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BOSS ハーフ&ハーフのCM

ちんたら書いてたら前スレにも同じネタorz で、でも吐き出させてくれ!

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

side:coffee

その日は遅番だった俺がエントランスに向かうと、すでに彼はいつものようにてきぱきと仕事をこなしていた。
彼。ミノレクくん。ポーターの白い制服が誰よりも似合う―――というのは俺の欲目ではあるまい。
ホテルの仕事というのは忙しいが退屈である。矛盾しているようであるが実際そうなのだ。
例えばドアマンである俺の場合。お客様のお顔やお車を覚えるというのは、慣れてしまえば酷く機械的な作業である。
お出迎えには細心の注意を払うがようこそ誰某様と微笑みかけ、お帰りの際は黙ってお辞儀をすればそれで終わりなのだ。
俺は。ポーターに至ってはもっと単純で退屈な仕事だと思っていた。
お部屋に到着される前にお荷物を届けるというのが唯一の注意点で、それも余程のことがなければ遅れるような事態にはならない。
お客様のお荷物をお部屋まで運ぶ。それだけだと。
実際、このホテルではそうだったのだ。彼が来るまでは。

お客様が彼に笑いかける。彼もにこにこと愛想を返す。
笑顔なのはお客様だけではない。俺を含めその場に居るホテルマンが、そんなミノレクくんをいつも微笑ましく見守っているのだ。
…と、危ない!
お客様に気を取られていたミノレクくんは足元にあったバケツに躓いてしまった。彼が抱えていたスーツケース群が宙を舞う。
よし、任せておけ。なぜこんなものに乗って移動していたのか自分でも謎だったが、この彼の危機を救うためだったのだ。

バスン!バスン!

狙いを定めてカートを停めると綺麗な弧を描きながらスーツケースが飛び乗ってくる。
おお、我ながらバッチリなコース読みだ。体勢を立て直したミノレクくんも最後のひとつを見事にキャッチした。
お客様の前での私語は厳禁である。仕方なく親指を立てて見せるとミノレクくんが荷物を支えている腕の下からニコリ、と密かな笑顔を覗かせた。
「……………!」
か、かかかかか可愛い――――!!!

オホン!

マネージャーの咳払いで我に返る。
カートをそのままミノレクくんに託し、次のお客様をお迎えするべく俺はエントランスに向かった。と思う。
正直、舞い上がっていたのでよく覚えていない。

side:milk

「……………!」
お、重い。どうしよう……。

その日は遅番だった僕がエントランスに向かうと、すでに彼はいつものようにきりりと仕事をこなしていた。
彼。珈琲さん。ドアマンの黒い制服が誰より似合う―――というのは僕の欲目だけではないと思う。

僕はこのホテルのポーターである。故に僕の仕事はお客様のお荷物をお部屋まで運ぶことである。
運ぶことである、のだが……。
たった今到着された……サーカス団、だろうか?のお客様のお荷物である、何が入っているのかわからないがその木箱は相当な重さで、日々それなりに重い荷物を持っている僕でも到底運べそうにない重さだった。
ヘルプに入れそうなポーターは居ない。どうしたものかとパニックになりかけたところでポンポンと肩を叩かれる。
「………………!」
振り向くと珈琲さんが横に立っていて、僕は思わず声を上げそうになった。
こちらの動揺をよそに彼はさっさと木箱に手を掛ける。あれほど持ち上がらなかった箱がふわりと宙に浮き、僕はついうっとりと珈琲さんを見つめてしまった。
「フフフ………」
そんな珈琲さんを面白そうにご覧になったお客様が、パチリと指を鳴らす。
すると、目の前の木箱が一瞬にしてライオンの入った檻に変わったのだ!
「……………!」
これにはさすがの珈琲さんも驚いたようで、声こそ上げなかったものの、檻を支え直した拍子に……。
バリリ!

