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#title(ル/ナ/テ/ィ/ッ/ク/ド/ー/ン/第/三/の/書/ 冒険者×ヴ...
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
| ル/ナ/テ/ィ/ッ/...
____________ \ / ̄ ̄ ̄...
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| より、冒...
| | | | ...
| | |> PLAY. | | ...
| | | | ∧...
| | | | ピッ (´...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(...
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...
その夜、目はさえていた。
隣でロウッドが寝息を立てている。ヴァンパイアは、ロウッド...
(あった)
それは首輪の鍵であった。
いつもは手の届かない所に隠し置かれてる鍵を、今日、ズボン...
なぜかは知らない。
首輪の鍵穴を探し、鍵を差し込む。ガチャリと音がして、首輪...
首には、首輪の跡がくっきりと残っていた。
ヴァンパイアは、音を立てぬようにベッドを抜け出した。そし...
途中、カタンと小さな音がして、立てかけてあった木の板が落...
後ろを何度も振り返る。
愛しい人が、そこにはいた。
自分を監禁しておきながら、けれどその相手に、よく分からな...
むしろ彼といられることが、こんなにも幸せなことなのだと感...
だが、耐えられなかった。
まだ見ぬ婚約者を、この目で見る日が来るのを。
決して殺さないといった。ならばどうするつもりだったのだろ...
だがすぐに拭って、窓から抜け出した。
雨は、止んでいた。
朝になり、ロウッドは目を覚ます。
そして隣に誰もいないことに気づいて、急いで身を起こした。
そばには、空っぽの首輪。そして鍵。
ロウッドは、鍵をポケットに入れておいたことを後悔した。
「あいつ…どこ行きやがったんだ!」
ロウッドは、装備を着込むとギルドに向かって走り出した。
ギルドでは、相変わらずさまざまな依頼を求めて集まっていた。
人ごみを掻き分けて、ギルドの元締めの元へと歩き出す。
元締めはロウッドを見つけると、にっこりと笑って、言った。
「これはこれはロウッドさん。いい依頼が入ってますよ、見て...
「おい、ヴァンパイアの依頼は入ってないか!?」
「は。ヴァンパイアの依頼。ああ、討伐ですね、少々お待ちく...
元締めは一瞬目を丸くすると、すぐに依頼が入っているかどう...
「今は入っておりませんねぇ」
「そうか…」
がっくりと肩を落として、ロウッドはギルドを出て行った。
(そう簡単に依頼は入らないか…、どこいったんだよ、レイン…)
そのころ、ヴァンパイアは街道沿いの森を歩いていた。
雨が降った後なので、ぽたぽたと水滴が落ちてくる。そのたび...
次の街へは、人間なら馬車で六日の距離。
ヴァンパイアなら、歩いて十日くらいでつくだろう。
途中、歩きの冒険者がいた。ローブを羽織った、いかにも弱...
森の奥から誘惑する。
――おいで、そう、おいで。こちらへおいで。
冒険者はそれに気づいて、ふらふらとヴァンパイアの元までや...
フードを取って、その首筋にかぶりつくと、吸血する。そして...
そうして四ヶ月もたったころ、ロウッドの家のある街からちょ...
バンパイア・バットの群れが、歓迎するようにヴァンパイアの後...
禁断の館というダンジョンらしい。
だが内部は、儀式の迷宮とまったく同じだった。
ヴァンパイアは苦笑した。
違うダンジョンにいながら、まったく同じつくりの館に、す...
そう、あれから四ヶ月もたったというのに。
(きっとロウッドは、今頃女を連れて冒険してるだろう。私のこ...
ヴァンパイアは、そばの岩に寄りかかった。一階ならばベッド...
(ロウッド…。私も忘れよう、レインの名前とともに忘れよう)
はらはらと伝う涙を拭って、岩にもたれかかり、眠りについた。
それから二ヶ月が過ぎる。あっという間だった。
誰も来ない夜は、街に出て人を襲う。やがてヴァンパイアのう...
何人かさらに逃げ出しては、うわさはさらに広まった。
しんとした夜だった。
地下にいながら夜だと分かったのは、勘だった。
ロウッドの部屋に閉じ込められていたときよりも、今は野性的...
