころみてえな奴だぜ、まったく」
有事は悪戯を仕掛ける計画を密かに練りながら、いつものよう...
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| エロもなくヌル...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| もっと...
| | | | ...
| | |> STOP. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
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| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
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作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
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第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
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第2巻
第1巻
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