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#title(numb*3rs兄弟話) [#s5aaee05]
狐CHで放送中のnumb*3rs兄弟話
"SniperZero"の回を遅ればせながら見た。
|┌───────┐|
|│l> play. │|
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|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
∧∧
( ,,゚) ピッ ∧_∧ ∧_∧
/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| ┌‐^──────────────
└──────│あまりにも萌えの宝庫だった。
└───────────────
目覚めたのは朝の4時半だか5時半だかわからない時間だった。
ベッドサイドにドンが立って、僕を見下ろしていた。
「ドン?」
そう声をかけると、ドンは心底驚いた声で「どうした、チャー...
った。部屋の中はまだ暗く、僕にはドンの表情を読み取ること...
たので「もしかしてまた事件?僕の分析が必要?」って聞いて...
けようとシェードランプに手を伸ばした。
「チャーリー、まだ寝てろ」
僕の手をやんわり掴んで、ドンは僕の質問を否定したようだっ...
僕はその答えに、だったらどうしてドンがこんな時間にここに...
りかねて、やっぱりランプの明かりをつけ、ベッドの中で身を...
「ドン?」
ドンはなんだか困ったような怒ったような顔をしていて、その...
った。
「今から仕事なの?」
「そうだ。」
「やっぱり事件なんだ」
「そうだな、事件さ。1分に4件の殺人事件が発生し、2分間...
イプ事件が起こるような州だからな。仕事は尽きることがない...
の知識が必要な事件かどうかはまだわからないし、俺はお前を...
わけじゃない。」
サイドチェストの時計は4時18分を示していた。
「じゃあなんでここにいるの?僕に用事じゃないの?」
「いいから寝ろ」
ドンは苛立ったように明かりを消して。
言葉とは裏腹に、僕の頭をさらりと撫でた。
それは不純物の全く含まれていない優しさで、僕はびっくりし...
たらはじめての出来事じゃないか、と二人の間に横たわる古い...
整理しようと意識を伸ばそうとした。でも動揺して、次第に不...
り、「お前はどうしていつもそうやって質問ばかりするんだ」...
いることも忘れて、非論理的である事実を自分自身で認めなが...
てた。
「ドン、もしかして転勤するの?ココからいなくなるの?これ...
拶なの?前にドンが大学の寮に入寮する為に家を出たときは、...
と振り返りもしなかったんだよ、ねぇ、今度は僕が寝ている間...
つもりだったの?それとも僕が事件解決の為に射撃をしたいっ...
ら、もうドンの事件に関わって欲しくないってこと?」
「チャーリー、」
「アルバカーキが懐かしくなった?それともやっぱりドンは僕...
の?僕はどうしたらいいの、ドン、僕は」
「チャーリー黙れ!」
ドンは押し殺した声で僕を制した。
「だってドン、」
「いいかチャーリー、今お前が言った質問の答えは全部ノーだ...
しないし、ココからいなくなったりはしない。もし異動の話が...
親父にちゃんと話すし、お前が事件に必要な時は、たとえお前...
っ最中だったとしても連れに行く。わかったか」
「・・・・アルバカーキが懐かしくなった?」
「そうだな、思い出がたくさんあるし、仲のいい友達だってい...
も会いたくなったらオフの日に車を走らせればいい。懐かしく...
てココを出て行きたいなんて思わないさ。さぁ、これで質問に...
えただろ。お前は寝ろ。」
「・・・・・なんでこんな時間に僕の部屋にいるのか、その答えは聞...
まったくお前はどうしてそうなんだ、ドンはため息まじりにそ...
のベッドに腰掛けた。
「昨日、狙撃されただろ。だから心配になって、お前を見に来...
夜明け前の薄い暗がりは深い森の静けさで、僕はドンの言葉に...
密がないだろうかと意識を集めて耳を傾けた。
「ああいう体験をしたら何らかのダメージを受ける。特にお前...
俺が銀行強盗との撃ち合いで負傷した時、ショックでガレージ...
ゃないか。P=N問題に逃げ込んで」
「P≠NP問題」
「ああ、"それ"にかかりっきりになっただろ。」
「あれは。・・・・あの時ショックだったのは僕のミスで死傷者が...
