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スイートルーム

生。名前は勿論仮名です。去年の夏を想定。萌えをこじらせて書いてしまいました。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 ホテルはスイートルームだった。大きく取られた窓から、街が一望できる。
「陸、俺シャワー浴びるからお前適当にしてろよ」
窓際に立つ俺に、彼――有川君が声をかけてくる。君づけで呼んでるけど、先輩だ。
この部屋は一日2公演のソロツアーライブの主役というハードな日程をこなす為
休憩場所として、会場近くのホテルを自分でとったものらしい。
俺は、後輩の特権を利用してひょっこり楽日のステージにお邪魔し、
ダラダラしながら打ち上げにも混ぜて貰い、その後ホテルに戻る彼に、
追い払われないのを良いことに、そのまま着いてきてしまった。
 「うん」
 俺は遠慮なく、そうすることにした。備え付けの冷蔵庫を開け、
缶ビールを勝手に飲ませて貰う。ゴクゴクと飲みほしつつ、
昼間聴いた彼の歌を鼻歌で歌いながら部屋をうろうろしてると、
金属を柔らかく叩いたようなポンという音がした。
これ、判る。iPhoneのメール着信音だ。でも俺のじゃない。
音のほうに目をやると、彼の荷物が入った大きなバッグがあった。
広いスイートの中、他にあるのは、椅子に掛けられたジャケットや、揃えられた靴、
飲みかけの緑茶のペットボトル、
デスクの上には、サングラスと腕時計とその他いくつかのアクセサリー、彼愛用らしきノートPC。
日の長い真夏とは言え、もうすっかり街は夜だった。缶ビールが空くころ、
バスローブに着替えた有川君がシャワーから出てきた。
 「陸ー、ビール、俺にも」
 頭を拭きながらちょっとダルそうにそう言って、広いソファに腰かける。
 「はいはい」
 俺はいそいそと冷蔵庫から新しい缶ビールを取り出し有川君に投げた。
 「ちょ……バカ、投げんなよ」

文句を言いながらもナイスキャッチ。
タオルを肩にかけてプルトップを開けるとゴクゴクと飲んで、ふうっとため息をついた。
いつも上めのテンションを保っている有川君なのに、今日はさすがに疲れがにじむ。
ステージや番組を何度も一緒にやってきたので、
彼のバスローブ姿を見たのは初めてではないけど、今日はお疲れのせいか、……何だかエロい。
 「おー、陸」
 「なに?」
 「肩揉め、肩。お前、こんなとこまで来たんだからちょっとは役に立てよ」
 ひっどいなあ。
でもこんな乱暴な言い方も、気を許してもらってるからかな?なんて嬉しくなっちゃう単純な俺。
 「はいはい、分かりましたよ」
 俺は飲み終わった缶を窓際に置いて、ソファの後ろに回り、有川君の両肩を掴む。
決して大柄ではないけど、カッチリ筋肉がついている。でも少し痩せたかな? 
今回のライブツアーもハードだったろうけど、今年は年明けからずっと仕事が詰まってて、
しかも今では立場的にも、普段から彼が背負ってるものは少なくない。
その上俺みたいなダメな後輩の面倒まで見てくれてるわけで。
 「お客さん、好みのタイプ。うんとサービスしてあげちゃうv」
 「バカ。そういうの、いいから。もっと力入れろ」
 「注文の多いお客さんですねー」
 言われた通りもう少し指先に力を込める。
 「あー、その辺その辺……ん、あ、……んん」
 クタリと力を抜いた有川君の体から、蒸気とともにシャワージェルかシャンプーか、
いい匂いが立ち昇ってくる。
 「うまいじゃんお前……ん、あ、あ……ちょ、バカ陸! お前どこ触ってんだよ!!」
「乳首ですけど何か」
だってさあ、こんなカッコであんな声出されて、催さないほうがおかしいじゃん?
俺は、左腕で有川君の首を固定して彼の抵抗を封じながら、胸元に忍ばせた右手で、
彼の乳首をエローく刺激した。するとすぐに立ってきた。ほら、イイんじゃん。
「やめろっつってんだろ!」
有川君の腕が、俺の腕をはがしにかかる。慌ててはいるけどまだ怒ってない声に、
もうひと押ししてみる。