だが、よく体が疼いた。
繋がれて飼われてた時に慣らされたおかげで、時々どうしても...
――ロウッド
指をしゃぶる。まるで、傷をなめるかのように。
する、と、手が下半身をさまよう。やがて秘められた部分を...
「――あ…」
そこに、熱いものが穿っては、よく泣かされた。
もう一度、もう一度。だが、指だけでは足りなかった。
もっと、奥に。
ぐちゅ、ぐちゅ、と卑猥な音がそこから聞こえる。
そう、もっと。
「ロ…ウッド」
無意識のうちに、口にしていた。
岩肌に、倒れこむようにして自慰を続けた。
内部を指がかき回す。もっと奥まで、と、奥のほうへ指を進...
でも、違うのだ。違うものが欲しい。
指を二本に増やす。内部はぐちゃぐちゃだった。今にも挿入さ...
でも違う。本当に欲しい物は…。
もっと、違うものが。ロウッドのものが欲しい。
「ロウッド…ロウッド…」
知らず知らずのうちに呼んでは、涙が一筋こぼれた。
あの日、何もかもを捨てる覚悟で、ロウッドの幸せを願い、家...
ローブを羽織ながら、通り過ぎるロマール人を見ては、その中...
いつまでたっても忘れられないのだ。
ヴァンパイアは、自慰行為をやめた。
達せられなくて、寂しくて、空しくて。
何度もロウッドの名前を呼んでいる事に気づいて、ヴァンパイ...
まだ忘れられない。
(六ヶ月たっているというのに…、もう、もしかしたら結婚して...
まだ体の中に残る熱に、戸惑いながらも、思いにふけっていた。
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ…
誰かが階段を降りる音がした。
冒険者だ。
以前は、階段を誰かが降りるたび、淡い期待をした。
だが今は期待などとうに消えうせていた。
ヴァンパイアは立ち上がった。
バンパイア・バットが、守るようにあたりを取り巻く。
どんな冒険者だろうか。
ロウッドに似ているだろうか?それとも…
「レイン!」
聞きなれた声だった。思わず声のしたほうへと振り向くと、そ...
襲いかかろうとするバンパイア・バットたちを牽制し、しかし...
「レイン…!」
ロウッドが、ヴァンパイアを抱きしめる。
ヴァンパイアは、止まったままだった。
「な、ぜ、ここに…」
「探した。やっと見つけた。この六ヶ月、ずっとお前を探して...
嘘だ。そんなはずはない。
「…仲間が、いるんだろう?」
ヴァンパイアが震える声で聞いた。す、と、両手でロウッドの...
「仲間?ずっと一人だが?」
「私は…お前が結婚したいと聞いて…、だから、私は」
言葉は遮られた。濃厚な口付けが、ふってきた。
ヴァンパイアの口腔を味わう様に、舌が歯列をなぞる。
「ふぁ…」
ヴァンパイアもまた、その口付けに夢中になっていた。
確かめるように、何度も何度もそれは繰り返される。
そのうち、ヴァンパイアがロウッドの首に腕を回した。
「…あ、そうだ」
「ん…」
うっとりと蕩けた様な目をしながら、ヴァンパイアはロウッド...
「左手、貸せ」
半ば強引に左手を目の前に持ってくると、ロウッドはポケット...
それは指輪だった。
妖精の商人が売っているという、ジュエルドリング。
一緒になりたいと願う相手にこれを贈れば、願いがかなうとい...
する、と、薬指にはめてやる。
「これは…?」
「お前につけてやりたくて、買って置いたんだよ」
「ロウッド…」
「なあ、俺のものになれよ。首輪なんかしなくたってどこにも...
ロウッドは、ヴァンパイアを抱きしめながら言った。
ヴァンパイアは泣きそうになりながら、何度もその腕の中で、...
「私は、お前の邪魔になりたくなかった…だから私はあの夜抜け...
「バーカ、ただ結婚かなーって言っただけだろ。誰も娶るなん...
胸に顔を埋めてぐずり声で語るヴァンパイアに、やさしく喋り...
「俺の家に帰ろう。な?」
「ああ…良いのか?」
「何のためにジュエルドリング買ったと思ってんだよ」
ヴァンパイアを連れ去ろうとすると、バンパイア・バットが邪...