現場がものすごく悲惨だったし、ドンが、ドンが命の危険に晒...
から・・・」
「だから俺が心配で吐くほどショックだった?」
「・・・・・・・そうだよ」
なんでドンは僕にこんなことを言わすんだろう。
僕があの時どんなに動揺したか、そうさ、ドンの言ったように"...
題"へ逃げ込んだことで充分にわかってるはずじゃないか。いい...
実を見ろって、ドン怒鳴ったじゃないか。
ようやく暗がりに慣れはじめた瞳で、僕はドンをじっと見つめ...
あぁ、そういえばハイスクールの頃のドンは、全然僕と視線を...
なかったなぁ、なんて記憶を思い出したりして。
ドン、もう一つ、一番大事な質問に答えてくれてないよ。ハイ...
からずっと、聞きたくて、でも怖くて聞けなかった質問。さっ...
わず口にした質問。
"やっぱりドンは僕がウンザリなの?"
「ドン、」
「チャーリー、お前が俺を心配して動揺したように、俺も昨日...
されて死ぬほど心配して、動揺したんだよ。だから仕事の呼び...
前から目が冴えて、というか俺は、お前が銃の撃ち方を教えて...
ことや、お前を現場へ行かせることや、色々、いろいろと考え...
た。」
百戦錬磨の捜査官なのにな。
ドンは肩をすくませ、バカバカしい事だというようなジェスチ...
「だからお前が無事で、いつも通り眠っているのを確認してか...
向かおうと思ったわけさ。だから俺はここにいた。――――納得し...
ぁ寝ろ」
that's all.それですべてだ、あるいは"証明終わり"とでも言う...
ドンは口を閉ざした。もう何一つお前の質問には答えないぞ、...
僕は。ドンの言葉がじんわりと沁みてきて、
ドン。あぁなんてことだろう。深く、ゆっくり息を吐いた。
"やっぱりドンは僕がウンザリなの?"
今のが答え?
だとしたら、それって僕のことがすごく大切ってふうに聞こえ...
この前もドンは「家族が一番大切だ」って言ったけど、今の話...
んだかもっと、個人的な答えに聞こえる。それって僕の都合の...
僕はずっとドンに認められたいって思ってた。それと同時にも...
を持ってほしいって。今のドンの答えは、僕がずっと欲しくて...
と口にすることさえ叶わなかった種類のものだよ?
僕はドンの答えの「本当の意味」を探ろうとしたけれど、いく...
自分の知っているありとあらゆる数式を駆使しても、ドンの感...
のは無理だということもわかっていたので、とにかく伝えなけ...
一言を唇にのせた。
「うれしくて眠れない」
みっともないくらい声は震えて、幼い子供のたどたどしさにな...
この気持ちがドンに伝わるならみっともなくても全然かまわな...
そんな僕に、ドンはなんと反応していいのかわからなかったの...
節だった右手で口元を覆いながら「おまえは」とか何かをつぶ...
った。でも結局は何も言わなかった。
僕はとっても暖かい気持ちにつつまれながら、でもなんだかお...
からかうように言葉を紡いだ。
「うれしくて眠れない。だから今日はついていくよ、ドンに。」
「来なくていい」
「行く」
「ヤメロ」
「ドン、知ってた?ドンがダメだって言っても、僕は政府のフ...
っているからね。FBIには出入り自由なんだよ?」
上体を傾けてドンを覗き込むように見上げる。
するとドンはからかわれた事に気づいたのか「お前はガキだな...
きくして僕の顔を押しやると「とっとと寝ろ」と言って腰を上...
「ドン、おとなしく待ってる。ドンが呼びに来るまで。」
「・・・・そうだな。お前は俺に心配かけないようにしてろ。」
部屋を出て行くドンが振り返ることをほんの少しだけ期待した...
はいつもの素っ気なさで、平凡な幕切れだった。
静寂が訪れた部屋の中で、僕は自分の鼓動に耳を澄ませながら...
ませることが出来るのも、心臓を締めつけるような幸福をもた...
