望月の儀
更新日: 2011-11-02 (水) 20:47:45
えぬえっちけー
びーえすぷれみあむ時代劇「束原僕伝」よりエロあり。
天然若様と振り回される苦労性の従者で。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
それは小多原の伊瀬層瑞殿の元に寄宿して2年余り、近々京へ旅立つ日のこと。
弓張り月の夜だった。
「査問、あの儀のことをよろしく頼む。」19になった若、束原真得門がいきなり口に出した。
「は?あの儀とは?」なんのことやら、私にはわからない。
「あの儀といえばあの儀じゃ。」若がわずかに顔を背け早口で言い放つ。
「若、武芸者たる者、また人に教えを講ずる者としては、何をどうするのか
明らかなる言葉にて伝えなければならぬと常々申し上げておるではありませぬか。」
「だから、あの儀じゃ。そなたも父各県や美髯の守殿に言い含められておろう。」
若の泳いだ目と上気して桃色に染まった頬から首筋を見て、私ははたと思い当たった。
「あの儀」そう、色の道のことである。
「次の望月の時じゃ。査問、よろしく頼む。」そう言い捨てると、いたたまれないのか
若は庭に出て型の稽古を始めた。
鹿島にて、若のお伴をしぶしぶ承知したのち、美髯の守様より申し付けられたこと
があった。もちろん芳川各県様、つまり若の実の父君も臨席しておられる。
「査問、真得門にその時が参った時には、その方に指南を頼む。」
「その時・・・?でございますか?」
傍らの各県様が苦笑する。「もちろん色の道のことよ。そなたも覚えのないことでは
あるまい。」
思わず赤面する。問われる自分にも、普通に話す二人の師にも。
「武芸を極めようとする者、当然のようにぶち当たる壁のようなもの。溺れても困る。
さりとて何もせずでは子も残せぬ。しかし、あれが回国修行に出るとあれば、儂らも
ついて見守ることもできぬ。」
美髯の守様が頷く。「その方も見てのとおり、真得門は純粋無垢ゆえ、一度色に
溺れてしまうと取り返しがつかなくなるやも知れぬ。」
確かに・・・。色の道に溺れたあまり、日々女を抱くことにいたずらに邁進し、武芸者
として道を踏み外してしまった者を査問も少なからず見ている。
ことに若は天賦の才を持つが故に、どこか浮世離れしており一度世俗の色に染まると
取り返しがつかなくなるかもしれない。
「そこでだ。」美髯の守様が咳払いをする。「真得門が色の道を知りたいと申し出た
その時には、査問、そなたが指南せよ。」
「はい・・・・???」
「知れたこと、真得門を抱いて指南せよということじゃ。」各県様かひときわ大きな
声を上げた。
「えーーーーーーっ?!」あまりのことにわたしの頭の中はまっさらになった。
「おっおっ恐れながら、若を抱・・いえ、色の道の指南をせよと?」
「おお、わかってくれたか。」美髯の守様と各県様は大きく頷いた。
わかりませぬ・・・わかりたくもありませぬ・・・。何度も私は心の中で叫んだ。
しかし、そこは気を取り直し、「恐れながら、この査問もさほど経験を積んだわけではなく
とてもとても若のお相手などは。」と拒否してみる。
「卒時ながら聞く。査問、そなた男色は知っておるか?」
「まあ・・・少しは・・・。」ないわけではない、好奇心で生業として性を売る男子を
買ったことがあるが、ほんのわずかの経験である。
「良かった。それは良かった。」
各県様、あなたさまの息子のお話ですよ。それでよろしいのですか。
「左様、各県殿、もし査問の覚えなき場合は、我らにて先に指南せねばと思うておった
ところ。ようござった。」
やっやっやめてくれーーーーーっ!!二人に指南されるなんて悪夢としか言いようがない。
「いやあ、美髯の守殿、儂らは何も知らなんだゆえ、互いに確かめ合うしかすべが
なかったからの。」
はい・・・?互いに確かめ合う?
