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弟者×兄者 「1と9」

某神話モノのAA小説の弟者×兄者です。ほぼ愛なし鬼畜で色んな意味で痛い電波です。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

俺と同じその顔は滅多に表情を変えることはなく。
俺と同じその声音は殆どの場合抑揚がなく。
俺と全く同じ遺伝子のはずなのに。だけれど。だからこそ、
だから。

俺は、兄者が嫌いだ。

二人分の体重を支えるベッドからぎしりと悲鳴が聞こえる。
そろそろ買い換えるかなあ。まあ、いざとなったら床ですればいいか。
そんなことを考えながら組み敷いた兄を見下ろすと、そいつは平坦な声でぽつりと呟いた。
「ベッド、壊れるぞ」
ああ、こんな微妙なところでシンクロとかどうなんだよ。
つーか今この状況で相変わらずの無表情とかほんと死ね。

「いいんだよ、そんなの……それより、」
ぞんざいに言いながらスタンドに手を伸ばし、ペン立ての中に紛れ込ませた銀色のそれを目の前に突き出す。
「これ、何だと思う?」
兄はしばらく考え込んでから「医療器具?」と答えた。まあ、一応正解だろうが。
「ハズレ。これはぁ」

兄のズボンに手をかけ、下着ごと一気に引きずり下ろす。
一瞬だけ身体がびくりと反応したような気がして一気にテンションが上がった。
「兄者のここに突っ込む用の棒だよ」
意地悪く耳元で囁き、兄のペニスの尿道口を指でなぞる。
衝撃的であろうことを告げられた反応を伺おうと顔を覗き込むと、さっき身体が震えたのは完璧に気のせいだったのかやはり相変わらず能面だった。
「なるほど、カテーテルというやつか。だが生憎俺はそういう病気では「もういい黙れ死ね」

こいつと話しても時間の無駄だ。……昔から分かっていたことだが。
俺は言葉責めを諦めてさっさと目的を遂行することにした。
左手で兄の萎えたペニスを掴み、右手で通販で買ったばかりの尿道バイブを構える。
それは拡張用でもあるらしく、サイズの違うものが5本セットになっているお徳用だった。
しかし俺の目的は拡張ではないので、今手にしているのはその中で一番大きな物である。
俺の目的。兄者を組み敷く目的はいつも同じだ。
それは愛とか快楽とかでは断じてない。そんなの想像するだけで身の毛がよだつ。
俺の目的。ただのストレス解消。
それは、けれど俺にとっては非常に重要な大切なことだった。

「なあ、弟者」
兄が何かを言いかけた。
しかし俺は既に話すをする必要はないと結論を出した後だったので、それを無視する。
「お前はどうして――」
俺に何かを問いかけようとしたらしい言葉は最後まで発せられることはなかった。
兄の口からはその代わりにひゅっと間抜けな音をした息が零れ落ちる。

何の予告も予備動作もなく、強引に尿道にバイブを突っ込んだ。
本当は消毒したりローションを塗ったり、色々面倒なことをした方がいいらしいがこいつには必要ないだろう。
尿道用にしてはそれなりの太さを持ったそれは少し挿れたところで進みにくくなったので、ぐりぐりと回転させながら文字通り捻じ込んでいく。
奥へ奥へと押し進める度に兄はくぐもった呻き声を上げた。
それが無性に面白くて、持ち手まで全部挿れてやろうと俺は益々力任せにバイブを押し込む。

「うっ、ぐ……ぁ゛っ」
ああ、愉しい。なんて愉しいんだろう。
この兄の家族として、弟として生活を送らなければならない日常のストレスが、兄が苦痛の表情を浮かべる度に少しずつ癒されていく。
それにしても。
普段の忌々しい無表情を歪めることが目的なら、やはり兄には快楽よりも苦痛の方がいいらしい。
一度精液が出なくなるまでヌいてみたが反応はすこぶる悪かった。
きっと不感症に違いない。だから無駄に可愛い彼女がいるくせに童貞なんだ。

