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*鬼霧丸 幻雄×少年2 [#p5a59dc0]
#title(鬼切丸 幻雄×少年2)
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )後二回ほどで終わるはずです 

がちがちがち。 
萌は恐怖に震えがとまらなかった。 
あの影が出てきたのは、柚子をうめた場所、そしてあの着物も当時の柚子のもの! 
「ありゃあ…鬼だ…」 
一人暮らしの茂の家に、萌と真紀子が上がりこんでいた。 
二人を落ち着かせるために、ココアをいれる。 
そういう茂も、目の当たりにした異常な光景に、冷や汗がだらだらと出ていた。 
柚子が鬼になって帰ってきた。 
そういえば飲み会で鬼に対抗する刀の名前はなんと言ったか? 
確か…そうだ、聞く前にその場を逃げ出したのだ。 
「ねえ、柚子は絶対私たちを殺そうとしているよ…、あの時のことを復讐しようと思っているんだよ…」 
萌が震えながら、ココアを飲む。 
「あの公園に近づかなければいいんだよ、あの公園近辺には一切行かないから!」 
そう宣言して、真紀子は帰っていった。萌も続く。 
次の日の真夜中二時のことだった。 
ふらふらと歩いていき、気が付けば真紀子はあの公園にいた。 
そう、気が付いたらいたのだ。 
そして目の前にはあのベンチと桜の木がある。 
「え…何、これ…」 
気が付いたときにはすでに遅かった。 
ベンチの向こうから、青い薄汚れた着物の柚子が立っていた。 
そして見る見る変わっていく容姿。 
それはまるで鬼――。 
「いやっ、いやああああああ!」 
爪が振り下ろされる。ざく、と肉を切る音がして、真紀子の首は飛んだ。 
真っ赤な血を散らしながら、恐怖で凍りついた表情をそのままで。 

「あーあ、ついにやっちまったか」 
「どうする」 




「もちろん、今夜、鬼狩りだ。その分お前を抱けないのは残念だがな」 
「とりあえず死ね」 
公民館の屋根の上でひっそりと、警察と記者、もちろん後藤もいる、そんなニュースになっている所を見ていた。 
後藤はいつものようにずけずけと被害者の親と、目撃者がいないか聞いているが、警察官に追い出されている。 
「あー、腹減ったな、鬼切、食わせろよ。いい加減俺に食われちまえよ」 
「幻雄に負ける気なんざしないな。そんなことより…あの鬼だな」 
哀れな鬼。昨日の桜の木からすべてを知ってしまった。 
 ずっと泣いている哀れな鬼。 
鬼というより、子供だ。まるで。 
そして殺した張本人たちは、すべてを忘れて生活していた。 
なんと人間は残酷で、なんと人間は憎しみに生きる者。 
殺された真紀子は、自分の罪さえ忘れた罰だったのだろうか。 
ならば次に狙うのは、あの二人のうちどちらか。 
少年は、とんとん、と軽やかな身のこなしで屋根伝いに走っていくと、三人で暮らしている、後藤のマンションに入っていった。 
そしてソファに座って、考える。鬼切丸と名づけられた刀を握り締め、本当に斬っていいのかと、少しは戸惑った。 
なぜか。顔にこそあらわさないが、彼が、三人で暮らすうち、一人のときでは味わえない楽しさを覚えたからだ。 
それまでは、どんな鬼も斬ってきた。 
 だが後藤や幻雄を見ていると、簡単に塵に帰していいものかとおもう。それぞれに人生があったはずだ。 
とはいえ、鬼は鬼、純潔の鬼は鬼を斬るほか救えない。 
この、鬼切丸で――。 
「やっぱり帰ってきてたか」 
「幻雄」 
キィと、リビングのドアが開く音がして、そちらに意識を向けた。 
「後藤は夜まで帰れねぇってよ」 
「…そうか」 
と、幻雄が、少年のあごを救って口付けた。 
「!」 
口付けは濃厚で、舌が絡み合い、それがビクビクと肩を揺らすほど、上手かった。 
すっかり力の抜けた少年に覆いかぶさり、幻雄は囁く。 
「いいか?」 
とはいっても少年は素直ではないので、毎回首を縦には振らなかった。 
けれど、身体とその蕩けた目つきが言っている。 



抱け、と。 
少年の、いつもの冬服の学生服のボタンをはずしていく。幻雄は性格は荒々しいが、こういうときは人が変わったように優しい。 
首に口付ける。そこには花が咲いたような跡が付いた。 
 する、と、シャツの下に手を滑らせる。 
「っ」 
乳首をくりくりといじったとき、ひくひくと体が震えた。 
「やめ」 
「やめねぇ」 
今度はズボンを下ろす。自分の指をたっぷりと唾液でぬらし、後孔に滑らせた。 
「あ」 
ひくん、と、体がはねる。何度も交わったことのある体は、そこに触れられるだけで快楽の予感を感じていた。 
指がずぶずぶとはいってきて、中をいじり倒す。 
前立腺をこすると、びくんと彼の体がひときわはねた。 
 純潔の鬼も体の構造は人間と同じのようだ。ただし、人間の武器では彼は殺せない、ということがあるだけで。 
何分も中をいじり、立ち上がったそれを舐めてやると、少年は幻雄の肩に手を添えて、いやいやと首を振った。 
何度もされているが、なれない。それに、この快楽も堕落していくようで、嫌だった。 
「挿れていいか?」 
「くっ…好きに、しろっ…」 
頬を紅潮させながら、それだけ言うと、大きく息を吐く。幻雄の背中に腕を回すと、ぎゅっとそのパーカーを掴んだ。 
「素直じゃねぇなあ」 
よっと片手で足を上げると、ゆっくりと挿れていく。 
「あ、あっ」 
更に強い力で、幻雄にしがみつく。漏れる声は濡れていて、とても色気がある。 
一体何年生きたかわからないその体は、最初に抱いたときは本当に少年そのものだった。 
その上、合意の上ではなかったから、彼の暴れっぷりは凄まじく、出血が激しかった。 
中で出したら、それが毒になることも忘れて、中で出して苦しむ彼の姿を見たとき、ちくりと胸が痛んだっけ。 
それが今ではこんなに従順だが。 
「幻…雄…ッ」 
ぐっと根元まで入れ込むと、しがみつく少年をソファに寝かせて、激しく突いた。 
液体の音がして、少年は乱された学生服に吐精した。 
黒い学生服に、白い精液がよく生えて、思わずごくりと喉を鳴らす。 
ぺろ、と、少年の頬をなめる。その間にも腰は出し入れを繰り返している。 



