酔待雀と酔払雀
更新日: 2011-04-24 (日) 16:32:28
イガのリョマ伝 リョマ→イゾです
もういっこ子供時代を書きたくなってしまいました。
ちっくと長いです。申し訳ないです。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマス!
飛来家の縁側の奥に少年たちは身を潜め、中庭で米を啄ばむ雀を見つめている。
酒を含ませた米を雀に食べさせると、雀は酔っ払って面白いように捕まえられる、という噂を聞き、実行すべく集まったのだ。
涼馬は、家の者の目を盗んで竹筒に酒を入れ、米を一晩漬けておいたものを持参し、匙ですくって参加者六人に分けた。
「たくさん盗ってきたき、何羽も獲れるぜよー」
「楽しみじゃのぉ!」
早速、中庭のいたるところに撒いて少年たちは雀が降り立つのをわくわくしながら待っていた。
「雀、わしでもとれるが?涼馬?」
大好きな雀が獲れると耳にして家の手伝いもあったろうに、なんとか都合をつけてきた幼い伊蔵が涼馬の袴の裾をつまんで聞いてくる。
「そうじゃぁ、伊蔵も好きなだけ捕まえられるぜよ」
涼馬の言葉を聞くと、伊蔵は自分が雀を捕まえるところを想像し、大興奮していてもたってもいられなくなった。
そして逸る気持ちを抑えきれず、雀が庭に降り立つ度に「やったぁ!」と言って体ごと前倒しになり、物音に驚いた雀を逃がすという失敗を何度もしてしまった。
「伊蔵ぉー。出てきちゃいかんぜよぉ」年上の少年たちに怒られる。
「まー、まー。今度はわしが伊蔵をちゃんと捕まえとくき」
涼馬は伊蔵を背中から手を回し、飛び出さないように抱き込んで、口を軽く覆った。
周二郎を含む三人の少年はその姿をみて、それでよし、という顔をし、武智はクスリと笑みをもらした。
伊蔵はそれでもモゾモゾと抵抗していたが涼馬に更に強く抱かれ、武智に笑われたことに気づくと、恥ずかしくて顔を赤らめてやっと大人しくなった。
雀が、ばら撒いた米を食べ始めていた。
酒を含ませた米はどんどん無くなっていき、少年たちは雀の様子を固唾を飲んで見守る。
ところが、
雀たちは酔っ払う兆しもなく、いつものように身軽な様子で庭を歩き回っている。
「???」
少年たちの期待でいっぱいだった顔が怪訝なものに変わる。
小さな土煙が上がった。
満腹になった一羽の雀が何事もなく軽快に飛び立ったのだ。
一羽が飛び立つと雀たちは次々に飛び立ち始めた。
沢山あった米を平らげ、涼しげに去っていく雀を少年たちはあれよあれよとただ見送るしかなかった。
暫く誰も言葉が出ず、口を開けたまま動けない。
涼馬の拘束していた腕も緩み、伊蔵が自由に動けるようになった。
雀が飛び立った残念な事実を目にしていない伊蔵は無邪気に「雀は?」と庭へと飛び込んだ。
伊蔵の言動に少年たちが我に返った。
「嘘じゃーーーー!」
「おらん、1羽もおらんくなったがじゃー!」
涼馬らは嘆き、周二郎は愕然とし、武智は眉間を手で覆った。
一同は作戦の大失敗にがっくり肩を落としていたが、最年長の武智が皆を慰める。
「まぁ、残念やけんど、仕方が無いぜよ。豆をもうてきたき、気を取り直して皆で食べんか?」
そう言って懐紙の上に煎った豆を散りばめた。
「気をとりなおして食うか」
ドカッと縁側に座り、涼馬は自分たちのまぬけな様をおもしろおかしく分析し始めた。
「きっと雀はあれくらいでは酒に酔わんのんじゃ、酒の桶を用意して、そこで水浴びをさせるべきだったがじゃ」
「それはえいのう。今度はそっちを試すか」
武智と周二郎は涼馬の分析に大笑いした。
そんな中、
「伊蔵、えいこと教えちゃるき、こっちきい」年長の二人が厠へ行くと言ってから伊蔵を奥の部屋に呼び出した。
