ページ内容へ
ナビゲーションへ
当サイトをご覧いただくにはブラウザの設定で
JavaScriptを有効に設定
する必要がございます。
ページの一覧
最終更新一覧
ヘルプ
ホーム
使い方
文字サイズ:小
文字サイズ:中
文字サイズ:大
1つ前のページに戻る
25-488
をテンプレートにして作成
開始行:
#title(ロングキス・グッド・ナイト) [#w72114ac]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 派遣最終回後...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 神ドラマ...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「ちょっと散らかってるけど、上がって」
「うん、お邪魔します」
ショウジさんの部屋に入るのは久しぶりだった。いや、正確に...
ショウジさんが名古屋の支社に行ってしまってから、会う機会...
「やっべ、やっぱちょっと待って。その辺片すから」
「あ、いいよ、気にしないで!」
一足先に部屋へ駆け込んだショウジさんは、大きなビニールを...
俺も洗濯物を畳もうと手を伸ばしたけれど、ケンちゃんそれは...
なんで?と訊くと、どうやら下着を畳まれるのが恥ずかしいら...
「来るって言っといてくれたら片付けたんだけどさ…相変わらず...
「そんなことないよ。ショウジさんの部屋っぽくて懐かしい」
笑いながらも、胸の内で「なんだかさびしい部屋だな」と思っ...
カップラーメンの容器が無造作に置いてあったり、引越しのダ...
もしかすると、そういうことに気を配る心の余裕がなくなって...
帰ってきて、寝るだけ。そういう味気ない生活ぶりが感じられ...
久しぶりに会って顔を見た途端、ショウジさんの変化に気がつ...
向けてくれる笑顔の種類は以前と変わらなかったけれど、なん...
現にショウジさんは随分痩せた。久しぶりに抱きとめたときに...
「悪いなケンちゃん、いきなり掃除手伝わせちゃって。好きに...
「あ、うん」
はっと我に返って頷く。いい加減コートを脱ごうとハンガーラ...
トラック関係の資料や、勤労管理、簿記からマネジメントの本...
ふと振り返ったショウジさんが、僕の視線に気づいて苦く笑っ...
「ああ…うん、それね。一応勉強しようとは思ってるんだけど…...
とっくりはすげぇわ、いつ勉強してんだろーな。ショウジさん...
ああ、この人、泥臭い努力の人なんだよな。昔からそうだった。
同期の中でも一番早く会社来て、一番遅くまで仕事して、その...
俺はそんなショウジさんに憧れて、ショウジさんみたいになり...
ショウジさんの頑張ってる姿が好きだった。ショウジさんが、...
強気な態度は弱さの裏返しだってこと、俺は知ってる。
こんなにも会社が好きで、人と関わることが好きな人を、俺は...
だからあんなふうに、会社の中で爪弾きにされることは、どん...
「なんか…ごめんねケンちゃん、嘘ついて」
冷蔵庫の前でしゃがんだままのショウジさんが、ポツリと呟い...
小さく丸まったその背中に胸が締め付けられる。衝動的にその...
「違うよ、俺の方こそごめん。ショウジさん、そういう人だっ...
この人は肝心なとこで人に頼らない。
淋しかったり辛かったり、そういうときほど強がって、元気で...
わかりやすそうで、全然本心を見せてくれなくて。
やっぱりオオマエさんとショウジさんは似てるんだ。不器用な...
だから俺が、俺だけはショウジさんのことわかってなきゃいけ...
「もっと早く気づいてたら、こんな風にショウジさんのこと一...
抱く腕に力を込め、くるくると巻かれた髪に鼻先を押し付ける...
「なんだよケンちゃん、俺、一人だと思ったことないぞ?」
ゆっくりと、ショウジさんが体を預けてくる。
「一緒に働くことは一緒に生きること、だろ? ケンちゃんが...
この会社に関わってればどっかでケンちゃんと繋がってられる...
だんだん、その声が潤んできていることに、俺は気づいていた。
「…ごめんな、俺、こんなんで」
力ない溜息がショウジさんの唇から零れる。抱き締めたその体...