そして時間をかけて、ロウッドの家がある都市を目指した。ロ...
新しいローブをロウッドからもらい、彼は馬車に乗り込んだ。
「何故、私の居場所が分かった?」
問うてみて、それは愚問だと気づいた。
「ギルドで依頼になってる所すべて回った。違うやつがいた場...
やっぱり、と、ヴァンパイアは思った。
「ほぼ全ての町を回ったかな、遅くなって悪かった」
「いや、もういい…」
ヴァンパイアは、嬉しかった。
そうまでして自分を探してくれたこと、探し出してくれたこと。
自然と笑みがこぼれた。それは照れたような、そんな笑いだっ...
六日が経過して、次の町に着いた。
家がある町までまだまだかかったが、まずはここで一休みする...
ここも随分前、歩いてきた覚えがある。その時は当然隣に、ロ...
「レイン、部屋に行こうぜ」
宿のチェックインを済ませたロウッドが部屋へと案内する。
二人用のベッドがあり、窓からは丸い月が良く見えた。
――ああ、今は満月だったか。
ヴァンパイアは、窓へ駆け寄って丸い月を眺めた。
ヴァンパイアにとって満月は、力が増す日。だが今のヴァンパ...
す、と、ロウッドがヴァンパイアのローブを脱がせる。
極めて優しい手つきで、ローブを脱がせていく。
同じように、コートも。
そこに現れたのは、六ヶ月前、ロウッドがヴァンパイアに着せ...
ヴァンパイアにとってはぶかぶかで、だいぶ汚れて、破れてい...
「何だ、こんなのまだ着てたのか。新しい服、ちゃんとしたの...
「お前の服だ、大事にとっておきたい」
そのヴァンパイアの言葉に、口元がほころぶ。
なぜこうも純粋なんだろうか。ロウッドは思いながらも、困...
「そうか…なら、分かった。だがこの服は残しておいて欲しい」
「分かったよ、帰ったらたんすの中に入れておくから、明日あ...
ぐりぐりとヴァンパイアの頭を撫で回す。
「わ、分かった」
ヴァンパイアの首に、ロウッドの腕が回された。
おそらくロウッドはしたいのだろう、ヴァンパイアとのセック...
それに気づいて、ヴァンパイアはカーテンを閉めた。
そしてロウッドに軽く口付けると、ベッドに誘った。
____________
| __________ |
| | | |
| | □ STOP. | |
| | | | ∧...
| | | | ピッ (...
| | | | ◇⊂ ...
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| ...
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) ...
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その夜、目はさえていた。
隣でロウッドが寝息を立てている。ヴァンパイアは、ロウッド...
(あった)
それは首輪の鍵であった。
いつもは手の届かない所に隠し置かれてる鍵を、今日、ズボン...
なぜかは知らない。
首輪の鍵穴を探し、鍵を差し込む。ガチャリと音がして、首輪...
首には、首輪の跡がくっきりと残っていた。
ヴァンパイアは、音を立てぬようにベッドを抜け出した。そし...
途中、カタンと小さな音がして、立てかけてあった木の板が落...
後ろを何度も振り返る。
愛しい人が、そこにはいた。
自分を監禁しておきながら、けれどその相手に、よく分からな...
むしろ彼といられることが、こんなにも幸せなことなのだと感...
だが、耐えられなかった。
まだ見ぬ婚約者を、この目で見る日が来るのを。
決して殺さないといった。ならばどうするつもりだったのだろ...
だがすぐに拭って、窓から抜け出した。
雨は、止んでいた。
朝になり、ロウッドは目を覚ます。
そして隣に誰もいないことに気づいて、急いで身を起こした。
そばには、空っぽの首輪。そして鍵。
ロウッドは、鍵をポケットに入れておいたことを後悔した。
「あいつ…どこ行きやがったんだ!」
ロウッドは、装備を着込むとギルドに向かって走り出した。
ギルドでは、相変わらずさまざまな依頼を求めて集まっていた。
人ごみを掻き分けて、ギルドの元締めの元へと歩き出す。
元締めはロウッドを見つけると、にっこりと笑って、言った。
「これはこれはロウッドさん。いい依頼が入ってますよ、見て...
