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身辺整理

半生、鋳掛屋、仕立屋、兵隊、間者
ピー夕ー×譲治  映画設定に準拠です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「整理すべきものはした方がいい」
その言葉を聞いて、義ラムは自分に関わる物事や情報網、
そして自宅で帰りを待っているであろう恋人の顔を思い浮かべた。
だが、視線を上げて須磨イリーの顔が目に入った途端、
全てはゴミ箱に捨てるまでもなく消し炭となった。
整理すべき感情。最優先すべきものが目の前にあるじゃないか。

次の行動は頭よりも肉体のほうが先んじた。
お互いスコッチで色々と動きは緩慢になっているが、元6階と現2階では体力差がありすぎた。
タンブラーが割れずに床に着地する鈍い音と中身の溢れる微かな音がする頃には、
須磨イリーの体はベッドに落ち、視界は天井ではなく金髪と緑の瞳に支配された。
義ラムは動かず、ただ須磨イリーの身動きだけは取らせずに見つめ続けた。

須磨イリーの瞳は常にどこか別の場所に焦点を置いていた。
共に仕事をしていた頃から、その青い瞳はどこか遠くを、
そうきっと東の国にいるであろうあの男を。

その眼は今、義ラムだけを見ていた。
ずっと分かっていた。だがここまでする必要は?
青い瞳は語る。白髪と皺と腹回りが増えても、
頭脳の明晰さと必要と有らば全身から放たれる空気に圧倒される。息を呑むにも苦労する。
あなたは整理をしろと言った。俺は他の男達を整理する。
緑の瞳は答える。青い瞳は答えない。
吐く息が混ざる。視線が混ざる。体温が混ざる。
しかしどちらの瞳も話はしない。
あと数分経っても動きが無ければ何事もなかったように帰ろう。
心の中で彼への申し訳なさと羞恥心やら様々なものと戦い始めた義ラムに対し、
一瞬足りとも隙を見せなかった須磨イリーが、ふと微笑んだ。
ああ、実は私も整理しようと思っていたんだ。
老眼鏡の歪んだ膜から抜けだした青い瞳はそう答えた。

全てをゆっくりと進めた。
口付けを落とすのも、衣服を緩めるのも、素肌に触れるのも。
痕を残さないように。音を立てないように。声を上げさせないように。
明日の朝あの女主人に知られるのも面倒だった。元刑事でも困る。
これはただの身辺整理なのだから。
お互い言葉を交わさず、ただ瞳だけを交わした。
長すぎる前戯を乗り越え、これまたゆっくりと挿入した時だけ須磨イリーは小さく喘いだ。
ああ、やっと。やっとあなたと。
静かに、だが確実に興奮を抑えられない義ラムは笑みを浮かべる。
僅かに顔を歪めて先に達した須磨イリーの顔を見届けてから、快感で朦朧とする中
なるべく白濁がシーツに溢れないよう注意を払いつつ義ラムも達した。

夜更け前に自宅に戻った。
彼は生徒たちのテストの採点に夢中だった。
どこにでもいる普通の男。だから愛し、一緒に住んだ。
だからこそ危険からは遠ざけてやりたい。

「好きな人がいるなら言ってくれ」
寂しそうに彼は鍵を返していった。
違う。違うんだ。
確かに好きな人はいた。長い間片想いの人だ。
だが俺はそれに囚われ続けていた。
だからさっき整理してきたんだ。彼だけを愛そうと。もう彼だけでいいんだと。
そして、彼と同じ名前であったから君に執着した俺も整理してきたんだ。

口には出せない多すぎる想いを、義ラムは涙にして拭うことに決めた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

事務があの小学生を可愛がるように、義ラムも同じだったんじゃないか、と
あのシーンが好きな方には変な設定にして申し訳ない


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