「いやはや、それでも各県殿とその儀はとても好いものであった。」
「儂とてじゃ。わははははは。何度も睦み合うたものよ。」
初めて知った驚愕の事実に声を失った私に、各県様は声をかけた。
「そこでじゃ、査問。もし真得門が自分でどうかした場合は、あとを慎重に見守って
くれ。されどあれがその方に指南を頼んできた場合は・・・よろしく頼む。」
「左様、真得門が悪色に染まらぬよう、溺れぬよう、さりとて色を全く知らぬという
ことも無きよう、指南を頼む。そなたなら安心じゃ・」
私ごときに深々と頭を下げる各県様に私も「こちらこそ」と平伏するしかなかった。
しかし、どういったことか。あのお二人は若にもその儀のことを言い含めていたとは。
何も知らぬ顔をして、若もなかなかの役者ぶりである。
若は決して女子にもてぬわけではない。むしろ私など若がそれなりに秀麗な顔立ちに
育ったことは、多少なりともホッとするところである。
層瑞殿の屋敷にも若に秋波を送る女子は幾人もいたが、若は気づかぬように見えた。
いつでも女子の肌を知る機会はあったものを、若はまだ無垢の身体であったのか。
女子を抱く方が、よほど楽であろうに、男色を、しかもこの私に頼むのか・・・。
ともあれ、次の満月の夜、若を抱くのかと思うと急に身体が熱くなり、あろうことか
私の中心に熱が集まった。
「査問、指南、よろしく頼む。」
望月の夜、褥の前に座り若が私に頭を下げた。
白の単に身を包んだ若。何度も水垢離して身を清めていたことを知っている。
戸の隙間から漏れる月の光を浴びた若は、神々しくもあった。
「こちらこそ・・・。あの、若・・。」
「何じゃ?査問。」
「私で良いのですか。このような儀、女子の方が適当かと、あるいは男子でも私より
手錬の者はいくらもおりましょう。」
若は黙っている。いつもは饒舌ではないが、決して無口な方でもない若が。
「恐れながら、若の身体を傷つけまいかどうか心配なのです。」
「査問・・・、嫌なのか?俺に触れるのは。」少しだけ声が震えている。
「滅相も無い。」思わず声が上ずった。何故だろう、全力で否定を。
「ならば、早う抱け。初めて言うが・・・・、俺は・・・俺は、何も分からぬのだ。
色の道は。」顔を背けわずかに俯いた若。かすかに震えた肩。隠し切れぬ清潔な艶。
「知っておりますとも。」何故か少し吹き出した。
若は少し不機嫌そうにいう。「査問、一言余計じゃ。」
お可愛らしい・・・、そう思った。
これ以上、若に問答をさせるのはいたぶるのと同じように感じられた。
「では参ります。お覚悟を。」
私は若の肩を抱き口吸いをした。
私の手が触れた時、若の肩が一瞬ぴくりと動いた。
震えている、若が震えている。そのまま唇を若の首筋に這わせた。
何だろう、雪を分けて咲く白梅のような、鹿島の風のようなさわやかな香がする。
私の気のせいかも知れない・・・いや、確かに若のまっすぐなご気性から来るのか、
さわやかで清浄な風の匂いがする。
「あっ・・・・。」単の肩を肌蹴させた時、若の手が微かに私を押し返した。
「本当はお嫌なのですか・・・?」
「嫌ではない!早う指南せよ。」息の混じった少し強い口調。
私は苦笑した。
「何がおかしい。査問。」若は少し不本意そうな顔をした。その顔が何ともいとおしい。
「指南と考えられてはなりませぬ。このような儀は、相手を愛おしいと思うてやるが
肝心。決して人に教えを請うものではございませぬ。」
「指南でのうては何とす・・・んっ・・。」
「心も身体も・・・自由になさいませ。」若の胸のつぼみを舌に含み、両の大腿を割った。
「あっ・・。」若が一瞬跳ねた。
「風を思いなされ、天を思いなされ、地を・・。」
若木のような引き締まった、それでいて少年のようにも見える裸体が露わになる。
その身体のあちこちを指と舌でゆっくりといとおしむ。
「や・・・、査問。」若が啼いておられる。
「俺は・・変だ。身体が・・・しびれるような・・浮くような・・・。」
「それで良いのでございます。若。」
ああ、そうだ。私は決して嫌ではなかったのだ。
幼児のころから若とともに学び、遊び、伴に旅をし、いくつもの日々を過ごした。
子供から白き木蓮が花開くが如く芳香と浄らかな艶を放つように成長していく若を、私は愛おしいと思っていたのだ。
あれはいつのことだったか・・・・?