「や、あ、あ、…!」 
「やべ、もう我慢できねぇ。…中だし出来ないのって不便だな」 
「うあっ、…一度斬ってやろうか…!」 
「そんだけ軽口がいえるなら問題ないな」 
幻雄がずるりと引き抜くと、少年は二度目の吐精をした。快楽に蕩けた瞳が愛らしいと、思ってしまうのは重症だろうか? 
少年の腹に吐精をすると、少年はそれも掬い取ってまじまじと眺めた。 
「こんなに…。…、離れろ、服に掛かっただろ…」 
「はいよ」 
そばにあるティッシュをとると、学生服を綺麗に拭いてやった。 



おいで、おいでよ…一人は寂しいよ…。真紀子ちゃんはもうこっちにきたから、次は萌ちゃんだねぇ…。 
夜中になり、ブルーシートで覆われた公園に、ふらふらと萌がやってきた。 
人の気配はなく、萌は裸足であった。 
部屋を出た記憶がない。いつの間にかここに立っていることに、彼女は気づいて悲鳴をあげた。 
「…?…!やだ、ここって…真紀子の…」 
違うよ、柚子のだよ…。 
「誰!?柚子!?柚子なの!?」 
大量の血の跡が萌を恐怖に駆り立てた。その血はもちろん真紀子のものだった。 
ベンチのそばまで行くと、きょろきょろと辺りを見回している萌の背後に、影がゆらりと揺れた。 
そして鋭い爪が、勢いよく彼女の首を狙って振り下ろされる。 
「おーっと、させるかよ!」 
その声と同時に、ギン、と、銃身が爪をはじいた。 
「ナウマンサマンダバサラダンカン!!」 
かつて右手で使っていた銃を、器用に左手で扱っている。けれど時々銃がぶれるようで、符入りの弾は鬼となった柚子のぎりぎり頭の横を通り抜けた。 
「ちっ」 
「幻雄、鬼切丸、この子は保護しておくわよ!」 
後藤が、萌を公園の外へ連れ出すと、鬼はそれを追う様に、腕を延ばす。そのときに見えた振袖は、柚子と真紀子の血と泥で真っ黒に汚れていた。 
八年前、殺される前だったならば綺麗な青色をしていたであろう振袖。 
しかしその腕を衣類ごとぶった切ったのは、屋根から降りてきた鬼切丸の刃だった。 
「幻雄、仕上げはお前に任せた」 



「おうよ!」 
痛い、痛い、痛い!! 
びちびちと血を撒き散らしながら、腕はベンチに転がった。 
その腕に鬼切丸をつきたてると、ふっとそれは煙になって消える。 
「っし、ナウマクサマンダバサラダンカン!」 
その弾は勢いよく柚子の胸を貫いた。 
ぱっと、突然そこから桜の花が散った。 
「こんな時期に…桜…?」 
勾玉に秘められたはずの柚子が、生前の姿で、しかし腕と着物は汚れたままで、ゆらりとそこに現れた。 
「痛かったの…やめて欲しかったの…私の死体はこの下に眠っているの…」 
それだけ言うと、すうっと勾玉に吸い込まれていった。涙を流した彼女は、鬼とは似てもに付かぬ…ただの哀れな人間だった。 

「ごめんなさい!ごめんなさい!殺すつもりじゃなかったの!」 
萌は素足のまま、公園の外にいた。 
取り乱した様子で、後藤の腕の中、泣きじゃくる。 
「何があってこんなことになったの…?話して?」 
後藤が優しく語り掛けると、萌は涙で目を真っ赤にしながら、経緯を離した。 
昔から彼女を、真紀子と茂とともに苛めていたこと。それが自分にとっては楽しかったこと。そして八年前も同じことをしたが、打ち所が悪かったのか、殺してしまい、この桜の木の下に埋めた。 
「八年経つと供養されない人間の死体は鬼になる」 
幻雄がぼそりとつぶやいた。 
「なんだ、自業自得じゃねぇか。罪は消えないよ、それを背負って生きていくんだな」 

翌日、萌えの証言により、桜の木下が掘り起こされた。 
だいぶ奥深くまで埋まっていた死体は、すっかり白骨化し、振袖も斬られていた。鬼になって斬られた腕は、なくなっていた。 
だがこの事件の真相を知るものは、萌と、鬼切丸と幻雄、後藤の四名しかしらない。 

「なあ、鬼切、たまにはデートしようぜ」 
「斬られたいのか」 
「…あんたたち、家でいちゃつくのはいいけどここは私の家よ」 


□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )以上で終わりです。思ったより短かった…。 
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