圧倒的な疎外感の中で、ショウジさんは何度あの会社を辞めた...
でもその度に俺のことを想って耐えていてくれた。二人繋がっ...
どうしよう。愛しくて、愛しくて、たまらない。
「ショウジさん」
振り向かせて、唇を覆った。
疲れ切ったこの人の心を優しく撫でるようなキス。ぱたり、と...
「ショウジさん、好きだよ。どんなショウジさんでも、情けな...
目を合わせて、一つ一つ刻み付けるように囁く。
濡れた睫をぱちりと瞬かせるショウジさんの頬に触れ、涙の跡...
「俺が、守るから」
多分、そのとき見たショウジさんの顔を俺は一生忘れないと思...
呆けたように目を見開いて、その顔が見る見るうちにくしゃく...
最後に、何か眩しそうなものを眺めるように目を細めた。ちい...
「男前になったなぁ、ケンちゃん」
「……やっぱり、似合わないかな」
大きなことを言ったけど、俺はまだまだ分相応じゃない?
「いや」
ショウジさんの腕が、首に絡む。
「惚れる」
いたずらっぽく微笑むショウジさんの顔が近づいて、ぶつかる...
これまでずっと俺は守られる側だったけど、今度は俺がこの人...
そのために俺は俺のやり方で強くなったんだから。
それにこれからは、ショージさんの傍にあの人がいる。スーパー派...
だから大丈夫。ショージさんとまた一緒に働ける日は、きっと遠く...
一緒に働くことは、一緒に生きること。だよね、ショウジさん。
胸を満たす明るい予感が、繰り返すキスの味を甘くさせた。
-END-
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
#comment
終了行:
#title(ロングキス・グッド・ナイト) [#w72114ac]
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| 派遣最終回後...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 神ドラマ...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
「ちょっと散らかってるけど、上がって」
「うん、お邪魔します」
ショウジさんの部屋に入るのは久しぶりだった。いや、正確に...
ショウジさんが名古屋の支社に行ってしまってから、会う機会...
「やっべ、やっぱちょっと待って。その辺片すから」
「あ、いいよ、気にしないで!」
一足先に部屋へ駆け込んだショウジさんは、大きなビニールを...
俺も洗濯物を畳もうと手を伸ばしたけれど、ケンちゃんそれは...
なんで?と訊くと、どうやら下着を畳まれるのが恥ずかしいら...
「来るって言っといてくれたら片付けたんだけどさ…相変わらず...
「そんなことないよ。ショウジさんの部屋っぽくて懐かしい」
笑いながらも、胸の内で「なんだかさびしい部屋だな」と思っ...
カップラーメンの容器が無造作に置いてあったり、引越しのダ...
もしかすると、そういうことに気を配る心の余裕がなくなって...
帰ってきて、寝るだけ。そういう味気ない生活ぶりが感じられ...
久しぶりに会って顔を見た途端、ショウジさんの変化に気がつ...
向けてくれる笑顔の種類は以前と変わらなかったけれど、なん...
現にショウジさんは随分痩せた。久しぶりに抱きとめたときに...
「悪いなケンちゃん、いきなり掃除手伝わせちゃって。好きに...
「あ、うん」
はっと我に返って頷く。いい加減コートを脱ごうとハンガーラ...
トラック関係の資料や、勤労管理、簿記からマネジメントの本...
ふと振り返ったショウジさんが、僕の視線に気づいて苦く笑っ...
「ああ…うん、それね。一応勉強しようとは思ってるんだけど…...
とっくりはすげぇわ、いつ勉強してんだろーな。ショウジさん...
ああ、この人、泥臭い努力の人なんだよな。昔からそうだった。
同期の中でも一番早く会社来て、一番遅くまで仕事して、その...
俺はそんなショウジさんに憧れて、ショウジさんみたいになり...
ショウジさんの頑張ってる姿が好きだった。ショウジさんが、...
強気な態度は弱さの裏返しだってこと、俺は知ってる。
こんなにも会社が好きで、人と関わることが好きな人を、俺は...