「なんちや?」
年長の二人は米を漬けていた酒を湯呑みに注ぐと、伊蔵に飲むよう勧めた
「これを飲んで、眠るとな、目が覚めた時に体が大きうなれるんを知っちゅうか?」
「ええ?大きうなれるがか?」
伊蔵の目がキラキラと輝いた。
「そうじゃ、だから酒を飲んどるのは大人ばっかりじゃろ?わしらも飲もうと思うたが、おまんが一番こんまいき先に飲ませちゃろう思うちょる」
「ええがか?わしがもろても?」
「遠慮せず、全部飲み」
もったいぶった様子で湯呑みを渡されると伊蔵は酒の独特の香りに顔をしかめる。
しかし鼻をつまんむと、湯呑みの酒を一気に飲みほした。
それを見た二人は、酒が飲めずにむせる伊蔵を笑うつもりだったため、完飲したことに仰天した。
こんな子どもが酒を飲んだりしたら一体全体どうなるものかと二人は項垂れた伊蔵を見つめる。
「口の中が熱いちやぁ~」
上げた顔は真っ赤に染まっていた。しかし目を潤ませながら大きな酒息を吐くと、パタリと床に突っ伏して眠りだした。
少年たちは熟睡した伊蔵を確認すると安堵し、二人で目を合わせると不敵な笑みを浮かべて壁に掛けていた加緒の着物を勝手にはずし、伊蔵に着せ始めた。
寝言では伊蔵が
「わしも武智さんや涼馬と同じくらい大きうなって、強うなって立派になるがー」
嬉しそうにそんなことを言い続けている。
すっかり信じ込んでいる伊蔵の様子が可笑しくてたまらない。
二人は必死に笑いを堪えながら着替えさせ髪も大雑把に結わえ直すと、一緒に置いていた髪飾りをつけた。
すると、
着替えをさせてる時は気づかなかったが、そこには驚くほど可愛らしいおなごが出来上がっていた。
二人は思わず伊蔵の顔をまじまじと覗き込む。
「か、可愛ええの...」
「本物のおなごみたいじゃ」
いつもは生意気でやんちゃな伊蔵が見事に可愛いおなごになり、二人は何故かドキドキした。見つめていると変な気になる。
「酒を飲んどるから、ちっくと胸を開いちょったほうがえいかもしれん」
「そ、そーじゃな、伊蔵は男じゃき、胸ばぁ見えても平気なが、楽にさせちゃろ」
そう言いながら二人は伊蔵の胸元を少しはだけさせた。
肌が少し見えると自分たちでもわからない衝動に駆られ、お互いにつまんでいた襟を更に左右に開いていた。
小さな乳首が見えた時、少年たちは自分の股間が痛むのを感じた。
しかし言葉では
「息苦しいないよう胸でも撫でちゃろうか?」
「おう、おなごと違うからの、ちっくと胸ら触ったちなんちゃないぜよ。身体を洗いおうたりするのと同じぜ」
少し上ずった声で、子供なりの口実を作ると、二人は同時に伊蔵の胸に手を伸ばした。
各々、そっと触れてみると、柔らかい感触がたまらず、いつの間にか乳首ばかりに執着して弄りまわすようになっていた。
「んーッ」
伊蔵は迷惑そうに少年たちの指を払おうとする。
二人はそんな伊蔵の腕を床に押さえつけると欲望のおもむくままに伊蔵の乳首をつまんだり揉んだりする。
「ンッ...ンーッ..」
乳首への刺激が続くと伊蔵は眠りながらも困ったようなくすぐったいような表情を見せる。
その表情に少年たちは益々、股間が疼き、伊蔵の身体をもっと触りたくなった。
「痛がってるように見えるけんど、大丈夫かえ?」
「擦れて痛かったが?唾つけて直しちゃろうか?」
口々に勝手な理由を作り、とうとう二人は伊蔵の身体を舐め始めた。
左右の乳首を夢中で舐め続けていると、伊蔵は切なげな吐息を漏らすようになり、二人はたまらなく興奮してゆく。
抑えきれない欲望に、一人は伊蔵の頭を固定すると接吻しようと顔を近づけ、もう一人は伊蔵の股間へと手を伸ばす。
その時!
