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65-434 の変更点


#title(玩具屋③) 
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 
オリジナル(先輩←ボス) 


「花に嵐の例えもあるぜ? バイブは男の代わりになれるけど、男はバイブの代わりになれねーよ」 
「先輩、それ逆じゃないですか?? 『花に嵐』の意味わかってます?」 
「知ってますぅー。花を楽しんでんのに、桜が風でイクことだろ? まだ、盛っていて欲しいのに、ぴゅーって終わる感じは、男も桜と同じだぜ? その点、バイブは萎えたりしねーもん!」 
病床のバイブ職人は、後輩と突っ込みどころ満載の会話をしていた。 
俺は可愛い弟子どもを生暖かい目でみながら、病人がナースやドクターに見つからないよう病室に持ち込んだ、 
静音設計のバイブをサイドボードから発掘し、没収した。ハイパワーながら50dB以下。とても静かなこのバイブは、音を気にせずオナれるすぐれものだ。 
「ボス~」 
返して下さいよぉーと泣きつく病人を俺は叱った。 
「消灯後、こそこそオナってるから退院できねーんだよ。元気になるまで慎め」 
己の穴で、自作バイブの動きや長さ、太さ、硬さを必ず確かめるご自愛好きのバイブ職人は、不満そうに唇を尖らせ、笑顔でほざいた。 
「病院のベッドって、興奮するんですよ。マジで!」 
口角がキュッと上がった、好奇心旺盛そうなエロいエロい笑顔だった。そう、あの日もあいつは、実に元気な患者だった。 
まさか翌日、雪だるまが消えるようにスッと逝ってしまうなんて思っていなかった。 
あいつはもういない。月に叢雲、花に風。オナニーぐらい、思う存分させてやればよかったぜ。 




世間的に男のアナルオナニーは、まだまだマイナーでアブノーマルなホビーだ。 
メンズ用アナル玩具を作っているうちの工房でさえ、自作バイブでMを調教したいSばかりで、アナニストはあいつだけだった。 
だけど日中、工房で、あっけらかんとバイブを挿入し、サンプルチェックをしているあいつを見ていたら、 
アナルを慰めることが、忌むべき浅ましい自慰には思えなかった。 
バイブをハメると満たされる。後ろでイクと、受け止めても受け止めても、受け止め切れないほどの快感を味わえる。 
生前あいつは、そんな事を言ってキラキラ笑ってた。明るく笑うあいつの笑顔が、今も心を離れない。 
いつだって、あいつの一番いい笑顔を引き出すのはバイブだった。 
工房でバイブ職人の頭をしてる俺は、バイブが生身の男では埋められない充実感や幸福感を与えてくれる事を知っている。 
バイブの力は侮れない。見た目、技術、素材。何より用途。時代のニーズと共にバイブは鮮やかに変化してきた。 
身体。喉。心。バイブは意外と奥まで届く。凄えんだよ、バイブは。単なるペニスの代替品なんかじゃねえ。 
だけど俺は、嬉々としてバイブを語るあいつの目が、輝けば輝くほど、バイブより俺が、あいつを笑顔にしたくなった。 
あいつの中の、バイブでさえ届かない場所を、俺が激しく刺激したかった。 





今、たまらなく、あいつのことが気にかかる。 
霊感とやらが、これっぽっちもない俺は、盆に帰って来てたはずの、あいつの声さえ聞き取れやしなかった。 
盆はあっという間に開け、Uターンラッシュも落ち着いた今日この頃。 
あいつも、向こうに無事、着いただろうか。最強のバイブを作る。あいつには、そんなどでかい夢があったから、 
この世に未練たっぷりで、浮遊霊みたくフヨフヨしてそうな気がするぜ? 
俺がそなえた、深紅のバイブと濃紺のローターが、あいつをちゃんと昇天させてくれてればいいんだが。 
一人前のバイブ職人にして、生粋のアナニスト。あいつは、誰よりもバイブと共にあった。 
バイブを愛し、バイブに愛されていた。そんなあいつの後釜が、きょう工房に来る。 
あいつを失い、工房にはアナルでバイブの良し悪しを見極めることができる男がいなくなった。 
ずっと求人を出してはいたが、アナルバイブ経験者の応募はなく、あいつの席はしばらく空いたままだった。 
新人は、性感開発とバイブ改造が趣味の、ほの暗い美青年だ。 
面接時、とつとつと、「バイブは何のためにあるのか。一生かけて、その答えを見つけたい」と語ったのが実に印象的だった。 
前任者の穴を埋めるのは大変だせ。諦めず、腐らず、負けるな! 

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
- バイブがゲシュタルト崩壊したwwwこのシリーズぶっ飛んでるのにほんのり切なくて大好きです。 --  &new{2014-07-20 (日) 02:27:21};

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