世紀の邂逅
更新日: 2011-04-24 (日) 18:12:49
ナマ、というか干物で丸クス×円ゲルス。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
1844年8月末、パリ。
ヴァノー街のとある家で、2人の青年が対面していた。
2人とも背が高くがっしりしていたが、同時に対象的であった。
「…私は、またあなたにお会いできるのを楽しみにしていましたよ。マ/ル/ク/ス博士」
シルクハットにステッキという粋ないでたちの若者が、いくぶん頬を染めて手を差し伸べた。
背が高く、肩幅が広く、痩せた若者は、意思と知性、温厚と鋭い観察力をたたえた顔をしていた。
一度見たら、決して忘れられないような、そんな男だった。
「会いたいと思っていたのは君だけじゃないですよ、エ/ン/ゲ/ル/スさん」
その家の主でもある黒髪の若い男は、差し出された手を強く握りしめた。
肩幅の広い、ずんぐりとした印象のある彼は、深みをたたえた黒い瞳の率直で快活な眼差しをもっていた。
それは人をひきつけずにはおられない目だった。
「君の『国民経済学批判大綱』を読みましたよ。あれは近年稀にみる、天才的な論文ですね。『ブルジョア経済の一切の矛盾は私的所有によって引き起こされる』というあなたの発見、これはまだ誰も述べていないことですよ」
2人は小さなテーブルに向かい合って座った。
「それは褒めすぎですよ。私の到達したところは、あなたがこれに関わっていたなら、あなたはきっと、私よりもずっと早くに到達していたでしょう」
エ/ン/ゲ/ル/スの細い端正な顔は、出会ったばかりの、けれど尊敬する友人からの率直な賛辞に紅潮していた。
2人とも、手紙や論文で互いを知っていたために、まるで長い間の知り合いのような心地だった。
「今になって、2年前に君がケルンに訪ねてきたときの、僕の不調法が悔やまれます。
あのとき君がこれほどの知性と才能をもっていると知っていたら!」
「その話はなしですよ、マ/ル/ク/ス博士。私だって不遜なところがありました」
2人は顔を見合わせるとにこりと笑った。
2年前、ドイツのケルンで『ライン新聞』の編集長だったマ/ル/ク/スのもとを、イギリスへ赴く前のエ/ン/ゲ/ル/スが訪ねたが、そのときの邂逅は不首尾に終わっていた。
「フリードリヒ、君の2年間の成果を聞かせてください。産業革命のあったあの国で、そしてブルジョワ社会の最も進んだ国で、君が何を見てきたのかを。
ケルンでもパリでも、海を越えた隣国の話は伝わってきていますよ。明日にもプロレタリアートが革命を起こすんじゃないかと、皆噂しているんですよ」
マ/ル/ク/スが促すと、エ/ン/ゲ/ル/スは少し驚いたように目を見開き、それからにっこりとした。
「ええ、そうですね……実はそれに関して、論文を書こうかと準備しているところです。僕の故郷のヴッパータールでも見てきたことですが、プロレタリアートはまったくひどい状況に置かれているんです。
だからわたしは、イギリス人に向かって、見事な罪状目録を作ってやるつもりなんです。イギリスのブルジョアジーの殺人や強盗、その他ありとあらゆる大量の罪状を全世界に向けて告発するのです」
エ/ン/ゲ/ル/スは熱をこめて語った。マ/ル/ク/スは力強く頷いた。
「その点で、僕たち2人はまったく同じ結論にたどり着いた」
マ/ル/ク/スがエ/ン/ゲ/ル/スのほうへ身を乗り出した。
「プロレタリアートこそが、この世界と人類を変革する偉大な使命を担っている。君も、そう確信しているんですね、フリードリヒ」
「もちろんですよ、カール。プロレタリアートの勝利を、私は信じて疑いません」
エ/ン/ゲ/ル/スが応じると、マ/ル/ク/スは嬉しそうに頷いた。
「われわれは共同作業ができますよ、フレッド。われわれの至った結論に攻撃を加えてくる連中、プロレタリアートを搾取する彼らを敵に回した、人類史的にも偉大な事業にとりかかるのです」
「まったく同感ですよ。…カール、僕は、あなたのような親友をずっと探していましたよ」
「僕こそ、君のような素晴らしい友が欲しかった」
言い合って、2人のドイツ人の若者は陽気な笑い声を立てた。
「ワインを開けましょう。今日は記念すべき日ですよ」
マ/ル/ク/スが言った。
「すべてのブルジョアジーにとって、もっとも恐ろしい敵が手を取り合ったんですからね!」
エ/ン/ゲ/ル/スが高らかに応じた。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
マイナーで萌えててすみません…orz
頭いい人が天然でいちゃついてるのが好きです。
あと、直訳したような文章で書くのが楽しいです。
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