「えー俺、有川君と久しぶりにやりたいなー」
耳元で囁き、そのまま彼の耳に舌を這わせる。あ、ちょっとビクっとした。
「ダメだって! 俺今日はマジ疲れてんの」
「いいじゃん。どうせ明日オフでしょー」
「ホント今日は体力の限界なの!」
「じゃあさー、やらなくてもいいよ。俺が抜いたげるだけ。それならいいっしょ?」
「……」
おっ、ちょっと考えてる。かわいいなー。その隙に俺は彼の正面に回りこんだ。
両足の間に跪いて入り込み、バスローブの奥の、彼の芯を握る。
ちょっとしっとりしてあったかい。そこもやっぱり、シャワージェルの匂いがした。
「バカ! 俺、いいって言ってないだろ!」
「だって俺がやりたいんだもん」
やわらかく刺激してやると、少しずつ固くなってくる。
「お前、どんだけ勝手なんだよ! やめ……って、あ、ん……」
この声だよ、これが聴きたかったの。少しハスキーなエロボイス。
今までの経験上、有川君の弱いところは分かっているので、そこを攻めていく。
ちょっと観念してきた? 有川君の顔に目をやると、目を閉じて形の良いまなじりを眇めている。
ときどき、俺の手つきに合わせて、閉じられた瞼がビクビクッとするのなんかホント、
たまんない。普段、皆の先頭に立ってキングのように振る舞う彼から、俺のいいように反応を引き出す作業は、オスの征服欲を刺激する。
「もっとサービスしちゃおっかな~」
俺は有川君の芯をくわえた。彼からどう見えているかを想像しながら、
温かいそれにヤラシイ感じで舌を這わせる。
「……つか陸、お前……フェラするときは、帽子取れよ……」
頭が軽くなって、顔を上にあげる。有川君が、俺のお気に入りのハットを右手で掴んでぽいと投げる。
そのまま俺を見下ろす目と目が合った。お、意外にクールな表情。
させてやってんだぞ、って感じ。まあ別に俺はそれでいいですけど。
だって、そういう、偉そうにしてる人を泣かせたいワケで。俺も大概悪趣味だ。
もう少し攻めていくか。すっかり固くなってるソレを指で支えながら、
すぼめた唇で先端を挟んで舌で刺激する。途端に有川君が背をのけ反らせた。いいねえ。
85 :スイートルーム 4/7:2011/09/21(水) 02:29:35.81 ID:n47DjQ6p0
「……んだよ、お前……ヤバ、あ、ん、ん……あっ」
うわ、テンション上がる。こっちが煽られるようなエロい声出してさ。
えづかないように注意しながら深くくわえて、口腔全体をすぼめて、わざと音を立てながら断続的に刺激する。
ホントはモーレツにハメたい。けど、今日はマジでNGな気配を感じるので、ガマン。
空いている左手で自分のデニムのジッパーを下ろし、自分のものを取り出して扱く。
仕方ない、こっちはセルフで。
「……くそっ、出る……っ、あ、あ、あ……ん……」
俺が仕掛けるリズムに合わせて、声のトーンが上がっていったかと思うと、
彼の両股がピンと突っ張った。ぴゅっ、と俺の口に有川君のが吐き出されるのを感じて、口を外す。俺もそろそろ限界。
「入れないから……かけさせて」
言うが早いか、イったばっかりでちょっとぐったりしている有川君のバスローブの開いた合わせ目に俺は放った。
白い飛沫が、彼の割れた腹筋の上を垂れていく。いい眺めだ。
「ふあー……」
満足した俺は深いため息とともにソファに倒れ込んだ。
「バ……!! お前、何すんだよっ!!」
「……まあまあ、いいじゃん」
「まあまあじゃねえだろっ! ……あっ、くそっ、垂れる」
ティッシュどこだよ、とイラッとした様子で有川くんが部屋をせかせかと横切る様子に思わず笑ってしまう。
「あーやっぱ有川君とのエロはいいなあ~……」
ソファーで余韻に浸っていると有川君にバシッと頭をはたかれた。
「陸、お前、マジふざけんなよ」
「ごめん~。今度埋め合わせにサービスするから」
お前のサービスなんてろくなもんじゃないだろ、とぶつぶつ言いながら
有川君は飲みかけのビール缶を手に取ってヤケのように残りを一気に飲み干した。
大丈夫。怒ってるけど、……怒ってない。長年の経験で判る。

