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56-165 のバックアップソース(No.1)

*シュバルツバースでマターリ [#e33f08f4]
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                     |  真・女神転生SJ、ヒメネスとバガブーとヒトナリだよ 
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  バガブーの「フレン」発言についてkwsk考えたらこうなった 
 | |                | |             \ 
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ レンゾクトウカ ゴヨウシャネガウ 
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) 
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___ 
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 艦の中では、仲魔の召喚は、基本、禁じられている。 
 しかしヒメネスにはその「基本」に従う意思がまったくない。一部の「うるさいの」が声高に騒ぐ悪魔の危険性を、悪魔に限った話ではないと考えているからだ。 
 シュバルツバースで出会った奴らは、悪魔といっても見た目や性格は人間と同じくさまざまで、羽根を生やした美少女が、隙あらば脳味噌を吸おうとしたり、どろどろぐちゃぐちゃのスライムが、意外に気のいい奴だったりする。 
 話せば解る奴もいるし、話しても解らない奴もいれば、そもそも話をする気なんてまったくない奴もいる。 
 つまり、悪魔は人間と、何一つとして変わらないのだ。そう考えれば召喚を禁じるなどと馬鹿げている。いつか犯罪を起こすかもしれないからという理由で、一般人を監禁すれば、その方がよほど犯罪だ。 
 悪魔と人間、両者の間に、線を引く理由は一切ない。互いに気が合い、尊重し合えば、悪魔と人間はいい隣人でいられるし、友人にもなれる。少なくともヒメネスは、そう感じたし、そう信じている。 
 だから!……と真剣に演説をぶつのも面倒臭いので、ヒメネスは皆から良い印象を持たれていないのをいいことに、好き放題にバガブーを呼び出しては連れ歩いている。 
 くだんの「うるさいの」も最近は遠巻きに愚痴るだけになった。勿論、愉快ではないが、耳許まで来てキンキンと騒がれるよりずっといい。 
 そういう訳で、今日もヒメネスは、バガブーを連れて艦内を自由に歩き回っている。廊下で擦れ違ったのは機動班のクルーばかりで、ほかのクルーたちよりも悪魔に親しんでいる彼らは、概ねヒメネスの考え方に好意的、且つ、共感的だ。 
 よう、バガブー、などと声をかけ、頭を撫でたりもしてくれる。バガブー自身も優しくされるのに満更ではないようで、黒い尻尾を振りながら、心地好さそうに触れられていた。 



 そんな「社会見学」という肩書きを付けた艦内散歩も、そろそろ終わりに近付いた頃、ヒメネスは狭い廊下の向こうに、東洋人のクルーを見つけた。 
 恐らくミッションログでも確認しながら歩いているのだろう、腕に備えたPCを見ながら、こちらに気が付くこともなく、通り過ぎるところだったので、軽い調子で声をかける。 
「よ」 
 気付いた男は、ヒトナリだった。持ち上げられた視線がまずはヒメネスの顔に注がれると、次いでバガブーに留まって、僅かな当惑を滲ませる。 
「お前、また」 
 曇ったところで、能面は、やはり能面だ。 
「ゼレーニンに見られたらどうする」 
「ごめんなさいとでも言っとくさ」 
「何かあったら責任を問われるのはお前だぞ」 
「二度としませんも付けておくかな」 
「まったく……」 
 眉を寄せ、嘆息するが、それ以上は口にしない。だからヒトナリは「うるさいの」の構成員には入らないのだ。そもそもヒトナリはヒメネスの次にバガブーを知る人物であり、バガブーが無害であることは、よく理解してくれている。 
「バッガ?」 
 自分が話題に上っていることを何となく覚ったのか、バガブーが小さく首を傾げて、ヒトナリの顔を下から覗いた。そして、元気付けるかのように、一声、大きく発する。 
「ヒトナリ!」 
 いつも変わらない能面を、一瞬、驚きの色が過った。珍しいものを見た嬉しさで、にやつきながら肩に凭れる。 
「ブー? ヒト、ナリ?」 
「ヒメネス、お前、俺の名前まで教えたのか」 
「お前だけが一方的に知ってるってのも不公平だろ。それよりちゃんと応えてやれよ、こいつが不安がってるだろうが」 
「ああ、悪かったな。そうだ、バガブー」 
「ヒトナリ?」 
「そう、ヒトナリだ」 
「ブー!」 



