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*オカ板師匠シリーズの師弟 [#s09147f7]
#title(オカ板師匠シリーズの師弟) [#s09147f7]
オカ板の師/匠シリーズの師弟。ナマモノ注意です。 
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース! 




シショウの部屋に泊まることになった。 
相変わらずの展開なはずだった。心霊スポットに行って、俺が一人でびくびくして、シショウが勝手に納得して、終わり。 
だがシショウは俺を引き留め、泊まれと命令してきたのだ。 
正直こんな危険なアパートには泊まりたくないのだが、シショウが言うからには何かあるのだろう。 
おそらく俺に霊がついているのだ。そしてそれをどうにか追い払おうとしてくれてるのだ。 
大体シショウは最後に全て話してくれる。俺は仕方なく、シショウの家にお邪魔した。 

お邪魔というほど大層な部屋じゃないことは分かっていた。 
いつ見ても、半分腐った畳に、簡素な折り畳みのちゃぶ台があるだけの部屋だ。 
ただ、いつもならシショウはそれをどかして布団を二組引いてくれる。 
今日は一組しかない。 
俺が当惑していると、先に布団に入っていたシショウが、少しどいて空いたスペースをぽんと叩いた。 
「おいで」 
「え、ちょ、なんで一組なんですか」 
「客用の布団、カビ生やしちゃったんだ。誰も泊まりに来ないから」 
普段から干せよ、と思ったが、今それを言っても無駄だと分かった。 
使いもしない寝袋を持っていたから、今度それをシショウにやろう。そう思って俺は畳に膝をついた。 
ミシ、と音がする。俺は先程とは別の意味でビビった。 
寝てる間に床が落ちたら、---洒落にもならない。リアルに有り得そうだから怖い。 
「ここの畳だけ丈夫だから、気にすんなよ」 
俺を見透かしたかのようにシショウが言った。「はぁ」と曖昧な返事をして、布団に潜り込む。 
少しして、呼吸の音と暗闇で部屋が満たされた。 



シショウは俺に枕を譲ってくれなかった。俺も譲ってほしくなかった。 
これがないとシショウが眠れないことを知っているからだ。 
暗闇の中、そっと目を開ける。シショウは俺の方を向いていた。 
眠っているかどうかは分からないが、目は閉じている。 
すきま風が部屋をよぎり、俺とシショウの間も、冷えた風が過ぎ去っていく。 
それが妙に寒く感じて、俺はうっかりシショウとの間を詰めてしまった。 
「……」 
ぼんやりとしたシショウの顔が、少しはっきりしている。 
もう少し、近づいたら。もっとはっきり見える。シショウの無防備な寝顔が拝めるのだ。 
もう少し 
もう少し、だけだ。 

そしてミリ単位で顔を近づけていた俺の前髪が、シショウの額に触れる頃、シショウが弾かれたように目を開いた。 
「っ!!」 
やたら爛々と冴えた目だ。俺は慌てて身体を引くが、シショウはそれより早く、俺の側頭部を両手で押さえていた。 
「先輩、痛いっ…!」 
「行くな」 
シショウの声じゃないようだ。弱々しく、消えそうな声。それでも、目はまだ冴えて暗闇に光っている。 
ヤバい、というのは分かっていた。それでも、シショウの言うことに逆らってはいけない、と思う。シショウに逆らうことは自らを危険に晒すことになるからだ。 
「お前だけだ」 
何が。その言葉は、シショウの口の中に収まった。 
いつの間にか滑り込んだ舌が俺の口の中を蹂躙し、掻き回すようにして離れていった。 



「行くな。頼む、行くな」 
またキスをされる。俺はそう思い、慌ててシショウを腕の中に収めた。 
…そして気付いた。何をやっているんだ、と。 
これじゃ抱きしめているのと同じじゃないか。俺は何をしようとしているのか、俺もよく分からなかった。 

「…心臓、すごい早いなぁ」 
   シショウは何事もなかったかのように言う。 
「生きてるな、お前」 
   シショウは珍しいことのように言う。 

「いくなよ、なぁ」 

俺は、シショウの浮き出た背中の骨を一つずつなぞりながら、 
どうしてこの人が俺を今日泊まらせたのかを考える以外、時間をつぶす方法がないことを知った。 



□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ! 
シショウの、諭してるようで暴いてる感じの行動に堪らなく萌える… 
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