……なんだかまた腹が立ってきた。後でディルドでも注文しておこう。
「あ゛、い……ちょっ、お、弟者……」
尻穴用とか初心者用とかもあるらしいが、俺は兄想いだから膣用の極太サイズにしておいてやろうかな。
「ぃ、いたい。こ、れ、ちょっ、とっ……マジで痛いんだが」
こいつのことだからもし腸が裂けたって絆創膏でも貼って放っときゃ次の日には治ってるだろ。
「っ、弟者、弟者、痛い。痛いって」
「……んだよ、うるさいな」
話さないと割と最近決めたばかりだったのに、あまりにもうるさいのでつい反応してしまった。
「痛いです」
「痛くしてんだよ」
「なん……だと……」
何故かショックを受けたような口ぶりの兄を尻目に、バイブのスイッチを入れる。
殆どが尿道に埋まったそれは、電子音を立てながら軽く振動しはじめた。
「ぅあっ……おっ、弟者、ま、まって。タイム、タイム」
「うるさいと言ってるだろう」
兄が呻き声の合間にしきりに制止を訴える。今までは殆ど無反応でこんな反応はなかった。
そのことに戸惑う反面、マグロだった兄がささやかながら抵抗する姿に殊更被虐心をそそられる。
やはり思い切って買ってよかった。次からはSMでいこう。
「こ、これ、は、性行為、だよな?」
「……まあ、一応そうだな」
「じゃ、あっ、……うっ……なん、で……」
分からない。分からないと兄はしきりに繰り返す。
「何が分からないんだよ?」
「性行為、とは、好き、だからっ……やる、ん、じゃ……」
「は?」
「好きなの、に……ぁ゛っ、んで、痛い、ことっ、」
一瞬思考が飛んだ。飛んで大気圏に突入した。
何こいつこわい。
もしかして俺が自分のことを好きだと思ってた?
俺が自分のことを好きだから親や妹者が留守の度に強姦してるんだと思ってた?
だから今まで抵抗しなかった?
なにそれこわい。

「……実は俺、変態なんだ。朴念仁な兄者は知らないかもしれないけど、そういう愛もあるんだよ」
俺は上半身を起こして辺りを見回した。
調度ギリギリで手が届く位置に殺虫スプレーがあった。あれでいいか。
「変態、なのは、し、ってる……」
スプレーを手に取る。中身はまだたっぷりと入っているようで、ずしりと重い。
少し勿体ない気がするが……まあいいか。
「そう、か。なら……っ、仕方、……」
噴出口を上に向ける。
勿体ない。でも、調度いいんじゃないか。
ほら。これならもしかしたら消毒代わりになるかもしれないこともないかもしれないしな。
まあ多分無理だろうが。
「んなわけないだろう」
兄の下半身を持ち上げる。
尿道で暴れ続けるバイブの振動に身体は強張っていたが強引に両脚の間に入り込んだ。
「――ッ?!」
スプレーの噴出口を肛門に挿れた途端、兄は目を見開き声のない悲鳴を上げる。
続いて人差し指と親指も突っ込んでなんとか引き金を引くと小さく聞き慣れた音がし、それと同時に兄の身体が跳ね上がった。
それが面白くて、俺は反応がなくなるまで何度も繰り返す。
やがてそれにも飽き、スプレーの本体も押し込もうと兄の脚を左右に力いっぱい広げた。
ごきり、と嫌な音がした。
兄がなにやら言っているが当初の予定通り聞こえないことにした。
スプレーの底を思い切り殴りつける。
ぶつり、と嫌な音がした。
構わず何度も殴り続けえるとスプレーは半分以上埋まった。
今度こそ兄は普段からは想像もつかない高い声で悲鳴を上げる。
うるさいな。近所迷惑だ。
ハンカチとティッシュを丸めて兄の口に詰め込む。
すると悲鳴は呻き声に代わり、それはやがてすすり泣くような声になった。
すごい。こんな兄は初めて見た。
いつもこんななら、ちょっとは好きになれるかもしれない。
……いや。それは有り得ない。
俺が俺で兄が兄である限り。

「お前なんて、好きなわけないだろ。化け物のくせに」
兄が虚ろな目で俺を見上げる。その弱々しい姿が。まるで人間のように苦痛に涙を流す姿が。
ひどく、愉しい。気持ちいい。ゾクゾクする。
「どういう思考回路をしたら自分が好かれてるなんて思えるんだ?化け物のくせに」
「どうして泣いてるんだ?化け物のくせに」
「痛いのか?化け物のくせに」
「それとも俺に嫌われてると分かってショックだったのか?化け物のくせに」
化け物。化け物。化け物化け物化け物化け物。
俺はこわれたように、呪いのように「化け物」と兄を罵った。
「……違うな。お前が化け物なのは事実なんだから」
罵ってなんかいない。そう、ただ本当のことを言っているだけ。
なのに兄は目を細めて俺を見た。まるで傷ついたように。否定するかのように。
「どうしてそんな顔をするんだ?こんな時にまで人間の真似はやめろよ、気持ち悪い。化け物のくせに」
けれど兄は人間の真似をやめない。化け物のくせに。

