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大航海時代4 ユキヒサ×イアン5

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )前回はお騒がせしました。すみませんでした。皆さんありがとうございました。

 ならんで自分の面接を待っている水夫たちの視線が刺さっているのに、イアンは全く気づいていない。
ここの所妙な色気が出てきたらしい。それは、相談相手のフェルナンドに指摘されたので、なるべく目立った行動はしなかった。
 今度は新しい水夫たちが何かやらかさなければいいが、と、思いながら一生懸命に腕を動かす。
(うー…眠い…えっと、あの水夫は合格…甲板に配置…ということはこの人は見張りかマストかな)
「イアン?ちょっと大丈夫?」
「…」
うつらうつらと、視界が真っ白になっている。
「イアン!」
「!あ、はい!すみません、それで、その人は水夫に決定ですね。提督、これで大体そろったと思われますが、念のためもう少し水夫を入れておきますか?」
マリアが、うーんと上を向いて考えた。他に水夫候補は山ほどいる。
旗艦の水夫は揃った。これ以上はいるところもない。
だが他の船がまだあいている。バルデスと本格的に戦うなら、もう少し必要か、と、イアンは考えた。
そうして、夕方まで水夫面接は続いた。

「え?また?」
イアンは、同室のフェルナンドから、また宿に来て欲しい、といわれた事を伝えられ、ふむ、とうなずいた。夜十時の事だった。
それまで、寝ていたので気づかなかったが、何回かフェルナンドたちがやってきていたらしい。
「うーん、うん、分かった。でもなんでフェルナンドが?あっ、仲いいからか」
「今度こそお前に本当に伝えたいものがあるんだと。お前らが何かしてるかそういうのは俺突っ込まないけど…ユキヒサの事本気なのか?」
そういわれて、顔が赤くなるのが分かった。
「…あれでも、優しいときは優しいんだ。…まあ、身体目当てなのは知ってるんだけど…」
相談相手に相応しい相手だから言える事。こんな事提督や他の人には言えない。
「そうか、本気かー。うー…ん。まあいいか、でもお前一人息子だろ。家の跡継がないのかよ」
「それは…継ぐかもしれない。だから、今のうちに…」
はかないほど美しかった。目を伏せて、長いまつげが、綺麗に見える。金の髪が、少し顔を覆った。
なるほどね。

ユキヒサたちがつい熱中するわけも、男には興味のないフェルナンドでも分かった気がした。
「風呂入ったら、行ってくる」
パタンと、扉がしまる。着替えを持って、イアンは風呂場へ目指した。
(あーもうありゃ重症だ)
絶対無理だ、跡を継いでユキヒサの事なんて忘れる事はできっこないくせに。
絶対だ。絶対無理だ。
たとえ身体だけの関係でもいいと思っているイアンが不憫で仕方ない。
けれど、と、昼間のユキヒサの行動を思い出す。
(アレ買ったって事は…、ユキヒサも本気って事か。後戻りできないぞ、ユキヒサ)
窓を見る。
欠けた月が、輝いていた。

「あん、あっ、そこ、ひ、も、もう、あー!!」
ぎし、ぎし、と、安い宿のベッドはなった。
棚には二つの箱がある。それについては全く触れず、いきなりイアンを抱いた。
けれど、今日はやけに優しい、とイアンはおもって少し不安になった。
身体は熱い。快楽がゾクゾクと背を駆け抜けていく。足を持ち上げるユキヒサの背にしがみついて、耳元で何度もつぶやいた。
「好き…好き…ああっ!!ユキヒサが私の事嫌いでも、もう構わない…」
「イアン…」
「んっ!」
突然ユキヒサがイアンの唇を奪う。深い口付け、その巧みな舌使いと、下半身の動きに、頭はもう痺れっぱなしだった。
口付けをしながら一度、達した。イアンはやっと離された時には、荒い息をついて、涙を浮かべていた。
「嫌い、何かあるか。嫌いだったら抱いていない。…最初はともかく、今は…決めた…」
何を。
イアンが頭の中で、その言葉を何度か繰り返し再生する。
ずるっと引き抜かれた。腹に、熱い飛沫が掛かった。

「…」
昨日の今日、寝不足、とついで、また抱いたものだから、イアンの身体は限界にきていた。
イアンが涙を浮かべたまま、気絶している。
その涙を指でぬぐう。
「イアン…起きろ…」

「…あ、気絶、してた…?」
棚の上に手を伸ばすユキヒサを、寝転がりながら見ている。
二つの箱を持ち出すと、イアンはそれに釘付けになった。それは西洋人であるイアンは、見た事のある箱だった。
「左手の…薬指だったか。左手を貸せ」
ぱか、と、その箱を開ける。中にはシルバーリングがあった。
銀は貴重だから、とても高かったが、それでもユキヒサは後悔していない。
そう、エンゲージリンクであり、ペアリングであり、イアンだけに愛をささげる誓いである。ユキヒサなりのけじめ。
 サイズが合うか心配だったが、フェルナンドの目利きは見事なもので、サイズがぴったりとあった。
イアンの薬指に、月に照らされた銀の指輪がはめられた。
大きく見開かれたイアンの目には、それが何とも神秘的で、夢を見ているかのようにうつる。
そしてユキヒサも同じように、自分の薬指に対なる指輪をはめた。
「これ…」
「まあ、その。気になったから、街中で仲のいい男女や既婚者が見につけていたのを見てな。
どうやってお前に伝えようか、悩んでいた。そんな矢先にフェルナンドたちに聞いたら、愛し合う人間が身につけるものだと聞かされた。
日本にはそんな習慣がないから、ずっと知らなかった。これを、お前に贈って。それで、けじめをつけようかと思った。拙者、正直なところ、
こういう想いを伝える事が凄く下手らしいのでな。どうだ、イアン。これが拙者の気持ちだ」
ぽりぽりと頬をかきながら、それでも真剣に語った。
 いつからか、イアンを失くしたくないと思った。
第二艦隊を率いる事を任命されたとき、護身刀を渡したのは、せめてものイアンへの想いであったが、イアンは気づかない様子だった。
だから、今度こそ、と、ペアリングを贈った。
「ユキヒサ…あ、有難う、すごく嬉しい。ユキヒサ…!」
がば、と起きて、イアンがユキヒサに抱きつく。涙がこぼれそうだ。
「ユキヒサが好きで、よかった」
「…イアン…、迷惑かけたな。お前はずっと孤独に感じていたろう」
それはあたっていた。ユキヒサの心が分からず、悩んでいた。
それはユキヒサにも伝わったが、どうやってフォローすればいいのかわからない。
けれど今なら、言える。ぎこちなく、笑うと、イアンは今まで見た事ないほどの綺麗な笑顔を浮かべた。