大きな音を立てて襖が開かれた。
「おまんら何をしちょるんじゃ?」
周二郎がいつまでたっても厠から帰ってこない三人が気になって奥の間まで探しに来ていたのだった。
もう少し、というところで二人は周二郎の声に飛び上がって、その場にひっくり返った。
「....?」無様な二人以外に周二郎の目の前には見たこともないような美少女が顔を真っ赤にして胸をはだけて眠っている。
わけがわからないながらに周二郎はその美少女につい魅入った。すると、傍にいた二人が疼く股間を誤魔化そうとしてべらべらと喋りはじめた。
「周二郎さんが先生以外の誰ぞに見惚れるところを初めてみたぜよ」
「???誰ぜ?こんおなごは?」
「伊蔵ぜよ。悪いが勝手に加緒の着物借りて着せてみたぜよ」
「ハァ?な、なにしちゅうが!おまんらは!!」伊蔵に見惚れた事実をからかわれ、周二郎も取り繕うように怒り出した。
その騒ぎで伊蔵が目を覚ます。気付いた一人が慌てて鏡を伊蔵に渡した。
「伊蔵、立派な侍になったが?」
大人になるために無理して酒を飲んで横になったのを思い出した伊蔵はまだ頭がクラクラしていたが、
成長した自分が見たくて期待を込めた表情で鏡を覗き込んだ。
しかしそこにはだらしなく着飾った見覚えのある顔の少女が映っているだけだった。
「?」
少年が言葉を継いだ「あれ?飲む酒を間違えたがぜよ?伊蔵?おなごになる酒を飲んでしもうたがじゃ?」
「ッ!!!」
それを聞いて伊蔵は血の気が引いたような顔をし、身体を引き攣らせた。次の瞬間、
「ワァァァァー!!!」
と周りのものの耳をつんざくような声で泣き出した。
その声に縁側でのんびり豆を食べていた涼馬と武智が肩を竦ませた。
「なんじゃ、伊蔵が怪我でもしたか?」涼馬が血相を変えて奥の間へ飛び込んだ。
「おなごに、おなごになってしもうたぁぁ」見ると可愛らしい格好をした伊蔵がわんわんと泣いている。
「なんぜよ?こりゃぁ?」
「あ、いや、冗談で伊蔵に、酒を飲んだら体が大きうなる言うたら竹筒の酒を飲んでしもうたんじゃ」
「そいで寝てしもたき、罰じゃ思うて壁に掛けてあった加緒の着物を着せて、、その...」その後のことは周二郎が言葉を継いだ。
「おなごの格好した伊蔵の口を吸おうとしたり、いやらしいことをしちょった」
「ちが、周二郎さん、違うちや」
武智が呆れ顔で眉間を手で覆った。この仕草は本日は2度目。
「わし、わしは、立派な侍になりたかったのにッ、おなごになってしもたッ!ウァァァァん」
伊蔵はずっと泣き続けている。
困った奴らじゃと武智が涼馬に目配せすると涼馬は伊蔵の両脇に手を入れて伊蔵を高く持ち上げた。
急に跳ね上げられるように体が宙に浮き、驚いた伊蔵は一瞬泣くのを止めた。
「周二郎さん、ちっくと隣部屋を借りるぜよ」
泣き止んでる間に涼馬は伊蔵を抱いて隣部屋に行き、襖を閉めて胡坐をかくと自分の膝の上に伊蔵を乗せた。
そしておもむろに伊蔵の足の間に腕を入れて付け根を掴んだ。
「!」
「泣きな、伊蔵。おまんは男じゃ。ここに男の証明がちゃーんとまだ付いとるがぜよ」
驚いた拍子に泣き過ぎて自分でも止められなかった嗚咽がやっと止まった。
着物の裾から腕を抜くと、涼馬は涙の筋が幾つも残ってる伊蔵の顔を指で拭いてやる。
「伊蔵、おまんは剣の才能がある。体の大きさは今は気にせんでえい、な?」
泣きすぎた名残でまだ言葉は発せられないが伊蔵は涼馬の言葉にしゃっくりとともに小さく頷いていた。
涼馬は可愛らしいおなごの伊蔵を改めて見つめた。
「それにしてもよう似合っちゅうのお。口吸いしたくなるのもわかる」
「くち..すい?」
「伊蔵は口吸いはまだ知らんか。お互いに大好きじゃ言う人がおったらこっそり互いの口をくっ付けて吸うたりするんじゃ」
「...」
伊蔵のポカンとした顔を見て涼馬は笑った。
「ま、そんなことはどうでもえい。おまんは立派な男のままやいうことだけがわかれば」
「わしは立派な男のままじゃ」
涼馬の言葉が気に入ったようで伊蔵は反復した。
そして膝の上に座ったまま涼馬の首に腕を回してしがみついた。
「涼馬、大好きじゃ」
「ほーか、ほーか。わしもじゃ」