珈琲さんの。制服のズボンが裂けて……下着が見えた。
珈琲さんの、下着が。
「あっ………!」
考えるより先に自分の帽子を脱いでそれを隠すことに努めたが。
(ハ……ハート、だった?)
檻を落とさないように珈琲さんと息を合わせつつ運ぶ作業の裏で、ついつい瞼に映る残像を確認してしまう。
それは、他ならぬ珈琲さんだからで。
(意外に、可愛いパンツ穿いてるんだなあ……)

half & half

「お疲れ」
「あ、お、お疲れ様です」

休憩室でもないこの部屋は狭い。簡易的なテーブルと、揃いでもない椅子が2脚あるのみなのだ。こんなところに来るのは自分だけだと思っていて、
実際今まで誰と顔を合わせることもなかったが、きょうは先客である珈琲が寛いでいる。
さてどこに腰を落ち着けるか―――逡巡するのも束の間、珈琲が傍らの椅子を丁寧な仕草で示したのでおずおずとミノレクはそこに座った。
「フォロー……ありがとうございました」
「……ああ。いや、こちらこそ」
昼食のサンドウィッチを広げるミノレクにちらりと視線を寄越したものの、何を言うでもなく珈琲は手にしていた雑誌をまた読みはじめた。
沈黙の中、自分の咀嚼する音がやけに響く気がするのを気まずく感じながらも、ミノレクはそんな珈琲をしげしげと見つめる。
(ああ……やっぱり、カッコいいなあ……)
そんな彼の視線の先を追い、手にしているページがまったく進んでいないことに気付いて首を傾げた。
「なにか、面白いことが書いてあるんですか?」
「え!?……あ、いや……」
ぱたりと雑誌を閉じ、身体はミノレクの方へと向き直ったのだが、視線はうろうろと彷徨っている。
ちらり、また寄越された視線がばちりと合い、今度はミノレクのほうが目を逸らせた。
「なんだか落ち着かないな、君にそんなふうに見られると」
「……え?……あ、す、すみません、他に見るところがなくて……」
思ったままを口走ってから、それがかなり失礼な物言いであることに気付いて慌てる。
他に見るところがない、というのは少々語弊がある。他に何があっても彼を見つめてしまう、というのが正しい。正しいのだが。
「いや、別に見るなというわけじゃ……それより、」
しかし珈琲は特に気にした様子もなくさらりとそれを流してくれた。
(確かに、僕も珈琲さんにじっと見つめられたらご飯どころじゃないな)

「それより?」
「……あのパンツは、別に俺の趣味じゃない」
真正面から急にそんなことを言われ、口にしていた牛乳を吹きそうになる。
「あ……ああ。え、えと、か、カノジョとかの趣味ですか?」
「俺に恋人はいない。君はいるのか」
「ぼ、僕ですか?いや、いませんけど……」
「そうか……」
珈琲が立ち上がる。交代の時間が来たらしい。
「意外だなあ、珈琲さんにカノジョがいないなんて。そういえば、どういうタイプの人が好きなんですか?」
そういえば、どういえばだと心の中で突っ込みながら努めて明るく訊ねた。
「好きなタイプ……」
上着のボタンをきっちりと留めながら、珈琲が見下ろしてくる。
軽い世間話程度のつもりだったのに何故か視線が逸らせなくて、そのままミノレクはドキドキと彼の次の言葉を待った。
「そうだな……。基本綺麗だけど、笑うと可愛くて……なんか色々一生懸命なコかな」
「……綺麗で可愛い……いるんですか、そんな人」
「いると思う」

つい、と伸ばされた珈琲の指が、ミノレクの頬から唇の端辺りを舐め取る。
「………!?」
「ついてる」
そのまま彼がぺろりとその指を舐めたのを見て、羞恥とほんの少しの欲情に顔が赤らむのを感じた。
「……す、すみません……ありがとうございます……」
「ああ。じゃ、俺あがるから」
「はい、お疲れ様です」
悠然と歩いていく背中をポーッと見送ったミノレクは。

(……さ、触ってしまった、ほっぺとくちびる……。ぷにぷにだった……)

静かに閉まったドアの向こうで、そんなふうに珈琲が崩れ落ちていたことを知らない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

分割超足りなかった すみませんorz

  • 超かわいい!!!!!!! -- 2011-04-06 (水) 02:36:28
  • 萌えすぎてどうしよう -- 2011-05-16 (月) 19:18:15
  • ぐうかわすぎ -- 2013-02-12 (火) 07:22:00
  • 続きみたいですー!! -- 2013-03-27 (水) 15:46:47

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