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*ボボボーボボーボボー 店長×天の助 [#q8438a38]
#title(ボボボーボボーボボー 店長×天の助) [#q8438a38]
「また逆戻りか…」 
時間は午後9時少し前、蛍の光の店内放送が微かに聞こえる。 
いつの間にかスーパースーパーと名前を変え、新装オープンしていたあの店の前で 
天の助はつぶやいた。 
そもそも天の助が、あの頃の生活に戻るはめになったのは、あの男、 
ボーボボのせいなのだ。 
スーパーをクビにされた後、ただのところてんだった天の助は、必死になって 
知恵と体を尽くし、毛狩り隊Aブロック隊長という地位を手に入れた。 
しかしそれも、あのふざけた技で…。 
「俺は、もうここしか行くあてが…」 
深呼吸をしてから重い足を動かした。 


店内は新装してあるため、今までと勝手が違っていた。 
とりあえず店長と話をつけるため、すぐ近くにいた店員に声を掛けた。 
「おい」 
「はい、お客様何っ…!?」 
振り向いた店員は自分を見るなり目を見開いて、口をパクパクさせている。 
「天の助さんどうしてここに、クビになったんじゃ?」 
やがて、興奮しながら喋りだした店員の顔を見て、天の助も少し驚いた。 
この店員は以前、天の助がここで売られていたとき、何かと理由をつけて 
世話を焼いてくれたアルバイトだったのだ。 
「まあ大人の事情ってやつだ、それより店長の所に案内してくれ」 
「えっでも、まだ仕事が…」 
困っているアルバイトを無理やり引っ張り、店長の所まで案内させた。 
店長室の前まで天の助を案内すると、アルバイトは 
「じゃあ僕はこのへんで。あ!せっかくだから、店が終わったら一緒に帰りませんか? 
従業員出入り口の前で待ってますから」 
アルバイトはそう言うと、天の助の返事も聞かず、さっさと行ってしまった。 


本当は、自分をクビにした店長なんか、顔を見るのも嫌だった。 
ボーボボの次に、憎たらしいとも思っている。 
しかしどこにも行く当ての無い天の助は、今から店長に泣きついてなんとしてもここに 
置いてもらわなくてはならない。 
この日のために、鏡の前で予行演習もしてきた。 
スーパーに入る時と同じように、天の助は深呼吸をしてからノックもせずにバンっと 
勢いよく店長室の扉を開けた。 
「うわっ誰だ!!」 
「お願いします、もう一度ここに置いてください!」 
「て…天の助君!?」 
店長室に入るなり、いきなり土下座をした天の助に店長は最初こそ動揺していたものの 
たちまち非常識な行動をとる天の助にこう言った。 
「いきなりなんだ、まったく非常識な奴だ!前にも言ったけどねぇうちはボランティアで 
やってるわけじゃないんだよ。キミが帰ってくると、また苦情が増えて迷惑だ!」 
しかしそんな言葉には耳も貸さずに、天の助は店長が座っている椅子に近づき店長の足に 
縋りついて頼んだ。 
「お願いします、もうここしか行く所が無いんです…」 
涙を流し、上目遣いで店長を見上げてみたが、店長の顔は険しかった。 
「チッ、これだけじゃ駄目か」 
うつむいて小声で呟きながら、ただの泣き落としだけでは店長に通用しないと判断した。 
しかしこの後どうするか天の助は迷っていた。今日のところは大人しく引き下がって 
後日また店長に頼み込むか。それとも奥の手を使って一気に畳み掛けるか…。 
「おいキミ、いきなり黙り込んでどうしたんだ。やっと諦める気になったのか?」 
店長が話しかけても、天の助はうつむいたままだった。 
もし今引き下がったら、今度会うときは不審者扱いされて、通報されるかもしれない。 
しかしこんな憎たらしいオヤジに奥の手を使うのは…。 
店をクビにされてからの天の助は、スーパーに居た頃より辛い毎日を送るようになっていた。 
どこにも行くあてが無いので、毛狩り隊に入隊してみたものの、一応強者共が集まる 
隊内ではプルプル真拳だけを頼りに、日々過ごしていくのは難しかった。 
ある日、天の助は男ばかりが集う隊内のごく一部の連中が、自分をいやらしい目で見ているのに 
気づいた。 
何度か荒くれ者の性欲の捌け口になってから、この体を利用して、のし上がることを思いついた。 
基本は根回しとプルプル真拳。それでも駄目なら奥の手を使う。 
誘った相手が、最初はどんなに拒んだとしても「俺、こんにゃくよりいいですよ」 
と言えば、大抵こっちのものだった。 
しかしそれも、毎回上手くいくものでもなく、毛狩り隊Aブロック隊長の座を手に入れるのに 
結構な苦労をしたのだった。 
それをあの男は…。 
いつの間にか店長のことを忘れて、過去の辛い思い出や憎たらしい男のことを考えているうちに 
店長の機嫌はかなり悪くなっていた。 





「もういいだろう天の助君、早く帰ってくれ。人を呼ぶぞ!」 
店長は足に縋りついている天の助を、蹴飛ばし携帯を取り出そうとした。 
それを見て天の助は、やるしかないと決断し、とっさに店長の手から携帯を払い落とした。 
すかさず椅子に座る店長の膝の上に、向かい合うように座ると 
首に腕を回しながら、耳元で囁いた。 
「俺、何でもしますよ。店長のために…」 
「天の助君!な、何を言っているんだね…」 
天の助の行動に、動揺しているのか興奮しているのか、店長の声が震えていた。 
「この店をクビにされてから、色々学びました。好きにしてい 
いですよ?俺、こんにゃくよりいいですから」 
その言葉が決定的だったのか、店長はいきなり天の助を床へ叩き落とした。 
鈍い音を立てて、天の助がうつ伏せに倒れる。 
ズボンのベルトをガチャガチャと雑に外しながら、店長は言った。 
「安っぽい奴だ、キミは」 
「たったの10円ですから…」 
天の助は妖しく笑っていた。 
店長はズボンを下ろすなり、天の助の腰をひっ掴んで、自分自身を秘所に突っ込んだ。 
「うぐっ!い…痛ぇ」 
「あぁそうかい。しかしこんな事には慣れているんだろう?痛くても続けてもらうからね」 
痛がる天の助を、にやついた顔で見ながら、店長は腰を動かす。 
天の助の中は、表面より少し冷たかった。しかし、店長自身が侵入し 
内部を擦るおかげで、ぬるぬると天の助の内部は溶けだしていた。 
「あっ…ぅ…」 
「変な声をあげてどうしたんだね。痛かったんじゃないのかい?」 
「クッ……そう…」 
内部が溶けたおかげで痛みに慣れ、だんだん気分が良くなってきたのは確かだった。 
しかし天の助は、店長ごときに感じている自分が許せなかった。 
店長が腰を天の助に打ちつける度に、天の助の体はその振動でプルプルと震えていた。 
なぜかそれが可笑しくて、店長は腰を更に激しく打ちつけた。 
「て…店長、やっぱり…ハッ……やめましょう。他を当たりますから!」 
「何を言っているんだっ。誘ってきたのはキミの方だろう。いい大人なんだから 
自分の言動には責任を持ちたまえ!」 
ここまできて今更…。と、店長はいらついた。若くない店長は絶頂がそろそろ近かったのだ。 
今、やめるわけにはいかない。 
店長はぐりぐりと円を描くように腰を動かす。 
「ヒィ…あっああ!」 
「それより天の助君。キミ、あそこが溶けてきたせいで随分ゆるいんだが 
どうにかしてくれないかね?」 
店長の言葉に恥ずかしくなった。しかし大して上手くもないくせに 
調子に乗って注文してくる店長を馬鹿馬鹿しいと思った。 
今まで雰囲気に流されていたが、天の助は店長が憎かったことを思い出すと 
言われたとおりに下半身に力を入れて店長を締め付けてやった。 
「う…くッ」 
天の助の締め付けが良かったのか、店長はあっさり自身から体液を出した。 
夜は長くなるだろうと、まだイってない天の助は身構えながら店長の次の行動を待っていた。 
「いや~なかなかだったよ天の助君。また宜しくたのむよ」 
店長はそう言うと、いそいそと服を整え始めた。 
「はっ?店長、どういうことですか?」 
「だから今後も宜しくってことだよ」 
そうじゃなくて今から続きはしないのか。そういう意味で天の助は言ったのだ。 
しかし天の助が困惑してる間に、店長は部屋を出ていってしまった。 
「ち…畜生!」 
腕を何度も床に叩きつけていた。腕から全体へ、プルプルと振動が走る。 
おそらく、当分はここに置いてもらえるだろう。しかし物足りなかった。 
奥の手をする前の、天の助の葛藤は何だったのだろう。 
店長は下手だったが、何度も自分を嬲ってくれるものだと思っていた。 
正直、まだ自分を犯した毛狩り隊の奴らの方が、若いだけあって体力もあったし 
何より自分をイかせてくれたのでマシだった。 
天の助は毛狩り隊時代のことを思い出したが、今の自分も毛狩り隊時代の自分も 
惨めに思えて、急に空しくなった。 
そういえばアルバイトが、一緒に帰ろうと言っていた気がした。 
しかし約束の時間を過ぎているし、店長のおかげで気分がすぐれないので 
何だかどうでもよくなった。 
とりあえず天の助は、汚れた体を清めようと水道に向かった。 

「天の助さんすいません!少し待ってたんですけど、天の助さ 
んがなかなか来ないんで、先に帰っちゃいました」 
翌日店で、相変わらず売れないのでやさぐれていると、アルバ 
イトが謝りに、ところてん売り場までやって来た。 
「あっああ。別に気にしてねえよ……」 
天の助の返事も聞かずにさっさと行ってしまい、一方的に約束 
をしてきたたのはアルバイトだったが、何だか凄く申し訳ない 
気分になって、アルバイトの顔から目を逸らした。 
「それより天の助さん、相変わらず売れ残ってますね」 
なぜか嬉しそうな声で、アルバイトが言った。 
「何だよ、だったらお前が買ってくれよ。今なら10円だし、 
後悔させないぜ?」 
足を組みながら、いつも皆にやるように言った。 
「あ…あはは、考えておきます。天の助さん、そこ散らかさな 
いで下さいね。じゃ…じゃあ僕は戻ります!」 
そう言うとアルバイトは走って行ってしまった。 
なんだか顔が赤くなっていた気がするが、何だったのだろう。 
しかしそれ以上、天の助は気にしなかった。 
「俺、ずっとこのままなのかな。誰か買ってくんねえかな~」 
天の助は近くにあるところてんを、ちらかしながら呟いた。 

数日後天の助は、アフロの派手な御一行にお買い上げされるこ 
とになるが、果たして天の助は自分の居場所、幸せを掴み取る 
ことが出来るのだろうか……。
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