「おい、ヴァンパイアの依頼は入ってないか!?」
「は。ヴァンパイアの依頼。ああ、討伐ですね、少々お待ちく...
元締めは一瞬目を丸くすると、すぐに依頼が入っているかどう...
「今は入っておりませんねぇ」
「そうか…」
がっくりと肩を落として、ロウッドはギルドを出て行った。
(そう簡単に依頼は入らないか…、どこいったんだよ、レイン…)
そのころ、ヴァンパイアは街道沿いの森を歩いていた。
雨が降った後なので、ぽたぽたと水滴が落ちてくる。そのたび...
次の街へは、人間なら馬車で六日の距離。
ヴァンパイアなら、歩いて十日くらいでつくだろう。
途中、歩きの冒険者がいた。ローブを羽織った、いかにも弱...
森の奥から誘惑する。
――おいで、そう、おいで。こちらへおいで。
冒険者はそれに気づいて、ふらふらとヴァンパイアの元までや...
フードを取って、その首筋にかぶりつくと、吸血する。そして...
そうして四ヶ月もたったころ、ロウッドの家のある街からちょ...
バンパイア・バットの群れが、歓迎するようにヴァンパイアの後...
禁断の館というダンジョンらしい。
だが内部は、儀式の迷宮とまったく同じだった。
ヴァンパイアは苦笑した。
違うダンジョンにいながら、まったく同じつくりの館に、す...
そう、あれから四ヶ月もたったというのに。
(きっとロウッドは、今頃女を連れて冒険してるだろう。私のこ...
ヴァンパイアは、そばの岩に寄りかかった。一階ならばベッド...
(ロウッド…。私も忘れよう、レインの名前とともに忘れよう)
はらはらと伝う涙を拭って、岩にもたれかかり、眠りについた。
それから二ヶ月が過ぎる。あっという間だった。
誰も来ない夜は、街に出て人を襲う。やがてヴァンパイアのう...
何人かさらに逃げ出しては、うわさはさらに広まった。
しんとした夜だった。
地下にいながら夜だと分かったのは、勘だった。
ロウッドの部屋に閉じ込められていたときよりも、今は野性的...
だが、よく体が疼いた。
繋がれて飼われてた時に慣らされたおかげで、時々どうしても...
――ロウッド
指をしゃぶる。まるで、傷をなめるかのように。
する、と、手が下半身をさまよう。やがて秘められた部分を...
「――あ…」
そこに、熱いものが穿っては、よく泣かされた。
もう一度、もう一度。だが、指だけでは足りなかった。
もっと、奥に。
ぐちゅ、ぐちゅ、と卑猥な音がそこから聞こえる。
そう、もっと。
「ロ…ウッド」
無意識のうちに、口にしていた。
岩肌に、倒れこむようにして自慰を続けた。
内部を指がかき回す。もっと奥まで、と、奥のほうへ指を進...
でも、違うのだ。違うものが欲しい。
指を二本に増やす。内部はぐちゃぐちゃだった。今にも挿入さ...
でも違う。本当に欲しい物は…。
もっと、違うものが。ロウッドのものが欲しい。
「ロウッド…ロウッド…」
知らず知らずのうちに呼んでは、涙が一筋こぼれた。
あの日、何もかもを捨てる覚悟で、ロウッドの幸せを願い、家...
ローブを羽織ながら、通り過ぎるロマール人を見ては、その中...
いつまでたっても忘れられないのだ。
ヴァンパイアは、自慰行為をやめた。
達せられなくて、寂しくて、空しくて。
何度もロウッドの名前を呼んでいる事に気づいて、ヴァンパイ...
まだ忘れられない。
(六ヶ月たっているというのに…、もう、もしかしたら結婚して...
まだ体の中に残る熱に、戸惑いながらも、思いにふけっていた。
コツ、コツ、コツ、コツ、コツ、コツ…
誰かが階段を降りる音がした。
冒険者だ。
以前は、階段を誰かが降りるたび、淡い期待をした。
だが今は期待などとうに消えうせていた。
ヴァンパイアは立ち上がった。
バンパイア・バットが、守るようにあたりを取り巻く。
どんな冒険者だろうか。
ロウッドに似ているだろうか?それとも…
「レイン!」
聞きなれた声だった。思わず声のしたほうへと振り向くと、そ...
