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47-104 のバックアップ(No.1)


生 白ぬこ

白→紺にゃんこ?171っぽく…。
まだWβCからの時差が抜けてないらしい7。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

まだ、深く眠れない。
帰国して数日経ったのに、また開幕も近いのに、全く困ったことだと思う。
一度寝付くには寝付いたのだけれど、1時間も経たないうちに目が覚めた。
そしてそれからはまんじりとも出来ず、薄暗い壁のはじを眺めながら、久利山の寝息を聞いていた。
あまりにも規則正しい寝息が聞こえるので、最初はそのまま眠れるかと思った。
けれど何事も、そうそう上手くはいかない。
他人の寝息が、だんだんめんどくさくなってくる。
外を走る車の音が、何故かいらいらしてくる。
経験上、眠れないからとそういう時に羊を数えるのも、必死に悩むのも逆効果と知っている。
結局は、だらだら眠気が来るまで夜をやり過ごすしかないのだ。時々寝返りを打ちながら。
けれど隣に人が居ると、何度も寝返りを打つのもどうしたものかと、何となく気を遣ってしまう。
起こすのは悪いし、かと言って男二人でじっとしているのには、ベッドの上は流石に狭くて肩がこる。

形岡はゆっくりそこを抜け出して、足音を忍ばせながらリビングへ戻る。
小さな明かりと音量を絞ったテレビをつけて、出来るだけどうでもいい番組にチャンネルを合わせた。
「…ふ、っしゅ」
鼻が軽く詰まる。空気はしんと静かで、まだ冷える。
温もっていた体から、交じり合っていた体温が消えていく。花粉症もあり、鼻のとおりは良くはない。
冷蔵庫から水を取り出して、とりあえずソファに座って、クッションを抱いてみた。
テレビではニコニコ笑うキャスターが、こんなにもよく落ちる洗剤、の宣伝をやっている。
油汚れもソースも醤油の染みも、ほらこんなにもと。
ヘェすげぇな、と一応返事をしておく。
しかしそんなによく落ちる洗剤なら、ニーズにあった時間に宣伝すればいいものを。午前3時だぞ。
多分まっとうな主婦の皆さんは、この時間にはベッドの中だ。
水を飲んで、あー、と小さく呟いてみた。抱きしめたクッションに顔を埋めて、ぶつぶつ言ってみる。
体は疲れているのに、頭のどこかがくっきりしてしまった。
「あーあ」
自分の声が水面下のように聞こえた。
眠れない。
「…やっさん?何見てんの?」
「わっ」
不意に背後から声がした。

びっくりして、息を止めて振り向くと、眠たそうな顔で髪を掻く久利山が。
「あ…悪り、起こしたか?」
「んー、俺ものど渇いた」
言うと久利山はキッチンのほうで、バタンと冷蔵庫を開けた。
本当に眠そうに、億劫に、ミネラルウォーターのペットボトルを一気飲みする。
テレビでは相変わらず、キャスターが色んな物の油染みを抜くのに忙しそうだった。
「…何、通販?深夜番組?」
「そう」
「買う気なん?」
「まさか」
「やっさんらしいけどな。洗剤欲しがるて」
ぱたぱたとフローリングを歩く足音。笑う声が近い、と思った瞬間、ソファの後ろから腕が伸びてくる。
形岡の首に鼻を埋めて、久利山がぐりぐり頭をこすり付けてきた。
「どしたん。寝られへんの?」
こもった声に、形岡はそのスウェットの腕をぽんぽんと叩いて応える。心持ち背後に体重をかける。
「あー、まだ時差ボケ」
「疲れてるって言うてたのに」
「そーなんだけどなー、一回うつらうつらしたら、何でか目が覚めるんだよ」
困ったなあ。明日はちゃんと起きるつもりだったんだけど、形岡は言うが久利山は黙っている。
鼻をかるくすすると、またくしゃみが出た。
「…何や、そうか」
「久利?」
「…あー」

