小さいけど性能がいい消防車なバンドの太鼓×六弦
更新日: 2011-02-15 (火) 08:51:53
生。小さいけど性能がいい消防車なバンドの太鼓×六絃風味。
バレンタインに勢いだけで書いてみた。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
夜中までかかった作業が終わった時には、既に日付が変わってしまっていた。
それぞれに帰宅準備をする中、わずかな時間二人きりになった時を狙って声をかける。
「あー、すいません、この後ちょっと家に寄らせてもらってもいいですか?」
時間が時間だけにダメもとだったのだが、意外な程簡単にいい返事が返ってきた。
少しほっとしながら残りの準備を終え、一緒に外に出た。
帰り道では特に変わった事はしなかった。いつもと同じように話をし、振舞っていた。
家に着き、上がって、勧められるままに椅子に座った。
何か飲み物でも、と準備をしている後ろ姿を見ながら、急に緊張が高まるのを感じる。
さっきまでいつも通りにしていられたのが不思議なくらいだった。
目は相手の背中に向けたまま横に置いた荷物の中に手を入れ、目的の物を探し出す。
そんな単純な動作もぎこちなく、うっかり音を立てて注意をひいてしまうのではないかとひやひやしていた。
いつもよりずっと浅めに座って、腰が浮きそうになるのをじっと堪える。相手がこちらへやってくるまでの時間が妙に長く感じた。
二人分のカップがテーブルに置かれるのを待って立ち上がり、探り当てておいた箱を差し出した。
「あの…、こ、これ……」
緊張のあまりどもりながらではあったが、なんとか渡す事が出来た。
「ありがとう」
受け取りながら子供のような笑顔になる。
一歩前に出て全て腕の中に抱え込んだ。
突然の行動に、相手の身体が強張るのが分かった。どういう反応を返せば分からないといった感じのようだ。
自分より少し低い位置にある頬に唇で軽く触れる。
「……好きですっ」
更に驚いた様子で固まった耳元に小声で伝える。
ほんの数秒の空白があった。実際の時間より何倍も長く感じたが、体勢を変えないまま静止していた。
正直に言うと、自分もどうすればいいかわからなかったのだ。
不意に、身体に相手の腕が廻されるのを感じる。
「俺も」
自分が言ったよりも小さい声だったが、確かに伝わってきた。
その言葉を認識した時、嬉しくなって、腕の中の身体を更に強く抱きしめた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・;)イジョウ、ジサクジエンデシタ! 日付変わっちゃったけど気にしない。
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