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税男

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  空気を読まずに税男(要英訳)、25と6さん
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  会話だけのアホな小ネタだよ
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ カップリングガヤハリアイマイ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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 某月某日、午後三時、ファミリーレストラン「M's GRILL」にて。

「疑問に思ったんですけど」
「何だ」
「男に童貞税があるのに、何で女に処女税がないんですかね?」
「そいやさァ!」
「痛ったァ!」
「愚か者めが」
「何で微妙に口調が時代がかってんすか!? ていうかいきなり何すんですか! ファミレスのメニューって何気に痛いんですよ!? しかも角だし! 刺さるし!」
「25。お前には何も見えてない」
「禿鷹っぽい台詞ですね」
「いいか、25。税金ってのはな、もとから価値のあるものに掛けたところで、意味がないんだ」
「と、言いますと」
「つまり、こうだ。価値のないものに税金を掛ける。するとそいつには価値が生まれる。たとえば」
「痛っ」
「これは一本の、しかも傷んだ髪に過ぎんが」
「勝手に抜いといてその言い種……」
「こいつの処分に高額な税金が掛かると考えてみろ。毎朝ブラシを入れるのに、死ぬほど神経遣うだろ」
「美容師が自殺しかねませんね」
「ま、つまるとこ、そういうことだ。税金ってのは、言うなれば、価値を付与するための道具だ。その道具を使って創った『価値のあるもの』を売り捌くことで、国は自分の食い扶持を稼いでるんだ」

「はあ」
「不満か」
「いや、不満っていうか、その話がさっきのメニュー攻撃と、どう繋がるんすか」
「………」
「うわームカつく顔ー」
「お前な、女が童貞に抱くイメージを考えてみろ。ダサい、青い、臭い、下手、被ってる、溜まってる」
「言い過ぎじゃないすか」
「一方、男が処女に対して持つイメージといえば、何だ。純白、高潔、高嶺の花、ユニコーンに乗れる」
「うっわ」
「何で引くんだよ!? 男共通の浪漫だろ!? いわゆるドリー夢だろ!? お前だってどっちかっつったらそっちの方がいいだろ!?」
「僕は、別に」
「……マジで?」
「マジで」
「え、ちょ、何で?」
「何でって、……別に、相手が処女だからって、こっちにメリットないじゃないすか。汚れるだろうし、下手だろうし」
「おま、汚れるだろうしって、その、汚れのないものを汚しちゃったー!って感じがいいんじゃないのかよ」
「あんまりそういうの気にしないんで」
「……マジで?」
「マジで」
「え、ちょ、ほんとに? 最近の若い子ってそうなの? ナウなヤングのスタンスなの?」
「土壇場で恥じらわれたって面倒臭いだけですし」
「うわーおじさんカルチャーショックー」

「そういう訳で、男女平等に、女にも処女税を」
「だが断る」
「いや6さんに断られても」
「それでも断る。とにかく断る。お前を除く総ての男の夢を守るため、俺は戦う」
「どこの勇者ですか。しかも何か僕だけハブられてるし」
「端的に言うと俺が生きてる間は勘弁してください」
「本音ですね。……あ」
「どうした」
「何でもないです」
「なくないだろ」
「や、ほんと、何でもないんですって」
「そう言われると余計に聞きたくなる法則を知らんのか」
「知ってますけど、」
「言えっつの」
「ちょ、メニューは置いてください! 解った、言います! 言いますけどね!」
「けどね?」
「……多分、後悔しますよ」
「するかどうかは俺が決める」
「何で無駄にカッコいいんすか。……その、思ったんです、けど」
「うん」
「女に処女税が課せないなら」
「うん」
「新しい税源として、……男に、処女税、課してみたら、……とか」
「………」
「………」
「………」
「ほらー! だから言ったのにー!」

「……何というか、一種、新鮮な発想ではある、ような、……ないような」
「あーもう、やめ! やめにしましょう、この話! 何かぞわぞわしてきた!」
「……25」
「はい?」
「もし、……もしも、だ。万が一、男に処女税が課されるようなことがあったら」
「ことがあったら?」
「お前、俺の処女、貰ってくれる?」
「いやいやいやいや! 何言ってんすか!」
「俺、お前になら、捧げてもいいよ? むしろ捧げるならお前がいいなって」
「気のせいですって! 真っ直ぐな目で見ないでください! キモいから!」
「邪険にするなよ」
「しないでか!」
「お前のは俺が貰ってやるし」
「交換条件っぽくされたところで僕にメリットないんですけど!?」
「優しくするよ?」
「本気っぽいのがまた嫌だー!」
「お前も優しくしてね」
「ちょ、やめて、手ェ握んないでー! 誰かー! 37ちゃーん! 37ちゃん、助けてー!」

 特殊税法が廃止されるのは、それからしばらく経っての話。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )ただの猥談じゃねーか

連続投稿に引っかかったので〆は携帯から。
お付き合いありがとうございました。


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