大丈夫、今が凄く幸せだ。…でも、本当に私でいいのか?」
困った顔になるイアンに、ユキヒサはイアンを抱き寄せた。軽く、口付けを一つ落とす。
そして目と目を合わせた。
「何を言っている。当たり前だ。拙者が今まで口付けした事のある人物は、お前しかいない。これからもだ」
不思議に自信を持っていえる。
ずっと目に光のさしていないイアンを見てきた。
今は輝いている。それのなんと美しい事。ペアリングの銀の色の何倍も、輝いていた。
無言でイアンが、赤くなりながら、強く抱きしめ返してきた。
ユキヒサはその体制のまま、押し倒す。けれど、もう一度交わるという意味ではなかった。
彼の頬に手を当てる。
「イアン…この船旅が終わったらどうするつもりだ?」
「…うーん…。実家に戻って…跡を…」
「一緒に暮らそう」
それはまるでプロポーズのような言葉だった。
ユキヒサは前から考えていた。
新大陸、アフリカ大陸、インド洋、東南アジア、アジアの制覇をしてきて、残るは地中海と北海。
リー家が覇者になるのは、時間の問題。リー家の目的は世界の覇者になること。七つの海の、征服者。
それが終われば、大体の仲間たちは、もう船旅を終えるだろう。
イアンだってやる事もあるはずだ。仲間がばらばらになるのは少し悲しいが、イアンとは離れたくない。
ならば、今から掻っ攫おう。
結婚は出来なくても、ユキヒサは三男であるし、家を継ぐ事はない。
イアンは、少し難しいかもしれない。それでも説得して、どこかの町で静かに暮らしたい。
「ユキヒサ…うん、父上と母上には、私が説得する…」
「リスボンでも、日本でも、何処でもいい。お前が暮らしたい場所で」
優しく、問いかける。イアンは、泣きそうな顔で、何度もうなずいた。

その日から変わった。
イアンは積極的にユキヒサの元をたずねるようになった。何もしないでただくっついているだけの事もある。
 それだけでも幸せそうにしているイアンに、自然に笑みが漏れた。
ユキヒサも、表情がついてきた。
それは時々遊ぶ仲間たちが見て分かるほどのものだった。
あの指輪を貰った後、イアンは嬉しそうに宿へ帰った。宿まで送ってやった後、誰もいなかったので別れ際に口付けをした。

イアンのほうが身長が高いので、イアンが軽くかがむのが、ユキヒサにとっては少し気になる所だったが、気にしないことに決めた。
マリアや仲間たちが、指輪に気づいたとき、イアンはかつてないほど笑顔だった。
それは誰との?とマリアが聞くと、イアンは秘密です、と答えた。だが、ユキヒサも同じ指輪をしていたことから、すぐにばれたようだった。
すべてが上手くいって、二人とも本当に幸せだった。
そうして、船旅を終えれば、一緒に暮らす。
はずだった。

「バルデス…私の所に来たか。副官では相手が不服だろうが、全力で潰してやる。さあ、こい」
イアンは、甲板にいた。
わーわーと水夫たちが声を出して、大砲の音が鳴り響く。
バルデスのシェアは残り数なく、金もなくなっているのが、参謀のチェザーレの調べで分かった。
 この分なら、今度こそ、勝てば。これでバルデスを倒せる。
金がない所を見ると、海賊になるのも難しい。
今が、まさにチャンスだった。
バルデスが乗り込んできて、イアンにレイピアを向けた。
一騎打ちの申し込みである。
イアンは漆黒のレイピアをバルデスに向ける。
甲板で皆が見守る中、静かにレイピアがぶつかる音が響いた。
 その頃、ユキヒサの艦隊はすぐ隣にいた。
「…イアン!」
バルデスが戦っているのは、アルではない。
副官であるイアンだった。
いくら彼が腕が立つとはいっても、バルデスとの一騎打ちでは苦しいものがあった。
「っ、くっ、はっ!」
鋭い突きが繰り出され、イアンの服はところどころ破かれる。
そしてかすり傷を追う程度だが、かわすのが精一杯だった。
それにも負けずに、イアンも突きを繰り出す。しかし、すぐにかわされてしまった。
「どうした、ふっ、案外弱いんじゃないか?」
「くっ…!」
「そら!」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )ナンバリング間違えました、すみません。あと今気づいたんですが、トリップつけるの忘れていました。


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