来るのも、ドンただ一人だけなんだ、と潤んだ心で考えた。
終
|┌───────┐|
|│ロ stop. │|
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|│ |│
|│ |│
|└───────┘|
[::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ )
. (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
| |
└────────────────┘
「兄貴に認められる為なら何でもする弟だ」って親父にあそこ...
るなんて、どんだけワンコだ弟よ。
お付き合いありがとうございました。
#comment
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└──────│あまりにも萌えの宝庫だった。
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目覚めたのは朝の4時半だか5時半だかわからない時間だった。
ベッドサイドにドンが立って、僕を見下ろしていた。
「ドン?」
そう声をかけると、ドンは心底驚いた声で「どうした、チャー...
った。部屋の中はまだ暗く、僕にはドンの表情を読み取ること...
たので「もしかしてまた事件?僕の分析が必要?」って聞いて...
けようとシェードランプに手を伸ばした。
「チャーリー、まだ寝てろ」
僕の手をやんわり掴んで、ドンは僕の質問を否定したようだっ...
僕はその答えに、だったらどうしてドンがこんな時間にここに...
りかねて、やっぱりランプの明かりをつけ、ベッドの中で身を...
「ドン?」
ドンはなんだか困ったような怒ったような顔をしていて、その...
った。
「今から仕事なの?」
「そうだ。」
「やっぱり事件なんだ」
「そうだな、事件さ。1分に4件の殺人事件が発生し、2分間...
イプ事件が起こるような州だからな。仕事は尽きることがない...
の知識が必要な事件かどうかはまだわからないし、俺はお前を...
わけじゃない。」
サイドチェストの時計は4時18分を示していた。
「じゃあなんでここにいるの?僕に用事じゃないの?」
「いいから寝ろ」
ドンは苛立ったように明かりを消して。
言葉とは裏腹に、僕の頭をさらりと撫でた。
それは不純物の全く含まれていない優しさで、僕はびっくりし...
たらはじめての出来事じゃないか、と二人の間に横たわる古い...
整理しようと意識を伸ばそうとした。でも動揺して、次第に不...
り、「お前はどうしていつもそうやって質問ばかりするんだ」...
いることも忘れて、非論理的である事実を自分自身で認めなが...
てた。
「ドン、もしかして転勤するの?ココからいなくなるの?これ...
拶なの?前にドンが大学の寮に入寮する為に家を出たときは、...
と振り返りもしなかったんだよ、ねぇ、今度は僕が寝ている間...
つもりだったの?それとも僕が事件解決の為に射撃をしたいっ...
ら、もうドンの事件に関わって欲しくないってこと?」
「チャーリー、」
「アルバカーキが懐かしくなった?それともやっぱりドンは僕...
の?僕はどうしたらいいの、ドン、僕は」
「チャーリー黙れ!」
ドンは押し殺した声で僕を制した。
「だってドン、」
「いいかチャーリー、今お前が言った質問の答えは全部ノーだ...
しないし、ココからいなくなったりはしない。もし異動の話が...
親父にちゃんと話すし、お前が事件に必要な時は、たとえお前...
っ最中だったとしても連れに行く。わかったか」
「・・・・アルバカーキが懐かしくなった?」
「そうだな、思い出がたくさんあるし、仲のいい友達だってい...
も会いたくなったらオフの日に車を走らせればいい。懐かしく...
てココを出て行きたいなんて思わないさ。さぁ、これで質問に...
えただろ。お前は寝ろ。」
「・・・・・なんでこんな時間に僕の部屋にいるのか、その答えは聞...
まったくお前はどうしてそうなんだ、ドンはため息まじりにそ...
のベッドに腰掛けた。
「昨日、狙撃されただろ。だから心配になって、お前を見に来...
夜明け前の薄い暗がりは深い森の静けさで、僕はドンの言葉に...
密がないだろうかと意識を集めて耳を傾けた。
「ああいう体験をしたら何らかのダメージを受ける。特にお前...
俺が銀行強盗との撃ち合いで負傷した時、ショックでガレージ...
ゃないか。P=N問題に逃げ込んで」
「P≠NP問題」
「ああ、"それ"にかかりっきりになっただろ。」
「あれは。・・・・あの時ショックだったのは僕のミスで死傷者が...
現場がものすごく悲惨だったし、ドンが、ドンが命の危険に晒...