回数こそ他の男子に比べて少ないものの、小多原城下で、若に「行くのか?」ニヤニヤ
した面持ちで冷やかされながら、遊女屋に通ったことがある。
更に真面目に若の身体を痛めぬようにという配慮から、男色を売る小屋にも足を運んだ。
今動機を思うと少し笑える。
華のように美しい化粧をした美童もいたが、自分が選ぶのは大きな目をした、きれいな
声をした細身のどこかおぼこい雰囲気の稚児(といっても大人)だった。
それが媚のない屈託のない笑顔を持っていれば尚良いが、生憎そんな稚児はいない。
それでも気づけば、束原真得門を思わせる遊女や稚児を選んできたのだと思う。
私は心の底で、こうして若を抱きたかったのだ・・・>今はっきりと自覚した。
「若・・・、本当によいのですね。」
「何故聞く・・・。」振り絞るような声で若は問う。
私はゆっくりと若の頬をなぞった。少しだけ涙がにじんでいる。
若の中心は既に蜜がこぼれ始めている。
「これ以上進めば・・、もう若がどれほど嫌と叫んでも、査問は止められませぬ。」
若がぎゅっと目を瞑り、両の太腿で私をギュッと挟んだ。
「では、若、お覚悟を。」私は微笑んだ。
若々しくしなる身体、触れるだけで小鳥のように跳ねる敏感な肌、月の光に照らされる
束原真得門を心から美しいと思った。何から何まで愛おしい。
時折、若は「いや・・・」と首を振るが、もう私には止められない。
この美しい若者を壊さぬよう気をつけながら、貫いた。
オマエニ言イフクメテオク・・・・。>
真得門は査問に揺すられ、時に突き上げられ、痛みと共にしびれるような甘い愉悦に
身を委ねながら父と師の言葉を思い出していた。
そうだ、芳川の父は何を言ったのだったか・・・。お前が、初めて色知るとき、愛した女子を抱くか、それとも遊び女を相手にするか
・・・、それとも・・・。>
それとも・・・?もし、心に決めかねるならば、査問の指南を受けよ。査問には言い含めてある。
そして、もしお前がそう望むのならやはり査問に抱かれよ。選ぶのはお前だ。>
そう、選ぶのは俺だ・・・。俺が今この時を選んだ・・・。
うわ言のように「査問、好い・・・、もっと、もっと突け・・」と呟きながら真得門は
父と師の言葉を思い出していた。
鹿島の里では、物忌み様から娘真広を通して、待元美髯の守と芳川各県のもとに
吉凶のご神託が届けられた。
「真得門と査問は、目出度くもその儀を終え候。」
託宣を呼んで、納得がいったかのように嬉しそうに笑いあう二人に、
真広はただただ首をかしげるのであった。
□STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
お粗末さまでございました。お目汚しでございますが、あの二人は
もう萌え萌えでございます。
止まってしまってにっちもさっちもいかなかったとき、焦りました。
保守・支援ありがとうございましたーー。
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