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S-102 の変更点


*高校白書 [#i0d96cad]
#title(高校白書) [#i0d96cad]

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 | __________  |     谷部っち独白風100ー1パロ 
 | |                | |      IN 高校白書見てみるモナ 
 | | |> PLAY.       | |     ――――――v―――――――――― 
 | |                | |           ∧_∧  
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )完全にフィクションモナ  
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初めて会った印象は、はっきしいって、ちっちゃいなーだった。 
俺の学年ひとつ上のサッカー部の先輩だ。それはわかってるんだけれども。 
ちっちゃいってのは、ズバリ身長、タッパのことなのだが、 
これが笑ってしまうくらい足りなかった。160を切ってしまうのだ。 
サッカー部といえども体育会系でバリバリである。先輩が黒といったら白でも黒の世界だ。 
なのに、あの身長は反則だ。だって思いっくそ上から見下ろしてしまうことに 
なってしまうのだ。丘村先輩の隣に並ぶと。先輩の威厳とか上下関係とかまさに上滑りの 
状況になってしまうのである。 
初めて挨拶して。どうしよー思って、目を彷徨わせていたら計らずとも丘村先輩の 
つむじをじっと見ることになってしまった。 
その視線に気づいたのか、ギリっと上を向いた先輩の目線がビシーっと自分にぶつかった。 
あっかーーん。気づかれてもた。せやけど今さら視線外せんしのぉ。 
俺は自慢じゃないけど、背が高い。そしてこれは自慢にはならないが 
よく人から目つきが悪いと注意される。親にも注意されるし、女にも注意される。 
自分では意識していないけれど、なんだかバカにしたような目線を送ってしまっていることが 
多いらしい。ましてや見下ろす形の目線である。 
うーわ。ややこしいのお。変に印象もたれたら後で面倒臭いで。 
そう思った俺はとっさに自分では精一杯の笑顔を丘村先輩に向けてみた。 
ちなみに笑顔を誉められたことはない。 
酷い笑顔を貼付けた俺を丘村先輩は一瞥して、目を逸らしてしまい、 
俺の事は全く見もしなかったかのように無視して、淡々と先輩後輩の挨拶は 
終わっていった。ホーっと胸をなで下ろし、俺が練習に戻ろうとしたその時、 
右足に激痛が走った。 




「いったーーーー!!!!」 
スパイクで右足の甲を思いくそ踏まれたのである。 
涙目で叫ぶ俺を見上げるように「あー、ごめんな。悪いな、気づかんかった」 
とクリっとした目で全然すまなそうに半笑いで告げると小さい背中は走り去っていった。 
丘村先輩である。 
絶対ワザとや。確信犯の背中を俺はギリギリと睨んだ。 
俺の精一杯の笑顔はバカにした笑顔としか届いていなかったらしい。 
クッソ、あのチビ。いつかキャン言わしたる。 
と頭に血が上っていたとはいえ恐ろしいことをとっさに呟いたのだった。 
それが丘村さんとの初めての出会いだ。 

高校にはいって初めての夏がやってきた。干涸びるかと思う程のキツい日射しの中 
俺は何を目指しとんねんと思う程の猛練習の日々が続いていた。 
「し、死ぬ…」「そんなんで死ぬかボケぇ!!」 
優しい先輩達は容赦ない走り込みを俺達に強要し、自分達は顧問に隠れてタバコをふかしていた。 
「優しすぎて、涙がでるで…」 
「そんなん、よう言わんと、早くダッシュ終わらして家帰ろうぜ」 
鬼の特訓は計らずとも俺達1年に団結という副産物を産み、その頃はかなり同年代の 
繋がりは深くなっており、平穏な日々が続いていた。 
先輩達は一通り、えばり倒している人が多かったが、中には例外もいた。 
丘村先輩だ。先輩とは初めて挨拶した日に足を踏まれて以来、あまり会話らしい会話をかわしていなかった。 
丘村先輩の周りには自然といつも人が集まっていた。 
あの人の人柄なんだろうか。小さい身体いっぱいで身ぶり手ぶりで話し、いつも笑いをおこしていた。 
ヒャハハハハーーー!とちょっと高い笑い声がグラウンドに響く。 
おおー、笑ろてるで、笑ろてるで。 
クリクリしたお猿さんみたいな顔でケタケタ笑っている姿はなんだか微笑ましく、 
なんだか小動物を見るように盗み見てしまうことがしばしばあった。 
そんな時必ず、先輩はこちらに気づくとキっとあからさまに顔を避けて行ってしまうのである。 
あのガキャあ…。俺は密かに握りこぶしを作り、地団駄を踏んだ。 




あとから聞いた話によると、丘村先輩も初顔合わせの時に俺の足を踏んでしまったことを 
後悔していたようである。しかし、なかなか謝れずに余計にぎくしゃくしてしまい、 
俺の事を避けていたようなのだ。難しい人である。そんなことは言ってくれんとよう伝わらないで。 
全身土まみれ汗まみれ、なんだか可哀相な姿に成り果てた頃、やっと練習から解放される。 
その後は1年同士連れ立って、近所のファミレスに集合するのが定番だった。 
そして話し合いの議題はもっぱら先輩の悪口だった。 
いつも話題の中心になる先輩の名は固まってきていた。 
「あいつの家燃えないかな…」といった物騒なものから「あの先輩の彼女、顔ひっどいでー。ギリやで!」 
といったジャブ程度の悪口がとびかう。 
「おい、谷部、お前はどないやねん」 
俺は醒めた目でアイスコーヒーを啜りながら、みんなと一緒やがな、と答えた。 
「おまえ、あのチビ、丘村か。あれに足踏まれててんな!初日。おもろい顔して 
痛がってたがなー」 
「おい、チビゆうたるなよ。先輩やねんから」 
丘村先輩は俺らの間では失礼な話だが“チビ”で通っていた。 
「あれは俺がごっつつむじ見下ろしてたから仕様がないねん。逆の立場でもそうしてるわ」 
「そうかー。しかしスパイクでいきなし足踏むかー。普通。よっぽどコンプレックスやねんな、あれは」 
そりゃーそうやろーー。と声が飛んだ。 
しかし、他の先輩達はいつか殺したるという意見が出るのに対し、丘村先輩の話題は 
笑って終わりの場合がほとんどだった。 
理由は簡単であの人は俺らに鬼のシゴキをしなかったのである。 
立場としては中立国的なニュアンスだった。しかし、中立国というのはちょっとした 
キッカケで攻撃の対象になってしまう。世間とはあっけないものである。 
その時は俺も誰も予想しないことだった。 





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 | |                | | 
 | | □ STOP.       | |               続いてるけど次でおわるみたいモナ  
 | |                | |           ∧_∧  ナンダカアマズッパイネ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) ハズインダヨ!! 
 | |                | |       ◇⊂    ) __ 
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