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おっさん vs 巨乳

半生注意。U者良彦と魔王の城より、U者→弾正……か? 萌えません。
書いてるうちにどんどん801じゃなくなってきた気がするが気にしない。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 どうにもこうにも背が痛い。耐えられぬほどの痛みではないが、衣服を脱ぐ時、横になる時、
ふとしたはずみで背がどこかに触れると、ずんとした痛みが襲ってくる。
 気になって背に手をやれば、かさぶたが並ぶ様がざらりと指先に感じられ、
傷がかなり大きいことと、それが治りつつあるのだということが分かる。

 これほどの傷であるにもかかわらず、己を傷つけたのが何者であるのか分からないとは奇妙なものだ。
心当たりはあるかと仲間に尋ねてみても、誰もが知らぬ存ぜぬとそっけない。

 そのそっけない三者のうちの一人、弾正が中でもとりわけ気になった。
彼も他者と同様、聞かれれば知らんと答えるが、答える時にいちいち目をそらす。
声にはいつも通りの力強さがあるが、顔には後ろめたいような表情が浮かんでいる。

 何か自分には言ってはならない理由があるのだろう。それは分かる。
だが、弾正がそれを隠していることそのものに苦しみ、忸怩たる思いを抱えて
悩んでいるかのように見えることが、良彦はどうにも心苦しかった。

「弾正さん、話があります」
良彦の突然の申し出に、少しとまどったように弾正は答えた。
「なんだ?」
「私の背中の傷についてですが」
「知らんと言った筈だ」
「言いにくいことなのかもしれませんが、教えてもらえませんか?
私のこの背中の傷が、後々の戦いで差し触りになるかもしれません。
その時になって、知らなかったから仕方ないとは言いたくないのです。
私は勇者です。例えそれが私にとって恥ずべきことだったとしても、
自分の身に起きたことをありのままに知っておきたい。
いや、もし弾正さんにとってあまりにも恥ずかしいことだから言えないのだとしても、
それを聞いても私は決して笑いません。私は勇者ですから!」
「知らんと言ってるだろうが!」
どれほど熱心に訴えても、弾正は答えようとはしなかった。

翌日も良彦は尋ねた。
「弾正さん、お話が」
「傷のことなら俺は知らん」

翌々日も良彦は尋ねた。
「弾正さん、私の」
「知らんぞ」

その翌日も良彦は尋ねた。
「弾正さん、教えてください」
「知らんというのに」

※さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「弾正さん、お願いです」
「知らん!」

さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「弾正さん、あの」
「知らんと言ったら知らん!」

さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「弾正さん」
「いい加減にあきらめたらどうだ?」

さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「だんじょ」
「いい加減にしろっ!」

さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「だん」
「知らないのよホントーに勘弁してよもう!」※

(※~※を貴方のお好きなだけ繰り返してお読み下さい)

さらにその翌日も良彦は尋ねた。
「だ」
「うぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

 勇者は、すごくしつこかった。

「おっさんさぁ、もうめんどくさいから言っちゃえば? まずかったらどうせまた仏ビームで記憶消されんでしょ」
「おっさんはやめろ。……俺が混乱したばっかりに良彦を傷つけたことは確かなんだ。
その上俺は、良彦の代わりに奇神の兜を手に入れることもできなかった……」

 意図したことではないにしろ、結果的に良彦を傷付けてしまった。
その自責の念から、自分が奇神の兜を手に入れなければと思った。
傷つき死んでしまうかもしれないことも覚悟の上で。

「おっさんのせいじゃないって。仕方ないよ」
「あんまり自分を責めない方がいいぞ? 良彦の傷も治ってきてるんだし」
 そこまで言って、芽レ部は梨園という女を思い出した。
弾正によって傷ついた良彦を担ぎこんだ診療所にいた、巨乳、しかもすごく巨乳の女である。
その巨乳に夢中になり、巨乳に頭を支配され、魔王の事をすっかり忘れた良彦は、
仏のビームを浴びて、弾正に斬られてから村を出るまでの記憶を消されたのだ。