「涼馬もか?」
「わしも伊蔵が大好きじゃ」
それを聞いた伊蔵は涼馬の顔に近づいた。
涼馬はどうした?と伊蔵の方を向くと
チュ、と柔らかい、しかし愛しい何かが唇に触れたのを感じた。
悪戯した二人を説教していた武智が襖を隔てた隣の部屋から涼馬に声をかけてきた。
「涼馬、伊蔵は大丈夫か?」
「あ、大丈夫ですき!着替えとかちっくと時間がかかるき縁側に戻っちょってつかあさい」
他の四人を遠ざけると、涼馬は伊蔵に諭す
「口吸いは、伊蔵が大好きじゃいう人以外としたらいかんぜ」伊蔵は大きな瞳を真直ぐ向けたまま涼馬の注意を聞いている。
涼馬はそこまで言うと、伊蔵が大好きであろうもう一人の人物の顔が浮かび、思わずらしくない嫉妬に中途半端な嘘をつく。
「あと、口吸いは一人としたら、その相手がえい言うまで他のもんとしたらいかんことになっちょる。
つまり、わしがえい言うまでおまんは他の人と口ら吸いおうたりしたらいかんということじゃ、わかるか?」
伊蔵は難しい顔をしていたが、涼馬のいうことは理解したようで、真剣な面持ちでコクンと頷いた。
素直な伊蔵の様子が可愛らしくて涼馬は腕の中の小さな身体をキュゥッと愛し気に抱きしめた。
まだ胸ははだけられたまま、少年たちに舐められた唾液で濡れて光っている。
「胸が濡れちょる。わしがちゃんと拭いちゃろう。」
伊蔵は何故自分の胸が濡れてるのかわからない様子だったが、涼馬に言われて拭いてもらうのを膝の上で大人しく待つ。
さっきは股座を掴んでおきながら、今は胸に触れるのにさえ興奮しているのを涼馬は感じた。
『困ったな。わしもあいつらと同じで下心でいっぱいということじゃな』
自嘲しつつもせっかくの機会だと思い、涼馬は着物ではなく自分の指で伊蔵の胸元を拭うことにした。
丹念にいろんな角度から乳輪を撫でるように拭っていく。
乳首の周りがきれいになると、仕上げに先端を指先で転がすように擦る。
伊蔵は涼馬の指が触れる度、グッと下唇を噛み締め不思議な刺激に耐えているように見えた。
その姿が幼気で、涼馬の雄は反応してしまう。伊蔵に生まれて初めての刺激を更に加え続けて翻弄したいとさえ思ってしまう。
だがこれ以上はさすがに後ろめたくて制止した。
涼馬がしつこく伊蔵の乳首を触り続けたせいで、伊蔵の頬はほんのり赤く蒸気していた。
初めて与えられた胸への刺激になんとか耐えたものの、息の乱れを抑えられず肩が揺れている。
伊蔵の無意識の情欲をそそる姿に涼馬の気持ちは何度も揺れた。
せめてもう一度だけ、と涼馬は伊蔵の唇に自分のものをそっと重ねた。
「伊蔵、大好きぜよ」そう囁くと伊蔵のぽってりした唇を涼馬は夢中で吸っていた。
『わしの気持ちは、あいつらみたいな単なる下心とは違うぜよ...』
自分でも気付いていなかった伊蔵に対する複雑で切ない感情が涼馬の中で今、形を現そうしていた。
伊蔵の唇は吸っていると溶けてしまいそうなほど柔らかい。
そして......
思い違いかもしれないが、伊蔵も幾度か吸い返してきたような気がした。
その夜、武智は自分が書いた雀の絵が本物になって伊蔵を喜ばす夢を見
周二郎はおなご伊蔵とおなご武智の二人に悶々とする夢を見た。
伊蔵にいたずらした少年二人はおなごの伊蔵にいたずらを続けるのだが、いいところになったら周二郎に邪魔される夢を見
涼馬はおなごの格好ではなくいつもの伊蔵と口を吸いあい、いやらしいこと三昧の楽しくて仕方がない夢を見た。
けれど涼馬の夢が実現するのは何年も後のお話。
□STOPピッ◇⊂(・∀・)オワリデスドウモシツレイシマシタ
この後、周知の通り伊蔵は反抗期をむかえ、涼馬にもツン時代をむかえるのが萌えなのです。
一方で武智とは身体の関係ありやなしやでどっちが萌えなんだろう?といつも悩んでいますw
とにかくイゾ受けに飢えて餓死しそうです。どなたか萌え米を恵んでつかあさい。(´;ω;`)
ナンバリング間違えました。ほんとすみません。
また、稚拙な文で長々とスペースとってしまい誠に申し訳ございませんでした。
いろいろ教えてくださった姐さん方、ありがとうございました。
このページのURL: