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初めての……

デ/ジ/モ/ン/セ/イ/バ/ー/ズより
ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ン×マ/サ/ル、最終回後
時/空/の/壁は安定してゲートを一定周期で開いているという設定です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 「ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ン!」
 頭上からかけられた声に、反射的に顔を上げると同時に、
崖から飛び降りてくる小さな影が目に入る。
 「マ/サ/ル!」
 慌てて手を差し伸べると、その小さな影……大/門/大を受け止めた。
 「流石ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ン、ナイスキャッチ!」
 差し出された掌に着地すると、やや緑がかった琥珀色の瞳で
無邪気に見上げてくる青年に、思わずため息が零れる。
 「…マ/サ/ル、いくら何でも無謀過ぎるぞ。もし私が受け止め
損ねたらどうするつもりだ? いくらお前でも無事では
済まないだろう?」
 ……いや、マ/サ/ルならこの位の崖から飛び降りても大丈夫
かも知れないが、見ている方としてはたまったものではない。
 只でさえマ/サ/ル(とア/グ/モ/ン)が旅に出ている時や
人間界へ戻っている間、病気や怪我をしていないか、トラブルに
巻き込まれていないか気が気でないのだ……この話を他の
ロ/イ/ヤ/ル/ナ/イ/ツにした所、
『ク/ロ/ンデ/ジ/ゾ/イ/ド並みに頑丈な奴だから心配ないだろう』
『…そもそも、ス/グ/ルやマ/サ/ルは本当に人間なのか?』
等と言われたが。
 「んー…あの位の高さなら大丈夫だと思ったし、ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンなら
絶対に受け止めてくれると思ったからさあ……」
 そんなク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンの想いも知らず、マ/サ/ルは満面の
笑みを浮かべると。
 「ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンの姿を見たら、すぐに傍に行きたくなっちまったんだ」
 「マ/サ/ル……っ」
 だがすぐに心から申し訳なさそうに眉を下げる。
 「けど、ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンに迷惑かけちまったな……悪りぃ」
 「い、いや……今度からはいきなり飛び降りるのは止めて
もらいたいだけだ」

 ……何故だろうか。
 マ/サ/ルがデ/ジ/タ/ル/ワ/ー/ル/ドに来て以来、彼の何気ない
会話や表情に一喜一憂してしまうのは。
 マ/サ/ルの笑顔を見る度に、身体の奥が暖かく、ぎゅっと
締め付けられるような感覚に囚われてしまうのは。
 ロ/イ/ヤ/ル/ナ/イ/ツの一員として誕生してから、一度として
体験した事の無い物ばかりだ……が、思えば、マ/サ/ルとの
最初の出会いからして強烈な体験だった。

 『何がロ/イ/ヤ/ル/ナ/イ/ツだ! 何が神だ! 世界が滅びようって時に、
てめえらの神様は一体何してやがる! 世界を救えもしねえ奴が
神を……神を名乗ってんじゃねええええっっ!!』
 
 シ/ャ/イ/ン/グ/レ/イ/モ/ンへと止めを刺そうとした魔槍ク/ラ/ウ・ソ/ラ/スを
素手で止めたばかりか押し返した。
 それだけでは無い。

 『見せてやる、ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ン! こいつが人間の…
可能性だああああっっ!!』

 ……更にその後の再戦にて、魔楯ア/ヴ/ァ/ロ/ンをも打ち砕いたのだ。

 それらは自らのアイデンティティーを粉々にされる出来事
だったが、同時に“大/門/大”という漢を己の心に深く
刻み込むきっかけになり。
 また、この不可思議な気持ちの始まりだった。
 という事は。
 (……マ/サ/ルのデ/ジ/ソ/ウ/ルの影響なのか?)

 以前、イ/グ/ド/ラ/シ/ルが言っていた事を思い出す。
 “デ/ジ/モ/ンは人の感情に強い影響を受ける”

 イ/グ/ド/ラ/シ/ルが挙げた例は、人間の負の感情に
引き込まれたデジモン達の事だったが、人の感情全てが
悪い物ばかりでは無いだろう。
 現に、自分が感じているこの感覚は不快では無い。

 寧ろ……。

 「……モ/ン、ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ン!」
 「っ…!」
 いつの間にか考え事に没頭していたらしい。
 眉を寄せたままのマ/サ/ルと目が合う。
 「やっぱり疲れているんじゃねえか? 任務が無いなら、
今日はもう帰って休めよ」
 「だが、今日はお前と約束が……」
 その言葉に『生真面目過ぎるぞ』と言いながら、改めて
ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンを見上げる。
 「別に出掛けるのは明日でもかまわねえし……それによ、
俺はどこかに行きたいんじゃなくて、ク/レ/ニ/ア/ム/モ/ンと一緒に
いたいだけっつーか……っ、あー、何か変な事言っちまったな、
忘れてくれ」
 「…? ああ……」
 いきなり真っ赤になって己の発言を忘れるよう言っている
マ/サ/ルを不思議に思いながら。

 (明日ス/レ/イ/プ/モ/ンに相談してみるか……)
 人間界で過ごした時間が長く、またデ/ジ/ソ/ウ/ル研究にも
関わっていた盟友なら、この初めての感覚の正体を知っている
かも知れない。

 だが、今はそれよりも。
 掌の上で真っ赤になったまま押し黙ってしまったマ/サ/ルに
どう対応するべきか、その事だけに集中する事にしたのだった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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