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ウォーターボーイズスペシャル 賢作×田中

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                    |  ドラマスレのおかげで萌えますた。水男sp
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 検索×棚化だよ。 
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧  
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )  
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
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結局、声をかけるタイミングをすっかり逃したまましっかりと一部始終を見届けてしまった。
通話の終わった携帯を少し満足げに見つめて安堵の表情を浮かべる棚化とは逆に
真横からその様子を見ていた検索の眉はだんだんとしかめられる。
「・・・・・・『キョウコさん』ねぇ・・・・・・」
「うぉっ!!検索!?お前、いつからソコに・・・!!」
急に窓から声を掛けられてひどく驚く棚化の机の上から検索は写真を取り上げた。
「ふぅーん・・・」この人がねぇ・・・。と益々おもしろくなさげに呟く。
プライバシーなんて言葉を聞いてやるつもりはない。

大体棚化だって悪いのだ。
プレハブ部屋の窓は開け放ったままだったし。いつものようにそこから顔を出した検索にも気付かず
電話をし始めたのだから。
棚化が鈍感なのか俺の存在が薄いのか・・・。
電話相手と棚化の関係が想像できないほど幼くはないつもりだが
自分がいることを忘れられてしまうほどの相手をつい悪く言ってやりたくなるのは
やはり子供であることの証拠だろうか。
説教を始めそうな勢いの棚化に写真をつき返してやると、検索は不機嫌を隠さないまま
「なぁ」と棚化に詰め寄った。
「『待ってます』とか真剣に言っちゃってさぁ、ホントにこんな島まで来てくれんのかよ彼女」
「・・・お前・・・全部聞いてたのかよ・・・」
落胆して顔を覆う棚化にイライラが募る。からかいたいわけではないのに。
「だいたいさぁ、棚化ちゃん女に夢見すぎなんじゃない?
さっきの電話もそうだけどさぁ、ウチの姉ちゃんにまでバカ丁寧に話しかけてるみたいだけど、
ああ見えて乱暴なとこあるし口も悪いからムカつくし。女ってのは普段猫かぶってるとしか思えないけどね」

「あのなぁ・・・」と言い返そうとする棚化の溜息が聞こえる度、先を聞きたくなくて検索は必死に言葉を続けた。
自分もちゃんとかまって欲しい、と思う気持ちはまるで駄々をこねる子供のようだ。
気付けば悪口の矛先は棚化にまで向かっていた。
「フツー彼女相手に敬語とか使うかよ。もうちょっと男らしくしないとさぁ・・・」
堅すぎるお付き合いだなぁ、と続けようとした時、ふと何気ない疑問が浮き上がって
瞬間、検索は口からそのままを滑らせていた。

「・・・棚化ちゃんは彼女とどこまでシタことあんの?」
「・・・・・・は!?」
「や、なんかすっげぇ健全なお付き合いって感じだなぁって思ってさ。で、どうなの?」
途端、言葉を詰まらせて固まった棚化は信じられないものを見るような目で検索を凝視した。
「ね、コーチっ。チューくらいはしちゃったんですかー?」
なんとはなしに口にした言葉だったが、だいぶ効果的だったらしい。
気を引けたことにすら嬉しくなって窓から伸びあがって返事をねだると、
無言で棚化に窓を閉められそうになって慌てて引き止めた。
「ちょっ!いきなり閉めんなよ、危ないなぁ」
「君は、そんなことを聞くためにわざわざ来たのか?だったら、話している暇はない。
僕はもう荷物をまとめるんだ。君はもう寝ろ」
「ある!あるよ!ちゃんと用があって来たんだってば!!」

相当気に障る話題だったのか、撥ね付ける言葉も窓を閉じようとする力も大分キツく
しばらく窓をつかみあっての押し問答状態だった。
検索の指を挟んででも閉める勢いのあった棚化とのやりとりで
ようやく窓から手を離す時にはお互いが肩で息をしていた。

「渡すものあって、来たんだよ・・・」
最初の電話劇ですっかり忘れそうになっていた。
足元に置いた紙袋から取り出したものを検索は棚化に手渡した。
夏らしい島の花柄が小さくちりばめられた生地。淡い色の涼しげなそれを
棚化が広げると、ぴったりと似合いそうなシャツがあらわれた。
「これ・・・、お前が作ったのか?」
「おうよ」
棚化ちゃん花柄スキでしょ?と顔を覗きこむと、シャツを見る目が柔らかくて嬉しくなった。
調子に乗るならいまかもしれない。
今度は閉められないうちに、と一気に体を窓枠に半分以上乗り出すと、素早く棚化の頬に唇を落とす。
数瞬遅れて振り向いた棚化は頬をおさえたまま、またしても固まってしまっていた。
「今・・・何した・・・・・・」
「製作料だよ、セーサクリョー」
恐る恐る、といった調子で聞く棚化の反応がおもしろくて検索は満足げに笑むと
これからの目標になる場所に、そっと指を伸ばして触れた。

「次、渡す時はもっとすっげぇカッコイイの作るからさ、そんときの製作料はここね」
「・・・言っておくが僕は君と付き合う気はないぞ」
唇に指を押し当てられたのをどける棚化の表情も言葉も、どうにか、という様子で苦しそうにだった。
頬はごしごしと痛いほどこすられたせいか薄赤く染まっていて検索は笑う。
「まーなんでもいいけど俺にファーストキス奪われんのヤだったら付き合ってる人と済ませときなよね」
途端、忌々しげに棚化が足を踏み鳴らしたのを、
検索は「照れるなよー」とおもしろがるのをやめられなかった。
今はまだ未熟な子供だけれど、実力がついたら。
本音を冗談で隠すようなことはしない覚悟でいる。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) シリスボミ、と。
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