Top/S-120

マホウツカイ×オニさん

AA入れるとずれるんで略します。
(・∀・)<日曜朝コラボ(マホウツカイ×オニさん)四回目だモナ
(・∀・)<マ/ジsideキター!!
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俺はチイニィと二人でマホウ部屋にいた。
いつもみたいに馬鹿騒ぎするわけでもなく、結構大人しく本を読んだりノート
に公式を書き写したり。
もうすぐ中間テストが近いし、ただでさえ出動多くなってるから時間がなかな
かとれなくて。
そういや最近、伊舞樹さんとも連絡が取れないもんな。
いそがしくってメールどころじゃなくなってるから。
この前は馬と一緒にマホウ陣のひずみに閉じこめられて、今日も今日で姉ちゃん
がバソキュリアに操られて偉い目にあっちまった。
俺がゆっくり出来る時間と言えば、家にいるか、学校に通っている間くらいで。
だけど落ち込んでなんていられねぇ!俺や兄ちゃん、姉ちゃんも正義のマホウツカイ
としてあいつらを…
母さんの仇であるあいつらを絶対に許しちゃおけねぇんだ!
とは言っても……

「はぁーせつないわねぇ。引き離された二人の愛ってやつぅ?」
「げ!?」

姉ちゃん、なんでいるんだよ!?

「な……姉ちゃん?何で…それ……」
「ん?何のこと?」
「引き離された何とかって……」
「これ!この前蜂花、映画見に行ったから!「マヨナカの日々さん伊舞さん」ってい
うやつ!」
「何だ、映画か…」

その時、マホウ部屋で薬の調合に関して調べていたチイニイが怒鳴りながらツッコん
だ。

「蜂ねえ、マジモードになったんじゃねぇのかよ!」
「あ!鍔狭ちゃん……え、と!これはねぇ…千円引きのチケットがあったから
勿体ないなーって!もうしないから、ね?」
「全く……」

俺とチイニイは顔を見合わせて笑っていた。
マジに決意してマジモードになった蜂花姉ちゃんだけど、やっぱりちょっとくら
い呑気な方が姉ちゃんらしいし。
それはそうと……俺…
やっぱり、伊舞樹さんに会いたいよ。

(BGM:マ/ジOP)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
[恋にキク~ジソガ・マジーロ~]

勉強終わってから俺は、商店街のスーパーの前に来ていた。
本当はそんな気分じゃないんだけどなぁ。

「何でチイニイと一緒に買い物なんだよぉ」
「宇羅ねぇの頼みなんだからしょうがねぇだろ。財布の管理は全部しきってん
だからよ。大体お前………おい、どうしたよ?」

俺、チイニィの声も届かなかったはずだよ、だって……
スーパーの前に、いるんだから。

「伊舞樹さん!」

俺の声に気付いてくれたのか、振り返った伊舞樹さんは、すごく嬉しそうな笑
顔だった。

「繪!」

この瞬間だけは、俺も伊舞樹さんもお互いのことしか頭になくって、つい走り
寄った。
一歩間違えりゃそのまんまキスでも……って流石にそこまではしないか。

「伊舞樹さんごめん、なかなか連絡できなくって」
「謝るのは僕の方だよ。休み取れないから、繪が寂しがってるんじゃないかっ
て…」

申し訳なさそうな顔の伊舞樹さんに、俺は胸が痛んだ。
やっぱ俺、伊舞樹さんに気を遣わせちゃってるんだな……情けねぇ。
それにしたって、目立つ長身で、グレーのトレーニングウェア姿も妙に似合っ
てる。
それに相変わらず美人だよなぁ……

「伊舞樹…」
「おい繪、誰だよ?」

言われて初めて気付いた。
俺も伊舞樹さんも自分とこの知り合いほったらかしだったから。
伊舞樹さんの知り合いらしい、ちょっとガタイの良い兄ちゃん。
この人が日々樹さんかぁ…伊舞樹さんとは全然違うな。
慌ててそれぞれに説明はした訳だけど…流石に伊舞樹さんとの関係は伏せた。
(伊舞樹さんの弟子だっていう晶は…まぁ、説明しなくても解るもんな)