俺たちはお互い決まった相手……って訳じゃないけど、割と昔からセックスしてる。
何だろう、コミュニケーションのひとつっていうか、気分とタイミングがあった時に
「しとく?」……みたいな。そんなとこも含めて、不思議と昔から気を使わずにいられる。
お前のせいでまた喉乾いちゃったじゃん……とぶつぶつ言いながら、
でも、自分のだけでなく俺の分まで缶ビールを冷蔵庫から出してきて渡してくれる有川君に、つい笑ってしまう。
「お前……何笑ってんだよ」
二人並んでソファに座ってぼんやりと夜景に目をやりながらビールを飲む。凄く安らかな時間。
「……やっぱさ」
「何?」
「有川君はいいな、と思ってさ」
「いい? いいって、何が」
セックスはセンスとテクニックだ。俺も、まあ、ソコソコ遊んでますが、有川君はマジでうまい。
若いころは男女問わず相当場数踏んだんだろうなあ。
うまい人とやるのはなんでも楽しい。音楽でも、セックスでも。どちらも、相手の出方を見ながらアドリブやフェイクを仕掛けて、相手の反応にまたこっちも返していく。
そういう意味では有川君は俺の中で相当プライオリティの高いセッション相手だ。
「有川君とだと何でもスムーズなんだよ。言葉とか、行動とか、お互いで遣り取りするものが引っかかんない感じ?」
「バッカ、それはお前、俺がちゃんとお前に合わせてやってるからだろ」
「もー、バカバカって、今日俺何回言われてんの。つか、俺だって合わせてるよお~有川君に」
「お前が俺に合わせる? 良く言うよ、ホントに」
そう言ってまたグビッとビールを煽る。口では憎まれ口をたたきながらも、怒ってる訳じゃない。
こういうジャレ合いみたいな遣り取りを楽しんでくれてるのは判ってる。……そういうところもやっぱ好きだなあ。
「や、でも中にはさ、やっぱ何やっても引っかかるっていうか、
コイツ全然合わないって奴もいるじゃん。そういう奴って一回気になると、
ずっとずっと気になっちゃってさ」
うん、うん、という有川君の低くて柔らかい音色の相槌に、
これまで漫然と感じていたけど形になっていなかったことがスルリと口から出てきて驚く。

