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オッサン二人

 ____________   名前などは伏せときます。  
 | __________  |   色気のないオッサンカプだよ!
 | |                | |   ――――――v――――――
 | | |> PLAY       | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「何、これ」
目の前に出されたのは、ゲーセンの景品によくある手の平大のぬいぐるみだった。
毒々しい水色のそれは、一見しただけでは、何のぬいぐるみなのかよく解らない。
「可愛いでしょう」
「微妙」
俺が素直に感想を漏らすと、いつも通りの笑顔を浮かべたその男はぬいぐるみを掴んで「可・愛・い・で・しょ?」と
俺の頬にごりごり押し当てた。
「痛っ、痛いってお前やめ」
「いけね、こんなオッサンの頬っぺたに当てたら汚れる」
そう言い、男は即座に引っ込めたぬいぐるみのほこりを払う。俺は噛みつくのすら面倒になって頭をがりがりと掻く。
「で、そのタヌキが何だって?」
「タヌキじゃねぇよ、キツネだキツネ……俺前にクレーンゲームにはまってまして、そのとき取ったやつなんですけど」
「はぁ」
「俺の代わりにあんたを見てて貰おうと思いまして」
可愛いでしょ、ともう一度ぬいぐるみを近づけてくる。キツネと言われれば見えなくもないが、
色使いのせいかどうも素直に可愛いとは思えない。うちの犬の方が一万倍可愛い。一億倍可愛い。
「これ、置いて行きますから」
「ああ!?」
「いいでしょ、いつでも一緒って感じで」
「迷惑極まる」
俺の代理がそばに居ると思えば、あんたの生活にも潤いが出るかなと思って。
そう言って男は、某老人のお付きが持っている印籠のように、ぬいぐるみを真っ正面に差し出す。
そいつの代理などと言われると余計に可愛く思えなくなり、顔を背けた。

「だってあんた俺が居ないと、寂しくて寂しくてマジで駄目なオッサンになるでしょ?」
反駁しようとして思わず振り向くと、思いがけなく近くにぬいぐるみがあった。顔がボア生地に触れる。
それを見た瞬間、その男は勢いよくぬいぐるみを引いた。
「……なに、こんな野郎の顔に触って汚いってか」
「じゃなくて……やっぱりこれ、持って帰ります」
「そうしてくれると嬉しいですね」
「……いや! やっぱ、持っててください」
「はい?」
「捨てても、いいんで」
「何だそりゃ」
男はさっきまでの傍若無人な態度から一変して、口許を押さえながら何かぶつぶつ言っている。
俺が声をかけると、はっとしたように顔を上げ、荷物を片づけ始めた。
「じゃ、また電話しますから」
「はぁ」
ばたばたと扉まで急ぎ、ノブをがちゃりと回したところで、ふっとそいつが一時停止した。
どうしたのかと俺が尋ねようとした時、小さな声で男が呟く。

「あんたにキスしやがった人形なんざ、俺が持ってたら……憎くてぶっ潰しそうだ」
「はあ!?」
「……なんて、な!」

呆気にとられている俺をよそに、営業用の笑顔とぬいぐるみを残して、その男はさっさと出ていった。

 ____________   受け攻めも微妙だなこれ。
 | __________  |   適当に脳内変換してくださいな
 | |                | |   ――――――v―――――――
 | | □ STOP.       | |           ∧_∧
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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失礼しました。


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