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ヴぁんぷ! ミラルド・ミラー→キー・ドリッキー

ヴぁんぷ!最新刊から鏡の人→自称探偵です
奴ら描写が少ないのでほぼ捏造

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

船の中はそこそこ混んでいた。
人ごみは好きだ。混沌とした人々の心の声に耳を傾け、それらがひとつになって
ハーモニーを作り上げるのには恍惚とした気持ちにすらなる。しかし今は…
「うー…う、うー(気持ち悪いー…すっごく気持ち悪いー)」
隣でひたすら吐き気に耐えている男が気にかかって他に気持ちを向けることができない。
「…君、なんで一緒に来たのさ?僕を『組織』の招集に誘いに来たんじゃなかったの?」
「うぅ…(きもちわるい…)」
ため息をひとつついて心を読むのも話しかけるのもあきらめる。
流水に弱い体質のくせに、なんで船に乗ろうとするのさ、君は。
「………」
「ちょ、何?」
突然こちらに寄りかかってきたことに驚いて声をあげる。
「……(…うー?)」
どうやら半分眠りかけているみたいだ。
そういえば、乗船してすぐに真っ青な顔してるからって乗客のおばあさんに
酔い止めの薬を貰って飲んでたっけ…
…自分が人間の天敵であるって自覚、あるのかな君は…
もちろん、そのおばあさんの心を読んで悪意がないことは確認したけどね。
それに人間の薬がここまで効いちゃうってのもどうなんだろう。

そのままずるずると床に落ちそうになるのを肩をつかんで止める。
…しょうがないなぁ…
座っていた場所を少し横にずれると僕の膝の上に頭を置いてやった。
後から「大の男が人前で!膝枕とか!恥ずかしい!恥ずかしいぃ!」って
怒るかもしれないけど、まぁそのときはそのときで恥ずかしがってる思考を
堪能させて貰おう。うん、ちょっと楽しみになってきたぞ。
「…う…(…なに…?)」
あ、起きちゃった。
「(いや、ほらさ。流水に弱いわけでしょ、君。僕の膝ごしだと海まで
 ワンクッションできてちょっとは受けるダメージ少なくなるかなー、って)」
「んー…(…?…そう…なのか…な…)」
…納得した。前から思ってたけど、君は自称名探偵のわりに…いや、まぁいいや。
「島に着くまでこのまま寝てなよ」
苦笑しながら、膝の上に乗っている髪に触れる。
結構柔らかい。
「…ん…(…そうする…)」
手触りが思いのほか心地よくてそのまま指で梳くようにしてみる。
「…(……きもちいい……)」

………。
思わず手を止めてしまうと、それが不満なのか少し身じろぎされた。
「……んぅ(…もっと)」
ちょ、どんな殺し文句だよそれ!
「きもちいい、もっと」ってまるでねだってるみたいじゃないか!
ああ、いや撫でられることをねだってはいるのか…
っていうか、だいたい君はいつも無防備すぎるよ!
僕に対してだって、心を読めることも性格が悪いことも全部知ってるくせに
なんだって警戒心もなくノコノコと会いにくるのさ!?
正直、ドゥーの奴が相手でもその無防備さであっさり騙されて酷い目にあったり
するんじゃないかと思うと気も抜けないよ!
幹部になったときカルジミールを脅して配下を少なくして自由に動けるように
しといて本当によかった……

………。
ああ、なんか動揺してしまった。いや、今のは表情には出ていない、はずだ。
そっと周りの思考を読んでみる。
うん大丈夫、ワトソン君はなんか窓にへばりついて肉のこと考えてるし
周りの人間たちからも気分の悪そうな彼を心配する気持ちと男同士で膝枕って…
という若干引き気味の思考しか伝わってこない。
よし。
こんなこと考えてるなんて誰かに知られたら恥ずかしくって軽く死ねるよ、僕。

そうして船は滞りなく島へ進んでいったわけだが、宇宙の彼方で
テレパス能力を持った某ブラックホール氏が
「…暇だから話相手になって貰おうと思ったのだが…
 うっかり混乱している最中の思考を読んでしまった等と言ったら
 ややこしいことになりそうだ。このことは私の最期が来るまで心に秘めておこう」
などとつぶやいたのは他の誰にもあずかり知らぬことだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

  • 萌え過ぎて鼻から子爵が -- 2010-11-12 (金) 02:50:28

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