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とんち頭に深々お辞儀。

GCCXふと思いついた4+7。そして+3。ホントにやまもおちもいみもないのでだらっとお読み頂ければと。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)ジサクジエンガ オオクリシマース!

この業界にいると何かしらおかしな事と遭遇する。まあそう珍しい事でもないと思うんだけども。
時間の感覚は無くなるわ年齢の感覚も無くなるわ。
入って初めて就いた仕事は最たるものではないかと今でも思う。楽しかったけど・・・

そして今。
母さん、俺は其の中でも5本の指に入りそうな不思議に遭遇しとります。

「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」

えーと。
どうしよう。
こう黙った侭だと俺も如何すれば良いのか分からんとです。
いやいや俺先輩だから別にいいと思うんだけど年上だしうーん。

・・・て裏川さんに言ったら「よかたいお前のが先輩やけん」て流された。
そんな事は分かっとっとですよ言えませんけども!

「・・・・・先輩」
「は?!い・・・」
「コーヒー、零れますよ」
「へ、あっ!あぁあああぁ!」
「猪上うるさい!」
「あぁああすいませんすいません!」

うわカッコ悪・・・!
う、裏川さんそげん呆れた目ばせんちゃよかじゃなかですか自分だって笹乃さん来た時緊張してたくせに!言えませんけども!

バタバタ机の上を片付けながらその元凶をちらりと見遣る。
ぱっちりとした目を瞬かせながらきょろきょろと視線が挙動不審。
いや嫌いじゃない。嫌いじゃなかとですよ。出来れば仲良くしたかとです。折角出来た後輩ですから。
唯、やっぱりこう、話して交流を深めたいと言うか何と言うか。

「あ、あの、」
「・・・・・」

反応なし。

「な、仲山?くん・・・」
「あ、はい・・・」

呼びかけてるのに気付かれてなかったとです。

「・・・えー・・っと、金魚、元気・・・?」
「はぁ・・・元気に泳いでます。この前水換えしたんで・・・」
「あ、そっか・・・」

見りゃ分かるって話でした。

「あ、有埜さん、どう?挑戦の調子とか」
「・・・ゲームにもよりますかね。この前ちょっと苦戦してましたけど」
「あ、やっぱ相変わらずなんだ」
「そうですね」

お、これはいい調子じゃなかですか?

「この前とかどうだったの?」
「え?えーっと意外と序盤で詰まってですね・・・」

今かなりいい感じで進んどるよお母さん!ちょっと嬉かですよ!

「く、クリアはした、んだよね?」
「はぁ・・・俺サポート入ってないんでその辺は柄本に聞いて貰った方がいいと思います」

しまった終わりそうな雰囲気作った!

「え、えーっと・・・」
「仲山さーん」
「あ、柄本・・・すいません、ちょっと失礼します」
「あ、うん・・・」

ぺこりと頭を下げられて(所謂ぽんころんってヤツですか)背を向けられ。
こ、後輩に終わらされた・・・いや終わりそうな雰囲気だったけど。
因みに今向かい側で裏川さんが必死に笑いを堪えとるとです・・・。
大きく溜息吐いて肩を落とす。今日はかなり上手い事いったと思ったんだけどなぁ。

「お疲れさん」
「・・・どうも・・・」
「お前いつもん調子で話せばいいのに。下手に気ぃ遣うけん続かんつたい」
「はぁ・・・」

向こうで後輩同士が話してる。どうやら柄本とは普通に話してる様だ。
あれ、そういえば綿邉さんとも普通に話してない?
てっか裏川さんとも普通に・・・あれ?

「お、俺だけですかこの状態!」
「いや気にしとるのがお前だけやけんが。別によかろーが無理に話さんでも」
「そ、そりゃそうですけど!」

無理に話させようとしてる訳なんじゃないけれども。気持ち的に、釈然としないだけで。
自分でもよく分からんとです。

あんまり考え過ぎんな、と言葉を掛けられて。くしゃくしゃ頭を掻き回す。
もやもやした気持ちを抱えて目線を上げると。
未だ話している途中だったその猫背が、顔を上げて。
目が合って。
相変わらず、無表情の侭。だったけど。

ぽんころん。

音が、聴こえた気がした。

□ STOP ピッ ◇⊂(-∀-;)イジョウ、ジサクジエンデシタ!
自称人見知りがまっくす先輩って呼んでるのが可愛いなと思うんです。


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