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#title(夜叉 Yasha)
映画スレ441です。 

映画 ギャング○ターNo.1 
主人公一人H 

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
*夜叉 Yasha [#j4135e50]
*夜叉 Yasha[#j4135e50]
 「う・・・・はあっ・・・・ああ、うう、おうっ」 
 白いシーツの上に仰向けに横たわり、彼は激しく喘いでいた。その右手は、ブルーのスラックスから引き出された赤黒い男根をしっかと握りしめている。誰も見る者はないとはいえ、その美しい金髪が汗ばんだこめかみに貼りつく様は、形容する言葉もないほどに妖しく、艶めかしい。 
 彼のネクタイには、FMの頭文字を象ったダイヤモンド細工のタイピンが煌めいている。右手で男根を擦り上げながら、左手でもどかしげにネクタイを緩め、カッターシャツの釦を外した。白く滑らかな肌が露になる。淡いピンク色の乳首を指先で摘まみ、転がすように弄ぶ。 
 「あっ・・・・んっ・・・・ふ、フレディ・・・・」 
 彼の濡れた唇が、掠れた声で恋しい男の名を呼ぶ。だが、彼に頭文字入りのタイピンをくれた男はここにはいない。曾て彼をその腕に抱き、やさしく愛を誓ってくれた暗黒街の王者は、最早彼の側にはいない。 
 もう何週間も、いや一月以上も抱いてくれない。彼と口を利くのは仕事のことに関してだけだ。たまりかねて、彼の方からそれとなく誘おうにも、「忙しいんだ」という冷たい一言で退けられてしまう。 
 そんなフレディの指の形を、動きを、感触を、彼の肌は未だ鮮やかに覚えている。思い出すだに、あの指が辿った跡は今にも火が点いて燃え出しそうだ。 
 あの繊細な愛撫を、キスを、細々とした語らいを、一つ一つ具に思い起こしながら、彼は男根と乳首への刺激を続けた。毎晩のようにベッドを共にしていた頃は、それら全てを至極当然のものとして受け取っていた。まさか、フレディがこんなに早く心変わりするとは、自分がこんな惨めな立場に捨て置かれることになるとは、思ってもみなかった。 
 何もかも変わってしまった。あの忌ま忌ましいクラブ歌手の女が彼らの前に現れてからは。 
 今日もフレディは早めに仕事を切り上げて、いそいそとどこかへ出かけて行った。忙しいが聞いて呆れる。あの薄汚い売女に会いに行ったに決まっているではないか。 
 「ああっ!あっあ、あううっ!」 
 彼の中の小宇宙が沸騰する。彼は大きく身震いして、右掌に生温かい液体を放出させた。一瞬だけ、頭の芯が痺れるような、強烈な快感を味わった後、すぐに、全身がベッドに沈みこむような激しい虚脱感を覚える。フレディに抱かれて達した時には、そのまま幸福な気持ちで眠りに就いた。こんなやりきれない思いになったことなど一度もなかった。 
 目を閉じ、暫く息をついてから、彼はのろのろと起き上がり、バスルームへと向かった。 

 熱すぎる湯が彼の雪のような裸身に降り注ぐ。半眼にした空色の目は、過ぎ去った日の自分とフレディを見ている。今、彼は再び、フレディとの秘めごとを心に浮かべ、臍の辺りまで反り返って猛り立つ男根を慰めていた。 
 さっき射精したばかりなのに、もうこんなにも血が通ってしまった。自分の若く、健康な体が恨めしい。 
 勿論、喜んでただでやらせる女など、それこそ耳まで詰まっている。以前――フレディと愛しあうようになる前、という意味だが――は、催したらそういう肉便器を呼びつけて、簡単に済ませていた。 
 が、今はそんな気にもなれない。それどころか、考えただけでも嫌悪感が湧き起こる。性欲だけの結びつきなど煩わしいばかりだ。 
 今頃フレディは、カレンと睦みあっているのだろうか。彼にしてくれたことを全部、あの女にもしてやるのだ。彼にしてくれなかったことも、あの女にはしてやるのかも知れない。 
 そして、あの女は遠くない将来、フレディの子供を身籠るかも知れない。どれほど深く繫がりあおうと、彼には決してできぬ芸当を、軽々とやってのけるのだ。ただ、女である、それだけで。
 曾て自分とフレディがそうしたように、ベッドの中で絡みあう二人の姿が目に浮かぶ。怒りに目が眩み、嫉妬で胸の内が燃え盛る。自分からフレディを奪った、あの憎い女を殺したい。昔我が国で行われていたという酷刑のように、生きたまま腹を裂き、内臓を引きずり出して、屠殺された豚みたいなみっともない格好で死なせてやりたい。頭の先から爪先まであの女の血に塗れて、その時旨い煙草でもあれば最高だ。 
 そして、フレディを誘惑し、呆けさせたあの顔も、体も、乳房も、女陰も――皆、おぞましい地虫どもを丸々と肥え太らす餌となればよい。 
 それなのに、ああ何ということか。 
 生まれたままの姿で、天使のように囁きあい、口づけを交わすフレディとカレン。 
 その幻想に不思議な甘美さを覚えて、手放すことのできない自分がいる。はち切れんばかりに怒張した男根を狂ったように扱き続けながら、彼はいつしか、その心象の虜となり、自ら作り上げたその世界にのめりこんでゆく。 
 「くっ・・・・はぁうっ・・・・あっ、ああーっ!」 
 ありとあらゆる昏い感情を凝縮した白い濁り液が迸り、彼の顔にまで飛び散った。 

 それは、彼が人から魔へとなりゆく、最初の一瞬であったのかも知れない。 

Fin.
* [#de89dd08]
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 

song 中島みゆき「新曽根崎心中」
または「慟哭」(決して工藤静香のバージョンではありません)
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