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乗り遅れGD

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                    |  今更大河ゴールデンデイズ、ゴエモソ×スケザ萌え。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  CS再放送終了から3ヶ月も経ってるのに…
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本編10話、ルソン島でのエピ捏造、ほんと今更だよ…

籠細工にするための竹を担ぎ、半歩先を歩いていたスケザが、不意に足を止めて振り返る。
こちらは銛を作るために取ってきた細い竹の束を抱えていたゴエモソは、
そのスケザにぶつかりそうになって慌てて足を止めた。
「なんだ。」
「ひと雨きそうだ、急がんと。」
言われて空を見上げると、空は良く晴れていて、雨など降ってきそうにない。
不審げなゴエモソの表情に気づいたスケザは、片手をあげて海の方を指差す。
「あっちだ。」
視線を転じれば、海の方から黒い雲がこちらに向かって流れてくる。
それを認めて頷いたゴエモソに、スケザがどうだとばかりに笑いかける。
「大分荒れてるようだ、急ごう。」
「ああ。」
とは言うものの、お互い抱えた荷物はかなりの重さだ、
駆けるわけにも行かずにとりあえず足を速めた。
「ったく、ゼンジュボウが来てりゃあもう少し楽だったってのに。」
思わず愚痴を漏らしたゴエモソに、スケザが苦笑した。
「仕方あるまい、せっかくノーラが誘ってくれたんだ、断らるのも悪いだろう。」
三人揃って竹を取りに行くところを、ノーラに呼び止められ、木の実を取りに行こうと誘われた。
どうしようかと迷った三人だったが、気をきかせたスケザがゼンジュボウ一人をノーラについていかせたのだ。
あからさまに嬉しそうな表情を見せたノーラに、ゴエモソも不承不承それを承知し、
こうして二人で竹を取りに来ることになったのである。

「それにしても、ゼンジュボウもうまいことやったもんだな。あんな顔して、意外に手が早い。」
「ははっ、そういう事はぬしの方が得意かと思っとったが、先を越されたな。」
「なっ…俺は、異国の女より日本の女が良いだけだ。手を出そうとも思わん。」
からかうような口調で言われ、思わずむきになって答える。
それが可笑しかったのだろう、スケザは楽しげな笑みを浮かべる。
「では、そういう事にしておいてやるか。」
笑いながら言うスケザに、ゴエモソが舌打ちをする。
その合間にも、雨雲は見る見るうちに島に近づき、気づけば頭上はすっかり黒雲に覆われていた。
顔に雨粒が当たり、スケザがふっと空を見上げる、その途端、稲光が辺りを照らした。
「ぅわあっ」
「えっ?」
スケザの叫び声と、竹が地面に落ちる重たい音、雷の轟音が重なる。
たちまち降りだした叩きつけるような雨の中、
ゴエモソは自分の胸元にしがみ付いているスケザを唖然として見下ろしていた。
「…そういえば、ぬしはコレが苦手だったな。」
「す、すまん、足が竦んで…ひゃっ!?」
再び空を走った閃光にスケザはますます強くゴエモソの体に縋りつき、ゴエモソは眉間に皺を寄せて辺りを見回した。
海辺の崖には小さな洞穴がいくつも開いている、それを見つけると、
ゴエモソはスケザの肩を叩いてそちらへ促そうとする。
「おい、スケザ、こっちだ。」
「あ…ああ…」
ゴエモソは、足が竦んで動けないスケザの体を引きずるようにして歩き、二人して洞穴の中に腰を下ろした。
「まったく、ぬしがもたついた所為で、こっちまでびしょ濡れだ。」
「だから、すまんと言っておるだ、うわっ」
本当に雷が苦手らしい、スケザは体を震わせてゴエモソにしがみ付いている。
ゴエモソは呆れ顔でため息をついて、それでも宥めるようにスケザの背を撫でてやる。

外は未だ、強い雨が降り続いている。ゴエモソは外を眺めながら、独り言のようにぽつりと呟いた。
「しかし、何がそれ程恐ろしいもんかねぇ…。」
「…昔、俺の親父が死んだのも、こんな嵐の日だった。」
返事があるとは思っていなかったゴエモソは、驚いた様にスケザを見下ろす。
「稲光と大きな音と、そんな中で、親父は海に沈んでしまったと、そう聞かされて。
 そのとき以来、雷がなると、足元が崩れるような気がしてっ」
洞穴の入口から射す閃光が、暗がりを照らす、その度にスケザは体を硬くした。
「こうやって、どこかに掴まっていないと、そのまま地面が崩れて、落ちていくような気になる。」
そう言ってゴエモソの胸に顔を埋め、腕を強く握り締める。
しっかりと抱きついてくるその温もりに、ゴエモソは小さくため息をついた。
幼い頃に両親を失い、それからずっと一人で生きてきたゴエモソには、
こうして縋りつく場所などなかった。
誰にも頼らず、誰も信じずに、堺にたどり着いてからもずっと一人きりで生きてきた。
スケザに初めて会ったとき、その人の良さに、腹が立った。
誰にでも人懐こく笑いかける、その性格が苛立たしかった。
その素直さが憎かった。
でも本当は、憎いのではなかったのかもしれない。
こうして無防備に誰かに縋りつくことが出来る、そんなスケザが羨ましかったのかもしれない。

ゴエモソは、スケザの背に回した腕に、僅かに力を込めた。
温かな体を、引き寄せるようにしながら腕の中に抱き込む。
それに気づいたスケザが、顔を上げてゴエモソを見上げた。目が合うと、泣き笑いのような表情になる。
「ひょっとして、ぬしも、苦手か?」
「…ぬしが妙な事を言うから、俺まで恐ろしくなってきた。」
ゴエモソは不機嫌そうな表情を作り、小さく答える。そこでまた、轟音が響く。
先程までよりは少し小さくなってきたその音に、スケザは上げていた顔をまた伏せた。
「こうして掴まっとれば、平気じゃ。」
平気、と言う割には体は完全に竦んでいる。
ゼンジュボウとスケザだけが、初めて本当に自分を信じてくれた。
何度も裏切るような真似をしてきた自分を、受け入れてくれた。
そのことは本当に嬉しかったけれど、同時に恐ろしくもあった。
一度手に入れてしまうと、今度は失う事が怖くなる。
抱いていた腕を緩めて、ゴエモソはスケザから顔を背けた。
「掴まったまま、二人揃って落ちるかもしれんぞ。」
吐き捨てるようにぼそりと言うと、雨音が酷く耳についた。
スケザがゆっくりと顔を上げて、ゴエモソを見と、ふと首をかしげた。
襟を引かれ、ゴエモソはスケザの方に向き直る。
視線が合うと、スケザの顔にいつものあの、人懐こい笑みが浮かんだ。
「なに、一人では恐ろしいが、二人ならば心強い。
 ぬしとならば、どこに落ちてもなんとでもなるさ。」
一際強い光が、洞穴の中を照らした。
息を呑んで俯いたスケザの体を、ゴエモソは今度はしっかりと抱きしめる。
もう二度と裏切る事はしないと、密かに心に誓う。
たとえここから、どこへ落ちていこうとも、
この腕の中の温もりを、もう決して捨てることは出来はしないのだと。
そしてもう少し、この嵐が続く事を願いながら、震える体を強く抱きしめた。

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 | | □ STOP.       | |               まだ序盤しか観てないクセに、
 | |                | |           ∧_∧ 妄想ばっかり先走りだよ…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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