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ひどい男

急局朝仁R 田和場×登坂

403-405の攻視点

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

勢いで後輩と寝てしまうなんて、そこら辺 にごろごろと転がっている話だろうが、男同士でとなるとそうはいくまい。
そんな稀有なことをする日が来ようとは全く思っていなかったし、事がすんだ後もいまいち実感はわかないが、
実感はどうあれ起こってしまったことに変わりはない。
酒は飲んでいない。いつも通り登坂が泊まりにきて、肉だらけの飯を食べて…それからどうしてそんな事態になったのか。
セックスのあとの妙に冷静な頭で様々に思案を巡らすが、答えはでない。
いつものタバコがやけに軽く感じて、吸い終わると同時にもう一本に火をつけた。登坂は眠ったらしい。
一度関係を持ってしまえば、その後のため らいはなくなるもので、登坂が自宅に来るたびにそういうことになった。
二日連続で呼んでみたときはさすがに少し困った顔をしていたが、拒まれたことは一度もない。
ただ、「ひどい人ですね、あんたは」とはよく言われた。
いつも鼻で笑って済ませていたが登坂の顔を見ることはできなかった。

ひどいことをしている、とはわかってい る。性欲の捌け口のように扱って、事が終 わるとすぐにタバコ。
それでいい、そうでなければならないと言い訳しつつも、何故だか罪悪感は拭えない。
登坂はいつもこちらに背を向けて眠る。長い髪が枕に落ちかかっていた。
起こさないように頭を撫でて、心のなかでこっそり謝ったことが何度かある。
そうやって頭を撫でたり肌に触れたりする度に、胸の奥に痛いような痒いような感覚が沸き上がる。
この感覚は恋ではなく愛でもない。しかし、ならばなんなのかと聞かれると言葉にすることはできない。
どんな 感情も仕立ての悪い洋服のようでしっくりしない。
登坂もそんなことを聞いてくるよ うな男ではないから、それに甘えて自分の 感情に名前をつけることに俺は怠惰だった。

「ひどい人ですね、あんたは」
何度目かの文句は、登坂の背中から聞こえた。その日は特に無茶をさせた覚えはな かったのに。
だからこそ余計にその言葉 は胸の深いところに突き刺さった。
しばらくなにも言うことができず、ただ黙っていつもよりも不味いタバコを吸った。煙が部屋のなかに満ちていく。まるで 靄のように。
「そうだよ、俺はひどい男だよ」
タバコの煙と共に言葉を吐き出すと、登坂はなにも返さなかった。ただ黙ってなにか 考えているようだった。
それからしばらくして、この関係は終わった。

爛れた関係は終わったが、甲賀部での関係はなにも変わらない。そうあるように気を 付けていたのだから、当たり前だ。
登坂も何事もなかったかのように、騒動屋として日々何かと戦っている。
俺はそれを 煽ったり諌めたりと、何かと忙しく楽しんでいる。
それでもバイクで去っていく登坂の背中を見送り、テールランプの残像も消えた頃 「馬鹿なことをした」と胸のなかで呟くことがある。
何が「馬鹿なこと」なのだろう。
登坂を抱いたことか、それとも「ひどい人」を貫い たことか。あるいはその両方か。
それはいくら考えてもわからない。
ただ、そんなことを思った日のタバコはいやに重くて、半分も吸わないうちに灰皿の上でぐしゃぐしゃに押し潰してしまうのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
3つに収まりました、ナンバリングミス申し訳ありません。

  • 余韻のある文章に引き込まれます。青春だなー! -- 2012-12-13 (木) 00:55:14
  • 原作の雰囲気を残しつつ萌えに昇華してて最高でした中の人?がひどい奴自称してたのを思い出して萌えた -- 2013-02-03 (日) 23:39:43

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