「忘れようとして、んで、忘れたなって頃に何故かまた思いだしちゃったりして。
アイツなんでああなんだろうな…とかって気がつくとそんなことばっか考えちゃって、段々苦しくなってくるんスよ」
「ああー、気になっちゃうわけね」
「そう! 何で俺が! って思いながら、ソイツが俺に向かって言ったことの言葉の意味とか、
ぐるぐる考えちゃったりして、そんで俺……」
「……あのさ、陸」
グビッとビールを飲んだ有川君が俺の言葉を遮る。
「なんかさっきからお前の話さ、段々コイバナみたいになって来てんだけど」
「は!?」
余りのご発言に、もたれてたソファから体を起して有川君の方に向き直る。
「コイバナ……ってちょっと!!! 違うっしょ! 全然、違いますよ!」
「だってお前さ、ソイツのことが気になって、ソイツのことばかり考えてるわけでしょ。ま、誰の事か判んないけど」
 「誰の事でもないし!」
「へーそう。いや、俺はそれが誰でも別にいいよ。いいんだけど、ちょっとは素直になればいいのに、とは思うね」
「……す、素直とかっ、別にそういう話……してないでしょっ!」
「何、力んでんの?」
噛んじゃってさ、って、笑われるし。
「お前はさ、俺といるときはホント素直だけど、
多分、絶対ソイツの前では素直になれないんだろうな、っていうのは良く判った。
でも別にそれは悪い事じゃないよ。むしろそういう特別な相手って大事だと思うよ俺は」
有川君の声の調子は笑いを含んでいるけど、からかっている感じではなくてそれが俺をまた焦らせる。
柔らかい表情で諭されて、Weit,weit,weit……とつぶやきが口の中で消えていく。
「一緒にいて気持ちいい奴と過ごすのは悪い事じゃないよ。
でも一緒にいて刺激を受ける相手としか生み出せないものって、絶対あるんだって。……俺は、陸の共犯者にはなれるけどさ、まあ、そんな風に特別にはなれないだろうな、多分ね」
 「……」
 お前に判るか?とでも言いたげな目で眺められてしまうと、言い募るつもりだった何かも、
口にしようとした端から消えて行ってしまう。

自分の気持ちの何を、どんな風だと、俺は思っていたのか。
それでも何か言おうと言葉を探して、そして。
 「有川君も……そういうのいるわけ? 特別な相手、がさ」
 ピク、とかすかに缶を握る指が動く。
 「……俺の話はいいの。今はお前がどうしても素直になれない相手の話だろ。ソイツが言った言葉の意味をお前がグルグル考えちゃうっていう……」
 「あーもう、その話はいい! いいって! ヤメヤメ!」
 「いや大事でしょ、つか、もうちょっと訊きたい俺」
 ヤバイ。有川君のスイッチが入っちゃった。何か話題逸らさないと。
 「え……と、そ、そう言えばさっき、有川君のケータイにメール来てた音がしてた……よ」
 我ながら何と言う苦しい話題転換。無理でしょ、コレ。次の話題を探そう。
 ――ところが。
 「バカバカバカ! お前それ早く言えよ!」
これが劇的に効いた。あっけにとられる俺を尻目に、シュタッと立ちあがった有川君は小走りで荷物に向かい、iPhoneを取り出して受信を確認する。
「……げっ」
急所を殴られたような声を出したかと思うと、届いていたメールに目を通して、
何だかいそいそと電話をかけ始めた。
 「……あ、もしもし、徹? ゴメン! 俺! ……そう、今日楽日で、さっき部屋戻ってきたところ。
ホントメール気づかなくてマジゴメン! ……違うって! んなワケないだろ、ちょっと、信用してよー!(笑)
 ……え? うん、……うん、新曲デモね。聴いた聴いた。え、ああ、ライブの前に。
……や、悪くないけど、でも俺さ、ちょっと思ったんだけど……」
何このテンションの高さ。しかもデレッデレですよ。どゆこと?
 ……ていうか、そゆこと?
 「……あーはいはい、大サビの前のトコね、うん、徹は多分そう言うと思ってた。え?(笑) 違う、違うって……」
 すっかり置いてけぼりの俺は不貞腐れて、寝ることにした。
眠りに落ちる寸前、忘れた筈の「ソイツ」の顔が脳裏をよぎった――気がする。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!《完》
新スレが立ってることに気付かないなんてホント私バカ
バカバカバカ!

  • おおー誰かは全然分からないけど萌えました!リア充の恋って感じで自分的に新境地な萌えでした。ありがとう! -- 2012-10-16 (火) 02:52:26

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