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*R.S.3_LxM 9 [#u6959d23] #title(R.S.3_LxM 9) [#u6959d23] 翌朝は目が覚めても部屋を出なかった。 昨夜のことを反芻してしまう。 こめかみに手を当て、軽く首を振った。 そして、また女を部屋に呼ぶ。 昨夜とは違う女が来た。 この女も美しいとは思うが、それ以上の感情は湧かない。 酒を軽く呷り、女を抱く。 今回は感情の昂ぶりさえ無い。 ただ黙々と、作業を済ませるようなものだ。 達する。 身体は事務的に、その動作を終えた。 心は、まだ何もしていない。 横たわる女を退かせ、一人、また酒を呷る。 次の日も、その次の日も、同じ事を繰り返す。 読書に充てる時間以外を、全てそれに費やすようになっていた。 悶々とした感情が、渦を巻く。 これでは女好きの父王と、変わらないのではないか。 何人もの女を囲っていた父と。 いやむしろ、それより悪い。 自分は毎回、別な女を抱いている。 これが妖精でなく、生身の女だったらどうなっているか。 溜息をつく。 自分は、そういう人間だったのか。 相手に感情を持てないことが、拍車をかける。 自分に、足りないものがある。 #comment