「へぇ、甘味処の鼾さんねぇ…」
「鼾じゃなくて伊舞樹です。こちらの日々樹さんは居候で、この子は…」
「甘味処でアルバイトをしている奄美晶です。伊舞樹さんは私の先輩で…」
「ふうん?」

う…一番誤魔化しが気かねぇんだよな、チイニイは。
何かじろじろ伊舞樹さんのこと睨んでるし。
その時、日々樹さんの意外な助け船が入った。

「あー、続きは立華でゆっくりお茶飲みながら話しようか?ここで立ち話も何
だからな?」

妙に人懐っこそうな笑顔の日々樹さんに、渋々頷くチイニイ。
ん?
何かチイニィの様子が変だけど気のせいかな?
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暫く気まずい空気が流れる立華店内。
吉備団子食べながら俺とチイニイは向かい合わせで、伊舞樹さん達と一緒に座って
いた。
晶は伊舞樹さんに促されて店の奥に引っ込んでいる。

「繪、ちょっと」
「ん?」
「一から説明しなきゃいけないからさ、こっちに…」
「あ、そっか…」

伊舞樹さんに促されて俺は、伊舞樹さんの隣に座って、入れ替わりに日々樹さ
んがチイニィの隣に座った。
こういう時、伊舞樹さんが一緒だと心強いんだけど…相手が相手だからなぁ。
呑気な蜂花姉ちゃんとか、単純な真木斗兄ちゃんなら何とかなりそうだけど、チイネェやチイニイとなると…誤魔化しきかねぇし。
全部洗いざらい話すしかねぇかな。

「お兄さんの鍔狭さん、ですよね?繪君からお話は伺ってます」
「チイニィ、あの……俺達がマホウツカイだって事、伊舞樹さん知ってるから」
「何ぃっ!?」

チイニィが身を乗り出そうとした瞬間、日々樹さんが肩を押さえて宥めた。

「まま、そう怒るなって。繪君だっけ?彼も俺達がオニだって事知ってるからさ。
おあいこ、おあいこ」
「お…」
「オーニさんこちら、のオニとはちょっと違うんだけどさ、まぁ…俺が言うのも何
だけど、オニだろうがマホウツカイだろうが?まぁ何にせよ伊舞樹は結構いい奴だか
ら。そんな伊舞樹とつきあってんだからさ、繪君も結構いい趣味してるよ」
「んなの…わかるかよ!だいたい今日初めてあって、付き合ってますなんてい
きなりすぎだろうが!」
「そうだよなぁ。ま、今日こうやって初めてあったわけだしさ。これからこう
やって仲間ぐるみの付き合いを重ねれば、人となりって言うのが少しずつ解っ
てくるだろうし!悪かないよな?」
「ったく…」

日々樹さんのオープンすぎる性格と人なつっこさに、流石のチイニイもついていけ
なかったなこりゃ。
つか、日々樹さんってチイニイの苦手なタイプ?

(語り:尾津鍔狭)
暫く話聞いてたけど、訳わかんねぇし付いて行けねぇし、家帰ってあいつのこ
と説明できる自信もねぇ。
何だよオニって、何だよ真科亡って。
大体何でそんな奴と、寄りによって知り合いになんかなったんだよ。

「馬鹿馬鹿しい、俺先に帰るからな」
「チイニィ!?」
「ついていけっかよ!お前、あんまり遅くならないようにな」

俺は、ここにいたくなかった。
何でだ?さっきの話が付いて行けねぇのは解ってる。
だけどそれだけじゃなかった。
離れたくてしょうがなかったんだ。
忘れてたよ。
ガキの頃に遠足で山行って…まよっちまって。
ずっと独りぼっちで寂しくて泣きたかった。
だけど…あの声と一緒だったんだ、日々樹さんの声。
忘れようとしていた気持ちが少しずつ、俺の中で雷のように駆けめぐっている。
差し伸べられた力強い腕に笑顔、見たこともなかった父さんの面影を強く感じ
た人が…俺の前にいる。
そう思った瞬間、俺は気持ちを否定したくて、その場から逃げたかった。
矛盾してるよな。
戦いでは逃げちゃいけないって蜂姉に言ってた癖に。

「鍔狭君」

人気のない神社の前、俺はあの声に呼び止められた。

「大きくなったな、少年」

……覚えてたのか?

「こんな形でさ、また会うとは思わなかったよ。それとも…あれかな、やっぱ
り場所が場所だからさ、俺のこと忘れ……」
「忘れられるわけねぇだろ!あんたがずっと好きで好きでしょうがなかったん
だよ!」

否定し続けていた思いが、堰を切って溢れ出していた。
もう留めることも出来ずに俺はただ、気持ちを全部ぶちまけていた。
何でかよく解らないけど、ぶちまけると力が抜けて落ち着くような気がした。
そうだよな、ムコウはずっと穏やかな表情で俺の顔をじっと見て、俺の言葉に
耳傾けてるだけなんだから。
だけど、全部言い終わった瞬間、頭ん中が冷えきっちまった。
そして俺自身、とんでもない愛の告白とか言う奴をぶちまけたことに恥ずかし
くなった。
相手の顔も見られなくなって、俺はそのまま神社を出ようとした。
だけど俺の腕は、日々樹さんの手にがっちり掴まれていた。

「なんだよ、離せよ!手ぇ…」
「悪かったな」

優しい笑顔と落ち着いた声で、日々樹さんは言った。
その笑顔を見ているだけで、俺の中で余計な力が抜けていくのを感じた。

「何であんたが謝るんだよ…」
「んと…まあ、よく解らないが、いろいろ待たせ過ぎちゃったところもあるし」
「馬鹿か…」

俺は、日々樹さんの側にいるだけで満たされたような心地がした。
今までこんな事無かった。
誰かを好きになることを、俺はどこかで怖がっていたのかも知れない。
暫くぼんやりと突っ立っていた時、マージフォンが鳴った。
その音を聞いた瞬間、俺は現実に引き戻され日々樹さんの手を振り払った。

「俺にはそんな余裕ないんだ」

宇羅姉の切迫した声。あいつらが、また街に現れたんだ。
俺は行かなきゃならないんだ、自分のことばっか考えてられない。
俺には必要としている人がたくさんいる。
だから…

「店さ、結構暇だからいつでも来い」

俺の後ろで日々樹さんの声が聞こえた。
だけどその言葉は、俺にとってすごく温かい声と重なっていた。
俺は振り向かなかった。
だけど俺は、変な話だけど日々樹さんの言葉に<勇気>を貰ったような気がして
その勇気を胸に抱いたまま、今いるべき場所……戦いへ向かっていった。
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(BGM:マ/ジED)
立華にて。

もうその気になっている日々樹さんと、付き合い始めて二ヶ月目の伊舞樹さん
の会話。

伊舞樹「繪は錬成術だけど、鍔狭君は薬品調合が得意だそうですよ」
日々樹「いろんな薬が作れるって事だよなぁ。じゃ、あれはどうだ?」
伊舞樹「あれって、何ですか?」
日々樹「女悦丸とか長命丸とか巴戟天は…」
伊舞樹「それって……」
日々樹「お前も、錬成術でアレ作って貰ったんだろ?頭が回転する兜頭だっけ?」
伊舞樹「お互いに見てたんですね…おじさんの、四つ目屋秘蔵コレクション」
伊知郎「ん?何か言ったか?」

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□ STOP
今回日々樹さんメインになってしまいました。伊舞樹さんの出番少ないです。
今後は
・赤色のマホウツカイ×風のオニさん
・黄色のマホウツカイ×鍛えてるオニさん
になりそうです(マジもオニさんも大好きなので)
あと、濡れ場なくってすいません。


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