何故だかため息のように息を吐いて、改めて久利山の腕が強く絡み付いてきた。
離すまいとでもいう仕草だ。
「びっくりした…」
ぴったりあたる体温、耳の感触、髪がくすぐったい。構わず寝ろよと言おうとしたとき、久利山が呟く。
「また、おらんくなったんかと」
「…」
何だそれ。そう言ったつもりだった。
テレビがどっと沸く。今回は特別価格で、何とこんなおまけまで、とキャスターが破顔している。
それに応える声、声、笑い。そしてコマーシャルソング。
久利山は、一度寝たら早々起きない。それはよく知っていた。
いつだって、昔からそうだった。キャンプのときも、遠征先ででも。
絡む腕が、形岡の肩を掴む手が、何かを求めるようにうねるように、うごめく。
聞こえるのはコマーシャルソング。
そして、さっきの寝息の具合を思い出していた。
「…なあ久利」
「ん」
「しよう、か」
その指に、形岡は遊ぶように触れた。ほんの少し、だけ。

「…は?」
そうとしか口に出来なかったんだ。
しかし久利山の食いつきは悪かった。
場違いだとでも言いたげな不機嫌そうな声に、思わず口ごもる。
ヤバい、と自分の言ったことに頭の中が熱くなる。
「や、…その、…えっと」
「やっさんさ、とりあえず何かスポーツ的に考えてへん?」
「んん?」
「一発やってうまいこと疲れて、そんでぐっすりとか計画してへん?」
「…あ、バレた?」
「バレるわ!何やもう、ムードもへったくれもない人やなあ…っ!」
ぐぐぐと、腕の使い方が締め技に変わる。苦しい、ごめん、形岡は腕を叩く。
あんなに眠っていたのに、お前の目がそんなことで覚めるなんてと、思ったんだ。
もしかしたらそんな風に、俺のいない間何度も目を覚ましていたんじゃないかとか。
でもそれを、どうしてか口に出来なかったんだ。
そうとしか、言えなかったんだ。
ああもう、全く、ほんまにとぶつぶつ久利山は呟いている。
「…協力する」
そしてぼつりと、怒ったみたいに言う。

「協力するから」
「は?」
「ちゃんと寝て、ちゃんと起きて欲しいし」
「…ん、それって?」
「早く帰ってきて欲しい」
せわしなくまた、彼の額の辺りが頚と肩にぐりぐり押し付けられる。
こちらはソファの背もたれに、思い切りひきつけられる格好だ。柔らかい皮と、きつい筋肉に捕まる。
「その時差」
ブツ、と音がした。
見ればテレビの画面は、砂嵐に変わっていた。
「まだあんたが、あっちにいるみたいで嫌や」
誰も何も言わなかった。
肩岡は黙っていたし、久利山も黙っていた。もちろんテレビもざあざあと、雑音で震えるだけ。
白っぽい画面を見つめていたら、目の奥がちりちりした。ああ、やっぱり眠くない。
早く帰りたいよ。お前が引き戻してくれ。
「…じゃ、ベッドで」
「ん」
って、なーんちゃって。
さらさら髪をなでてやると、久利山はやっと腕を緩めた。
こちらの腕を引っ張るようにして、行くよと肩岡を立たせる。

指の感覚だけで引っ張る。顔を見せないで、背中だけ見せる。
もしかして照れてるのかとか、そう思ったら何だか笑えた。
「それに、こういうのは」
「こういうの?」
「…ひとりやったらできひんことやしね」
「お前、一人でやってたの?…って、痛ッてェ!」
面白かったのでふと言ったら、こっちが先輩なのに容赦なく殴られた。
ぐいぐい引っ張る力は変わらないくせに、器用な奴だ。
全く、ムードもへったくれもないのはどっちだ。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

昨日のコンビネーションを見て、さらにもうすぐ始まるのでwktkしてるんだぜ…

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