兄が、こいつが人間の真似をするのが一番嫌だった。
全て知っている俺の前ですら人間の真似をやめることはない。
それが一番嫌だった。
俺と兄は同時に生まれて、顔も同じで声も同じで遺伝子も同じで、なのに俺が1で兄が9というただそれだけで、
兄がその本性を、その本音を俺の前に、ただの人間である俺の前に晒すことは永遠にないのだ。
きっとたとえそれが、遠い過去であっても遠い未来であっても。
どんな時間軸のどんな俺であったとしても。
それが一番嫌だった。
けれど俺がどんなに兄に詰っても、1と9はあまりにも遠すぎて――

「――う、ぐ、ぅううぅっ!」
今までの鬱憤を全て込めたような渾身の力でスプレーを殴ると、それはやっと全て兄の胎内に埋まった。
兄は糸が切れたようにぱたりとベッドに突っ伏し動かなくなる。
肛門と尿道から流れ出た血で出来た血溜りに倒れている姿はどう見ても死体だが死んではいない。
どうやら気絶したようだ。化け物のくせに。
掃除するのも面倒くさいので、尿道にスイッチONのバイブが、尻に殺虫スプレーが刺さったままというシュールな状態の兄を放置して俺は友達の家へ避難することにした。
……まあ、俺は兄想いだから、教団には連絡しといてやろう。

***********************************

「俺はれっきとした人間だぞ?」
自らの血で出来た血溜りの中に、俺は蹲っていた。
これのどこが人間なんだ、化け物め。
口の中で何度も「化け物」と毒づく。
兄はそんな俺を見透かしているのかいないのか、またさっきのムカつく笑い方をして見せた。

「なぁ、弟者」
兄が何か糞難しいことを言っている。
けれど傷を負った部分があまりにも熱くて中々頭の中に入ってこなかった。

「もうすぐ俺はこの時間を修正して、お前とのこの全てをなかった事にする」
ああ、そうか。
なら今度はもっと良い関係を築けたらいいな。
次の俺は今の俺を覚えていないだろうが、せめて今この時間軸の捻じ曲がりきってしまった俺たちよりは。

「折角だから、俺の精神の安定と、ある一つの可能性を引き起こす為に
忘却するお前への選別に、俺の胸の内を少しだけ聞かせてやろう。兄として」
――?
今、なんて。

『恨めしい。憎らしい。羨ましい。』
確かにそう言った。
兄が俺のことを、恨めしいと。憎らしいと。羨ましいと。

「……なんだよ、それ。化け物のくせに」
いつだって本音を見せないで。ただの人間に過ぎない俺を見下して――。
なのに、羨ましい?
羨ましいのは俺の方だ。
今だって、この時間を覚えているのは兄だけで、俺は忘れてしまう。
せっかく兄の本音を知れたこの時間を、兄の手によってもうすぐ忘れてしまう。

兄が笑う。世界が歪み、闇に包まれる。世界が変わる。
もう終わりか。今の俺と、今のこの感情とは永遠にさよならか。
ならばその前に、と目前の兄に手を伸ばすが届かない。
人間が欲しがる物を全て持ってるくせに俺の何がそんなに羨ましいのか聞きたくて。
笑っているのになぜ今にも泣き出しそうな顔をしているのか聞きたくて。
あの時、何を言いかけたのか聞きたくて。
引き千切れそうなほど精一杯手を伸ばす。けれどやはり届かない。
『割合が9:1ではなく7:3であったならば』
さっき兄はそう言った。
俺が3ならば、この手は届いただろうか?
いっそ0ならば、こんな苦しい思いをしてまで手を伸ばそうともしなかったのだろうか?
けれどどの時間軸でも、俺が俺で兄が兄である限り俺は1で兄は9で。
そして、1と9ではあまりにも遠すぎて――伸ばした手は、きっと永遠に届くことはないのだろう。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

書き忘れた…
弟者は自分と兄者の出自も全部知ってる時間軸な話です

  • 兄者受け -- 2011-02-27 (日) 18:10:13
  • 元ネタをすごく知りたい -- 2011-04-15 (金) 01:39:56
  • 多分【恋われたいようです】が元ネタでは? -- 2011-06-20 (月) 13:02:40
  • ブーン系小説だったけど普通に読めてしまった -- 2011-11-05 (土) 02:09:14
  • 本人にバレてるけどギリギリ許容してくれてるみたい -- 2012-02-07 (火) 03:40:52
  • バレてるけどってお前がバラしたんだろ -- 2012-03-07 (水) 11:11:42
  • 乙! -- 2015-03-05 (木) 00:48:34

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