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24-143 の変更点


*Dr.コトー診療所 ウブ原→コト4 [#sc8dd6d6]
#title(Dr.コトー診療所 ウブ原→コト4) [#sc8dd6d6]
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
                     |  コトー初作より。前回の続き+8話アフターストーリー 
 ____________  \            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  調子に乗ってさらに続けます… 
 | |                | |             \ 
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ 
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___ 
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  | 
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(…次に僕が気づいた時には、もう誰もいなかったんだっけ…) 
健助は首まで真っ赤にしながら、机の上で頭を抱える。 
鳴海とのことは初めての経験で、自分がどうなってしまったのか分からず、 
しかもはっきりと思い出せないことに怖れすら感じる。 

(あれからしばらく、病院へ行くのが怖かったんだ…) 

病院へ行くたび、いつ鳴海とバッタリ会うのではないかとビクビクしていた。会ってしまったら、一体どういう顔をすればいいのか。 
幸いなことにそれっきり、鳴海とは顔を合わせなかった。 

(僕は…) 
もう一度、原さんが来てくれた日の夜の事を思い出してみる。 
原さんの唇、抱きしめられたときの体の感触、今でもありありと記憶に残っている。思い出すたび、宇宙の彼方へ飛んでいってしまいそうな気分になる。 
こんな感覚は初めてだった。 
原さんの事が好きなのだと、その時初めて気が付いた。 

ダメだ。 

あの人を好きになってはいけない。 
あの人はお父さんだ。剛弘君もいる。 
それに、原さんはあの日お酒を飲んでいた。もしかしたら、酔っていたのかもしれない。 

(忘れよう。) 

そう思った。 
あの人とは一線を越えてはいけない。 



******************************* [#ob036566]

俺はまた、あいつの診療所にいた。 

漁協で、あきおじが亡くなったことを聞いたとき、 
また、あいつのことが気になった。 
仕事もそこそこに切り上げて、あいつが行きそうなところを探して回った。 
あいつは茉莉子の店にいた。 
どうやら酒を飲んで、そのまま寝てしまったらしい。 
そしていまあいつは俺の横で正体もなく眠っている。 

診療所について、あいつを寝かせたとき、 
藁草履を外そうと手に触れた。 
あいつの手は信じられない力で握りしめられていた。 
その様子を見たとき、どうしてもそのまま帰る気になれなくて、 

『もう少し様子を見て帰る』 

そう言って、俺は残った。 

あいつはまだ俺の横で眠っている。 
薄暗い部屋の中で、陰になってよく見えないが、 
あいつの目尻には泣きはらした跡が残っていた。 

「…う…ん…」 
あいつが少し苦しそうな表情をする。どうやら気づいたようだ。 



「…目が覚めたか?」 
「…原…さん…?」 
「あんた、茉莉子の店で眠ってたんだ。何か飲むか?」 
「…ええ…水…ください…」 
俺は立ち上がって台所へ行き、水を一杯汲んで戻った。 
「ほら」 
「…ありがとうございます。…っ!ゲホコホッ!」 
「おい、大丈夫か?」 
慌ててあいつの背中をさすった。 
「…っす…ゲホッケホッ…すみませっ…ゴホッ!」 
あいつは盛大に咳き込む。俺はあいつの背中をトントンと叩いたり、さすったりして咳が治まるのを待った。 
ようやく咳が止み、水を半分ほど飲み干したところで、あいつは言った。 
「…送ってくれたんですね」 
「ああ、彩佳と茉莉子とな。俺はたまたま通りかかっただけだ。気にするな。」 
「原さんはいつも…優しいですね…」 
あいつにしては珍しい、やや自嘲するような声だった。 
まだ酔っているのだろうか。 

静かな波の音が聞こえる。 



「原さん…?」 
「ん?」 
「この間のこと…覚えてますか?」 
唐突に聞かれて俺はドキリとした。 
慌ててあいつの様子を窺った。あいつは空になったコップを見つめていた。顔は陰になってよく見えない。 
「…何のことだ。」 
俺は必死で動揺を隠し、かろうじてそれだけを言う。 
「…僕が怪我をした日のことですよ」 
そう言って、あいつは不意に顔を上げ、俺に近づいてきた。 
「あのとき…僕にキスしましたよね…こんな風に」 
「んうっ!」 
あいつの口が唐突に俺の口を塞いできた。 
あいつの舌が、俺を誘うように進入してくる。 
「僕を抱きたいですか?」 
あいつが触れた場所、あいつに触れる場所から、電気に触れたような痺れが沸き起こり、俺の全身に容赦なく襲いかかる。 
やめろ!やめてくれ!!これ以上俺に触れないでくれ! 
これ以上触れられたら、俺は何をしてしまうか分からない! 

「…っやめろ!!」 

俺は乱暴にあいつの体をつきはなした。 
あいつの体は、崩れおちるように俺の体から離れた。 

あいつが今どんな顔をしているか、分からなかった。 
俺はそのまま診療所を飛び出した。 



波の音だけが残る部屋で、健助は崩れ落ちた体制のままでいた。 

原さんとのことは、終わらせなくちゃいけないと思っていた。 
親切にされれば、僕はきっともっと多くの事を求めてしまうだろう。 
だから嫌われるつもりで、わざとああいう態度を取ったのだ。 

でも、心のどこかでほんの少しだけ期待もしていた。 
もしも、原さんが僕の事を好いてくれているのなら、僕を受け入れてくれるかもしれないと。 
でもそれは僕の一人よがりだった。やっぱり原さんは僕のこと、何とも思ってなかった。 
あの日の事を覚えていたのは僕だけだった。やっぱり酔っぱらってただけだったんだ。 

(これでいいんだ…これで…) 

咲ちゃんとの事も終わった。 
痛みは一度のほうがいい。 

健助の手は震えていた。 





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 | |                | | 
 | | □ STOP.       | | 
 | |                | |           ∧_∧ 全く進展のないこの二人… 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )もう少し続けさせてください 
 | |                | |       ◇⊂    ) __ 
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  | 
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