だからあんなふうに、会社の中で爪弾きにされることは、どん...
「なんか…ごめんねケンちゃん、嘘ついて」
冷蔵庫の前でしゃがんだままのショウジさんが、ポツリと呟い...
小さく丸まったその背中に胸が締め付けられる。衝動的にその...
「違うよ、俺の方こそごめん。ショウジさん、そういう人だっ...
この人は肝心なとこで人に頼らない。
淋しかったり辛かったり、そういうときほど強がって、元気で...
わかりやすそうで、全然本心を見せてくれなくて。
やっぱりオオマエさんとショウジさんは似てるんだ。不器用な...
だから俺が、俺だけはショウジさんのことわかってなきゃいけ...
「もっと早く気づいてたら、こんな風にショウジさんのこと一...
抱く腕に力を込め、くるくると巻かれた髪に鼻先を押し付ける...
「なんだよケンちゃん、俺、一人だと思ったことないぞ?」
ゆっくりと、ショウジさんが体を預けてくる。
「一緒に働くことは一緒に生きること、だろ? ケンちゃんが...
この会社に関わってればどっかでケンちゃんと繋がってられる...
だんだん、その声が潤んできていることに、俺は気づいていた。
「…ごめんな、俺、こんなんで」
力ない溜息がショウジさんの唇から零れる。抱き締めたその体...
圧倒的な疎外感の中で、ショウジさんは何度あの会社を辞めた...
でもその度に俺のことを想って耐えていてくれた。二人繋がっ...
どうしよう。愛しくて、愛しくて、たまらない。
「ショウジさん」
振り向かせて、唇を覆った。
疲れ切ったこの人の心を優しく撫でるようなキス。ぱたり、と...
「ショウジさん、好きだよ。どんなショウジさんでも、情けな...
目を合わせて、一つ一つ刻み付けるように囁く。
濡れた睫をぱちりと瞬かせるショウジさんの頬に触れ、涙の跡...
「俺が、守るから」
多分、そのとき見たショウジさんの顔を俺は一生忘れないと思...
呆けたように目を見開いて、その顔が見る見るうちにくしゃく...
最後に、何か眩しそうなものを眺めるように目を細めた。ちい...
「男前になったなぁ、ケンちゃん」
「……やっぱり、似合わないかな」
大きなことを言ったけど、俺はまだまだ分相応じゃない?
「いや」
ショウジさんの腕が、首に絡む。
「惚れる」
いたずらっぽく微笑むショウジさんの顔が近づいて、ぶつかる...
これまでずっと俺は守られる側だったけど、今度は俺がこの人...
そのために俺は俺のやり方で強くなったんだから。
それにこれからは、ショージさんの傍にあの人がいる。スーパー派...
だから大丈夫。ショージさんとまた一緒に働ける日は、きっと遠く...
一緒に働くことは、一緒に生きること。だよね、ショウジさん。
胸を満たす明るい予感が、繰り返すキスの味を甘くさせた。
-END-
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
#comment
ページ名:
ページ新規作成
新しいページはこちらから投稿できます。
作品一覧
シリーズものインデックス3
シリーズものインデックス2
シリーズものインデックス
第71巻
第70巻
第69巻
第68巻
第67巻
第66巻
第65巻
第64巻
第63巻
第62巻
第61巻
第60巻
第59巻
第58巻
第57巻
第56巻
第55巻
第54巻
第53巻
第52巻
第51巻
第50巻
第49巻
第48巻
第47巻
第46巻
第45巻
第44巻
第43巻
第42巻
第41巻
第40巻
第39巻
第38巻
第37巻
第36巻
第35巻
第34巻
第33巻
第32巻
第31巻
第30巻
第29巻
第28巻
第27巻
第26巻
第25巻
第24巻
第23巻
第22巻
第21巻
第20巻
第19巻
第18巻
第17巻
第16巻
第15巻
第14巻
第13巻
第12巻
第11巻
第10巻
第9巻
第8巻
第7巻
第6巻
第5巻
第4巻
第3.1巻
第3巻
第2巻
第1巻
ページ新規作成: