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#title(numbers 兄弟やおい未満) [#u8c5e497] 真夜中だけど数字兄弟話をなんとなく投下 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | 兄×弟未満だよ。キスもセックルもないよ ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 第9話ベースだってさ | | | | \ | | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ | | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) | | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ こないだ狐で放送されてた第9話がモチーフなので、そのへんのネタバレあり ついでに>32姐さん GJ!GJ!まともでやさしいお兄ちゃん萌えーです 何でお前は俺にそんなに認められたくて必死なのかな、チャーリー。そりゃ俺たちは、とい うよりお前は、ちょっと特殊な環境で育ったから、俺たち二人が普通の兄弟とはちょっと違っ たってのも事実だよ。だけど俺は俺なりにお前を可愛がってきたつもりなんだ。野球があんま り上手くなかったお前に、代わりにバスケを教えたのは俺だし、ガキの頃俺にくっついてお前 が外の通りで遊んでいるときは、車にひかれたり転んだりしないようにいつだって気を配って た。5つも年下のくせにこまっしゃくれたお前がちょっとばかり憎らしくて、わざと意地悪し たこともあったけど、そんなの普通だろ?どんな兄弟だって喧嘩くらいする。兄が弟のおもち ゃを取り上げたり、弟が兄貴の物を盗んでみたり、男の子同士なんてそんなもんさ。周りの連 中を見たってそうだった。取っ組み合いやひっきりなしの口論が小さい兄弟にはつきものなん だ。 だけどお前は小さな頃から、俺がお前に少しでも冷たくするといつも泣いたよな。俺は自分 の弟がほかの家の弟よりずっと繊細なことにそのうち気づいて、正直びびったよ。だって俺が お前を置いて外に遊びに行こうとすると、僕も連れて行ってってめそめそお願いしてきて、そ れでも俺が無視したら、――いつだっけ、ああ、お前が6つのときだ――お前は黙って俺の後 をつけてきて、結局転んで膝を血だらけにしたりもした。てっきり家でおとなしくしてると思 ってたお前の泣き声が聞こえて、振り向いた俺がどれだけ動揺したかわかるか、チャーリー? 俺は急いでお前をおぶって帰った。俺もまだ11歳だったから、お前のことが重たかったけど、 でも必死でできるだけ早く家に帰った。 お前は知らないだろうけど、母さんはお前の怪我の手当ての後、俺をすごく叱ったよ。夕食 の後で父さんにも怒られた。こういうとき兄貴って損なんだ。俺は俺が悪いんじゃないって言 いたかったよ。だって俺は、チャーリー、お前には家でじっとしてろって命じてたんだから。 ついてくるなってね。だからお前がダウンタウン近くの橋、自動車がたくさん通って危ないか ら気をつけてって前から母さんが言ってた場所にいて、怪我をしたのは俺のせいじゃないって 言いたかった。 でもな、やっぱり俺のせいなんだ。お前は俺の後をつけてきてたんだから。俺は兄貴で、た った一人の弟を守らなきゃいけないんだから。だから俺は母さんと父さんに謝ったよ。彼らは 二人とも俺を叱ったくせに、俺が謝ったらばつの悪そうな顔をして俺を抱きしめた。ドン、あ なたはいいお兄ちゃんよ。チャーリーを守ってあげてね。あの子はあなたの弟なの。 お前が普通と違うって言うのは俺もわかってた。父さんも母さんもはっきりとは言わなかっ たけど、チャーリーには数学の才能があるってだけじゃなくて、人一倍支えが必要なタイプだ ってことをいつだって仄めかしてた。だから母さんはほとんどいつもお前につきっきりだった し、父さんも本当はちんぷんかんぷんなはずなのに、お前が学校でやってる問題を理解しよう としていたんだと思う。お前が孤立してないってことを示すのに、父さんも母さんも必死だっ た。俺は不思議だったよ。お前にどんな才能があったって、俺たちは普通の家族だと俺は思っ てた。両親が離婚してるわけでもないし、父さんの仕事だって開発局でのごく普通のものだっ た。父さんは休みの日には釣りやゴルフをして、母さんはピアノを弾いて、俺はリトルリーグ に出かけて。そこに数式を書きなぐるお前が加わったからって、何がそんなに違うんだ?お前 の受けてた教育のせいで、母さんは留守がちになったし、俺はたまにかぎっ子になったけど、 別にいいじゃないか。リトルリーグに父さんや母さんがあんまり観戦に来なかったのは残念だ ったけど、二人とも熱心にその日の夕食の席で俺の戦績を聞いてくれた。俺はそれに満足して たよ。嘘じゃない、満足してた。 でもお前はいつだって不安で寂しそうだった。野球の試合のことを夕食の席で話した晩、お 前はいつも寝る前にトコトコ俺の部屋までやってきて、小さな声で僕も今度試合を観に行って いい?って聞いた。予定があえばな。俺が言うとお前はいつも傷ついた顔をしたな。でも何が いけなかったんだ?俺はお前が学校に通うのに忙しそうだったから、そう言っただけなんだ。 数式を解いたり、公式を覚えたり、そういうお前の大好きなことを犠牲にしてまで俺の試合に 来ることはないって思ったから、そういうつもりで言ったんだ。来てほしくなかったわけじゃ ない。ただお前にはもっと楽しいことがあるんじゃないかって感じただけなんだ。お前は天才 で、俺とは違うからな。 でも確かに、俺は物心ついたときには、そうやっていつもお前を傷つけてた自覚はあったか ら、なんとなくお前と話すのは気まずかったよ。それにな、チャーリー。せっかく野球の試合 を観にきてくれたって、打率や盗塁の数をその後分析されて、もっと上手くなりたかったらあ あしろこうしろって5歳も下の弟に言われて、楽しいわけないだろ。だからちょっと冷たくし たこともあったかもな。わかってる。お前は俺に構われたかったんだ。説得力のあることを言 えば、俺がお前にもっと注目すると思ったんだろ?わかってるよ。そういうところがお前はか わいいし、正直言ってむかつくよな。変わってないよ。俺の物を勝手に漁る詮索癖や、口の軽 いところも。泣き虫なとこも。いつだってお前は俺にとって、生意気でかわいい弟だよ。 俺たちは確かに普通の兄弟よりはぎこちない関係だったかもしれないけど、でも俺は俺なり にお前の兄貴でいたつもりなんだ。他人みたいに扱ったつもりなんてない。なのに何でかな? お前はたまに俺を責めるような悲しそうな目で見る。気づいてないのか?それともわざとやっ てるのか?寂しいってお前の目は言ってる。それって、俺がお前にそう感じさせてるってこと なんだよな。でも俺にはそれがなぜなのかわからない。お前が解く数式の意味がわからないの と同じだな。兄貴のはずなのに、俺はお前のことがよく理解できてないんだ。不甲斐ない話だ けど。 なあ、俺がお前に与えられていないものって、何なんだ?何が欠けてる?お前は何がほしく てそんなに必死で俺に構われたがる?チャーリー、俺はたまに怖くなるよ。父さんが言ったと おり、お前は俺にはノーとは言わない。この間テリーやデイヴィッドにからかわれたよ。お前 が俺に命令されれば、世界征服のための方程式だって作るだろうって。あのエジャートンまで それを聞いて笑ってた。そんなわけないだろって俺は返したけど、でもきっとそれは本当なん だよな。まあ、そんな方程式、さすがにお前でも作れないだろうけど。でもお前のそんな必死 さが痛々しくて、俺はたまにどうしたらわからなくなるんだ。 お前は俺に認められたくて必死で、いつだって俺の腕を引っ張って「ドン、聞いて」って顔 を覗き込んできて。極め付けに俺が望んでないようなことまで俺のためにやる。射撃を習いた いなんて言い出したり、危険な場所に出向いて撃たれそうになったり。俺はそんなお前を叱れ ない。だって全部俺のためだってのは、わかりきってるんだから。でもチャーリー、俺はそれ を素直に喜ぶこともできない。俺と一緒にいることが、お前にとって本当にいいことなのか、 いまいち確信が持てなくなるんだ。 撃たれそうになった後、しばらく震えてたお前を抱きしめながら間近で見て、俺は少し俺た ちは離れたほうがいいんじゃないかって思った。わかってる。やっと事件を通じて前より分か り合ってきたのに、いまさらお前を突き放したりするのは俺だって嫌だ。でもなチャーリー、 俺たちが一緒にいるのは本当にいいことなのか?俺が恐れてるのはお前を危険な目に合わせる ことだけじゃない。問題はそこまでしてお前が俺にすがり付いてくるのに、結局俺たちは未だ にお互いにもどかしさを感じてるってことなんだ。そのせいでお前の、俺のための行動は、も っとエスカレートするだろうっていうのが、手に取るようにわかるんだ。そのときに俺はお前 に何をしてやれる?これまでみたいに「すごい方程式だ」ってただ褒める以外に何ができるん だ? ああ、本当を言えば俺はたまにお前といると息苦しくなるよ。お前のことは可愛いけど、離 れていたほうがお互い上手くやれるような気すらしてる。だって高校を卒業して、お前と離れ 離れで暮らすようになってから、本当を言うと俺は少し呼吸が楽になったんだよ。大学では誰 もお前と俺を結びつけて考えなかった。俺は自分が特別じゃないことへの、意味のない引け目 も忘れた。深刻に思いつめたことはないつもりだったけど、なくなってみるとやっぱり気が楽 になったんだ。 高校に5つも年下の弟が一緒に通ってるなんて、ちょっと俺が馬鹿みたいだって俺はあの頃 思ってた。弟はああなのに、あなたは数学が別に得意ってわけでもないのねえなんて、不思議 そうに無神経な担任教師に言われるのにもうんざりしてた。おい、言っとくけど、俺は数学は 得意じゃなかったけど、苦手でもなかったからな。ただ平均的な生徒だったってだけだよ。お 前と違って。でもそんな些細なことから解放されて、俺はあの頃ちょっと呼吸が楽になったと 思った。お前が涙目になりながら、高校の廊下で俺の後をひっついてきたり、小生意気に数学 の理論を振りかざして必死に気を引こうとするのに付き合ってやらなくてよくなって、助かっ たと思った。そして実際、そのほうがいろんなことを上手くやれもしたんだ。 そう、俺はお前から離れて、ちょっと楽になったんだ。FBIに入って、実家に滅多に帰れな くなってからはなおさら。きっとお前はがっかりしたな。俺は大学の寮に入るときの、離れ離 れになっても独立記念日や感謝祭、そういうイベントには絶対お互い家に帰って、一緒に過ご そうっていう、お前のお願い、小さな声で精一杯の勇気を出して言ったお前のお願いを破った んだから。ごめんな。悪かったよ。だけど俺もまだ若くて、自分のことで頭がいっぱいだった んだ。それに俺たちは兄弟なんだ。そんなにベタベタするもんじゃない。お前にもそのうち恋 人や親友ができて、俺なんかといるよりそいつらといるほうが楽しくなるだろうって思ってた のさ。実際、お前は大学でラリーっていう親友を見つけた。彼ならお前と数学の話もできるし、 お前は俺といるより彼といるほうがずっとくつろいでる。あの人はお前をよく理解してる。ま るであの人の方がお前の兄貴みたいだよ。妬けないわけじゃないけど、それでいいんだ。その ほうがお前も楽しいんだろ? でもそれなのに、それから10年以上経った今でもお前はやっぱり俺に認められたがってる。 俺の行くところにいつでもついてこようとして、俺がお前に何か秘密にしようとすると、絶対 探り出そうとする。俺はいつもお前を傷つけるし、お前のことも未だに理解できないのに、そ れでもお前は俺と近づきたがってる。そんなに傷ついているのに、それでもほしいものって何 なんだ?俺はお前を傷つけたくないから、少し距離を置きたくなるのに、お前は痛みから逃げ ることすらせずに俺に何か求めてくる。俺はそれが怖いんだ。いつかお前をめちゃくちゃに傷 つけそうで怖い。 もちろん、お前と協力して何か解決できるのは嬉しい。俺だってお前ともっと上手くやり たいと思ってたんだからな。お前と滅多に会わなかったあの頃、自由になったと思いながら、 俺はお前が恋しかったよ。お前の憎まれ口や屁理屈、甘ったれた泣き顔が、ときたま無性に恋 しくて、でももう手の届かないところに行った弟のことを一人で考えて、俺たち小さな頃から またやり直せたらって思ったりもした。だから今みたいに仲良くできるのは嬉しいよ。だけど な、なんて言うのかな。事件の捜査で四六時中お前と一緒にいて、思いつめたように俺を見る お前の目を見て、俺がちょっとほめるとお前がとろけそうな笑顔を浮かべるたびに、落ち着か ない気持ちになるんだ。俺はお前を所有してるわけじゃない。だけどたまに所有してるみたい な気分になる。お前は特別で、俺は特別じゃないけど、お前は俺にはノーと言わない。俺はお 前を使っていろんなことができる。それってまともな兄弟関係か?きっと違うだろ? なあチャーリー、俺はごく普通の、お前の兄貴でいたいし、そうしてきたつもりなんだ。で もそのためにお前を遠ざけようとするのは、間違ってるのもわかってる。俺はお前のために隣 に居場所を作ってやらなきゃいけない。それだけでお前は喜ぶんだから。そして最近気づいた んだけど、俺はお前が喜ぶことなら大抵のことはしてしまうんだ。 でもな、俺たちはただの兄弟なんだ。チャーリー。俺はたまに戸惑うよ。お前が俺をすがる ように見つめたり、俺がお前の肩を抱いたりすると、緊張して目を潤ませるのを見ると。お前 は俺と近づきたがってる。これまでもそうだったし、これからもそうだろう。お前は俺の言う ことならきっと何でも聞く。何でも?それってすごく危険じゃないか?俺だって男だ。支配欲 くらいあるし、それをどうやって行使すればいいかもわかってる。 撃たれそうになって震えてるお前を抱きしめてるとき、俺はお前が俺の言うことなら、本当 に何でも聞くだろうっていまさらながら思ったよ。普通の兄弟ならしないようなことでも。お 前の巻き毛が鼻先をくすぐるのを感じて、お前が俺の肩に頬を押し付けて落ち着こうとするの 見つめながら、俺はお前の耳の辺りを撫でてた。お前はずっと俺に身体を預けて、呼吸を鎮め ようとしてた。いいんだ。撃たれそうになったんだから、動揺しても当たり前なんだ。でもお 前の唇が濡れてて、俺の名前をおまじないの呪文みたいに何度も呼ぶのを見ているうちに、俺 たちはきっと少し距離を置いたほうがいいって思ったんだ。近づきすぎると厄介なことになる って。 俺はお前が好きだよ。お前がかわいい。お前が俺にこれまでずっと大事にされてない、認め られてないって感じてきたなら、俺は今からでもそれを埋めるために何でもしてやりたい。何 でも?そう、何でも。 それがとても危険なんだ。チャーリー、俺はお前が嫌がらないって知ってるから、危険だと 思うんだ。少し距離を置いたほうがいい、そうわかってるのに、俺はきっとこれからお前をこ れまでにも増して連れまわすだろう。そしてお前がいつも俺の前で、寂しそうな目をしてきた ことの埋め合わせを、これまでと違う方法でするようになるかもしれない。だってこれまでだ って俺はお前を十分認めてきたつもりだし、それなりにかわいがってきたつもりだったんだか ら。30年近く試してきた方法じゃ足りないなら、何か別のことをしたくなる。それがルール違 反だったとしても。 なあチャーリー、近づきすぎると俺たちはきっとまずいことになる。だからお願いだ。そん なに必死で寂しさを埋めようとするな。きっとお互い少し離れて、心なしか寂しいくらいのほ うがいいんだよ。普通の兄弟でいることに満足しないと、俺たちはきっとお互いを食い合って しまう。離れられなくなる。まるで恋人同士みたいに。 だから少し寂しいくらいでいい。お互い少し寂しいくらいでいたほうがいいって思うのに、 チャーリー、本当は俺もずっと寂しかったから、今はやっぱりお前と一緒にいたいんだ。 終 ____________ | __________ | | | | | | | □ STOP. | | | | | | ∧_∧ 長々スマソ | | | | ピッ (・∀・ ) | | | | ◇⊂ ) __ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _)_|| | | °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__) || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ このどっちも兄弟は寂しがりだと思うの。そんな妄想。 ちなみにどーでもいいことですが、真夜中すら既に過ぎてますな ビデオ棚にも朝がキター ビデオ棚にも朝がキター - も…萌えました……切ない -- &new{2013-03-08 (金) 03:23:54}; #comment