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疑惑

生。某大御所テクノバンド三角関係前提の四弦×太鼓です。全盛期設定。
エ口あり。性格捏造入ります。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

夏も盛りに近づいた。
陽が沈み、いくらか気温は下がったようだが、かと言って涼しいわけでもない。
湿った夜風が顔にまとわりつく。
―暑い。早いところ、あんな狭い部屋から抜け出したい。
ため息混じりに最後の煙を吐き出した。
吹かしていたタバコの火を踏み消し、階段へ続く扉に手を掛けた。

「おっ!…びっくりしたなーもう」
まさか開けざまに居るとは。

「だって細/野さん、なかなか戻ってこないから。教/授もどっか行っちゃったし」
「あ、そうなの。じゃあ、リズムだけでもやっちゃおうか」
「うん」
くる、と引き返す後ろ姿。ちゃんと食べているのか心配になるほど細い身体付き。
その背中も、腰も、腕も、見かけによらず筋肉質なことは、僕以外知らない。知らないでいい。
だが、心中穏やかでないのも事実であった。

「な、あぶな、…っ」
腕を掴まれて振り向いた幸/宏をそのまま壁に押しつけるようにして詰め寄り、耳元へ顔を寄せた。
ガチャン、と屋上への扉が閉まった。

「どうしたの、これ」
捕らえた華奢な身体が、ビク、と震えた。

「何してたの、アイツと」
目についたのは、白い首筋に咲いた赤い花。付けた覚えはない。
嫌な予感がして、カマを掛けた。

「何って、今日持ってきた曲アレンジするからって、」
「違う。僕が訊いてるのは、僕が居なくなったあとのこと」
「な、んもしてないっ」
「へえ。じゃ、悪い虫にでも噛まれたんだ」
耳たぶを甘噛みして、首筋を舌でなぞった。
ひとつ、ふたつと花を咲かせると、多少は気が晴れるように思えた。
自分のいない所でアイツが幸/宏に手を出しているのではないかと何となく感づいてはいたが、
大人気なく突っかかるのも癪に障る。腕っ節で敵う相手でもない。
どうにも対処のしようがなく、思案をめぐらせていた。

「ふ、ぁ」
おもむくまま、唇を鎖骨に滑らせる。
防音室ばかり並んだ建物の中、誰に聞かれる訳もないのに押し殺して掠れた嬌声が、体温を上げる。
暑さのせいじゃ、ない。
幾度か歯を立てて満足したあと、手慣れた風にシャツの釦を外し、露わになった胸の突起を口に含んだ。

「ほ、そのさ…ゃめえっ…」
ちゅ、と吸いながら舌で先端をこね回すと、その度に身体が跳ねた。
釦を外し終わるとベルトに手を掛ける。片手で解くと、膨らんだ其処を緩く扱き始めた。

「…何?アイツとの方がイイの?」
「だから、ちが、うっ…て」

「気づかないとでも思った?」
「ちがう、教/授がむりやり…」
そら、やっぱり。

「浮気者」
「や、ちがう…っ、」
扱くたびに堅くなっていくソレに下着越しでなく直に触れた。
先端を親指で撫でながら、その他の指が雁に引っ掛かるようにして攻めていく。
荒くなり始めた息遣いに交じって、段々と、粘着質な水音が響いた。

「すごいヤらしい音。まだちょっとしか触ってないのに」
「ぅ…は、ぁ」
「ねえ、もっと鳴いてよ。誰も居ないんだから」
「ぁ、う…!」
根本からぬるぬると扱く。少しキツく握ると、脈打つのが分かった。

「あっ、ん、細/野さ、ぁあっ」
今にも泣き出しそうな表情が堪らなくて、意地悪したくなる。仰け反った首筋を、顎を、唇でなぞった。

「自分で腰動かしちゃって、ヤラシイなぁ、ユキ/ヒロは」
耳元で囁いてしまえば僕の手中。囁くごと、カラダは素直に反応する。
自分の声はあまり好きでなかったけれど、こういう時大変に役立つのは、まぁ、悪い気はしなかった。

「ん、ふ…っ」
唇を重ねて舌を絡めると、背中に廻されていた手に力が入った。
息をするので精一杯らしかったが、構わず口内を蹂躙する。
手や指先は、根本から先端まで感じやすい所を攻め立て続けた。
鼻に掛かった声が色っぽくて、ゾクゾクする。

「んぅ…!、ん…、は、ぁ」
「っ…は、イきそう?」
離した唇からは銀の糸が伝う。ぐちゃぐちゃと淫らな音ばかりが響いた。
浮かされたように喘ぐ幸/宏が、たまらなく愛しい。

「ダメ」
「あっ、ん…っ」
ニヤリとして、一旦手を止めた。
幸宏が、意表を突かれたような、もどかしいような表情をした。

「何したいって?言ってくんなきゃ分かんないなぁ、僕。」
「ぅ…」
「そろそろ、坂/本くんも戻ってくるんじゃない?はやくしないと探しにくるかもね」
「…っ……イか、せて…くだ、さい」
「僕の目、ちゃんと見て」
くい、と顎に手を掛ける。

「細/野さ…はやく、イか、せてぇ…っ」
「良くできました」
軽く口付けて、再び手で愛撫する。
潤んだ目、上気した肌。思わずその白い首筋に噛み付いた。

「ほそのさ…ん、好きっ…、ぁ、細/野さ……っ!」
上擦った声、痙攣する身体。ドクッ、と手の内で脈打って、多量の精が吐き出された。
力の抜けた幸/宏の身体を上手く支え、もう一度深く唇を重ねる。
離れると、ぎゅう、としがみつくように抱きついてきた。

「僕もユキ/ヒロが好きだから、」
子供をあやすように、ぽんぽんと頭を撫でる。

「坂/本くんに何かされたら、ちゃんと僕に言ってよ」
肩の上で、幸/宏がこくりと頷いた。

「さて。戻れる?大丈夫?」
「ん…」
少し名残惜しそうに体を離す。
こちとら同じ心境ではある。しかし、またアイツと要らぬ諍いを起こすのは勘弁だ。
人にどれだけ挨拶回りをさせれば気が済むのか、思うだけで憂鬱にもなる。

乱れたシャツやらは整えた。
さすがに火照った肌までは直ぐに戻らない。
奴は気付くだろうか。否、見せ付けてやればいい。

「…続きは、また後で」
手に飛んだものを舐めながら、甘く低い声が悪戯っぽく告げた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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