 間違っていないと解ったらしいバガブーが、尻尾を左右に振る。その仕草に目を細めると、ヒトナリはスーツのポケットから、チャクラドロップを取り出した。見上げるバガブーの目の前で、一つを口に入れ、一つを差し出す。 
「バッガ?」 
「ドロップだ」 
「ドロッ……ブー?」 
「一気に不味そうなものになったな……ドロップだ。ドロップ。食べてみろ」 
「バー」 
 かぱんと開いた口の中に、ヒトナリがドロップを放り込む。噛み合わせの良くない口がしばらくもちゃもちゃと音を鳴らすと、やがて揺れていた羽根が止まり、黒い尻尾が真っ直ぐ伸びた。 
「バッガ!」 
「美味いか」 
「バガッ! ブー! ヒトナリ!」 
「甘い、と言う」 
「スィ?」 
「スイートだ」 
「スイッ!」 
 どうやら味も言葉の響きも相当気に入ったらしい。あまり品のない音を立てながらドロップを舐めるバガブーは、ヒトナリの周りをうろうろ回り、何度も「スイッ」を繰り返す。 
「理解が速いな」 
「マスターがいいのさ」 
「コミュニケーション能力はマスターより高そうだ」 
「言いやがったな、この野郎……」 
「あまり汚い言葉を遣わない方がいいんじゃないのか、マスター」 
「ファッ? ジャッ?」 
「どちらも覚えなくていい」 
「スイッ!」 
「そうだな、それにしておけ」 
 まったく、こいつの悪魔扱いの巧妙さには、頭が下がる。 
 「スイッ」に飽きたバガブーは、ドロップに集中したようだ。その場に胡坐で座り込み、くっちゃくっちゃと口を鳴らす。たまに涎を垂らしては手の甲で拭う姿を見ながら、ヒメネスはヒトナリに寄りかかり、なあ、と甘えて囁いた。 



「で?」 
「ん?」 
「俺にはないのかよ」 
「何が悲しくて貴重なチャクラドロップをお前にやらなきゃならない」 
「ケチくさいことを言うなよ、ヒトナリ。こちとらフォルマが不作でな、ここんとこアーヴィンに嫌われてるんだ」 
「そうか」 
 くるりと踵を返したヒトナリを再び反転させる。 
「何をする」 
「いいだろうが、十個くらい!」 
「十個単位で要求するつもりの時点でやる気が失せる」 
「心の狭い男だな!」 
「広いと言った覚えはない」 
「悪魔の依頼は片っ端から請けてるだろうが!」 
「報酬あっての話だ」 
「お前は仲間に金品を要求する気か!?」 
「ヒメネス、いいから落ち着いて自分の胸に手を当てろ」 
「フレン!」 
 言い争いは蚊帳の外から入った声で中断した。 
 視線を下げれば、ドロップを食べ終えたらしいバガブーが、どことなく楽しそうな顔で、再び「フレン」と声を発する。 
「フレン! ヒメネス! ヒトナリ!」 
「ばッ、おま……!」 
 思わず緩んだ手から脱けると、ヒトナリが床に膝を突いた。目線の合ったバガブーが、嬉しい様子で小さく羽ばたく。 



「フレン……フレンドか?」 
「バッガ! フレン!」 
「ヒメネスはお前に俺をフレンドだと教えてるのか」 
「ヒトナリ!」 
「そうか」 
 立ち上がりながら、にやりと、……多分、この艦にいる誰に言っても信じてはもらえない顔をして、ヒトナリは口の端を持ち上げ、ひどく凄惨な笑みを作った。 
「気が変わった。手を出せ、ヒメネス」 
 言うが早いか手を引き出され、ドロップを山盛り載せられる。 
「フレンドの頼みなら聞き入れるのに吝かじゃない」 
「バッガ! ブー!」 
「無駄遣いするなよ、フレンド」 
「フレン!」 
「じゃ、またあとでな、フレンド」 
「フレンッ!」 
「ところで、フレンド」 
「フレ」 
「ぃやかましいわあああッ!」 
 やはりと言うか、怒号にびくりとしたのは、バガブーだけだった。 
 こちらの紅潮した顔をたっぷりと観察した上で、ふっ、と思わせぶりに笑い、ヒトナリはゆっくりと背を向ける。そして、ひらひらと片手を振って、悠然と歩き去っていった。 



 治まらないのはヒメネスの羞恥から来る焦りである。確かに、ヒトナリは何者なのかと知りたがっていたバガブーに、適当な答えが見つからず、友人であると教えはしたが、まさか本人を目の前にして暴露されるとは思わなかった。 
 まずい。非常にまずい事態だ。あの隠れサディスト、もとい、特に隠れてないサディストは、これから事あるごとにさっきのネタを持ち出してくるだろう。 
「あ……ッの、クソ野郎!」 
「ヒメネス! ファッ、ノー! ジャッ、ノー! スイッ!」 
「誰がスイートかッ! いいか、バガブー! 今後は人前でフレンドもスイートも使用禁止だッ! 特にあいつの前では!」 
「ヒトナリ?」 
「そうだ、ヒトナリだッ!」 
 ヒトナリの名は「仁成」と書き、慈愛の心を持つ者にという意味が込められているらしい。 
 残念ながら両親の願いは叶わなかったようだ。あの男は鬼畜である。それも対自分限定の。そんなののどこが「仁成」か。 
 まだ熱い頬を押さえながら、首を傾げているバガブーを、強引にデモニカの中へと戻す。 
 うっかり艦の最後尾までそぞろ歩いて来てしまったため、ここから、ヒメネスに宛がわれている部屋までは、結構な距離がある。 
 そこまで辿り着くのが早いか、顔に上った血が下りるのが早いか、誰かに出くわして顔の赤さを指摘されるのが早いかは、今のところ、アーサーにさえ予測できないことだった。 



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 | |                | | 
 | | □ STOP.       | | 
 | |                | |           ∧_∧ この間にも地球はガンガン滅んでいってるのであった 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __ 
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追記: 
・レスくれた姐さんたちありがとう 
・板の中の人たち超乙 
・鯖落ち中は異様に筆が進みました 
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