から・・・」
「だから俺が心配で吐くほどショックだった?」
「・・・・・・・そうだよ」
なんでドンは僕にこんなことを言わすんだろう。
僕があの時どんなに動揺したか、そうさ、ドンの言ったように"...
題"へ逃げ込んだことで充分にわかってるはずじゃないか。いい...
実を見ろって、ドン怒鳴ったじゃないか。
ようやく暗がりに慣れはじめた瞳で、僕はドンをじっと見つめ...
あぁ、そういえばハイスクールの頃のドンは、全然僕と視線を...
なかったなぁ、なんて記憶を思い出したりして。
ドン、もう一つ、一番大事な質問に答えてくれてないよ。ハイ...
からずっと、聞きたくて、でも怖くて聞けなかった質問。さっ...
わず口にした質問。
"やっぱりドンは僕がウンザリなの?"
「ドン、」
「チャーリー、お前が俺を心配して動揺したように、俺も昨日...
されて死ぬほど心配して、動揺したんだよ。だから仕事の呼び...
前から目が冴えて、というか俺は、お前が銃の撃ち方を教えて...
ことや、お前を現場へ行かせることや、色々、いろいろと考え...
た。」
百戦錬磨の捜査官なのにな。
ドンは肩をすくませ、バカバカしい事だというようなジェスチ...
「だからお前が無事で、いつも通り眠っているのを確認してか...
向かおうと思ったわけさ。だから俺はここにいた。――――納得し...
ぁ寝ろ」
that's all.それですべてだ、あるいは"証明終わり"とでも言う...
ドンは口を閉ざした。もう何一つお前の質問には答えないぞ、...
僕は。ドンの言葉がじんわりと沁みてきて、
ドン。あぁなんてことだろう。深く、ゆっくり息を吐いた。
"やっぱりドンは僕がウンザリなの?"
今のが答え?
だとしたら、それって僕のことがすごく大切ってふうに聞こえ...
この前もドンは「家族が一番大切だ」って言ったけど、今の話...
んだかもっと、個人的な答えに聞こえる。それって僕の都合の...
僕はずっとドンに認められたいって思ってた。それと同時にも...
を持ってほしいって。今のドンの答えは、僕がずっと欲しくて...
と口にすることさえ叶わなかった種類のものだよ?
僕はドンの答えの「本当の意味」を探ろうとしたけれど、いく...
自分の知っているありとあらゆる数式を駆使しても、ドンの感...
のは無理だということもわかっていたので、とにかく伝えなけ...
一言を唇にのせた。
「うれしくて眠れない」
みっともないくらい声は震えて、幼い子供のたどたどしさにな...
この気持ちがドンに伝わるならみっともなくても全然かまわな...
そんな僕に、ドンはなんと反応していいのかわからなかったの...
節だった右手で口元を覆いながら「おまえは」とか何かをつぶ...
った。でも結局は何も言わなかった。
僕はとっても暖かい気持ちにつつまれながら、でもなんだかお...
からかうように言葉を紡いだ。
「うれしくて眠れない。だから今日はついていくよ、ドンに。」
「来なくていい」
「行く」
「ヤメロ」
「ドン、知ってた?ドンがダメだって言っても、僕は政府のフ...
っているからね。FBIには出入り自由なんだよ?」
上体を傾けてドンを覗き込むように見上げる。
するとドンはからかわれた事に気づいたのか「お前はガキだな...
きくして僕の顔を押しやると「とっとと寝ろ」と言って腰を上...
「ドン、おとなしく待ってる。ドンが呼びに来るまで。」
「・・・・そうだな。お前は俺に心配かけないようにしてろ。」
部屋を出て行くドンが振り返ることをほんの少しだけ期待した...
はいつもの素っ気なさで、平凡な幕切れだった。
静寂が訪れた部屋の中で、僕は自分の鼓動に耳を澄ませながら...
ませることが出来るのも、心臓を締めつけるような幸福をもた...
来るのも、ドンただ一人だけなんだ、と潤んだ心で考えた。
終
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「兄貴に認められる為なら何でもする弟だ」って親父にあそこ...
るなんて、どんだけワンコだ弟よ。
お付き合いありがとうございました。
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