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セックスは本能/キスは理性。

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                    |  ナマモノなので伏せ
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  ダンサー×ツッコミ [越境]
 | |                | |            \
 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 同カプに会ったことナイ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
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真悟はシャワーを浴びて出てきたかと思えばロクに頭も拭かないうちに冷蔵庫に直行した。
その手には一本の缶ビール。アルコールには激弱なくせに。
誰かさんの影響? 喉元まで出かかった言葉を飲み込んで代わりに真悟を呼び寄せる。
「こっち来いよ」
「なん? 椿くん半分こしよな」
ぽたぽたぽたぽた水滴が落ちているのにどうも我慢できなくて真悟を隣に座らせるとバカでっかいタオルで髪の毛を拭く。
髪短くなったなー。最近切ったばかりの真悟はなんだか若返って、初めて出会った頃みたいな顔をしている。
「前見えへんしビール飲めへんよ」
口を尖らすな。お前は子供か!
口ではぶーぶー言いながらも無抵抗なのをいいことに曝け出されたうなじにキスをする。
仄かに香るボディーソープの匂い。同じ匂いってなんか、えっちぃと思う。
しっとりした肌をキツク吸い上げると痕がつく。
「こそばゆい」
身をよじる真悟の表情が楽しそうだったから俺も調子に乗ってうなじに唇をつけたまま「なにが~?」とか喋る。
これってやられるとくすぐったいんだよな。わかっててやる俺も俺だけど。
じゃれあいの延長みたいなキスを繰り返しながら真悟を押し倒す。
「つばさくん」
「なーにー?」
「どうせするんやったらここにしぃや」
どこか甘えるような口調で自分の唇をトントンと人差し指で指し示してくる。
「べろちゅーでもイイ?」
「好きにしぃや」

悪戯っぽく笑ってぎゅっと目を閉じた真悟の震える睫毛を見ていたら、唐突に昔付き合っていた恋人と交わした会話を思い出した。

「娼婦のキスの話、知ってる?」
「ショウフノキス?」
一瞬字が思い浮かばなくてオウム返しで聞き返すと彼女はこくんと頷く。
「そう。どんなにエッチをしても本当に好きな人以外にはキスしないんだって」
「へー。でもなんで?」
「身体は売ってもココロは売らないって象徴らしいよ」
ロマンチックだよね。どこかウットリしたように言う彼女にキスをすると彼女は嬉しそうに笑う。
「大丈夫。私はつばきとだけだよ」

今では顔も思い出せないのに、薄いピンクのリップが塗られた形の良い唇だけは覚えている。

「椿くん?」
いつまでも降りてこない唇に焦れたのか不審に思ったのか真悟の瞼がゆっくり開く。
少し潤んだ目もほんのり色付いた目許も微かに上気した頬も真悟をいつもの3倍増しで美人さんに仕立てあげているというのに。
「真悟はさ、後悔してない?」
「なにを?」
「俺と浮気してること」
「……おかしなこと言うなぁ。誘ったんは椿くんのほうやん?」
真悟はおっとりと笑う。
押し倒されている奴の笑顔じゃないんだよな。余裕保ちすぎで罪悪感無さ過ぎ。
思わず溜め息。今ので肺の中の空気全部吐き出しちゃったんじゃない? マジで。
「でもそれに乗ったのは真悟だよ」
責任逃れの上手な彼に諭すように言うと真悟は「そうやなぁ」なんて間延びした声で言う。
……凄ぇ脱力した。いやさ、分かってないような顔して本当は分かっていること知ってるよ?
そしてこれが真悟の作戦(意識的・無意識的領域でのことなのかは知らないけど)であり狡さであることも分かってる。
分かっているんだけど、それでも結局騙されて流される自分がここにいる。
「ほな、お互い同意の上での浮気ってことで」
真悟が下から腕を伸ばして首にまわし、ぎゅっとしがみ付いて来る。
しばらく逢わないうちに少し痩せたみたい。
好きな奴を押し倒している最中だというのになんでこんなに冷静になってんだろ。馬鹿みたいだ。
「一緒に気持ち良くなろうな」
耳元にちゅっと軽く触れるだけのキスを仕掛けてくる真悟に、ごちゃごちゃ考えているのがアホらしくなって中断していた行為の続きをすることにした。
爪先から指先まで全身くまなくキス。
わざと音を立て真悟に見せ付けるように指を口に含んでしゃぶり、乳首を舐りあげ、吸いあげるたびにビクビク撓るカラダに噛み痕をつける。
目を潤ませ唇からはひっきりなしに甘い嗚咽を漏らす真悟に同調するように思考もカラダも熱くなっていく昂ぶっていく蕩けていく。
小難しい理屈も考えなければならないことも知りたくないものも全部このまま真悟の中で溶けちゃえたら楽だろうな、
なんて投げやりなことを考えた自分が馬鹿らしいやら可笑しいやら本当にワケわかんねぇ。
開放に向かってひたすら動き続けるうちにスパークした。

「つばきくん」
「なんだよ」
「飲む?」
ご機嫌でビールを差し出してくる真悟。って言うかさ、ヤッた後の会話が開口一番でそれ? 別に何かを期待していたわけじゃないけど本当に「浮気」なんだな。本日二度目の脱力。
「飲むけど冷たいほうがいい。それ、だしっぱだったから温くなってるって」
「そうでもないで?」
真悟がビールをあおるのを(こくりと動く喉を)収まり切らない分が口の端から零れて伝うのを(なんて扇情的な)ぼーっとみつめる。
「ほら椿くんも」
早くも目のふちを赤く染めて(本当に早いよ)ケラケラ笑う真悟から奪うようにしてビールを流し込む。
……室温ビール、マズッ。
「まずいじゃん」
「ほな口直しする?」
酔っ払いの露骨な誘い文句に乗っかりますか。
にこにこと笑う真悟の形の良い唇にそっとキスをした。

セックスは本能/キスは理性。
それならこの恋はどっち?

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 今や、接点薄くてカナスィ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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