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芸人 オードリー 春日×若林 「巷に花の降る如く」

!!ナマ注意!!
飯共の川柳と全夜の花見ジングルをネタに歩歩路の撮影風景を妄想
エロ無しのただ甘いだけの小話です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

ひらひら、ひらひらと花びらが次々に舞い落ちる。

不規則に揺れながら落ちていく花片を目で追っていると
頭上からカメラマンの声がする。
「目線、上にくださーい」
大声に促されて視線を上げる。

脚立の上の眩しいライトの、そのまた上のほうから
次々とピンクの花吹雪が舞い落ちてくる。

『綺麗だな』とは思うけれど、どんな顔をすればいいのか分からなくて
ただぼんやりと見上げていた。
こうゆうのって本当に苦手なんだよなぁ。
撮影前には、気を使ったスタッフから「和歌林さんは・・・いつも通りで」なんて言われちゃって
いつも通りって・・・能面でいいんッスかね。

隣では本当に楽しそうに笑う相方。
素直に表情に出せるこいつが、昔から羨ましくもあり、妬ましくもある。

俺の視線に気付いたのか、粕賀がふとこっちに視線を向ける。
目が合うと、あいつの笑顔がさらに優しくなって、ドキリとする。

舞い散る花びらの中に立つ粕賀は、いつもより格好良く見えて
ピンクのベストが、花吹雪に溶け合うのを、つい見惚れてしまった。

「満開の粕賀は、どうですか?」
照れ隠しなのかなんなのか、頬も少しピンクに染めて、一段と胸を張る。
「バーカ、お前なんか、いいとこ三分咲きだろうが」

「じゃあ、まだまだこれから咲き誇るって事ですね」
「・・・日本のために、止めてください」
「なんなんだよっ!」
いつもの軽口の応酬に、我知らず口元も緩む。
自分でも、自然と笑顔になっているなと思った瞬間
連続したシャッター音が聞こえた。

「いただきましたー!ありがとうございまーす!」
満足そうなカメラマンの声がかかって、撮影が終わった。

やれやれと肩の力を抜いて、ふと傍らに視線をやると
なにやら困惑したような表情が目に入った。
「どうした?」と目で問うと、ため息交じりに粕賀が呟いた。

「困ったねぇ・・・」
「何が」
「こんなに可愛らしい顔で笑うあなたを他の誰にも見せたくないなんて、思っちゃって」
「は?」
「今の写真を見る全ての人類に、嫉妬しそうですよ」
恥ずかしげも無くこんな事を言ってのける相方に、手が出そうになるのをぐっと堪えた。

「何言ってんだ、バーカ」
「だぁってぇ!」
「お前が、一番間近で見てんだから、贅沢言うな」
自分が言った言葉に、自分で照れてしまって、頬が熱くなる。

視線を逸らして横を向いた俺の頬に、そっとアイツの右手が触れる。
不意を衝かれた俺は、少しびくりと震えてしまった。

「・・・何?」
「ん?花びらがね・・・おたくさんのホッペに・・・ほら」

ちょいと摘んで、一片の花びらを俺の目の前に差し出した。
よく見ると、粕賀の髪にも数枚の花びらが乗っている。
「お前にだって、ついてんじゃん・・・ほら」
手を伸ばして払ってやると、はらはらと舞い落ちる薄紅の花。

俺とあいつとの間に流れる甘い空気に流されそうになって、慌てて手を引っ込めた。

粕賀は俺の動揺を読み取ったのか、ニヤリとスケベ面で微笑って
指先に摘まんだ花びらに、俺の目を見ながら軽く口付けた。

茶色の瞳が揺れて、その奥にちらりと光る情欲が透ける。
「なに、考えてる?」
探るように問い質すと、ふふふと小さく笑う。
「おたくさんと、同じ事」
「・・・すけべ」
「っ!お互いさまでしょうよ!!」

一歩体を寄せて、周りのスタッフに聞こえないように小さく小さく囁いた。
「・・・後で、な」
粕賀は一瞬息を飲んだ後、物凄く嬉しそうに「うぃ」と返事して満面の笑みを浮かべた。

  巷に花の降る如く、わが心にも花が降る
  かくも心に滲み入る、この幸せは何やらん・・・

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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