襲いかかろうとするバンパイア・バットたちを牽制し、しかし...
「レイン…!」
ロウッドが、ヴァンパイアを抱きしめる。
ヴァンパイアは、止まったままだった。
「な、ぜ、ここに…」
「探した。やっと見つけた。この六ヶ月、ずっとお前を探して...
嘘だ。そんなはずはない。
「…仲間が、いるんだろう?」
ヴァンパイアが震える声で聞いた。す、と、両手でロウッドの...
「仲間?ずっと一人だが?」
「私は…お前が結婚したいと聞いて…、だから、私は」
言葉は遮られた。濃厚な口付けが、ふってきた。
ヴァンパイアの口腔を味わう様に、舌が歯列をなぞる。
「ふぁ…」
ヴァンパイアもまた、その口付けに夢中になっていた。
確かめるように、何度も何度もそれは繰り返される。
そのうち、ヴァンパイアがロウッドの首に腕を回した。
「…あ、そうだ」
「ん…」
うっとりと蕩けた様な目をしながら、ヴァンパイアはロウッド...
「左手、貸せ」
半ば強引に左手を目の前に持ってくると、ロウッドはポケット...
それは指輪だった。
妖精の商人が売っているという、ジュエルドリング。
一緒になりたいと願う相手にこれを贈れば、願いがかなうとい...
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「これは…?」
「お前につけてやりたくて、買って置いたんだよ」
「ロウッド…」
「なあ、俺のものになれよ。首輪なんかしなくたってどこにも...
ロウッドは、ヴァンパイアを抱きしめながら言った。
ヴァンパイアは泣きそうになりながら、何度もその腕の中で、...
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胸に顔を埋めてぐずり声で語るヴァンパイアに、やさしく喋り...
「俺の家に帰ろう。な?」
「ああ…良いのか?」
「何のためにジュエルドリング買ったと思ってんだよ」
ヴァンパイアを連れ去ろうとすると、バンパイア・バットが邪...
そして時間をかけて、ロウッドの家がある都市を目指した。ロ...
新しいローブをロウッドからもらい、彼は馬車に乗り込んだ。
「何故、私の居場所が分かった?」
問うてみて、それは愚問だと気づいた。
「ギルドで依頼になってる所すべて回った。違うやつがいた場...
やっぱり、と、ヴァンパイアは思った。
「ほぼ全ての町を回ったかな、遅くなって悪かった」
「いや、もういい…」
ヴァンパイアは、嬉しかった。
そうまでして自分を探してくれたこと、探し出してくれたこと。
自然と笑みがこぼれた。それは照れたような、そんな笑いだっ...
六日が経過して、次の町に着いた。
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「レイン、部屋に行こうぜ」
宿のチェックインを済ませたロウッドが部屋へと案内する。
二人用のベッドがあり、窓からは丸い月が良く見えた。
――ああ、今は満月だったか。
ヴァンパイアは、窓へ駆け寄って丸い月を眺めた。
ヴァンパイアにとって満月は、力が増す日。だが今のヴァンパ...
す、と、ロウッドがヴァンパイアのローブを脱がせる。
極めて優しい手つきで、ローブを脱がせていく。
同じように、コートも。
そこに現れたのは、六ヶ月前、ロウッドがヴァンパイアに着せ...
ヴァンパイアにとってはぶかぶかで、だいぶ汚れて、破れてい...
「何だ、こんなのまだ着てたのか。新しい服、ちゃんとしたの...
「お前の服だ、大事にとっておきたい」
そのヴァンパイアの言葉に、口元がほころぶ。
なぜこうも純粋なんだろうか。ロウッドは思いながらも、困...
「そうか…なら、分かった。だがこの服は残しておいて欲しい」
「分かったよ、帰ったらたんすの中に入れておくから、明日あ...
ぐりぐりとヴァンパイアの頭を撫で回す。
「わ、分かった」
ヴァンパイアの首に、ロウッドの腕が回された。
おそらくロウッドはしたいのだろう、ヴァンパイアとのセック...
それに気づいて、ヴァンパイアはカーテンを閉めた。
そしてロウッドに軽く口付けると、ベッドに誘った。
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