原因と結果Ⅱ
更新日: 2011-09-09 (金) 21:41:48
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| 六角形なクイズ番組の煙草銘柄ユニット紫色×水色
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 水色が連続で縄跳び失敗した回より
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あ、つむじ。
そういえば新年会で、匂いを嗅いだなー。
みんなすごく盛り上がってたっけ。
ってそんな事を思い出してる場合じゃない。
彷徨い出す思考を強制的に止める。
何故自分よりも背が高い人物のつむじを見下ろしているのか。
答えは、簡単。
目の前で土下座しているからだ。
いくらみんなが先に帰ったからと言っても俺たちの楽屋は大部屋で、いつ誰が入ってくるかも分からない。
いつまでもこんな格好をさせておくわけにはいかない。
急いで言った「もういいですよ、立ってください」の声に嬉しそうに上げられた顔は、目が合った瞬間に曇った。
「マジで悪かったって」
「分かりましたよ」
「でも比呂巳まだ怒ってるだろ?」
「怒ってないです」
いくら言っても信じる様子は無く、こちらの顔色を伺っているのが分かる。
確かに不機嫌なのは自覚している。
他のみんなが居たときには得意のポーカーフェイスで隠していて、誰にも気付かれなかった自信はある。
それが二人きりになった途端、感情の抑制が効かなくなるのは多分この人に甘えてるから。
この不機嫌は縄跳での失態が原因だと思ってるみたいだけど、本当は違う。
そりゃあ、いつもより踏ん張りがきかなかったのは確かだけれど。
俺が縄跳で失敗したのは、縄に合わせて跳べなかったからだ。
昨夜、目の前の相手に激しく打ち込まれたリズムが体の芯に残っていて、それに引き摺られた。
そんな理由を説明できるわけがないし、自分の責任だから転嫁する気は無い。
それにも増して、不機嫌の本当の理由は口が裂けても言いたくない。
だから余計に不機嫌な顔になっているのだ。
『ずっといて欲しい、一緒に』
笑いを取るために反射的に言ったであろう一言が、心に突き刺さった。
そこに深い意味は無くとも、その言葉が自分ではない人間に向けられた事に滑稽な程ショックを受けた。
そしてショックを受けた事自体がまたショックだった。
……俺にはそんな事言ったことないくせに。
要は僻んでいるのだ。
口に出せば、驚くだろうなと思う。
喜ぶかもしれないとも思う。
でも言わない。
絶対に。
甘い言葉を欲しがるなんて出来ない。
言われれば勿論嬉しい。
でも自分からねだるなんて無理だ。
絶対に無理。
それなのに、ネタでも他人に言った事を根に持ってしまう。
欲しいくせに素直に言えないし、くれないと黙って拗ねる。
こんな面倒くさい性格によく付き合ってられるな、と感心する。
どこがいいのか一度聞いてみたい気もするけど、それも同じ理由で出来ない。
「私のどこが好き?」と訊く女の子は可愛いかもしれない。
でも俺は無理。
可愛くないし。俺じゃ。
我ながらどうしようもないな、と少し可笑しくなった。
面倒くさい性格ですみません。
でもあなたが色々と俺を妬かせるようなことをするんだから、我慢してくださいね。
心の中でこっそりと謝る。
ちらちらとこっちを見ながらリュックに荷物を詰める人に
「悪いと思ってるんなら、ビール奢ってくださいね。冷蔵庫の買い置き、もう無くなってましたよ」
と声をかける。
「今日も泊まるのか?」
途端に明るくなった表情に釣られて緩む頬を引き締め、
「で も!」
分厚い胸板に人差し指を突きつけ、一応釘を刺す。
「今日は『ナシ』!ですからね」
「おっけー!分かってる分かってる」
そんなことは全く意に介さないとでも言うように、うきうきした様子に笑いが漏れる。
『ナシ』と言ったのを何が?と問い返されなくて安心したような、却って恥ずかしいような。
立てなくなるほどは困るけど、一回くらいならいいかな。
そんなことを思いつつ、広い背中を追って廊下へと出た。
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