「傷の事より巨乳の方が問題じゃないか? うかつに話して梨園の事を思い出したら絶対巨乳も思い出すよ?
かなりクリアに思い出すよ? んでまた巨乳で頭いっぱいになって、魔王なんかより巨乳、
巨乳巨乳叫びながら野山を駆け巡るよ?
つーか俺も今、脳内に鮮やかに巨乳を思い出したし。ゆっさゆっさ揺れてるとこまで完璧に思い出したし」
「巨乳巨乳うるせーんだよ喧嘩売ってんのか!」

 紫が芽レ部を引っ込むやつで刺し殺そうとした時、部屋の引き戸がガラリと開いた。
「どうして言ってくれなかったんですか!」
「良彦!」
「聞いてたのか」
「立ち聞きかよ」

「なんてことだ……」
良彦は芽レ部と紫などまるでその場にいないかのように華麗にスルーし、
もどかしげに弾正の傍まで駆け寄り、そして物凄い勢いで抱きついた。ひしと。

 抱きついたまま、弾正の顔を見つめて語りだす。
「近い! 顔近い!」
「私の為に奇神の兜を手に入れようとしてくれた弾正さんの愛に……、
他の誰でもない、この私のためだけに、命がけで戦ってくれた弾正さんの愛に……、
今までどうして気付かなかったんだ! 私はなんて愚かだったんだ!
私は間違っていました。巨乳が私の為に命がけで戦ってくれるでしょうか?
巨乳が私を傷つけたことで自分自身を責め続け、苦しむことがあるでしょうか?
いや、無い。巨乳はただそこで揺れ続けることしかできない。ただそれだけだっ!」
「あのな良彦」

 この辺でいろいろほとばしってきたらしく、感極まった良彦は弾正に抱きついたまま涙ぐんだ。
「弾正さん、今まで私に言えなかったのは照れくさかったからですね? 分かります。
ですが巨乳にどれほど目が釘付けになっても、どれほど揉みしだいても弾正さんの私に対する愛には勝てません!
いいでしょう! 受け止めてみせましょう貴方の愛を! どうぞ私にちゅーして下さい!
巨乳より熱く柔らかく情熱的なちゅーをして下さい! いや、貴方はちゅーをするべきなんだ!
そのダンディなもみ上げを全力で私にこすりつけつつ、めいっぱいいやらしくちゅーするべきなんだ!」
「良彦ちょっと何言ってんだか分からん……」
「弾正さん、ちゅーはちょっぴり恥ずかしいかもしれません。だが私は決して笑いません! 勇者ですから!」

 唇をちゅーに固定したまま押し倒す勢いで迫る良彦と、必死にそれをかわそうとする弾正を、
魔法使いと素人の女が並んでぼんやりと眺めていた。

「……俺は揉みしだきたいけどね、巨乳を」
つぶやいた芽レ部の後頭部に、ちょっとこれマジで死ぬよねレベルのチョップが横から振り下ろされたが、
今の弾正と勇者にとって、そんなことはどうでもいいことであった。

 芽レ部はゆっくりとその場に崩れ落ち、良彦は弾正に力技で投げ飛ばされた。ちゅーしてもらえなかった。

良彦は走った。野を山を森を走った。走りながら声の限り叫んだ。
「南の魔法使いぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!
弾正さんがわたしにちゅーしたくてたまらなくなる魔法をかけろぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
勇者の魂の叫びは野山に響き渡り、こだまとなって木々を揺らした。

 弾正は、巨乳に勝った。

「……兄様。ヒサは心配です」
ヒサ、これまでに無いくらい心の底からの言葉であった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

さるさんに引っかかったので繋ぎ変えたため、途中でID変わってます。すみません。

418さん、支援感謝です。

  • 萌えました…っ -- 2011-08-16 (火) 12:54:09
  • 萌え笑い死んだ -- 2011-08-22 (月) 00:49:03
  • おもしろかったです! -- 2011-09-04 (日) 10:30:43
  • 面白かった。萌えた。 -- 2013-12-23 (月) 22:18:47

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